JP4293248B2 - 車両用ステアリングシステム - Google Patents

車両用ステアリングシステム Download PDF

Info

Publication number
JP4293248B2
JP4293248B2 JP2007052343A JP2007052343A JP4293248B2 JP 4293248 B2 JP4293248 B2 JP 4293248B2 JP 2007052343 A JP2007052343 A JP 2007052343A JP 2007052343 A JP2007052343 A JP 2007052343A JP 4293248 B2 JP4293248 B2 JP 4293248B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
auxiliary
shape
rim
operation member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007052343A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008213615A (ja
Inventor
謙二 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2007052343A priority Critical patent/JP4293248B2/ja
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to CN200880000722XA priority patent/CN101541617B/zh
Priority to PCT/IB2008/000435 priority patent/WO2008107757A2/en
Priority to US12/377,965 priority patent/US8024090B2/en
Priority to DE602008004211T priority patent/DE602008004211D1/de
Priority to EP08719178A priority patent/EP2114750B1/en
Priority to AT08719178T priority patent/ATE493317T1/de
Publication of JP2008213615A publication Critical patent/JP2008213615A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4293248B2 publication Critical patent/JP4293248B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D1/00Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle
    • B62D1/02Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle vehicle-mounted
    • B62D1/04Hand wheels
    • B62D1/06Rims, e.g. with heating means; Rim covers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/02Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
    • B60R21/16Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags
    • B60R2021/161Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags characterised by additional means for controlling deployment trajectory
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T74/00Machine element or mechanism
    • Y10T74/20Control lever and linkage systems
    • Y10T74/20576Elements
    • Y10T74/20732Handles
    • Y10T74/20834Hand wheels
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T74/00Machine element or mechanism
    • Y10T74/20Control lever and linkage systems
    • Y10T74/20576Elements
    • Y10T74/20732Handles
    • Y10T74/20834Hand wheels
    • Y10T74/20864Handles

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Air Bags (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Steering Controls (AREA)
  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)

