JP2013082347A - ステアリング装置 - Google Patents

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稔 千徳
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Abstract

【課題】エアバッグを備えた車両のステアリング装置において優れた衝撃吸収性を発揮すること。
【解決手段】ステアリング装置1が、筒状のステアリングコラム17を軸方向X1に伸縮させて操舵部材2の位置を調整するテレスコピック機構Dを備える。ステアリングECUが、車両が衝突を予知したときにステアリングコラム17を最伸長位置に伸ばす。エアバッグ袋体33が膨張した後、シートベルトSBを装着している運転者HBが前方へ移動してくるときに、衝撃吸収機構Bの衝撃吸収ストローク量ST1に加えて、テレスコピック最大ストローク量ST2を衝撃吸収に寄与させる。
【選択図】図5

Description

本発明はステアリング装置に関する。
車両の衝突時に乗員を保護するためのエアバッグ機構と、ステアリングホイールの位置をステアリングシャフトの軸方向に調整するテレスコピック機構とを備えるステアリング装置が提案されている。
例えば、特許文献1では、車両の衝突時に、ステアリングホイールが運転者を拘束するのに最適な位置(例えば最大限、運転者から離れた位置)へ移動するようにテレスコピック機構を駆動するステアリング装置が提案されている。
また、特許文献2では、車両の衝突を予知した際、モータを駆動させて、テレスコピック機構の作動時における最前進位置となる衝突待機位置まで、ステアリングホイールを前進移動させる。また、車両の衝突を予知した後において、実際の衝突を検知したときに、アクチュエータを作動させる。前記アクチュエータは、作動時、最前進位置(衝突待機位置)よりさらに前方の退避位置にステアリングホイールを配置させる。
特開2007−261299号公報 特開2010−234885号公報
各特許文献1,2は、ステアリングホイールを、まず、最前進位置等の前方へ変位させる(すなわちステアリングコラムを縮める)ものである。この場合、エアバッグが展開(膨張)した後、人が前方へ移動してくるときに、ステアリングコラムのテレスコピック動作のストローク範囲を衝突時の衝撃吸収に寄与させることができない。
本発明は、上記した課題に鑑みて為されたものであり、エアバッグを備えた車両のステアリング装置において優れた衝撃吸収性を発揮することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、エアバッグ機構(E)を備える車両のステアリング装置(1)であって、筒状のステアリングコラム(17)を軸方向(X1)に伸縮させて操舵部材(2)の位置を調整するテレスコピックモータ(27)を含むテレスコピック機構(D)と、前記テレスコピックモータを駆動制御する制御装置(32)と、を備え、前記制御装置は、車両が衝突した際の衝撃を前記テレスコピック機構によって吸収するように前記テレスコピックモータを駆動制御するステアリング装置を提供する。
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、このことは、むろん、本発明がそれらの実施形態に限定されるべきことを意味するものではない。以下、この項において同じ。
また、請求項2の発明のように、前記制御装置は、車両の衝突を予知したときに、前記ステアリングコラムを最伸長位置まで伸長させるように、前記テレスコピックモータを駆動制御してもよい。
また、請求項3の発明のように、前記制御装置は、車両の衝突を検知したときに、前記ステアリングコラムを最伸長位置まで伸長していることを条件として、前記ステアリングコラムを短縮させるように前記テレスコピックモータを駆動制御してもよい。
また、請求項4の発明のように、前記ステアリングコラムを挿通する操舵軸に操舵補助力を付与する操舵補助モータを含む操舵補助機構を備え、前記制御装置は、前記テレスコピック機構による衝撃吸収のときに前記操舵補助機構の作動を抑制するようにしてもよい。
また、請求項5のように、前記制御装置は、前記テレスコピック機構による衝撃吸収のときに前記操舵補助モータの回転角を保持するように前記操舵補助モータを駆動制御してもよい。
請求項1の発明によれば、車両が衝突した際の衝撃を、テレスコピック機構によって吸収するようにテレスコピックモータを駆動制御するので、エアバッグが展開(膨張)した後、シートベルトを装着している運転者が前方へ移動してくるときに、テレスコピックのストローク量を衝撃吸収に寄与させて、優れた衝撃吸収性を実現することができる。
