JP4289591B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、遊技球が流下可能な遊技領域が盤面上に形成された遊技盤と、前記遊技領域を透視可能に覆う透視窓が形成された透視窓枠と、を備える遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技機にあっては、遊技盤上に形成された遊技領域に液晶パネル(LCD)やブラウン管ディスプレイ(CRT)等の表示装置を設け、遊技領域の設けられた入賞口や通過口の通過に基づいて、これら表示装置の表示領域上で識別情報の可変表示や遊技演出表示を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来の遊技機にあっては、前記表示装置による演出効果を向上させようとする場合に、これら表示装置を大型化したり遊技機の前面に新たに表示装置を設けたりすることが考えられるが、従来より用いられた液晶パネル(LCD)やブラウン管ディスプレイ(CRT)等の表示装置を大型化したり、新規に設けることは、遊技部品や裏機構における基板や部品の配置に制約が伴ってしまうという問題があるとともに、これら表示装置が前記可変表示装置のように遊技領域内に設けられる場合にあっては、該遊技領域を流下する遊技球の流下範囲が狭くなってしまい、遊技性を損なう場合があるという問題があった。
【0004】
よって、本発明は上記した問題点に着目してなされたもので、表示装置の設置に伴う制約を少なくでき、遊技機の前面を有効利用して表示装置を設け、演出効果を飛躍的に高めることのできる遊技機を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記した問題を解決するために、本発明の遊技機は、遊技球が流下可能な遊技領域が盤面上に形成された遊技盤と、前記遊技領域を透視可能に覆う透視窓が形成された透視窓枠と、を備える遊技機において、エレクトロルミネッセンス材料に電圧を印加させて発光させることにより表示態様を変化させるEL表示装置と、該EL表示装置に表示する表示画像データを遊技機の機種を特定可能な種別情報に対応付けて記憶するための表示画像記憶手段と、前記種別情報を入手して該入手した種別情報に対応して前記表示画像記憶手段に記憶されている表示画像データに基づく表示画像を前記EL表示装置に表示する表示制御を行う表示制御手段と、を具備するとともに、前記EL表示装置は、該EL表示装置の表示領域が前記遊技盤及び前記透視窓枠のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置され、前記表示制御手段は、遊技状態に応じて前記EL表示装置の表示領域の表示状態を変化させる制御を行うことを特徴としている。
この特徴によれば、自己発光可能で薄型のEL表示装置を、該EL表示装置の表示領域が前記遊技盤及び前記透視窓枠のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置することで、これら表示領域を形成するため制約をより少ないものにでき、遊技機の全面を利用して演出効果を飛躍的に向上できる。また、変更する機種の表示画像が、該変更する機種の表示画像データを新たに記憶させることなく表示されるようになるため、簡便かつ迅速な機種変更を実現できる。
【0007】
本発明の遊技機は、遊技球が流下可能な遊技領域が盤面上に形成された遊技盤と、前記遊技領域を透視可能に覆う透視窓が形成された透視窓枠と、を備える遊技機において、エレクトロルミネッセンス材料に電圧を印加させて発光させることにより表示態様を変化させるEL表示装置と、該EL表示装置に表示する表示画像データを遊技機の機種を特定可能な種別情報に対応付けて記憶するための表示画像記憶手段と、前記種別情報を入手して該入手した種別情報に対応して前記表示画像記憶手段に記憶されている表示画像データに基づく表示画像を前記EL表示装置に表示する表示制御を行う表示制御手段と、を具備するとともに、前記EL表示装置は、該EL表示装置の表示領域が前記遊技盤及び前記透視窓のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置され、前記表示制御手段は、遊技状態に応じて前記EL表示装置の表示領域の表示状態を変化させる制御を行うことを特徴としている。
この特徴によれば、自己発光可能で薄型のEL表示装置を、該EL表示装置の表示領域が前記遊技盤及び前記透視窓のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置することで、これら表示領域を形成するため制約をより少ないものにでき、遊技機の全面を利用して演出効果を飛躍的に向上できる。また、変更する機種の表示画像が、該変更する機種の表示画像データを新たに記憶させることなく表示されるようになるため、簡便かつ迅速な機種変更を実現できる。
【0008】
本発明の遊技機は、遊技球が流下可能な遊技領域が盤面上に形成された遊技盤と、前記遊技領域を透視可能に覆う透視窓が形成された透視窓枠と、を備える遊技機において、エレクトロルミネッセンス材料に電圧を印加させて発光させることにより表示態様を変化させるEL表示装置と、該EL表示装置に表示する表示画像データを遊技機の機種を特定可能な種別情報に対応付けて記憶するための表示画像記憶手段と、前記種別情報を入手して該入手した種別情報に対応して前記表示画像記憶手段に記憶されている表示画像データに基づく表示画像を前記EL表示装置に表示する表示制御を行う表示制御手段と、を具備するとともに、前記EL表示装置は、該EL表示装置の表示領域が前記遊技盤及び前記透視窓及び前記透視窓枠のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置され、前記表示制御手段は、遊技状態に応じて前記EL表示装置の表示領域の表示状態を変化させる制御を行うことを特徴としている。
この特徴によれば、自己発光可能で薄型のEL表示装置を、該EL表示装置の表示領域が前記遊技盤及び前記透視窓及び前記透視窓枠のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置することで、これら表示領域を形成するため制約をより少ないものにでき、遊技機の全面を利用して演出効果を飛躍的に向上できる。また、変更する機種の表示画像が、該変更する機種の表示画像データを新たに記憶させることなく表示されるようになるため、簡便かつ迅速な機種変更を実現できる。
【0009】
本発明の遊技機は、前記遊技盤上に形成された前記EL表示装置の表示領域と、前記透視窓に形成されたEL表示装置の表示領域とが、重合するように設けられていることが好ましい。
このようにすれば、双方の表示領域が重合するように設けることで、一体感のある演出が可能となり、演出効果をより高めることができる。
【0010】
本発明の遊技機は、前記表示制御手段は、前記遊技盤上に形成された前記EL表示装置の表示領域に、前記遊技盤の盤面を装飾するための盤面画像を表示することが好ましい。
このようにすれば、盤面画像の画像データを変更するのみで、機種のイメージを一新でき、演出効果を向上できる。
【0011】
本発明の遊技機は、前記遊技領域を流下する遊技球の通過或いは入賞を検出するための遊技球検出手段を設け、前記表示制御手段は、該遊技球検出手段による遊技球の検出に基づいて、前記遊技盤上に設けられた前記EL表示装置の表示領域における演出表示制御を行うことが好ましい。
このようにすれば、遊技球の流下範囲を狭めることなく、遊技球の行方に応じた画像演出を行うことができ、より一層高い演出効果を得ることができる。
【0012】
本発明の遊技機は、識別情報の可変表示を行う可変表示領域が設けられ、表示制御手段は、該可変表示領域の表示状態に応じて前記EL表示装置の各表示領域における表示状態を変化させることが好ましい。
このようにすれば、可変表示演出を行う範囲が可変表示領域上に限定されずに前記EL表示装置の各表示領域に拡大されることで、演出効果を飛躍的に高めることができる。
【0013】
本発明の遊技機は、前記表示制御手段は、前記EL表示装置の各表示領域間で相互に作用を及ぼすように連動した演出表示制御を行うことが好ましい。
このようにすれば、EL表示装置の各表示領域の相互間において、関連性のより強い演出を行うことで、より一層高い演出効果を得ることができる。
【0014】
本発明の遊技機は、遊技機の遊技履歴を集計する集計手段を備え、前記表示制御手段は、該集計手段によって集計された遊技情報を、前記EL表示装置の少なくともいずれかの表示領域に表示することが好ましい。
このようにすれば、遊技情報を表示するために個別の表示装置を設ける必要がなく、これら個別の表示装置によるスペースも演出に有効に活用できる。
【0015】
本発明の遊技機は、前記表示制御手段は、前記EL表示装置に対して着脱可能に接続されていることが好ましい。
このようにすれば、機種変更に際して、前記表示制御手段を変更する必要が生じた場合でも、該表示制御手段とEL表示装置とを容易に分離することができ、機種変更に伴う表示制御手段の交換労力を軽減できる。
【0016】
本発明の遊技機は、前記EL表示装置の表示領域表面を保護するための保護層を設けることが好ましい。
このようにすれば、外部からの衝撃等によるEL表示装置の損傷を可能な限り防止することができる。
【0017】
本発明の遊技機は、前記EL表示装置の少なくともいずれかの表示領域に、前記エレクトロルミネッセンス材料として直流電圧を印加することで発光する有機エレクトロルミネッセンス材料が使用されていることが好ましい。
このようにすれば、直流低電圧を印加して発光させることで、省電力にてEL表示装置を駆動できる。
【0018】
本発明の遊技機は、前記透視窓内に位置するように設けられた表示領域の少なくとも一部が、透明ELパネルにて形成されていることが好ましい。
このようにすれば、透視窓内に位置するように設けられた表示領域を透明ELパネルとすることで、遊技領域内を流下する遊技球の視認性の低下を少ないものにできる。
【0019】
【発明の実施形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
(実施例1)
本実施例の弾球遊技機であるパチンコ機1は、該パチンコ機1の側部位置に1対1にて配置されるカードユニット(図示略)とともに、図示しない遊技島の前後面に複数並設されて使用される。
【0020】
本実施例の遊技機であるパチンコ機1を図1に基づいて説明すると、パチンコ機1は、図1及び図2に示されるように、図示しない枠状に形成された基枠に開閉自在に枢支されるとともに、パチンコ球が打ち込まれる略円形の遊技領域7が前面に形成された遊技盤6が上半部に着脱自在に取り付けられた前面枠72と、前面枠72における遊技盤6及びその周囲前面を開閉自在に枢支された透視窓枠としてのガラス扉枠2と、から主に構成されている。
【0021】
この本実施例のガラス扉枠2には、その中央に遊技領域7とほぼ同形の円形の開口部42が形成された非透明の合成樹脂板により構成されていて、該開口部42は、前面枠72の前面上半部を閉塞した状態において、その後方の遊技領域7の前方に対向するようになっており(図6参照)、ガラス扉枠2の後面側から着脱自在に取り付けられる透明な2枚のガラス板2a、2bにより閉塞されるようになっている。このガラス板2a、2bは遊技盤6の前面から所定距離離間した前方位置に配置されるので、遊技盤6の前面とガラス板2bの後面との間にパチンコ球が打ち込まれる遊技領域7が形成される。また、パチンコ機1の前方からガラス板2a、2bを通して後方の遊技領域7が視認出来るため、これらガラス板2a、2bにより遊技領域7を透視可能な透視窓が形成されており、本実施例1では前記ガラス板2a、2bの間のガラス板2aの内面側に当接するように、透明な無機ELパネル120が遊技領域7の全面が表示領域となるように配置されている。
【0022】
透明な無機ELパネル120は、例えばパチンコ機1の前方から遊技者により叩かれたり、パチンコ球が衝突すること等による衝撃により損傷したり、また、後方の遊技領域7内に打ち込まれたパチンコ球が衝突すること等による衝撃により損傷する恐れがあるが、前後のガラス板2a、2b間に設けられているため、これら前後のガラス板2a、2bに保護されることにより損傷が効果的に防止されている。すなわち、本実施例においては、これらガラス板2a、2bは、無機ELパネル120を衝撃や損傷から保護するための保護層として機能している。
【0023】
なお、本実施例においては、無機ELパネル120は前方のガラス板2aの後面に取り付けられ、後方のガラス板2bから離間した状態で設けられているが、無機ELパネル120の後面を後方のガラス板2bの前面に当接するように設けられても良いし、あるいはガラス板2a、2bを無機ELパネル120の前後面(表裏面)に当接させて2枚のガラス板2a、2bにより前後方向から挟持するように設けられていても良い。なお、無機ELパネル120の詳細な構造は後述する。
【0024】
また、ガラス扉枠2の前面におけるガラス板2aの周囲には、後述する有機ELパネルから成るEL表示装置100a〜dが設けられており、これらEL表示装置100a〜dにより、ガラス板2aの周囲にわたってEL表示装置のEL表示領域としての表示エリア100(図1中における斜線領域)が形成されている。この表示エリア100には、パチンコ機1の前面を装飾するための装飾の表示や、後述するような遊技に関連する種々の演出が表示されるようになっている。
【0025】
なお、本実施例における透視窓は前述のようにガラス板2a、2bにて構成されているが、遊技領域7を透視可能に構成できるものであれば、ガラス板以外の例えばポリカーボネート樹脂等の樹脂材や、その他の素材にて構成されていても良い。
【0026】
尚、本実施例では、EL表示装置100a〜dはガラス扉枠2の前面におけるガラス板2aの周囲に設けられているが、ガラス扉枠2全体を透明なポリカーボネイト樹脂等により透明に構成して、ガラス扉枠2の裏面におけるガラス板2aの周囲に配置しても良いし、あるいは、EL表示装置100a〜dからの配線の引き回しを簡素化するために前面枠72の前面に配置しても良い。
【0027】
ガラス扉枠2における表示エリア100の外周部には、遊技効果LED28が設けられている。遊技効果LED28には、光の3原色であるR(赤)、G(緑)、B(青)の発光素子を有するフルカラーLEDが使用されており、赤、緑、青、水、紫、黄、白の7色に発光が可能とされている。
【0028】
また、前面枠72の前面におけるガラス扉枠2の下方には、打球供給皿3が設けられている。打球供給皿3の上面所定箇所には、操作部104が設けられているとともに、打球供給皿3の左右側には、内部に設けられるスピーカ27(図5参照)から出力される音を放音する放音部がそれぞれ設けられている。また、打球供給皿3の下方には、打球供給皿3から溢れたパチンコ球を貯留する余剰球受皿4と、打球を発射する打球操作ハンドル5と、が設けられている。
【0029】
前記操作部104には、図4に示すように、遊技者によりパチンコ機1に1対1に対応して、該パチンコ機1の側方位置に設けられた前記カードユニットに挿入された遊技用記録媒体であるプリペイドカードより読み出された遊技用価値である度数を表示する度数表示部107と、遊技の開始または前記打球供給皿3に持玉が少なくなったか無くなった際に押圧操作されて、前記度数表示部107に残度数が存在する場合に所定数量のパチンコ玉の貸出を実施するための貸出ボタン106と、遊技を終了する際に押圧操作されることにより、前記カードユニットに挿入されているプリペイドカードに新たな残度数が記録されて返却がなされる返却ボタン105と、が設けられており、これら各部は操作部104内部に設けられている操作基板108上に実装されている。
【0030】
次いで、前記ガラス扉枠2の後方には、遊技盤6が着脱可能に取付けられており、該遊技盤6の前面には、遊技領域7が形成されていて、該遊技領域7の全体が、後述するように遊技盤6内に配置されているEL表示装置69の表示部である表示エリア69aとされており、該表示エリア69aと前記ガラス板2aに設けられた無機ELパネル120の表示エリア120aとが重合するようになっており、遊技領域7の前記表示エリア69aに表示される表示画像と表示エリア120aの表示画像とが、前後に異なって表示されるようになるため、奥行き感のある映像演出が可能となり、視覚的な演出効果を著しく高めることができるようになっている。
【0031】
この遊技領域7内には、中央上部位置に恐竜の正面画像が表示される恐竜表示エリア8aと、左右の側方位置に、恐竜の側面画像が表示される恐竜表示エリア8bとが設けられているとともに、前記恐竜表示エリア8aの下方に連設するように、「普通図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示域10が形成されていて、該可変表示域10には1つの図柄表示エリアが形成されていて、1桁の数字並びに所定数のアルファベット記号から成る「普通図柄」が可変表示される。
【0032】
また、前記可変表示域10の下方位置となる遊技領域の中央位置に対応する領域は、該領域に対応する位置となる前記無機ELパネル120の表示領域に「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報を可変表示するための可変表示領域9とされており、該可変表示領域9においては図1や図13、図14に示すように、横方向に並ぶ態様で3つの可変表示エリアを表示上形成し、それらのエリアにおいて、「左図柄」、「中図柄」、「右図柄」の3つの特別図柄が個々に独立して可変表示されるようになっているとともに、該可変表示領域9内を遊技球が流下できるように構成されている。
【0033】
この可変表示領域9に表示される特別図柄は、後述するように、前記遊技領域内に形成された始動入賞口14へ打玉が入賞するか、或いは、前記可変表示域10に予め定められた特定の「普通図柄」の表示中に後述する通過ゲート11をパチンコ球が通過することで可変表示が開始される。一方、可変表示域10に表示される普通図柄は、該可変表示域10の上部に設けられた上部入賞口16に打玉が入賞することで可変開始される。
【0034】
また、前記恐竜表示エリア8a上部位置には、始動入賞口14に入賞した始動入賞球数、並びに前記特定の「普通図柄」の表示中における通過ゲート11のパチンコ球の通過により付与される始動回数とを合算記憶して表示する4個の始動回数表示部18が設けられている。本実施例では、始動回数の合算記憶の上限を4回として、始動入賞が記憶される毎に、始動回数表示部18の点灯数が1つ追加して点灯する。そして、可変表示領域9において特別図柄の可変表示が開始される毎に、始動回数が1つ減算されて点灯数が1つ減少するように表示制御される。
【0035】
前記可変表示領域9の側部には、打玉を導く通過ゲート11が設けられており、該通過ゲートの下部領域は、画像による始動入賞口41a,41bが表示形成されたコラボレーション遊技領域7aとされていて、図10に示すように、前記可変表示域10に予め定められた特定の「普通図柄」(本実施例では3と7)の表示中に、該通過ゲート11をパチンコ球が通過することで、通過ゲート11を通過した実球から分離するように、画像球が表示され、前記可変表示域10の「普通図柄」が「3」の場合には、「1」が表示された始動入賞口41aに、前記可変表示域10の「普通図柄」が「7」の場合には、「2」が表示された始動入賞口41bに、それぞれ画像球が流入するように表示され、前記始動回数に、それぞれ「1回」と「2回」の始動回数が加算されるようになっている。
【0036】
この通過ゲート11には、通過ゲート11を通過した打玉を検出するゲートスイッチ12が設けられている。また、前記始動入賞口14に入賞した始動入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ17によって検出される。
【0037】
また、始動入賞口14の下方には、開閉板20が設けられた可変入賞球装置19が取付けられている。遊技状態が大当り状態(特定遊技状態)となれば、ソレノイド21によって開閉板20が開成し、可変入賞球装置19の大入賞口が開口する。大入賞口に進入した玉のうち特定入賞領域(Vポケット)に入った入賞球はVカウントスイッチ22で検出される。一方、大入賞口内における特定入賞領域以外の通常入賞領域へ入賞した入賞球はカウントスイッチ23で検出される。
【0038】
遊技盤6には、前記始動入賞口14並びに上部入賞口16に加えて、複数の入賞口24a〜dが設けられている。遊技領域7の向かって左側側部領域は前記コラボレーション遊技領域7aとされ、一方の右側領域は、その背面に流入口25aから流入したパチンコ球を保持してその流下経路を流出口25b或いは流出口25cのいずれかとする流路切替ユニット81が設けられているワープ遊技領域7bが設けられ、下部には、入賞しなかった打玉を回収するアウト口226が設けられている。(図6参照)
【0039】
この遊技盤6の構成を、図6を用いて説明すると、本実施例の遊技盤6は2層構造とされていて、前記遊技領域7の全領域が表示エリアとなるように、大型のドットマトリックス構成とされたEL表示装置69が透明な保護層としての比較的肉厚なアクリル板71の内方側に貼着された構成となっている。
【0040】
この透明なアクリル板71には、可変入賞球装置19、風車、並びに各入賞口を構成する各種球受部材が装着されているとともに、遊技領域7内を流下するパチンコ球の流下方向を変更させる遊技釘が所定の配列をなすように立設されている。尚、本実施例では、これら遊技釘が打鋲されるアクリル板71が樹脂であるため、遊技釘の間隔を釘頭の位置を適宜に変形にて移動させる釘調節や長期の使用にて、遊技釘の固定が緩まないように、アクリル板71中に前記遊技釘を打ち込むための金属製で管状の防緩ポスト84を設けて、該防緩ポスト84に遊技釘を打鋲するようになっている。
【0041】
また、前記実施例では、遊技釘として金属製のものを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技釘を樹脂製としても良く、このように、遊技釘を樹脂製とする場合においては、保護層である前記アクリル板71と一体に形成しても良い。
【0042】
また、本実施例のようにEL表示装置69の前面に透明な保護層であるアクリル板71を配置することは、遊技球の流下に伴うEL表示装置69の損傷や汚れを防止でき、EL表示装置69の使用可能期間を向上できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保護層としては、EL表示装置69からの発光を透過可能な透明性を有するものであって、且つ遊技球の衝突に耐えられる機械的強度や硬さを有するものであれば好適に使用することができ、その厚み等は適宜に選択すれば良い。
【0043】
また、本実施例では、前述のように、透明な保護層であるアクリル板71に遊技釘を打鋲して配置形成しているが、このようにすることは、遊技釘をEL表示装置69を貫通させる必要がなく、よって、EL表示装置69に遊技釘を打ち込むための孔部を設けずとも良くなることから、これら多数の孔部が設けられた非常に特殊で製造が難しいEL表示装置を使用せずに、通常において画像表示等に使用されるEL表示装置に近いパネルを使用できるようになり、これらEL表示装置69の価格を低減できるばかりか、EL表示装置69は、空気中の水分や酸素の侵入によって劣化が加速して、発光強度が低下する等の特性があることから、前記した多数の孔部を設けずとも良いことで、EL表示装置69の気密性を長期間に渡って保つことが可能となり、EL表示装置69の耐久性を確保しながら、該EL表示装置69の表示領域上に遊技領域を形成している。
【0044】
ここでEL表示装置69並びにEL表示装置100a〜dとして使用した有機ELパネルについて説明すると、本実施例の有機ELパネルは、図7に示すような構成とされており、陽極となる複数の酸化インジウム薄膜(ITO)電極113が配列形成されたX側ガラス基板111と、陰極となる複数の金属電極116が配列形成されたY側ガラス基板117との両極間に、電界を印加することでRGBの各発光色を発光する低分子或いは高分子のエレクトロルミネッセンス材料から成る有機蛍光体薄膜115R,115G,115Bが介在するように、前記酸化インジウム薄膜(ITO)電極113上を被覆するように形成されたキャリア層114上に薄膜として配置形成され、その外周をシール材112により前記X側ガラス基板111とY側ガラス基板117との間が密封された構成とされていて、前記X側ガラス基板111の外周端部並びにY側ガラス基板111の外周端部には、前記陽極である酸化インジウム薄膜(ITO)電極113と陰極である金属電極116とを、表示制御を行うドライバIC76a、76bが実装された表示中継基板80a、80bに接続するためのフレキシブルプリント基板(FPC)47が導出されている。
【0045】
前記有機蛍光体薄膜115R,115G,115Bに使用されるエレクトロルミネッセンス材料としては、公知の低分子或いは高分子のエレクトロルミネッセンス材料であるアントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレン、ブタジエン誘導体、クマリン、アクリジンスチルベン誘導体等の有機電界発光(EL)材料を好適に使用することができる。
【0046】
また、前記キャリア層114としては、正孔を前記有機蛍光体薄膜115R,115G,115Bに輸送するものや、電子を輸送する公知の有機導電材を好適に使用することができ、これらキャリア層114としては、例えば、前記正孔を輸送するフタロシアン系化合物や芳香族アミン系化合物が例示され、前記電子を輸送するものとしては、オキサジアゾール誘導体やトリアゾール誘導体等が例示され、これらを所定の膜圧に形成して使用することができる。
【0047】
また、これら有機電界発光(EL)材料や有機導電材114の薄膜を形成する手法は、ピンホールの無い良質な薄膜を形成できるものであれば、使用する各材料の性質に合わせて、スパッタリング法や蒸着法や、高分子である場合にはスピンコート法等の適宜な方法使用することができる。
【0048】
本実施例のEL表示装置69、100a〜dに用いた有機ELパネルは、前記陽極である酸化インジウム薄膜(ITO)電極113と陰極である金属電極116との交差する隣接する部位に、RGBの赤(R)、緑(G)、青(B)の各3原色を発光する有機蛍光体薄膜115R,115G,115Bが並列配置形成され、これら対向する両電極間に、比較的低圧の直流電圧を印加することで、赤(R)、緑(G)、青(B)の各3原色が、遊技盤6の前面側となる前記X側ガラス基板111側に放射されるようになっている。尚、本実施例の有機ELパネルは、これら前記隣接する赤(R)、緑(G)、青(B)の1単位が1画素を形成するとともに、前記フレキシブルプリント基板(FPC)47を介して接続されるドライバIC76a、76bにより、各交差する電極間に印加される電流値を印加パルスの幅を適宜に制御することで変化させることにより、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の各色の発光強度を変化させて諧調表示を行うことで、フルカラー表示が可能とされている。
【0049】
尚、本実施例では、前記金属電極116が配列形成される基板材としてガラスを使用しているが、本発明はこれに限定されるものでははく、これら基板材として不透明なものを使用しても良い。
【0050】
また、本実施例では、陰極として不透明な金属電極116を使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら陰極として透明な電極材料を使用して、有機ELパネルから成るEL表示装置69自体を前記無機ELパネル120のように透明なものとしても良い。更には、前記基板材としてガラスに代えて、高分子フィルム等を使用して、有機ELパネルを、可撓性を有するフイルムディスプレイとしても良い。
【0051】
また、本実施例ではEL表示装置69、100a〜dとして前記したように有機ELパネルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらELパネルとしては、マンガン(Mn)やテルビウム等の種々の元素が添加された硫化亜鉛(ZnS)薄膜や、セリウム(Ce)が添加された硫化ストロンチウム(SrS)薄膜を有機電界発光(EL)材料として用い、該有機電界発光(EL)薄膜に高周波の交流電圧を印加して発光させる無機ELパネルを用いるようにしても良い。
【0052】
また、EL表示装置100a〜dに用いた有機ELパネルには、前記X側ガラス基板111の外方側には、ポリカーボネート等の樹脂を着色した有色透明樹脂にて保護層が形成されており、外部からの衝撃等によりEL表示装置100a〜dが損傷する等の不都合を防止できるようになっている。
【0053】
尚、本実施例では上記のように保護層が着色されていることで、EL表示装置100a〜dの非表示状態時において、外部光の反射作用によって表示エリア100が適宜色に見えることになるため、EL表示装置100a〜dの非表示状態時における表示エリア100の装飾性を効果的に高められるように工夫されている。
【0054】
これらEL表示装置69を構成する有機ELパネルから導出された前記フレキシブルプリント基板(FPC)47は、図3に示すように、遊技盤6の側部端辺部に形成された切欠き部並びに遊技盤6の下方部に形成された挿通孔61を通じて、遊技盤6の裏面側に配置されている図8に示す表示中継基板80aに接続される。尚、本実施例では、EL表示装置100a〜dを構成する有機ELパネルからも、前記EL表示装置69と同様にフレキシブルプリント基板(FPC)47が各有機ELパネルの外周辺側から導出され、ガラス扉枠2の軸支辺側に収集されて、該軸支辺近傍に形成された挿通孔(図示略)を通じて、遊技盤6の裏面側に配置されている前記表示中継基板80aと同様の表示中継基板80bに接続されるようになっている。尚、前記無機ELパネル120もこれら表示中継基板80a、80bと同様とされた表示中継基板80cを介して後述する表示制御基板80に接続されている。