Description

本発明は、車両に装備されるステアリングシステム、詳しくは、車輪を転舵する際に回転操作されるステアリング操作部材を備えたステアリングシステムに関する。
近年では、下記特許文献に記載されているような車両用ステアリングシステム、具体的にいえば、自身の形状を変化させることが可能なステアリング操作部材を備えたシステムが検討されている。
特開平11−342819号公報 特開2004−338448号公報 特開2003−118586号公報 特開2005−329864号公報
上記特許文献に記載の車両用ステアリングシステムの備えるステアリング操作部材は、例えば、様々な状況に応じて、自身の形状を変化させることが可能とされている。ところが、このようなステアリング操作部材を備えたシステムは、未だ開発途上であり、改良の余地を多分に残すものとなっている。そのため、種々の改良を施すことによって、そのシステムの実用性が向上すると考えられる。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高い車両用ステアリングシステムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両用ステアリングシステムは、操舵操作において運転者に把持されることが予定されている把持予定位置と、その把持予定位置から退避して運転者に把持されることが予定されていない位置である退避位置との間で位置変更可能な補助把持部を有するステアリング操作部材と、その補助把持部を位置変更させる補助把持部位置変更装置と、エアバッグ装置とを備えたシステムであって、エアバッグ展開時において補助把持部が退避位置に位置している場合に補助把持部を把持予定位置に位置変更させるように構成される。
上記補助把持部を有するステアリング操作部材を備えるステアリングシステムにおいて、エアバッグ展開時に補助把持部が退避位置に位置しているような場合には、エアバッグ装置の有する衝撃緩和能力を充分に発揮することができない虞がある。したがって、本発明のステアリングシステムによれば、エアバッグ展開時において、例えば、補助把持部によって、エアバッグ装置の衝撃緩和能力を充分に発揮することが可能なシステムが実現されることになる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、それらの発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、下記(10)項ないし(14)項の各々が、請求項1ないし請求項5の各々に相当する。
(1)ステアリングリムと、
そのステアリングリムの一部分の他の部分に対する動作を許容することで、そのステアリングリムの形状の変化を、円環状の第1形状と、円環の一部が欠損した若しくは凹んだ形状である第2形状との間で許容するリム形状変化許容機構と
を有するステアリングホイールを備えた車両用ステアリングシステム。
従来のステアリングシステムの備えるステアリング操作部材(以下、単に「操作部材」と略す場合がある)は、円環状のステアリングリム(以下、「リム」と略す場合がある)を有するステアリングホイールとされていることが多い。近年においては、メータ類の視認性,運転者の乗降等に配慮して、リムの形状が円環の一部を欠損した、若しくは、凹んだ形状とされた操作部材が検討されている。ただし、リムの形状が円環状を変形させた形状とされると、操作部材の回転操作時において、操作し難くなる場合があると考えられる。したがって、本項の態様のように、ステアリングリムの形状を、円環状と、円環の一部が欠損した若しくは凹んだ形状との間で変更することができれば、例えば、ステアリングシステムの利便性を向上させることが可能となる。
本項の態様は、いわゆるステアバイワイヤ型のステアリングシステム、つまり、車輪を転舵する転舵装置と操作部材とが機械的に連結されておらず、操作部材へ加えられる力に頼ることなく、転舵装置が有する駆動源の力によって、操作部材の操作に応じた車輪の転舵を実現するシステムに好適であり、また、いわゆるVGRS(variable gear ratio steering)システム、つまり、操作部材と転舵装置との間に所定のアクチュエータを設けて、そのアクチュエータの動作によって、操作部材の操作量に対する車輪の転舵量の比を変更可能なシステムに、好適である。それらのシステムでは、操作部材の操作範囲が比較的小さくても比較的大きな車輪の転舵が可能であるため、操作部材の操作範囲が比較的小さくされている。このため、操作部材のリムを、メータ類の視認性,運転者の乗降等に配慮して第2形状としても、操作部材の回転操作にさほど支障はないと考えられる。しかし、それらのシステムでは、転舵装置の駆動源の失陥時等においては、操作部材に加えられる力によって車輪を転舵する必要から、操作部材の操作範囲が比較的大きくされる。このため、比較的大きな車輪の転舵が必要とされる際には、リムが第2形状とされている場合には、操作部材の回転操作に支障が生じる虞がある。本項の態様によれば、例えば、それらのシステムの失陥時における操作部材の操作範囲の拡大に対処することが可能である。
本項に記載の「円」という概念は、真円,楕円だけではなく、円とみなせる形、例えば、多角形の角の部分が丸められ、辺の部分が円弧状とされた形等をも含む概念である。本項に記載の「ステアリングリムの一部分」は、他の部分に対して、運転者によって動かされてもよく、後に説明するように、駆動源を備えた装置等によって動かされてもよい。また、本項に記載の態様は、第2形状が円環の一部でも欠損した若しくは凹んだ形状であればよい態様であり、第2形状が円環の複数の部分が欠損した若しくは凹んだ形状である態様を除くものではない。
(2)前記第2形状が、円環の一部が凹んだ形状である(1)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項の態様は、第2形状を限定した態様であり、本項の態様においては、リムが第2形状とされる場合に、例えば、上記リムの一部分と他の部分とが連結された状態とすることが可能となり、リムの強度を高くすることが可能となる。本項に記載の「円環の一部が凹んだ形状」は、円環の一部分が円弧状に凹んだ形状であってもよく、円環の一部が円弧ではなく直線とされた形状であってもよい。
(3)前記リム形状変化許容機構が、前記ステアリングリムの一部分をそれの両端において前記他の部分によって保持させつつ、前記ステアリングリムの一部分のそれの両端を結ぶ軸線まわりの回転動作を許容する機構である(2)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項の態様は、リム形状変化許容機構によるリムの一部分の他の部分に対する動作を限定した態様である。本項の態様においては、リムの一部分をそれの両端を結ぶ軸線まわりに、他の部分に対して回転させるだけで、リムの形状を第1形状と第2形状との間で変更させることが可能である。このため、本項の態様によれば、例えば、リムの形状を円環状と円環の一部が凹んだ形状との間で変更するための構造を簡単なものとすることが可能となる。
(4)前記ステアリングリムの一部分が、前記ステアリングホイールが中立操作位置にある場合における上方の部分と下方の部分との一方である(1)項ないし(3)項のいずれかに記載の車両用ステアリングシステム。
本項の態様は、上記リムの一部分を限定した態様である。本項に記載の「中立操作位置」は、車両が直進している状態における車輪の転舵位置に対応するステアリングホイールの回転位置を意味している。ステアリングホイールがこのような位置にある場合には、リムの形状が円環状であれば、リムの上方の部分は、運転者がメータ類を視認する際に妨げとなる場合があり、一方、リムの下方の部分は、運転者が乗降する際に妨げとなる場合がある。このことから、本項の態様によれば、例えば、運転者によるメータ類の視認性を向上、若しくは、運転者の乗降をスムーズにすることが可能となる。また、本項に記載の態様は、ステアリングホイールが中立操作位置にある場合のリムの上方の部分、若しくは、リムの下方の部分のいずれか一方が欠損、若しくは、凹んでいればよい態様であり、リムの上方、および、リムの下方の両方の部分が欠損、若しくは、凹んでいる態様を除くものではない。
(5)前記ステアリングホイールが、前記ステアリングリムの一部分を、そのステアリングリムが前記第1形状となる位置と、そのステアリングリムが前記第2形状となる位置とに固定可能な固定機構を有する(1)項ないし(4)項のいずれかに記載の車両用ステアリングシステム。
リムが円環状の第1形状とされている際には、運転者が、上記リムの一部分を把持し、操作部材を回転操作する場合がある。このため、上記リムの一部分が他の部分に対して容易に動くと、運転者による操作部材の回転操作を阻害する虞がある。また、リムが第2形状とされている場合であっても、上記リムの一部分が他の部分に対して容易に動くことは望ましくない。そこで、本項の態様において、リムが第1形状、および、第2形状とされる際に、上記リムの一部分が他の部分に対して固定可能とされている。また、本項に記載の「固定機構」は、リムの一部分を、少なくともリムが第1形状となる位置と第2形状となる位置とに固定可能であればよく、リムの一部分をその他の位置に固定可能とされてもよい。
(6)前記ステアリングホイールが、駆動源を有してその駆動源によって前記ステアリングリムの一部分を動作させるリム駆動装置を有する(1)項ないし(5)項のいずれかに記載の車両用ステアリングシステム。
本項の態様によれば、例えば、リムを第1形状と第2形状との間で自動的に変化させることが可能となる。本項に記載の「駆動源」は、その具体的な構成が特に限定されるものではないが、例えば、高圧気体を利用したシリンダ装置、電磁モータ、ソレノイド、ばね,ゴム等の弾性体等を採用することができる。また、本項に記載の「リム駆動装置」は、前項に記載の「固定機構」として機能するものであってもよい。詳しくいえば、駆動源が駆動しない状態において、リム駆動装置が上記リムの一部分を他の部分に対して固定させる構造とされてもよい。
(7)当該車両用ステアリングシステムが、前記リム駆動装置を制御する制御装置を備えた(6)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項の態様によれば、様々な状況に応じて、リムの形状を自動で変更することが可能となる。具体的にいえば、例えば、リムの形状を、運転者の乗降時には、ステアリングホイールが中立操作位置にある場合におけるリムの下方の部分が欠損、若しくは、凹んだ形状である第2形状に、車両走行時には、第1形状に自動で変更することが可能となる。また、システムが備える他の装置、例えば、エアバッグ装置,操作部材の操作範囲を変更する装置等と連動させて、リムの形状を、第1形状と第2形状との間で自動で変更することも可能となる。このように他の装置と連動させてリム駆動装置を制御する場合に、本項に記載の「制御装置」はその他の装置をも制御するものとされてもよい。
(8)当該車両用ステアリングシステムが、前記ステアリングリムの運転者側にエアバッグを展開させるエアバッグ装置を備え、かつ、前記ステアリングリムが、通常状態において前記第2形状とされており、
前記制御装置が、前記エアバッグの展開時において前記リム駆動装置を制御して前記ステアリングリムを前記第2形状から前記第1形状に変化させるエアバッグ展開時制御部を有する(7)項に記載の車両用ステアリングシステム。
車輪を転舵する際のステアリングホイールの回転操作範囲が小さいような場合には、上述のように、メータ類の視認性,運転者の乗降等に配慮すれば、リムの形状を、円環の一部を欠損した、若しくは、凹んだ形状とすることが望ましい。その一方で、車両衝突の際、運転者はステアリングホイール等に二次的に衝突する可能性があり、その二次衝突によって運転者が受ける衝撃を緩和するために、多くのステアリングシステムには、エアバッグ装置が設けられている。エアバッグ装置は、車両衝突時に、エアバッグをリムの運転者側に展開させ、エアバッグによって、運転者の衝撃を緩和している。エアバッグは、それの車両前方側、つまり、運転者を受け止める側とは反対側において、ステアリングホイールによって支持されており、ステアリングホイールのリムの形状が円環状である場合には、エアバッグの衝撃緩和性能を充分に発揮し得る。ところが、リムの形状が円環の一部が欠損した若しくは凹んだ形状である場合には、その欠損した若しくは凹んだ部分においては、充分にエアバッグが支持されないことから、衝撃緩和性能を充分には発揮し得ない可能性を有する。