一方、テレスコピック調整された位置によっては、テレスコピックのストローク量を十分に活用できない場合が想定される。これに対して、請求項2の発明によれば、車両の衝突を予知したときに、ステアリングコラムを最伸長位置まで伸長させるので、実際の衝突が生じて、エアバッグが展開(膨張)した後、運転者が前方へ移動してくるときに、テレスコピックの最大ストローク量を衝撃吸収動作に寄与させることが可能となる。
また、請求項3の発明によれば、車両の衝突を検知したときに、ステアリングコラムを最伸長位置まで伸長していることを条件として、ステアリングコラムを短縮させるので、エアバッグが展開(膨張)した後、運転者が前方へ移動してくるときに、テレスコピックの最大ストローク量を衝撃吸収に利用できる。また、テレスコピックモータの駆動によりステアリングコラムをスムーズに短縮させながら、衝撃吸収することができる。
また、請求項4の発明によれば、テレスコピック機構による衝撃吸収のときに操舵補助機構の作動を抑制するので、ステアリングコラムを真直に縮ませて、テレスコピックのストロークによる安定した衝撃吸収が可能となる。
また、請求項5の発明によれば、テレスコピック機構による衝撃吸収のときに操舵補助モータの回転角を保持することにより、操舵補助機構の作動を抑制するので、ステアリングコラムを真直に縮ませて、テレスコピックのストロークによる安定した衝撃吸収が可能となる。操舵補助機構の作動の抑制のために別途にロック機構等を設ける必要がなく、構造を簡素化することができる。
本発明の一実施の形態のステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 テレスコピック機構およびEPS機構の作動を制御するステアリングECUの電気的構成を示すブロック図である。 衝突時の制御の流れを示すフローチャートである。 ステアリング装置の概略構成を示す模式図であり、(a)は、テレスコピック機構によって、ステアリングコラムがテレスコピック調整範囲の中途位置に調整された状態を示し、(b)は、衝突予知に応じてテレスコピック機構によって、ステアリングコラムが最伸長位置に変位された状態を示している。 ステアリング装置の概略構成を示す模式図であり、(a)は、衝突発生に応じてエアバッグ機構のエアバッグ袋体が展開された状態を示しており、(b)は、エアバッグ展開後、少し間を置いて、シートベルトをしている運転者が車両前方へ移動してきた状態を示している。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施の形態のステアリング装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、ステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2が連結された一端3aを有するステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結された中間軸5と、中間軸5に自在継手6を介して連結されたピニオン軸7と、ピニオン軸7の端部近傍に設けられたピニオン7aに噛み合うラック8aを有する転舵軸としてのラック軸8とを備えている。
ピニオン軸7およびラック軸8を含むラックアンドピニオン機構によって、転舵機構Aが構成されている。ラック軸8は、車体側部材に固定されたハウジング(図示せず)によって、車両の左右方向に沿う軸方向に移動可能に、支持されている。ラック軸8の各端部は、対応するタイロッド9および対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する転舵輪10に連結されている。
ステアリングシャフト3は、例えばスプライン結合を用いて、同伴回転可能に且つ軸方向に相対移動可能に連結されたアッパーシャフト11およびロアーシャフト12を有している。ステアリングシャフト3は、車体側部材13,14(例えばクロスメンバー等)に、車両後方側のアッパーブラケット15および車両前方側のロアーブラケット16を介して固定された筒状のステアリングコラム17によって、図示しない軸受を介して回転可能に支持されている。
ステアリングコラム17は、軸方向X1に相対移動可能に嵌め合わされたアッパーチューブ18および中間チューブ19と、中間チューブ19の軸方向下端に連結されたロアーチューブ20を一体に延設したハウジング21とを備えている。
アッパーブラケット15は、衝撃吸収時に破断可能な樹脂ピン等を用いて車体側部材13に連結されている。また、アッパーブラケット15は、中間チューブ19に固定されている。したがって、衝撃吸収時に、アッパーブラケット15が、車体側部材13から離脱して、中間チューブ19とともに軸方向X1の下方に移動するように構成されている。