【0055】
これら表示中継基板80a、80b、80cには、図8に示すように、フレキシブルプリント基板(FPC)47の端部電極が着脱可能に装着されるZIFコネクタ77と、前記ドライバIC76a、76b、(無機ELパネル120は76c)と、後述する表示制御基板80に接続される接続ケーブル47’の一方端が接続されるカードエッジコネクタ75とが実装されていて、該表示中継基板80a、80b、80cを介して前記EL表示装置69、100a〜dを構成する有機ELパネル、並びに前記無機ELパネル120と表示制御基板80とが接続されることで、EL表示装置69、100a〜d並びに無機ELパネル120の表示内容の制御を、該表示制御基板80が実施できるようになっているとともに、前記ZIFコネクタ77並びにカードエッジコネクタ75を備えることにより、これらコネクタを取り外すことで、表示制御手段である前記表示制御基板80とEL表示装置69、100a〜d並びに無機ELパネル120とを容易に分離することができるように構成されている。
【0056】
このように、前記表示制御基板80とEL表示装置69、100a〜d並びに無機ELパネル120とを容易に分離できるようにすることは、機種変更やメンテナンス等に際して、これらの交換作業やメンテナンス、特に前記アクリル板やガラス板2a、2bの清掃作業等を容易に実施できるようになり、これら交換作業やメンテナンス作業に伴う労力を著しく軽減できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら表示制御基板80とEL表示装置69、100a〜d並びに無機ELパネル120とが分離不能な構成としても良い。
【0057】
また、遊技盤6の内方側面には、図6に示すように、流入口25aから流入したパチンコ球を検出するための流入球検出スイッチ40や、各入賞口からのパチンコ球の流入を検知するための入賞球検出スイッチ99a〜dが設けられているとともに、前記ワープ遊技領域7bに該当する位置には、流入口25aから流入したパチンコ球を、その外周に形成された凹部内に保持するとともに、回動ソレノイド78によって回動されることにより保持中のパチンコ球を流出口25b或いは流出口25cのいずれかに排出する流路切替コマ79を有する流路切替ユニット81が設けられており、前記始動回数表示部18による始動回数残数が上限値である4回である場合において、流入口25aから流入したパチンコ球の保留並びに当たり/ハズレの抽選が実施されるようになっており、これらの抽選は、後述する遊技制御基板31が実施し、該抽選結果に応じて前記回動ソレノイド78を遊技制御基板31が動作させて、当たりの場合には流出口25bに、ハズレ場合には流出口25cにパチンコ球を排出する。
【0058】
次いで、本実施例に用いた前記無機ELパネル120の構成について図9に基づき説明すると、その基本構成は前記有機ELパネルとほぼ同様とされており、陽極となる複数の透明な酸化インジウム薄膜(ITO)電極123が配列形成されたX側ガラス基板121と、陰極となる陽極と同様の複数の透明な酸化インジウム薄膜(ITO)電極126が配列形成されたY側ガラス基板127との両極間に、絶縁体からなる絶縁層124の薄膜を2層配設し、これら両絶縁層124、124の間に電界を印加することで発光するエレクトロルミネッセンス材料から成る無機蛍光体薄膜125R、125G、125Bが介在するようにし、その外周をシール材122により、前記X側ガラス基板121とY側ガラス基板127との間が密封された構成とされていて、前記X側ガラス基板121の外周端部並びにY側ガラス基板127の外周端部には、前記陽極・陰極である酸化インジウム薄膜(ITO)電極123、126を、該無機ELパネル120の表示制御するドライバIC76cが搭載された表示中継基板80cに接続するためのフレキシブルプリント基板(FPC)128が導出されている。
【0059】
前記無機蛍光体薄膜125R、125G、125Bに使用される無機エレクトロルミネッセンス材料としては、マンガン(Mn)やテルビウム等の種々の元素が添加された硫化亜鉛(ZnS)薄膜や、セリウム(Ce)が添加された硫化ストロンチウム(SrS)薄膜や、チタン酸バリウム(BaTiO)薄膜等を無機電界発光(EL)材料として好適に使用することができる。
【0060】
また、前記絶縁体124としては、5酸化タンタル(Ta)が例示され、これを所定の膜厚に形成して使用することができる。
【0061】
また、これら無機電界発光(EL)材料や前記絶縁体124の薄膜を形成する手法は、ピンホールの無い良質な薄膜を形成できるものであれば、使用する各材料の性質に合わせて、スパッタリング法や蒸着法や、高分子である場合にはスピンコート法等の適宜な方法使用することができる。
【0062】
本実施例の無機ELパネル120は、前記陽極・陰極である酸化インジウム薄膜(ITO)電極123、126との交差する隣接する部位に、RGBの赤(R)、緑(G)、青(B)の各3原色を発光する無機蛍光体薄膜125R、125G、125Bが並列配置形成され、これら対向する両電極間に、高周波電圧を印加することで、赤(R)、緑(G)、青(B)の各3原色が、前記X側ガラス基板121側に放射されるようになっている。
【0063】
尚、本実施例の無機ELパネル120も前記有機ELパネルと同様に、これら隣接する赤(R)、緑(G)、青(B)を1単位として1画素が形成されるとともに、これらがドットマトリクス状に配置されているため、無機EL駆動回路であるドライバIC76cにより、各1画素を構成する赤(R)、緑(G)、青(B)のセルに印加する電圧が適宜に制御されることで、フルカラーによる文字や画像を表示させることが可能とされている。
【0064】
尚、前記基板材としてガラスに代えて、高分子フィルム等を使用して、無機ELパネル120を、可撓性を有するフイルムディスプレイとしても良い。
【0065】
このように、無機ELパネル120を構成するX側ガラス基板121や、Y側ガラス基板127や、陽極・陰極に用いられる酸化インジウム薄膜(ITO)電極123、126は透明であり、絶縁体124や無機蛍光体薄膜125R、125G、125Bは膜厚が薄く構成されていて光がほぼ減衰することなく透過するため、これにより無機ELパネル120はほぼ透明に構成され、無機ELパネル120の少なくとも非発光表示領域においては後方の遊技領域7を見通すことが出来、遊技領域7の状況や遊技盤6の表示内容を無機ELパネル120を通して視認することが出来るようになっている。
【0066】
次いで、本実施例のパチンコ機1における遊技球の流れ沿ってパチンコ機1の構成を説明すると、前記打球操作ノブ5の操作によって駆動モータ94(図5参照)により揺動されるハンマーによって発射された打玉は、打球レール30を通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を流下していく。この際、発射勢いが弱すぎて前記遊技領域7に達しなかったパチンコ玉は、打球レール30の経路中に形成されたファール口88から前記ガラス扉枠2の内方に設けられている誘導ボックス樋89(図1参照)に流入するとともに、連通口98を通じて余剰球通路(図示略)を介して前記余剰球受皿4に環流されるようになっている。
【0067】
また、前記遊技領域7に打ち込まれた打玉が上部入賞口16に入賞すると、可変表示域10に停止表示されている普通図柄が可変開始する。この可変表示された普通図柄が予め定められた特定の「普通図柄」(本実施例では3と7)が停止表示されている間に、前記コラボレーション遊技領域7aの上部に設けられている通過ゲート11をパチンコ球が通過してゲートスイッチ12で検出されると、図10(a)に示すように、可変表示域10の停止表示図柄が「3」の場合には、画像にて表示形成された仮想の始動入賞口41aに、前記通過ゲート11を通過した実球から分離するように画像のパチンコ球が表示されて、画像のパチンコ球が「1」が表示された始動入賞口41aに流下する画像がコラボレーション遊技領域7aに表示されて、前記始動回数に「1回」の始動回数が加算されるようになっている。
【0068】
また、図10(b)に示すように、可変表示域10の停止表示図柄が「7」の場合には、画像にて表示形成された仮想の始動入賞口41bに、前記通過ゲート11を通過した実球から分離するように画像のパチンコ球が表示されて、画像のパチンコ球が「2」が表示された始動入賞口41bに流下する画像がコラボレーション遊技領域7aに表示されて、前記始動回数に「2回」の始動回数が加算されるようになっている。
【0069】
尚、本実施例では、前記上部入賞口16にパチンコ球が入賞して入賞球検出スイッチ15にて検出された場合には、該入賞により可変表示域10に停止表示される「普通図柄」が「3」或いは「7」であると抽選されている場合に、該「3」或いは「7」が停止表示される以前に上部入賞口16の上部遊技領域に、上部入賞口16から宝箱が飛び出して該宝箱の蓋が開く画像が短時間(本実施例では約1.5秒間)表示されることで、前記通過ゲート11への通過を狙うように、遊技者への報知が実施されるようになっている。
【0070】
また、本実施例の遊技盤6の向かって右領域には、前記のようにワープ遊技領域7bが設けられている。このワープ遊技領域7bの上部位置に設けられている流入口25aにパチンコ球が進入すると、該進入が流入球検出スイッチ40にて検出された後、進入してきたパチンコ球が流路切替コマ79の凹部に保持されるとともに、ワープ遊技領域7bには、図11に示すように、前記流入球検出スイッチ40によるパチンコ球の検出に伴って、遊技制御基板31が実施する抽選結果により異なる演出表示がされる。
【0071】
遊技制御基板31による抽選結果が当たりである場合には、図11(a)に示すように、ワープ遊技領域7bの下部位置に表示されているVゾーンに映像球が流下して進入する映像が表示され、該Vゾーンへの進入映像の表示に伴って、前記回動ソレノイド78が動作されて、前記流路切替コマ79の凹部に保持されている実球が回動にて流路を流下して流出口25bから流出して、入賞口24bに入賞するようになっており、該入賞後に前記ワープ遊技領域7bには、図11(c)に示すような当たり映像が、所定時間表示される。
【0072】
一方、遊技制御基板31による抽選結果がハズレである場合には、図11(b)に示すように、ワープ遊技領域7bの下部位置に表示されているXゾーンに映像球が流下して進入する映像が表示され、該Xゾーンへの進入映像の表示に伴って、前記回動ソレノイド78が動作されて、前記流路切替コマ79の凹部に保持されている実球が回動にて流路を流下して流出口25cから流出するようになっており、流出口25cからの流出後に前記ワープ遊技領域7bには、図11(d)に示すようなはずれ映像が、所定時間表示される。
【0073】
また、前記打玉が始動入賞口14へ入賞して該入賞球が始動入賞口スイッチ17にて検出されると、始動入賞口14から始動回数表示部18に向けて火の玉が発射される画像が表示され、その時点で消灯状態に表示されている始動回数表示部18の表示が、花火のように点灯状態に変化する画像が連動して表示され、始動回数表示部18に始動回数に1回が加算記憶されるようになっている。
【0074】
これら、前記打玉が始動入賞口14へ入賞した入賞球が始動入賞口スイッチ17にて検出されるか、或いは、前記通過ゲート11における特定状態における通過に基づき、始動回数表示部18に始動回数が加算記憶されると、特別図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示領域9に表示される全特別図柄がスクロールを始める。たとえば、すでに可変表示が開始されて特別図柄が変動中である等の理由によって特別図柄の変動をすぐに開始できない状態でなければ、始動回数記憶を1つ或いは2つ増やす。
【0075】
そして、その後、左、中、右の特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば777)となった場合に、特定遊技状態(大当り状態)が発生する。このような大当り状態が発生する特定の表示態様は、大当り図柄と呼ばれ、この例では予め複数種類定められている。このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置19の開閉板20が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過または打玉の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。第1の状態となっている可変入賞球装置19の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞してVカウントスイッチ22により検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って再度開閉板20が開成されて第1の状態となる。この第1の状態の繰返し継続制御は、本実施例では最大15回まで実行可能とされている。このような最大15回実行可能である第1の状態となっている時期は、繰返し継続制御のラウンド(回)と呼ばれる。この例では、繰返し継続制御は、第1ラウンドから最大第15ラウンドまで繰返し実行可能である。
【0076】
また、前記第1の状態において大入賞口内に打玉が進入してカウントスイッチ23或いはVカウントスイッチ22にて検出された場合には、大入賞口の上部領域に、カウントスイッチ23或いはVカウントスイッチ22にて検出されたパチンコ球数と同一の花火が打ち上げられる画像が、カウントスイッチ23或いはVカウントスイッチ22によりパチンコ球の検出に伴って順次表示されるようになっている。
【0077】
また、可変表示領域9で可変表示された左,中,右の特別図柄が同じ図柄の種類に一致した大当り図柄の組合せで停止表示されたときには前述したように大当りが発生するが、その大当り図柄が複数種類の大当り図柄のうちの予め定められた種類の大当り図柄(特別の表示態様の図柄)である場合には、通常遊技状態に比べて大当りが発生する確率が高く変動した確率変動状態(以下、確変状態ともいう)となる。このような確率変動状態の発生のきっかけとなる特別の表示態様の大当り図柄は、確変図柄とよばれる。以下、確変図柄により発生する大当りを確変大当りといい、確変図柄以外の大当り図柄(非確変図柄)により発生する大当りである通常大当りと区別している。
【0078】
通常遊技状態中に、一旦、確変大当りが発生すると、その確率変動状態は、たとえば、少なくとも予め定められた確変継続回数(たとえば、1回、あるいは2回)分の大当りが発生するまで確率変動状態に継続制御される。また、確率変動状態中に確変大当りが発生すれば、その確変大当り以降、改めて確変継続回数が計数され、その後、少なくとも確変継続回数だけ大当りが発生するまで確率変動状態が継続する。そして、確変継続回数に達した大当りが確変図柄以外の非確変図柄によるものであった場合には、確率変動の生じていない通常遊技状態に戻る。
【0079】
この可変表示領域9においては、リーチ状態が発生する場合がある。ここで、「リーチ状態」とは、可変表示領域9が可変開始された後、表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特定の表示態様となる表示条件から外れていない表示態様をいう。すなわち、リーチとは、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特定の表示態様の組合せとなる条件を満たしている表示状態をいう。そして、たとえば、前記特定の表示態様の組合せが揃った状態を維持しながら複数の前記可変表示部による可変表示を行う状態もリーチ表示状態に含まれる。さらにリーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいものがある。このような特定のリーチをスーパーリーチという。
【0080】
次に、パチンコ機1の背面の構造について図2に基づき説明する。パチンコ機1の遊技盤6の裏面側には、機構板36が設けられており、該機構板36には、EL表示装置69の表示制御を行う表示制御基板80等が搭載された可変表示制御ユニット29、遊技制御基板ボックス32に覆われ遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板31、パチンコ玉の払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された賞球制御基板37が設置されている。さらに、機構板36には、駆動モータ94の回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置34と、打球発射装置の制御を行うマイクロコンピュータ等が搭載された発射制御基板91と、スピーカ27および遊技効果LED28に信号を送るためのLED制御基板35と、スピーカ27から出力する音声制御を行うマイクロコンピュータ等が搭載された音声制御基板70と、が設けられている。
【0081】
また、図2中の90は、前記余剰球受皿4への流下経路に設けられて、前記余剰球受皿4の満タンを検出するための満タンスイッチ13や、払出装置97の上流部に設けられて球切れを検出するための球切れスイッチ33や、カウントスイッチ23、Vカウントスイッチ22、払出装置97内に配置されている賞球用カウントスイッチ48a、貸出球カウントスイッチ48b等各種スイッチからの信号を前記遊技制御基板31に中継するための枠用スイッチ中継基板である。
【0082】
この機構板36の上部には球タンク38が設けられ、前記遊技島の供給樋より導出された供給管(図示略)よりパチンコ玉が球タンク38に供給される。球タンク38内のパチンコ玉は、誘導樋39を通って払出装置97に供給される。
【0083】
この誘導樋39の下流側終端部には、カーブ樋43、球供給樋44を介して2条の球供給通路45が連設されているとともに、この球供給通路45の下端部が、入賞の発生等により付与された賞球の払出や玉貸球の払出を行う払出装置97に連設されており、誘導樋39を流下するパチンコ球は、取付ボスを支点として揺動自在に垂下されて取り付けられている玉ならし部材49により、上下2段となって流下する球が玉ならし部材49により埋設される重錘の作用によって1段とされるとともに誘導樋39にて2条に分流された後、カーブ樋43により左右方向から下方へ流下方向が変換され、球供給樋44並びに球供給通路45を介して、払出装置97に供給されるようになっている。
【0084】
また、球供給通路45の経路中には球切れスイッチ33が各条に対応して設けられており、この球切れスイッチ33により払出装置97での1回の玉貸球数である25球のパチンコ球が球供給通路45内に準備されているか否かが検出されるようになっている。
【0085】
また、前記カーブ樋43の屈曲部には球抜き弁(図示略)が設けられており、該球抜き弁(図示略)を作動する作動レバー(図示略)をパチンコ機1の前面側から操作することにより、その屈曲部より上流側の誘導樋39並びに球タンク38に待機する玉を、前記球供給通路45とほぼ平行に設けられている球抜通路46を介して前述した遊技島のアウト球タンクに排出される。
【0086】
この払出装置97には、球供給通路45の各条に対応して球切り用のスプロケット(図示略)が設けられており、これらスプロケットが駆動回転されることでパチンコ球が1球ずつ下方に排出されるようになっている。また、各条に対応したスプロケットが同期回転することで交互にパチンコ球が排出される。
【0087】
これらスプロケット(図示略)の下方には、前記払出装置97から払い出されたパチンコ球の通過を検出するための賞球用カウントスイッチ48a並びに貸出球カウントスイッチ48bが、賞球用に払い出されるパチンコ球と貸出用に払い出されるパチンコ球を独立して検出するようになっており、該賞球用カウントスイッチ48a並びに貸出球カウントスイッチ48bの上流位置には、ソレノイドの励磁または解除により揺動することで、排出されたパチンコ球の流下経路を、賞球用カウントスイッチ48aの検出経路、または貸出球カウントスイッチ48b側の検出経路のいずれか一方に切り替えるための流路切替弁(図示略)が設けられていて、払い出されたパチンコ球は、前記賞球用カウントスイッチ48a或いは貸出球カウントスイッチ48bにて検出された後、賞球通路73に排出されるようになっている。
【0088】
また、賞球通路73の下流位置にはガラス扉枠2の打球供給皿3に連通する上皿連通口74が設けられており(図4参照)、払出装置97から払い出されたパチンコ球は、賞球通路73並びに上皿連通口74を通って打球供給皿3に払い出され、貯留されるようになっている。また、この上皿連通口74の側方には、最下端部が前記ガラス扉枠2の下方に設けられている余剰球受皿4に連通する余剰球通路(図示略)に連設されており、打球供給皿3に貯留されたパチンコ球が満タンの状態であるために上皿連通口74から溢れたパチンコ球が、この余剰球通路(図示略)を流下して余剰球受皿4に払い出されるようになっている。
【0089】
この余剰球通路(図示略)の経路中には、前記余剰球受皿4に流下したパチンコ球が余剰球受皿4に満杯になったことを検知するための満タンスイッチ13が設けられており、これら満タンスイッチ13がONされた場合には、払出装置97の駆動が停止されて賞球及び貸球の払出動作を不能動化する。
【0090】
また、この余剰球通路(図示略)の経路中には、図1に示すように、打球レール30上の所定位置に設けられたファール口88から流入するファール球や、打球供給皿3に貯留されている待機球が流入するように、前記ガラス扉枠2の内方側に設けられた誘導ボックス樋89にて収集されたファール球並びに待機球が流入するための連通口98が設けられており、前記打球発射装置34により発射されたが前記遊技領域7に達せずに前記ファール口88から流入したファール球が、誘導ボックス樋89並びに連通口98を通じて余剰球通路(図示略)に排出され、該余剰球通路(図示略)を流下して余剰球受皿4に戻るようになっている。
【0091】
また、前記打球供給皿3に貯留されている待機球を余剰球受皿4に排出させる場合には、打球供給皿3の上部位置に設けられているスライドレバー93を操作することで、図示しない開閉シャッタが開放されて流下樋95並びに流入口96を通じて前記誘導ボックス樋89内に待機球が流入することで、前記ファール球と同様に連通口98を通じて余剰球通路(図示略)に排出され、該余剰球通路(図示略)を流下して余剰球受皿4に待機球が排出される。
【0092】
尚、前記誘導ボックス樋89は、その上部開口が前記上皿連通口74の下方に位置するように設けられており、前記ガラス扉枠2が開放され際に、上皿連通口74から流下した球が、該上部開口から誘導ボックス樋89に流入して、前記余剰球受皿4に返却されるようになっている。尚、前記上部開口には、上皿連通口74から落下した球を誘導ボックス樋89に案内するための案内板(図示略)が、ガラス扉枠2の開放に伴って立設するように、可倒自在に取り付けられている。
【0093】
また、前記機構板36の内方面側には、入賞球を誘導する入賞球誘導通路とアウト球を誘導するアウト球通路とが形成されており、前記遊技盤6の背面を覆うように形成された入賞球誘導カバー体(図示略)にて収集されて放出される入賞球を受け入れるようになっており、その受け入れた入賞球を入賞球誘導通路が一側側方に向かって誘導し、機構板36に形成された連通口から機構板36の背面側に導き、さらにその連通口と前記球抜き通路46の下流部とを連通する合流通路(図示略)に導くようになっている。球抜き通路46は、合流通路との合流部の上流位置にて、機構板36の外周縁に沿って逆L字状に屈曲され、該機構板36のほぼ中央背面側に形成される前記余剰球通路(図示略)の右側方に形成される合流排出通路(図示略)に最終的に合流するようになっていて、該合流排出通路を介してパチンコ機1の外部に排出されるようになっている。
【0094】
ここで、本実施例のパチンコ機1の遊技制御基板31における回路構成の一例を図5に示すと、該遊技制御基板31は、プログラムに従ってパチンコ機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ12、始動入賞口スイッチ17、Vカウントスイッチ22、カウントスイッチ23、入賞球検出スイッチ15、入賞球検出スイッチ99a〜c、流入球検出スイッチ40、賞球用カウントスイッチ48a、貸出球カウントスイッチ48b、球切れスイッチ33、並びに余剰球受皿4の満タンを検出する満タンスイッチ13からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、前記流路切替ユニット81に設けられている回動ソレノイド78および開閉板20を開閉するソレノイド21を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とを含む。
【0095】
また、遊技制御基板31は、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、前記可変表示領域9の可変表示に使用される始動回数を示す始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等を外部の管理コンピュータ等に対して出力する第1情報出力回路64を含む。
【0096】
基本回路53は、ROM54、RAM55、CPU56、I/Oポート57、および、クロック発生部50を含む。ROM54は、ゲーム制御用のプログラム等の各種の情報(データ)を記憶するためのものである。RAM55は、ワークメモリとして使用されるためのものである。CPU56は、ゲーム制御用のプログラム等の各種の制御用プログラムに従って遊技制御動作等の制御動作を行う。I/Oポート57は、データおよび信号等の各種情報の入出力用に設けられた複数のポートを有する。クロック発生部50は、基本回路53が動作する場合の基準タイミングとなる動作クロックをCPU56等の基本回路53内の各部に与えるものである。
【0097】
さらに、遊技制御基板31には、電源投入時に基本回路53をリセットするための初期リセット回路66と、電源投入後に基本回路53を定期的にリセットするための定期リセット回路65と、基本回路53から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート57のうちのいずれかのI/Oポートを選択するための信号を出力するアドレスデコード回路67とが設けられている。
【0098】
基本回路53は、電源投入時において、初期リセット回路66により初期リセットされる。また、電源投入後、基本回路53は、定期リセット回路65により定期的(例えば、2ms毎)にリセットされ、割込み処理が実行される。これにより、割込み処理が実行される毎に、ゲーム制御用のプログラムが所定位置から再度実行される。
【0099】
打玉を発射する打球発射装置34は、発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0100】
また、遊技制御基板31からLED制御基板35には、LED制御基板35により制御が行われる遊技効果LED28の発光制御に関する指令情報としての発光制御コマンドが伝送される。LED制御基板35側では、発光制御コマンドの指令内容にしたがって、遊技効果LED28の発光制御を行う。尚、本実施例では発光制御コマンドとして表示制御基板80に伝送される表示制御コマンドと同一のコマンドが伝送されるようになっており、これにより、無機ELパネル120の可変表示エリア9並びにEL表示装置100a〜dの表示と連動して遊技効果LED28の発光制御が行われるようになっている。
【0101】
また、遊技制御基板31から音声制御基板70には、音声制御基板70によりスピーカ27から出力される効果音等の音声の制御に関する指令情報としての音声制御用コマンドデータ等の情報が伝送される。この音声制御用コマンドデータに応じて、音声制御基板70内に設けられた音声制御用のマイクロコンピュータは、スピーカ27からの効果音の発生等の音声制御を行う。
【0102】
また、基本回路53は、入賞球検出スイッチ15、入賞球検出スイッチ99a〜d、検出信号と始動入賞口スイッチ17の検出信号、Vカウントスイッチ22の検出信号、カウントスイッチ23の検出信号に基づいて、所定個数の景品玉を払出すための賞球信号を賞球制御基板37に出力する。賞球制御基板37では、その出力されてきた賞球信号に基づいて払出装置97を制御して所定個数の景品玉を払出すための制御を行う。
【0103】
具体的には、可変入賞球装置19の大入賞口に入賞した入賞球並びに入賞口24a、24bについては1個の入賞球がカウントスイッチに検出されることで例えば15個の景品玉が払出され、始動入賞口14に入賞した入賞球については1個の入賞球が始動入賞口スイッチに検出されることで、例えば5個の景品玉が払出され、その他の入賞口24c、224dのいずれかに入賞した入賞球については入賞球1個が各入賞口に対応して設けられた入賞球検出スイッチ99c,99dのいずれかに検出されることで、例えば5個の景品玉が払出されるように制御される。
【0104】
