JP4289703B2 - 横架材の接合構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、横架材の接合構造に関し、詳しくは、横架材の端部に複雑な加工を施すことなく、横架材接合金具を用いて、該横架材を他の横架材又は鉛直材に安定に固定することのできる横架材の接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
従来、木造建築物における梁等の横架材の端部を受け、該横架材を他の横架材の側面部に直角に接合する横架材接合金具として、図7に示すような梁受け金物10が知られている。このような金物を第1横架材20と第2横架材30との接合部に用いることにより、第2横架材30の端部を簡単且つ強固に第1横架材20に固定することができる。
【0003】
また、一の横架材の端部に他の横架材を接合する場合、あるいは鉛直材の側面部に横架材を接合する場合に特に適した梁受け金物として、図9の梁受け金物における一対の固定板部103,103を、互いに対向するように内側に向けて設けた梁受け金物が知られている。
【0004】
しかし、固定板部を第2横架材30と第1横架材20との間に位置するように設けた梁受け金物においては、ボルト、ビス、釘等の固定具の頭部が該固定板部から第2横架材30側に突出するため、第2横架材30の端部に予め上記固定具の頭部を避けるための凹部を形成する必要があった。このような端部の加工には、手間が掛かり、また精度も要求されるため、建築コストを増加させる一因ともなっていた。
【0005】
従って、本発明の目的は、横架材の端部に複雑な加工を施すことなく、横架材接合金具を用いて、該横架材を他の横架材又は鉛直材に安定に固定することのでき横架材の接合構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、横架材接合金具を用いて、木造建築物における、第1横架材又は鉛直材の側面部に第2横架材を直角に固定してなる横架材の接合構造であって、上記横架材接合金具は、第1横架材又は鉛直材の側面に面接固定された固定板部と、該固定板部に対して直角に設けられ、第2横架材の接合端部が載置された受け板部と、該固定板部及び該受け板部間に連設され、該第2横架材の側面にそれぞれ固定された一対の連設板部とを備えており、一対の上記連設板部それぞれは、上記第1横架材又は鉛直材の側面から離れるに連れて下降するように傾斜した下縁部を有し、上記受け板部は、一対の該連設板部それぞれの該下縁部と連続する、上記第1横架材又は鉛直材寄りの一側縁を有しており、上記受け板部の上記第1横架材又は鉛直材寄りの上記一側縁と、該第1横架材又は鉛直材の側面との間に隙間が形成され、上記第2横架材の切断端部の下面が該隙間を介して下方に向かって露出しており、上記隙間を介して露出する上記第2横架材の下面に、筋交い固定金物が当接固定されており、上記筋交い固定金物は、上記第2横架材の上記下面に当接固定された第1板状面と、第2横架材より下方に位置する鉛直材の側面に当接固定された第2板状面と、筋交いの側面に固定された第3板状面とを有し、第1〜第3板状面が相互に直角に連設されているものであり、上記固定板部には、該固定板部をボルト、ビス、釘等の固定具により上記第1横架材又は上記鉛直材に固定するための複数の固定用孔が設けられており、上記固定板部は、第2横架材の端面に対向する面に複数の凹陥部を有し、該凹陥部の裏面は、上記第1横架材又は上記鉛直材の内部に向かって突出しており、上記固定用孔が、上記凹陥部の底部中央に形成されており、上記固定用孔に上記固定具が挿通されており、該固定具の頭部は、上記凹陥部に収容されて上記固定板部から突出していないことを特徴とする横架材の接合構造を提供することにより、上記目的を達成したものである(以下、第1発明というときは、この発明をいう)。
【0007】
