JP4295413B2 - 室内ユニット及び空気調和機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、暖房又は冷房により快適な室内環境を提供する室内ユニット及び空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気調和機は、室内ユニット及び室外ユニットの二つの大きな構成要素からなっている。これらの各ユニットには、冷媒と室内気との間及び冷媒と室外気との間における熱交換を行う室内熱交換器及び室外熱交換器が備えられている。
【0003】
これら室内熱交換器及び室外熱交換器は、他に圧縮機、膨張弁等の要素を加えて冷媒回路を構成する要素になっている。冷媒はこの回路を物理的に循環することで、熱的にも高温高圧気体、低温低圧気体、高温高圧液体、低温低圧液体という状態変化の循環プロセスを辿り、室内の冷暖房を実現することになる。なお、この室内の冷暖房は、直接的には前記室内熱交換器内の冷媒と室内気との熱交換により実現されることになる。
【0004】
ちなみに、暖房運転時は、圧縮機で高温高圧の気体とされた気体冷媒を室内熱交換器に送出して、当該冷媒と室内気との間で熱交換を行うことにより実現される。また、冷房運転時は、高温高圧の気体冷媒を室外熱交換器に送出して室外気と熱交換させて高温高圧の液冷媒とし、これをさらに膨張弁に通すことで低温低圧化させて室内熱交換器に送出し、この冷媒と室内気との間で熱交換を行うことにより実現される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の空気調和機には、次のような課題があった。
室内ユニットは、一般的に、図7に示すように、室内ユニット筺体1と、該室内ユニット筺体1内に設けられ室内の空気と冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器2と、室内ユニット筺体1内に設けられ室内の空気を室内熱交換器2に送り熱交換後の空気を室内へ戻すファン3とを備える。そして、ファン3としては、軸線に対して交差する方向に空気を流す略円筒形状のクロスフロー型のファンが多く使用されている。
【0006】
クロスフロー型のファン3では、左右両側面がそれぞれ吸込部3a、該吸込部3aを除く円筒形状のファン外方の一部が吹出部3bとなっており、吹出部3bの左右両側端近傍は前記吸込部3aと接近している関係上、該吹出部3bの左右両側端近傍から吹き出される空気の一部が吸込部3aに流れ込んでしまういわゆる逆流現象が生じる。
この逆流現象の発生を防止するため、クロスフロー型のファンの左右両側端部にそれぞれ対応するように逆流防止板4、4を設け、これにより、ファンの吹出部3bの左右両側端部を塞ぎ、吹出部3bから吹き出した空気の一部が吸込部3aに逆流するのを防止しているものも開発されている。
【0007】
ところで、最近の室内ユニットでは、ファンの吹出部3bに、空気の吹出角度を調整するため可変ルーバを備えたものがあるが、このような可変ルーバを備えたものでは、吹出部3bの近傍に、ルーバーの角度を変えるためのモータやそれに付随する電気部品等を配置するスペースが必要となり、このようなモータや電気部品は前記逆流防止板4の背面部分(外方部分)5に配置されることが多い。この場合、逆流防止板4が幅広となって、吹出部中央側に大きく張り出し、該逆流防止板4とファン3の側端部とのオーバラップ量Lが必要以上増加してしまう。このように逆流防止板4とファン3の側端部とのオーバラップ量Lが必要以上増加すると、吹出部3bから吹き出した空気の一部が吸込部3aに逆流する逆流現象が再び見られたり、吹出部3bから吹き出される空気が逆流防止板4に当たり乱流を生じることによって異音(バサツキ音)が発生したりする不具合が生じる。
【0008】
上記逆流防止板4とファン3の側端部とのオーバラップ量Lが必要以上増加することに伴う逆流現象や異音の発生は、図7中2点鎖線で示すように、逆流防止板4の内側面に遮蔽部6を設けることで、ある程度抑えることができるものの、この場合、吹出部3bの幅が狭くなって、空気の通過抵抗が増し、ファン3にとって所望する空力特性が得られないという新たな問題が生じる。