このような2種類の個数の景品玉を払出制御するべく、遊技制御基板31は次のように制御動作を行う。始動入賞口スイッチ17、入賞球検出スイッチ99a、99b、Vカウントスイッチ22またはカウントスイッチ23からの検出信号が入力されると、その検出信号を賞球の払出個数決定の際に用いる払出個数決定用データとして、スイッチに応じた賞球の払出個数別に一時的に内部に記憶する。その後、入賞球検出スイッチ99c、入賞球検出スイッチ99dのいずれかの検出信号が入力されれば、その入力以前に始動入賞口スイッチ17からの検出信号があったかどうかを払出個数決定用データを参照することによって判断し、あった場合には遊技制御基板31は賞球制御基板37に対し「5」の賞球個数を払出指令するための賞球指令信号を出力する。また、入賞球検出スイッチ99a、99b、カウントスイッチ23或いはVカウントスイッチ22のいずれからの検出信号があった場合には、「15」の賞球個数を払出指令するための賞球指令信号を出力する。一方、入賞球検出スイッチ99c、99dのいずれかからの検出信号があった場合において、それ以前に始動入賞口スイッチ17、入賞球検出スイッチ99a、99b、カウントスイッチ23またはVカウントスイッチ22からのいずれかからも検出信号が入力されていなかった場合には、遊技制御基板31は「5」の賞球個数の賞球指令信号を賞球制御基板37に出力する。賞球制御基板37においては、賞球指令信号に基づいて、払出装置97から賞球を払出させる制御が払出制御用マイクロコンピュータにより実行される。
【0105】
また、満タンスイッチ13からの検出信号が満タン状態を示している場合には、その状況に応じて、賞球禁止指令信号を賞球制御基板37へ送り、払出装置97による賞球の払出しを停止させる。
【0106】
また、賞球制御基板37上には、第2情報出力回路部68が設けられており、これら賞球制御基板37において制御される景品玉の払い出し数の情報等を外部出力できるようになっている。
【0107】
また、賞球制御基板37は、前記カードユニットのカードユニット制御基板(図示略)に設けられたI/Oポートに接続ケーブル62を介して接続されており、前記払出装置97からの所定数のパチンコ球の貸出を実施した際の貸出完了信号(EXS)や、払出装置97へのパチンコ球の供給があって、パチンコ球の貸出が可能な状況である際のパチンコ機レディー信号(PRDY)をカードユニットに出力するようになっていて、該弾球遊技機2からパチンコ球の貸出を実施するようになっている。
【0108】
また、前記操作基板108は、前記カードユニットのI/Oポートに接続ケーブル62を介して接続されており、前記貸出ボタン106が操作されて遊技者による玉貸し操作がなされた場合に出力される貸出入力信号や、返却ボタン105が操作されて遊技者によるプリペイドカードの返却操作がなされた場合に出力される返却入力信号が前記カードユニットに出力されるようになっているとともに、該カードユニットからは、前記度数表示部107の表示制御を行う度数信号が入力されるようになっており、これら度数表示部107の表示制御が前記カードユニットからの出力信号によって実施されるようになっている。
【0109】
また、遊技制御基板31には、前記接続ケーブル47’を介して前記EL表示装置69、100a〜d、並びに無機ELパネル120の表示制御を行う集計手段並びに表示制御手段としての表示制御基板80が接続されていて、該表示制御基板80には、無機ELパネル120に形成された前記可変表示領域9の表示制御や、前記遊技盤6に設けられたEL表示装置69による可変表示域10の表示制御、コラボレーション遊技領域7a並びにワープ遊技領域7bの表示制御や、前記EL表示装置100a〜dにおける演出表示等に関する指令情報として、表示制御コマンドデータと、ストローブ信号としての割込信号(以下、表示制御信号INTともいう)とが、入力回路86を介して伝送される(図12参照)。
【0110】
表示制御基板80側では、表示制御コマンドデータCDの指令内容に従って、前記可変表示領域9や可変表示域10、7a、7b並びに表示領域100を始めとするEL表示装置69、100a〜d並びに無機ELパネル120の表示画面の表示制御を行うとともに、該表示制御コマンドデータCDに基づき、始動回数や大当り回数を集計してEL表示装置100a、100dの隅部に、稼働中において常時表示するようになっている。
【0111】
この表示制御基板80には、図12(a)に示すように、前記集計した始動回数や大当り回数を記憶する遊技情報レジスタを有するとともに、前記EL表示装置69,100a〜d,無機ELパネル120の各表示領域全体に動画を表示可能とするための比較的高速で大容量のビデオメモリとして使用可能なRAM87bと、これら表示画像を前記遊技制御基板31からの表示制御コマンドデータCDに基づいて生成するためのグラフィックLSI(ゲートアレイ;PLD)92、並びに各部のコントロールを行うCPU87aが設けられていて、該グラフィックLSI(ゲートアレイ;PLD)92にEL表示装置69,100a〜d,無機ELパネル120を駆動する有機EL駆動回路であるドライバIC76a、76b、76cが搭載された表示中継基板80a、80b、80cが接続されている。
【0112】
また、本実施例の表示制御基板80には、前記EL表示装置69の表示エリア69aとなる遊技領域7に常時表示する盤面画像が、図12(b)に示すように、各機種の前記遊技制御基板31に固有に付与、記憶されている遊技制御基板IDに含まれる遊技機の種別情報に対応付けて複数記憶されているとともに、前記可変表示領域9や可変表示域10に表示する各種表示キャラクターやフォントデータ等の表示画像データファイルや、恐竜や各種キャラクター画像等のデータが記憶された表示画像記憶部であるROM83が設けられていて、パチンコ機1の起動時において前記遊技制御基板31から出力されてくる遊技制御基板IDに基づき、接続されている遊技制御基板31の種別を表示制御基板80が自動的に判別し、該判別した種別に該当する表示画像データファイルを前記表示画像記憶部83から読み出して表示画像として使用することにより、接続されている遊技制御基板31が該当する機種の盤面背景画像がEL表示装置69の表示領域に表示されるとともに、各種表示キャラクターやフォントが、EL表示装置69,100a〜d,無機ELパネル120の各表示領域に表示されるようになっている。
【0113】
このように、前記表示画像記憶部83に、予め複数種の機種の表示画像データファイルを、機種を特定可能な遊技制御基板IDの情報に対応付けて記憶しておき、該複数機種の表示画像データファイルから接続された遊技制御基板31が該当する機種の表示画像データファイルを読み出して使用するようにすることは、機種変更に伴って接続される遊技制御基板31が変更されても、該変更された新たな遊技制御基板31が該当する機種の表示画像データが、新たに記憶させることなく前記EL表示装置69に表示されるようになるため、簡便かつ迅速な機種変更を実現できることから好ましい
【0114】
また、本実施例では遊技制御基板31に対して、機種を特定可能な遊技制御基板IDを予め付与、記憶しておき、起動時に表示制御基板80が該遊技制御基板IDを入手して接続されている遊技制御基板31の種別を自動的に特定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの設定を表示制御基板80にディップスイッチ等を設けて設定するようにしたり、更には、起動時に選択画面を前記遊技領域7の所定領域に表示して、打球操作ハンドル5を操作して機種を選択できるようにしても良い。
【0115】
ここで、本実施例におけるパチンコ機1における表示制御基板80は、前述したように、始動入賞口14へのパチンコ球の入賞或いは前記可変表示域10に予め定められた特定の「普通図柄」の表示中における通過ゲート11のパチンコ球の通過に基づいて、ガラス板2a、2b間に設けられる無機ELパネル120の表示エリア120aのうちの可変表示領域9に特別図柄を可変表示させる制御を行うとともに、所定条件が成立したときに、可変表示領域9に表示させる特別図柄の可変表示態様に関連する演出態様を、可変表示領域9を除く表示エリア120a及び表示エリア100並びに遊技盤6に設けられたEL表示装置69による遊技盤6全面の表示エリア69aに表示させる制御を行うようになっており、以下、その可変表示態様及び演出態様の一例を図13〜図16に基づいて説明していく。
【0116】
尚、前述したように、可変表示領域9を含む表示エリア120aを構成する無機ELパネル120は透明に構成されており、表示エリア120aの表示状態と遊技領域7内の状況との区別がわかりにくいことから、図137〜図16においては、各図中(a)においては遊技盤6上の表示エリア69aの表示状態を示し、(b)において透明な無機ELパネル120の表示エリア120aの表示状態を示し、(c)において遊技者側からのガラス扉枠2の前面全域の表示態様を示し、これら各図によりのEL表示装置69、無機ELパネル120、EL表示装置100a〜dそれぞれの状況を説明することとする。
【0117】
尚、各図13〜図16中の(a)では、EL表示装置69の表示エリア69aに表示される表示画像以外の種々の要素(図1に示した風車、始動入賞口14や釘等の遊技用部品)を省略した図として説明する。
【0118】
まず図13には、始動入賞口14へのパチンコ球の入賞、或いは前記可変表示域10に予め定められた特定の「普通図柄」の表示中における通過ゲート11のパチンコ球の通過に基づいて、可変表示領域9において可変表示が開始された状態が示されている。この状態において、EL表示装置69の表示エリア69aに設けられた恐竜表示エリア8a、恐竜表示エリア8bに表示される恐竜の画像は、図13(a)に示されるように静止状態とされているとともに、表示エリア120aにおいては、中央付近の可変表示領域9にて左、中、右の可変表示エリアの特別図柄の可変表示が開始され、可変表示領域9以外の領域には何も表示されない。
【0119】
なお、パチンコ機1が非稼働状態である場合には、特に図示はしないが、表示エリア120a上にタイトル画面やデモ画面等が表示されるとともに、表示エリア100の全域が青色に発光した表示態様となるように無機ELパネル120並びにEL表示装置100a〜dの表示制御が行われ、これにより非稼働状態である旨が報知される。このように非稼働状態において表示エリア100を稼働状態とは異なる表示態様(ここでは青色に発光)を表示させることで、パチンコ機1の稼働状況を、遊技者のみならず、他の遊技者や店員等が、パチンコ機1から離れた場所から容易に把握することが出来る。
【0120】
また、可変表示領域9にて特別図柄の可変表示が開始された時点で、図13(c)に示されるように、表示エリア120aの周囲に形成されたEL表示装置100a〜dの表示エリア100に、反時計回りに回転するスパイラル状の模様を前記可変表示の開始と連動して表示するように、表示制御手段である表示制御基板80が表示制御するとともに、表示エリア100の外周部の遊技効果LED28が点滅するように前記LED制御基板35にて制御される。尚、EL表示装置100a、100dの隅部位置には、遊技情報として前回の大当りからの可変表示回数である始動回数と、本日の大当り回数とが、稼働中において常時表示されている。
【0121】
ここで、可変表示領域9を含む表示エリア120aを形成する無機ELパネル120は、前述したように透明に構成されているとともに、遊技盤6の前面から所定距離離間した前方位置に配置されるガラス板2a、2b間に設けられているため、無機ELパネル120の表示状態に関わらず可変表示領域9を含む表示エリア120aの後方の遊技領域7内をパチンコ球が流下することになる。
【0122】
次に図14には、可変表示が開始されてから所定時間経過後において前述したリーチ状態が発生した状況が示されている。このリーチ状態中における可変表示領域9は、例えば図14(b)に示されるように、左図柄(7)及び右図柄(7)とが中段の横ライン上に停止表示され、中図柄は可変表示が継続されている状態となっている。
【0123】
また、このように可変表示領域9における左右の可変表示エリアに左図柄(7)及び右図柄(7)とが中段の横ライン上に停止表示された段階において、図14(b)に示されるように、表示エリア120aにおける可変表示領域9の下方位置に「リーチ!」なる文字が表示され、リーチ状態が発生したことが文字情報により遊技者に報知される。
【0124】
さらにこのリーチ状態が発生した時点において、前記EL表示装置69の表示エリア69aに設けられた恐竜表示エリア8a、恐竜表示エリア8bに表示される恐竜の画像が、恐竜の口が開閉するとともに手足等の部位が上下動するように表示される。このように可変表示領域9にリーチ態様が表示されたときに、表示エリア120aの表示態様のみならず、その後方の遊技領域7に設けられた表示エリア69aの表示画像が動作するように表示演出が行われることで、遊技者の大当りへの期待感を効果的に高めることが出来るとともに、前記EL表示装置69と無機ELパネル120とが重合して配置されていることから、遊技領域7に表示される表示画像と表示エリア120aの表示画像とが、前後に異なって表示されるようになるため、奥行き感のある映像演出が可能となり、視覚的な演出効果を著しく高めることができる。
【0125】
また、リーチ状態が発生したときに常に恐竜表示エリア8a、恐竜表示エリア8bに表示される恐竜画像を動作させるのではなく、例えばリーチ状態が発生した場合における所定の確率で恐竜画像を動作させるようにしたり、あるいは動作させる恐竜画像の数をリーチ毎に変えるようにすれば、リーチ状態の発生に伴う演出のバリエーションが増加するので演出効果が向上するとともに、遊技者の大当りへの期待感をより効果的に高めることが出来る。
【0126】
また、この状態において、表示エリア120aの周囲に形成されたEL表示装置100a〜dの表示エリア100の表示内容が、反時計回りに回転するスパイラル状の模様に切り替え表示されるとともに、表示エリア100の外周部の遊技効果LED28の点滅間隔が変化して短くなる。
【0127】
次いで、図14に示されるリーチ状態が発生した時点から所定時間が経過した時点で、可変表示領域9における中央の可変表示エリアに、大当りの対象となる「7」以外の適宜の特別図柄(例えば「3」(図示略))が一時停止すると、表示エリア120aにおける上部の恐竜表示エリア8aの下部から、可変表示領域9の中央に向かって噴出される炎が表示されるとともに、表示エリア120aにおける可変表示領域9の下方の領域には、演出を盛り上げるための女性のキャラクタC1が表示される(図9参照)。
【0128】
この炎の噴出表示に伴って、可変表示領域9では、その中央の可変表示エリアに一時停止されている特別図柄「3」が燃えて溶けだし(例えば図15(b)参照)、大当りの対象となる「7」に近づく次の特別図柄「4」に変化していく(図示略)。
【0129】
この際、可変表示領域9における中央の可変表示エリアが図13及び図14のときよりも拡大表示されるとともに、左右の可変表示エリアが縮小表示されるため、この時点において特に注目される中央の可変表示エリアに表示される特別図柄である「6」を強調して表示させることが出来る。
【0130】
図15には、上記のように恐竜が炎を噴出して特別図柄を変化させる演出が繰り返し行われた後、中央の可変表示エリアに特別図柄「6」が一時停止された状況が示されている。なお、このように特別図柄が一時停止している状況においては可変表示は継続中である。また、図15(a)に示されるように、恐竜表示エリア8a、恐竜表示エリア8bに表示される恐竜画像による表示演出も継続される。
【0131】
また、この状態において、表示エリア120aの周囲に形成されたEL表示装置100a〜dの表示エリア100の表示内容が、スパイラル状の模様の表示から炎の表示に切り替わるとともに、表示エリア100の外周部の遊技効果LED28が点灯状態に切り替わり、遊技効果LED28の発光色も変化する。
【0132】
特に図15(c)に示されるように、表示制御基板80は、あたかも炎が上部の恐竜画像の口から噴出されているような表示態様を表示させる制御を行うとともに、可変表示領域9に向けて噴出された炎により、可変表示領域9に一時停止(可変表示)される特別図柄が燃えて溶け出すといったように、無機ELパネル120の表示エリア120aに表示される可変表示態様及び演出表示態様と、遊技領域7に表示された恐竜画像の動作態様とが、相互に作用を及ぼすような演出表示態様を表示させる制御を行うので、可変表示に関連する演出効果が効果的に高まるばかりか、可変表示態様及び演出表示態様と恐竜画像の動作態様との関連性が高まり、一体感のある演出を遊技者に提供することが出来る。
【0133】
次いで、図15に示される表示状態から、可変表示領域9における中央の可変表示エリアに大当りの対象となる「7」の特別図柄が停止表示されると、図16(b)に示されるように、可変表示領域9の可変表示が終了して、左、中、右の可変表示エリアの中段それぞれに特別図柄「7」が停止されて特定の表示態様「777」が表示される。そしてこの可変表示領域9における特定の表示態様の停止表示に基づいて、大当り状態が発生することになる。
【0134】
また、可変表示の終了の際においては、可変表示領域9が全体的に拡大表示されて特定の表示態様が強調表示されるため、可変表示結果として特定の表示態様(大当り態様)が表示されたことが報知表示さる。また、恐竜画像の動作演出が終了してそれぞれ口が開いた態様にて停止される。
【0135】
同時に、表示エリア69aにおける可変表示領域9の一部及びその左右側の領域に相当する位置には、あたかも左右の恐竜画像の口から炎が噴出されているような表示態様が表示されるとともに、表示エリア120aの可変表示領域9の下方には「大当り!」なる文字が表示され、大当り状態が発生したことが文字情報により遊技者に報知表示される。さらに表示エリア100の表示内容が、炎の回転表示から女性のキャラクタC2が表示され、大当り状態が発生したことを示す演出表示態様となる。尚、この際、遊技情報である始動回数表示や大当り回数表示は実施されない。
【0136】
また、特に図示はしないが、上記のように大当り状態が発生して開閉板20が開放する際においてキャラクタC2が出現して、あたかもキャラクタC2が開閉板20を開放させるような演出表示がなされるようにしても良い。このように表示エリア120aがガラス板2aに設けられていることで、遊技領域7内の開閉板20や恐竜画像の動きに関連した表示態様を表示エリア120aにて容易に表示させることが出来る。
【0137】
以上説明したように、本実施例の遊技機であるパチンコ機1によれば、自己発光可能で薄型のEL表示装置69,100a〜d,120を、その表示エリア69a、100、120aが、遊技盤6及び透視窓であるガラス板2a、2b及び透視窓枠であるガラス扉枠2のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置することで、これら表示領域を形成するため制約をより少ないものにでき、パチンコ機1の全面を利用して演出効果を飛躍的に向上できる。
【0138】
また、本実施例の遊技盤6のようにすれば、従来のように遊技盤6の中央部等に穴をあけて可変表示装置を配置することなく、可変表示領域9を盤面上に形成することが可能であるばかりか、遊技盤6面の背面側であって、可変表示領域9に合致する部分にも遊技球通路や各種の装置を設けることができるため、遊技盤6背面における部品配置の設計自由度を大幅に向上できる。
【0139】
以上、本実施例1のようにすれば、従来の遊技機においては、遊技盤における演出が主に実施されて、該遊技盤以外の遊技機の領域における演出に乏しく、遊技者により効果の高い演出を実施できないと問題があったが、これらの問題を、遊技盤6における表示領域である表示エリア69aに加えて、前記EL表示装置100a〜d、120の表示領域である表示エリア100、120aを前記透視窓であるガラス板2a、2b及び透視窓枠であるガラス扉枠2のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置することで、これら各表示領域である表示エリア100、120aにおいても種々の演出を実施できるようになることで、解決することができる。
【0140】
以上、本発明の請求項4に対応する実施形態を図面により前記実施例にて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0141】
例えば、本実施例1においては、遊技盤6上に形成されたEL表示装置69の表示エリア69aと、前記透視窓であるガラス板2a、2bに形成されたEL表示装置である無機ELパネル120の表示エリア120aとが、重合するように設けられており、このようにすることは、双方の表示エリア69a、120aが重合することで、一体感のある演出が可能となり、演出効果をより高めることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら双方の表示エリア69a、120aが重合しないように、配置しても良い。
【0142】
また、本実施例1においては、表示制御手段である表示制御基板80は、前記遊技盤6上に形成された前記EL表示装置69の表示エリア69aに、盤面画像を表示するようになっており、このようにすることは、盤面画像の画像データを変更するのみで、機種のイメージを一新でき、演出効果を向上できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、EL表示装置69の表示エリア69a盤面画像を表示しない構成としても良い。
【0143】
また、本実施例1においては、前記遊技領域7を流下する遊技球の通過を検出する遊技球検出手段であるゲートスイッチ12を設け、前記表示制御手段である表示制御基板80は、該ゲートスイッチ12による遊技球の通過検出に基づいて、遊技盤6上に設けられた表示エリア69aにおける演出(画像球による演出表示)を行うようにしており、このようにすることは、遊技球の流下範囲を狭めることなく、遊技球の行方に応じた画像演出を行うことができ、より一層高い演出効果を得ることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技球の通過検出に基づく演出表示を実施しない構成としても良い。
【0144】
また、本実施例1においては、表示制御手段である表示制御基板80が、可変表示領域9の表示状態に応じて前記EL表示装置69、100a〜d、120の各表示エリア69a、100、120aにおける表示状態を変化させるようにしており、このようにすることは、可変表示演出を行う範囲が可変表示領域9上に限定されずに前記EL表示装置69、100a〜d、120の各表示エリア69a、100、120aに拡大されることで、演出効果を飛躍的に高めることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら可変表示領域9の表示状態に応じて前記EL表示装置69、100a〜d、120の各表示エリア69a、100、120aにおける表示状態を変化させない構成としても良い。
【0145】
また、本実施例1においては、前記表示制御手段である表示制御基板80は、EL表示装置69、100a〜d、120の各表示領域間69a、100、120aで相互に作用を及ぼすように連動した演出(渦巻き画像の表示、回転、反転、恐竜の動作表示、火炎表示、識別情報である数字のとろけ表示等)を行うようにしており、このようにすることは、EL表示装置69、100a〜d、120の各表示エリア69a、100、120aの相互間において、関連性のより強い演出を行うことで、より一層高い演出効果を得ることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各表示エリア69a、100、120aの連動した演出を行わない構成としても良い。
【0146】
また、本実施例1においては、前記表示制御基板80が遊技履歴を集計し、該集計した遊技情報である大当り回数や始動回数を、前記EL表示装置100a,100dの表示エリア100の隅部に表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技情報を集計して表示しない構成としても良い。更には、これら表示される遊技情報として、本実施例1では大当り回数と始動回数とを表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら集計し、表示する遊技情報の内容な適宜に選択すれば良く、これら遊技情報を表示する位置も適宜に選択すれば良い。
【0147】
また、本実施例1においては、前記表示制御手段である表示制御基板80は、前記EL表示装置69、100a〜d、120に対して着脱可能に接続されており、このようにすることは、機種変更に際して、前記表示制御基板80を変更する必要が生じた場合でも、該表示制御基板80とEL表示装置69、100a〜d、120とを容易に分離することができ、機種変更に伴う表示制御基板80の交換労力を軽減できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示制御基板80は、前記EL表示装置69、100a〜d、120に対して着脱不能に接続されていても良い。
【0148】
また、本実施例1においては、前記EL表示装置69、100a〜d、120のそれぞれに表示エリア69a、100、120aを保護するための保護層としてガラス板2aや、アクリル板71や、ポリカーボネート等の樹脂を着色した有色透明樹脂層を設けており、このようにすることは、外部からの衝撃等によるEL表示装置69、100a〜d、120の損傷を可能な限り防止することができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保護層を有しない構成としても良い。
【0149】
また、本実施例1においては、前記透視窓であるガラス板2a内に位置するように設けられた表示エリア120aが、透明ELパネルである無機ELパネル120にて形成されており、このようにすることは、遊技領域7内を流下する遊技球の視認性の低下を少ないものにできることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらガラス板2a内に位置するように設けられた表示エリア120aの一部を透明ではないELパネルの表示領域としても良い。
【0150】
また、言うまでもなく、無機ELパネル120の可変表示態様や、これに関わる演出態様は上記図示したものに限定されるものではなく、種々の表示態様に変更可能である。
【0151】
また、本実施例1においては、無機ELパネル120の可変表示領域9にて、可変表示中にリーチ状態が発生した場合における可変表示態様及びこれに関連する演出表示態様の一例を示したが、例えば通常の可変表示中において、前述したようなリーチ状態が発生することを予告するリーチ予告演出が行われるようにしたりしても良い。
【0152】
また、本実施例1では、遊技情報を表示領域100に表示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技情報を前記表示エリア69aや表示エリア120aに表示するようにしても良い。
【0153】
また、本実施例1では、無機ELパネル120の表示エリア120aをもガラス板2a全域にわたって設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図1に示される可変表示領域9に対応するエリアのみに部分的に設けられていてもよく、また、部分的に設ける場合における配置位置は適宜に選択すれば良い。
【0154】
また、本実施例1では、可変表示及びその他の演出等を行う各EL表示装置69、100a〜d、120の表示制御を同一の表示制御基板80が行う構成としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各EL表示装置69、100a〜d、120の表示制御を異なる表示制御基板にて実施するようにしても良いし、逆に、高性能な制御手段を用いる場合には、EL表示装置69、100a〜d、120の表示制御のみならず、スピーカ27の音声出力制御、遊技効果LED28の発光制御等を1つの制御手段にて行う構成としても良い。
【0155】
また、前記表示制御基板80を、遊技場に関する情報の管理を行うホールコンピュータに接続し、例えば遊技場に関する情報(例えばイベントの告知や遊技に関わるサービス内容等)や、遊技場を演出するためのキャラクター等を前記表示エリア69a、100、120aにて表示させるようにしても良い。
【0156】
(実施例2)
次に、本発明の実施例2を図面に基づいて詳細に説明すると、図17には、本発明の請求項1の発明が適用された遊技機の一例であるパチンコ機201の全体正面図が示されている。本実施例2のパチンコ機201は、図17及び図18に示されるように、図示しない枠状に形成された基枠に開閉自在に枢支されるとともに、パチンコ球が打ち込まれる略円形の遊技領域207が前面に形成された遊技盤206が上半部に着脱自在に取り付けられた前面枠272と、前面枠272における遊技盤206及びその周囲前面を開閉自在に枢支された透視窓枠としてのガラス扉枠202と、から主に構成されている。
【0157】
この本実施例のガラス扉枠202には、その中央に遊技領域207とほぼ同形の円形の開口部242が形成された非透明の合成樹脂板により構成されていて、該開口部242は、前面枠272の前面上半部を閉塞した状態において、その後方の遊技領域207の前方に対向するようになっており(図22参照)、ガラス扉枠202の後面側から着脱自在に取り付けられる透明な2枚のガラス板202a、202bにより閉塞されるようになっている。このガラス板202a、202bは遊技盤206の前面から所定距離離間した前方位置に配置されるので、遊技盤206の前面とガラス板202bの後面との間にパチンコ球が打ち込まれる遊技領域207が形成される。また、パチンコ機201の前方からガラス板202a、202bを通して後方の遊技領域207が視認出来るため、これらガラス板202a、202bにより遊技領域207を透視可能な透視窓が形成されている。