以上のことを鑑みて、本項の態様において、リムの形状を、通常時は第2形状とし、エアバッグ展開時には、円環状の第1形状としている。本項の態様によれば、例えば、通常は、メータ類の視認性,運転者の乗降等を配慮したシステムが実現され、車両衝突時においては、エアバッグの衝撃緩和性能を充分に発揮させることが可能となる。
(9)当該車両用ステアリングシステムが、前記ステアリングホイールの回転操作の範囲を変更する操作範囲変更装置を備え、かつ、前記ステアリングリムが、前記ステアリングホイールの操作範囲が前記操作範囲変更装置によって比較的小さくされている場合において前記第2形状とされており、
前記制御装置が、前記ステアリングホイールの操作範囲が前記操作範囲変更装置によって比較的大きくされる場合において前記リム駆動装置を制御して前記ステアリングリムを前記第2形状から前記第1形状に変化させる操作範囲対応制御部を有する(7)項または(8)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項の態様は、前述のステアバイワイヤ型のシステム,VGRSシステムに対応した態様である。それらのシステムでは、上述のように、通常は、ステアリングホイールの操作範囲が比較的小さくされていることから、メータ類の視認性,運転者の乗降等に配慮して、リムを第2形状とすることが考えられる。ところが、それらのシステムでは、転舵装置の駆動源の失陥時等においては、ステアリングホイールの操作範囲が比較的大きくされる。このため、比較的大きな車輪の転舵が必要とされる際には、リムが第2形状とされていると、ステアリングホイールの回転操作に支障が生じる虞がある。したがって、本項の態様によれば、ステアリングホイールの回転操作範囲の変更に応じて、リムを円環状の第1形状に変更することが可能となり、例えば、上記システムの利便性を向上させることが可能となる。
本項に記載の「操作範囲変更装置」は、それの具体的な構造が特に限定されるものではなく、例えば、操作部材の操作範囲を規定する機械的なストッパ(転舵範囲を制限することで結果的に操作部材の操作範囲を規定するものであってもよい)をいくつか設け、それらを選択的に機能させるような構造のものとすることができる。また、機械的なストッパによらず、操作部材に操作反力を付与可能なモータを備え、そのモータの力を増大させることによって操作範囲を規制するような構成の装置であってもよい。
(10)操舵操作において運転者に把持されることが予定されている場合の位置である把持予定位置と、その把持予定位置から退避して運転者に把持されることが予定されていない場合の位置である退避位置との間で、位置変更可能な補助把持部を有するステアリング操作部材と、
前記補助把持部を前記把持予定位置と前記退避位置との間で位置変更させる補助把持部位置変更装置と、
前記ステアリング操作部材の運転者側にエアバッグを展開可能に構成されたエアバッグ装置と、
前記補助把持部位置変更装置の作動を制御する制御装置であって、エアバッグ展開時において前記補助把持部が前記退避位置に位置している場合にその補助把持部を前記把持予定位置に位置変更させるエアバッグ展開時制御部を有する制御装置と
を備えた車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、エアバッグ展開時にステアリング操作部材の一部分の位置を変更する態様である。前述の(8)項に記載の態様と同様に、本項の態様によれば、補助把持部の位置が退避位置とされているときには、例えば、メータ類の視認性,運転者の乗降等を配慮したシステムを実現することが可能であり、一方、エアバッグ展開時には、例えば、補助把持部がエアバッグを、それの車両前方側、言い換えれば、運転者を受け止める側とは反対側において支持することが可能であり、エアバッグ装置の衝撃緩和性能を充分に発揮させることが可能である。したがって、エアバッグ装置の衝撃緩和性能の観点から言えば、本項に記載の「把持予定位置」は、エアバッグ展開時においてエアバッグを支持可能な位置であることが望ましい。
本項に記載の「退避位置」は、補助把持部がその位置に位置している状態において、運転者が補助把持部を把持することができない位置であってもよく、運転者が補助把持部を把持することはできるが、操作部材を操作し難い位置であってもよい。また、本項に記載の「把持予定位置」は、補助把持部がその位置に位置している状態において、運転者が補助把持部を把持し、操作部材を操作可能な位置であればよい。
(11)当該車両用ステアリングシステムが、前記ステアリング操作部材の操作範囲を変更する操作範囲変更装置を備え、かつ、前記補助把持部が、前記操作範囲変更装置によって前記ステアリング操作部材の操作範囲が比較的小さくされている場合において前記退避位置に位置させられており、
前記制御装置が、前記ステアリング操作部材の操作範囲が前記操作範囲変更装置によって比較的大きくされる場合において、前記補助把持部を前記退避位置から前記把持予定位置に位置変更させる操作範囲対応制御部を有する(10)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、ステアリング操作部材の操作範囲に応じて、ステアリング操作部材の一部分の位置を変更する態様である。前述の(9)項に記載の態様と同様に、本項の態様によれば、ステアリング操作部材の操作範囲が比較的小さくされている場合には、例えば、メータ類の視認性,運転者の乗降等を配慮したシステムを実現することが可能であり、また、ステアリング操作部材の操作範囲が比較的大きくされる場合には、例えば、運転者が補助把持部を把持して、操作部材を操作することが可能となり、上記操作範囲変更装置を備えるステアリングシステムの利便性を向上させることが可能となる。
(12)前記補助把持部が、両端部において前記ステアリング操作部材の前記補助把持部以外の部分に、その両端部を結ぶ軸線まわりの回転動作が許容される状態で保持されており、
前記ステアリング操作部材が、前記補助把持部が前記把持予定位置に位置する場合に円環状をなし、前記補助把持部が前記退避位置に位置する場合に円環の一部が凹んだ形状となるように構成された(10)項または(11)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、補助把持部の補助把持部以外の部分に対する動作と、ステアリング操作部材の形状とを限定した態様である。本項に記載の態様によれば、前述の(3)項に記載の態様と同様に、例えば、操作部材の形状を円環状と円環の一部が凹んだ形状との間で変更するための構造を簡単なものとすることが可能である。
(13)前記補助把持部が、前記把持予定位置に位置する場合において、前記ステアリング操作部材が中立操作位置にある場合におけるそのステアリング操作部材の上方の部分と下方の部分との一方となる(10)項ないし(12)項のいずれかに記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、把持予定位置を限定した態様である。本項に記載の態様によれば、前述の(4)項に記載の態様と同様に、例えば、運転者によるメータ類の視認性を向上、若しくは、運転者の乗降をスムーズにすることが可能である。
(14)前記ステアリング操作部材が、それぞれが前記補助把持部である第1の補助把持部および第2の補助把持部を有し、
前記第1の補助把持部が、前記把持予定位置に位置する場合において、前記ステアリング操作部材が中立操作位置にある場合におけるそのステアリング操作部材の上方の部分となり、前記第2の補助把持部が、前記把持予定位置に位置する場合において、前記ステアリング操作部材が中立操作位置にある場合におけるそのステアリング操作部材の下方の部分となる(13)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様によれば、例えば、運転者によるメータ類の視認性と運転者の乗降の円滑性との両立を図ることが可能である。
以下、請求可能発明の実施例および変形例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、本請求可能発明は、下記実施例の他、前記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
≪ステアリングシステムの全体構成≫
本実施例のステアリングシステム10は、図1に示すように、ステアバイワイヤ型のステアリングシステムである。本システム10は、大きくは、ステアリング操作装置(以下、「操作装置」と略する場合がある)12と、車輪を転舵する転舵装置14と、それらを連結する連結装置16と、当該システムの制御装置である電子制御ユニット(以下、「ECU」と略す場合がある)18とを含んで構成されている。
操作装置12は、運転者によって操作されるステアリング操作部材としてのステアリングホイール20と、一端部にステアリングホイール20が取り付けられたステアリングシャフト(以下、「シャフト」と略す)22と、シャフト22を挿通させた状態で回転可能に保持する保持部材としてのチューブ24と、チューブ24の車両前方側端部に固定的に連結されてシャフト22を介してステアリングホイール20に操作反力を付与する操作反力付与装置26とを含んで構成されている。操作装置12は、後に説明するように、操作反力付与装置26において、車体の一部、詳しく言えば、インパネの補強部材であるリインフォースメントに固定される。また、操作装置12は、エアバッグ装置30をも含んで構成されている。
転舵装置14は、転舵ロッド40と、転舵ロッド40を軸線方向に移動可能に保持するハウジング42と、ハウジング42内に配設されて転舵ロッド40を軸線方向に駆動させるための駆動源である転舵モータ44と、転舵ロッド40の両端の各々にフレキシブルジョイントを介して連結された1対のリンクロッド46とを含んで構成されている。各リンクロッド46の先端は、別のフレキシブルジョイントを介して車輪48を回転可能に保持するステアリングナックル50のアームに連結されている。転舵ロッド40には雄ねじが形成されており、ハウジング42には、その雄ねじに螺合するナットが設けられている。転舵モータ44は、そのナットを回転させることで転舵ロッド40を軸線方向に動かし、車輪48を転舵する。また、転舵ロッド40には、ラックが形成されており、ハウジング42には、そのラック噛合するピニオンが形成されたピニオン軸52が、ハウジング42から一端部を突出させる格好で回転可能に保持されている。後に詳しく説明するが、転舵装置12は、このピニオン軸52を回転させることによっても、車輪48を転舵することが可能とされている。
連結装置16は、電磁式クラッチ60を主体とする装置である。電磁式クラッチ60の入力部には入力プーリ62が取り付けられており、その入力プーリ62とシャフト30に取り付けられた出力プーリ(図2参照)とが、ベルト64によって回転伝達可能に連結されている。一方で、出力部には出力ローラ66が取り付けられており、その出力ローラ66と、転舵装置14のピニオン軸52と一体化された入力ローラ68とが、ワイヤ70によって回転伝達可能に連結されている。電磁式クラッチ60は、励磁状態において、入力プーリ62と出力ローラ66との相対回転を許容することで、操作装置12と転舵装置14との間の操作力の伝達がされない状態を実現し、消磁状態において、入力プーリ62と出力ローラ66との相対回転を禁止することで、ステアリングホイール20からの操作力が転舵装置14に伝達可能な状態を実現する。
≪操作反力付与装置の構造≫
操作反力付与装置26は、図2に示すように、車両後方側(図における右方側)に位置する後室80と、車両前方側(図における左方側)に位置する前室82とを持つ円筒形のハウジング84を有しており、前述のシャフト22は、後室80を貫通する状態で、ハウジング84に回転可能に保持されている。シャフト22の図における右側の端部(図示されていない)が、ステアリングホイール20に連結されている。後室80内において、シャフト22は、円筒形をなすスプリングケース86を、それを貫通する状態で回転可能に支持している。スプリングケース86の内部は、1対の捩りコイルスプリング(以下、単に「スプリング」という場合がある)88が、シャフト22に外嵌して設けられている。それら、1対のスプリング88は、互いに反対方向に巻回され、それぞれの一端部がスプリングケース86の内面に、他端部がシャフト22の大径部90に、それぞれ、固定されている。図に示す状態においては、1対のスプリング88は、共に捩られており、それらの捩り反力が均衡した状態となっている。ちなみに、この状態において、ステアリングホイール20は、車輪の転舵中立位置に対応する中立位置、つまり、中立操作位置に位置している。