請求項1に記載の発明は、横架材接合金具を用いて、木造建築物における、第1横架材又は鉛直材の側面部に第2横架材を直角に固定してなる横架材の接合構造であって、上記横架材接合金具は、第1横架材又は鉛直材の側面に面接固定された固定板部と、該固定板部に対して直角に設けられ、第2横架材の接合端部が載置された受け板部と、該固定板部及び該受け板部間に連設され、該第2横架材の側面にそれぞれ固定された一対の連設板部とを備えており、一対の上記連設板部それぞれは、上記第1横架材又は鉛直材の側面から離れるに連れて下降するように傾斜した下縁部を有し、上記受け板部は、一対の該連設板部それぞれの該下縁部と連続する、上記第1横架材又は鉛直材寄りの一側縁を有しており、上記受け板部の上記第1横架材又は鉛直材寄りの上記一側縁と、該第1横架材又は鉛直材の側面との間に隙間が形成されており、ホールダウン金物に一端部が固定されたボルトが、上記隙間を通る共に上記第2横架材を上下に貫通する状態で配されており、上記固定板部には、該固定板部をボルト、ビス、釘等の固定具により上記第1横架材又は上記鉛直材に固定するための複数の固定用孔が設けられており、上記固定板部は、第2横架材の端面に対向する面に複数の凹陥部を有し、該凹陥部の裏面は、上記第1横架材又は上記鉛直材の内部に向かって突出しており、上記固定用孔が、上記凹陥部の底部中央に形成されており、上記固定用孔に上記固定具が挿通されており、該固定具の頭部は、上記凹陥部に収容されて上記固定板部から突出していないことを特徴とする横架材の接合構造を提供することにより、上記目的を達成したものである(以下、第2発明というときは、この発明をいう)。
【0008】
請求項3に記載の発明は、上記横架材接合金具が、一枚の金属板を折曲して形成してあること特徴とする請求項1又は2に記載の横架材の接合構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0009】
請求項4に記載の発明は、上記横架材接合金具が、上記連設板部の上方に、上記固定板部及び上記連設板部に連設され且つ該連設板部と同一面上にある補強板部が延設されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の横架材の接合構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、第1発明の横架材の接合構造の一実施形態(以下、第1実施形態ともいう)及び第2発明の横架材の接合構造の一実施形態(以下、第2実施形態ともいう)について図1〜4を参照して説明する
ここで、図1は本発明の第1及び第2実施形態の横架材の接合構造に用いた横架材受金具を示す図で、図1(a)は右側面図、図1(b)は正面図である。図2は、図1の横架材接合金具の使用状態における断面を固定具の正面図と共に示す図で、(a)はボルト等の比較的大型の固定具による固定部、(b)は釘、ビス等の比較的小型の固定具による固定部を示す図である。図3は、図1の横架材接合金具を用いて横架材を鉛直材に固定する様子、及びそれにより得られる、第1発明の横架材の接合構造の一実施形態(第1実施形態)を示す図であり、図4は、図1の横架材接合金具を用いて第2横架材を第1横架材の側面に固定して得られる、第2発明の横架材の接合構造の一実施形態(第2実施形態)を示す図である。
以下、第1及び第2実施形態に用いた図1に示す横架材受金具を、第1実施形態の横架材受金具ともいう。
【0013】
第1実施形態の横架材接合金具は、図1〜図4に示されるように、第1横架材又は鉛直材1の側面1aに面接固定される固定板部3と、該固定板部3に対して直角に設けられ、該第1横架材又は鉛直材1に直角に固定される第2横架材2の接合端部2aが載置される受け板部4と、該固定板部3及び該受け板部4間に連設され、該固定板部3及び該受け板部4間に連設され、該第2横架材2に固定される連設板部5とを備えている横架材接合金具であって、上記固定板部3には、該固定板部3をボルト、ビス、釘等の固定具6により上記第1横架材又は上記鉛直材に固定するための複数の固定用孔31,32が設けられており、上記各固定用孔31,32は、該固定板部3の固定時に該各固定用孔31,32に挿通された固定具6の頭部6aが該固定板部3から突出しないように形成されている。
【0014】
第1実施形態の横架材の接合構造は、図3(c)に示すように、第1実施形態の横架材接合金具を用いて、第1横架材又は鉛直材1の側面1aに第2横架材2を直角に固定してなる横架材の接合構造であって、第1実施形態の横架材接合金具における上記固定板部3を、上記固定用孔31,32を介してボルト、ビス、釘等の固定具6により上記第1横架材又は鉛直材1の側面1aに面接固定し、上記第2横架材2の接合端部2aを、該第2横架材2の端面が上記固定板部3に面接するように上記受け板部4に載置し、上記連設板部5を、該第2横架材に固定してなる。
【0015】
以下、第1実施形態の横架材接合金具及び横架材の接合構造について詳細に説明する。
第1実施形態の横架材接合金具は、一の横架材(第2横架材)の端部を、他の横架材(第1横架材)の材端の側面又は鉛直材の側面に固定するのに特に適した梁受け金物である。
