JP4293543B2 - 偏光子、その製造方法、偏光板、光学フィルムおよび画像表示装置 - Google Patents

偏光子、その製造方法、偏光板、光学フィルムおよび画像表示装置 Download PDF

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本発明は、偏光子およびその製造方法に関する。また本発明は当該偏光子を用いた偏光板、さらには当該偏光板等を用いた光学フィルムに関する。さらには当該偏光板、光学フィルム等を用いた液晶表示装置、有機EL表示装置、PDP等の画像表示装置に関する。
従来より、液晶表示装置等の画像表示装置には、偏光子にトリアセチルセルロースフィルムなどの保護フィルムが貼合された偏光板が用いられている。前記偏光子は、ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素などの二色性染料で染色した後、ホウ酸水溶液中で延伸することにより製造されている。偏光板の色相は、液晶表示装置の色相に大きく影響する。
しかしながら、従来より用いられている偏光板は、平行ニコルにおける透過スペクトルでは波長400nm〜500nmの透過率が低いため、平行ニコルにおいて色相が黄色くなる。一方、直交ニコルにおける透過スペクトルでは波長400nm〜500nmの透過率が高いため、直交ニコルにおいて色相が青くなる。そのため、これらの偏光板を用いた従来の液晶表示装置では、白表示を行ったときは若干黄色くなり、黒表示を行ったときには青くなる問題があった。
白表示および黒表示をニュートラルグレーにする方法として、ヨウ素染色され、かつ一軸延伸されたポリビニルアルコール系フィルムを、所定量のヨウ化カリウムを含有するホウ酸水溶液中で処理するとともに、各工程の処理温度を制御する方法が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。しかし、特許文献1に記載の方法では、平行ニコル、直交ニコルのいずれの場合にも十分に色相が良好であるとはいえない。
またヨウ素系偏光子は耐久性が十分ではなく、加熱環境下におかれた場合に、偏光子2枚を直交ニコルで配置した場合に長波長の偏光抜けが起こり、赤く変色する問題がある。この問題に対して、偏光子に適度な量の亜鉛イオンを含有させることが提案されている(たとえば、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。これら特許文献では、高温条件下で放置した際に発生する長波長の偏光抜けを防止できることが示されている。しかし、これら特許文献では偏光子に亜鉛イオンを含有させる必要があるため、偏光子表面に亜鉛が析出したり、濃度管理が煩雑であったり、皮膚への刺激があるなどの問題がある。
特開2002−169024号公報 特許第1308919号明細書 特許第1606999号明細書 特開2002−35512号公報
本発明は、色相の良好な偏光子を提供することを目的とする。また本発明は色相が良好で、耐久性の良い偏光子を提供することを目的とする。
また本発明は、色相の良好な偏光子の製造方法を提供することを目的とする。また本発明は色相が良好で、耐久性の良い偏光子の製造方法を提供することを目的とする。
また本発明は前記偏光子を用いた偏光板を提供することを目的とする。さらに本発明は、前記偏光子、偏光板を用いた光学フィルムを提供すること、さらには前記偏光子、偏光板、光学フィルムを用いた画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す偏光子および偏光子の製造方法等により前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、少なくともヨウ素染色され、かつ一軸延伸されたポリビニルアルコール系フィルムからなる偏光子の製造方法であって、
ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素染色する工程、
ヨウ素染色されたポリビニルアルコール系フィルムを、濃度5〜10重量%のヨウ化物を含有するホウ酸水溶液中で一軸延伸する工程、
次いで、濃度1〜2重量%のヨウ化物水溶液で洗浄する工程を有し、
かつ、得られる偏光子は、単体透過率が42.5%以上、偏光度が99.9%以上であり、
波長440nmにおける平行透過率(Tp)と直交透過率(Tc)から下記式:
二色比={log10(1/k2)}/{log10(1/k1)}
但し、k1=1/2・√2×〔(Tp+Tc)1/2+(Tp−Tc)1/2
2=1/2・√2×〔(Tp+Tc)1/2−(Tp−Tc)1/2
で算出される二色比が30以上であることを特徴とする偏光子の製造方法、に関する。
ヨウ素染色され、かつ一軸延伸されたポリビニルアルコール系フィルム(偏光子)において、ヨウ素はI3 -とI5 -のポリヨウ素錯体として吸着されている。I3 -は約470nmにブロードな吸収ピークを持ち、I5 -は波長600〜700nmにブロードな吸収ピークを持つ。しかし、従来の偏光子では、波長400nm〜500nmの短波長においては、I3 -の配向が悪い。すなわち、波長400nm〜500nmの領域では、偏光子の二色比が低かった。そのため、従来の偏光子は平行ニコルでの透過スペクトルでは波長400nm〜500nmの透過率が低く、黄色くなり、直交ニコルでの透過スペクトルでは波長400nm〜500nmの透過率が高く、青くなっていた。
前記偏光子の二色比が低いことはI3 -の配向が悪いことによるから、I3 -の配向を良くすることで二色比を上げて、偏光子の色相を改善することが可能である。特に、液晶表示装置に用いられる冷陰極管は波長440nm、550nm、610nmに輝線を持つため、通常、ヨウ素系偏光子における短波長の特性は、特に440nmの特性が重要になる。
波長440nmの二色比は30以上とすることで前記色相の問題を解消できると考えられる。しかし、従来、波長440nmの二色比を30以上にするには、偏光子の単体透過率を低くする必要があった。しかし、単体透過率を低くすると光学特性上好ましくない。単体透過率は、光学特性上43%以上であることが望まれる。すなわち、単体透過率が43%以上では波長440nmの二色比を30以上にすることができなかった。
上記本発明の偏光子はI3 -の配向が良好であり、単体透過率が43%以上、偏光度が99.9%以上であり、かつ波長440nmの二色比30以上を満足するものである。かかる本発明の偏光子は良好な光学特性を有し、しかも平行ニコル、直交ニコルのいずれの場合にも、色相をニュートラルに改善することができる。単体透過率は43%以上、さらには43.5%以上であるのが好ましい。また偏光度は99.9%以上、99.92%以上であるのが好ましい。波長440nmの二色比は、30以上、さらには34以上であるのが好ましい。波長440nmの二色比は、I3 -の配向を良くすることが困難であることから、通常、30以上のもの得ることは通常困難である。