また、ハウジング84の外周部には、ソレノイド92が設けられている。ソレノイド92のロッド94は、後室80内に延び出しており、その先端部に係合プレート96が取り付けられている。ソレノイド92が消磁状態にある場合には、係合プレート96はスプリングケース86の外周面から離れた状態とされており、シャフト22が回転する場合、スプリングケース86は、シャフト22と一体的に回転する。つまり、スプリングケース86の回転が許容されるのである。一方、ソレノイド92が励磁状態とされた場合には、係合プレート96は前進してスプリングケース86の外周面に接触する。係合プレート96には、大きな摩擦力の発生を可能とする表面処理が施されており、摩擦力によって、スプリングケース86の回転が禁止される。スプリングケース86の回転が禁止された状態において、ステアリングホイール20の操作によってシャフト22が回転させられると、スプリング88の捩り反力の均衡が崩れ、ステアリングホイール20の操作に対する反力がステアリングホイール20を介して運転者に伝達される。つまり、操作反力付与装置26は、弾性部材の弾性力に依拠して操作反力を発生させる弾性力依拠操作反力発生機構を有しているのである。
シャフト22の大径部90には、外周から突出する突出部100が設けられ、その一方で、スプリングケース86の内周面には、突出部100が通過可能な溝102が、周方向に延設されている。スプリングケース86の回転が禁止された状態では、ステアリングホイール20の回転操作に伴って、突出部100は、溝102内を移動可能とされているが、ある程度、ステアリングホイール20の操作量(中立操作位置からの回転量である)が大きくなった場合に、突出部100は、溝102の端部に当接する。それによって、ステアリングホイール20の回転操作の範囲が制限されることになる。つまり、操作反力付与装置26は、操作範囲制限機構を有するものとされているのである。ちなみに、スプリングケース86の回転が許容される場合には、突出部100は、溝102の端部に当接することはなく、操作範囲制限機構による操作範囲の制限はなされない。このような構造から、操作反力付与装置26は、操作範囲制機構と、スプリングケース86の回転の禁止と許容とを切り換える機構とを含んで構成される操作範囲変更装置として機能するものとなっているのである。
前室82内において、シャフト22には、前述した出力プーリ104が相対回転不能に付設されている。また、ハウジング84には、反力モータ106が取り付けられている。反力モータ106は、ギヤ108,110を介して、シャフト22に回転力を付与可能とされている。つまり、操作反力付与装置26は、反力モータ106の力に依拠して操作反力を発生させるモータ力依拠操作反力発生機構を有しているのである。なお、シャフト22の回転量(回転角)は、ギヤ112,114を介して、回転角センサ116によって検出される。この回転角センサ116は、ステアリングホイール20の操作量を検出するための操作量センサとして機能する。
≪ステアリングホイールおよびエアバッグ装置の構成≫
ステアリングホイール20は、図3〜図6に示すように、運転者が把持するステアリングリム(以下、単に「リム」と略す場合がある)130と、そのリム130をシャフト22に固定的に連結するケーシング132とを含んで構成されている。そのケーシング132は、シャフト22の端部に固定的に連結されるハブ部134と、リム130に連結される1対のスポーク部136とを含んで構成されている。詳しくいえば、ハブ部134はステアリングホイール20の略中心部に設けられ、1対のスポーク部136の各々は、そのハブ部134から互いに反対方向に延び出し、リム130に連結されている。ケーシング132は、ハブ部134の車両前方側に穴137を有し、この穴137においてシャフト22がセレーション嵌合され、シャフト22の先端に形成された雄ねじと、その雄ねじに螺合するナット138とを利用して、ケーシング132はシャフト22に締結固定されている。図3〜図6は、いずれも、ステアリングホイール20が中立操作位置に位置している状態を示しており、この状態において、1対のスポーク部136は、ハブ部134から、それぞれ左右方向に延び出している。その1対のスポーク部136の各々は、それらの左右方向に延びる部分の先端において、リム130と一体化されており、リム130とケーシング132とは一体的に成形されている。
ケーシング132のハブ部134の内部には、図4に示すように、エアバッグ装置30が内蔵されており、エアバッグ装置30は、ハブ部134の内部に折りたたんで収容されたエアバッグ140と、エアバッグ140を展開させるインフレータ142とを含んで構成されている。
リム130は、図6に示すように、ステアリングホイール20が中立操作位置に位置している場合における1対のスポーク部136のうちの車両前方に向かって右側(図における右側)のスポーク部に連結支持される円弧状の右円弧部150と、もう一方のスポーク部136に連結支持される円弧状の左円弧部152と、ステアリングホイール20が中立操作位置に位置している場合における左右円弧部150,152の各々の上端に連結される円弧状の上円弧部154と、左右円弧部150,152の各々の下端に連結される円弧状の下円弧部156とを含んで構成されている。なお、以下のリム130の説明における方向は、特に断りのない限り、ステアリングホイール20が中立操作位置に位置している場合における方向を意味するものとする。
上円弧部154は、それの両端において、両端を結ぶ軸線(1点鎖線)まわりに回転可能に、左右円弧部150,152の各々に連結されている。上円弧部154の右端と右円弧部150の上端との連結部の拡大断面図を図7に、上円弧部154の左端と左円弧部152の上端との連結部の拡大断面図を図8に、それぞれ示す。上円弧部154の右端の断面には、図7に示すように、端面蓋部材160が固着されており、その端面蓋部材160の中央部には円筒状の軸部162が形成されている。一方、右円弧部150の上端の断面には、端面蓋部材164が固着されており、その端面蓋部材の中央部には軸受部166が形成されている。端面蓋部材160の軸部162の外径は、端面蓋部材164の軸受部166の内径より僅かに小さくされており、端面蓋部材160の軸部162が、端面蓋部材164の軸受部166に嵌入されている。また、上円弧部154の左端の断面には、図8に示すように、端面蓋部材160と略同様の端面蓋部材168が固着され、左円弧部152の上端の断面には、端面蓋部材164と略同様の端面蓋部材170が固着されており、それぞれが嵌合されている。
このような構造によって、上円弧部154は、端面蓋部材160,164,168,170によって、上円弧部154の両端を結ぶ軸線まわりに回転可能に、左右円弧部150,152の各々に連結されている。つまり、端面蓋部材160,164,168,170によって、リム130の一部分である上円弧部154は、リム130の他の部分を構成する左右円弧部150,152に対する回転が許容されており、ステアリングホイール20は、端面蓋部材160,164,168,170で構成される回転許容機構172を備えるものとされているのである。
また、ステアリングホイール20は、上円弧部154を、左右円弧部150,152に対して上記軸線まわりに回転させることが可能なリム駆動装置180を備えている。リム駆動装置180は、図7に示すように、駆動源としての電磁モータ182と、その電磁モータ182の回転を減速して伝達する減速機184と、その減速機184に連結され上円弧部154を回転させるリム回転軸186とを含んで構成されている。電磁モータ182と減速機184とは、有底円筒状のハウジング188内に設けられており、そのハウジング188は、右円弧部150の内部に、ホルダ190を介して固定されている。また、リム回転軸186は、上円弧部154の内部に上記軸線の延びる方向に立設された保持筒191に、固定的に嵌入されている。
電磁モータ182は、ハウジング188の内面に固定されており、そのハウジング188内には、電磁モータ182のモータ軸192の回転角度、すなわち、電磁モータ182の回転角度を検出するためのモータ回転角センサ194が設けられている。モータ回転角センサ194は、エンコーダを主体とするものであり、リム駆動装置180の制御に利用される。
減速機184は、波動発生器(ウェーブジェネレータ)196,フレキシブルギヤ(フレクスプライン)198およびリングギヤ(サーキュラスプライン)200を備え、ハーモニックギヤ機構(「ハーモニックドライブ(登録商標)機構」,「ストレインウェーブギヤリング機構」等と呼ばれることもある)として構成されている。波動発生器196は、楕円状カムと、それの外周に嵌められたボールベアリングとを含んで構成されるものであり、モータ軸192に固定されている。フレキシブルギヤ198は、周壁部が弾性変形可能なカップ形状をなすものとされており、周壁部の開口側の外周に複数の歯が形成されている。このフレキシブルギヤ198は、それの底部において、出力軸202とスプライン嵌合によって相対回転不能に接続されている。この出力軸202は、上円弧部154に固定されたリム回転軸186に、カバーで覆われたフレキシブルジョイント204を介して連結されている。リングギヤ200は、リング状をなして内周に複数の歯(フレキシブルギヤの歯数よりやや多い数、例えば2つ多い数)が形成されたものであり、ハウジング188に固定されている。フレキシブルギヤ198は、その周壁部が波動発生器196に外嵌して楕円状に弾性変形させられ、楕円の長軸方向に位置する2箇所においてリングギヤ200と噛合し、他の箇所では噛合しない状態とされている。このような構造により、波動発生器196が1回転(360度)すると、つまり、電磁モータ182のモータ軸192が1回転すると、フレキシブルギヤ198とリングギヤ200とが、それらの歯数の差分だけ相対回転させられ、その相対回転に応じて、上円弧部154が左右円弧部150,152に対して上記軸線まわりに回転するのである。
また、左円弧部152の内部には、図8に示すように、ソレノイド210が設けられており、回転許容機構172を構成する端面蓋部材168,170の各々に、ソレノイド210のロッド212の先端を挿入可能な穴214,216が設けられている。ソレノイド210が消磁状態にある場合には、図に示すように、ばねの力によって、ソレノイド210のロッド212の先端が、端面蓋部材168,170の各々の穴214,216に挿入された状態とされ、上円弧部154が左右円弧部150,152に対して固定される。一方、ソレノイド210が励磁状態とされた場合には、ソレノイド210のロッド212の先端が、端面蓋部材168,170の各々の穴214,216から抜き出された状態とされ、上円弧部154が左右円弧部150,152に対して回転可能とされる。つまり、ステアリングホイール20は、ソレノイド210,穴214,216等から構成される固定機構218を備えるものとされている。
また、端面蓋部材168には、穴214の他に、穴214を上記軸線まわりに180度回転させた位置に穴220が設けられている。つまり、上円弧部154が左右円弧部150,152に対して固定された位置から、上円弧部154を上記軸線まわりに180度回転させた位置においても、上円弧部154を左右円弧部150,152に対して固定することができるのである。ちなみに、右円弧部150と左円弧部152とは、シャフト22を中心としそのシャフト軸に直角な平面上の一円周に沿って配置されるとともに、その一円周において、シャフト軸を中心としてちょうど反対側に位置するように配置されており、端面蓋部材168の穴220は、本システム10においては、上円弧部154がその一円周に沿って配置される場合に、ソレノイド210のロッド212の先端が挿入可能な位置に設けられている。したがって、ソレノイド210が消磁状態にされ、ソレノイド210のロッド212の先端が、端面蓋部材168,170の各々の穴220,216に挿入された状態とされる場合には、上円弧部154と右円弧部150と左円弧部152とは、同一円周上に配置されることになる。