第1実施形態の横架材接合金具においては、上記固定板部3と上記受け板部4とが離れており、該固定板部3と該受け板部4との間に上記連設板部5が一対設けられ、一対の該連設板部5,5は、上記第2横架材2の両側面2b,2bにそれぞれ面接固定されるようになっている。
また、上記固定板部3は、第1横架材又は鉛直材1の側面1aと第2横架材2の端面との間に位置するように設けられている。より具体的には、図1(b)に示すように、上記固定板部3を一対備えており、一対の該固定板部3,3は互いに同一平面上に対向して設けられている。
【0016】
一対の上記固定板部3,3それぞれには、図1(b)に示すように、該各固定板部3,3を上記第1横架材1の側面1aに面接固定するための、複数の固定用孔31,32、より具体的には、大小二種類の固定用孔31,32が設けられている。大きい方の固定用孔(以下、大孔という)31は、ボルトやラグスクリュー等の比較的大型の固定具用の孔であり、小さい方の固定用孔(以下、小孔という)32は、ビスや釘等の比較的小型の固定具用の孔である。
そして、各固定板部3は、例えば、ボルトを各固定板部3の上記大孔31、及び該大孔31に対応させて第1横架材又は鉛直材1に穿設された貫通孔11に挿通してナット(図示せず)締めすると共に、釘を上記小孔32に釘を打つことにより、該第1横架材又は鉛直材1に固定することができる。
【0017】
上記連設板部5,5は、図1に示すように、互いに平行に、それぞれ一対の上記固定板部3,3の外側端部と上記受け板部4の端部との間を連結するように設けられている。各連設板部5の長手方向に沿う中心線は、各固定板部3及び該受け板部4それぞれの面に対して略45度の角度をなしている。
【0018】
一対の上記連設板部5,5それぞれには、図1(a)に示すように該連設板部5を上記第2横架材2の側面部2bに面接固定するためのボルト孔51及び釘孔52が穿設されており、該ボルト孔51及び該ボルト孔51に対応させて第2横架材1に穿設した貫通孔21〔図3(c)参照〕に、ボルト(図示せず)を挿通してナット(図示せず)締めすると共に、釘を上記釘孔52に打つことにより、該連設板部5,5を該第2横架材の両側面2b,2bにそれぞれ面接固定できるようになっている。
【0019】
第1実施形態の横架材接合金具においては、一対の上記固定板部3,3の内側縁同士は互いに接合され、両固定板部3,3は一枚の板状の形態をなしている。このように、固定板部3,3の同士を互いに接合することにより、荷重に対する強度を向上させることができる。
尚、固定板部3,3の端縁同士を接合せずに、一対の固定板部3,3が隙間を介して対向するようにしても良い。
【0020】
また、一対の上記連設板部5,5それぞれの上方には、上記固定板部3及び上記連設板部5に連設され且つ該連設板部5と同一面上にある補強板部7が延設されている。上記補強板部7は、上記固定板部3と上記連設板部5との連結部において該固定板部3に沿う所定幅の板状体として設けられている。
【0021】
上記受け板部4は、直線状の両側縁を有する略矩形状の水平板状部であり、その両端部それぞれには上記連設板部5,5が断面L字状に結合されている。尚、上記固定板部3、上記受け板部4及び上記連設板部5は、それぞれ互いに垂直に設けられている。
【0022】
上記各固定板部3の上記各固定用孔は、大孔31及び小孔32の二種類とも、固定時に挿通された固定具6の頭部が該固定板部3から突出しないように形成されている。
即ち、上記大孔31は、図1(b)及び図2(a)に示されるように、正面視して円形、側面視して碗形の凹陥部31aの底部中央部に設けられており、上記固定板部3を第1横架材又は鉛直材に面接固定した状態において、該大孔31に挿通したボルト61等の固定具の頭部6aは、該凹陥部31a内に収まるようになっている。
また、上記小孔32も同様に、凹陥部32aの中心に設けられており、図2(b)に示されるように上記固定板部3を第1横架材又は鉛直材1に面接固定した状態において、該小孔32に挿通したビス62や釘等の固定具の頭部6aは、該凹陥部32内に収まるようになっている。尚、上記固定板部3における上記各凹陥部31a,32aの裏側(面接固定面側)には、突出部31b、32b〔図1(a)参照〕が形成されている。
【0023】
次に、第1実施形態の横架材接合金具を用いて、鉛直材1の側面1aに第2横架材の端部を直角に固定する方法、即ち、第1実施形態の横架材の接合構造の構築方法について説明する。