ステアリング装置1は、車両の衝突時に、ステアリングコラム17を収縮させて衝撃を吸収する衝撃吸収機構Bを備えている。具体的には、中間チューブ19およびロアーチューブ20の対向する周面の何れか一方に固定された摩擦部材(図示せず)が、他方と相対摺動可能に設けられている。これら中間チューブ19、ロアーチューブ20および摩擦部材によって、衝撃吸収機構Bが構成されている。車両の衝突時に、中間チューブ19とロアーチューブ20とが軸方向X1に相対摺動して、衝撃を吸収する。
図1において、中間チューブ19が軸方向X1の下方に移動することにより、ロアーチューブ20に対する、中間チューブ19の軸方向X1の下端19aの位置が、通常位置P1が、衝撃吸収完了位置P2まで相対移動することになる。すなわち、通常位置P1から衝撃吸収完了位置P2までの軸方向X1の距離が、衝撃吸収機構Bによる衝撃吸収ストローク量ST1に相当する。
ステアリング装置1は、操舵系に操舵補助力を付与する操舵補助機構Cを備えた、いわゆるコラムアシスト型の電動パワーステアリング装置(EPS:Electronic Power Steering )として構成されている。操舵補助機構Cは、操舵補助力を発生する例えばブラシレスモータからなる操舵補助モータ23と、ハウジング21内に収容され、操舵補助モータ23の動力を減速してロアーシャフト12に伝達する減速機構24とを備えている。
減速機構24は、操舵補助モータ23の回転軸(図示せず)と同伴回転可能に連結された駆動ギヤ25と、駆動ギヤ25に噛み合いロアーシャフト12と同行回転する被動ギヤ26とを有している。
ステアリング装置1は、筒状のステアリングコラム17を軸方向X1に伸縮させて、操舵部材2の位置を調整するテレスコピック機構Dと、テレスコピック機構Dを駆動するテレスコピックモータ27とを備えている。
テレスコピック機構Dは、ステアリングコラム17の中間チューブ19に固定されたケース28と、テレスコピックモータ27によって回転駆動されるナット29と、ナット29に挿通されて螺合されたねじ軸30とにより構成されている。例えば、テレスコピックモータ27の回転軸と同軸に同伴回転可能に設けられたウォームWを、ナット29の外周に形成されたウォームホイールWWに噛み合わせて、ナット29が回転駆動される。
ナット29は、ケース28によって回転可能に且つ中間チューブ19と軸方向に同伴移動可能に支持されている。ねじ軸30は、ステアリングコラム17のアッパーチューブ18に固定されたブラケット31を介して、アッパーチューブ18と軸方向X1に同伴移動可能に支持されている。また、ブラケット31によって、ねじ軸30の回転が規制されている。
テレスコピックモータ27がナット29を回転させると、それがケース28に対するねじ軸30の軸方向運動に変換されるので、中間チューブ19に対してアッパーチューブ18が軸方向X1に移動され、その結果、操舵部材2をステアリングコラム17の軸方向X1に移動させるテレスコピック調整が可能となる。
図1において、アッパーチューブ18が軸方向X1に移動することにより、中間チューブ19に対する、アッパーチューブ18の軸方向X1の下端18aの位置が、最伸長位置Q1から最短縮位置Q2まで相対移動することになる。すなわち、最伸長位置Q1から最短縮位置Q2までの軸方向X1の距離が、テレスコピック機構Dによるテレスコピック最大ストローク量ST2に相当する。
ステアリング装置1は、操舵補助モータ23を駆動制御し、テレスコピックモータ27を駆動制御する電子制御ユニットからなる制御装置としてのステアリングECU32を備えている。
操舵部材2には、操舵部材2の中央部から運転席側に展開可能なエアバッグ機構Eが設けられている。エアバッグ機構Eは、エアバッグ袋体33と、エアバッグ袋体33にガスを供給するガス供給装置としてのインフレータ34とを備えている。
エアバッグ袋体33は、通常時には、折り畳まれた状態で操舵部材2の内部に収容されており、衝突時には、運転席側に展開されて若干扁平な球状に膨張する。インフレータ34は、内部にイグナイタ、着火剤、ガス発生剤等を収納して構成されている。インフレータ34は、衝突時の着火信号の受信に応じてイグナイタを作動させて着火剤に点火し、ガス発生剤を燃焼して多量のガスを発生するように構成されている。ステアリング装置1は、エアバッグ機構Eの作動を制御するエアバッグECU35を備えている。
図2はテレスコピック機構Dおよび操舵補助機構Cの作動を制御するステアリングECU32の電気的構成を示すブロック図である。図2に示すように、ステアリングECU32は、テレスコピックモータ27を駆動制御するためのテレスコピック制御部36と、操舵補助モータ23を駆動制御するための操舵補助制御部37とを備えている。