また、下円弧部156は、上円弧部154が左右円弧部150,152の各々に連結される構造と同様に、下円弧部156の両端において、両端を結ぶ軸線まわりに回転可能に、左右円弧部150,152の各々の下端に連結されている。つまり、リム130の一部分である下円弧部156は、リム130の他の部分を構成する左右円弧部150,152に対して、回転および固定可能とされており、また、電磁モータによって下円弧部156を他の部分に対して回転させることが可能とされている。したがって、上記回転許容機構172,リム駆動装置180,固定機構218の各々と同じ構造ものが、下円弧部156と左右円弧部150,152の各々との連結部に設けられている。このため、下円弧部156と右円弧部150と左円弧部152とを同一円周上に配置させた状態で、下円弧部156を左右円弧部150,152に対して固定することが可能である。また、下円弧部156と右円弧部150と左円弧部152とを同一円周上に配置させた状態から、下円弧部156を上記軸線まわりに180度回転させた位置において、下円弧部156を左右円弧部150,152に対して固定することが可能である。
上述のような構造によって、上円弧部154と下円弧部156と右円弧部150と左円弧部152とを、同一円周上に配置させることが可能である。また、同一円周上に配置させた状態から、上円弧部154を他の部分に対して上記軸線まわりに180度回転させた位置に配置させ、下円弧部156を他の部分に対して上記軸線周りに180度回転させた位置に配置させることが可能である。つまり、本システム10においては、ステアリングホイール20のリム130の形状を、円環状の第1形状(2点鎖線)、若しくは、円環の一部が凹んだ形状である第2形状(実線)にすることが可能である。なお、回転許容機構172によって、リム130の形状の変化が許容されることから、回転許容機構172はリム形状変化許容機構としての機能を有するものとされている。
≪リムの形状とステアリングホイールの操作との関係≫
本システム10においては、上述のように、いわゆるステアバイワイヤ型のステアリングシステムが採用されており、ステアリングホイール20に加えられる運転者の操作力によらずに、上記転舵装置14の転舵モータ44の駆動力によって車輪48を転舵している。このため、車輪48の転舵に対して運転者の操作力が必要とされないため、操作性を考慮して、ステアリングホイール20の操作量が比較的小さくても大きな転舵量となるようにされている。したがって、上記操作反力付与装置26に設けられた前述の操作範囲制限機構によって、操作範囲が比較的小さく制限されている。具体的には、左右の操舵操作の各々について、中立操作位置から約45゜の範囲に制限されている。このため、運転者が、リム130の上下円弧部154,156を把持して、ステアリングホイール20を回転操作することは少ないと考えられる。
また、例えば、リム130の形状が円環状にされるような場合には、図6に示すように、インパネ230の上部に設けられるスピードメータ232等を運転者が視認する際に、上円弧部154が運転者の視界を遮る。また、運転者が車両に乗降する際に、下円弧部156が運転者の足等に接触し、運転者が車両に乗降し難い場合がある。このことから、本システム10のように、いわゆるステアバイワイヤ型のシステムが採用されている場合には、リム130を第2形状とすることが望ましい。
図9(a)は、リム130が第2形状とされた場合において、ステアリングホイール20が中立操作位置にあるときの状態を示し、図9(b)は、リム130が第2形状とされた場合において、左旋回操作が行われて、ステアリングホイール20が、中立操作位置から左に45゜回転操作された位置にあるときの状態を示している。図から解るように、運転者は左右円弧部150,152を把持すれば、ステアリングホイール20を中立操作位置から左右に約45゜の範囲で回転操作することが可能である。したがって、本システム10において、通常、リム130は第2形状とされている。
しかし、転舵モータ44等の失陥が発生した場合においては、車輪48の転舵が運転者の操作力に依存するため、操作の負担を軽減すべく、操作量に対する車輪48の転舵量の比が小さくなるようになっている。そのため、このような場合には、上記操作範囲制限機構による制限が解除されて、操作範囲が拡大される。ちなみに、転舵装置14によって転舵量が制限される範囲に対応する範囲にまで拡大される。具体的に言えば、左右の操舵操作の各々に対して、約540゜の範囲に拡大される。つまり、運転者がステアリングホイール20を、左右にそれぞれ1回転半することが可能となるのである。このように、ステアリングホイール20の操作範囲が大きくされると、運転者はリム130を持ち換える必要が生じる。このため、リム130の形状が第2形状とされていると、ステアリングホイール20の操作に支障が生じる虞がある。
以上のことに鑑みて、本システム10では、転舵モータ44等が正常に作動し、ステアリングホイール20の操作範囲が小さくされている場合は、リム130の形状は第2形状とされ、転舵モータ44等の失陥が発生し、ステアリングホイール20の操作範囲が大きくされる場合には、リム130の形状は円環状の第1形状とされる。つまり、ステアリングホイール20の操作範囲が大きくされる場合は、上下円弧部154,156が運転者に把持されることが予定されている場合の位置である把持予定位置(図6の2点鎖線)に位置し、ステアリングホイール20の操作範囲が小さくされている場合は、上下円弧部154,156がその把持予定位置から退避して運転者に把持されることが予定されていない場合の位置である退避位置(図6の実線)に位置するようにされる。このことから、上下円弧部154,156は、補助的に把持される補助把持部として、一方、ステアリングホイール20の補助把持部以外の部分を構成する左右円弧部150,152は把持部として考えるられる。また、第1の補助把持部としての上円弧部154と第2の補助把持部としての下円弧部156とはそれぞれ、上記リム駆動装置180によって、把持予定位置と退避位置との間で位置変更させられることから、リム駆動装置180は補助把持部位置変更装置としての機能を有するものとされている。
≪リムの形状とエアバッグ装置との関係≫
操作装置12は、図10に示すように、操作反力付与装置26において、インパネ230のリインフォースメント234に、詳しくは、それに設けられているブラケット236に取り付けられる。取り付けられた状態において、操作装置12は、シャフト22の軸線がそれの車両前方側が車両後方側よりも上方に位置するように傾斜する姿勢となる。ステアリングホイール20のリム130およびエアバッグ装置30を収容するケーシング132のハブ部134の車両後方側の面は、いずれも、上方側が下方側よりも車両前方側に位置するように傾斜する。
車両衝突の際、運転者のステアリングホイール20への衝突の衝撃を緩和すべく、図11に示すように、エアバッグ140は展開する。詳しく言えば、インフレータ142が高圧のガスを発生させ、折りたたまれたエアバッグ140内にそのガスが導入されることで、エアバッグ140は膨らむ。なお、図示は省略するが、ケーシング132のハブ部134には、表面材の特定の箇所に弱体部が設けられており、エアバッグ140の膨張によって表面材はその弱体部において破損して開口し、エアバッグ140は、定められた形状に展開する。
図11(a)は、上下円弧部154,156の各々の位置が退避位置とされ、リム130の形状が第2形状とされている場合に、エアバッグ140が展開した様子を示す図であり、図11(b)は、上下円弧部154,156の各々の位置が把持予定位置とされ、リム130の形状が第1形状とされている場合に、エアバッグ140が展開した様子を示す図である。図から解るように、上下円弧部154,156の各々の位置が把持予定位置とされ、リム130の形状が円環状とされている場合(図11(b))には、運転者がエアバッグ140によってしっかり保持され、エアバッグ140が高い衝撃緩和性能を発揮すると考えられる。ところが、上下円弧部154,156の各々の位置が退避位置とされ、リム130の形状が円環の上方と下方とが凹んだ形状とされている場合(図11(a))には、エアバッグ140によって運転者が保持される際に、エアバッグ140がその凹んだ部分から前方に変形してしまうため、エアバッグ140の衝撃緩和性能が損なわれる虞がある。そこで、本システム10においては、エアバッグ140を展開させる必要のない状態である通常状態においては、リム130の形状は第2形状とされ、エアバッグ140展開時には、リム130の形状は第1形状とされる。つまり、エアバッグ展開時において、上下円弧部154,156の各々の位置が退避位置とされている場合には、上下円弧部154,156の各々が把持予定位置に位置変更されるのである。
≪ステアリングシステムの制御≫
本ステアリングシステム10の制御は、先に説明したように、ECU16によって行われる。図1に示すように、車両には、イグニッションスイッチ(IGSw)240が設けられており、イグニッションスイッチ240がONとされた場合に、連結装置16の電磁式クラッチ60が励磁状態とされるとともに、操作反力付与装置26のソレノイド92が励磁状態とされる。それによって、ステアリングホイール20に加えられる運転者の操作力によらずに、転舵モータ44の駆動力による車輪48の転舵が可能な状態とされる。
そのような状態においては、ステアリングホイール20の中立操作位置からの操作量が、回転角センサ116によって取得され、取得された操作量に応じた転舵量となる車輪48の転舵が、転舵装置14によって行われる。なお、車両走行速度が、車速センサ(v)242によって取得され、車速が高い場合には、車速が低い場合に比較して、転舵量が小さくなるような転舵量調整が行われる。つまり、本ステアリングシステム10は、車速感応型のシステムとされているのである。また、先に説明したように、操作反力付与装置26によって、スプリング88の弾性力に依拠して、ステアリングホイール20の操作量に応じた大きさの操作反力が付与される。さらに、ステアリングホイール20の操作速度が、回転角センサ116の検出値の変化から求められ、操作速度が大きい程操作反力を大きくすべく、反力モータ106の力によって操作反力が調整される。
そのような状態において、上下円弧部154,156の各々の位置が退避位置とされ、リム130の形状が第2形状とされている。詳しくいえば、固定機構218のソレノイド210は消磁状態とされており、ソレノイド210のロッド212の先端が、ばねの力によって、端面蓋部材168,170の各々の穴214,216に挿入された状態とされている。また、下円弧部156と左右円弧部150,152の各々との連結部に設けられる固定機構も、固定機構218と同様の状態とされている。なお、上述のように、上円弧部156と左右円弧部150,152の各々との連結構造と、下円弧部156と左右円弧部150,152の各々との連結構造とは同じであることから、以下の説明において、下円弧部156等の備える装置,機構等に関する説明は省略するものとする。
また、転舵モータ44等の失陥が発生した場合においては、電磁式クラッチ60およびソレノイド92が消磁状態とされる。それらが消磁状態とされた場合には、操作反力付与装置26によっては操作反力が付与されない状態となり、また、ステアリングホイール20に加えられた操作力がベルト64およびワイヤ70によって転舵装置14まで伝達可能な状態となる。それにより、操作力による車輪の転舵が可能となる。さらに、上記操作範囲制限機構による制限が解除されて、ステアリングホイール20の操作範囲が拡大される。
このような場合には、ステアリングホイール20の操作性を確保すべく、上下円弧部154,156の各々の位置が退避位置から把持予定位置に変更され、リム130の形状が第2形状から第1形状に変化させられる。詳しくいえば、転舵モータ44等の失陥が発生すると、固定機構218のソレノイド210が励磁状態にされ、ソレノイド210のロッド212の先端が、端面蓋部材168,170の各々の穴214,216から抜き出されるとともに、リム駆動装置180の電磁モータ182の駆動力によって、上円弧部154が上記軸線まわりに回転させられる。上円弧部154の回転とともに、固定機構218のソレノイド210が消磁状態にされ、ソレノイド210のロッド212の先端が、ばねの力によって、端面蓋部材170の穴216を通って、端面蓋部材168の表面に押し付けられる。そして、リム130の形状が円環状の第1形状とされると、ばねの力によって、ソレノイド210のロッド212の先端が、端面蓋部材168の穴220に挿入される。つまり、本システム10においては、ステアリングホイール20の操作範囲に応じて、上下円弧部154,156の各々の位置を退避位置と把持予定位置との間で変更させ、リム130の形状を変化させる操作範囲対応制御が実行されており、ECU18は操作範囲対応制御部を備えたものとされている。なお、リム駆動装置180は、上円弧部154を、車両前方、つまり、運転者側と反対側に向かって回転させるようにされている。