前記偏光子は、ヨウ素含有率が1.5〜2.5重量%、かつカリウム含有率が0.2〜0.6重量%であることが好ましい。
偏光子を高温下においた場合には赤く変色するが、これは長波長に吸収を持つI5 -が分解し、または配向性が低下するためと考えられる。偏光子は、ヨウ素染色されたポリビニルアルコール系フィルムを、たとえば、ホウ酸、ヨウ化カリウムが含まれる水溶液中で延伸することで製造される。このとき、透過率は延伸倍率、ヨウ素の濃度などで決定されるが、偏光度はヨウ化カリウムの濃度によって変化する。すなわち、偏光子中のヨウ化カリウムの量を増やすほど偏光度が上昇するが、ヨウ化カリウムを増やしすぎると偏光子を高温下においた場合には赤く変色しているものと考えられる。
かかる観点から、偏光子中のヨウ素含有率は1.5〜2.5重量%が好ましい。より好ましくは1.7〜2.4重量%、さらに好ましくは2〜2.3重量%である。ヨウ素含有量が多すぎると、偏光板の耐久性が十分でなく、高温下において赤く変色しやすくなり、ヨウ素含有量が少なくなりすぎると偏光度が低くなりやすい。また偏光子中のカリウム含有率は0.2〜0.6重量%が好ましい。より好ましくは0.3〜0.58重量%、さらに好ましくは0.4〜0.57重量%である。カリウム含有量が多すぎると、偏光板の耐久性が十分でなく、高温下において赤く変色しやすくなり、ヨウ素含有量が少なくなりすぎると偏光度が低くなりやすい。
一般に、偏光子は、ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素染色、一軸延伸処理等を行うことにより得られる。ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素染色した後、延伸処理やホウ酸水溶液に浸漬するとI5 -が生成し青色に呈色する。一方、ヨウ化カリウム水溶液のようなヨウ化物水溶液に浸漬してヨウ素イオンを偏光子に含ませると、I3 -が生成し色相はニュートラルとなる。I3 -はI5 -よりも配向が悪いため、従来の製造方法で得られた偏光子は、短波長の二色比は低く、長波長の二色比は高くなっていた。
上記本発明の偏光子の製造方法は、従来のようにポリビニルアルコール系フィルムを延伸処理等により配向してからポリヨウ素錯体を生成するよりも、ポリヨウ素錯体を生成してから延伸処理等を行うことよりポリビニルアルコール系フィルムを配向する方が、ポリヨウ素錯体の配向が良くなることを見出したものである。すなわち、I3 -の配向を良くするために、濃度重量%以上のヨウ化物を含有するホウ酸水溶液(延伸浴)中でI3 -を大量に生成させた後にポリビニルアルコール系フィルムを、延伸することで、配向の良いI3 -を得ることができ、波長400nm〜500nmの短波長での二色比を高くすることができる。さらに、濃度重量%以上のヨウ化物水溶液(洗浄浴)で洗浄することで、余剰のI3 -を洗浄し、配向の良いI3 -をフィルムに残すことにより、I3 -及びI5 -の量を制御することができる。延伸浴、洗浄浴のヨウ化物の濃度が低すぎるとI3 -の量が少なくなりすぎ偏光板の色相が青くなる。延伸浴のヨウ化物の濃度は5重量%以上である。洗浄浴のヨウ化物の濃度は、1.0重量%以上、より好ましくは1.2重量%以上である。
一方、延伸浴、洗浄浴のヨウ化物の濃度は高くしてもそれ以上の効果が得られにくい上に、偏光子の色相は黄色くなり、高温雰囲気に長時間保存した際に直交ニコルの色相が赤く変色してしまう傾向がある。前記観点から、延伸浴のヨウ化物の濃度は、10重量%以下である。洗浄浴のヨウ化物の濃度は、2重量%以下である。
前記偏光子の製造方法において、ヨウ化物水溶液で洗浄する工程の後には、乾燥工程を設けることができる。乾燥工程は、70℃以下であるのが、耐久性のよい偏光子を得る点から好ましい。
前記偏光子の製造方法において、ヨウ化物は、ヨウ化カリウムが好ましい。延伸浴、洗浄浴に用いるヨウ化物としては、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化カルシウム、ヨウ化コバルトなどの各種ヨウ化物を使用することができるが、これらのなかでもヨウ化カリウムが、フィルム表面に析出しにくい点で好ましい。なお、ヨウ化カリウム以外のヨウ化物を用いる場合には、ヨウ化物の分子量、解離定数、ポリビニルアルコール系フィルムの膨潤度などから、ポリビニルアルコール系フィルム中に含まれるヨウ素イオン濃度がヨウ化カリウムの場合と等しくなるようにヨウ化物の量を調整することが好ましい。
前記偏光子の製造方法において、ヨウ素染色工程とともに、延伸工程を施すことができる。延伸工程は、ホウ酸水溶液(延伸浴)中の前工程においても行うことができるが、前工程における延伸工程は、ヨウ素染色工程とともに行うのがフィルムが水に膨潤してしわになるのを防止できる点から好適である。
また前記製造方法で得られる偏光子は、ヨウ素含有率が1.5〜2.5重量%、かつカリウム含有率が0.2〜0.6重量%であることが耐久性の点で好ましい。
また本発明は、前記製造方法により得られた偏光子、に関する。
また本発明は、前記偏光子の少なくとも片面に、透明保護フィルムを設けた偏光板、に関する。かかる偏光板は、前記特性(単体透過率が42.5%以上、偏光度が99.9%以上であり、かつ波長440nmの二色比が30以上)を有するものが好ましい。
また本発明は、前記偏光子または偏光板に、さらに他の光学層が少なくとも1層積層されていることを特徴とする光学フィルム、に関する。
さらに本発明は、前記偏光子、偏光板または前記光学フィルムを少なくとも1枚用いた画像表示装置、に関する。
本発明の偏光子に適用されるポリビニルアルコール系フィルムの材料には、ポリビニルアルコールまたはその誘導体が用いられる。ポリビニルアルコールの誘導体としては、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール等があげられる他、エチレン、プロピレン等のオレフィン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸そのアルキルエステル、アクリルアミド等で変性したものがあげられる。ポリビニルアルコールの重合度は、1000〜10000程度、ケン化度は80〜100モル%程度のものが一般に用いられる。
前記ポリビニルアルコール系フィルム中には可塑剤等の添加剤を含有することもできる。可塑剤としては、ポリオールおよびその縮合物等があげられ、たとえばグリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等があげられる。可塑剤の使用量は、特に制限されないがポリビニルアルコール系フィルム中20重量%以下とするのが好適である。