【0158】
ガラス扉枠202の前面におけるガラス板202aの周囲には、後述する有機ELパネルから成るEL表示装置300a〜dが設けられており、これらEL表示装置300a〜dにより、ガラス板202aの周囲にわたってEL表示装置のEL表示領域としての表示エリア300(図17中における斜線領域)が形成されている。この表示エリア300には、パチンコ機201の前面を装飾するための装飾の表示や、後述するような遊技に関連する種々の演出が表示されるようになっている。
【0159】
尚、本実施例における透視窓は前述のようにガラス板202a、202bにて構成されているが、遊技領域207を透視可能に構成できるものであれば、ガラス板以外の例えばポリカーボネート樹脂等の樹脂材や、その他の素材にて構成されていても良い。
【0160】
尚、本実施例では、EL表示装置300a〜dはガラス扉枠202の前面におけるガラス板202aの周囲に設けられているが、ガラス扉枠202全体を透明なポリカーボネイト樹脂等により透明に構成して、ガラス扉枠202の裏面におけるガラス板202aの周囲に配置してもよいし、あるいは、EL表示装置300a〜dからの配線の引き回しを簡素化するために前面枠272の前面に配置しても良い。
【0161】
ガラス扉枠202における表示エリア300の外周部には、遊技効果LED228が設けられている。遊技効果LED228には、光の3原色であるR(赤)、G(緑)、B(青)の発光素子を有するフルカラーLEDが使用されており、赤、緑、青、水、紫、黄、白の7色に発光が可能とされている。
【0162】
また、前面枠272の前面におけるガラス扉枠202の下方には、打球供給皿203が設けられている。打球供給皿203の上面所定箇所には、操作部304が設けられているとともに、打球供給皿203の左右側には、内部に設けられるスピーカ227(図21参照)から出力される音を放音する放音部がそれぞれ設けられている。また、打球供給皿203の下方には、打球供給皿203から溢れたパチンコ球を貯留する余剰球受皿204と、打球を発射する打球操作ハンドル205と、が設けられている。
【0163】
前記操作部304には、図20に示すように、遊技者によりパチンコ機201に1対1に対応して、該パチンコ機201の側方位置に設けられた前記カードユニットに挿入された遊技用記録媒体であるプリペイドカードより読み出された遊技用価値である度数を表示する度数表示部307と、遊技の開始または前記打球供給皿203に持玉が少なくなったか無くなった際に押圧操作されて、前記度数表示部307に残度数が存在する場合に所定数量のパチンコ玉の貸出を実施するための貸出ボタン306と、遊技を終了する際に押圧操作されることにより、前記カードユニットに挿入されているプリペイドカードに新たな残度数が記録されて返却がなされる返却ボタン305と、が設けられており、これら各部は操作部304内部に設けられている操作基板308上に実装されている。
【0164】
次いで、前記ガラス扉枠202の後方には、遊技盤206が着脱可能に取付けられており、該遊技盤206の前面には、遊技領域207が形成されていて、該遊技領域207の全体が、後述するように遊技盤206内に配置されているEL表示装置269の表示エリア269aとされている。
【0165】
この遊技領域207内には、中央上部位置に恐竜の正面画像が表示される恐竜表示エリア208aと、左右の側方位置に、恐竜の側面画像が表示される恐竜表示エリア208bとが設けられているとともに、前記恐竜表示エリア208aの下方に連設するように、「普通図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示域210が形成されていて、該可変表示域210には1つの図柄表示エリアが形成されていて、1桁の数字並びに所定数のアルファベット記号から成る「普通図柄」が可変表示される。
【0166】
また、前記可変表示域210の下方位置となる遊技領域207の中央位置に対応する領域は、「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報を可変表示するための可変表示領域209とされており、該可変表示領域209においては図17や図29〜図31に示すように、横方向に並ぶ態様で3つの可変表示エリアを表示上形成し、それらのエリアにおいて、「左図柄」、「中図柄」、「右図柄」の3つの特別図柄が個々に独立して可変表示されるようになっているとともに、該可変表示領域209内を遊技球が流下できるように構成されている。
【0167】
この可変表示領域209に表示される特別図柄は、後述するように、前記遊技領域207内に形成された始動入賞口214へ打玉が入賞するか、或いは、前記可変表示域210に予め定められた特定の「普通図柄」の表示中に後述する通過ゲート211をパチンコ球が通過することで可変表示が開始される。一方、可変表示域210に表示される普通図柄は、該可変表示域210の上部に設けられた上部入賞口216に打玉が入賞することで可変開始される。
【0168】
また、前記恐竜表示エリア208a上部位置には、始動入賞口214に入賞した始動入賞球数、並びに前記特定の「普通図柄」の表示中における通過ゲート211のパチンコ球の通過により付与される始動回数とを合算記憶して表示する4個の始動回数表示部218が設けられている。本実施例では、始動回数の合算記憶の上限を4回として、始動入賞が記憶される毎に、始動回数表示部218の点灯数が1つ追加して点灯する。そして、可変表示領域209において特別図柄の可変表示が開始される毎に、始動回数が1つ減算されて点灯数が1つ減少するように表示制御される。
【0169】
前記可変表示領域209の側部には、打玉を導く通過ゲート211が設けられており、該通過ゲート211の下部領域は、画像による始動入賞口241a,241bが表示形成されたコラボレーション遊技領域207aとされていて、図26に示すように、前記可変表示域210に予め定められた特定の「普通図柄」(本実施例では3と7)の表示中に、該通過ゲート211をパチンコ球が通過することで、通過ゲート211を通過した実球から分離するように、画像球が表示され、前記可変表示域210の「普通図柄」が「3」の場合には、「1」が表示された始動入賞口241aに、前記可変表示域210の「普通図柄」が「7」の場合には、「2」が表示された始動入賞口241bに、それぞれ画像球が流入するように表示され、前記始動回数に、それぞれ「1回」と「2回」の始動回数が加算されるようになっている。
【0170】
この通過ゲート211には、通過ゲート211を通過した打玉を検出するゲートスイッチ212が設けられている。また、前記始動入賞口214に入賞した始動入賞球は、遊技盤206の背面に導かれ、始動口スイッチ217によって検出される。
【0171】
また、始動入賞口214の下方には、開閉板220が設けられた可変入賞球装置219が取付けられている。遊技状態が大当り状態(特定遊技状態)となれば、ソレノイド221によって開閉板220が開成し、可変入賞球装置219の大入賞口が開口する。大入賞口に進入した玉のうち特定入賞領域(Vポケット)に入った入賞球はVカウントスイッチ222で検出される。一方、大入賞口内における特定入賞領域以外の通常入賞領域へ入賞した入賞球はカウントスイッチ223で検出される。
【0172】
遊技盤206には、前記始動入賞口214並びに上部入賞口216に加えて、複数の入賞口224a〜dが設けられている。遊技領域207の向かって左側側部領域は前記コラボレーション遊技領域207aとされ、一方の右側領域は、その背面に流入口225aから流入したパチンコ球を保持してその流下経路を流出口225b或いは流出口225cのいずれかとする流路切替ユニット281が設けられているワープ遊技領域207bが設けられ、下部には、入賞しなかった打玉を回収するアウト口226が設けられている。(図22参照)
【0173】
この遊技盤206の構成を、図22を用いて説明すると、本実施例の遊技盤206は2層構造とされていて、前記遊技領域207の全領域が表示エリアとなるように、大型のドットマトリックス構成とされたEL表示装置269が透明な保護層としての比較的肉厚なアクリル板271の内方側に貼着された構成となっている。
【0174】
この透明なアクリル板271には、可変入賞球装置219、風車、並びに各入賞口を構成する各種球受部材が装着されているとともに、遊技領域207内を流下するパチンコ球の流下方向を変更させる遊技釘が所定の配列をなすように立設されている。尚、本実施例では、これら遊技釘が打鋲されるアクリル板271が樹脂であるため、遊技釘の間隔を釘頭の位置を適宜に変形にて移動させる釘調節や長期の使用にて、遊技釘の固定が緩まないように、アクリル板271中に前記遊技釘を打ち込むための金属製で管状の防緩ポスト284を設けて、該防緩ポスト284に遊技釘を打鋲するようになっている。
【0175】
また、前記実施例では、遊技釘として金属製のものを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技釘を樹脂製としても良く、このように、遊技釘を樹脂製とする場合においては、保護層である前記アクリル板271と一体に形成しても良い。
【0176】
また、本実施例のようにEL表示装置269の前面に透明な保護層であるアクリル板271を配置することは、遊技球の流下に伴うEL表示装置269の損傷や汚れを防止でき、EL表示装置269の使用可能期間を向上できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保護層としては、EL表示装置269からの発光を透過可能な透明性を有するものであって、且つ遊技球の衝突に耐えられる機械的強度や硬さを有するものであれば好適に使用することができ、その厚み等は適宜に選択すれば良い。
【0177】
また、本実施例では、前述のように、透明な保護層であるアクリル板271に遊技釘を打鋲して配置形成しているが、このようにすることは、遊技釘をEL表示装置269を貫通させる必要がなく、よって、EL表示装置269に遊技釘を打ち込むための孔部を設けずとも良くなることから、これら多数の孔部が設けられた非常に特殊で製造が難しいEL表示装置を使用せずに、通常において画像表示等に使用されるEL表示装置に近いパネルを使用できるようになり、これらEL表示装置269の価格を低減できるばかりか、EL表示装置269は、空気中の水分や酸素の侵入によって劣化が加速して、発光強度が低下する等の特性があることから、前記した多数の孔部を設けずとも良いことで、EL表示装置269の気密性を長期間に渡って保つことが可能となり、EL表示装置269の耐久性を確保しながら、該EL表示装置269の表示領域上に遊技領域を形成している。
【0178】
ここでEL表示装置269並びにEL表示装置300a〜dとして使用した有機ELパネルについて説明すると、本実施例の有機ELパネルは、図23に示すような構成とされており、陽極となる複数の酸化インジウム薄膜(ITO)電極313が配列形成されたX側ガラス基板311と、陰極となる複数の金属電極316が配列形成されたY側ガラス基板317との両極間に、電界を印加することでRGBの各発光色を発光する低分子或いは高分子の有機蛍光体薄膜315R,315G,315Bが介在するように、前記酸化インジウム薄膜(ITO)電極313上を被覆するように形成されたキャリア層314上に薄膜として配置形成され、その外周をシール材312により前記X側ガラス基板311とY側ガラス基板317との間が密封された構成とされていて、前記X側ガラス基板311の外周端部並びにY側ガラス基板311の外周端部には、前記陽極である酸化インジウム薄膜(ITO)電極313と陰極である金属電極316とを、表示制御を行うドライバIC276a、276bが実装された表示中継基板280a、280bに接続するためのフレキシブルプリント基板(FPC)247が導出されている。
【0179】
前記有機蛍光体薄膜315R,315G,315Bに使用される有機電界発光(エレクトロルミネッセンス;EL)材料としては、公知の低分子或いは高分子の有機電界発光(エレクトロルミネッセンス;EL)材料であるアントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレン、ブタジエン誘導体、クマリン、アクリジンスチルベン誘導体等の有機電界発光(エレクトロルミネッセンス;EL)材料を好適に使用することができる。
【0180】
また、前記キャリア層314としては、正孔を前記有機蛍光体薄膜315R,315G,315Bに輸送するものや、電子を輸送する公知の有機導電材を好適に使用することができ、これらキャリア層314としては、例えば、前記正孔を輸送するフタロシアン系化合物や芳香族アミン系化合物が例示され、前記電子を輸送するものとしては、オキサジアゾール誘導体やトリアゾール誘導体等が例示され、これらを所定の膜圧に形成して使用することができる。
【0181】
また、これら有機電界発光(エレクトロルミネッセンス;EL)材料や有機導電材から成るキャリア層314の薄膜を形成する手法は、ピンホールの無い良質な薄膜を形成できるものであれば、使用する各材料の性質に合わせて、スパッタリング法や蒸着法や、高分子である場合にはスピンコート法等の適宜な方法使用することができる。
【0182】
本実施例のEL表示装置269、300a〜dに用いた有機ELパネルは、前記陽極である酸化インジウム薄膜(ITO)電極313と陰極である金属電極316との交差する隣接する部位に、RGBの赤(R)、緑(G)、青(B)の各3原色を発光する有機蛍光体薄膜315R,315G,315Bが並列配置形成され、これら対向する両電極間に、比較的低圧の直流電圧を印加することで、赤(R)、緑(G)、青(B)の各3原色が、遊技盤206の前面側となる前記X側ガラス基板311側に放射されるようになっている。尚、本実施例の有機ELパネルは、これら前記隣接する赤(R)、緑(G)、青(B)の1単位が1画素を形成するとともに、前記フレキシブルプリント基板(FPC)247を介して接続されるドライバIC276a、276bにより、各交差する電極間に印加される電流値を印加パルスの幅を適宜に制御することで変化させることにより、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の各色の発光強度を変化させて諧調表示を行うことで、フルカラー表示が可能とされている。
【0183】
尚、本実施例では、前記金属電極316が配列形成される基板材としてガラスを使用しているが、本発明はこれに限定されるものでははく、これら基板材として不透明なものを使用しても良い。
【0184】
また、本実施例では、陰極として不透明な金属電極316を使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら陰極として透明な電極材料を使用して、有機ELパネルから成るEL表示装置269自体を実施例1において使用した無機ELパネル120のように透明なものとしても良い。更には、前記基板材としてガラスに代えて、高分子フィルム等を使用して、有機ELパネルを、可撓性を有するフイルムディスプレイとしても良い。
【0185】
また、本実施例ではEL表示装置269、300a〜dとして前記したように有機ELパネルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらELパネルとしては、マンガン(Mn)やテルビウム等の種々の元素が添加された硫化亜鉛(ZnS)薄膜や、セリウム(Ce)が添加された硫化ストロンチウム(SrS)薄膜を有機電界発光(エレクトロルミネッセンス;EL)材料として用い、該有機電界発光(EL)薄膜に高周波の交流電圧を印加して発光させる無機ELパネルを用いるようにしても良い。
【0186】
また、EL表示装置300a〜dに用いた有機ELパネルには、前記X側ガラス基板311の外方側には、ポリカーボネート等の樹脂を着色した有色透明樹脂にて保護層が形成されており、外部からの衝撃等によりEL表示装置300a〜dが損傷する等の不都合を防止できるようになっている。
【0187】
尚、本実施例では上記のように保護層が着色されていることで、EL表示装置300a〜dの非表示状態時において、外部光の反射作用によって表示エリア300が適宜色に見えることになるため、EL表示装置300a〜dの非表示状態時における表示エリア300の装飾性を効果的に高められるように工夫されている。
【0188】
これらEL表示装置269を構成する有機ELパネルから導出された前記フレキシブルプリント基板(FPC)247は、図19に示すように、遊技盤206の側部端辺部に形成された切欠き部並びに遊技盤206の下方部に形成された挿通孔261を通じて、遊技盤206の裏面側に配置されている図24に示す表示中継基板280aに接続される。尚、本実施例では、EL表示装置300a〜dを構成する有機ELパネルからも、前記EL表示装置269と同様にフレキシブルプリント基板(FPC)247が各有機ELパネルの外周辺側から導出され、ガラス扉枠202の軸支辺側に収集されて、該軸支辺近傍に形成された挿通孔(図示略)を通じて、遊技盤206の裏面側に配置されている前記表示中継基板280aと同様の表示中継基板280bに接続されるようになっている。
【0189】
これら表示中継基板280a、280bには、図24に示すように、フレキシブルプリント基板(FPC)247の端部電極が着脱可能に装着されるZIFコネクタ77と、前記ドライバIC276a、276bと、後述する表示制御基板280に接続される接続ケーブル247’の一方端が接続されるカードエッジコネクタ275とが実装されていて、該表示中継基板280a、280bを介して前記EL表示装置269、300a〜dを構成する有機ELパネルと表示制御基板280とが接続されることで、EL表示装置269、300a〜dの表示内容の制御を、該表示制御基板280が実施できるようになっているとともに、前記ZIFコネクタ77並びにカードエッジコネクタ275を備えることにより、これらコネクタを取り外すことで、表示制御手段である前記表示制御基板280とEL表示装置269、300a〜dとを容易に分離することができるように構成されている。
【0190】
このように、前記表示制御基板280とEL表示装置269、300a〜dとを容易に分離できるようにすることは、機種変更やメンテナンス等に際して、これらの交換作業やメンテナンス、特に前記アクリル板やガラス板202a、202bの清掃作業等を容易に実施できるようになり、これら交換作業やメンテナンス作業に伴う労力を著しく軽減できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら表示制御基板280とEL表示装置269、300a〜dとが分離不能な構成としても良い。
【0191】
また、遊技盤206の内方側面には、図22に示すように、流入口225aから流入したパチンコ球を検出するための流入球検出スイッチ240や、各入賞口からのパチンコ球の流入を検知するための入賞球検出スイッチ299a〜dが設けられているとともに、前記ワープ遊技領域207bに該当する位置には、流入口225aから流入したパチンコ球を、その外周に形成された凹部内に保持するとともに、回動ソレノイド278によって回動されることにより保持中のパチンコ球を流出口225b或いは流出口225cのいずれかに排出する流路切替コマ279を有する流路切替ユニット281が設けられており、前記始動回数表示部218による始動回数残数が上限値である4回である場合において、流入口225aから流入したパチンコ球の保留並びに当たり/ハズレの抽選が実施されるようになっており、これらの抽選は、後述する遊技制御基板231が実施し、該抽選結果に応じて前記回動ソレノイド278を遊技制御基板231が動作させて、当たりの場合には流出口225bに、ハズレ場合には流出口225cにパチンコ球を排出する。
【0192】
次いで、本実施例のパチンコ機201における遊技球の流れ沿ってパチンコ機201の構成を説明すると、前記打球操作ノブ205の操作によって駆動モータ294(図21参照)により揺動されるハンマーによって発射された打玉は、打球レール230を通って遊技領域207に入り、その後、遊技領域207を流下していく。この際、発射勢いが弱すぎて前記遊技領域207に達しなかったパチンコ玉は、打球レール230の経路中に形成されたファール口288から前記ガラス扉枠202の内方に設けられている誘導ボックス樋289(図17参照)に流入するとともに、連通口298を通じて余剰球通路(図示略)を介して前記余剰球受皿204に環流されるようになっている。
【0193】
また、前記遊技領域207に打ち込まれた打玉が上部入賞口216に入賞すると、可変表示域210に停止表示されている普通図柄が可変開始する。この可変表示された普通図柄が予め定められた特定の「普通図柄」(本実施例では3と7)が停止表示されている間に、前記コラボレーション遊技領域207aの上部に設けられている通過ゲート211をパチンコ球が通過してゲートスイッチ212で検出されると、図25(a)に示すように、可変表示域210の停止表示図柄が「3」の場合には、画像にて表示形成された仮想の始動入賞口241aに、前記通過ゲート211を通過した実球から分離するように画像のパチンコ球が表示されて、画像のパチンコ球が「1」が表示された始動入賞口241aに流下する画像がコラボレーション遊技領域207aに表示されて、前記始動回数に「1回」の始動回数が加算されるようになっている。
【0194】
また、図25(b)に示すように、可変表示域210の停止表示図柄が「7」の場合には、画像にて表示形成された仮想の始動入賞口241bに、前記通過ゲート211を通過した実球から分離するように画像のパチンコ球が表示されて、画像のパチンコ球が「2」が表示された始動入賞口241bに流下する画像がコラボレーション遊技領域207aに表示されて、前記始動回数に「2回」の始動回数が加算されるようになっている。
【0195】
尚、本実施例では、前記上部入賞口216にパチンコ球が入賞して入賞球検出スイッチ215にて検出された場合には、該入賞により可変表示域210に停止表示される「普通図柄」が「3」或いは「7」であると抽選されている場合に、該「3」或いは「7」が停止表示される以前に上部入賞口216の上部遊技領域に、上部入賞口216から宝箱が飛び出して該宝箱の蓋が開く画像が短時間(本実施例では約1.5秒間)表示されることで、前記通過ゲート211への通過を狙うように、遊技者への報知が実施されるようになっている。
【0196】
また、本実施例の遊技盤206の向かって右領域には、前記のようにワープ遊技領域207bが設けられている。このワープ遊技領域207bの上部位置に設けられている流入口225aにパチンコ球が進入すると、該進入が流入球検出スイッチ240にて検出された後、進入してきたパチンコ球が流路切替コマ279の凹部に保持されるとともに、ワープ遊技領域207bには、図26に示すように、前記流入球検出スイッチ240によるパチンコ球の検出に伴って、遊技制御基板231が実施する抽選結果により異なる演出表示がされる。
【0197】
遊技制御基板231による抽選結果が当たりである場合には、図26(a)に示すように、ワープ遊技領域207bの下部位置に表示されているVゾーンに映像球が流下して進入する映像が表示され、該Vゾーンへの進入映像の表示に伴って、前記回動ソレノイド278が動作されて、前記流路切替コマ279の凹部に保持されている実球が回動にて流路を流下して流出口225bから流出して、入賞口224bに入賞するようになっており、該入賞後に前記ワープ遊技領域207bには、図26(c)に示すような当たり映像が、所定時間表示される。
【0198】
一方、遊技制御基板231による抽選結果がハズレである場合には、図26(b)に示すように、ワープ遊技領域207bの下部位置に表示されているXゾーンに映像球が流下して進入する映像が表示され、該Xゾーンへの進入映像の表示に伴って、前記回動ソレノイド278が動作されて、前記流路切替コマ279の凹部に保持されている実球が回動にて流路を流下して流出口225cから流出するようになっており、流出口225cからの流出後に前記ワープ遊技領域207bには、図26(d)に示すようなはずれ映像が、所定時間表示される。
【0199】
また、前記打玉が始動入賞口214へ入賞して該入賞球が始動入賞口スイッチ217にて検出されると、始動入賞口214から始動回数表示部218に向けて火の玉が発射される画像が表示され、その時点で消灯状態に表示されている始動回数表示部218の表示が、花火のように点灯状態に変化する画像が連動して表示され、始動回数表示部218に始動回数に1回が加算記憶されるようになっている。
【0200】
これら、前記打玉が始動入賞口214へ入賞した入賞球が始動入賞口スイッチ217にて検出されるか、或いは、前記通過ゲート211における特定状態における通過に基づき、始動回数表示部218に始動回数が加算記憶されると、特別図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示領域209に表示される全特別図柄がスクロールを始める。たとえば、すでに可変表示が開始されて特別図柄が変動中である等の理由によって特別図柄の変動をすぐに開始できない状態でなければ、始動回数記憶を1つ或いは2つ増やす。
【0201】
そして、その後、左、中、右の特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば777)となった場合に、特定遊技状態(大当り状態)が発生する。このような大当り状態が発生する特定の表示態様は、大当り図柄と呼ばれ、この例では予め複数種類定められている。このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置219の開閉板220が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過または打玉の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。第1の状態となっている可変入賞球装置219の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞してVカウントスイッチ222により検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って再度開閉板220が開成されて第1の状態となる。この第1の状態の繰返し継続制御は、本実施例では最大15回まで実行可能とされている。このような最大15回実行可能である第1の状態となっている時期は、繰返し継続制御のラウンド(回)と呼ばれる。この例では、繰返し継続制御は、第1ラウンドから最大第15ラウンドまで繰返し実行可能である。
【0202】
また、前記第1の状態において大入賞口内に打玉が進入してカウントスイッチ223或いはVカウントスイッチ222にて検出された場合には、大入賞口の上部領域に、カウントスイッチ223或いはVカウントスイッチ222にて検出されたパチンコ球数と同一の花火が打ち上げられる画像が、カウントスイッチ223或いはVカウントスイッチ222によりパチンコ球の検出に伴って順次表示されるようになっている。
【0203】
また、可変表示領域209で可変表示された左,中,右の特別図柄が同じ図柄の種類に一致した大当り図柄の組合せで停止表示されたときには前述したように大当りが発生するが、その大当り図柄が複数種類の大当り図柄のうちの予め定められた種類の大当り図柄(特別の表示態様の図柄)である場合には、通常遊技状態に比べて大当りが発生する確率が高く変動した確率変動状態(以下、確変状態ともいう)となる。このような確率変動状態の発生のきっかけとなる特別の表示態様の大当り図柄は、確変図柄とよばれる。以下、確変図柄により発生する大当りを確変大当りといい、確変図柄以外の大当り図柄(非確変図柄)により発生する大当りである通常大当りと区別している。
【0204】
通常遊技状態中に、一旦、確変大当りが発生すると、その確率変動状態は、たとえば、少なくとも予め定められた確変継続回数(たとえば、1回、あるいは2回)分の大当りが発生するまで確率変動状態に継続制御される。また、確率変動状態中に確変大当りが発生すれば、その確変大当り以降、改めて確変継続回数が計数され、その後、少なくとも確変継続回数だけ大当りが発生するまで確率変動状態が継続する。そして、確変継続回数に達した大当りが確変図柄以外の非確変図柄によるものであった場合には、確率変動の生じていない通常遊技状態に戻る。
【0205】
この可変表示領域209においては、リーチ状態が発生する場合がある。ここで、「リーチ状態」とは、可変表示領域209が可変開始された後、表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特定の表示態様となる表示条件から外れていない表示態様をいう。すなわち、リーチとは、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特定の表示態様の組合せとなる条件を満たしている表示状態をいう。そして、たとえば、前記特定の表示態様の組合せが揃った状態を維持しながら複数の前記可変表示部による可変表示を行う状態もリーチ表示状態に含まれる。さらにリーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいものがある。このような特定のリーチをスーパーリーチという。
【0206】