また、車両が衝突した場合、その衝突は、車両の前方部分に設けられた衝突センサ(C)244によって検知され、その検知に基づいて、エアバック装置30が作動する。つまり、インフレータ142によってエアバッグ140が展開され、運転者のステアリングホイール20への二次衝突の衝撃が効果的に緩和される。このような場合には、エアバッグ140の衝撃緩和性能を充分に発揮させるべく、上下円弧部154,156の各々の位置が退避位置から把持予定位置に変更され、リム130の形状が第2形状から第1形状に変化させられる。詳しくは、上記操作範囲対応制御と同様に、固定機構218,リム駆動装置180等が作動させられる。ただし、エアバッグ140は極短時間で展開することから,上円弧部154が操作範囲対応制御時より高速で上記軸線まわりに回転するように、電磁モータ182への供給電流が調整される。上記のように、本システム10においては、エアバッグ展開時には、上下円弧部154,156の各々の位置を退避位置から把持予定位置に変更させ、リム130の形状を第2形状から円環状である第1形状に変化させるエアバッグ展開時制御が実行されており、ECU18はエアバッグ展開時制御部を備えたものとされている。
≪変形例≫
上記ステアリングシステムの変形例、詳しくは、ステアリング操作部材としてのステアリングホイールの変形例を、簡単に説明する。なお、以下の変形例において、先の実施例と同じあるいは同機能の構成要素については、同じ符号を用いることとする。
上円弧部154と左右円弧部150,152の各々とを連結する構造、および、下円弧部156と左右円弧部150,152の各々とを連結する構造は、図12に示すようなものとすることができる。なお、以下の変形例において、各円弧部150,152,154,156の連結構造は、それぞれ同じであることから、上円弧部154と右円弧部150との連結構造を代表して説明することとする。
この図が示す変形例のステアリングホイール250では、先の実施例の端面蓋部材160と同様の構造の端面蓋部材252が、右円弧部150の上端に固着され、先の実施例の端面蓋部材164と同様の構造の端面蓋部材254が、上円弧部154の右端に固着されている。その端面蓋部材252の軸部が端面蓋部材254の軸受部に上記軸線まわりに回転可能に嵌入されており、それら端面蓋部材252,254等によってリム形状変化許容機構が構成されている。
ステアリングホイール250は、電磁モータではなく、高圧ガスによって上円弧部154を駆動させるリム駆動装置256を備えている。リム駆動装置256は、右円弧部150の内部に設けられたシリンダ装置258と、外周部に雄ねじが形成されたねじロッド260と、ベアリングボールを保持してねじロッド260と螺合するナット262とを含んで備えている。シリンダ装置258は、右円弧部150の内部に固定的に設けられたシリンダ264と、そのシリンダ264にそれの内部において摺動可能に嵌合されたピストン266と、そのピストン266に一端部が連結されて他端部がねじロッド260に向かって飛び出すピストンロッド268と、シリンダ264とピストン266のピストンロッド268が連結されていない面とに囲まれる空間に充填される火薬270とを含んで備えている。また、ねじロッド260は、上記軸線と同軸的に上円弧部154の内部に立設された保持筒272に、嵌入されている。保持筒272には、その内壁面に軸線方向に延びるようにして1対のガイド溝274が設けられるとともに、それらのガイド溝274の各々には、ねじロッド260の一端部に付設された1対のキー276の各々が嵌まるようにされており、それらガイド溝274およびキー276によって、ねじロッド260は、保持筒272に対して、軸線方向に移動可能かつ、軸線まわりに回転不能とされている。シリンダ装置258のピストンロッド268の先端部には、傾斜面278が形成されており、その傾斜面278は、概ね、ナット262を向くようにされている。ねじロッド260の他端部は丸められ、その端部が、ピストンロッド268の傾斜面278に当接させられている。また、ねじロッド260と螺合するナット262は、上円弧部154に固着される端面蓋部材252の軸受部の内周面に固定的に嵌入されている。
シリンダ装置258は、図示を省略するスパーク電極によって火薬270が着火させられることによって作動する。着火によって火薬270は高圧ガスを発生させ、その圧力によってピストンロッド268がねじロッド260に向かって移動する。ピストンロッド268の傾斜面278を利用することで、ピストンロッド268によって、ねじロッド260が、上記軸線に沿って移動させられる。このねじロッド260の移動に伴って、ねじロッド260とナット262とで構成されるボールねじ機構によって、上円弧部154が右円弧部に対して上記軸線まわりに回転させられるのである。
ステアリングホイール250は、ソレノイド等を利用した固定機構ではなく、プランジャ280を利用した固定機構282を備えている。プランジャ280は、端面蓋部材252に立設されたボス284に固定的に嵌入されたハウジング286と、ハウジング286内部に収容されている圧縮コイルスプリング(以下、単に「スプリング」という場合がある)288と、スプリング288を圧縮する状態で後端部がハウジング286に緩やかに嵌められたプランジャロッド290とを含んで構成されている。ハウジング286は、プランジャロッド290の先端が上円弧部154の内部を向くようにボス284に嵌入されており、プランジャロッド290の先端は、端面蓋部材254に設けられた穴292に嵌まるように位置させられている。その穴292は、リム130の形状が第2形状とされる場合において、プランジャロッド290の先端が、スプリング288の弾性力によって嵌められる位置に設けられている。また、端面蓋部材254には、穴292の他に、穴292を上記軸線まわりに180度回転させた位置に穴294が設けられている。このような構造によって、ステアリングホイール250において、上円弧部154を、リム130の形状が第1形状となる位置、若しくは、第2形状となる位置に固定することが可能となっている。ちなみに、本変形例のステアリングホイール250を採用するステアリングシステムでは、リムを第2形状から第1形状に変化させる際に、高圧ガスを利用することから、素早く変化させることが可能となる。したがって、このシステムは、上記エアバッグ展開時制御に対して好適なシステムとなっている。なお、上記リム駆動装置256によって、上下円弧部154,156の各々を把持予定位置と退避位置との間で位置変更させられることから、リム駆動装置256は補助把持部位置変更装置としての機能を有するものとされている。
また、固定機構は、図13に示すような構造のものとすることが可能である。この図が示すもう1つの変形例のステアリングホイール300は、プランジャを利用した固定機構に加えて、ボルト302とナット304との締結による固定機構をも備えている。上円弧部154の右端に固着される端面蓋部材306と、右円弧部150の上端に固着される端面蓋部材308とが、端面蓋部材306の上円弧部154の内側面に固着された板状のナット304と六角穴付のボルト302とによって、締結可能とされているのである。なお、本変形例のステアリングホイール300には、リム駆動装置は設けられていない。
本変形例のステアリングホイール300を採用するステアリングシステムにおいて、リムを第1形状と第2形状との間で変化させる際には、右円弧部150に形成された開口310から、運転者が、六角レンチによって、ボルト302とナット304との締結を緩めて、上円弧部154を上記軸線まわりに回転させ、リムの形状が第1形状、若しくは、第2形状とされた後に、運転者が六角レンチによってボルト302とナット304とを締結するのである。したがって、このシステムでは、上記エアバッグ展開時制御および操作範囲対応制御を実行することはできないが、運転者の任意でリムの形状を変化させることが可能である。また、このシステムでは、上円弧部154を、プランジャロッド290の先端が端面蓋部材306の穴292,294に嵌まらない位置に固定することが可能であることから、リムを第1形状および第2形状以外の形状とすることが可能である。
また、上記実施例および上記変形例における第2形状は、上下円弧部154,156の各々を、第1形状におけるそれら円弧部154,156の各々の位置から180度回転させた位置に固定させた場合のリムの形状とされているが、図14〜図16に示すリムの形状(実線)を第2形状として採用することが可能である。具体的にいえば、上円弧部154と下円弧部156との各々を、第1形状(2点鎖線)におけるそれら上下円弧部154,156の各々の位置から車両前方に90度回転させた位置に固定させた場合のリムの形状を、第2形状として採用することができる。このような形状を第2形状として採用したステアリングシステムによれば、リムを第2形状から第1形状に変化させる際に、上円弧部154および下円弧部156を、それぞれ、180度ではなく、90度回転させればよいことから、素早く変化させることが可能となる。なお、このようなステアリングホイールにおいては、ステアリングホイールが円環状とされる場合の上下円弧部154,156の位置が把持予定位置(2点鎖線)とされ、上下円弧部154,156がその把持予定位置から車両前方に90度回転させた位置が退避位置(実線)とされている。
請求可能発明の実施例であるステアリングシステムの全体構成を示す図である。 上記ステアリングシステムの操作装置が有する操作反力付与装置を示す断面図である。 上記操作装置のステアリングホイールを車両の左方からの視点において示す図である。 上記操作装置のステアリングホイールを車両の左方からの視点において示す断面図である。 上記操作装置のステアリングホイールを車両の上方からの視点において示す図である。 上記操作装置のステアリングホイールを車両の後方からの視点において示す図である。 上円弧部と右円弧部との連結部分を示す拡大断面図である。 上円弧部と左円弧部との連結部分を示す拡大断面図である。 中立操作位置におけるステアリングホイールと中立操作位置から左に45゜回転操作された位置におけるステアリングホイールとを示した図である。 上記操作装置が車体の一部に取り付けられた状態を示す図である。 ステアリングリムが第2形状とされた場合、および第1形状とされた場合において、エアバッグが展開した様子を示す図である。 変形例の上円弧部と右円弧部との連結部分を示す拡大断面図である。 もう1つの変形例の上円弧部と右円弧部との連結部分を示す拡大断面図である。 第2形状を、第1形状における上円弧部と下円弧部との各々の位置からそれぞれの円弧部を90度回転させた位置に固定させた際のリムの形状とした場合におけるステアリングホイールを車両の左方からの視点において示す図である。 第2形状を、第1形状における上円弧部と下円弧部との各々の位置からそれぞれの円弧部を90度回転させた位置に固定させた際のリムの形状とした場合におけるステアリングホイールを車両の上方からの視点において示す図である。 第2形状を、第1形状における上円弧部と下円弧部との各々の位置からそれぞれの円弧部を90度回転させた位置に固定させた際のリムの形状とした場合におけるステアリングホイールを車両の後方からの視点において示す図である。
符号の説明
10:車両用ステアリングシステム 18:電子制御ユニット(ECU)(制御装置) 20:ステアリングホイール(ステアリング操作部材) 26:操作反力付与装置(操作範囲変更装置) 30:エアバッグ装置 130:ステアリングリム 150:右円弧部(他の部分)(補助把持部以外の部分) 152:左円弧部(他の部分)(補助把持部以外の部分) 154:上円弧部(ステアリングリムの一部分)(第1の補助把持部) 156:下円弧部(ステアリングリムの一部分)(第2の補助把持部) 172:回転許容機構(リム形状変化許容機構) 180:リム駆動装置(補助把持部位置変更装置) 282:電磁モータ(駆動源) 218:固定機構 250:ステアリングホイール 256:リム駆動装置 258:シリンダ装置(駆動源) 280:プランジャ(固定機構) 282:固定機構 302:ボルト(固定機構) 304:ナット(固定機構)