通常、未延伸のフィルムである、ポリビニルアルコール系フィルムは、厚さ30〜150μm程度のものが用いられる。
前記ポリビニルアルコール系フィルム(未延伸フィルム)には、ヨウ素染色する工程、ヨウ素染色されたポリビニルアルコール系フィルムを、濃度4重量%以上のヨウ化物を含有するホウ酸水溶液(延伸浴)中で一軸延伸する工程、次いで、濃度0.8重量%以上のヨウ化物水溶液(洗浄浴)で洗浄する工程が施される。
ヨウ素染色処理はポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素溶液に浸漬することにより一般に行われる。ヨウ素溶液として、ヨウ素水溶液を用いる場合には、ヨウ素および溶解助剤として例えばヨウ化カリウム等のヨウ化物によりヨウ素イオンを含有させた水溶液などが用いられる。ヨウ素濃度は0.01〜0.5重量%程度、さらには0.02〜0.4重量%、さらには0.2〜0.38重量%、さらには0.2〜0.35重量%が好ましく、ヨウ化物(たとえばヨウ化カリウム)濃度は0.01〜10重量%程度、さらには0.02〜8重量%で用いるのが好ましい。
ヨウ素染色処理にあたり、ヨウ素溶液の温度は、通常20〜50℃程度、好ましくは25〜40℃である。浸漬時間は通常10〜300秒間程度、好ましくは20〜240秒間の範囲である。
なお、ヨウ素染色処理前に、ポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができる。さらに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。
次いで、ヨウ素染色されたポリビニルアルコール系フィルムを、ヨウ化物を含有するホウ酸水溶液(延伸浴)中で一軸延伸する。延伸浴のヨウ化物濃度は前述の通り、5〜10重量%である。
また延伸浴のホウ酸濃度は、通常、2〜8重量%、好ましくは2.5〜7重量%、より好ましくは3〜6重量%である。ホウ酸濃度が低いと偏光度が悪くなる傾向があり、一方、ホウ酸濃度が高いと延伸されにくくなる。
一軸延伸処理は、ヨウ素染色されたポリビニルアルコール系フィルムを、前記延伸浴に浸漬して行う。延伸倍率は、通常、延伸倍率は4〜7倍程度、好ましくは5〜6.8倍、さらに好ましくは5.5〜6.5倍とするのが望ましい。延伸フィルムの厚さは5〜80μm程度が好適である。
延伸浴中での延伸は多段で行うこともできる。また、延伸浴中での延伸前に、延伸工程を施すこともできる。延伸浴中での延伸前に、延伸工程を施す場合には、延伸浴中での延伸後の延伸倍率が、未延伸フィルムに対するトータルの倍率が、延伸倍率は4〜7倍程度になるように制御する。延伸浴中での延伸前の延伸倍率は、4倍以下、2.8〜3.8倍とするのが好ましい。延伸浴中での延伸前の延伸工程は、ヨウ素染色工程とともに行うのが好適である。
ホウ酸水溶液(延伸浴)の温度は、特に制限されず、例えば30℃以上、好ましくは40〜85℃の範囲である。浸漬時間は、通常、10〜1200秒間、好ましくは30〜600秒間である。
次いで、ヨウ化物水溶液で洗浄する工程を施す。ヨウ化物水溶液(洗浄浴)のヨウ化物の濃度は、前述の通り、濃度1〜2重量%以上であるヨウ化物水溶液(洗浄浴)の温度は、通常15〜60℃程度、好ましくは25〜40℃である。浸漬時間は通常1〜120秒程度、好ましくは3〜90秒間の範囲である。
次いで乾燥工程を施すことができる。乾燥工程は70℃以下、さらには60℃以下で行うのが好ましく、45℃以下で行うのがより好ましい。また乾燥時間は10分間以下、さらには5分間以下とするのが好ましい。
得られた偏光子は、常法に従って、その少なくとも片面に透明保護フィルムを設けた偏光板とすることができる。透明保護フィルムはポリマーによる塗布層として、またはフィルムのラミネート層等として設けることができる。透明保護フィルムを形成する、透明ポリマーまたはフィルム材料としては、適宜な透明材料を用いうるが、透明性や機械的強度、熱安定性や水分遮断性などに優れるものが好ましく用いられる。前記透明保護フィルムを形成する材料としては、例えばポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、二酢酸セルロースや三酢酸セルロース等のセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマーなどがあげられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、あるいは前記ポリマーのブレンド物なども前記透明保護フィルムを形成するポリマーの例としてあげられる。透明保護フィルムは、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型、紫外線硬化型の樹脂の硬化層として形成することもできる。
また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルム、たとえば、(A)側鎖に置換および/または非置換イミド基を有する熱可塑性樹脂と、(B)側鎖に置換および/非置換フェニルならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物があげられる。具体例としてはイソブチレンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物のフィルムがあげられる。フィルムは樹脂組成物の混合押出品などからなるフィルムを用いることができる。これらのフィルムは位相差が小さく、光弾性係数が小さいため偏光板の歪みによるムラなどの不具合を解消することができ、また透湿度が小さいため、加湿耐久性に優れる。
保護フィルムの厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄層性などの点より1〜500μm程度である。特に1〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましい。
また、保護フィルムは、できるだけ色付きがないことが好ましい。したがって、Rth=[(nx+ny)/2−nz]・d(ただし、nx、nyはフィルム平面内の主屈折率、nzはフィルム厚方向の屈折率、dはフィルム厚みである)で表されるフィルム厚み方向の位相差値が−90nm〜+75nmである保護フィルムが好ましく用いられる。かかる厚み方向の位相差値(Rth)が−90nm〜+75nmのものを使用することにより、保護フィルムに起因する偏光板の着色(光学的な着色)をほぼ解消することができる。厚み方向位相差値(Rth)は、さらに好ましくは−80nm〜+60nm、特に−70nm〜+45nmが好ましい。