テレスコピック制御部36には、運転者によって操作されるテレスコピックスイッチ38からの信号と、テレスコピックモータ27の回転角(回転位置)を検出するレゾルバ等の回転角センサ39からの信号が入力される。テレスコピック制御部36は、回転角センサ39により検出された実回転角を、テレスコピックスイッチ38からの信号に基づいて演算される目標回転角に近づけるように、フィードバック制御を実行する。
テレスコピックモータ27は、テレスコピック制御部36から供給される三相(U,V,W)の駆動電力に基づき回転する。テレスコピック制御部36は、その駆動電力の供給を通じてテレスコピックモータ27を駆動制御することにより、テレスコピック機構Dの作動、すなわち、中間チューブ19に対してアッパーチューブ18を伸縮させて、操舵部材2の位置を制御する構成となっている(テレスコピック制御)。
操舵補助制御部37には、車速センサ40からの信号と、トルクセンサ41からの信号が入力される。操舵補助制御部37は、車速センサ40により検出された車速Vおよびトルクセンサ41により検出される操舵トルクTに基づいて操舵補助モータ23を駆動制御する。操舵補助モータ23は、操舵補助制御部37から供給される三相(U,V,W)の駆動電力に基づき回転する。操舵補助制御部37は、その駆動電力の供給を通じて操舵補助モータ23の回転を制御することにより、減速機構24を介して転舵機構Aの作動を制御する。
また、ブラシレスモータである操舵補助モータ23には、コイルへの通電を切り替えるタイミングを決定するために、固定子に対する回転子の回転角(回転位置)を検出するレゾルバ等の回転角センサ42が設けられている。操舵補助制御部37には、その回転角センサ42からの信号が入力される。
エアバッグECU35には、車両の減速度(負の加速度)を検知して車両の前面衝突を検知可能な衝突検知センサとしての加速度センサ43からの信号が入力される。エアバッグECU35は、加速度センサ43により検出された加速度に基づいて、車両の衝突を検知し、インフレータ34のイグナイタ44に着火信号を出力する。これにより、着火剤に点火され、ガス発生剤を燃焼させて発生したガスにより、エアバッグ袋体33が展開されて膨張する。
加速度センサ43からの信号は、ステアリングECU32の操舵補助制御部37にも入力される。操舵補助制御部37は、加速度センサ43により検出された減速度(負の加速度)に基づいて、衝突の前の急激なブレーキ操作を検出して、衝突を予知する機能を有している。すなわち、加速度センサ43が、衝突予知センサとしても機能する。
次いで、図3は、衝突時のステアリングECU32の制御の流れを示している。図3を参照して、まず、ステップS1において、加速度センサ43により検出された加速度Gを入力し、ステップS2において、入力された加速度Gが負(G<0)であって且つ加速度Gの絶対値|G|が第1閾値G1(正値)より大きい(|G|>G1)か否かが判断される。
第1閾値G1は、車両の衝突を予期した運転者が急ブレーキを踏んだときに生ずる(減速度(負の加速度)を基準として設定されている。第1域値G1は、後述するステップS5での、車両の衝突検知のための第2域値G2(正値)よりも小さくされている(G1<G2)。
ステップS2において、加速度Gが負であって且つ加速度Gの絶対値|G|が第1閾値G1よりも大きい場合(G<0且つ|G|>G1。ステップS2においてYESの場合)には、衝突を予知した運転者による急ブレーキ操作があったものと判断し、テレスコピック制御部36が、テレスコピックモータ27を駆動制御して、ステアリングコラム17のアッパーチューブ18を、例えば、図4(a)に示すようにテレスコピック最大ストローク量ST2の中途位置に調整された初期状態から、図4(b)に示すように最伸長位置Q1に伸長した状態まで移動させる。
ステップS3において、最伸長位置Q1まで移動させた後、ステップS4において、再び、加速度センサ43により検出された加速度Gを入力する。次いで、ステップS5において、ステップS4で入力された加速度Gが負であって且つその加速度Gの絶対値|G|が第2閾値G2より大きい(G<0且つ|G|>G2)か否かが判断される。
一方、ステップS2において、ステップS1で入力された加速度Gが負であって且つその加速度Gの絶対値|G|が第1閾値G1よりも大きいという条件が満たされない場合、すなわち加速度Gがゼロ以上か又は加速度Gの絶対値|G|が第2閾値G1以下であった場合(G≧0又は|G|≦G1。ステップS2においてNOの場合)には、ステップS3を経由せずに、ステップS4に移行する。この場合は、運転者が居眠り運転等をしていて、衝突を予測できず、急ブレーキ操作をしなかった場合に相当する。