Claims (5)

  1. 操舵操作において運転者に把持されることが予定されている場合の位置である把持予定位置と、その把持予定位置から退避して運転者に把持されることが予定されていない場合の位置である退避位置との間で、位置変更可能な補助把持部を有するステアリング操作部材と、
    前記補助把持部を前記把持予定位置と前記退避位置との間で位置変更させる補助把持部位置変更装置と、
    前記ステアリング操作部材の運転者側にエアバッグを展開可能に構成されたエアバッグ装置と、
    前記補助把持部位置変更装置の作動を制御する制御装置であって、エアバッグ展開時において前記補助把持部が前記退避位置に位置している場合にその補助把持部を前記把持予定位置に位置変更させるエアバッグ展開時制御部を有する制御装置と
    を備えた車両用ステアリングシステム。
  2. 当該車両用ステアリングシステムが、
    前記ステアリング操作部材を回転操作することが可能な範囲である回転操作範囲を制限するとともに、その制限された範囲を超えての前記ステアリング操作部材の回転操作を許容するように前記ステアリング操作部材の回転操作範囲の制限を解除可能な操作範囲制限機構と、
    前記補助把持部を前記退避位置に固定可能な固定機構とを備え、
    記補助把持部が、前記操作範囲制限機構によって前記ステアリング操作部材の回転操作範囲が制限されている場合において前記退避位置に前記固定機構によって固定されており、
    前記制御装置が、前記操作範囲制限機構によって前記ステアリング操作部材の回転操作範囲の制限が解除される場合において、前記補助把持部を前記退避位置から前記把持予定位置に位置変更させる操作範囲対応制御部を有する請求項1に記載の車両用ステアリングシステム。
  3. 前記補助把持部が、両端部において前記ステアリング操作部材の前記補助把持部以外の部分に、その両端部を結ぶ軸線まわりの回転動作が許容される状態で保持されており、
    前記ステアリング操作部材が、前記補助把持部が前記把持予定位置に位置する場合に円環状をなし、前記補助把持部が前記退避位置に位置する場合に円環の一部が凹んだ形状となるように構成された請求項1または請求項2に記載の車両用ステアリングシステム。
  4. 前記補助把持部が、前記把持予定位置に位置する場合において、前記ステアリング操作部材が中立操作位置にある場合におけるそのステアリング操作部材の上方の部分と下方の部分との一方となる請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の車両用ステアリングシステム。
  5. 前記ステアリング操作部材が、前記補助把持部である第1の補助把持部と前記補助把持部とは別のもう1つの補助把持部である第2の補助把持部を有し、
    前記第1の補助把持部と前記第2の補助把持部との一方が、前記把持予定位置に位置する場合において、前記ステアリング操作部材が中立操作位置にある場合におけるそのステアリング操作部材の上方の部分となり、前記第1の補助把持部と前記第2の補助把持部との他方が、前記把持予定位置に位置する場合において、前記ステアリング操作部材が中立操作位置にある場合におけるそのステアリング操作部材の下方の部分となる請求項4に記載の車両用ステアリングシステム。
JP2007052343A 2007-03-02 2007-03-02 車両用ステアリングシステム Expired - Fee Related JP4293248B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007052343A JP4293248B2 (ja) 2007-03-02 2007-03-02 車両用ステアリングシステム
PCT/IB2008/000435 WO2008107757A2 (en) 2007-03-02 2008-02-28 Vehicle steering system
US12/377,965 US8024090B2 (en) 2007-03-02 2008-02-28 Vehicle steering system
DE602008004211T DE602008004211D1 (de) 2007-03-02 2008-02-28 Fahrzeuglenksystem
CN200880000722XA CN101541617B (zh) 2007-03-02 2008-02-28 车辆转向系统
EP08719178A EP2114750B1 (en) 2007-03-02 2008-02-28 Vehicle steering system
AT08719178T ATE493317T1 (de) 2007-03-02 2008-02-28 Fahrzeuglenksystem