保護フィルムとしては、偏光特性や耐久性などの点より、トリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマーが好ましい。特にトリアセチルセルロースフィルムが好適である。なお、偏光子の両側に保護フィルムを設ける場合、その表裏で同じポリマー材料からなる保護フィルムを用いてもよく、異なるポリマー材料等からなる保護フィルムを用いてもよい。
前記透明保護フィルムの偏光子を接着させない面には、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものであってもよい。
ハードコート処理は偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、例えばアクリル系、シリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り特性等に優れる硬化皮膜を透明保護フィルムの表面に付加する方式などにて形成することができる。反射防止処理は偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた反射防止膜などの形成により達成することができる。また、スティッキング防止処理は隣接層との密着防止を目的に施される。
またアンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して偏光板透過光の視認を阻害することの防止等を目的に施されるものであり、例えばサンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式や透明微粒子の配合方式などの適宜な方式にて透明保護フィルムの表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。前記表面微細凹凸構造の形成に含有させる微粒子としては、例えば平均粒径が0.5〜50μmのシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等からなる導電性のこともある無機系微粒子、架橋又は未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子などの透明微粒子が用いられる。表面微細凹凸構造を形成する場合、微粒子の使用量は、表面微細凹凸構造を形成する透明樹脂100重量部に対して一般的に2〜50重量部程度であり、5〜25重量部が好ましい。アンチグレア層は、偏光板透過光を拡散して視角などを拡大するための拡散層(視角拡大機能など)を兼ねるものであってもよい。
なお、前記反射防止層、スティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層等は、透明保護フィルムそのものに設けることができるほか、別途光学層として透明保護フィルムとは別体のものとして設けることもできる。
前記偏光子と透明保護フィルムとの接着処理には、接着剤が用いられる。接着剤としては、イソシアネート系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス系、水系ポリエステル等を例示できる。前記接着剤は、通常、水溶液からなる接着剤が用いられる。
本発明の偏光板は、前記透明保護フィルムと偏光子を、前記接着剤を用いて貼り合わせることにより製造する。接着剤の塗布は、透明保護フィルム、偏光子のいずれに行ってもよく、両者に行ってもよい。貼り合わせ後には、乾燥工程を施し、塗布乾燥層からなる接着層を形成する。偏光子と透明保護フィルムの貼り合わせは、ロールラミネーター等により行うことができる。接着層の厚さは、特に制限されないが、通常0.1〜5μm程度である。
本発明の偏光板は、実用に際して他の光学層と積層した光学フィルムとして用いることができる。その光学層については特に限定はないが、例えば反射板や半透過板、位相差板(1/2や1/4等の波長板を含む)、視角補償フィルムなどの液晶表示装置等の形成に用いられることのある光学層を1層または2層以上用いることができる。特に、本発明の偏光板に更に反射板または半透過反射板が積層されてなる反射型偏光板または半透過型偏光板、偏光板に更に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板、偏光板に更に視角補償フィルムが積層されてなる広視野角偏光板、あるいは偏光板に更に輝度向上フィルムが積層されてなる偏光板が好ましい。
反射型偏光板は、偏光板に反射層を設けたもので、視認側(表示側)からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置などを形成するためのものであり、バックライト等の光源の内蔵を省略できて液晶表示装置の薄型化を図りやすいなどの利点を有する。反射型偏光板の形成は、必要に応じ透明保護フィルム等を介して偏光板の片面に金属等からなる反射層を付設する方式などの適宜な方式にて行うことができる。
反射型偏光板の具体例としては、必要に応じマット処理した透明保護フィルムの片面に、アルミニウム等の反射性金属からなる箔や蒸着膜を付設して反射層を形成したものなどがあげられる。また前記透明保護フィルムに微粒子を含有させて表面微細凹凸構造とし、その上に微細凹凸構造の反射層を有するものなどもあげられる。前記した微細凹凸構造の反射層は、入射光を乱反射により拡散させて指向性やギラギラした見栄えを防止し、明暗のムラを抑制しうる利点などを有する。また微粒子含有の透明保護フィルムは、入射光及びその反射光がそれを透過する際に拡散されて明暗ムラをより抑制しうる利点なども有している。透明保護フィルムの表面微細凹凸構造を反映させた微細凹凸構造の反射層の形成は、例えば真空蒸着方式、イオンプレーティング方式、スパッタリング方式等の蒸着方式やメッキ方式などの適宜な方式で金属を透明保護フィルムの表面に直接付設する方法などにより行うことができる。
反射板は前記の偏光板の透明保護フィルムに直接付与する方式に代えて、その透明フィルムに準じた適宜なフィルムに反射層を設けてなる反射シートなどとして用いることもできる。なお反射層は、通常、金属からなるので、その反射面が透明保護フィルムや偏光板等で被覆された状態の使用形態が、酸化による反射率の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続の点や、保護層の別途付設の回避の点などより好ましい。
なお、半透過型偏光板は、上記において反射層で光を反射し、かつ透過するハーフミラー等の半透過型の反射層とすることにより得ることができる。半透過型偏光板は、通常液晶セルの裏側に設けられ、液晶表示装置などを比較的明るい雰囲気で使用する場合には、視認側(表示側)からの入射光を反射させて画像を表示し、比較的暗い雰囲気においては、半透過型偏光板のバックサイドに内蔵されているバックライト等の内蔵光源を使用して画像を表示するタイプの液晶表示装置などを形成できる。すなわち、半透過型偏光板は、明るい雰囲気下では、バックライト等の光源使用のエネルギーを節約でき、比較的暗い雰囲気下においても内蔵光源を用いて使用できるタイプの液晶表示装置などの形成に有用である。
偏光板に更に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板について説明する。直線偏光を楕円偏光または円偏光に変えたり、楕円偏光または円偏光を直線偏光に変えたり、あるいは直線偏光の偏光方向を変える場合に、位相差板などが用いられる。特に、直線偏光を円偏光に変えたり、円偏光を直線偏光に変える位相差板としては、いわゆる1/4波長板(λ/4板とも言う)が用いられる。1/2波長板(λ/2板とも言う)は、通常、直線偏光の偏光方向を変える場合に用いられる。
楕円偏光板はスーパーツイストネマチック(STN)型液晶表示装置の液晶層の複屈折により生じた着色(青又は黄)を補償(防止)して、前記着色のない白黒表示する場合などに有効に用いられる。更に、三次元の屈折率を制御したものは、液晶表示装置の画面を斜め方向から見た際に生じる着色も補償(防止)することができて好ましい。円偏光板は、例えば画像がカラー表示になる反射型液晶表示装置の画像の色調を整える場合などに有効に用いられ、また、反射防止の機能も有する。上記した位相差板の具体例としては、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレンやその他のポリオレフィン、ポリアリレート、ポリアミドの如き適宜なポリマーからなるフィルムを延伸処理してなる複屈折性フィルムや液晶ポリマーの配向フィルム、液晶ポリマーの配向層をフィルムにて支持したものなどがあげられる。位相差板は、例えば各種波長板や液晶層の複屈折による着色や視角等の補償を目的としたものなどの使用目的に応じた適宜な位相差を有するものであってよく、2種以上の位相差板を積層して位相差等の光学特性を制御したものなどであってもよい。
また上記の楕円偏光板や反射型楕円偏光板は、偏光板又は反射型偏光板と位相差板を適宜な組み合わせで積層したものである。かかる楕円偏光板等は、(反射型)偏光板と位相差板の組み合わせとなるようにそれらを液晶表示装置の製造過程で順次別個に積層することによっても形成しうるが、前記の如く予め楕円偏光板等の光学フィルムとしたものは、品質の安定性や積層作業性等に優れて液晶表示装置などの製造効率を向上させうる利点がある。
視角補償フィルムは、液晶表示装置の画面を、画面に垂直でなくやや斜めの方向から見た場合でも、画像が比較的鮮明にみえるように視野角を広げるためのフィルムである。このような視角補償位相差板としては、例えば位相差フィルム、液晶ポリマー等の配向フィルムや透明基材上に液晶ポリマー等の配向層を支持したものなどからなる。通常の位相差板は、その面方向に一軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムが用いられるのに対し、視角補償フィルムとして用いられる位相差板には、面方向に二軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムとか、面方向に一軸に延伸され厚さ方向にも延伸された厚さ方向の屈折率を制御した複屈折を有するポリマーや傾斜配向フィルムのような二方向延伸フィルムなどが用いられる。傾斜配向フィルムとしては、例えばポリマーフィルムに熱収縮フィルムを接着して加熱によるその収縮力の作用下にポリマーフィルムを延伸処理又は/及び収縮処理したものや、液晶ポリマーを斜め配向させたものなどが挙げられる。位相差板の素材原料ポリマーは、先の位相差板で説明したポリマーと同様のものが用いられ、液晶セルによる位相差に基づく視認角の変化による着色等の防止や良視認の視野角の拡大などを目的とした適宜なものを用いうる。
また良視認の広い視野角を達成する点などより、液晶ポリマーの配向層、特にディスコティック液晶ポリマーの傾斜配向層からなる光学的異方性層をトリアセチルセルロースフィルムにて支持した光学補償位相差板が好ましく用いうる。
偏光板と輝度向上フィルムを貼り合わせた偏光板は、通常液晶セルの裏側サイドに設けられて使用される。輝度向上フィルムは、液晶表示装置などのバックライトや裏側からの反射などにより自然光が入射すると所定偏光軸の直線偏光または所定方向の円偏光を反射し、他の光は透過する特性を示すもので、輝度向上フィルムを偏光板と積層した偏光板は、バックライト等の光源からの光を入射させて所定偏光状態の透過光を得ると共に、前記所定偏光状態以外の光は透過せずに反射される。この輝度向上フィルム面で反射した光を更にその後ろ側に設けられた反射層等を介し反転させて輝度向上フィルムに再入射させ、その一部又は全部を所定偏光状態の光として透過させて輝度向上フィルムを透過する光の増量を図ると共に、偏光子に吸収させにくい偏光を供給して液晶表示画像表示等に利用しうる光量の増大を図ることにより輝度を向上させうるものである。すなわち、輝度向上フィルムを使用せずに、バックライトなどで液晶セルの裏側から偏光子を通して光を入射した場合には、偏光子の偏光軸に一致していない偏光方向を有する光は、ほとんど偏光子に吸収されてしまい、偏光子を透過してこない。すなわち、用いた偏光子の特性によっても異なるが、およそ50%の光が偏光子に吸収されてしまい、その分、液晶画像表示等に利用しうる光量が減少し、画像が暗くなる。輝度向上フィルムは、偏光子に吸収されるような偏光方向を有する光を偏光子に入射させずに輝度向上フィルムで一旦反射させ、更にその後ろ側に設けられた反射層等を介して反転させて輝度向上フィルムに再入射させることを繰り返し、この両者間で反射、反転している光の偏光方向が偏光子を通過し得るような偏光方向になった偏光のみを、輝度向上フィルムは透過させて偏光子に供給するので、バックライトなどの光を効率的に液晶表示装置の画像の表示に使用でき、画面を明るくすることができる。
輝度向上フィルムと上記反射層等の間に拡散板を設けることもできる。輝度向上フィルムによって反射した偏光状態の光は上記反射層等に向かうが、設置された拡散板は通過する光を均一に拡散すると同時に偏光状態を解消し、非偏光状態となる。すなわち、拡散板は偏光を元の自然光状態にもどす。この非偏光状態、すなわち自然光状態の光が反射層等に向かい、反射層等を介して反射し、再び拡散板を通過して輝度向上フィルムに再入射することを繰り返す。このように輝度向上フィルムと上記反射層等の間に、偏光を元の自然光状態にもどす拡散板を設けることにより表示画面の明るさを維持しつつ、同時に表示画面の明るさのむらを少なくし、均一で明るい画面を提供することができる。かかる拡散板を設けることにより、初回の入射光は反射の繰り返し回数が程よく増加し、拡散板の拡散機能と相俟って均一の明るい表示画面を提供することができたものと考えられる。