ステップS5において、ステップS4で入力された加速度Gが負であって且つその加速度Gの絶対値|G|が第2閾値G2よりも大きい場合(G<0且つ|G|>G2。ステップS5においてYESの場合)には、衝突があったものと判断し、ステップS6において、操舵補助機構Cの作動を抑制する。具体的には、操舵補助制御部37が、操舵補助モータ23の回転角センサ42により検出された回転角(衝撃吸収の直前の回転角)を入力し、その回転角を目標回転角に設定し、その目標回転角に維持されるように、モータ位置保持制御を実行する。これにより、操舵補助機構Cの作動が抑制され、ロアーシャフト12の回転が抑制される。その結果、衝撃吸収時に、ステアリングコラム17が真直に短縮することが可能となる。
加速度センサ43の信号に基づく衝突検知から、ステアリングECU32の操舵補助制御部37が、操舵補助モータ23にモータ位置保持のための制御信号を発するまでの時間は、前記衝突検知から、エアバッグECU35がイグナイタ44に着火信号を発するまでの時間よりも早く設定されている。したがって、イグナイタ44の着火により、図5(a)に示すようにエアバッグ袋体33が展開して膨張する前に、操舵補助機構Cの作動が抑制されるようになっている。
ステップS6において、操舵補助機構Cの作動を抑制した後、ステップS7において、テレスコピックモータ27の回転角センサ39により検出された回転角に基づいて、アッパーチューブ18が最伸長位置にあるか否かが判断される。
一方、ステップS5においては、ステップS4で入力された加速度Gが負であって且つその加速度Gの絶対値|G|が第2閾値G2よりも大きいという条件が満たされない場合、すなわち、ステップS4で入力された加速度Gがゼロ以上か又はその加速度Gの絶対値|G|が第2閾値G2以下である場合(G≧0又は|G|≦G2。ステップS5においてNOの場合)には、ステップS6を経由せずに、ステップS7に進む。
ステップS7において、最伸長位置にあると判断された場合(ステップS7においてYESの場合)には、ステップS8において、テレスコピック制御部36が、ステアリングコラム17のアッパーチューブ18が最短縮位置に移動するように、テレスコピックモータ27を駆動制御する。これにより、テレスコピック最大ストローク量ST2を衝撃吸収に利用することができる。
一方、ステップS7において、最伸長位置にないと判断された場合(ステップS7においてNOの場合)には、ステップS8を経由せずに処理を終了する。この場合、運転者HBが居眠り運転等をしていて車両の衝突を予知できずにブレーキ操作をしなかったためにステアリングコラム17が最伸長位置まで伸長されていないので、テレスコピック機構Dによるを衝撃吸収動作を行わないようにしている。
本実施の形態によれば、車両が衝突した際の衝撃を、テレスコピック機構Dによって吸収するようにテレスコピックモータ27を駆動制御するので、図5(a)に示すように、エアバッグ袋体33が展開(膨張)した後、図5(b)に示すように、シートベルトSBを装着している運転者HBが前方へ移動してくるときに、衝撃吸収機構Bの衝撃吸収ストローク量ST1に加えて、テレスコピックのストローク量を衝撃吸収に寄与させて、優れた衝撃吸収性を実現することができる。
一方、図4(a)に示すように、テレスコピック調整された位置が、最伸長位置と最短縮位置の間の途中位置にある場合、テレスコピックのストローク量を十分に活用できない場合が想定される。
これに対して、本実施の形態では、車両の衝突を予知したときに、具体的には、衝突を予期した運転者HBによるブレーキ操作により生ずる車両の減速度(負の加速度)の大きさに基づいて車両の衝突を予知したときに、ステアリングコラム17を図4(b)に示すように、最伸長位置まで伸長させる。したがって、実際の衝突が生じて、図5(a)に示すようにエアバッグが展開(膨張)した後、図5(b)に示すように、運転者HBが前方へ移動してくるときに、テレスコピック最大ストローク量ST2を衝撃吸収動作に寄与させることが可能となる。
なお、図5(b)に示す衝撃吸収を実行しても、アッパーチューブ18の下端18aとロアーチューブ20の上端20bとの間に、所定の間隔が確保されており、底付きすることがない。
また、加速度センサ43からの信号に基づいて車両の衝突を検知したときに、ステアリングコラム17のアッパーチューブ18を最伸長位置まで伸長していることを条件として、ステアリングコラム17を短縮させるので、エアバッグ袋体33が展開(膨張)した後、運転者HBが前方へ移動してくるときに、テレスコピック最大ストローク量ST2を衝撃吸収に利用できる。また、テレスコピックモータ27の駆動によりステアリングコラム17をスムーズに短縮させながら、テレスコピックのストロークを用いた衝撃吸収が可能となる。
また、テレスコピック機構Dによる衝撃吸収のときに操舵補助機構Cの作動を抑制するので、ステアリングコラム17を真直に縮ませて、衝撃吸収機構Bおよびテレスコピック機構Dのストロークによる安定した衝撃吸収が可能となる。
具体的には、テレスコピック機構Dによる衝撃吸収のときに操舵補助モータ23の回転角を衝撃吸収の直前の回転角に保持するように操舵補助モータ23を制御して、操舵補助機構Cの作動を抑制するので、操舵補助機構Cの作動の抑制のために別途にロック機構等を設ける必要がなく、構造を簡素化することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、前記実施の形態では加速度センサ43により検出された加速度Gに基づいて、車両の衝突を予知したが、これに代えて、車速センサ40により検出された車速Vの変化(減速度)に基づいて、車両の衝突を予知してもよい。
また、前記実施の形態では、加速度センサ43により検出された加速度Gに基づいて、車両の衝突を検知したが、これに代えて、車速センサ40により検出された車速Vがゼロ(V=0)になることに基づいて、車両の衝突を検知してもよい。
また、前記実施の形態では、テレスコピック機構Dのテレスコピックモータ27がウォームWおよびウォームホイールWWの減速機構を介してナット29を回転駆動したが、減速機構を廃止し、テレスコピックモータ27がナットを直接に回転駆動してもよい。
また、前記実施の形態では、テレスコピック機構Dのナット29を中間チューブ19に軸方向に同伴移動可能に支持し、ねじ軸30をアッパーチューブ18と軸方向に同伴移動可能に支持したが、これに代えて、ナット29をアッパーチューブ18と軸方向に同伴移動可能に支持し、ねじ軸30を中間チューブ19と軸方向に同伴移動可能に支持してもよい。後者の場合、ナット29がブラケット31に固定されることになる。
また、車両の衝突の予知は、他の公知の衝突予知システムからの検出信号を用いてもよい。その他、本発明の請求項記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1…ステアリング装置、2…操舵部材、3…ステアリングシャフト、7…ピニオン軸、8…ラック軸、15…アッパーブラケット、16…ロアーブラケット、17…ステアリングコラム、18…アッパーチューブ、19…中間チューブ、20…ロアーチューブ、21…ハウジング、23…操舵補助モータ、24…減速機構、27…テレスコピックモータ、29…ナット、30…ねじ軸、31…ブラケット、32…ステアリングECU、33…エアバッグ袋体、34…インフレータ、35…エアバッグECU、36…テレスコピック制御部、37…操舵補助制御部、38…テレスコピックスイッチ、39…回転角センサ、40…車速センサ、41…トルクセンサ、42…回転角センサ、43…加速度センサ(衝突検知センサ。衝突予知センサ)、44…イグナイタ、A…転舵機構、B…衝撃吸収機構、C…操舵補助機構、D…テレスコピック機構、E…エアバッグ機構、X1…軸方向、ST1…衝撃吸収ストローク量、ST2…テレスコピック最大ストローク量、Q1…最伸長位置、Q2…最短縮位置、HB…運転者、SB…シートベルト

Claims (5)

  1. エアバッグ機構を備える車両のステアリング装置であって、
    筒状のステアリングコラムを軸方向に伸縮させて操舵部材の位置を調整するテレスコピックモータを含むテレスコピック機構と、
    前記テレスコピックモータを駆動制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、車両が衝突した際の衝撃を前記テレスコピック機構によって吸収するように前記テレスコピックモータを駆動制御するステアリング装置。
  2. 請求項1において、前記制御装置は、車両の衝突を予知したときに、前記ステアリングコラムを最伸長位置まで伸長させるように、前記テレスコピックモータを駆動制御するステアリング装置。
  3. 請求項2において、前記制御装置は、車両の衝突を検知したときに、前記ステアリングコラムを最伸長位置まで伸長していることを条件として、前記ステアリングコラムを短縮させるように前記テレスコピックモータを駆動制御するステアリング装置。
  4. 請求項1から3の何れか1項において、前記ステアリングコラムを挿通する操舵軸に操舵補助力を付与する操舵補助モータを含む操舵補助機構を備え、
    前記制御装置は、前記テレスコピック機構による衝撃吸収のときに前記操舵補助機構の作動を抑制するステアリング装置。
  5. 請求項4において、前記制御装置は、前記テレスコピック機構による衝撃吸収のときに前記操舵補助モータの回転角を保持するように前記操舵補助モータを駆動制御するステアリング装置。
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