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007052343A JP4293248B2 (ja) 2007-03-02 2007-03-02 車両用ステアリングシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008213615A JP2008213615A (ja) 2008-09-18
JP4293248B2 true JP4293248B2 (ja) 2009-07-08

Family

ID=39672088

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007052343A Expired - Fee Related JP4293248B2 (ja) 2007-03-02 2007-03-02 車両用ステアリングシステム

Country Status (7)

Country Link
US (1) US8024090B2 (ja)
EP (1) EP2114750B1 (ja)
JP (1) JP4293248B2 (ja)
CN (1) CN101541617B (ja)
AT (1) ATE493317T1 (ja)
DE (1) DE602008004211D1 (ja)
WO (1) WO2008107757A2 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101285518B1 (ko) * 2009-07-15 2013-07-17 주식회사 만도 토크 앵글 센서 및 이를 구비한 전동식 조향장치
DE102009040883A1 (de) * 2009-09-09 2011-03-10 GM Global Technology Operations, Inc., Detroit Kraftfahrzeug mit Lenkradeinrichtung
JP2012016964A (ja) * 2010-07-06 2012-01-26 Nissan Motor Co Ltd 車両用操舵制御装置
US8902165B1 (en) * 2011-05-24 2014-12-02 Rockwell Collins, Inc. Cursor control device with integrated scroll ring
WO2014108966A1 (ja) * 2013-01-11 2014-07-17 日産自動車株式会社 ステアリング制御装置、ステアリング制御方法
DE102013011579A1 (de) 2013-07-11 2015-01-15 Audi Ag Fahrzeuglenkrad mit einer Airbageinheit
CN103600764A (zh) * 2013-12-03 2014-02-26 顺达(芜湖)汽车饰件有限公司 一种安全汽车方向盘
EP3050775B1 (de) * 2015-01-28 2018-05-23 MAGNA STEYR Fahrzeugtechnik AG & Co KG Lenkrad
CH711640B1 (de) * 2015-10-09 2019-06-28 Rinspeed Ag Lenkvorrichtung mit mindestens einem umklappbaren Lenkradsegment oder Lenkradhebel und dessen Verwendung.
US9783027B1 (en) 2016-04-12 2017-10-10 Ford Global Technologies, Llc Vehicle door assist assembly incorporating a high torque operating mechanism
FR3057533B1 (fr) * 2016-10-17 2021-11-05 Renault Sas Volant pour vehicule automobile autonome.
FR3067317B1 (fr) * 2017-06-12 2019-07-19 Peugeot Citroen Automobiles Sa Systeme de direction pour vehicule autonome comportant un volant repliable equipe d’un airbag
US10800441B2 (en) 2017-09-01 2020-10-13 Ford Global Technologies, Llc Retractable steering wheel
CN107472142A (zh) * 2017-09-20 2017-12-15 万忠勇 车辆安全驾驶辅助观察及互联网应用系统
DE102018111327B4 (de) * 2018-05-11 2021-11-11 Joyson Safety Systems Germany Gmbh Lenkhandhabe für ein Kraftfahrzeug
DE102018215989A1 (de) * 2018-09-19 2020-03-19 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Formveränderbares Lenkrad
WO2020172411A1 (en) * 2019-02-22 2020-08-27 Joyson Safety Systems Acquisition Llc Retractable steering wheel
CN110422225B (zh) * 2019-08-27 2020-07-28 宁波吉利汽车研究开发有限公司 一种可变风格式的方向盘及车辆

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR792324A (fr) * 1935-07-11 1935-12-28 Volant de direction automobile transformable permettant une meilleure visibilité
JPH11245759A (ja) 1998-03-06 1999-09-14 Honda Motor Co Ltd 運転席用エアバッグ装置
JPH11342819A (ja) * 1998-06-02 1999-12-14 Honda Motor Co Ltd エアバッグ装置
DE10144079B4 (de) * 2001-09-07 2010-02-25 GM Global Technology Operations, Inc., Detroit Lenkrad eines Kraftfahrzeuges mit einem Lenkradkranz
US6899352B2 (en) * 2001-09-28 2005-05-31 Toyoda Gosei Co., Ltd Airbag device
JP3842096B2 (ja) * 2001-10-10 2006-11-08 本田技研工業株式会社 車両のステアリングハンドル
DE10316350A1 (de) 2003-04-10 2004-10-28 Bayerische Motoren Werke Ag Lenkrad mit einem im Durchmesser veränderbaren Lenkradkranz
JP2004338448A (ja) 2003-05-13 2004-12-02 Koyo Seiko Co Ltd 車両操舵用操作装置
JP2005329864A (ja) 2004-05-21 2005-12-02 Honda Motor Co Ltd 車両用操舵装置
KR20060022391A (ko) * 2004-09-07 2006-03-10 현대자동차주식회사 완충형 조향 휠
CN100460261C (zh) * 2005-08-02 2009-02-11 日产自动车株式会社 车辆转向设备和车辆转向方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2008107757A3 (en) 2008-10-30
DE602008004211D1 (de) 2011-02-10
US8024090B2 (en) 2011-09-20
ATE493317T1 (de) 2011-01-15
CN101541617B (zh) 2011-07-27
CN101541617A (zh) 2009-09-23
JP2008213615A (ja) 2008-09-18
EP2114750A2 (en) 2009-11-11
WO2008107757A2 (en) 2008-09-12
US20100168962A1 (en) 2010-07-01
EP2114750B1 (en) 2010-12-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4293248B2 (ja) 車両用ステアリングシステム
US7862079B2 (en) Steering column device with knee airbag device
US6938720B2 (en) Steering input devices for steer-by-wire systems
JP4757507B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2016060246A (ja) 車両用ステアリング装置
JP2008168746A (ja) 車両用ステアリングシステム
JP4248390B2 (ja) ステアリング操作装置
JP2008260352A (ja) ステアリング操作装置
JP5212137B2 (ja) ステアリング操作装置
JP4774947B2 (ja) 可変舵角操舵装置、自動車、操舵系の収縮方法及び遊星ローラ機構
JP2007168640A (ja) 車両用ステアリングシステム
JP2013082347A (ja) ステアリング装置
JP6071965B2 (ja) 車両用ステアリング装置
JP2004359011A (ja) 車両用操舵装置
JP6157430B2 (ja) 車両用ステアリング装置
JP2008307926A (ja) 車両用ステアリング装置
JP2021075228A (ja) 車両用ステアリング操作装置
JP7456313B2 (ja) 軸継手及びシャフトユニット
JP2009051344A (ja) ステアリング操作装置
JP2007076577A (ja) ステアリング操作入力装置
JP2008296654A (ja) 車両の操舵装置
CN112537368B (zh) 用于在机电式转向系统的方向盘上产生反馈力的方向盘单元
JP7003836B2 (ja) 緩衝ジョイント及びステアリング装置
JP4817018B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2009120088A (ja) 車両用ステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090317

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090330

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130417

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140417

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees