JP4294328B2 - ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリフェニレンエーテル(以下、PPEと略すことがある)系樹脂組成物およびその射出成形体に関し、さらに詳しくは、低反りであって、かつ該反りとウエルド密着性とのバランスに優れるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物およびその射出成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車、事務機器、電気製品などの分野において、その部品、特に板金類の一部を、軽量化、省エネルギー化、低価格化などの観点から、エンジニアリング樹脂製品で代替することが試みられており、その結果、エンジニアリング樹脂、特に強化剤で強化されたエンジニアリング樹脂の需要が増加している。たとえば、結晶性樹脂であるポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂にガラス繊維を配合して耐熱性、剛性を向上させた樹脂組成物や、非晶性樹脂であるポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ABS樹脂にガラス繊維を配合して、耐熱性、剛性を向上させた樹脂組成物などが提案されている。
【0003】
しかしながら、強化剤として繊維状のもの、たとえばガラス繊維を配合してなるこれらの樹脂組成物は、剛性、耐熱性、外観、着色性は良好であるものの、ガラス繊維が方向性を有するため、特に射出成形での板状の成形品を製造する際に、該成形品に反りおよび線膨張係数の異方性(流れ方向、直角方向の線膨張係数の比)を生じるという欠点がある。これらの反りおよび線膨張係数の異方性は、板金やアルミダイカストの代替を目的とするエンジニアリング樹脂にとっては、物理的性質や熱的性質の劣化の原因となる上に、製品価値を低下させる大きな要因ともなっている。
【0004】
したがって、強化剤充填エンジニアリング樹脂においては、従来、反りや線膨張係数の異方性の改良に関して種々の研究がなされ、特に反りの抑制については、たとえば熱可塑性樹脂に短繊維状の無機充填剤と無機質粒体とを配合してなる樹脂組成物(特開昭53−35749号公報)、固体重合体と強化用雲母物質からなる樹脂組成物(特公昭49−18615号公報)、ポリエチレンテレフタレート樹脂と繊維状補強充填剤とガラス箔とからなる樹脂組成物(特公昭60−17222号公報)、芳香族ポリエステルに平板状ガラスフレークを配合してなる樹脂組成物(特公昭60−17223号公報)などが開示されている。
【0005】
しかしながら、これらの樹脂組成物は、たとえばアルミダイカストなどの代替品として用いる場合、軽量化および二次加工などの省略による省エネルギーや低価格化の目的や、曲げ弾性率、アイゾット衝撃強さ、熱変形温度などの機械的物性の点ではほぼ満足しうるものであるものの、寸法精度、たとえば反り、成形収縮率、線膨張係数などの改良については、必ずしも十分とはいえず、また、外観や着色性にも劣り、用途に制限を受けるのを免れ得ない。
【0006】
特に、結晶性樹脂と補強充填剤との組み合わせにおいては、結晶性樹脂の結晶化に伴い体積収縮と線膨張による収縮を起し、これらが成形収縮の原因となる他、補強充填剤は樹脂の流動方向に配向するため、方向によって収縮の異方性が生じて、一般的に認められる反りが発生する上に、成形収縮率、線膨張係数の改良についても十分ではない。
【0007】
一方、ポリフェニレンエーテル樹脂などの非晶性(アモルファス)樹脂は、そのアモルファス構造特性により射出成形時の成形寸法精度に優れているので、その特徴を生かし、大型成形品や、組み立て精度などを必要とする産業分野に多く使用されている。
しかしながら、ポリフェニレンエーテル樹脂に補強充填剤としてグラスファイバーを配合した樹脂組成物においては、上記のような反りが発生することが知られている。
【0008】
また、ポリフェニレンエーテル樹脂に補強充填剤としてマイカまたはタルクを配合した樹脂組成物においては、低反りであるものの、ウエルド密着性に劣るという問題点を有していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来技術の欠点を解消し、低反りであって、かつ該反りとウエルド密着性とのバランスに優れる成形体を与えるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物およびその射出成形体を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、種々の研究を重ねた結果、ポリフェニレンエーテル系樹脂に、スチレン系重合体およびワラストナイトを特定の比率で配合することにより得られるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物が、低反りであって、かつ該反りとウエルド密着性とのバランスに優れる成形体を与え得ることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0011】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂1〜98重量部、(B)スチレン系重合体98〜1重量部および(C)ワラストナイト1〜70重量部(ただし、成分(A)+成分(B)+成分(C)=100重量部)を含有するポリフェニレンエーテル系樹脂組成物からなるCDまたはDVDトレイが提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明における樹脂組成物100重量部に対し、さらに(D)非ハロゲン系難燃剤1〜25重量部を含有するポリフェニレンエーテル系樹脂組成物からなるCDまたはDVDトレイが提供される。
【0012】
また、本発明の第3の発明によれば、第1または第2の発明における樹脂組成物100重量部に対し、さらに(E)熱可塑性エラストマー1〜20重量部を含有するポリフェニレンエーテル系樹脂組成物からなるCDまたはDVDトレイが提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1ないし第3のいずれかの発明における樹脂組成物100重量部に対し、さらに(F)離型剤0.01〜10重量部を含有するポリフェニレンエーテル系樹脂組成物からなるCDまたはDVDトレイが提供される。
【0013】
さらに、本発明の第5の発明によれば、第1ないし第4のいずれかの発明において、上記成分(A)のポリフェニレンエーテル系樹脂が、クロロホルムを溶剤として25℃にて測定した固有粘度が0.08〜0.60dl/gの範囲にあるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルであるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物からなるCDまたはDVDトレイが提供される。
【0014】
また、本発明の第6の発明によれば、第1ないし第5のいずれかの発明において、上記成分(B)のスチレン系重合体が、ハイインパクトポリスチレンであるポリフェニレンエーテル系樹脂組成物からなるCDまたはDVDトレイが提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物について詳細に説明する。
ポリフェニレンエーテル系樹脂(成分(A))
本発明においては、成分(A)のPPE系樹脂として公知のものが使用できる。すなわち、PPE系樹脂とは、たとえば下記一般式(I):
【0016】
【化1】
【0017】
(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、置換炭化水素基、アルコキシ基、シアノ基、フェノキシ基またはニトロ基を表し、nは重合度を表わす整数である)で示される重合体の総称であって、上記一般式で示される重合体の1種単独であっても、2種以上が組み合わされた共重合体であってもよい。
【0018】
R1 、R2 、R3 およびR4 の具体例としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メチル、エチル、プロピル、アリル、フェニル、ベンジル、メチルベンジル、クロロメチル、ブロモメチル、シアノエチル、シアノ、メトキシ、エトキシ、フェノキシ、ニトロなどの基が挙げられる。
好ましいPPE系樹脂は、上記式(I)におけるR1 およびR2 がアルキル基、特に炭素原子数1〜4のアルキル基であり、R3 、R4は、水素原子もしくは炭素原子数1〜4のアルキル基であるポリマーである。nは通常50以上が好ましい。
【0019】
PPE系樹脂の具体例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジクロロメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジブロモメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジトリル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジベンジル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,5−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルなどが挙げられる。中でも特に好ましいPPE系樹脂は、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルである。
【0020】
また、PPE系の共重合体としては、上記ポリフェニレンエーテル繰返し単位中にアルキル3置換フェノール、たとえば2,3,6−トリメチルフェノールを一部含有する共重合体を挙げることができる。また、これらのPPE系樹脂に、スチレン系化合物がグラフトした共重合体であってもよい。スチレン系化合物グラフト化PPEとしては、上記PPE系樹脂にスチレン系化合物として、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレンなどをグラフト重合して得られる共重合体が挙げられる。
【0021】
また、PPE系樹脂は、極性基を有する変性剤により変性されていてもかまわない。たとえば、酸ハライド、カルボニル基、酸無水物、酸アミド、カルボン酸エステル、酸アジド、スルフォン基、ニトリル基、シアノ基、イソシアン酸エステル、アミノ基、イミド基、水酸基、エポキシ基、オキサゾリン基、チオール基などが挙げられる。
【0022】
本発明のPPE系樹脂のクロロホルムを溶剤として25℃で測定した固有粘度は、0.08〜0.60dl/gであることが好ましい。該固有粘度が0.08dl/g未満であると、得られる組成物の機械的強度および伸び、耐熱性などの物性が低下し、一方、0.60dl/gを超えると組成物の加工性が著しく低下する傾向にあるので、いずれも好ましくない。
【0023】
本発明において、最も好ましいPPE系樹脂は、クロロホルムを溶剤として25℃で測定した固有粘度が、0.12〜0.51dl/gであるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルである。
本発明の成分(A)であるポリフェニレンエーテル系樹脂は、本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物100重量部中、1〜98重量部、好ましくは10〜80重量部配合する。成分(A)の配合量が、ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物100重量部中、1重量部未満であると、難燃性および耐熱性が不十分であり、一方、98重量部を超えると流動性が著しく低下するのでいずれも好ましくない。
【0024】
スチレン系重合体(成分(B))
本発明の成分(B)のスチレン系重合体は、シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体およびシンジオタクチック構造を有しないスチレン系重合体のどちらを用いても、また、混合して用いてもよい。
シンジオタクチック構造を有しないスチレン系重合体としては、通常のラジカル重合などにて製造されるスチレン化合物の単独重合物、あるいはスチレン化合物と共重合可能な単量体を含有したものが挙げられる。上記スチレン化合物の例としては、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどのアルキル置換スチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、ジクロロスチレン、ジブロモスチレン、トリクロロスチレン、トリブロモスチレンなどのハロゲン化スチレンなどが挙げられるが、これらの中ではスチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
【0025】
また、スチレン化合物と共重合可能な単量体の例としては、たとえばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマロニトリル、マレオニトリルなどのシアン化ビニルや、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸などが挙げられるが、これらの中では、アクリロニトリルが好ましい。
【0026】
また、本発明においては、より優れた耐薬品性を発現させる点において、シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体を使用してもよい。
上記シンジオタクチック構造とは、炭素−炭素結合から形成される主鎖に対してフェニル基あるいは置換フェニル基が交互に反対方向に位置する立体構造を有するものであり、そのタクティシティーは同位体炭素による核磁気共鳴法(13C−NMR法)により定量される。13C−NMR法により測定されるタクティシティーは、連続する複数個の構成単位の存在割合、たとえば2個の場合はダイアッド、3個の場合はトリアッド、5個の場合はペンタッドによって示すことができる。本発明において、シンジオタクチックポリスチレンとは、通常はダイアッド率75%以上、好ましくは85%以上、またはラセミペンタッド率30%以上、好ましくは50%以上のシンジオタクティシティーを有するスチレン系重合体である。該スチレン系重合体は、ポリスチレン、ポリ(アルキルスチレン)、ポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(ビニル安息香酸エステル)およびこれらの混合物、あるいはこれらを主成分とする共重合体を包含する。なお、ここでポリ(アルキルスチレン)としては、ポリ(メチルスチレン)、ポリ(エチルスチレン)、ポリ(イソプロピルスチレン)、ポリ(ターシャリーブチルスチレン)などが挙げられ、ポリ(ハロゲン化スチレン)としては、ポリ(クロロスチレン)、ポリ(ブロモスチレン)、ポリ(フルオロスチレン)などが挙げられる。また、ポリ(アルコキシスチレン)としては、ポリ(メトキシスチレン)、ポリ(エトキシスチレン)などが挙げられる。これらの中、特に好ましいスチレン系重合体として、ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(m−メチルスチレン)、ポリ(p−ターシャリーブチルスチレン)、さらにはスチレンとp−メチルスチレンとの共重合体を挙げることができる。
【0027】
また、シンジオタクチックポリスチレンは、分子量については、特に制限はないが、重量平均分子量で10,000以上のものが好ましく、とりわけ50,000以上のものが最適である。ここで重量平均分子量が10,000未満であると、耐薬品性が不足する傾向がある。さらに、分子量分布についてもその広狭は制約がなく、様々なものを充当することが可能である。シンジオタクチックポリスチレンは、融点が200〜310℃であって、従来のアタクチック構造のスチレン系重合体に比べて耐熱性が優れている。
【0028】
このようなシンジオタクチックポリスチレンは、たとえば不活性炭化水素溶媒中または溶媒の不存在下に、チタン化合物、および水とトリアルキルアルミニウムの縮合生成物を触媒として、スチレン系単量体(上記スチレン系重合体に対応する単量体)を重合することにより製造することができ(たとえば特開昭62−104818号公報、特開昭63−268709号公報)、また市販のものを使用することもできる。
【0029】
上記シンジオタクチックポリスチレンは、極性基を有する変性剤により変性されていてもかまわない。極性基としては、たとえば、酸ハライド、カルボニル基、酸無水物、酸アミド、カルボン酸エステル、酸アジド、スルフォン基、ニトリル基、シアノ基、イソシアン酸エステル、アミノ基、イミド基、水酸基、エポキシ基、オキサゾリン基、チオール基などが挙げられる。特に好ましい極性基は、酸無水物とエポキシ基であり、酸無水物の中では無水マレイン酸基が好ましい。
【0030】
本発明において、特に好ましく使用される(B)スチレン系重合体は、ハイインパクトポリスチレン(以下、HIPSと略すことがある)である。
HIPSは、スチレンもしくはその誘導体、たとえばp−メチルスチレン、α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレンなどの単独重合体および共重合体70〜99重量%と、ジエンゴム1〜30重量%とからなるゴム変性ポリスチレンである。HIPSを構成するジエンゴムとしては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどの共役ジエン系化合物の単独重合体、共役ジエン系化合物と不飽和ニトリル化合物または芳香族ビニル化合物との共重合体、さらには天然ゴムなどが挙げられ、1種または2種以上用いることができる。特に、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体が好ましい。HIPSは、乳化重合、懸濁重合、塊状重合、溶液重合またはそれらの組み合わせの方法により得られる。
【0031】
本発明の成分(B)であるスチレン系重合体は、ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物100重量部中、1〜98重量部、好ましくは10〜80重量部配合する。成分(B)の配合量が、ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物100重量部中、1重量部未満であると流動性が著しく低下し、一方、98重量部を超えると耐熱性が低下するので好ましくない。
【0032】
ワラストナイト(成分(C))
本発明の成分(C)のワラストナイトは、一般式CaO・SiO2で示され、繊維形状を有するものである。平均繊維長としては、2〜1,000μm、好ましくは3〜500μm、さらに好ましくは5〜150μm平均繊維径としては、1〜50μm、好ましくは3〜20μm、さらに好ましくは5〜15μmのものが好適に用いられる。
【0033】
また、アスペクト比の平均としては、1〜1,000程度のものを用いればよい。上記範囲の、平均繊維長、平均繊維径およびアスペクト比を有するワラストナイトを用いるとウエルド密着性と低反り性とのバランスに優れた材料が得られるので好ましい。
本発明の成分(C)であるワラストナイトは、ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物100重量部中、1〜70重量部、好ましくは5〜50重量部配合する。成分(C)の配合量が、ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物100重量部中、1重量部未満であると機械的強度の向上に寄与しない。一方、70重量部を超えると機械的強度、特に衝撃強度の著しい低下、樹脂の生産性に影響を及ぼすので好ましくない。
【0034】
本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物においては、上記(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂1〜98重量部、上記(B)スチレン系重合体98〜1重量部および上記(C)ワラストナイト1〜70重量部(ただし、成分(A)+成分(B)+成分(C)=100重量部)に加えて、さらに(D)非ハロゲン系難燃剤1〜25重量部、(E)熱可塑性エラストマー1〜20重量部および(F)離型剤0.01〜10重量部を配合して用いることが望ましい。
【0035】
以下に、成分(D)である非ハロゲン系難燃剤、成分(E)である熱可塑性エラストマーおよび成分(F)である離型剤について説明する。
非ハロゲン系難燃剤(成分(D))
本発明における成分(D)の非ハロゲン系難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤以外の種々の難燃剤を用いることができるが、安全衛生上の観点からリン酸エステル系難燃剤が好ましい。
【0036】
該リン酸エステル系難燃剤としては、たとえばトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリプロピルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリペンチルホスフェート、トリヘキシルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、ジメチルエチルホスフェート、メチルジブチルホスフェート、エチルジプロピルホスフェート、ヒドロキシフェニルジフェニルホスフェートやこれらを各種置換基で置換した化合物が挙げられる。本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物に用いることができる縮合リン酸エステル系難燃剤は、下記一般式:
【0037】
【化2】
【0038】
(式中、nは1〜10の整数であり、Ar1〜Ar4はそれぞれ独立に、フェニル基、トリル基またはキシリル基を表す。また、nが2以上の場合、複数あるAr4は各々同一でも異なっていてもよい。)で表され、難燃効果および耐熱性の観点から、特に、Rが(A4)の構造であることが好ましい。これらは単独または2種類以上を併用して用いることができる。本発明において、特に好ましいリン酸エステル系難燃剤は、上記の中、芳香族基を有する芳香族リン酸エステルである。
【0039】
成分(D)である非ハロゲン系難燃剤は、ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物(成分(A)+成分(B)+成分(C))100重量部に対して、さらに1〜25重量部、好ましくは5〜20重量部配合する。成分(D)の配合量が、該樹脂組成物100重量部に対して、1重量部未満であると、組成物の難燃性が不十分であり、一方、25重量部を超えると組成物の耐熱性が著しく低下するのでいずれも好ましくない。
【0040】
熱可塑性エラストマー(成分(E))
本発明における成分(E)の熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマーなどが挙げられるが、特に熱安定性の観点から、スチレン系熱可塑性エラストマーであるスチレンとブタジエンまたはスチレンとイソプレンとのブロック共重合体の水素添加物を用いることが好ましい。
【0041】
以下に、スチレン系ブロック共重合体の水素添加物について詳述する。本発明の成分(E)として好ましく用いられる水添スチレン系ブロック共重合体は、少なくとも2個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと、少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBとからなるブロック共重合体を水素添加して得られるものであり、例えば、A−B−A、B−A−B−A、(A−B)4−Si、A−B−A−B−Aなどの構造を有するビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物である。
【0042】
この水添ブロック共重合体は、ビニル芳香族化合物を5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%含有し、さらにブロック構造については、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAが、ビニル芳香族化合物重合体ブロック、またはビニル芳香族化合物が50重量%を超え、好ましくは70重量%以上含有するビニル芳香族化合物と、水素添加された共役ジエン化合物との共重合体ブロック構造を有しており、そしてさらに水素添加された共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBが水素添加された共役ジエン化合物重合体ブロック、または水素添加された共役ジエン化合物が50重量%を超え、好ましくは70重量%以上含有する水素添加された共役ジエン化合物と、ビニル芳香族化合物との共重合体ブロック構造を有するものである。
【0043】
また、これらのビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックA、水素添加された共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBは、それぞれの重合体ブロックにおける分子鎖中のビニル芳香族化合物または水素添加された共役ジエン化合物の分布がランダム、テーパード(分子鎖に沿ってモノマー成分が増加または減少するもの)、一部ブロック状またはこれらの任意の組み合わせでなっていてもよく、さらに該ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックおよび該水素添加された共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックがそれぞれ2個以上ある場合には、各重合体ブロックはそれぞれが同一の構造であってもよく、異なる構造であってもよい。
【0044】
水添ブロック共重合体を構成するビニル芳香族化合物としては、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−ターシャリーブチルスチレンのうちから1種または2種以上が選択でき、中でもスチレンが好ましい。また水素添加された共役ジエン化合物を構成する水添前の共役ジエン化合物としては、たとえばブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどのうちから1種または2種以上が選ばれ、中でもブタジエン、イソプレンおよびこれらの組み合わせが好ましい。そして、水添される前の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックは、そのブロックにおけるミクロ構造を任意に選ぶことができ、たとえばポリブタジエンブロックにおいては、1,2−ミクロ構造が20〜50%、好ましくは25〜45%である。
【0045】
また、上記の構造を有する本発明に供する水添スチレン系ブロック共重合体の数平均分子量は、5,000〜1000,000、好ましくは10,000〜800,000、さらに好ましくは30,000〜500,000の範囲であり、分子量分布〔重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)〕は、10以下のものである。さらに、水添ブロック共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれら任意の組み合わせのいずれであってもよい。
【0046】
これらのブロック共重合体の製造方法は、上記の構造を有するものであればどのような製造方法で得られるものであってもかまわない。たとえば、特公昭40−23798号公報に記載された方法により、リチウム触媒などを用いて不活性溶媒中でビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体を合成し、次いで、かかるビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物の製造方法としては、たとえば、特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報に記載された方法で得ることもできるが、特に、得られる水添ブロック共重合体の耐候性、耐熱劣化性に優れた性能を発揮するチタン系水添触媒を用いて合成された水添ブロック共重合体が好ましく、たとえば特開昭59−133203号公報、特開昭60−79005号公報に記載された方法により、不活性溶媒中でチタン系水添触媒の存在下に水素添加して、本発明に供する水添ブロック共重合体を合成することができる。
【0047】
その際、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の共役ジエン化合物に基づく脂肪族二重結合は少なくとも80%を水素添加せしめ、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックを形態的にオレフィン性化合物重合体ブロックに変換させることができる。また、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックA、および必要に応じて共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBに共重合されているビニル芳香族化合物に基づく芳香族二重結合の水素添加率については特に制限はないが、水素添加率を20%以下にすることが好ましい。該水添ブロック共重合体中に含まれる未水添の脂肪族二重結合の量は、赤外分光光度計、核磁気共鳴装置などにより容易に知ることができる。
【0048】
成分(E)である熱可塑性エラストマーは、ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物(成分(A)+成分(B)+成分(C)または、成分(A)+成分(B)+成分(C)+成分(D))100重量部に対して、さらに1〜20重量部、好ましくは2〜10重量部配合する。成分(E)の配合量が、該樹脂組成物100重量部に対して、1重量部未満であると耐衝撃性が不十分であり、一方、20重量部を超えると流動性が低下するのでいずれも好ましくない。
【0049】
離型剤(成分(F))
本発明における成分(F)の離型剤としては、高融点のワックス類、高級脂肪酸、およびその金属塩やエステル類、シリコーン油、ポリビニルアルコール、低分子量ポリエチレンおよび植物性蛋白質誘導体などが使用可能であるが、本発明においては、低密度ポリエチレン、特に線状低密度ポリエチレン(LLDPE)の使用が好ましい。
【0050】
成分(F)である離型剤は、ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物(成分(A)+成分(B)+成分(C)または、成分(A)+成分(B)+成分(C)+成分(D)または、成分(A)+成分(B)+成分(C)+成分(D)+成分(E))100重量部に対して、さらに0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部配合する。成分(F)の配合量が上記範囲内であると、優れた離型性が得られるので好ましい。
【0051】
添加剤
本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物には、上記の成分(A)〜成分(F)の他に、その物性を損なわない限りにおいて樹脂組成物の混合時または成形時に他の樹脂、慣用の添加剤、たとえば顔料、染料、難燃助剤、補強剤(ガラス繊維、ガラスフレーク、炭素繊維、ウィスカーなど)、充填剤(カーボンブラック、シリカ、酸化チタン、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、チタン酸カリウムなど)、耐熱剤、酸化防止剤、耐候剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、滑剤、造核剤、可塑剤(オイル、低分子量ポリエチレン、エポキシ化大豆油、ポリエチレングリコール、脂肪酸エステル類など)、流動性改良剤、帯電防止剤、相溶化剤(無水マレイン酸、クエン酸のようなジカルボン酸およびその無水物など)、抗菌剤などを添加してもよい。
【0052】
光安定化剤や紫外線吸収剤、たとえば、ヒンダードアミン化合物系、ベンゾエート化合物系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系やホルムアミジン系などは、耐候性の付与・向上に有効である。また、造核剤、たとえばタルクなどの無機系、または芳香族カルボン酸の金属塩、ソルビトール系もしくは芳香族リン酸金属塩などの有機系の造核剤は、剛性や耐傷つき性の付与・向上に有効である。
【0053】
ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物および成形体の製造方法
本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を製造するための方法に、特に制限はなく、上記の各成分を用いて種々の方法で製造することができる。しかしながら、溶融混練法が好ましい。溶融混練時に少量の溶剤の使用も可能であるが一般には必要ない。溶融混練装置としては、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロールミキサー、ニーダー、ブラベンダープラストグラフなどを例として挙げることができるが、二軸押出機を用いた溶融混練法が最も好ましい。溶融混練温度は、特に限定されるものではないが、通常150〜350℃の範囲である。
【0054】
このようにして得られた本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を用い、射出成形機を使用して、シリンダー温度200〜330℃、金型温度20〜100℃程度にて射出成形を行うことにより本発明の射出成形体を製造する。
ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の用途
本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物は、低反りであって、かつ該反りとウエルド密着性とのバランスに優れる成形体を与えるため、各種の自動車部品、事務機器部品、家電機器部品などの工業部品の成形材料として実用性能を有する他、特に低反りであることより、パーソナルコンピューターなどのCDおよび/またはDVDトレーなどの成形材料として好適である。
【0055】
【実施例】
本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物を、さらに詳細に説明するために、以下に実施例を示して具体的に説明するが、本発明は、その趣旨を逸脱しない限り、これによって限定されるものではない
なお、実施例においては次の化合物を使用した。
【0056】
成分(A):PPE系樹脂(PPE):固有粘度(クロロホルム、25℃)0.46dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エ−テル(商標;PPO646、日本ジーイープラスチックス株式会社製)、
成分(B):スチレン系重合体:ポリスチレン(GPPS)
(商標;G−440K、日本ポリスチレン株式会社製)、
:ハイインパクトポリスチレン(HIPS):
(商標;HT−52、出光石油化学株式会社製)、
成分(C):ワラストナイト:(商標;K−330F、富士タルク工業株式会社製)、
成分(D):非ハロゲン系難燃剤(リン酸エステル):下記式(i)で示される化合物、ただしr=1〜10の混合物(商標;CR741S、大八化学株式会社製)、
【0057】
【化3】
【0058】
成分(E):スチレン・ブタジエンブロック共重合体水添物(SEBS):(商標;G1651、シェルジャパン社製)、
成分(F):線状低密度ポリエチレン(LLDPE):(商標;NUCG5381、日本ユニカー社製)、
グラスファイバー:(商標;NCA2、旭ファイバーグラス社製)、
マイカ:(商標;S200、レプコ社製)、
ガラスフレーク:(商標;REFG301B、日本板ガラス社製)。
【0059】
【実施例1および比較例1〜2】
表1に示す割合(重量部)の各成分を、30mm二軸押出機を用いて混練温度280℃、回転数280rpmにて溶融混練して、ペレットを作成した。このペレットを用いて、温度280℃、金型温度60℃の条件にて射出成形し試験片(ASTM1号ダンベル)およびコンパクトディスク(CD)用トレー(125mm×123mm×1mm厚さ)を作成した。
【0060】
得られた試験片およびCD用トレーについて以下の特性評価を行った。結果を表1に併せて示す。
以下に、特性評価に用いた測定方法を記載する。
(1)ウエルド密着性評価方法:GEPJ法を用いて試験を行った。すなわち、試験片として初期値用(ウエルド無し)試験片およびウエルド試験片(ASTM1号ダンベル)の2種類を作成し、両者の引張り試験を行い、下式に基づき保持率を算出した。数値が大きいほど、ウエルド密着性が高いことを示す。
【0061】
保持率(%)=((ウエルド試験片の引張り試験値)/(初期値用試験片の引張り試験値))×100
(2)反り評価方法:GEPJ法で実施した。すなわち、上記CD用トレーの実成形品について、三次元測定器(ミツトヨ製)を用いて、長辺(125mm)上の指定された5箇所の基準面からの距離を測定し、最も距離の離れた個所(最も反りの大きい個所)の値を記録した。数値が小さいほど、反りが小さいことを示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【実施例2および比較例3〜5】
表2に示す割合(重量部)の各成分を、30mm二軸押出機を用いて混練温度280℃、回転数280rpmにて溶融混練して、ペレットを作成した。このペレットを用いて、温度280℃、金型温度60℃の条件にて射出成形し試験片(ASTM1号ダンベル)およびコンパクトディスク(CD)用トレー(125mm×123mm×1mm厚さ)を作成した。
【0064】
実施例1と同様にして、得られた試験片およびCD用トレーについて以下の特性評価を行った。結果を表2に併せて示す。
【0065】
【表2】
【0066】
【発明の効果】
本発明のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物は、低反りであって、かつ該反りとウエルド密着性とのバランスに優れる成形体を与えるため、各種の工業部品の成形材料として有用である他、特に低反りであることより、パーソナルコンピューターなどのCDおよび/またはDVDトレーなどの成形材料として好適である。
Claims (6)
- (A)ポリフェニレンエーテル系樹脂1〜98重量部、(B)スチレン系重合体98〜1重量部および(C)ワラストナイト1〜70重量部(ただし、成分(A)+成分(B)+成分(C)=100重量部)を含有するポリフェニレンエーテル系樹脂組成物からなることを特徴とするCDまたはDVDトレイ。
- 請求項1に記載の樹脂組成物100重量部に対し、さらに(D)非ハロゲン系難燃剤1〜25重量部を含有するポリフェニレンエーテル系樹脂組成物からなることを特徴とするCDまたはDVDトレイ。
- 請求項1または2に記載の樹脂組成物100重量部に対し、さらに(E)熱可塑性エラストマー1〜20重量部を含有するポリフェニレンエーテル系樹脂組成物からなることを特徴とするCDまたはDVDトレイ。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の樹脂組成物100重量部に対し、さらに(F)離型剤0.01〜10重量部を含有するポリフェニレンエーテル系樹脂組成物からなることを特徴とするCDまたはDVDトレイ。
- 上記成分(A)のポリフェニレンエーテル系樹脂が、クロロホルムを溶剤として25℃にて測定した固有粘度が0.08〜0.60dl/gの範囲にあるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルである請求項1ないし4のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物からなることを特徴とするCDまたはDVDトレイ。
- 上記成分(B)のスチレン系重合体が、ハイインパクトポリスチレンである請求項1ないし5のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル系樹脂組成物からなることを特徴とするCDまたはDVDトレイ。
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