前記の輝度向上フィルムとしては、例えば誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体の如き、所定偏光軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すもの(3M社製、D−BEF等)、コレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持したものの(日東電工社製、PCF350やMerck社製、Transmax等)如き、左回り又は右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すものなどの適宜なものを用いうる。
従って、前記した所定偏光軸の直線偏光を透過させるタイプの輝度向上フィルムでは、その透過光をそのまま偏光板に偏光軸を揃えて入射させることにより、偏光板による吸収ロスを抑制しつつ効率よく透過させることができる。一方、コレステリック液晶層の如く円偏光を投下するタイプの輝度向上フィルムでは、そのまま偏光子に入射させることもできるが、吸収ロスを抑制する点よりその円偏光を位相差板を介し直線偏光化して偏光板に入射させることが好ましい。なお、その位相差板として1/4波長板を用いることにより、円偏光を直線偏光に変換することができる。
可視光域等の広い波長範囲で1/4波長板として機能する位相差板は、例えば波長550nmの単色光に対して1/4波長板として機能する位相差層と他の位相差特性を示す位相差層、例えば1/2波長板として機能する位相差層とを重畳する方式などにより得ることができる。従って、偏光板と輝度向上フィルムの間に配置する位相差板は、1層又は2層以上の位相差層からなるものであってよい。
なお、コレステリック液晶層についても、反射波長が相違するものの組み合わせにして2層又は3層以上重畳した配置構造とすることにより、可視光領域等の広い波長範囲で円偏光を反射するものを得ることができ、それに基づいて広い波長範囲の透過円偏光を得ることができる。
また、偏光板は、他の光学層を積層したものからなっていてもよい。従って、上記の反射型偏光板や半透過型偏光板と位相差板を組み合わせた反射型楕円偏光板や半透過型楕円偏光板などであってもよい。
偏光板に前記光学層を積層した光学フィルムは、液晶表示装置等の製造過程で順次別個に積層する方式にても形成することができるが、予め積層して光学フィルムとしたものは、品質の安定性や組立作業等に優れていて液晶表示装置などの製造工程を向上させうる利点がある。積層には粘着層等の適宜な接着手段を用いうる。前記の偏光板やその他の光学フィルムの接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配置角度とすることができる。
前述した偏光板や、偏光板を少なくとも1層積層されている光学フィルムには、液晶セル等の他部材と接着するための粘着層を設けることもできる。粘着層を形成する粘着剤は特に制限されないが、例えばアクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素系やゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、アクリル系粘着剤の如く光学的透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく用いうる。
また上記に加えて、吸湿による発泡現象や剥がれ現象の防止、熱膨張差等による光学特性の低下や液晶セルの反り防止、ひいては高品質で耐久性に優れる液晶表示装置の形成性などの点より、吸湿率が低くて耐熱性に優れる粘着層が好ましい。
粘着層は、例えば天然物や合成物の樹脂類、特に、粘着性付与樹脂や、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他の無機粉末等からなる充填剤や顔料、着色剤、酸化防止剤などの粘着層に添加されることの添加剤を含有していてもよい。また微粒子を含有して光拡散性を示す粘着層などであってもよい。
偏光板や光学フィルムの片面又は両面への粘着層の付設は、適宜な方式で行いうる。その例としては、例えばトルエンや酢酸エチル等の適宜な溶剤の単独物又は混合物からなる溶媒にベースポリマーまたはその組成物を溶解又は分散させた10〜40重量%程度の粘着剤溶液を調製し、それを流延方式や塗工方式等の適宜な展開方式で偏光板上または光学フィルム上に直接付設する方式、あるいは前記に準じセパレータ上に粘着層を形成してそれを偏光板上または光学フィルム上に移着する方式などがあげられる。
粘着層は、異なる組成又は種類等のものの重畳層として偏光板や光学フィルムの片面又は両面に設けることもできる。また両面に設ける場合に、偏光板や光学フィルムの表裏において異なる組成や種類や厚さ等の粘着層とすることもできる。粘着層の厚さは、使用目的や接着力などに応じて適宜に決定でき、一般には1〜500μmであり、5〜200μmが好ましく、特に10〜100μmが好ましい。
粘着層の露出面に対しては、実用に供するまでの間、その汚染防止等を目的にセパレータが仮着されてカバーされる。これにより、通例の取扱状態で粘着層に接触することを防止できる。セパレータとしては、上記厚さ条件を除き、例えばプラスチックフィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなどの、従来に準じた適宜なものを用いうる。
なお本発明において、上記した偏光板を形成する偏光子や透明保護フィルムや光学フィルム等、また粘着層などの各層には、例えばサリチル酸エステル系化合物やベンゾフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などの方式により紫外線吸収能をもたせたものなどであってもよい。
本発明の偏光板または光学フィルムは液晶表示装置等の各種装置の形成などに好ましく用いることができる。液晶表示装置の形成は、従来に準じて行いうる。すなわち液晶表示装置は一般に、液晶セルと偏光板または光学フィルム、及び必要に応じての照明システム等の構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどにより形成されるが、本発明においては本発明による偏光板または光学フィルムを用いる点を除いて特に限定はなく、従来に準じうる。液晶セルについても、例えばTN型やSTN型、π型などの任意なタイプのものを用いうる。
液晶セルの片側又は両側に偏光板または光学フィルムを配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライトあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装置を形成することができる。その場合、本発明による偏光板または光学フィルムは液晶セルの片側又は両側に設置することができる。両側に偏光板または光学フィルムを設ける場合、それらは同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板、アンチグレア層、反射防止膜、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトなどの適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
次いで有機エレクトロルミネセンス装置(有機EL表示装置)について説明する。一般に、有機EL表示装置は、透明基板上に透明電極と有機発光層と金属電極とを順に積層して発光体(有機エレクトロルミネセンス発光体)を形成している。ここで、有機発光層は、種々の有機薄膜の積層体であり、例えばトリフェニルアミン誘導体等からなる正孔注入層と、アントラセン等の蛍光性の有機固体からなる発光層との積層体や、あるいはこのような発光層とペリレン誘導体等からなる電子注入層の積層体や、またあるいはこれらの正孔注入層、発光層、および電子注入層の積層体等、種々の組み合わせをもった構成が知られている。
有機EL表示装置は、透明電極と金属電極とに電圧を印加することによって、有機発光層に正孔と電子とが注入され、これら正孔と電子との再結合によって生じるエネルギーが蛍光物資を励起し、励起された蛍光物質が基底状態に戻るときに光を放射する、という原理で発光する。途中の再結合というメカニズムは、一般のダイオードと同様であり、このことからも予想できるように、電流と発光強度は印加電圧に対して整流性を伴う強い非線形性を示す。
有機EL表示装置においては、有機発光層での発光を取り出すために、少なくとも一方の電極が透明でなくてはならず、通常酸化インジウムスズ(ITO)などの透明導電体で形成した透明電極を陽極として用いている。一方、電子注入を容易にして発光効率を上げるには、陰極に仕事関数の小さな物質を用いることが重要で、通常Mg−Ag、Al−Liなどの金属電極を用いている。
このような構成の有機EL表示装置において、有機発光層は、厚さ10nm程度ときわめて薄い膜で形成されている。このため、有機発光層も透明電極と同様、光をほぼ完全に透過する。その結果、非発光時に透明基板の表面から入射し、透明電極と有機発光層とを透過して金属電極で反射した光が、再び透明基板の表面側へと出るため、外部から視認したとき、有機EL表示装置の表示面が鏡面のように見える。
電圧の印加によって発光する有機発光層の表面側に透明電極を備えるとともに、有機発光層の裏面側に金属電極を備えてなる有機エレクトロルミネセンス発光体を含む有機EL表示装置において、透明電極の表面側に偏光板を設けるとともに、これら透明電極と偏光板との間に位相差板を設けることができる。
位相差板および偏光板は、外部から入射して金属電極で反射してきた光を偏光する作用を有するため、その偏光作用によって金属電極の鏡面を外部から視認させないという効果がある。特に、位相差板を1/4波長板で構成し、かつ偏光板と位相差板との偏光方向のなす角をπ/4に調整すれば、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
すなわち、この有機EL表示装置に入射する外部光は、偏光板により直線偏光成分のみが透過する。この直線偏光は位相差板により一般に楕円偏光となるが、とくに位相差板が1/4波長板でしかも偏光板と位相差板との偏光方向のなす角がπ/4のときには円偏光となる。
この円偏光は、透明基板、透明電極、有機薄膜を透過し、金属電極で反射して、再び有機薄膜、透明電極、透明基板を透過して、位相差板に再び直線偏光となる。そして、この直線偏光は、偏光板の偏光方向と直交しているので、偏光板を透過できない。その結果、金属電極の鏡面を完全に遮蔽することができる。
以下に本発明を実施例および比較例をあげて具体的に説明する。なお、各例中の%は重量%である。延伸浴、洗浄浴における各濃度は、溶液全体に対する、各溶質の濃度である。
実施例1
厚さ80μmのポリビニルアルコールフィルム(平均重合度2400、ケン化度99.9%)を、速度比の異なるロール間で、30℃、ヨウ素濃度0.3%、ヨウ化カリウム濃度2%のヨウ素水溶液中に60秒間浸漬して、染色しながら3倍に一軸延伸した。次いで60℃、ホウ酸の濃度4%、ヨウ化カリウムの濃度5%の水溶液(延伸浴)中に40秒間浸漬しながら、トータルで6倍まで延伸した。次いで、30℃、濃度1.5%のヨウ化カリウム水溶液(洗浄浴)中に10秒間浸漬することで洗浄した。その後、50℃で4分間乾燥して偏光子を得た。得られた偏光子の両側に、表面をケン化処理した厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルムをポリビニルアルコール系接着剤で貼りあわせた後、60℃で4分間乾燥させて偏光板を得た。
実施例2
実施例1において、延伸浴として、ホウ酸濃度4%、ヨウ化カリウム濃度10%の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光子を得た。また実施例1と同様にして偏光板を得た。
実施例3
実施例1において、延伸浴として、ホウ酸濃度4%、ヨウ化カリウム濃度10%の水溶液を用いたこと、洗浄浴として、ヨウ化カリウム濃度2%の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光子を得た。また実施例1と同様にして偏光板を得た。
実施例4
実施例1において、延伸浴として、ホウ酸濃度4%、ヨウ化カリウム濃度7%の水溶液を用いたこと、洗浄浴として、ヨウ化カリウム濃度1%の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光子を得た。また実施例1と同様にして偏光板を得た。
実施例5
実施例1において、延伸浴として、ホウ酸濃度4%、ヨウ化カリウム濃度5%の水溶液を用いたこと、洗浄浴として、ヨウ化カリウム濃度1%の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光子を得た。また実施例1と同様にして偏光板を得た。
実施例6(比較例)
実施例1において、延伸浴として、ホウ酸濃度4%、ヨウ化カリウム濃度15%の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光子を得た。また実施例1と同様にして偏光板を得た。
実施例7(比較例)
実施例1において、洗浄浴として、ヨウ化カリウム濃度3%の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光子を得た。また実施例1と同様にして偏光板を得た。
実施例8
実施例1において、ヨウ素水溶液として、ヨウ素濃度0.4%、ヨウ化カリウム濃度3%のヨウ素水溶液(単体透過率が42.5%となるよう)を用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光子を得た。また実施例1と同様にして偏光板を得た。
実施例9(比較例)
実施例1において、延伸浴として、ホウ酸濃度4%、ヨウ化カリウム濃度2%の水溶液を用いたこと、洗浄浴として、ヨウ化カリウム濃度5%の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光子を得た。また実施例1と同様にして偏光板を得た。
実施例10
実施例1において、洗浄浴として、ヨウ化カリウム濃度2%の水溶液を用いたこと、その後、30℃で5分間乾燥したこと以外は実施例1と同様にして偏光子を得た。また実施例1と同様にして偏光板を得た。
比較例1
実施例1において、延伸浴として、ホウ酸濃度4%、ヨウ化カリウム濃度3%の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光子を得た。また実施例1と同様にして偏光板を得た。
比較例2
実施例1において、洗浄浴として、ヨウ化カリウム濃度0.5%の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光子を得た。また実施例1と同様にして偏光板を得た。
比較例3
実施例1において、洗浄浴として、純水を用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光子を得た。また実施例1と同様にして偏光板を得た。
比較例4
実施例1において、延伸浴として、ホウ酸濃度4%、ヨウ化カリウム濃度3%の水溶液を用いたこと、洗浄浴として、ヨウ化カリウム濃度3%の水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして偏光子を得た。また実施例1と同様にして偏光板を得た。
実施例および比較例で作成した偏光板について下記の評価を行った。結果を表1に示す。
(単体透過率)
分光光度計((株)村上色彩技術研究所製,Dot−3C)を用いて、1枚の偏光板の透過率を測定した。なお、偏光板の単体透過率はJIS Z8701の2度視野(C光源)により視感度補整したY値である。
(偏光度)
2枚の同じ偏光板を偏光軸が平行になるように重ね合わせた場合の平行透過率(Tp)と、直交になるように重ね合わせた場合の直交透過率(Tc)を、上記分光光度計を用いて測定し、以下の式から偏光度を求めた。
偏光度(%)=√{(Tp−Tc)/(Tp+Tc)}×100
なお、平行透過率(Tp)と直交透過率(Tc)は2度視野(C光源)により視感度補整したY値である。
(波長440nmの2色比)
偏光板の波長440nmにおける平行透過率(Tp)と直交透過率(Tc)から下記式:
二色比={log10(1/k2)}/{log10(1/k1)}
但し、k1=1/2・√2×〔(Tp+Tc)1/2+(Tp−Tc)1/2
2=1/2・√2×〔(Tp+Tc)1/2−(Tp−Tc)1/2
により二色比を算出した。
(偏光子中のヨウ素、カリウム含有量)
蛍光X線測定装置(株式会社リガク製,ZSX−100e)を用いて測定した。得られた蛍光X線の強度からファンダメンタルパラメータ法(FP法)を用いて偏光子中のヨウ素含有率(%)、カリウム含有率(%)を求めた。
(色相:Δab)
分光光度計((株)村上色彩技術研究所製,Dot−3C)を用いて、ハンター表色系におけるa値、b値を求めた(C光源)。これらから、下式によりΔabを求めた。
Δab=√((平行a値−直交a値)2+(平行b値−直交b値)2
Δabは明度変化に応じた色度変化を表す。この値が少ないほど色の再現性が良い。本発明ではΔabは5以下であることが好ましい。
(耐久性:加熱時の赤変の評価)
偏光板を85℃の雰囲気で24時間保存した後に、直交ニコルの色相を目視にて下記基準で評価した。◎:赤変なし。○:わずかに赤変。△:赤変。×:著しく赤変。
Figure 0004293543
表1から、単体透過率が42.5%以上、偏光度が99.9%以上であり、440nmの2色比が30以上の偏光子、偏光板は、色相が良好であることが分かる。また、さらに実施例1〜5、8と実施例6、7、9(比較例)との比較から、ヨウ素含有率が1.5〜2.5重量%、かつカリウム含有率が0.2〜0.6重量%に制御したものは加熱時の赤変を抑制でき、耐久性にも優れていることが分かる。
また濃度5〜10重量%のヨウ化カリウムを含有するホウ酸水溶液中で一軸延伸した後に、濃度1〜2重量%のヨウ化カリウム水溶液で洗浄することで、耐久性に優れる上記偏光子を得ることができる。



Claims (4)

  1. 少なくともヨウ素染色され、かつ一軸延伸されたポリビニルアルコール系フィルムからなる偏光子の製造方法であって、
    ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素染色する工程、
    ヨウ素染色されたポリビニルアルコール系フィルムを、濃度5〜10重量%のヨウ化物を含有するホウ酸水溶液中で一軸延伸する工程、
    次いで、濃度1〜2重量%のヨウ化物水溶液で洗浄する工程を有し、
    かつ、得られる偏光子は、単体透過率が42.5%以上、偏光度が99.9%以上であり、
    波長440nmにおける平行透過率(Tp)と直交透過率(Tc)から下記式:
    二色比={log10(1/k2)}/{log10(1/k1)}
    但し、k1=1/2・√2×〔(Tp+Tc)1/2+(Tp−Tc)1/2
    2=1/2・√2×〔(Tp+Tc)1/2−(Tp−Tc)1/2
    で算出される二色比が30以上であることを特徴とする偏光子の製造方法
  2. ヨウ化物が、ヨウ化カリウムであることを特徴とする請求項記載の偏光子の製造方法。
  3. ヨウ素染色工程とともに、延伸工程を施すことを特徴とする請求項1または2記載の偏光子の製造方法。
  4. ヨウ素染色処理を、ヨウ素濃度は0.01〜0.5重量%、ヨウ化物濃度0.02〜0.4重量%のヨウ素溶液に、ポリビニルアルコール系フィルムを浸漬することにより行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の偏光子の製造方法
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