次に、パチンコ機201の背面の構造について図18に基づき説明する。パチンコ機201の遊技盤206の裏面側には、機構板236が設けられており、該機構板236には、EL表示装置269の表示制御を行う表示制御基板280等が搭載された可変表示制御ユニット229、遊技制御基板ボックス232に覆われ遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板231、パチンコ玉の払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された賞球制御基板237が設置されている。さらに、機構板236には、駆動モータ294の回転力を利用して遊技球を遊技領域207に発射する打球発射装置234と、打球発射装置の制御を行うマイクロコンピュータ等が搭載された発射制御基板291と、スピーカ227および遊技効果LED228に信号を送るためのLED制御基板235と、スピーカ227から出力する音声制御を行うマイクロコンピュータ等が搭載された音声制御基板270と、が設けられている。
【0207】
また、図2中の290は、前記余剰球受皿204への流下経路に設けられて、前記余剰球受皿204の満タンを検出するための満タンスイッチ213や、払出装置297の上流部に設けられて球切れを検出するための球切れスイッチ233や、カウントスイッチ223、Vカウントスイッチ222、払出装置297内に配置されている賞球用カウントスイッチ248a、貸出球カウントスイッチ248b等各種スイッチからの信号を前記遊技制御基板231に中継するための枠用スイッチ中継基板である。
【0208】
この機構板236の上部には球タンク238が設けられ、前記遊技島の供給樋より導出された供給管(図示略)よりパチンコ玉が球タンク238に供給される。球タンク238内のパチンコ玉は、誘導樋239を通って払出装置297に供給される。
【0209】
この誘導樋239の下流側終端部には、カーブ樋243、球供給樋244を介して2条の球供給通路245が連設されているとともに、この球供給通路245の下端部が、入賞の発生等により付与された賞球の払出や玉貸球の払出を行う払出装置297に連設されており、誘導樋239を流下するパチンコ球は、取付ボスを支点として揺動自在に垂下されて取り付けられている玉ならし部材249により、上下2段となって流下する球が玉ならし部材249により埋設される重錘の作用によって1段とされるとともに誘導樋239にて2条に分流された後、カーブ樋243により左右方向から下方へ流下方向が変換され、球供給樋244並びに球供給通路245を介して、払出装置297に供給されるようになっている。
【0210】
また、球供給通路245の経路中には球切れスイッチ233が各条に対応して設けられており、この球切れスイッチ233により払出装置297での1回の玉貸球数である25球のパチンコ球が球供給通路245内に準備されているか否かが検出されるようになっている。
【0211】
また、前記カーブ樋243の屈曲部には球抜き弁(図示略)が設けられており、該球抜き弁(図示略)を作動する作動レバー(図示略)をパチンコ機201の前面側から操作することにより、その屈曲部より上流側の誘導樋239並びに球タンク238に待機する玉を、前記球供給通路245とほぼ平行に設けられている球抜通路246を介して前述した遊技島のアウト球タンクに排出される。
【0212】
この払出装置297には、球供給通路245の各条に対応して球切り用のスプロケット(図示略)が設けられており、これらスプロケットが駆動回転されることでパチンコ球が1球ずつ下方に排出されるようになっている。また、各条に対応したスプロケットが同期回転することで交互にパチンコ球が排出される。
【0213】
これらスプロケット(図示略)の下方には、前記払出装置297から払い出されたパチンコ球の通過を検出するための賞球用カウントスイッチ248a並びに貸出球カウントスイッチ248bが、賞球用に払い出されるパチンコ球と貸出用に払い出されるパチンコ球を独立して検出するようになっており、該賞球用カウントスイッチ248a並びに貸出球カウントスイッチ248bの上流位置には、ソレノイドの励磁または解除により揺動することで、排出されたパチンコ球の流下経路を、賞球用カウントスイッチ248aの検出経路、または貸出球カウントスイッチ248b側の検出経路のいずれか一方に切り替えるための流路切替弁(図示略)が設けられていて、払い出されたパチンコ球は、前記賞球用カウントスイッチ248a或いは貸出球カウントスイッチ248bにて検出された後、賞球通路273に排出されるようになっている。
【0214】
また、賞球通路273の下流位置にはガラス扉枠202の打球供給皿203に連通する上皿連通口274が設けられており(図20参照)、払出装置297から払い出されたパチンコ球は、賞球通路273並びに上皿連通口274を通って打球供給皿203に払い出され、貯留されるようになっている。また、この上皿連通口274の側方には、最下端部が前記ガラス扉枠202の下方に設けられている余剰球受皿204に連通する余剰球通路(図示略)に連設されており、打球供給皿203に貯留されたパチンコ球が満タンの状態であるために上皿連通口274から溢れたパチンコ球が、この余剰球通路(図示略)を流下して余剰球受皿204に払い出されるようになっている。
【0215】
この余剰球通路(図示略)の経路中には、前記余剰球受皿204に流下したパチンコ球が余剰球受皿204に満杯になったことを検知するための満タンスイッチ213が設けられており、これら満タンスイッチ213がONされた場合には、払出装置297の駆動が停止されて賞球及び貸球の払出動作を不能動化する。
【0216】
また、この余剰球通路(図示略)の経路中には、図17に示すように、打球レール230上の所定位置に設けられたファール口288から流入するファール球や、打球供給皿203に貯留されている待機球が流入するように、前記ガラス扉枠202の内方側に設けられた誘導ボックス樋289にて収集されたファール球並びに待機球が流入するための連通口298が設けられており、前記打球発射装置234により発射されたが前記遊技領域207に達せずに前記ファール口288から流入したファール球が、誘導ボックス樋289並びに連通口298を通じて余剰球通路(図示略)に排出され、該余剰球通路(図示略)を流下して余剰球受皿204に戻るようになっている。
【0217】
また、前記打球供給皿203に貯留されている待機球を余剰球受皿204に排出させる場合には、打球供給皿203の上部位置に設けられているスライドレバー293を操作することで、図示しない開閉シャッタが開放されて流下樋295並びに流入口296を通じて前記誘導ボックス樋289内に待機球が流入することで、前記ファール球と同様に連通口298を通じて余剰球通路(図示略)に排出され、該余剰球通路(図示略)を流下して余剰球受皿204に待機球が排出される。
【0218】
尚、前記誘導ボックス樋289は、その上部開口が前記上皿連通口274の下方に位置するように設けられており、前記ガラス扉枠202が開放され際に、上皿連通口274から流下した球が、該上部開口から誘導ボックス樋289に流入して、前記余剰球受皿204に返却されるようになっている。尚、前記上部開口には、上皿連通口274から落下した球を誘導ボックス樋289に案内するための案内板(図示略)が、ガラス扉枠202の開放に伴って立設するように、可倒自在に取り付けられている。
【0219】
また、前記機構板236の内方面側には、入賞球を誘導する入賞球誘導通路とアウト球を誘導するアウト球通路とが形成されており、前記遊技盤206の背面を覆うように形成された入賞球誘導カバー体(図示略)にて収集されて放出される入賞球を受け入れるようになっており、その受け入れた入賞球を入賞球誘導通路が一側側方に向かって誘導し、機構板236に形成された連通口から機構板236の背面側に導き、さらにその連通口と前記球抜き通路246の下流部とを連通する合流通路(図示略)に導くようになっている。球抜き通路246は、合流通路との合流部の上流位置にて、機構板236の外周縁に沿って逆L字状に屈曲され、該機構板236のほぼ中央背面側に形成される前記余剰球通路(図示略)の右側方に形成される合流排出通路(図示略)に最終的に合流するようになっていて、該合流排出通路を介してパチンコ機201の外部に排出されるようになっている。
【0220】
ここで、本実施例のパチンコ機201の遊技制御基板231における回路構成の一例を図21に示すと、該遊技制御基板231は、プログラムに従ってパチンコ機201を制御する基本回路253と、ゲートスイッチ212、始動入賞口スイッチ217、Vカウントスイッチ222、カウントスイッチ223、入賞球検出スイッチ215、入賞球検出スイッチ299a〜d、流入球検出スイッチ240、賞球用カウントスイッチ248a、貸出球カウントスイッチ248b、球切れスイッチ233、並びに余剰球受皿204の満タンを検出する満タンスイッチ213からの信号を基本回路253に与えるスイッチ回路258と、前記流路切替ユニット281に設けられている回動ソレノイド278および開閉板220を開閉するソレノイド221を基本回路253からの指令に従って駆動するソレノイド回路259とを含む。
【0221】
また、遊技制御基板231は、基本回路253から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、前記可変表示領域209の可変表示に使用される始動回数を示す始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等を外部の管理コンピュータ等に対して出力する第1情報出力回路264を含む。
【0222】
基本回路253は、ROM254、RAM255、CPU256、I/Oポート257、および、クロック発生部250を含む。ROM254は、ゲーム制御用のプログラム等の各種の情報(データ)を記憶するためのものである。RAM255は、ワークメモリとして使用されるためのものである。CPU256は、ゲーム制御用のプログラム等の各種の制御用プログラムに従って遊技制御動作等の制御動作を行う。I/Oポート257は、データおよび信号等の各種情報の入出力用に設けられた複数のポートを有する。クロック発生部250は、基本回路253が動作する場合の基準タイミングとなる動作クロックをCPU256等の基本回路253内の各部に与えるものである。
【0223】
さらに、遊技制御基板231には、電源投入時に基本回路253をリセットするための初期リセット回路266と、電源投入後に基本回路253を定期的にリセットするための定期リセット回路265と、基本回路253から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート257のうちのいずれかのI/Oポートを選択するための信号を出力するアドレスデコード回路267とが設けられている。
【0224】
基本回路253は、電源投入時において、初期リセット回路266により初期リセットされる。また、電源投入後、基本回路253は、定期リセット回路265により定期的(例えば、2ms毎)にリセットされ、割込み処理が実行される。これにより、割込み処理が実行される毎に、ゲーム制御用のプログラムが所定位置から再度実行される。
【0225】
打玉を発射する打球発射装置234は、発射制御基板291上の回路によって制御される駆動モータ294で駆動される。そして、駆動モータ294の駆動力は、操作ノブ205の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板291上の回路によって、操作ノブ205の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0226】
また、遊技制御基板231からLED制御基板235には、LED制御基板235により制御が行われる遊技効果LED228の発光制御に関する指令情報としての発光制御コマンドが伝送される。LED制御基板235側では、発光制御コマンドの指令内容にしたがって、遊技効果LED228の発光制御を行う。尚、本実施例では発光制御コマンドとして表示制御基板280に伝送される表示制御コマンドと同一のコマンドが伝送されるようになっており、これにより、EL表示装置269の可変表示エリア9並びにEL表示装置300a〜dの表示エリア300の表示と連動して遊技効果LED228の発光制御が行われるようになっている。
【0227】
また、遊技制御基板231から音声制御基板270には、音声制御基板270によりスピーカ227から出力される効果音等の音声の制御に関する指令情報としての音声制御用コマンドデータ等の情報が伝送される。この音声制御用コマンドデータに応じて、音声制御基板270内に設けられた音声制御用のマイクロコンピュータは、スピーカ227からの効果音の発生等の音声制御を行う。
【0228】
また、基本回路253は、入賞球検出スイッチ215、入賞球検出スイッチ299a〜d、検出信号と始動入賞口スイッチ217の検出信号、Vカウントスイッチ222の検出信号、カウントスイッチ223の検出信号に基づいて、所定個数の景品玉を払出すための賞球信号を賞球制御基板237に出力する。賞球制御基板237では、その出力されてきた賞球信号に基づいて払出装置297を制御して所定個数の景品玉を払出すための制御を行う。
【0229】
具体的には、可変入賞球装置219の大入賞口に入賞した入賞球並びに入賞口224a、224bについては1個の入賞球がカウントSWに検出されることで例えば15個の景品玉が払出され、始動入賞口214に入賞した入賞球については1個の入賞球が始動入賞口SWに検出されることで、例えば5個の景品玉が払出され、その他の入賞口224c、224dのいずれかに入賞した入賞球については入賞球1個が各入賞口に対応して設けられた入賞球検出スイッチ299c,299dのいずれかに検出されることで、例えば5個の景品玉が払出されるように制御される。
【0230】
このような2種類の個数の景品玉を払出制御するべく、遊技制御基板231は次のように制御動作を行う。始動入賞口スイッチ217、入賞球検出スイッチ299a、299b、Vカウントスイッチ222またはカウントスイッチ223からの検出信号が入力されると、その検出信号を賞球の払出個数決定の際に用いる払出個数決定用データとして、スイッチに応じた賞球の払出個数別に一時的に内部に記憶する。その後、入賞球検出スイッチ299c、入賞球検出スイッチ299dのいずれかの検出信号が入力されれば、その入力以前に始動入賞口スイッチ217からの検出信号があったかどうかを払出個数決定用データを参照することによって判断し、あった場合には遊技制御基板231は賞球制御基板237に対し「5」の賞球個数を払出指令するための賞球指令信号を出力する。また、入賞球検出スイッチ299a、299b、カウントスイッチ223或いはVカウントスイッチ222のいずれからの検出信号があった場合には、「15」の賞球個数を払出指令するための賞球指令信号を出力する。一方、入賞球検出スイッチ299c、299dのいずれかからの検出信号があった場合において、それ以前に始動入賞口スイッチ217、入賞球検出スイッチ299a、299b、カウントスイッチ223またはVカウントスイッチ222からのいずれかからも検出信号が入力されていなかった場合には、遊技制御基板231は「5」の賞球個数の賞球指令信号を賞球制御基板237に出力する。賞球制御基板237においては、賞球指令信号に基づいて、払出装置297から賞球を払出させる制御が払出制御用マイクロコンピュータにより実行される。
【0231】
また、満タンスイッチ213からの検出信号が満タン状態を示している場合には、その状況に応じて、賞球禁止指令信号を賞球制御基板237へ送り、払出装置297による賞球の払出しを停止させる。
【0232】
また、賞球制御基板237上には、第2情報出力回路部268が設けられており、これら賞球制御基板237において制御される景品玉の払い出し数の情報等を外部出力できるようになっている。
【0233】
また、賞球制御基板237は、前記カードユニットのカードユニット制御基板(図示略)に設けられたI/Oポートに接続ケーブル262を介して接続されており、前記払出装置297からの所定数のパチンコ球の貸出を実施した際の貸出完了信号(EXS)や、払出装置297へのパチンコ球の供給があって、パチンコ球の貸出が可能な状況である際のパチンコ機レディー信号(PRDY)をカードユニットに出力するようになっていて、該弾球遊技機2からパチンコ球の貸出を実施するようになっている。
【0234】
また、前記操作基板308は、前記カードユニットのI/Oポートに接続ケーブル262を介して接続されており、前記貸出ボタン306が操作されて遊技者による玉貸し操作がなされた場合に出力される貸出入力信号や、返却ボタン305が操作されて遊技者によるプリペイドカードの返却操作がなされた場合に出力される返却入力信号が前記カードユニットに出力されるようになっているとともに、該カードユニットからは、前記度数表示部307の表示制御を行う度数信号が入力されるようになっており、これら度数表示部307の表示制御が前記カードユニットからの出力信号によって実施されるようになっている。
【0235】
また、遊技制御基板231には、前記接続ケーブル247’を介して前記EL表示装置269、300a〜dの表示制御を行う集計手段並びに表示制御手段としての表示制御基板280が接続されていて、該表示制御基板280には、前記遊技盤206に設けられたEL表示装置269による可変表示域210の表示制御並びに可変表示領域209の表示制御、コラボレーション遊技領域207a並びにワープ遊技領域207bの表示制御や、前記EL表示装置300a〜dにおける演出表示等に関する指令情報として、表示制御コマンドデータと、ストローブ信号としての割込信号(以下、表示制御信号INTともいう)とが、入力回路286を介して伝送される(図27参照)。
【0236】
表示制御基板280側では、表示制御コマンドデータCDの指令内容に従って、前記可変表示領域209や可変表示域210、207a,207bを始めとするEL表示装置269,300a〜dの表示画面の表示制御を行うとともに、該表示制御コマンドデータCDに基づき、始動回数や大当り回数を集計してEL表示装置300a、300dの隅部に、稼働中において常時表示するようになっている。
【0237】
この表示制御基板280には、図27(a)に示すように、前記集計した始動回数や大当り回数を記憶する遊技情報レジスタを有するとともに、前記EL表示装置269,300a〜dの各表示領域全体に動画を表示可能とするための比較的高速で大容量のビデオメモリとして使用可能なRAM287bと、これら表示画像を前記遊技制御基板231からの表示制御コマンドデータCDに基づいて生成するためのグラフィックLSI(ゲートアレイ;PLD)292、並びに各部のコントロールを行うCPU287aがが設けられていて、該グラフィックLSI(ゲートアレイ;PLD)292にEL表示装置269,300a〜dを駆動する有機EL駆動回路であるドライバIC276a、276bが搭載された表示中継基板280a、280bが接続されている。
【0238】
また、本実施例の表示制御基板280には、前記EL表示装置269の表示エリア269aとなる遊技領域207に常時表示する盤面画像が、図27(b)に示すように、各機種の前記遊技制御基板231に固有に付与、記憶されている遊技制御基板IDに含まれる遊技機の種別情報に対応付けて複数記憶されているとともに、前記可変表示領域209や可変表示域210に表示する各種表示キャラクターやフォントデータ等の表示画像データファイルや、恐竜や各種キャラクター画像等のデータが記憶された表示画像記憶部であるROM283が設けられていて、パチンコ機201の起動時において前記遊技制御基板231から出力されてくる遊技制御基板IDに基づき、接続されている遊技制御基板231の種別を表示制御基板280が自動的に判別し、該判別した種別に該当する表示画像データファイルを前記表示画像記憶部283から読み出して表示画像として使用することにより、接続されている遊技制御基板231が該当する機種の盤面背景画像がEL表示装置269の表示領域に表示されるとともに、各種表示キャラクターやフォントが、EL表示装置269,300a〜dの各表示領域に表示されるようになっている。
【0239】
このように、前記表示画像記憶部283に、予め複数種の機種の表示画像データファイルを、機種を特定可能な遊技制御基板IDの情報に対応付けて記憶しておき、該複数機種の表示画像データファイルから接続された遊技制御基板231が該当する機種の表示画像データファイルを読み出して使用するようにすることは、機種変更に伴って接続される遊技制御基板231が変更されても、該変更された新たな遊技制御基板231が該当する機種の表示画像データが、新たに記憶させることなく前記EL表示装置269に表示されるようになるため、簡便かつ迅速な機種変更を実現できることから好ましい
【0240】
また、本実施例では遊技制御基板231に対して、機種を特定可能な遊技制御基板IDを予め付与、記憶しておき、起動時に表示制御基板280が該遊技制御基板IDを入手して接続されている遊技制御基板231の種別を自動的に特定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの設定を表示制御基板280にディップスイッチ等を設けて設定するようにしたり、更には、起動時に選択画面を前記遊技領域207の所定領域に表示して、打球操作ハンドル205を操作して機種を選択できるようにしても良い。
【0241】
ここで、本実施例におけるパチンコ機201における表示制御基板280は、前述したように、始動入賞口214へのパチンコ球の入賞或いは前記可変表示域210に予め定められた特定の「普通図柄」の表示中における通過ゲート211のパチンコ球の通過に基づいて、有機ELパネル269の可変表示領域209に特別図柄を可変表示させる制御を行うとともに、所定条件が成立したときに、可変表示領域209に表示させる特別図柄の可変表示態様に関連する演出態様を、可変表示領域209を除く表示エリア269a及び表示エリア300に表示させる制御を行うようになっており、以下、その可変表示態様及び演出態様の一例を図28〜図31に基づいて説明していく。
【0242】
なお、図28〜図31においては、各図中(a)においては遊技盤206上の表示エリア269aの表示状態を示し、(b)においてガラス板202a及びその外周の表示エリア300の表示状態を示し、(c)において遊技者側からのガラス扉枠202の前面全域の表示態様を示し、これら各図によりEL表示装置269EL表示装置300a〜dそれぞれの状況を説明することとする。
【0243】
尚、各図28〜図31中の(a)では、EL表示装置269の表示エリア269aに表示される表示画像以外の種々の要素(図17に示した風車、始動入賞口214や釘等の遊技用部品)を省略した図として説明する。
【0244】
まず図28には、始動入賞口214へのパチンコ球の入賞、或いは前記可変表示域210に予め定められた特定の「普通図柄」の表示中における通過ゲート211のパチンコ球の通過に基づいて、可変表示領域209において可変表示が開始された状態が示されている。この状態において、EL表示装置269の表示エリア269aに設けられた恐竜表示エリア208a、恐竜表示エリア208bに表示される恐竜の画像は、図28(a)に示されるように静止状態とされているとともに、中央付近の可変表示領域209にて左、中、右の可変表示エリアの特別図柄の可変表示が開始される。
【0245】
なお、パチンコ機201が非稼働状態である場合には、特に図示はしないが、表示エリア269a上にタイトル画面やデモ画面等が表示されるとともに、表示エリア269aの全域が青色に発光した表示態様となるように有機ELパネル269並びにEL表示装置300a〜dの表示制御が行われ、これにより非稼働状態である旨が報知される。このように非稼働状態において表示エリア269aを稼働状態とは異なる表示態様(ここでは青色に発光)を表示させることで、パチンコ機201の稼働状況を、遊技者のみならず、他の遊技者や店員等が、パチンコ機201から離れた場所から容易に把握することが出来る。
【0246】
また、可変表示領域209にて特別図柄の可変表示が開始された時点で、図28(c)に示されるように、表示エリア269aの周囲に形成されたEL表示装置300a〜dの表示エリア300に、反時計回りに回転するスパイラル状の模様を前記可変表示の開始と連動して表示するように、表示制御手段である表示制御基板280が表示制御するとともに、表示エリア300の外周部の遊技効果LED228が点滅するように前記LED制御基板235にて制御される。尚、有機EL表示装置300a、300dの隅部位置には、遊技情報として前回の大当りからの可変表示回数である始動回数と、本日の大当り回数とが、稼働中において常時表示されている。
【0247】
次に図29には、可変表示が開始されてから所定時間経過後において前述したリーチ状態が発生した状況が示されている。このリーチ状態中における可変表示領域209は、例えば図29(a)に示されるように、左図柄(7)及び右図柄(7)とが中段の横ライン上に停止表示され、中図柄は可変表示が継続されている状態となっている。
【0248】
また、このように可変表示領域209における左右の可変表示エリアに左図柄(7)及び右図柄(7)とが中段の横ライン上に停止表示された段階において、図29(a)に示されるように、表示エリア269aにおける可変表示領域209の下方位置に「リーチ!」なる文字が表示され、リーチ状態が発生したことが文字情報により遊技者に報知される。
【0249】
さらにこのリーチ状態が発生した時点において、前記EL表示装置269の表示エリア269aに設けられた恐竜表示エリア208a、恐竜表示エリア208bに表示される恐竜の画像が、恐竜の口が開閉するとともに手足等の部位が上下動するように表示される。このように可変表示領域209にリーチ態様が表示されたときに、遊技領域207に設けられた表示エリア269aの表示画像が動作するように表示演出が行われることで、遊技者の大当りへの期待感を効果的に高めることが出来る。
【0250】
また、リーチ状態が発生したときに常に恐竜表示エリア208a、恐竜表示エリア208bに表示される恐竜画像を動作させるのではなく、例えばリーチ状態が発生した場合における所定の確率で恐竜画像を動作させるようにしたり、あるいは動作させる恐竜画像の数をリーチ毎に変えるようにすれば、リーチ状態の発生に伴う演出のバリエーションが増加するので演出効果が向上するとともに、遊技者の大当りへの期待感をより効果的に高めることが出来る。
【0251】
また、この状態において、表示エリア269aの周囲に形成されたEL表示装置300a〜dの表示エリア300の表示内容が、反時計回りに回転するスパイラル状の模様に切り替え表示されるとともに、表示エリア300の外周部の遊技効果LED228の点滅間隔が変化して短くなる。
【0252】
次いで、図29に示されるリーチ状態が発生した時点から所定時間が経過した時点で、可変表示領域209における中央の可変表示エリアに、大当りの対象となる「7」以外の適宜の特別図柄(例えば「3」(図示略))が一時停止すると、表示エリア269aにおける上部の恐竜表示エリア208aの下部から、可変表示領域209の中央に向かって噴出される炎が表示されるとともに、表示エリア269aにおける可変表示領域209の下方の領域には、演出を盛り上げるための女性のキャラクタC1が表示される(図30参照)。
【0253】
この炎の噴出表示に伴って、可変表示領域209では、その中央の可変表示エリアに一時停止されている特別図柄「3」が燃えて溶けだし(例えば図30(a)参照)、大当りの対象となる「7」に近づく次の特別図柄「4」に変化していく(図示略)。
【0254】
この際、可変表示領域209における中央の可変表示エリアが図28及び図29のときよりも拡大表示されるとともに、左右の可変表示エリアが縮小表示されるため、この時点において特に注目される中央の可変表示エリアに表示される特別図柄である「6」を強調して表示させることが出来る。
【0255】
図30には、上記のように恐竜が炎を噴出して特別図柄を変化させる演出が繰り返し行われた後、中央の可変表示エリアに特別図柄「6」が一時停止された状況が示されている。なお、このように特別図柄が一時停止している状況においては可変表示は継続中である。また、図30(a)に示されるように、恐竜表示エリア208a、恐竜表示エリア208bに表示される恐竜画像による表示演出も継続される。
【0256】
また、この状態において、表示エリア269aの周囲に形成されたEL表示装置300a〜dの表示エリア300の表示内容が、スパイラル状の模様の表示から炎の表示に切り替わるとともに、表示エリア269aの外周部の遊技効果LED228が点灯状態に切り替わり、遊技効果LED228の発光色も変化する。
【0257】
特に図30(c)に示されるように、表示制御基板280は、あたかも炎が上部の恐竜画像の口から噴出されているような表示態様を表示させる制御を行うとともに、可変表示領域209に向けて噴出された炎により、可変表示領域209に一時停止(可変表示)される特別図柄が燃えて溶け出すといった演出表示態様を表示させる制御を行うので、可変表示に関連する演出効果が効果的に高まるばかりか、可変表示態様及び演出表示態様と恐竜画像の動作態様との関連性が高まり、一体感のある演出を遊技者に提供することが出来るようになっている。
【0258】
次いで、図30に示される表示状態から、可変表示領域209における中央の可変表示エリアに大当りの対象となる「7」の特別図柄が停止表示されると、図31(a)に示されるように、可変表示領域209の可変表示が終了して、左、中、右の可変表示エリアの中段それぞれに特別図柄「7」が停止されて特定の表示態様「777」が表示される。そしてこの可変表示領域209における特定の表示態様の停止表示に基づいて、大当り状態が発生することになる。
