JP4248717B2 - 鋼製梁の取付構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅等の建物において、鋼製梁を壁体に取付ける取付構造に関するものである。
【0002】
【背景の技術】
住宅等の建物において、梁を壁に取付ける構造の一例として、特開平5−171718号公報に記載の技術が知られている。
この公報に記載の技術では、薄鉄板等によって形成された梁側取付部材を壁(壁パネル)に釘打ちによって取付け、この梁側取付部材に木製の梁の端部を挿入したうえで、梁側取付部材から梁に釘を打ち込むようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、大量の森林伐採による森林枯渇が問題となってきており、木材の安定供給が困難になる可能性があるため、建築業界においても可能な限り木材の使用を控えるべく検討がなされており、木質系の建物においても、木製の梁を鋼製梁に替えるべく検討がなされている。
そこで、上述した技術において、木製の梁を鋼製梁に替え、この鋼製梁を前記梁側取付部材に挿入して固定することが考えられるが、梁側取付部材から鋼製梁に釘を打ち込むことは困難であるため、鋼製梁を梁取付部材に溶接によって固定すると、この溶接作業に非常に手間がかかるという問題がある。
また、鋼製梁に予め釘用の穴を開けておき、梁側取付部材から鋼製梁に釘を打ち込むことができたとしても、鋼製梁を壁に取付けるためには、壁側取付部材から鋼製梁に釘を打ち込む作業と、梁側取付部材を壁に固定するために梁側取付部材から壁に釘を打ち込む作業との二つの釘打ち作業が必要となり、手間がかかる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、鋼製梁を容易かつ確実に壁体に取付けることができる鋼製梁の取付構造を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の鋼製梁の取付構造は、例えば図1に示すように、前記鋼製梁1は、梁本体2とこの梁本体2の端部に設けられた凸部9とを備えており、壁体20には前記凸部9が嵌合する凹部21が設けられており、前記鋼製梁1の凸部9が前記壁体20の凹部21に嵌合されており、前記梁本体2の端部が前記壁体20の表面に当接されるとともに、梁本体2から壁体20に止着材10が打ち込まれており、
前記梁本体2がH形鋼で構成されており、前記凸部9が、前記H形鋼の上フランジ3の端部両脇を切り欠くことで形成された上水平板部5と、この上水平板部5の先端縁から垂下してなる端板部6と、この端板部6の下端縁から内側に延出し、前記上水平板部5と平行な下水平板部7とを備えていることを特徴とするものである。
【0005】
前記凸部9は梁本体2の軸方向に突出するものであり、その突出長さは前記凹部21の、壁体20表面からの深さとほぼ等しく設定するのが望ましい。前記凹部21は、壁体20表面に開口する他、壁体20の上端面にも開口していてもよい。この場合、前記凸部9を凹部21に壁体20の上端面から嵌合することができる。前記止着材10としては、例えば、スクリュー釘が使用される。また、梁本体2の前記壁体20の表面と対向する部位には、スクリュー釘等の止着材10を通すための穴11を形成しておく。
また、前記端板部6と下水平板部7は、例えば、矩形状の鋼板を断面L字状に折曲することによって形成され、端板部6の上端部が上水平板5に溶接されることで前記凸部9が形成されている。
【0006】
前記壁体20としては、例えばパネル工法に用いる壁パネルがあげられる。
この壁パネルは、框材を矩形枠状に組み立てるとともに、この矩形枠の内枠に補強用の桟材を縦横に組み付して枠体を形成し、この枠体の表裏両面に合板などの面材を設けることで構成されている。
また、壁体としては、前記壁パネルの他に、この壁パネルを複数連結してなる大型連結壁パネルや、軸組み工法における壁、ツーバイフォー工法における壁等が挙げられる。
【0007】
本発明の請求項1記載の鋼製梁の取付構造においては、鋼製梁1の凸部9が壁体20の凹部21に嵌合されており、鋼製梁1の梁本体2の端部が前記壁体20の表面に当接されるとともに、梁本体2から壁体20に止着材10が打ち込まれているので、鋼製梁1を壁体20に取付けるに際し、釘打ち作業は梁本体2から壁体20への釘打ちで済み、従来のように二つの釘打ち作業を要することがない。また、鋼製梁1の凸部9が壁体20の凹部21に嵌合されているので、従来のような梁側取付部材を用いなくても、鋼製梁1の端部を壁体20に確実に嵌合することができ、また、溶接等の作業も不要となる。したがって、鋼製梁1を容易かつ確実に壁体20に取付けることができる。
また、前記梁本体2がH形鋼で構成されているが、H形鋼は安価に手に入れることができまた、多種多様に揃っているので、用途や要求強度により所望の梁本体2を得ることができる。また、前記凸部9が、前記H形鋼の上フランジ3の端部両脇を切り欠くことで形成された上水平板部5と、この上水平板部5の先端縁から垂下してなる端板部6と、この端板部6の下端縁から内側に延出し、前記上水平板部5と平行な下水平板部6とを備えているので、梁本体1の端部に比較的容易に前記凸部9を形成することができる。
【0008】
請求項2記載の鋼製梁の取付構造は、例えば図1〜図5に示すように、請求項1記載の鋼製梁の取付構造において、前記梁本体2の端部には、当接壁部8が前記壁体20の表面と平行に設けられ、この当接壁部8が前記壁体20の表面に当接されており、この当接壁部8を通して止着材10が前記壁体20に打ち込まれていることを特徴とするものである。
【0009】
前記当接壁部8は、例えば、前記凸部9の下側に設けられており、該凸部9は当接壁部8より先端側に突出して設けられている。
また、当接壁部8には、スクリュー釘等の止着材10を通すための穴11が上下左右に複数形成されており、これらの穴11を通すように、止着材10が前記壁体20に打ち込まれるようになっている。
【0010】
請求項2記載の鋼製梁の取付構造においては、前記梁本体2の端部に、当接壁部8が前記壁体20の表面と平行に設けられており、この当接壁部8が壁体20の表面に当接されているので、該当接壁部8を壁体20表面に隙間なく密着させることができ、この状態で、当接壁部8を通して止着材10が前記壁体20に打ち込まれているので、鋼製梁1を確実に壁体20の表面に固定することができる。
【0011】
請求項3記載の鋼製梁の取付構造は、例えば図1に示すように、請求項1または2記載の鋼製梁の取付構造において、
前記凸部9の上面と、前記梁本体2の上面とが面一に設定されており、
前記凸部9の梁成方向の高さと、前記凹部21の壁体20上面からの深さとが等しく設定されていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項3記載の鋼製梁の取付構造においては、前記凸部9の上面と、前記梁本体2の上面とが面一に設定されており、前記凸部9の梁成方向の高さと、前記凹部21の壁体20上面からの深さとが等しく設定されているので、鋼製梁1の上面と壁体20の上面とが面一となる。
したがって、鋼製梁1の上面と壁体20の上面とで床体40をそのガタツキを防止して確実に支持することができる。
【0016】
請求項記載の鋼製梁の取付構造は、例えば図1、図3〜図5に示すように、請求項1〜3のいずれかに記載の鋼製梁の取付構造において、前記下水平板部7の端部から垂下するようにして当接壁部8が設けられており、該当接壁部8の下端部が前記H形鋼の下フランジ4に接合されていることを特徴とするものである。
【0017】
前記当接壁部8は、例えば鋼板によって形成されるが、この鋼板は、前記端板部6と下水平板部7が形成されている鋼板の下端部から下方に垂下されるようにして一体形成されている。したがって、前記端板部6、下水平板部7、当接壁部8は1枚の鋼板によって一体的に形成されている。
そして前記当接壁部8は、梁本体2の下フランジ4およびウエブ12に溶接等により接合されており、これによって、梁本体2、端板部6、下水平板部7、当接壁部8は、一体的に構成されている。
【0018】
請求項記載の鋼製梁の取付構造においては、前記下水平板部7の端部から垂下するようにして当接壁部8が設けられており、該当接壁部8の下端部が前記H形鋼の下フランジ4に接合されているので、前記梁本体2と前記凸部9と該当接壁部8とが一体となり、よって壁体20によって鋼製梁1を安定的に支持することができる。
【0019】
請求項記載の鋼製梁の取付構造は、例えば図6および図7に示すように、請求項1〜4のいずれかに記載の鋼製梁の取付構造において、前記鋼製梁1の上フランジ3には床体40が設置されており、前記鋼製梁1の上フランジ3を貫通する固定金具30の上部(鋼板)31が床体40に固定され、前記固定金具30の下部(鋼棒)32が前記上フランジ3に固定されていることを特徴とするものである。
【0020】
前記床体40としては、框材42を矩形枠状に組み立てるとともに、この矩形枠の内枠に補強用の桟材を縦横に組み付して枠体を形成し、この枠体の一面に合板などの面材41を設けることで構成されている床パネルが挙げられるが、軸組み工法の床であってもよい。
【0021】
前記固定金具30は、矩形状の鋼板31とこの鋼板31に溶接等によって接合され、該鋼板31の下方に延出する鋼棒32とで構成され、この鋼棒32の下端部には雄ねじ38が形成されている。
前記鋼板31には穴33が複数形成されており、該穴33からスクリュー釘等の止着材37を挿通して、床パネル等の床体に打ち込むことができるようになっている。
【0022】
請求項記載の鋼製梁1の取付構造においては、鋼製梁1の上フランジ3を貫通する固定金具30の上部31が床体40に固定され、前記固定金具30の下部32が前記上フランジ3に固定されているので、鋼製梁1に容易かつ確実に床体40を固定することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明における実施の形態の一例を説明する。
図1は、鋼製梁と壁体の接合前の斜視図、図2は、鋼製梁と壁体の接合時の斜視図、図3は、梁本体の凸部の側断面図、図4は、同凸部の平面図、図5は、同凸部の背面図、図6(a)は、固定金具を示す平面図。(b)は、同側面図、図7は、鋼製梁に床体を取付けた状態の断面図である。
本発明にかかる鋼製梁1の取付構造は以下のように構成されている。
すなわち、前記鋼製梁1の端部には凸部9が形成されており、壁体20の上端部には、前記凸部9が嵌合可能な凹部21が形成されている。
前記鋼製梁1の凸部9は前記凹部21に嵌合されており、該鋼製梁1の端部に形成されている当接壁部8は前記凹部21下方の壁体20の表面に当接されている。そして、前記当接壁部8からスクリュー釘(止着材)10が壁体20に打ち込まれることによって、鋼製梁1が壁体20に固定されている。
【0024】
前記鋼製梁1は、図1〜図5に示すように、梁本体2と、この梁本体2の先端部に設けられた前記凸部9と、この凸部9の下方において前記梁本体2の先端部に設けられた前記当接壁部8とを備えて構成されている。
前記梁本体2は、上下のフランジ3,4とこれらフランジ3,4間に設けられたウエブ12とからなるH形鋼によって構成されている。
【0025】
前記凸部9は、前記上フランジ3の端部両脇を切り欠いて形成されている上水平板部5と、この上水平板部5の端部より垂下してなる端板部6と、この端板部6の下端縁から内側に延出し、前記上水平板部5と平行な下水平板部7とを備えており、断面視コ字状に構成されている。また、前記端板部6の上端部は上水平板部5の先端部に溶接によって固定されている。端板部6の上端面と上水平板部5の上面は面一となっており、これによって、前記梁本体2の上面(上フランジ3の上面)と凸部9の上面とは面一となっている。
前記当接壁部8は、鋼板によって形成されるが、この鋼板は、前記端板部6と下水平板部7が形成されている鋼板の下端部から下方に垂下されるようにして一体形成されている。したがって、前記端板部6、下水平板部7、当接壁部8は1枚の鋼板によって一体的に形成されている。
そして前記当接壁部8は、梁本体2の下フランジ4およびウエブ12に溶接等により接合されており、これによって、梁本体2、端板部6、下水平板部7、当接壁部8は、一体的に構成されている。
【0026】
前記当接壁部8には、スクリュー釘10を打ち込むための穴11が上下左右に等間隔にて4箇所配置されており、該ウエブ12を中心として対称になるように該ウエブ12の両側に形成されている。
【0027】
前記壁体20は、図1に示すように、工場等において予め、縦横の框材を矩形枠状に組み立てるとともに、この矩形枠の内枠に補強用桟材を縦横に組み付けて枠体を形成し、この枠体の表裏両面に、合板からなる面材を張りつけてなる壁パネル20aを複数連結して構成されている。
【0028】
前記凹部21は、図1に示すように、接合されている壁パネル20a,20aの接合部の上端部に形成されている。この凹部21における壁パネル20aの上端面からの深さは、前記鋼製梁1の凸部9の梁成方向の高さと等しく設定されており、また前記凹部21における壁パネル20aの表面からの深さは、梁本体2からの凸部9の突出長さと等しく設定されている。さらに、前記凹部21の幅は、前記凸部9の幅と等しく設定されている。
したがって、前記凹部21に凸部9を嵌合させた状態においては、図2に示すように、壁パネル20aの上面と、鋼製梁1の上面とが面一になっており、かつ、梁本体2の先端部が壁パネル20a(壁体20)の表面に密接しており、かつ、凸部9が凹部21に隙間なく嵌合しており、かつ、当接壁部11が壁体20の表面に当接している。
そして、この状態で前記当接壁部8の穴11…からスクリュー釘10…が壁体20に打ち込まれ、これによって、鋼製梁1が壁体20に強固に固定されている。
【0029】
上記のような鋼製梁1は、例えば、対向する壁体20,20間に架設され、該鋼製梁1の両端部がそれぞれ上記のようにして壁体20に固定されている。なお、この鋼製梁1は、互いに平行に複数設置してもよいし、前記壁体20と直交する壁体と平行に、1または2以上設置してもよい。
そして、上記のようにして設置された鋼製梁1によって、床体40(図7参照)が支持され、この床体40が固定金具30によって前記鋼製梁1に固定されている。
【0030】
前記固定金具30は、図6に示すように、鋼板(上部)31と鋼棒(下部)32とを備えている。
前記鋼板31は、矩形の鋼板で形成されており、この鋼板31の上端部および下端部にはそれぞれスクリュー釘37を通すための穴33が形成されている。
前記鋼棒32は、前記鋼板31から下方に延在する丸棒状のものであり、この鋼棒32の上端部は該鋼板31と接合し易いように板状に形成されており、この板状の部分が鋼板31の表面に溶接等によって固定されている。
前記鋼棒32の下端部には雄ねじ38が形成されている。そして、鋼棒32の下端部には、ばね座金34、丸座金35が外挿され、ナット36が雄ねじ38に螺合するようになっている。
【0031】
前記床体40は、框材42を矩形枠状に組み立てるとともに、この矩形枠の内枠に補強用の桟材を縦横に組み付して枠体を形成し、この枠体の上面に合板などの面材41を設けることで構成されている床パネル40aを複数枚縦横に接着剤および釘等の止着材43により連結されて構成されたものである。
【0032】
そして、前記鋼製梁1の上フランジ3には、床体40が設置されている。床体40は、上述したように、床パネル40a,40aどうしを接合することによって構成され、この接合部が前記鋼製梁1の上フランジ3に設置されている。
なお、床パネル40a,40aどうしの接合は、床パネル40a,40aの端面どうしを接着剤によって接着するとともに、床パネル40a,40aの上面から釘43,43を斜め打ちすることによって行われている。
【0033】
前記上フランジ3には、貫通穴が複数形成されており、この貫通穴には上フランジ3の上方から前記固定金具30の鋼棒32が挿通されている。固定金具30の鋼板31は床パネル40aの框材42に当接されており、該鋼板31からスクリュー釘37が該鋼板31に形成された穴33を通して前記框材42に打ち込まれ、これによって、鋼板31に床パネル40aが固定されている。
また、前記鋼棒32の下端部には、ばね座金34、丸座金35が外挿されたうえで、ナット36が雄ねじ38に螺合されており、これによって、鋼棒32が上フランジ3に固定されている。
このように、固定金具30の鋼板31が床パネル40aに固定され、該固定金具30の鋼棒32が鋼製梁1の上フランジ3に固定されているので、鋼製梁1に固定金具30によって容易かつ確実に床パネル40aを固定することができる。
【0034】
次に鋼製梁1の取付方法に付いて説明する。
【0035】
すなわち、図1、2に示すように、前記壁体20に形成された凹部21に、鋼製梁1の凸部9を嵌合する。この場合、凹部21の内面もしくは凸部9に接着材を塗布しておき、この接着剤によって凹部21に凸部9を嵌合接着する。また、この嵌合状態において、凸部9の端板部6は凹部21の前壁21aに当接しており、当接壁部8は壁体20の表面に当接している。さらに、凸部9の下水平板部8は凹部21の底壁21bに当接しており、凸部9の上水平板部5は壁体20の上端面と面一になっている。
次に、前記当接壁部8に形成された穴11…を通してスクリュー釘10…を壁体20に打ち込むことによって、鋼製梁1を壁体20に強固に固定する。
【0036】
このように、鋼製梁1を壁体20に取付けるに際し、釘打ち作業は梁本体2の先端部の当接壁部8から壁体20への釘打ちで済み、従来のように二つの釘打ち作業を要することがない。
また、鋼製梁1の凸部9が壁体20の凹部21に嵌合されているので、溶接等の作業も不要となるので、鋼製梁1を容易かつ確実に壁体20に取付けることができる。
さらに、前記当接壁部8が壁体20の表面に当接されているので、該当接壁部8を壁体20表面に隙間なく密着させることができ、鋼製梁1を確実に壁体20の表面に固定することができる。
また、梁本体2がH形鋼で構成されているのが、H形鋼は安価に手に入れることができ、また、多種多様に揃っているので、所望の梁本体を得ることができる。
加えて、前記当接壁部8の下端部が前記H形鋼の下フランジ4に接合されているので、梁本体2と凸部9と当接壁部8とが一体となり、よって壁体20によって鋼製梁1を安定的に支持することができる。
【0037】
そして、上記のようにして壁体20に取付けられた鋼製梁1によって床体20を以下のようにして支持する。
すなわち、図7に示すように、床体40を鋼製梁1の上フランジ3の上面に載置する。この場合、床体40を構成する床パネル40a,40aどうしの接合部が上フランジ3上に位置するようにして、床体40を載置する。
なお、床パネル40aの、前記鋼製梁1の長手方向と直角な側端部は、別の鋼製梁1によって支持されるか、あるいは前記壁体20の上面によって支持される。ここにおいて、上述したように、鋼製梁1の上面と壁体20の上面とが面一であるので、鋼製梁1の上面と壁体20の上面とで床体40をそのガタツキを防止して確実に支持できる。
【0038】
床パネル40a,40aを鋼製梁1の上フランジ3の上面に載置したならば、床パネル40a,40aどうしを接着材と釘43,43の斜め打ちによって結合する。
次に、上フランジ3に形成された貫通穴から固定金具30の鋼棒32を上フランジ3の上方から挿通するとともに、鋼板31を床パネル40aの框材42に当接する。次いで、鋼板31からスクリュー釘37を、該鋼板31に形成された穴33を通して前記框材42に打ち込むことにより、鋼板31に床パネル40aを固定する。
次に、鋼棒32の下端部に、ばね座金34、丸座金35が外挿したうえで、ナット36を雄ねじ38に螺合して締め付けることによって、鋼棒32を上フランジ3に固定する。このようにすることで、鋼製梁1に固定金具30によって容易かつ確実に床パネル40aを固定することができる。
【0039】
なお、本例では壁体20を壁パネル40aによって構成したが、本発明ではこれに限ることなく、壁体を複数の壁パネルを連結してなる大型連結壁パネルや、軸組み工法における壁、ツーバイフォー工法における壁としてもよい。
また、床体40は床パネル40aに限ることなく軸組み工法の床であってもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1記載の鋼製梁の取付構造によれば、鋼製梁の凸部が壁体の凹部に嵌合されており、鋼製梁の梁本体の端部が壁体の表面に当接されるとともに、梁本体から壁体に止着材が打ち込まれているので、鋼製梁を壁体に取付けるに際し、釘打ち作業は梁本体から壁体への釘打ちで済み、従来のように二つの釘打ち作業を要することがない。また、鋼製梁の凸部が壁体の凹部に嵌合されているので、鋼製梁の端部を壁体に確実に嵌合することができ、また、溶接等の作業も不要となり、鋼製梁を容易かつ確実に壁体に取付けることができる。
また、前記梁本体がH形鋼で構成されているので、用途や要求強度により所望の梁本体を得ることができる。また、前記凸部が、前記H形鋼の上フランジの端部両脇を切り欠くことで形成された上水平板部と、この上水平板部の先端縁から垂下してなる端板部と、この端板部の下端縁から内側に延出し、前記上水平板部と平行な下水平板部とを備えているので、梁本体の端部に比較的容易に前記凸部を形成することができる。
【0041】
請求項2記載の鋼製梁の取付構造によれば、請求項1と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、前記梁本体の端部に、当接壁部が前記壁体の表面と平行に設けられており、この当接壁部が壁体の表面に当接されているので、該当接壁部を壁体表面に隙間なく密着させることができ、この状態で、当接壁部を通して止着材が前記壁体に打ち込まれているので、鋼製梁を確実に壁体の表面に固定することができる。
【0042】
請求項3記載の鋼製梁の取付構造によれば、請求項1または2と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、前記凸部の上面と、前記梁本体の上面とが面一に設定されており、前記凸部の梁成方向の高さと、前記凹部の壁体上面からの深さとが等しく設定されているので、鋼製梁の上面と壁体の上面とが面一となり、よって、鋼製梁の上面と壁体の上面とで床体をそのガタツキを防止して確実に支持することができる。
【0044】
請求項記載の鋼製梁の取付構造によれば、請求項1〜3のいずれかと同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、前記下水平板部の端部から垂下するようにして当接壁部が設けられており、該当接壁部の下端部が前記H形鋼の下フランジに接合されているので、梁本体と凸部と当接壁部とが一体となり、よって壁体によって鋼製梁を安定的に支持することができる。
【0045】
請求項記載の鋼製梁の取付構造によれば、請求項1〜4のいずれかと同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、鋼製梁の上フランジを貫通する固定金具の上部が床体に固定され、前記固定金具の下部が前記上フランジに固定されているので、鋼製梁に床体を容易かつ確実に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鋼製梁の取付構造の一例を示すもので、鋼製梁と壁体の接合前の斜視図である。
【図2】同、鋼製梁と壁体の接合時の斜視図である。
【図3】同、梁本体の凸部の側断面図である。
【図4】同、梁本体の凸部の平面図である。
【図5】同、梁本体の凸部の背面図である。
【図6】(a)は、固定金具を示す平面図であり、(b)は、固定金具の側面図である。
【図7】鋼製梁に床体を取付けた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 鋼製梁
2 梁本体
3 上フランジ
4 下フランジ
5 上水平板部
6 端板部
7 下水平板部
8 当接壁部
9 凸部
10 スクリュー釘(止着材)
20 壁体
21 凹部
30 固定金具
31 鋼板(上部)
32 鋼棒(下部)
40 床体

Claims (5)

  1. 鋼製梁を壁体に取付ける鋼製梁の取付構造であって、
    前記鋼製梁は、梁本体とこの梁本体の端部に設けられた凸部とを備えており、前記壁体には前記凸部が嵌合する凹部が設けられており、前記鋼製梁の凸部が前記壁体の凹部に嵌合されており、前記梁本体の端部が前記壁体の表面に当接されるとともに、梁本体から壁体に止着材が打ち込まれており、
    前記梁本体がH形鋼で構成されており、前記凸部が、前記H形鋼の上フランジの端部両脇を切り欠くことで形成された上水平板部と、この上水平板部の先端縁から垂下してなる端板部と、この端板部の下端縁から内側に延出し、前記上水平板部と平行な下水平板部とを備えていることを特徴とする鋼製梁の取付構造。
  2. 請求項1記載の鋼製梁の取付構造において、
    前記梁本体の端部には、当接壁部が前記壁体の表面と平行に設けられ、この当接壁部が前記壁体の表面に当接されており、この当接壁部を通して止着材が前記壁体に打ち込まれていることを特徴とする鋼製梁の取付構造。
  3. 請求項1または2記載の鋼製梁の取付構造において、
    前記凸部の上面と、前記梁本体の上面とが面一に設定されており、前記凸部の梁成方向の高さと、前記凹部の壁体上面からの深さとが等しく設定されていることを特徴とする鋼製梁の取付構造。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の鋼製梁の取付構造において、
    前記下水平板部の端部から垂下するようにして当接壁部が設けられており、該当接壁部の下端部が前記H形鋼の下フランジに接合されていることを特徴とする鋼製梁の取付構造。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の鋼製梁の取付構造において、
    前記鋼製梁の上フランジには床体が設置されており、前記鋼製梁の上フランジを貫通する固定金具の上部が床体に固定され、前記固定金具の下部が前記上フランジに固定されていることを特徴とする鋼製梁の取付構造。
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