先ず、図3(a)に示すように、鉛直材1の側面1aに、上記突出部31bに対応する凹部(座堀)12の形成する。そして、図3(b)に示すように、上記固定板部3,3を該鉛直材1の側面1aに面接し、該固定板部3,3を固定具6で固定する。尚、上記突出部32bは、固定時に鉛直材1の側面1aにめり込むため、対応する凹部は形成しなくても良い。
次いで、端面に切欠部等を設けていない端面平滑な第2横架材2を、該端面が上記固定板部3の内面に面接するように上記受け板部4に載置し、一対の上記連設板部5,5を、ボルト51やビス52を用いて該第2横架材2の両側面2b,2bに面接固定する。
このようにして、第1実施形態の横架材接合金具によれば、第2横架材2の端部に複雑な加工を施すことなく、該第2横架材を鉛直材1や他の第1横架材に容易且つ安定に固定することができる。また、第1実施形態の横架材接合金具によれば、このようにして、接合部の強度に安定性及び強度に優れた本発明の横架材の接合構造を構築することができる。
【0024】
また、第1実施形態の横架材接合金具によれば、上記固定板部3,3が、第1横架材又は鉛直材1の側面1aと第2横架材2の端面との間に位置するように設けられているため、第1横架材1の端部の側面に第2横架材2を接合させる場合や、柱等の垂直材に第2横架材2を接合させる場合等においても、強固な接合が可能である。
また、第1実施形態の横架材接合金具によれば、上記補強板部7がリブとして機能し、上記固定板部3の反りが抑制されるので、接合強度に優れる共に、長期間、その優れた強度を維持することができる。
【0025】
また、第1実施形態の横架材接合金具においては、上記固定板部3,3を第1横架材又は鉛直材の側面1aに面接固定した際、上記受け板部4の第1横架材又は鉛直材寄りの一側縁4aと該第1横架材又は鉛直材1の側面1aとの間に所定の隙間S〔図3(b)参照〕が形成されるようになっている。
【0026】
第1実施形態の横架材接合金具は、上記固定板部3を上記第1横架材又は鉛直材1に面接固定した際、上記受け板部4と第1横架材1との間に所定の隙間Sが形成されるようになっているため、上記受け板部4に載置した第2横架材2の接合端部の下面が、第2横架材2の第1横架材1との接合部近傍において露出した状態となり、例えば、図3(c)に示すように、第2横架材2の下面に、筋交いを固定するための筋交い固定金物8を当接固定することが可能であり、また、図4に示すように、第2横架材2の下面から上面に至る貫通孔(図示せず)を穿設し、該貫通孔を貫通させてホールダウン金物9を配設することも可能である。同様に、これら以外の構造金物を、第2横架材2と第1横架材1との接合部近傍に適用することも容易である。尚、図4は、本発明の横架材の接合構造の他の実施形態として、第1実施形態の横架材接合金具を用いて、第1横架材1の側面1aに第2横架材2を直角に固定してなる構造を示す図である。
【0027】
上記隙間Sは、その幅W〔図1(a)参照〕が7mm〜150mmが好ましく、30mm〜90mmがより好ましい。上記隙間Sの幅Wが7mm未満であると、該第2横架材2の接合端部に他の構造金物を固定等し難くなり、該幅Wが150mm超であると、金具に必要な強度を確保するために、より厚い金属板を用いて本金具を製造しなければならなくなる等の不都合がある。
【0028】
また、第1実施形態の横架材接合金具は、一枚の金属板を、所定の4箇所において断面L字形状となるように直角に折曲して形成してある。そのため、効率的に歩留まり良く生産可能である。また、第1実施形態の横架材接合金具は、一対の上記連設板部5の下縁5aを上記固定板部3に対して傾斜させてある。そのため、連設板部5の下に第2横架材2の側面が三角形状に露出し〔図3(c)参照〕、他の構造金物や建物部材との干渉がより生じ難くなっている。
尚、本発明の横架材接合金具の形成材料としては、梁受け金物やその他の構造金物の材料として通常公知の各種材料を特に制限なく用いることができる。
【0029】
第1実施形態の横架材の接合構造によれば、他の構造金物や建物部材との干渉をより効果的に回避でき、しかも、第1横架材又は鉛直材1と第2横架材2との間の接合部に優れた接合強度及び強度の安定性が得られる。
例えば、上記固定板部3に上記第2横架材2の端面が隙間なく面接した状態となるため、該受け板部4や連設板部5,5等の変形が効果的に防止され、優れた接合強度、ひいては木造建築物の耐力が長期間安定に維持される。
【0033】
以上、本発明の横架材の接合構造の好ましい実施形態について説明したが、本発明の横架材の接合構造は、これらの実施形態に制限されず本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0034】
例えば、固定板部3に設ける固定用孔は、第1実施形態における大孔31及び小孔32の何れか一方のみでも良い。また、大孔31及び小孔32を設ける場合、第1実施形態におけるように、大孔31及び小孔32の両者について、固定具6の頭部が突出しないようにすることが好ましいが、大孔31についてのみ頭部の突出しない構成としても良い。
また、固定板部3固定用の固定具6は、図2に示すボルトやビスの他、ラグスクリューであっても良い。但し、頭部の周囲に固定操作用の空間を必要としない固定具が好ましい。
【0035】
また、上記固定板部は、頭部の一部が固定操作時に被固定材にめり込むような固定具により固定されるようにしてあることが好ましく、例えば、図5に示すような、六角レンチ等の操作具(図示せず)が係合する操作用孔部63aを頭部63の内部に有する固定具であって、固定時の操作に伴って頭部63の一部分63bが、被固定部材1にめり込むようにしてある固定具6を好ましく用いることができる。図5に示す固定具6は、頭部63の周囲に放射状に切削用の突起63cを備えており、板状部63dを除く頭部63の大部分を被固定材1中に埋没させ得るようになっている。かかる固定具により上記固定板部3を固定するようにすれば、第1横架材又は鉛直材1への凹部(座堀)12の形成が不要となる。
【0036】
また、上記固定板部3は、上記固定用孔を中央部に有する突出部であって、該固定板部3の固定時に第1横架材又は鉛直材にめり込むようなものを有することが好ましい。
図6に示す横架材接合金具における突出部33bは、図6(a)に示すように、横架材接合金具形成用の金属板における上記固定板部3の形成部に貫通孔33cを設けると共に該貫通孔33cの周囲に放射状の切断線33dを入れ、図6(b)に示すように、プレス加工により段部33eを形成すると共に上記各切断線33d間の各片部33fを斜めに起立させて形成してある。このような突出部33bを有してなる固定板部3は、図6(c)に示すように、固定具6により、座堀等を被固定材である第1横架材又は鉛直材1に設けなくても固定することができ、より横架材の接合作業が簡易となる。尚、本発明における第1横架材及び第2横架材は、それぞれ木造建築物において水平方向に配される部材、例えば梁、桁、胴差、土台、大引き等であり、鉛直材は、鉛直方向に配される部材、例えば柱、間柱である。
【0037】
また、第1実施形態の横架材接合金具における上記受け板部4の第1横架材又は鉛直材1寄りの一側縁4aは、該第1横架材又は鉛直材1に平行な直線状としてあるが、筋交い固定金物やホールダウン金物等の他の構造金物等との関係において更に効果的に構造金物同士の干渉を防止するために、該側縁4aの一部を切り欠いたり該側縁4aを円弧状に又は多段状に形成する等しても良い。更に、その他の部分の形状、寸法等についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、横架材の端部に複雑な加工を施すことなく、横架材接合金具を用いて、該横架材を他の横架材又は鉛直材に安定に固定することができ、高耐力の横架材の接合構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の第1及び第2実施形態の横架材の接合構造に用いた横架材受金具(第1実施形態の横架材接合金具)を示す図で、(a)は右側面図、(b)は正面図である。
【図2】 図2は、図1の横架材接合金具の使用時における断面を、固定具の正面図と共に示す図で、(a)はボルト等の大型固定具による固定部、(b)は釘等の小型固定具による固定部を示す図である。
【図3】 図3は、図1の横架材接合金具を用いて横架材を鉛直材に固定する様子、及びそれにより得られる、第1発明の横架材の接合構造の一実施形態(第1実施形態)を示す図であり、(a)は鉛直材に座堀を形成した状態を示し、(b)は鉛直材に第1実施形態の横架材接合金具を固定した状態を示し、(c)は該横架材接合金具に第2横架材を載置して固定した状態を示す図である。
【図4】 図4は、図1の横架材接合金具を用いて第2横架材を第1横架材の側面に固定して得られる、第2発明の横架材の接合構造の一実施形態(第2実施形態)を示す図である。
【図】 図は、固定板部固定用の固定具の他の例を示す断面図である。
【図】 図は、本発明の横架材接合金具の更に他の実施形態における要部を説明するための図である。
【図】 図は、従来の横架材接合金具を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 第1横架材
1a 側面
12 凹部(座堀)
2 第2横架材
2a 接合端部
2b 側面
3 固定板部
3a 下端
31 固定用孔(大孔)
32 固定用孔(小孔)
4 受け板部
4a 一側縁
5 連設板部
6 固定具
6a 頭部
7 補強板部
8 筋交い固定金物
9 ホールダウン金物
S 所定の隙間
W 該隙間の幅

Claims (4)

  1. 横架材接合金具を用いて、木造建築物における、第1横架材又は鉛直材の側面部に第2横架材を直角に固定してなる横架材の接合構造であって、
    上記横架材接合金具は、第1横架材又は鉛直材の側面に面接固定された固定板部と、該固定板部に対して直角に設けられ、第2横架材の接合端部が載置された受け板部と、該固定板部及び該受け板部間に連設され、該第2横架材の側面にそれぞれ固定された一対の連設板部とを備えており、
    一対の上記連設板部それぞれは、上記第1横架材又は鉛直材の側面から離れるに連れて下降するように傾斜した下縁部を有し、上記受け板部は、一対の該連設板部それぞれの該下縁部と連続する、上記第1横架材又は鉛直材寄りの一側縁を有しており、
    上記受け板部の上記第1横架材又は鉛直材寄りの上記一側縁と、該第1横架材又は鉛直材の側面との間に隙間が形成され、上記第2横架材の切断端部の下面が該隙間を介して下方に向かって露出しており、
    上記隙間を介して露出する上記第2横架材の下面に、筋交い固定金物が当接固定されており、
    上記筋交い固定金物は、上記第2横架材の上記下面に当接固定された第1板状面と、第2横架材より下方に位置する鉛直材の側面に当接固定された第2板状面と、筋交いの側面に固定された第3板状面とを有し、第1〜第3板状面が相互に直角に連設されているものであり、
    上記固定板部には、該固定板部をボルト、ビス、釘等の固定具により上記第1横架材又は上記鉛直材に固定するための複数の固定用孔が設けられており、
    上記固定板部は、第2横架材の端面に対向する面に複数の凹陥部を有し、該凹陥部の裏面は、上記第1横架材又は上記鉛直材の内部に向かって突出しており、上記固定用孔が、上記凹陥部の底部中央に形成されており、
    上記固定用孔に上記固定具が挿通されており、該固定具の頭部は、上記凹陥部に収容されて上記固定板部から突出していないことを特徴とする横架材の接合構造。
  2. 横架材接合金具を用いて、木造建築物における、第1横架材又は鉛直材の側面部に第2横架材を直角に固定してなる横架材の接合構造であって、
    上記横架材接合金具は、第1横架材又は鉛直材の側面に面接固定された固定板部と、該固定板部に対して直角に設けられ、第2横架材の接合端部が載置された受け板部と、該固定板部及び該受け板部間に連設され、該第2横架材の側面にそれぞれ固定された一対の連設板部とを備えており、
    一対の上記連設板部それぞれは、上記第1横架材又は鉛直材の側面から離れるに連れて下降するように傾斜した下縁部を有し、上記受け板部は、一対の該連設板部それぞれの該下縁部と連続する、上記第1横架材又は鉛直材寄りの一側縁を有しており、
    上記受け板部の上記第1横架材又は鉛直材寄りの上記一側縁と、該第1横架材又は鉛直材の側面との間に隙間が形成されており、
    ホールダウン金物に一端部が固定されたボルトが、上記隙間を通る共に上記第2横架材を上下に貫通する状態で配されており、
    上記固定板部には、該固定板部をボルト、ビス、釘等の固定具により上記第1横架材又は上記鉛直材に固定するための複数の固定用孔が設けられており、
    上記固定板部は、第2横架材の端面に対向する面に複数の凹陥部を有し、該凹陥部の裏面は、上記第1横架材又は上記鉛直材の内部に向かって突出しており、上記固定用孔が、上記凹陥部の底部中央に形成されており、
    上記固定用孔に上記固定具が挿通されており、該固定具の頭部は、上記凹陥部に収容されて上記固定板部から突出していないことを特徴とする横架材の接合構造。
  3. 上記横架材接合金具は、一枚の金属板を折曲して形成してあること特徴とする請求項1又は2に記載の横架材の接合構造。
  4. 上記横架材接合金具は、上記連設板部の上方に、上記固定板部及び上記連設板部に連設され且つ該連設板部と同一面上にある補強板部が延設されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の横架材の接合構造。
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