【0259】
また、可変表示の終了の際においては、可変表示領域209が全体的に拡大表示されて特定の表示態様が強調表示されるため、可変表示結果として特定の表示態様(大当り態様)が表示されたことが報知表示さる。また、恐竜画像の動作演出が終了してそれぞれ口が開いた態様にて停止される。
【0260】
同時に、表示エリア269aにおける可変表示領域209の一部及びその左右側の領域に相当する位置には、あたかも左右の恐竜画像の口から炎が噴出されているような表示態様が表示されるとともに、表示エリア269aの可変表示領域209の下方には「大当り!」なる文字が表示され、大当り状態が発生したことが文字情報により遊技者に報知表示される。さらに表示エリア300の表示内容が、炎の回転表示から女性のキャラクタC2が表示され、大当り状態が発生したことを示す演出表示態様となる。尚、この際、遊技情報である始動回数表示や大当り回数表示は実施されない。
【0261】
また、特に図示はしないが、上記のように大当り状態が発生して開閉板220が開放する際においてキャラクタC2が出現して、あたかもキャラクタC2が開閉板220を開放させるような演出表示がなされるようにしてもよい。このように表示エリア269aが遊技盤206に設けられていることで、遊技領域207内の開閉板220や恐竜画像の動きに関連した表示態様を表示エリア269aにて容易に表示させることが出来る。
【0262】
以上説明したように、本実施例の遊技機であるパチンコ機201によれば、自己発光可能で薄型のEL表示装置269,300a〜dを、その表示エリア269a、300が、遊技盤206及び透視窓枠であるガラス扉枠202のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置することで、これら表示領域を形成するため制約をより少ないものにでき、パチンコ機201の全面を利用して演出効果を飛躍的に向上できる。
【0263】
また、本実施例の遊技盤206のようにすれば、従来のように遊技盤206の中央部等に穴をあけて可変表示装置を配置することなく、可変表示領域209を盤面上に形成することが可能であるばかりか、遊技盤206面の背面側であって、可変表示領域209に合致する部分にも遊技球通路や各種の装置を設けることができるため、遊技盤206背面における部品配置の設計自由度を大幅に向上できる。
【0264】
以上、本実施例2のようにすれば、従来の遊技機においては、遊技盤における演出が主に実施されて、該遊技盤以外の遊技機の領域における演出に乏しく、遊技者により効果の高い演出を実施できないと問題があったが、これらの問題を、遊技盤6における表示領域である表示エリア69aに加えて、前記EL表示装置100a〜dの表示領域である表示エリア100を前記透視窓枠であるガラス扉枠2の遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置することで、これら表示領域である表示エリア100においても種々の演出を実施できるようになることで、解決することができる。
【0265】
以上、本発明の請求項1に対応する実施形態を図面により前記実施例にて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0266】
また、本実施例2においては、表示制御手段である表示制御基板280は、前記遊技盤206上に形成された前記EL表示装置269の表示エリア269aに、盤面画像を表示するようになっており、このようにすることは、盤面画像の画像データを変更するのみで、機種のイメージを一新でき、演出効果を向上できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、EL表示装置269の表示エリア269a盤面画像を表示しない構成としても良い。
【0267】
また、本実施例2においては、前記遊技領域207を流下する遊技球の通過を検出する遊技球検出手段であるゲートスイッチ212を設け、前記表示制御手段である表示制御基板280は、該ゲートスイッチ212による遊技球の通過検出に基づいて、遊技盤206上に設けられた表示エリア269aにおける演出(画像球による演出表示)を行うようにしており、このようにすることは、遊技球の流下範囲を狭めることなく、遊技球の行方に応じた画像演出を行うことができ、より一層高い演出効果を得ることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技球の通過検出に基づく演出表示を実施しない構成としても良い。
【0268】
また、本実施例2においては、表示制御手段である表示制御基板280が、可変表示領域209の表示状態に応じて前記EL表示装置269、300a〜d、の各表示エリア269a、300における表示状態を変化させるようにしており、このようにすることは、可変表示演出を行う範囲が可変表示領域209上に限定されずに前記EL表示装置269、300a〜dの各表示エリア269a、300に拡大されることで、演出効果を飛躍的に高めることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら可変表示領域209の表示状態に応じて前記EL表示装置269、300a〜dの各表示エリア269a、300における表示状態を変化させない構成としても良い。
【0269】
また、本実施例2においては、前記表示制御手段である表示制御基板280は、EL表示装置269、300a〜dの各表示領域間69a、300で相互に作用を及ぼすように連動した演出(リーチ状態表示と渦巻き画像の表示、回転、反転等)を行うようにしており、このようにすることは、EL表示装置269、300a〜dの各表示エリア269a、300の相互間において、関連性のより強い演出を行うことで、より一層高い演出効果を得ることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各表示エリア269a、300の連動した演出を行わない構成としても良い。
【0270】
また、本実施例2においては、前記表示制御基板280が遊技履歴を集計し、該集計した遊技情報である大当り回数や始動回数を、前記EL表示装置300a,300dの表示エリア300の隅部に表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技情報を集計して表示しない構成としても良い。更には、これら表示される遊技情報として、本実施例2では大当り回数と始動回数とを表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら集計し、表示する遊技情報の内容な適宜に選択すれば良く、これら遊技情報を表示する位置も適宜に選択すれば良い。
【0271】
また、本実施例2においては、前記表示制御手段である表示制御基板280は、前記EL表示装置269、300a〜dに対して着脱可能に接続されており、このようにすることは、機種変更に際して、前記表示制御基板280を変更する必要が生じた場合でも、該表示制御基板280とEL表示装置269、300a〜dとを容易に分離することができ、機種変更に伴う表示制御基板280の交換労力を軽減できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示制御基板280は、前記EL表示装置269、300a〜dに対して着脱不能に接続されていても良い。
【0272】
また、本実施例1においては、前記EL表示装置269、300a〜dのそれぞれに表示エリア269a、300を保護するための保護層としてアクリル板271や、ポリカーボネート等の樹脂を着色した有色透明樹脂層を設けており、このようにすることは、外部からの衝撃等によるEL表示装置269、300a〜dの損傷を可能な限り防止することができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保護層を有しない構成としても良い。
【0273】
また、言うまでもなく、有機EL表示装置269の可変表示態様や、これに関わる演出態様は上記図示したものに限定されるものではなく、種々の表示態様に変更可能である。
【0274】
また、本実施例においては、有機EL表示装置269の可変表示領域209にて、可変表示中にリーチ状態が発生した場合における可変表示態様及びこれに関連する演出表示態様の一例を示したが、例えば通常の可変表示中において、前述したようなリーチ状態が発生することを予告するリーチ予告演出が行われるようにしたりしても良い。
【0275】
また、本実施例1では、遊技情報を表示領域300に表示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技情報を表示エリア269aに表示するようにしても良い。
【0276】
また、本実施例1では、有機EL表示装置269の表示エリア269aを遊技盤206全域にわたって設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図1に示される可変表示領域209に対応するエリアのみに部分的に設けられていてもよく、また、部分的に設ける場合における配置位置は適宜に選択すれば良い。
【0277】
また、本実施例1では、可変表示及びその他の演出等を行う各EL表示装置269、300a〜dの表示制御を同一の表示制御基板280が行う構成としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各EL表示装置269、300a〜dの表示制御を異なる表示制御基板にて実施するようにしても良いし、逆に、高性能な制御手段を用いる場合には、EL表示装置269、300a〜dの表示制御のみならず、スピーカ227の音声出力制御、遊技効果LED228の発光制御等を1つの制御手段にて行う構成としても良い。
【0278】
また、前記表示制御基板280を、遊技場に関する情報の管理を行うホールコンピュータに接続し、例えば遊技場に関する情報(例えばイベントの告知や遊技に関わるサービス内容等)や、遊技場を演出するためのキャラクター等を前記表示エリア269a、300にて表示させるようにしても良い。
【0279】
(実施例3)
次に、本発明の実施例3を図面に基づいて詳細に説明すると、図32には、本発明の請求項2の発明が適用された遊技機の一例であるパチンコ機401の全体正面図が示されている。パチンコ機401は、図32及び図33に示されるように、図示しない枠状に形成された基枠に開閉自在に枢支されるとともに、パチンコ球が打ち込まれる略円形の遊技領域407が前面に形成された遊技盤406が上半部に着脱自在に取り付けられた前面枠441と、前面枠441における遊技盤406及びその周囲前面を開閉自在に枢支された透視窓枠としてのガラス扉枠402と、から主に構成されている。
【0280】
前面枠441の前面におけるガラス扉枠402の下方には、打球供給皿403が設けられているとともに、打球供給皿403の左右側には、内部に設けられるスピーカ427(図36参照)から出力される音を放音する放音部429がそれぞれ設けられている。打球供給皿403の下方には、打球供給皿403から溢れたパチンコ球を貯留する余剰球受皿404と、打球を発射する打球操作ハンドル405と、が設けられている。
【0281】
図33には、図32のA−A断面図が示されており、図中右側がパチンコ機401の前方となっている。ガラス扉枠402は、中央に遊技領域407とほぼ同形の円形の開口部442が形成された非透明の合成樹脂板により構成されている。この開口部442は、前面枠441の前面上半部を閉塞した状態において、その後方の遊技領域407の前方に対向するようになっており、ガラス扉枠402の後面側から着脱自在に取り付けられる透明な2枚のガラス板402a、402bにより閉塞されている。
【0282】
ガラス扉枠402により前面枠441の前面上半部を閉塞した状態において、ガラス板402a、402bは遊技盤406の前面から所定距離離間した前方位置に配置されるので、遊技盤406の前面とガラス板402bの後面との間にパチンコ球が打ち込まれる遊技領域407が形成される。また、パチンコ機401の前方からガラス板402a、402bを通して後方の遊技領域407が視認出来るため、ガラス板402a、402bは遊技領域407を透視可能な透視窓を構成している。
【0283】
ガラス板402a、402bは、周縁部に設けられる環状の保持リング443により前後方向(図33中左右方向)に互いに所定距離離間した状態に保持されている。そして、前後のガラス板402a、402b間には、後述する識別情報としての特別図柄を可変表示可能なEL表示装置としての透明な無機EL表示器520が、前方のガラス板402aの後面に当接した状態でガラス板402aのほぼ全域にわたって設けられているため、ガラス板402aの全域にわたってEL表示領域としての円形の表示エリア520aが形成されている。
【0284】
透明な無機EL表示器520は、例えばパチンコ機401の前方から遊技者により叩かれたり、パチンコ球が衝突すること等による衝撃により損傷したり、また、後方の遊技領域407内に打ち込まれたパチンコ球が衝突すること等による衝撃により損傷する恐れがあるが、前後のガラス板402a、402b間に設けられているため、これら前後のガラス板402a、402bに保護されることにより損傷が効果的に防止されている。すなわち、本実施例3においては、これらガラス板402a、402bは、無機EL表示器520を衝撃や損傷から保護するための保護層として機能している。
【0285】
なお、本実施例3においては、無機EL表示器520は前方のガラス板402aの後面に取り付けられ、後方のガラス板402bから離間した状態で設けられているが、無機EL表示器520の後面を後方のガラス板402bの前面に当接するように設けられても良いし、あるいはガラス板402a、402bを無機EL表示器520の前後面(表裏面)に当接させて2枚のガラス板402a、402bにより前後方向から挟持するように設けられていても良い。なお、無機EL表示器520の詳細な構造は後述する。
【0286】
また、ガラス扉枠402の前面におけるガラス板402aの周囲には、後述するEL表示装置としての有機EL表示器500a〜dが設けられており、これら有機EL表示器500a〜dにより、ガラス板402aの周囲にわたってEL表示装置のEL表示領域としての表示エリア500(図32中における斜線領域)が形成されている。この表示エリア500には、パチンコ機401の前面を装飾するための装飾の表示や、後述するような遊技に関連する種々の演出が表示されるようになっている。
【0287】
なお、本実施例3における透視窓はガラス板402a、402bにて構成されているが、遊技領域407を透視可能に構成できるものであれば、ガラス板以外の例えばポリカーボネート樹脂等の樹脂材や、その他の素材にて構成されていても良い。
【0288】
尚、本実施例3では、有機EL表示器500a〜dはガラス扉枠402の前面におけるガラス板402aの周囲に設けられているが、ガラス扉枠402全体を透明なポリカーボネイト樹脂等により透明に構成して、ガラス扉枠402の裏面におけるガラス板402aの周囲に配置しても良いし、あるいは、有機EL表示器500a〜dからの配線の引き回しを簡素化するために前面枠441の前面に配置しても良い。
【0289】
ガラス扉枠402における表示エリア500の外周部には、遊技効果LED428が設けられている。遊技効果LED428には、光の3原色であるR(赤)、G(緑)、B(青)の発光素子を有するフルカラーLEDが適用されており、赤、緑、青、水、紫、黄、白の7色に発光が可能とされている。
【0290】
図32に戻って、円形の表示エリア520aの略中央付近は、「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示領域としての可変表示エリアE1(図32中四角枠状の2点鎖線(実際には表示されない)に囲まれるエリア)とされている。
【0291】
可変表示エリアE1においては、横方向に並ぶ態様で3つの可変表示エリアが表示上で形成され、それらのエリアにおいて、「左図柄」、「中図柄」、「右図柄」の3つの特別図柄が、後述するように打球が始動入賞口414へ始動入賞することに基づいて個々に独立して可変表示されるようになっている。
【0292】
一方、遊技盤406の前面における略円形の遊技領域407内には、パチンコ球の流下経路を左右する図示しない釘や風車等が適宜配設されているとともに、遊技領域407内上部及び左右端部には、ソレノイド553、554、555(図36参照)の駆動により形態を変化可能に構成された恐竜をモチーフにした役物551、551、552がそれぞれ配設されている。
【0293】
役物550の周囲を囲むように形成された装飾ブロック556の上部中央には、7セグメントLEDよりなる1つの図柄表示エリアに、「普通図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示可能とされた可変表示器410が設けられている。可変表示器410に表示される普通図柄は、後述するように打球が通過ゲート411を通過することに基づいて可変開始される。なお、本実施例3においては上記普通図柄の可変表示を7セグメントLEDにて行っていたが、無機EL表示器520にて行うようにしても良い。
【0294】
また、装飾ブロック556における可変表示器410の左右側には、その下方に設けられる始動入賞口414に入賞した始動入賞球数を記憶して表示する4個の表示部(LED)を有する始動入賞記憶表示器418が設けられている。本実施例3では、4個を上限として、始動入賞が記憶される毎に、始動入賞記憶表示器418のLEDが1つ追加して点灯する。そして、可変表示エリアE1において特別図柄の可変表示が開始される毎に、LEDが1つ消灯する。
【0295】
始動入賞口414に設けられる可動片415は、ソレノイド416によって開状態とされるとともに、始動入賞口414に入賞した打球は、始動入賞口スイッチ417(図36参照)によって検出される。始動入賞口414の左側には、打球を導く通過ゲート411が設けられており、通過ゲート411を通過した打球は、ゲートスイッチ412(図36参照)によって検出される。
【0296】
可動片415の下方には、開閉板420が設けられた可変入賞球装置419が取付けられている。遊技状態が大当り状態(特定遊技状態)となれば、ソレノイド421(図36参照)によって開閉板420が開成し、可変入賞球装置419の大入賞口が開口する。大入賞口に進入した球のうち特定入賞領域(Vポケット)に入った入賞球はVカウントスイッチ422(図36参照)で検出される。一方、大入賞口内における特定入賞領域以外の通常入賞領域へ入賞した入賞球はカウントスイッチ423(図36参照)で検出される。
【0297】
424a〜dは入賞口を示し、入賞口424a〜dに入賞した打球は、入賞球検出スイッチ499a〜d(図36参照)で検出される。また、左右の役物551、552が配設される装飾ブロック557には、遊技中に点灯表示される装飾ランプ425が設けられている。また、遊技領域407の下部には、入賞しなかった打球を回収するアウト口426が形成されている。
【0298】
打球操作ハンドル405の操作によって駆動モータ494(図36参照)により揺動されるハンマーによって発射された打球は、打球レール(図示略)を通って遊技領域407に入り、その後、遊技領域407を流下していく。この際、発射勢いが弱すぎて遊技領域407に達しなかったパチンコ球は、環流経路(図示略)を通じて余剰球受皿404に環流されるようになっている。
【0299】
また、遊技領域407に打ち込まれた打球が通過ゲート411を通ってゲートスイッチ412で検出されると、可変表示器410に停止表示されている普通図柄が変動を開始する。尚、可変表示器410の可変表示中に打球が通過ゲート411を通過した場合にはその通過が記憶され、可変表示器410が停止して再度変動を開始可能な状態になってから通過記憶を「1」減算して可変表示器410が可変表示制御される。この通過記憶の上限は例えば「4」に定められており、現時点での通過記憶数が通過記憶表示器(図示せず)により表示される。
【0300】
また、打球が始動入賞口414に入賞し、始動入賞口スイッチ417で検出されると、特別図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示エリアE1に表示される特別図柄がスクロールを始める。例えば、すでに可変表示が開始されて特別図柄が変動中である等の理由によって特別図柄の変動をすぐに開始できる状態でなければ、始動入賞記憶を一つ増やす。
【0301】
可変表示器410の可変表示動作後の表示結果が予め定められた特定の表示結果(例えば7)となった場合に、始動入賞口414に設けられた可動片415が所定時間開成して、パチンコ球が始動入賞口414に入賞し易くなる遊技者にとって有利な状態となる。
【0302】
この始動入賞口414にパチンコ球が入賞して始動入賞口スイッチ417で検出されると、特別図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示エリアE1において全特別図柄が可変表示(変動表示)を開始する。そして、その後、左、中、右の特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様(例えば777)となった場合に、特定遊技状態(大当り状態)が発生する。このような大当り状態が発生する特定の表示態様は、大当り図柄と呼ばれ、この例では予め複数種類定められている。このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置419の開閉板420が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(例えば30秒間)の経過または打球の所定個数(例えば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。第1の状態となっている可変入賞球装置419の大入賞口内に進入した打球が特定入賞領域(Vポケット)に入賞してVカウントスイッチ422により検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って再度開閉板420が開成されて第1の状態となる。この第1の状態の繰返し継続制御は、本実施例3では最大15回まで実行可能とされている。このような最大15回実行可能である第1の状態となっている時期は、繰返し継続制御のラウンド(回)と呼ばれる。この例では、繰返し継続制御は、第1ラウンドから最大第15ラウンドまで繰返し実行可能である。
【0303】
また、可変表示エリアE1で可変表示された左、中、右の特別図柄が同じ図柄の種類に一致した大当り図柄の組合せで停止表示されたときには前述したように大当りが発生するが、その大当り図柄が複数種類の大当り図柄のうちの予め定められた種類の大当り図柄(特別の表示態様の図柄)である場合には、前記特定遊技状態の終了後に通常遊技状態に比べて大当りが発生する確率が高く変動した確率変動状態(以下、確変状態ともいう)となる。このような確率変動状態の発生のきっかけとなる特別の表示態様の大当り図柄は、確変図柄とよばれる。以下、確変図柄により発生する大当りを確変大当りといい、確変図柄以外の大当り図柄(非確変図柄)により発生する大当りである通常大当りと区別している。
【0304】
通常遊技状態中に、一旦、確変大当りが発生すると、その確率変動状態は、例えば、少なくとも予め定められた確変継続回数(例えば、1回、あるいは2回)分の大当りが発生するまで確率変動状態に継続制御される。また、確率変動状態中に確変大当りが発生すれば、その確変大当り以降、改めて確変継続回数が計数され、その後、少なくとも確変継続回数だけ大当りが発生するまで確率変動状態が継続する。そして、確変継続回数に達した大当りが確変図柄以外の非確変図柄によるものであった場合には、確率変動の生じていない通常遊技状態に戻る。
【0305】
可変表示エリアE1においては、リーチ状態が発生する場合がある。ここで、「リーチ状態」とは、可変表示エリアE1にて可変表示が開始された後、表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特定の表示態様となる表示条件から外れていない表示態様をいう。すなわち、リーチとは、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特定の表示態様の組合せとなる条件を満たしている表示状態をいう。
【0306】
次に、図34には、本実施例3に用いたEL表示装置としての無機EL表示器520の構成を示す断面図が示されている。
【0307】
本実施例3に用いた無機EL表示器520は、図34に示されるように、陽極となる複数の透明な酸化インジウム薄膜(ITO)電極523が配列形成されたX側ガラス基板521と、陰極となる陽極と同様の複数の透明な酸化インジウム薄膜(ITO)電極526が配列形成されたY側ガラス基板527との両極間に、絶縁体からなる絶縁層524の薄膜を2層配設し、これら両絶縁層524、524の間に電界を印加することで発光する無機蛍光体薄膜525R、525G、525Bが介在するようにし、その外周をシール材522により、前記X側ガラス基板521とY側ガラス基板527との間が密封された構成とされていて、前記X側ガラス基板521の外周端部並びにY側ガラス基板527の外周端部には、前記陽極・陰極である酸化インジウム薄膜(ITO)電極523、526を表示制御する後述する無機EL駆動回路540に接続するためのフレキシブルプリント基板(FPC)528が導出されている。
【0308】
前記無機蛍光体薄膜525R、525G、525Bに使用される無機電界発光(EL)材料としては、マンガン(Mn)やテルビウム等の種々の元素が添加された硫化亜鉛(ZnS)薄膜や、セリウム(Ce)が添加された硫化ストロンチウム(SrS)薄膜や、チタン酸バリウム(BaTiO)薄膜等を無機電界発光(EL)材料として好適に使用することができる。
【0309】
また、前記絶縁体524としては、5酸化タンタル(Ta)が例示され、これを所定の膜厚に形成して使用することができる。
【0310】
また、これら無機電界発光(エレクトロルミネッセンス)材料や前記絶縁体524の薄膜を形成する手法は、ピンホールの無い良質な薄膜を形成できるものであれば、使用する各材料の性質に合わせて、スパッタリング法や蒸着法や、高分子である場合にはスピンコート法等の適宜な方法使用することができる。
【0311】
本実施例3の無機EL表示器520は、前記陽極・陰極である酸化インジウム薄膜(ITO)電極523、526との交差する隣接する部位に、RGBの赤(R)、緑(G)、青(B)の各3原色を発光する無機蛍光体薄膜525R、525G、525Bが並列配置形成され、これら対向する両電極間に、高周波電圧を印加することで、赤(R)、緑(G)、青(B)の各3原色が、前記X側ガラス基板521側に放射されるようになっている。
【0312】
尚、本実施例3の無機EL表示器520は、これら隣接する赤(R)、緑(G)、青(B)を1単位として1画素が形成されるとともに、これらがドットマトリクス状に配置されているため、後述する無機EL駆動回路540により、電圧を印加する電極が適宜に選択されることで、文字や画像を表示させることが可能とされている。更に、本実施例3では、無機EL駆動回路540により、各交差する電極間に印加する電圧のパルス幅を適宜に変化させることで、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の各色の発光強度を変化させて諧調表示を行うことにより、フルカラー表示が可能とされている。
【0313】
尚、前記基板材としてガラスに代えて、高分子フィルム等を使用して、無機EL表示器520を可撓性を有するフイルムディスプレイとしても良い。
【0314】
このように、無機EL表示器520を構成するX側ガラス基板521や、Y側ガラス基板527や、陽極・陰極に用いられる酸化インジウム薄膜(ITO)電極523、526は透明であり、絶縁体524や無機蛍光体薄膜525R、525G、525Bは膜厚が薄く構成されていて光が透過するため、これにより無機EL表示器520はほぼ透明に構成され、無機EL表示器520の少なくとも非発光表示領域においては後方の遊技領域407を見通すことが出来るため、遊技領域407の状況を無機EL表示器520を通して視認することが出来るようになっている。
【0315】
図35は、本実施例3に用いた有機EL表示器500a〜dの構成を示す断面図である。
【0316】
本実施例3の有機EL表示器500a〜dは、陽極となる複数の酸化インジウム薄膜(ITO)電極503が配列されたX側ガラス基板501と、陰極となる複数の金属電極506が配列されたY側ガラス基板507と、の両極間に、電界を印加することでR(赤)、G(緑)、B(青)の各発光色を発光する有機蛍光体薄膜505R、505G、505Bが介在するように、かつ酸化インジウム薄膜(ITO)電極503上を被覆するように形成されたキャリア層504上に薄膜として配列形成されるとともに、その外周にシール材502を設けることにより、X側ガラス基板501とY側ガラス基板507との間を密封した構成とされている。X側ガラス基板501の外周端部並びにY側ガラス基板501の外周端部には、陽極である酸化インジウム薄膜(ITO)電極503と陰極である金属電極506とを、後述する有機EL駆動回路517に接続されるフレキシブルプリント基板(FPC)508が導出されている。また、Y側ガラス基板501の外方側には、ポリカーボネート等の樹脂を着色した有色透明樹脂にて保護層509が形成されており、外部からの衝撃等により有機EL表示器500a〜dが損傷する等の不都合を防止できる。
【0317】
尚、上記のように保護層509が着色されていることで、有機EL表示器500a〜dの非表示状態時において、外部光の反射作用によって表示エリア500が適宜色に見えることになるため、有機EL表示器500a〜dの非表示状態時における表示エリア500の装飾性が効果的に高まる。
【0318】
有機蛍光体薄膜505R、505G、505Bに使用される有機電界発光(エレクトロルミネッセンス)材料としては、公知の低分子或いは高分子の有機EL材料であるアントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレン、ブタジエン誘導体、クマリン、アクリジンスチルベン誘導体、等の有機エレクトロルミネッセンス材料を使用することが好ましい。
【0319】
キャリア層504としては、正孔を有機蛍光体薄膜505R、505G、505Bに輸送するものや、電子を輸送する公知の有機導電材を使用することが好ましく、これらキャリア層504としては、正孔を輸送するフタロシアン系化合物や芳香族アミン系化合物が例示され、電子を輸送するものとしては、オキサジアゾール誘導体やトリアゾール誘導体等が例示され、これらを所定の膜圧に形成して使用することができる。
【0320】
また、有機エレクトロルミネッセンス材料や有機導電材の薄膜であるキャリア層504を形成する手法は、ピンホールの無い良質な薄膜を形成できるものであれば、使用する各材料の性質に合わせて、スパッタリング法や蒸着法や、高分子である場合にはスピンコート法等の適宜な方法使用することができる。
【0321】
本実施例3の有機EL表示器500a〜dでは、陽極(酸化インジウム薄膜(ITO)電極503)と陰極(金属電極506)とが交差して隣接する部位に、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色を発光する有機蛍光体薄膜505R、505G、505Bが並列配置されており、これら対向する両電極間に、比較的低圧の直流電圧を印加することで、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色が、X側ガラス基板501側に放射されるようになっている。
【0322】
また、本実施例3では、これら隣接する赤(R)、緑(G)、青(B)を1単位として1画素が形成されるとともに、これらがドットマトリクス状に配置されているため、後述する有機EL駆動回路517により、電圧を印加する電極が適宜に選択されることで、文字や画像を表示させることが可能とされているとともに、有機EL駆動回路517により、各交差する電極間に印加する電圧のパルス幅を適宜に変化させることで、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の各色の発光強度を変化させて諧調表示を行うことにより、フルカラー表示が可能とされている。
【0323】
尚、本実施例3では、金属電極506が配列される基板材としてガラスを適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら基板材として不透明なものを適用しても良い。また、本実施例3では、陰極として不透明な金属電極506を適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら陰極として透明な電極材料を適用して、有機EL表示器500a〜d自体を透明なものとしても良い。
【0324】
図36は、パチンコ機に設けられた各種基板と各種電気部品との接続状況並びに遊技制御基板431における回路構成の一例を示すブロック図である。
【0325】
遊技制御手段としての遊技制御基板431は、プログラムに従ってパチンコ機401を制御する基本回路453と、ゲートスイッチ412、始動入賞口スイッチ417、Vカウントスイッチ422、カウントスイッチ423、入賞球検出スイッチ499a〜d、満タンスイッチ413(余剰球受皿404の満タンを検出する満タンスイッチ413)からの信号を基本回路453に与えるスイッチ回路458と、可動片415を開閉するソレノイド416、開閉板420を開閉するソレノイド421、役物550の形態を遊技状況に応じて変化させるソレノイド553、役物551の形態を遊技状況に応じて変化させるソレノイド554、役物552の形態を遊技状況に応じて変化させるソレノイド555、を基本回路453からの指令に従って駆動するソレノイド回路459と、始動入賞記憶表示器418の点灯および点滅を行うとともに、可変表示器410と装飾ランプ425とを駆動するランプ・LED回路460とを含む。
【0326】
また、遊技制御基板431は、基本回路453から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、無機EL表示器520の可変表示に利用された始動入賞球の個数を示す始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報を外部の管理コンピュータ等に対して出力する第1情報出力回路464を含む。
【0327】
基本回路453は、ROM454、RAM455、CPU456、I/Oポート457、および、クロック発生部450を含む。ROM454は、ゲーム制御用のプログラム等の各種の情報(データ)を記憶するためのものである。RAM455は、ワークメモリとして使用されるためのものである。CPU456は、ゲーム制御用のプログラム等の各種の制御用プログラムに従って遊技制御動作等の制御動作を行う。I/Oポート457は、データおよび信号等の各種情報の入出力用に設けられた複数のポートを有する。クロック発生部450は、基本回路453が動作する場合の基準タイミングとなる動作クロックをCPU456等の基本回路453内の各部に与えるものである。
【0328】
更に、遊技制御基板431には、電源投入時に基本回路453をリセットするための初期リセット回路466と、電源投入後に基本回路453を定期的にリセットするための定期リセット回路465と、基本回路453から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート457のうちのいずれかのI/Oポートを選択するための信号を出力するアドレスデコード回路467と、が設けられている。
【0329】
基本回路453は、電源投入時において、初期リセット回路466により初期リセットされる。また、電源投入後、基本回路453は、定期リセット回路465により定期的(例えば、2ms毎)にリセットされ、割込み処理が実行される。これにより、割込み処理が実行される毎に、ゲーム制御用のプログラムが所定位置から再度実行される。
【0330】
遊技制御基板431では、始動入賞口414へのパチンコ球の入賞に基づき、内部に大当り状態を発生させるか否かの内部抽選を実施するとともに、この内部抽選結果に応じて可変表示エリアE1の可変表示を開始させるための始動入賞コマンドや、前記内部抽選結果に基づき可変表示エリアE1に可変表示結果として表示させる図柄確定コマンド等の表示制御コマンドを表示制御基板480に送信する。また、可変表示エリアE1に特定の表示態様を表示させる表示制御コマンドを送信したときには、特定の表示態様の表示に基づいて遊技状態を大当り状態に移行させる制御を行うようになっている。
【0331】
打球を発射する打球発射装置(図示略)は、発射制御基板491上の回路によって制御される駆動モータ494で駆動される。そして、駆動モータ494の駆動力は、打球操作ハンドル405の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板491上の回路によって、打球操作ハンドル405の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0332】
また、遊技制御基板431から表示制御基板480には、無機EL表示器520の可変表示エリアE1の表示制御並びに有機EL表示器500a〜dの表示エリア500の表示制御に関する指令情報として、表示制御コマンドが伝送される。表示制御基板480側では、表示制御コマンドの指令内容にしたがって、無機EL表示器520、有機EL表示器500a〜dの表示制御を行うとともに、該表示制御コマンドデータCDに基づき、始動回数や大当り回数を集計してEL表示装置500a、500dの隅部に、稼働中において常時表示するようになっている(図38(c)参照)。
【0333】
遊技制御基板431からLED制御基板435には、LED制御基板435により制御が行われる遊技効果LED428の発光制御に関する指令情報としての発光制御コマンドが伝送される。LED制御基板435側では、発光制御コマンドの指令内容にしたがって、遊技効果LED428の発光制御を行う。尚、本実施例3では発光制御コマンドとして表示制御基板480に伝送される表示制御コマンドと同一のコマンドが伝送されるようになっており、これにより、無機EL表示器520の可変表示エリアE1並びに有機EL表示器500a〜dの表示と連動して遊技効果LED428の発光制御が行われるようになっている。
【0334】
遊技制御基板431から音声制御基板470には、音声制御基板470によりスピーカ427から出力される効果音等の音声の制御に関する指令情報としての音声制御用コマンドが伝送される。この音声制御用コマンドに応じて、音声制御基板470側では、スピーカ427からの効果音の発生等の音声制御を行う。
【0335】
また、基本回路453は、入賞球検出スイッチ499a〜dの検出信号と始動入賞口スイッチ417の検出信号、Vカウントスイッチ422の検出信号、カウントスイッチ423の検出信号に基づいて、所定個数の賞球を球払出装置497により払出させるための指令情報としての払出制御コマンドを賞球制御基板437に伝送する。賞球制御基板437側では、その出力されてきた払出制御コマンドに応じて球払出装置497を制御して所定個数の賞球を払出すための制御を行う。
【0336】
また、満タンスイッチ413からの検出信号が満タン状態を示している場合には、その状況に応じて、払出禁止コマンドを賞球制御基板437へ伝送し、球払出装置497による賞球の払出しを停止させる。
【0337】
また、賞球制御基板437上には、第2情報出力回路部468が設けられており、これら賞球制御基板437において制御される賞球の払い出し数の情報等を外部出力できるようになっている。
【0338】
また、賞球制御基板437は、対応して設置されるカードユニット(図示略)と接続され、各種信号の送受が実施可能とされており、対応するカードユニットからの球貸要求に応じて球払出装置497を制御して所定個数の貸出球を払出すための制御を行う。
【0339】
また、本実施例3のパチンコ機401では、無機EL表示器520及び有機EL表示器500a〜dと、これらの表示制御を行う表示制御基板480とがコネクタ(図示略)を介して着脱可能に接続されており、遊技制御基板431、表示制御基板480を交換することによりゲーム性や演出内容を変更できる構成とされている。すなわちこれら各基板を交換することにより機種変更ができる構成とされている。尚、発射制御基板491や賞球制御基板437は、異なる機種間においても共通に使用される。
【0340】
図37は、表示制御基板480の構成を示すブロック図である。表示制御基板480に設けられた制御部510は、CPU511と、必要なデータの書き込み、及び読み出しができ、集計された遊技情報が記憶される遊技情報レジスタを有するRAM512と、CPU511の制御プログラムや各種データテーブル等を格納するROM513と、I/Oポート514と、を含む。すなわち、制御部510は、これらCPU511、RAM512、ROM513、I/Oポート514が全て内蔵された1チップマイクロコンピュータにて構成されている。
【0341】
また、表示制御基板480には、遊技制御基板431からの表示制御コマンドが入力される入力回路515と、有機EL表示器500a〜dを表示制御するための有機EL駆動回路517と、無機EL表示器520を表示制御するための無機EL駆動回路540と、有機EL表示器500a〜dに表示される表示データが格納されている画像ROM519と、無機EL表示器520に表示される表示データが格納されている画像ROM541と、が搭載されている。
【0342】
制御部510は、遊技制御基板431から送信された表示制御コマンドに基づいて指令内容を特定し、この特定した指令内容に応じた有機EL表示器500a〜dの表示パターン及び/または無機EL表示器520の表示パターンを抽出し、この表示パターンに応じた表示データを有機EL表示器500a〜d及び/または無機EL表示器520に表示させるための表示駆動コマンドを、有機EL駆動回路517及び/または無機EL駆動回路540に送信する処理を行う。
【0343】
一方、有機EL駆動回路517においては、制御部510からの表示駆動コマンドの受信に基づき該当する表示データを画像ROM519から抽出し、この抽出した表示データに基づいて有機EL表示器500a〜dの表示駆動を行う。
【0344】
また、無機EL駆動回路540においては、制御部510からの表示駆動コマンドの受信に基づき該当する表示データを画像ROM541から抽出し、この抽出した表示データに基づいて無機EL表示器520の表示駆動を行う。
【0345】
次いで、本実施例3におけるパチンコ機401における表示制御基板480に設けられた制御部510は、前述したように、始動入賞口414へのパチンコ球の入賞に基づいて、ガラス板402a、402b間に設けられる透明無機EL表示器520の表示エリア520aのうちの可変表示エリアE1に特別図柄を可変表示させる制御を行うとともに、所定条件が成立したときに、可変表示エリアE1に表示させる特別図柄の可変表示態様に関連する演出態様を、可変表示エリアE1を除く表示エリア520a及び表示エリア500に表示させる制御を行うようになっており、以下、その可変表示態様及び演出態様の一例を図38〜図41に基づいて説明していく。
【0346】
なお、前述したように、可変表示エリアE1を含む表示エリア520aを構成する無機EL表示器520は透明に構成されており、表示エリア520aの表示状態と遊技領域407内の状況との区別がわかりにくいことから、図38〜図41においては、各図中(a)においては遊技盤406の前面の遊技領域407の状態を示し、(b)において透明無機EL表示器520の表示エリア520aの表示状態を示し、(c)において遊技者側からのガラス扉枠402の前面全域の表示態様を示し、これら各図により遊技領域407の状況、無機EL表示器520、有機EL表示器500a〜dそれぞれの状況を説明することとする。
【0347】
さらに各図38〜図41中の(a)では、遊技領域407内における役物550〜552以外の種々の要素(図32に示した風車、始動入賞口414や釘等の遊技用部品)を省略した図として説明する。
【0348】
まず図38には、始動入賞口414へのパチンコ球の入賞に基づいて、可変表示エリアE1において可変表示が開始された状態が示されている。この状態において、遊技領域407内の役物550〜552は、図38(a)に示されるように静止状態であり、遊技者が打ち込んだパチンコ球が流下している状態となる。表示エリア520aにおいては、中央付近の可変表示エリアE1にて左、中、右の可変表示エリアの特別図柄が可変表示され、可変表示エリアE1以外の領域には何も表示されない。
【0349】
なお、パチンコ機401が非稼働状態である場合には、特に図示はしないが、表示エリア520a上にタイトル画面やデモ画面等が表示されるとともに、表示エリア500の全域が青色に発光した表示態様となるように無機EL表示器520並びに有機EL表示器500a〜dの表示制御が行われ、これにより非稼働状態である旨が報知される。このように非稼働状態において表示エリア500を稼働状態とは異なる表示態様(ここでは青色に発光)を表示させることで、パチンコ機401の稼働状況を、遊技者のみならず、他の遊技者や店員等が、パチンコ機401から離れた場所から容易に把握することが出来る。
【0350】
また、可変表示エリアE1にて特別図柄の可変表示が開始された時点で、図38(c)に示されるように、表示エリア520aの周囲に形成された有機EL表示器500a〜dの表示エリア500には、反時計回りに回転するスパイラル状の模様が表示されるとともに、表示エリア500の外周部の遊技効果LED428が点滅する。尚、EL表示装置100a、100dの隅部位置には、遊技情報として前回の大当りからの可変表示回数である始動回数と、本日の大当り回数とが、稼働中において常時表示されている。
【0351】
ここで、可変表示エリアE1を含む表示エリア520aを形成する無機EL表示器520は、前述したように透明に構成されているとともに、遊技盤406の前面から所定距離離間した前方位置に配置されるガラス板402a、402b間に設けられているため、無機EL表示器520に関わらず可変表示エリアE1を含む表示エリア520aの後方の遊技領域407内においてパチンコ球は流下することになる。
【0352】
すなわち、特別図柄の可変表示を行う無機EL表示器520が、遊技領域407を構成する遊技盤406の前面から前方に離間して配置されたガラス板402a、402b間に設けられていることで、遊技領域407における可変表示エリアE1を含む表示エリア520a全体の後方もパチンコ球の流下領域として機能することになるとともに、役物550〜552や、各要素(図32に示した風車、始動入賞口414や釘等の遊技用部品)の配置位置が無機EL表示器520により制限されることがないので、遊技領域407内における遊技性が著しく損なわれることがない。
【0353】
また、無機EL表示器520は自己発光型の表示器であり、例えば後方の遊技盤406から前方の可変表示エリアE1に照射表示させるような表示器ではないため、可変表示エリアE1にて可変表示が行われている状態において、その後方にてパチンコ球が流下すること等があっても、可変表示エリアE1の可変表示状態がパチンコ球により損なわれたりすることがない。
【0354】
次に図39には、可変表示が開始されてから所定時間経過後において前述したリーチ状態が発生した状況が示されている。このリーチ状態中における可変表示エリアE1は、例えば図39(b)に示されるように、左図柄(7)及び右図柄(7)とが中段の横ライン上に停止表示され、中図柄は可変表示が継続されている状態となっている。
【0355】
また、このように可変表示エリアE1における左右の可変表示エリアに左図柄(7)及び右図柄(7)とが中段の横ライン上に停止表示された段階において、図39(b)に示されるように、表示エリア520aにおける可変表示エリアE1の下方位置に「リーチ!」なる文字が表示され、リーチ状態が発生したことが文字情報の表示により遊技者に報知される。
【0356】
さらにこのリーチ状態が発生した時点において、ソレノイド553〜555が駆動されて3つの役物550〜552の形態が変化する。詳しくは、ソレノイド553〜555のON/OFFが繰り返されることで恐竜の口が開閉するとともに、手足等の部位が上下動する。このように可変表示エリアE1にリーチ態様が表示されたときに、表示エリア520aの表示態様のみならず、その後方の遊技領域407に設けられた機械的構造物である役物550〜552の動作態様による演出が行われることで、遊技者の大当りへの期待感を効果的に高めることが出来るとともに、遊技領域407に設けられる役物550〜552と表示エリア520aの配置位置が前後に異なっているため、構造による視覚的な演出効果も生じる。
【0357】
また、リーチ状態が発生したときに常に役物550〜552を動作させるのではなく、例えばリーチ状態が発生した場合における所定の確率で役物550〜552を動作させるようにしたり、あるいは動作させる役物550〜552の数をリーチ毎に変えるようにすれば、リーチ状態の発生に伴う演出のバリエーションが増加するので演出効果が向上するとともに、遊技者の大当りへの期待感をより効果的に高めることが出来る。
【0358】
また、この状態において、表示エリア520aの周囲に形成された有機EL表示器500a〜dの表示エリア500の表示内容が、反時計回りに回転するスパイラル状の模様に切り替え表示されるとともに、表示エリア500の外周部の遊技効果LED428の点滅間隔が変化して短くなる。
【0359】
次いで、図39に示されるリーチ状態が発生した時点から所定時間が経過した時点で、可変表示エリアE1における中央の可変表示エリアに、大当りの対象となる「7」以外の適宜の特別図柄(例えば「3」(図示略))が一時停止すると、表示エリア520aにおける上部の役物550の配置位置下部から、可変表示エリアE1の中央に向かって噴出される炎が表示されるとともに、表示エリア520aにおける可変表示エリアE1の下方の領域には、演出を盛り上げるための女性のキャラクタC1が表示される(図40(b)(c)参照)。
【0360】
この炎の噴出表示に伴って、可変表示エリアE1では、その中央の可変表示エリアに一時停止されている特別図柄「3」が燃えて溶けだし(例えば図40(b)参照)、大当りの対象となる「7」に近づく次の特別図柄「4」に変化していく(図示略)。
【0361】
この際、可変表示エリアE1における中央の可変表示エリアが図38及び図39のときよりも拡大表示されるとともに、左右の可変表示エリアが縮小表示されるため、この時点において特に注目される中央の可変表示エリアに表示される特別図柄である「6」を強調して表示させることが出来る。
【0362】
図40には、上記のように恐竜が炎を噴出して特別図柄を変化させる演出が繰り返し行われた後、中央の可変表示エリアに特別図柄「6」が一時停止された状況が示されている。なお、このように特別図柄が一時停止している状況においては可変表示は継続中である。また、図40(a)に示されるように、役物550〜552による動作演出も継続される。
【0363】
また、この状態において、表示エリア520aの周囲に形成された有機EL表示器500a〜dの表示エリア500の表示内容が、スパイラル状の模様の表示から炎の表示に切り替わるとともに、表示エリア500の外周部の遊技効果LED428が点灯状態に切り替わり、遊技効果LED428の発光色も変化する。
【0364】
特に図40(c)に示されるように、表示制御基板480の制御部510は、あたかも炎が上部の恐竜(役物550)の口から噴出されているような表示態様を表示させる制御を行うとともに、可変表示エリアE1に向けて噴出された炎により、可変表示エリアE1に一時停止(可変表示)される特別図柄が燃えて溶け出すといったように、無機EL表示器520の表示エリア520aに表示される可変表示態様及び演出表示態様と、遊技領域407に設けられた役物550〜552の動作態様と、が相互に作用を及ぼすような演出表示態様を表示させる制御を行うので、可変表示に関連する演出効果が効果的に高まるばかりか、可変表示態様及び演出表示態様と役物550〜552の動作態様との関連性が高まり、一体感のある演出を遊技者に提供することが出来る。
【0365】
また、特別図柄が可変表示される可変表示エリアE1を含む表示エリア520aが、遊技領域407の前方対向位置に配置されるガラス板402a全域にわたって設けられていることで、遊技領域407の遊技性を低減させることなく、可変表示態様に関連する演出表示態様を広範囲にわたって表示出来るため、可変表示エリアE1における可変表示及び可変表示に関連する演出表示の効果がより高まるとともに、迫力ある演出を遊技者に提供できる。
【0366】
次いで、図40に示される表示状態から、可変表示エリアE1における中央の可変表示エリアに大当りの対象となる「7」の特別図柄が停止表示されると、図41(b)に示されるように、可変表示エリアE1の可変表示が終了して、左、中、右の可変表示エリアの中段それぞれに特別図柄「7」が停止されて特定の表示態様「777」が表示される。そしてこの可変表示エリアE1における特定の表示態様の停止表示に基づいて、大当り状態が発生することになる。
【0367】
また、可変表示の終了の際においては、可変表示エリアE1が全体的に拡大表示されて特定の表示態様が強調表示されるため、可変表示結果として特定の表示態様(大当り態様)が表示されたことが報知表示さる。また、役物550〜552の動作演出が終了してそれぞれ口が開いた態様にて停止される。
【0368】
同時に、表示エリア520aにおける可変表示エリアE1の一部及びその左右側の領域には、あたかも左右の恐竜(役物551、552)の口から炎が噴出されているような表示態様が表示されるとともに、可変表示エリアE1の下方には「大当り!」なる文字が表示され、大当り状態が発生したことが文字情報により遊技者に報知表示される。さらに表示エリア500の表示内容が、炎の回転表示から女性のキャラクタC2が表示され、大当り状態が発生したことを示す演出表示態様となる。
【0369】
また、特に図示はしないが、上記のように大当り状態が発生して開閉板420が開放する際においてキャラクタC2が出現して、あたかもキャラクタC2が開閉板420を開放させるような演出表示がなされるようにしても良い。このように表示エリア520aがガラス板402aに設けられていることで、遊技領域407内の開閉板420や役物550〜552等種々の遊技部品の動きに関連した表示態様を表示エリア520aにて容易に表示させることが出来る。
【0370】
以上説明したように、本実施例の遊技機であるパチンコ機401によれば、自己発光可能で薄型のEL表示装置500a〜d,520を、その表示領域500、520aが、透視窓であるガラス板402a、402b及び透視窓枠であるガラス扉枠402のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置することで、これら表示領域を形成するため制約をより少ないものにでき、パチンコ機401の全面を利用して演出効果を飛躍的に向上できる。
【0371】
また、本実施例のようにガラス板402a、402bに透明なEL表示装置520を設けるようにすれば、従来のように遊技盤406の中央部等に穴をあけて可変表示装置を配置することなく、可変表示領域9を盤面上に形成することが可能であるばかりか、遊技盤406面の背面側であって、可変表示領域9に合致する部分にも遊技球通路や各種の装置を設けることができるため、遊技盤406前面並びに背面における部品配置の設計自由度を大幅に向上できる。
【0372】
以上、本実施例3のようにすれば、従来の遊技機においては、透視窓枠であるガラス扉枠に遊技効果ランプや遊技効果LED等を設けて、該遊技効果ランプや遊技効果LEDを点灯させることで演出を実施するものがあり、これらの遊技機では該ガラス扉枠以外の遊技機の領域における演出に乏しく、遊技者により効果の高い演出を実施できないと問題があったが、これらの問題を、ガラス扉枠2にEL表示装置100a〜dによる表示領域である表示エリア100を設けることに加えて、前記透視窓であるガラス板2a、2bに、表示領域である表示エリア69aを遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置することで、これら表示領域である表示エリア69a、100においても種々の演出を実施できるようになることで、解決することができる。
【0373】
以上、本発明の請求項2に対応する実施形態を図面により前記実施例にて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0374】
また、本実施例3においては、表示制御手段である表示制御基板480が、可変表示領域409の表示状態に応じて前記EL表示装置500a〜d、520の各表示エリア500、520aにおける表示状態を変化させるようにしており、このようにすることは、可変表示演出を行う範囲が可変表示領域409上に限定されずに前記EL表示装置500a〜d、520の各表示領域500、520aに拡大されることで、演出効果を飛躍的に高めることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら可変表示領域409の表示状態に応じて前記EL表示装置500a〜d、520の各表示エリア500、520aにおける表示状態を変化させない構成としても良い。
【0375】
また、本実施例3においては、前記表示制御手段である表示制御基板480は、EL表示装置500a〜d、520の各表示領域間500、520aで相互に作用を及ぼすように連動した演出(渦巻き画像の表示、回転、反転、火炎表示、識別情報である数字のとろけ表示等)を行うようにしており、このようにすることは、EL表示装置500a〜d、520の各表示領域500、520aの相互間において、関連性のより強い演出を行うことで、より一層高い演出効果を得ることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各表示領域500、520aの連動した演出を行わない構成としても良い。
【0376】
また、本実施例3においては、前記表示制御基板480が遊技履歴を集計し、該集計した遊技情報である大当り回数や始動回数を、前記EL表示装置500a,500dの表示エリア500の隅部に表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技情報を集計して表示しない構成としても良い。更には、これら表示される遊技情報として、本実施例3では大当り回数と始動回数とを表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら集計し、表示する遊技情報の内容な適宜に選択すれば良く、これら遊技情報を表示する位置も適宜に選択すれば良い。
【0377】