【0009】
本発明は、前記事情に鑑みて成されたものであって、その目的とするところは、逆流現象や異音の発生を防止することができ、しかも、空気の通過抵抗を押さえて所望する空力特性が得られる室内ユニット及び空気調和機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための手段として、次のような構成を有する室内ユニット及び空気調和機を採用する。
請求項1に係る室内ユニットは、室内ユニット筺体と、該室内ユニット筺体内に設けられ室内の空気と冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内ユニット筺体内に設けられ室内の空気を室内熱交換器に送り熱交換後の空気を室内へ戻すクロスフロー型のファンと、該クロスフロー型ファンの吸込部近傍の吹出部を覆うように該ファンの左右両側端部にそれぞれ対応して設けられた逆流防止板とを備え、前記逆流防止板のファン吹出部中央側の角部には、逆流防止用の面取り部が形成されているとともに、前記面取り部は、前記ファンの一側方に取り付けられて該ファンを駆動するモータが存しない側の逆流防止板に施された面取り部の長さが、前記モータが存する側の逆流防止板の面取り部の長さよりも長く設定されていることを特徴とする。
上記室内ユニットにおいては、クロスフロー型のファンの吹出部の左右両側端部近傍から吹き出される空気の一部が逆流防止板に当たっても、その空気は左右の逆流防止板のそれぞれの面取り部に沿いながら流れの剥離を形成することなく、すみやかに室内ユニット筺体の吹出口に流れる。したがって、クロスフロー型のファンの吹出部の左右両側端部近傍から吹き出される空気の一部がファンの吸込部側へ流れる逆流現象は生じなく、異音も発生しない。また、面取り部は、モータが存しない側の長さが、モータが存する側の長ささよりも長くされている。これは、逆流防止板の背面部分に形成されるモータや電気部品等の収納スペースを広く確保するためであり、このような構造的な制約に対して面取り部の長さを変えることによって、面取り部の長さを最適な値にすることが可能となり、逆流現象や異音の発生を極力抑えることができる。
【0011】
請求項2に係る室内ユニットは、請求項1記載の室内ユニットにおいて、前記逆流防止板が、前記ファンから吹き出される空気の流れに直交する方向へ延びる仕切部と、前記ファンから吹き出される空気の流れと同じ方向へ延びて室内ユニット筺体の空気吹出口近傍まで達する空気案内部とを備え、前記仕切部と前記空気案内部との交差部分に、前記面取り部が形成されていることを特徴とする。
上記室内ユニットにおいては、ファンから吹き出される空気の一部が逆流防止板の仕切部に当たっても、その空気は面取り部に沿いながら流れの剥離を形成することなく、空気案内部に案内されながら、すみやかに室内ユニット筺体の吹出口に流れる。したがって、この場合も、ファンの吹出部から吹き出される空気の一部がファンの吸込部側へ流れる逆流現象は生じなく、異音も発生しない。
【0012】
請求項に係る空気調和機は、前記請求項1または2に記載の室内ユニットを備えるとともに、該室内ユニットと対を成す室外ユニットを備えることを特徴とする。
上記空気調和機でも、請求項1または2にかかる室内ユニットと同様な作用となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による室内ユニット及び空気調和機の実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
【0014】
図1は空気調和機の全体構成を示す説明図である。空気調和機は、室内ユニット10及び室外ユニット20から構成されている。これら室内ユニット10及び室外ユニット20は、冷媒が導通する冷媒配管40や図示しない電気配線等により接続されている。冷媒配管40は2本備えられており、冷媒は、その一方において室内ユニット10から室外ユニット20へ、また他方において室外ユニット20から室内ユニット10へと流れることになる。
【0015】
室内ユニット10は、ベース11Aと前面パネル11Bとからなる室内ユニット筺体11を備える。ベース11Aには、室内の空気と冷媒との間で熱交換を行うプレートフィン&チューブ型の室内熱交換器13、室内の空気を室内熱交換器に送り熱交換後の空気を室内へ戻す略円筒形状のクロスフロー型のファン(室内ファン)14等の各種機器が、室内ユニット筺体11の内部に配置されるように備えられている。ベース11Aには、この他室内ユニット10に関する種々の動作制御等を行うため、各種電気回路素子から構成された室内ユニット制御部15が備えられている。室内ユニット制御部15には、運転状況やエラーモードを表示するための適当なインジケータ15aが備えられている。このインジケータ15aは、前面パネル11Bに設けられた透視部12aにより、外部から確認可能となっている。なお、ベース11Aの後方には、据え付け板16が備えられ、これにより室内ユニット10を室内の壁等に設置することが可能となっている。
【0016】
前面パネル11Bには、吸込グリル(吸込口)12bが前面及び上面のそれぞれに形成されている。室内の空気は、これら吸込グリル12bにより多方向から室内ユニット10内に吸い込まれるようになっている。ちなみに、吸込グリル12bの背後にはエアフィルタ17が備えられており、吸い込まれた空気等の粉塵を除く働きをしている。また、前面パネル11Bには、その下方に吹出口12cが形成されており、ここから暖められた空気あるいは冷やされた空気が吹き出されるようになっている。なお、この空気吸込及び空気吹出は、前記クロスフロー型のファン14が回転することによって行われる。
【0017】
また、この室内ユニット10は、室内の空気を吸引して室外へ排出する換気装置を備えている。この換気装置は、換気専用の換気ファン18と、前面グリル12に開口する換気専用の換気吸込口12dと、換気ホース19とにより構成されており、換気ファン18の吸い込み側に換気吸込口12dが連通し、換気ファン18の吐出側に換気ホース19の一端が連結されている。換気運転時は、換気ファン18が作動することにより吸込口12dから室内の空気を吸引するので、吸引された室内気は換気ファン18及び換気ホース19を通って室外へと排出される。
なお、換気ホース19の他端は、断熱材で被覆された冷媒配管40、40、電気配線及びドレンホースと共に室内ユニット10が設置された壁を貫通して設けられたスリーブ(不図示)を通って室外に開口している。
【0018】
上述した室内ユニット10は、各種の運転操作を行う操作部として、リモートコントローラ41を備えている。このリモートコントローラ41には各種スイッチ等が設けられており、空気調和機の運転操作信号を室内ユニット制御部15の受信部(図示省略)へ向けて送信することができる。なお、空気調和機の運転操作は、室内ユニットの適所に設けられた図示省略のスイッチ類でも一部実施可能である。
【0019】
室外ユニット20には、筐体21内に室外熱交換器22、プロペラファン23、圧縮機24、室外ユニット制御部25等が備えられている。室外熱交換器22は、周囲に多数のプレート状フィンを備えた冷媒配管により構成されており、冷媒と室外気との熱交換を実現するためのものである。プロペラファン23は、筐体21内に背面から正面へと抜ける空気流を生じさせることにより新たな空気を常に筐体21内に取り込んで、室外熱交換器22における熱交換効率の向上を図るために設けられている。
【0020】
なお、前記室外熱交換器22が外部と向き合う室外ユニット20の背面、及びプロペラファン23が外部と向き合う正面には、それぞれフィンガード26及びファンガード27が設けられている。フィンガード26は、前記プレート状フィンが外部からの不意の衝撃により破損することなどがないように設けられているものである。ファンガード27も、これと同様にプロペラファン23を外部衝撃から保護することを目的として備えられているものである。
【0021】
圧縮機24は、低温低圧の気体冷媒を、高温高圧の気体冷媒に変換して吐出するものであり、冷媒回路を構成する部品の中では最も中心的な働きを担うものである。ちなみに冷媒回路とは、この圧縮機24に加えて、上記した室内熱交換器13、室外熱交換器22、冷媒配管40、膨張弁、及び冷媒の流れ方向を規定する四方弁(膨張弁及び四方弁は共に不図示)等から概略構成され、冷媒を室内ユニット10と室外ユニット20との間で循環させる回路である。
【0022】
室外ユニット制御部25は、前記プロペラファン23、圧縮機24、その他室外ユニット20に備えられた各種機器に関する動作制御等を行うもので、各種電気回路素子から構成されているものである。
【0023】
室外ユニット20には、上記の他、サイドパネル21aを支持するとともに外部振動等の影響を回避するため、ベース28が備えられている。また、前記圧縮機24に近いサイドパネル21aの側面は、前記圧縮機24のメンテナンス等を実施するため取り外し可能な整備パネル29を備えたものとなっている。
【0024】
以下では、これらの構成よりなる空気調和機の作用について、暖房運転時及び冷房運転時のそれぞれの場合に分けて説明する。
まず、暖房運転時には、圧縮機24で高温高圧の気体とされた冷媒は、冷媒配管40を通り室内ユニット10の室内熱交換器13に送られる。室内ユニット10内では、クロスフロー型のファン14により吸込グリル12bから取り込まれた室内気に対して、室内熱交換器13を通過する高温高圧の気体冷媒から熱が与えられる。このことにより、前面パネル11B下方の吹出口12cから温風が吹き出されることになる。また同時に、高温高圧の気体冷媒は、前記室内熱交換器13において凝縮液化し、高温高圧の液冷媒となる。
【0025】
この高温高圧の液冷媒は、再び冷媒配管40を通って室外ユニット20における室外熱交換器22に送られる。室外ユニット20では、図示しない膨張弁を通過して低温低圧の液冷媒となる。プロペラファン23により筐体21内に取り込まれた新しい室外気から、室外熱交換器22を通過する低温低圧の液冷媒が熱を奪うことになる。低温低圧の液冷媒は、このことにより蒸発気化して低温低圧の気体冷媒となる。これが再び圧縮機24に送出され、上記過程を繰り返すことになる。
【0026】
次に、冷房運転時には、冷媒は上記とは逆方向に冷媒回路中を流れる。すなわち、圧縮機24で高温高圧の気体とされた冷媒が、冷媒配管40を通過して室外熱交換器22に送られ、室外気に熱を与えて凝縮液化し高温高圧の液冷媒となる。この高温高圧の液冷媒は、図示しない膨張弁を通過して低温低圧の液冷媒となり、再び冷媒配管40を通り室内熱交換器13に送られる。低温低圧の液冷媒は、ここで室内気から熱を奪って当該室内気を冷却するとともに、冷媒自身は蒸発気化して低温低圧の気体冷媒となる。これが再び圧縮機24に送出され、上記過程を繰り返すことになる。
【0027】
これらの運転は、室内ユニット10内に収められた室内ユニット制御部15及び室外ユニット20内に収められた室外ユニット制御部25が協調することによって制御される。
以下に、本発明の特徴部分について説明する。
【0028】
図2に示すように、クロスフロー型のファン14の左右両側端部には、それぞれ逆流防止板50A、50Bが設けられている。逆流防止板50A、50Bは、クロスフロー型のファン14の吸込部14a近傍の吹出部14bを覆うものである。逆流防止板50A、50Bは、クロスフロー型のファン14から吹き出される空気の流れに直交する方向へ延びる仕切部51A、51Bと、クロスフロー型のファン14から吹き出される空気の流れと同じ方向へ延びて前面パネル11bの吹出口12c近傍まで達する空気案内部52A、52Bと、ファンの吸込部14aの一部を覆う吸込部覆い53A、53Bとを備える。そして、仕切部51A、51Bと空気案内部52A、52Bとの交差部分には面取り部55A、55Bが形成されている。面取り部55A、55Bの形状としては、単なる傾斜面状のものでもよく、丸みを帯びた円弧状のものであってもよい。
【0029】
クロスフロー型のファン14の一側方には該ファン14を駆動するモータ54が取り付けられている。
ここで、モータ54が存しない側のファン側端部と前記逆流防止板50Aとのオーバラップ量Laが、モータ54が存する側のファン側端部と前記逆流防止板50Bとのオーバラップ量Lbよりも大きく設定されている。つまり、モータ54が存しない側の逆流防止板50Aの仕切部51Aの長さは、モータ54が存する側の逆流防止板50Bの仕切部51Bの長さよりも長く設定されている。
【0030】
また、前記モータ54が存しない側の逆流防止板50Aに施された面取り部55Aの長さMaが、前記モータ54が存する側の逆流防止板50Bの面取り部55Bの長さMbよりも長く設定されている。
【0031】
上記のように構成された空気調和機においては、クロスフロー型のファン14の吹出部14bから吹き出される空気の一部が逆流防止板50A、50Bの仕切部51A、51Bに当たるが、この仕切部51A、51Bに当たった空気はその後面取り部55A、55Bに沿いながら流れの剥離を形成することなく、すみやかに前面パネル11Bの吹出口12cに流れる。したがって、ファン14の吹出部14bから吹き出される空気の一部がファン14の吸込部14a側へ流れる逆流現象は生じなく、異音も発生することはない。
【0032】
加えて、空気案内部52A、52Bの内側面には、図7で示したような、遮蔽部6は設けておらず、したがって、ファン14の吹出部14bの幅が狭くなって、空気の通過抵抗が増し、ファン14にとって所望する空力特性が得られないといった不具合も生じない。
【0033】
また、上記空気調和機においては、モータ54が存しない側の逆流防止板50Aに施された面取り部55Aの長さMaを、前記モータ54が存する側の逆流防止板50Bの面取り部55Bの長さMbよりも長く設定している。これは、逆流防止板50A、50Bの背面部分に形成されるモータや電気部品等の収納スペースを広く確保するために面取り部55Bの長さを短く、面取り部55Aの長さを長く設定している。このように、構造的な制約に対して面取り部の長さを変えることによって、面取り部55A、55Bの長さを最適な値に設定しているため、逆流現象や異音の発生を極力抑えることができる。
【0034】
図3は、逆流防止板に面取り部を設けた場合と設けない場合の騒音の比較を表した図である。縦軸に騒音レベル、横軸にファンの回転数をそれぞれとっている。
【0035】
なお、この実験例で面取り部を有する場合の逆流防止板50A、50Bとしては、図4に示すようにモータ54が存しない側のファン側端部と前記逆流防止板50Aとのオーバラップ量Laが26mm、モータ54が存する側のファン側端部と前記逆流防止板50Bとのオーバラップ量Lbが17mm、モータ54が存しない側及びモータ54が存する側のそれぞれの逆流防止板50Aに施された面取り部55Aの長さMaが10mmのものを用いた。また、面取り部を有しない場合の逆流防止板4としては、図5に示すようにモータ54が存しない側のファン側端部と前記逆流防止板4とのオーバラップ量Laが26mm、モータ54が存する側のファン側端部と前記逆流防止板50Bとのオーバラップ量Lbが17mmのものを用いた。
この図から明らかなように、逆流防止板50A、50Bに面取り部55A、55Bを設けた場合には、低回転数域で騒音が明確に低減されていることが確認できた。
【0036】
図6は、逆流防止板に面取り部を設けた場合と設けない場合の風量の比較を表した図である。縦軸に風量、横軸にファンの回転数をそれぞれとっている。
なお、面取り部を有する場合の逆流防止板と面取り部を有しない場合の逆流防止板は、前記図4、図5にそれぞれ示したものと同様のものを用いた。
この図から明らかなように、低回転域から高回転域に至るほぼ全回転数域に渡って、風量の増加が確認できた。これは、前述したように、逆流防止板50A、50Bの角部に面取り部55A、55Bを設けることによって、ファン14から吹き出される空気の一部が逆流防止板50A、50Bに当たった後、面取り部55A、55Bに沿いながら流れの剥離を形成することなく、すみやかに室内ユニット筺体の吹出口に流れることとなり、通過抵抗が減少したためであると推測される。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば以下の優れた効果を奏する。
請求項1に係る室内ユニットによれば、クロスフロー型のファンの吹出部の左右両側端部近傍から吹き出される空気の一部が逆流防止板に当たっても、その空気は左右の逆流防止板のそれぞれの面取り部に沿い流れの剥離を形成することなく、すみやかに室内ユニット筺体の吹出口に流れるため、逆流防止板とファン側端部とのオーバラップ量が多少増加しても逆流現象は生じなく、異音も発生しない。特に、クロスフロー型のファンの左右の吸込部近傍の吹出部にて、それぞれ逆流現象及び異音が発生するのを防止できる。また、空気の通過抵抗が小さくなることから、所望する空力特性も得られる。更に、モータが存しない側の逆流防止板に施された面取り部の長さが、モータが存する側の逆流防止板の面取り部の長さよりも長く設定されている。これは逆流防止板の背面部分に形成されるモータや電気部品等の収納スペースを広く確保するためであり、このような構造的な制約に対して、面取り部の長さを変えることによって、面取り部の長さを最適な値にすることが可能となり、逆流現象や異音の発生を極力抑えつつ、逆流防止板の背面部分に形成されるモータや電気部品等の収納スペースを広く確保することができる。
【0038】
請求項2に係る室内ユニットによれば、ファンから吹き出される空気の一部が逆流防止板の仕切部に当たっても、その空気は面取り部に沿いながら流れの剥離を形成することなく、空気案内部に案内されながらすみやかに室内ユニット筺体の吹出口に流れることとなり、逆流現象及び異音が発生するのをより一層防止できる。
【0039】
請求項に係る空気調和機によれば、前記請求項1または2の発明と同様な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施の形態を示す図であって、空気調和機の全体構成を示す斜視断面図である。
【図2】 同実施の形態のクロスフロー型のファンと逆流防止板との関係を示す正面図である。
【図3】 逆流防止板に面取り部を設けた場合と設けない場合の騒音の比較を表した図である。
【図4】 上記比較をする際に用いた、面取り部を有する逆流防止板を示す正面図である。
【図5】 上記比較をする際に用いた、面取り部を有しない逆流防止板を示す正面図である。
【図6】 逆流防止板に面取り部を設けた場合と設けない場合の風量の比較を表した図である。
【図7】 従来のクロスフロー型ファンと逆流防止板との関係を示す正面図である。
【符号の説明】
10 室内ユニット
11 室内ユニット筺体
11A ベース
11B 前面パネル
12b 吸込グリル(吸込口)
12c 吹出口
13 室内熱交換器
14 クロスフロー型のファン
14a 吸込部
14b 吹出部
20 室外ユニット
51A、51B 仕切部
52A、52B 空気案内部
53A、53B 吸込部覆い
54 モータ
55A、55B 面取り部

Claims (3)

  1. 室内ユニット筺体と、該室内ユニット筺体内に設けられ室内の空気と冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器と、室内ユニット筺体内に設けられ室内の空気を室内熱交換器に送り熱交換後の空気を室内へ戻すクロスフロー型のファンと、該クロスフロー型ファンの吸込部近傍の吹出部を覆うように該ファンの左右両側端部にそれぞれ対応して設けられた逆流防止板とを備え、
    前記逆流防止板のファン吹出部中央側の角部には、逆流防止用の面取り部が形成されているとともに、前記面取り部は、前記ファンの一側方に取り付けられて該ファンを駆動するモータが存しない側の逆流防止板に施された面取り部の長さが、前記モータが存する側の逆流防止板の面取り部の長さよりも長く設定されていることを特徴とする室内ユニット。
  2. 前記逆流防止板は、前記ファンから吹き出される空気の流れに直交する方向へ延びる仕切部と、前記ファンから吹き出される空気の流れと同じ方向へ延びて室内ユニット筺体の空気吹出口近傍まで達する空気案内部とを備え、前記仕切部と前記空気案内部との交差部分に、前記面取り部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の室内ユニット。
  3. 前記請求項1または2に記載の室内ユニットを備えるとともに、該室内ユニットと対を成す室外ユニットを備えることを特徴とする空気調和機。
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