また、本実施例3においては、前記表示制御手段である表示制御基板480は、前記EL表示装置500a〜d、520に対して着脱可能に接続されており、このようにすることは、機種変更に際して、前記表示制御基板480を変更する必要が生じた場合でも、該表示制御基板480とEL表示装置500a〜d、520とを容易に分離することができ、機種変更に伴う表示制御基板480の交換労力を軽減できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示制御基板480は、前記EL表示装置500a〜d、520に対して着脱不能に接続されていても良い。
【0378】
また、本実施例3においては、前記EL表示装置500a〜d、520のそれぞれに表示エリア500、520aを保護するための保護層としてガラス板402a、402bや、ポリカーボネート等の樹脂を着色した有色透明樹脂層を設けており、このようにすることは、外部からの衝撃等によるEL表示装置500a〜d、520の損傷を可能な限り防止することができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保護層を有しない構成としても良い。
【0379】
また、本実施例3においては、前記透視窓であるガラス板402a内に位置するように設けられた表示領域520aが、透明ELパネルである無機ELパネル520にて形成されており、このようにすることは、遊技領域407内を流下する遊技球の視認性の低下を少ないものにできることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらガラス板402a内に位置するように設けられた表示領域520aの一部を透明ではないELパネルの表示領域としても良い。
【0380】
また、言うまでもなく、無機EL表示器520の可変表示態様や、これに関わる演出態様は上記図示したものに限定されるものではなく、種々の表示態様に変更可能である。
【0381】
また、本実施例3においては、無機EL表示器520の可変表示領域9にて、可変表示中にリーチ状態が発生した場合における可変表示態様及びこれに関連する演出表示態様の一例を示したが、例えば通常の可変表示中において、前述したようなリーチ状態が発生することを予告するリーチ予告演出が行われるようにしたりしても良い。
【0382】
また、本実施例3では、遊技情報を表示領域500に表示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技情報を表示エリア520aに表示するようにしても良い。
【0383】
また、本実施例1では、無機EL表示器520の表示エリア520aをもガラス板402a全域にわたって設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図32に示される可変表示領域9に対応するエリアのみに部分的に設けられていてもよく、また、部分的に設ける場合における配置位置は適宜に選択すれば良い。
【0384】
また、本実施例3では、可変表示及びその他の演出等を行う各EL表示装置500a〜d、520の表示制御を同一の表示制御基板480が行う構成としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各EL表示装置500a〜d、520の表示制御を異なる表示制御基板にて実施するようにしても良いし、逆に、高性能な制御手段を用いる場合には、EL表示装置500a〜d、520の表示制御のみならず、スピーカ27の音声出力制御、遊技効果LED428の発光制御等を1つの制御手段にて行う構成としても良い。
【0385】
また、前記表示制御基板480を、遊技場に関する情報の管理を行うホールコンピュータに接続し、例えば遊技場に関する情報(例えばイベントの告知や遊技に関わるサービス内容等)や、遊技場を演出するためのキャラクター等を前記表示エリア500、520aにて表示させるようにしても良い。
【0386】
(実施例4)
次に、本発明の実施例4を図面に基づいて詳細に説明すると、図42には、本発明の請求項3の発明が適用された遊技機の一例であるパチンコ機601の全体正面図が示されている。本実施例4のパチンコ機601は、該パチンコ機601の側部位置に1対1にて配置されるカードユニット(図示略)とともに、図示しない遊技島の前後面に複数並設されて使用される。
【0387】
本実施例の遊技機であるパチンコ機601を図42に基づいて説明すると、パチンコ機601は、図42及び図43に示されるように、図示しない枠状に形成された基枠に開閉自在に枢支されるとともに、パチンコ球が打ち込まれる略円形の遊技領域607が前面に形成された遊技盤606が上半部に着脱自在に取り付けられた前面枠672と、前面枠672における遊技盤606及びその周囲前面を開閉自在に枢支された透視窓枠としてのガラス扉枠602と、から主に構成されている。
【0388】
この本実施例のガラス扉枠602には、その中央に遊技領域607とほぼ同形の円形の開口部642が形成された非透明の合成樹脂板により構成されていて、該開口部642は、前面枠672の前面上半部を閉塞した状態において、その後方の遊技領域607の前方に対向するようになっており(図47参照)、ガラス扉枠602の後面側から着脱自在に取り付けられる透明な2枚のガラス板602a、602bにより閉塞されるようになっている。このガラス板602a、602bは遊技盤606の前面から所定距離離間した前方位置に配置されるので、遊技盤606の前面とガラス板602bの後面との間にパチンコ球が打ち込まれる遊技領域607が形成される。また、パチンコ機601の前方からガラス板602a、602bを通して後方の遊技領域607が視認出来るため、これらガラス板602a、602bにより遊技領域607を透視可能な透視窓が形成されており、本実施例4では前記ガラス板602a、602bの間のガラス板602aの内面側に当接するように、透明な無機ELパネル720が遊技領域607の全面が表示領域となるように配置されている。
【0389】
透明な無機ELパネル720は、例えばパチンコ機601の前方から遊技者により叩かれたり、パチンコ球が衝突すること等による衝撃により損傷したり、また、後方の遊技領域607内に打ち込まれたパチンコ球が衝突すること等による衝撃により損傷する恐れがあるが、前後のガラス板602a、602b間に設けられているため、これら前後のガラス板602a、602bに保護されることにより損傷が効果的に防止されている。すなわち、本実施例においては、これらガラス板602a、602bは、無機ELパネル720を衝撃や損傷から保護するための保護層として機能している。
【0390】
なお、本実施例においては、無機ELパネル720は前方のガラス板602aの後面に取り付けられ、後方のガラス板602bから離間した状態で設けられているが、無機ELパネル720の後面を後方のガラス板602bの前面に当接するように設けられても良いし、あるいはガラス板602a、602bを無機ELパネル720の前後面(表裏面)に当接させて2枚のガラス板602a、602bにより前後方向から挟持するように設けられていても良い。なお、無機ELパネル720の詳細な構造は後述する。
【0391】
なお、本実施例における透視窓は前述のようにガラス板602a、602bにて構成されているが、遊技領域607を透視可能に構成できるものであれば、ガラス板以外の例えばポリカーボネート樹脂等の樹脂材や、その他の素材にて構成されていても良い。
【0392】
また、図42に示すように、遊技領域607の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ627が設けられている。遊技領域607の外周には、遊技効果LED628a、遊技効果ランプ628b、628cが設けられている。
【0393】
そして、本実施例4では、一方のスピーカ627の近傍に、景品玉払出時に点灯する賞球ランプ651が設けられ、他方のスピーカ627の近傍に、補給玉が切れたときに点灯する玉切れランプ652が設けられている。
【0394】
また、前面枠672の前面におけるガラス扉枠602の下方には、打球供給皿603が設けられている。打球供給皿603の上面所定箇所には、操作部704が設けられている。また、打球供給皿603の下方には、打球供給皿603から溢れたパチンコ球を貯留する余剰球受皿604と、打球を発射する打球操作ハンドル605と、が設けられている。
【0395】
前記操作部704には、図45に示すように、遊技者によりパチンコ機601に1対1に対応して、該パチンコ機601の側方位置に設けられた前記カードユニットに挿入された遊技用記録媒体であるプリペイドカードより読み出された遊技用価値である度数を表示する度数表示部707と、遊技の開始または前記打球供給皿603に持玉が少なくなったか無くなった際に押圧操作されて、前記度数表示部707に残度数が存在する場合に所定数量のパチンコ玉の貸出を実施するための貸出ボタン706と、遊技を終了する際に押圧操作されることにより、前記カードユニットに挿入されているプリペイドカードに新たな残度数が記録されて返却がなされる返却ボタン705と、が設けられており、これら各部は操作部704内部に設けられている操作基板708上に実装されている。
【0396】
次いで、前記ガラス扉枠602の後方には、遊技盤606が着脱可能に取り付けられており、該遊技盤606の前面には、遊技領域607が形成されていて、該遊技領域607の全体が、後述するように遊技盤606内に配置されているEL表示装置669の表示部とされている。
【0397】
この遊技領域607内には、中央上部位置に恐竜の正面画像が表示される恐竜表示エリア608aと、左右の側方位置に、恐竜の側面画像が表示される恐竜表示エリア608bとが設けられているとともに、前記恐竜表示エリア608aの下方に連設するように、「普通図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報が可変表示される可変表示域610が形成されていて、該可変表示域610には1つの図柄表示エリアが形成されていて、1桁の数字並びに所定数のアルファベット記号から成る「普通図柄」が可変表示される。
【0398】
また、前記可変表示域610の下方位置となる遊技領域の中央位置に対応する領域は、該領域に対応する位置となる前記無機ELパネル720の表示領域に「特別図柄」と呼ばれる複数種類の識別情報を可変表示するための可変表示領域609とされており、該可変表示領域609においては図42や図54、図55に示すように、横方向に並ぶ態様で3つの可変表示エリアを表示上形成し、それらのエリアにおいて、「左図柄」、「中図柄」、「右図柄」の3つの特別図柄が個々に独立して可変表示されるようになっているとともに、該可変表示領域609内を遊技球が流下できるように構成されている。
【0399】
この可変表示領域609に表示される特別図柄は、後述するように、前記遊技領域内に形成された始動入賞口614へ打玉が入賞するか、或いは、前記可変表示域610に予め定められた特定の「普通図柄」の表示中に後述する通過ゲート611をパチンコ球が通過することで可変表示が開始される。一方、可変表示域610に表示される普通図柄は、該可変表示域610の上部に設けられた上部入賞口616に打玉が入賞することで可変開始される。
【0400】
また、前記恐竜表示エリア608a上部位置には、始動入賞口614に入賞した始動入賞球数、並びに前記特定の「普通図柄」の表示中における通過ゲート611のパチンコ球の通過により付与される始動回数とを合算記憶して表示する4個の始動回数表示部618が設けられている。本実施例では、始動回数の合算記憶の上限を4回として、始動入賞が記憶される毎に、始動回数表示部618の点灯数が1つ追加して点灯する。そして、可変表示領域609において特別図柄の可変表示が開始される毎に、始動回数が1つ減算されて点灯数が1つ減少するように表示制御される。
【0401】
前記可変表示領域609の側部には、打玉を導く通過ゲート611が設けられており、該通過ゲートの下部領域は、画像による始動入賞口641a、641bが表示形成されたコラボレーション遊技領域607aとされていて、図51に示すように、前記可変表示域610に予め定められた特定の「普通図柄」(本実施例では3と7)の表示中に、該通過ゲート611をパチンコ球が通過することで、通過ゲート611を通過した実球から分離するように、画像球が表示され、前記可変表示域610の「普通図柄」が「3」の場合には、「1」が表示された始動入賞口641aに、前記可変表示域610の「普通図柄」が「7」の場合には、「2」が表示された始動入賞口641bに、それぞれ画像球が流入するように表示され、前記始動回数に、それぞれ「1回」と「2回」の始動回数が加算されるようになっている。
【0402】
この通過ゲート611には、通過ゲート611を通過した打玉を検出するゲートスイッチ612が設けられている。また、前記始動入賞口614に入賞した始動入賞球は、遊技盤606の背面に導かれ、始動口スイッチ617によって検出される。
【0403】
また、始動入賞口614の下方には、開閉板620が設けられた可変入賞球装置619が取り付けられている。遊技状態が大当り状態(特定遊技状態)となれば、ソレノイド621によって開閉板620が開成し、可変入賞球装置619の大入賞口が開口する。大入賞口に進入した玉のうち特定入賞領域(Vポケット)に入った入賞球はVカウントスイッチ622で検出される。一方、大入賞口内における特定入賞領域以外の通常入賞領域へ入賞した入賞球はカウントスイッチ623で検出される。
【0404】
遊技盤606には、前記始動入賞口614並びに上部入賞口616に加えて、複数の入賞口624a〜dが設けられている。遊技領域607の向かって左側側部領域は前記コラボレーション遊技領域607aとされ、一方の右側領域は、その背面に流入口625aから流入したパチンコ球を保持してその流下経路を流出口625b或いは流出口625cのいずれかとする流路切替ユニット681が設けられているワープ遊技領域607bが設けられ、下部には、入賞しなかった打玉を回収するアウト口626が設けられている。(図47参照)
【0405】
この遊技盤606の構成を、図47を用いて説明すると、本実施例の遊技盤606は2層構造とされていて、前記遊技領域607の全領域が表示エリアとなるように、大型のドットマトリックス構成とされたEL表示装置669が透明な保護層としての比較的肉厚なアクリル板671の内方側に貼着された構成となっている。
【0406】
この透明なアクリル板671には、可変入賞球装置619、風車、並びに各入賞口を構成する各種球受部材が装着されているとともに、遊技領域607内を流下するパチンコ球の流下方向を変更させる遊技釘が所定の配列をなすように立設されている。尚、本実施例では、これら遊技釘が打鋲されるアクリル板671が樹脂であるため、遊技釘の間隔を釘頭の位置を適宜に変形にて移動させる釘調節や長期の使用にて、遊技釘の固定が緩まないように、アクリル板671中に前記遊技釘を打ち込むための金属製で管状の防緩ポスト684を設けて、該防緩ポスト684に遊技釘を打鋲するようになっている。
【0407】
また、前記実施例では、遊技釘として金属製のものを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技釘を樹脂製としても良く、このように、遊技釘を樹脂製とする場合においては、保護層である前記アクリル板671と一体に形成しても良い。
【0408】
また、本実施例のようにEL表示装置669の前面に透明な保護層であるアクリル板671を配置することは、遊技球の流下に伴うEL表示装置669の損傷や汚れを防止でき、EL表示装置669の使用可能期間を向上できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保護層としては、EL表示装置669からの発光を透過可能な透明性を有するものであって、且つ遊技球の衝突に耐えられる機械的強度や硬さを有するものであれば好適に使用することができ、その厚み等は適宜に選択すれば良い。
【0409】
また、本実施例では、前述のように、透明な保護層であるアクリル板671に遊技釘を打鋲して配置形成しているが、このようにすることは、遊技釘をEL表示装置669を貫通させる必要がなく、よって、EL表示装置669に遊技釘を打ち込むための孔部を設けずとも良くなることから、これら多数の孔部が設けられた非常に特殊で製造が難しいEL表示装置を使用せずに、通常において画像表示等に使用されるEL表示装置に近いパネルを使用できるようになり、これらEL表示装置669の価格を低減できるばかりか、EL表示装置669は、空気中の水分や酸素の侵入によって劣化が加速して、発光強度が低下する等の特性があることから、前記した多数の孔部を設けずとも良いことで、EL表示装置669の気密性を長期間に渡って保つことが可能となり、EL表示装置669の耐久性を確保しながら、該EL表示装置669の表示領域上に遊技領域を形成している。
【0410】
ここでEL表示装置669として使用した有機ELパネルについて説明すると、本実施例の有機ELパネルは、図48に示すような構成とされており、陽極となる複数の酸化インジウム薄膜(ITO)電極713が配列形成されたX側ガラス基板711と、陰極となる複数の金属電極716が配列形成されたY側ガラス基板717との両極間に、電界を印加することでRGBの各発光色を発光する低分子或いは高分子のエレクトロルミネッセンス材料から成る有機蛍光体薄膜715R、715G、715Bが介在するように、前記酸化インジウム薄膜(ITO)電極713上を被覆するように形成されたキャリア層714上に薄膜として配置形成され、その外周をシール材712により前記X側ガラス基板711とY側ガラス基板717との間が密封された構成とされていて、前記X側ガラス基板711の外周端部並びにY側ガラス基板717の外周端部には、前記陽極である酸化インジウム薄膜(ITO)電極713と陰極である金属電極716とを、表示制御を行うドライバIC676a、6676cが実装された表示中継基板680a、680cに接続するためのフレキシブルプリント基板(FPC)647が導出されている。
【0411】
前記有機蛍光体薄膜715R、715G、715Bに使用されるエレクトロルミネッセンス材料としては、公知の低分子或いは高分子のエレクトロルミネッセンス材料であるアントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、クリセン、ペリレン、ブタジエン誘導体、クマリン、アクリジンスチルベン誘導体等の有機電界発光(エレクトロルミネッセンス:EL)材料を好適に使用することができる。
【0412】
また、前記キャリア層714としては、正孔を前記有機蛍光体薄膜715R、715G、715Bに輸送するものや、電子を輸送する公知の有機導電材を好適に使用することができ、これらキャリア層714としては、例えば、前記正孔を輸送するフタロシアン系化合物や芳香族アミン系化合物が例示され、前記電子を輸送するものとしては、オキサジアゾール誘導体やトリアゾール誘導体等が例示され、これらを所定の膜圧に形成して使用することができる。
【0413】
また、これら有機電界発光(EL)材料や有機導電材714の薄膜を形成する手法は、ピンホールの無い良質な薄膜を形成できるものであれば、使用する各材料の性質に合わせて、スパッタリング法や蒸着法や、高分子である場合にはスピンコート法等の適宜な方法使用することができる。
【0414】
本実施例のEL表示装置669に用いた有機ELパネルは、前記陽極である酸化インジウム薄膜(ITO)電極713と陰極である金属電極716との交差する隣接する部位に、RGBの赤(R)、緑(G)、青(B)の各3原色を発光する有機蛍光体薄膜715R、715G、715Bが並列配置形成され、これら対向する両電極間に、比較的低圧の直流電圧を印加することで、赤(R)、緑(G)、青(B)の各3原色が、遊技盤606の前面側となる前記X側ガラス基板711側に放射されるようになっている。尚、本実施例の有機ELパネルは、これら前記隣接する赤(R)、緑(G)、青(B)の1単位が1画素を形成するとともに、前記フレキシブルプリント基板(FPC)647を介して接続されるドライバIC676a、676cにより、各交差する電極間に印加される電流値を印加パルスの幅を適宜に制御することで変化させることにより、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の各色の発光強度を変化させて諧調表示を行うことで、フルカラー表示が可能とされている。
【0415】
尚、本実施例では、前記金属電極716が配列形成される基板材としてガラスを使用しているが、本発明はこれに限定されるものでははく、これら基板材として不透明なものを使用しても良い。
【0416】
また、本実施例では、陰極として不透明な金属電極716を使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら陰極として透明な電極材料を使用して、有機ELパネルから成るEL表示装置669自体を前記無機ELパネル720のように透明なものとしても良い。更には、前記基板材としてガラスに代えて、高分子フィルム等を使用して、有機ELパネルを、可撓性を有するフイルムディスプレイとしても良い。
【0417】
また、本実施例ではEL表示装置669として前記したように有機ELパネルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらELパネルとしては、マンガン(Mn)やテルビウム等の種々の元素が添加された硫化亜鉛(ZnS)薄膜や、セリウム(Ce)が添加された硫化ストロンチウム(SrS)薄膜を有機電界発光(EL)材料として用い、該有機電界発光(EL)薄膜に高周波の交流電圧を印加して発光させる無機ELパネルを用いるようにしても良い。
【0418】
これらEL表示装置669を構成する有機ELパネルから導出された前記フレキシブルプリント基板(FPC)647は、図44に示すように、遊技盤606の側部端辺部に形成された切欠き部並びに遊技盤606の下方部に形成された挿通孔661を通じて、遊技盤606の裏面側に配置されている図49に示す表示中継基板680aに接続される。尚、前記無機ELパネル720もこれら表示中継基板680aと同様とされた表示中継基板680cを介して後述する表示制御基板680に接続されている。
【0419】
これら表示中継基板680a、680cには、図49に示すように、フレキシブルプリント基板(FPC)647の端部電極が着脱可能に装着されるZIFコネクタ677と、前記ドライバIC676a、(無機ELパネル720は6676c)と、後述する表示制御基板680に接続される接続ケーブル647’の一方端が接続されるカードエッジコネクタ675とが実装されていて、該表示中継基板680a、680cを介して前記EL表示装置669を構成する有機ELパネル、並びに前記無機ELパネル720と表示制御基板680とが接続されることで、EL表示装置669並びに無機ELパネル720の表示内容の制御を、該表示制御基板680が実施できるようになっているとともに、前記ZIFコネクタ677並びにカードエッジコネクタ675を備えることにより、これらコネクタを取り外すことで、表示制御手段である前記表示制御基板680とEL表示装置669並びに無機ELパネル720とを容易に分離することができるように構成されている。
【0420】
このように、前記表示制御基板680とEL表示装置669並びに無機ELパネル720とを容易に分離できるようにすることは、機種変更やメンテナンス等に際して、これらの交換作業やメンテナンス、特に前記アクリル板やガラス板602a、602bの清掃作業等を容易に実施できるようになり、これら交換作業やメンテナンス作業に伴う労力を著しく軽減できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら表示制御基板680とEL表示装置669並びに無機ELパネル720とが分離不能な構成としても良い。
【0421】
また、遊技盤606の内方側面には、図47に示すように、流入口625aから流入したパチンコ球を検出するための流入球検出スイッチ640や、各入賞口からのパチンコ球の流入を検知するための入賞球検出スイッチ699a〜dが設けられているとともに、前記ワープ遊技領域607bに該当する位置には、流入口625aから流入したパチンコ球を、その外周に形成された凹部内に保持するとともに、回動ソレノイド678によって回動されることにより保持中のパチンコ球を流出口625b或いは流出口625cのいずれかに排出する流路切替コマ679を有する流路切替ユニット681が設けられており、前記始動回数表示部618による始動回数残数が上限値である4回である場合において、流入口625aから流入したパチンコ球の保留並びに当たり/ハズレの抽選が実施されるようになっており、これらの抽選は、後述する遊技制御基板631が実施し、該抽選結果に応じて前記回動ソレノイド678を遊技制御基板631が動作させて、当たりの場合には流出口625bに、ハズレ場合には流出口625cにパチンコ球を排出する。
【0422】
次いで、本実施例に用いた前記無機ELパネル720の構成について図50に基づき説明すると、その基本構成は前記有機ELパネルとほぼ同様とされており、陽極となる複数の透明な酸化インジウム薄膜(ITO)電極723が配列形成されたX側ガラス基板721と、陰極となる陽極と同様の複数の透明な酸化インジウム薄膜(ITO)電極726が配列形成されたY側ガラス基板727との両極間に、絶縁体からなる絶縁層724の薄膜を2層配設し、これら両絶縁層724、724の間に電界を印加することで発光するエレクトロルミネッセンス材料から成る無機蛍光体薄膜725R、725G、725Bが介在するようにし、その外周をシール材722により、前記X側ガラス基板721とY側ガラス基板727との間が密封された構成とされていて、前記X側ガラス基板721の外周端部並びにY側ガラス基板727の外周端部には、前記陽極・陰極である酸化インジウム薄膜(ITO)電極723、726を、該無機ELパネル720の表示制御するドライバIC676cが搭載された表示中継基板680cに接続するためのフレキシブルプリント基板(FPC)728が導出されている。
【0423】
前記無機蛍光体薄膜725R、725G、725Bに使用される無機エレクトロルミネッセンス材料としては、マンガン(Mn)やテルビウム等の種々の元素が添加された硫化亜鉛(ZnS)薄膜や、セリウム(Ce)が添加された硫化ストロンチウム(SrS)薄膜や、チタン酸バリウム(BaTiO)薄膜等を無機電界発光(エレクトロルミネッセンス:EL)材料として好適に使用することができる。
【0424】
また、前記絶縁体724としては、5酸化タンタル(Ta)が例示され、これを所定の膜厚に形成して使用することができる。
【0425】
また、これら無機電界発光(エレクトロルミネッセンス:EL)材料や前記絶縁体724の薄膜を形成する手法は、ピンホールの無い良質な薄膜を形成できるものであれば、使用する各材料の性質に合わせて、スパッタリング法や蒸着法や、高分子である場合にはスピンコート法等の適宜な方法使用することができる。
【0426】
本実施例の無機ELパネル720は、前記陽極・陰極である酸化インジウム薄膜(ITO)電極723、726との交差する隣接する部位に、RGBの赤(R)、緑(G)、青(B)の各3原色を発光する無機蛍光体薄膜725R、725G、725Bが並列配置形成され、これら対向する両電極間に、高周波電圧を印加することで、赤(R)、緑(G)、青(B)の各3原色が、前記X側ガラス基板721側に放射されるようになっている。
【0427】
尚、本実施例の無機ELパネル720も前記有機ELパネルと同様に、これら隣接する赤(R)、緑(G)、青(B)を1単位として1画素が形成されるとともに、これらがドットマトリクス状に配置されているため、無機EL駆動回路であるドライバIC676cにより、各1画素を構成する赤(R)、緑(G)、青(B)のセルに印加する電圧が適宜に制御されることで、フルカラーによる文字や画像を表示させることが可能とされている。
【0428】
尚、前記基板材としてガラスに代えて、高分子フィルム等を使用して、無機ELパネル720を、可撓性を有するフイルムディスプレイとしても良い。
【0429】
このように、無機ELパネル720を構成するX側ガラス基板721や、Y側ガラス基板727や、陽極・陰極に用いられる酸化インジウム薄膜(ITO)電極723、726は透明であり、絶縁体724や無機蛍光体薄膜725R、725G、725Bは膜厚が薄く構成されていて光がほぼ減衰することなく透過するため、これにより無機ELパネル720はほぼ透明に構成され、無機ELパネル720の少なくとも非発光表示領域においては後方の遊技領域607を見通すことが出来、遊技領域607の状況や遊技盤606の表示内容を無機ELパネル720を通して視認することが出来るようになっている。
【0430】
次いで、本実施例のパチンコ機601における遊技球の流れ沿ってパチンコ機601の構成を説明すると、前記打球操作ノブ605の操作によって駆動モータ694(図46参照)により揺動されるハンマーによって発射された打玉は、打球レール630を通って遊技領域607に入り、その後、遊技領域607を流下していく。この際、発射勢いが弱すぎて前記遊技領域607に達しなかったパチンコ玉は、打球レール630の経路中に形成されたファール口688から前記ガラス扉枠602の内方に設けられている誘導ボックス樋689(図42参照)に流入するとともに、連通口698を通じて余剰球通路(図示略)を介して前記余剰球受皿604に環流されるようになっている。
【0431】
また、前記遊技領域607に打ち込まれた打玉が上部入賞口616に入賞すると、可変表示域610に停止表示されている普通図柄が可変開始する。この可変表示された普通図柄が予め定められた特定の「普通図柄」(本実施例では3と7)が停止表示されている間に、前記コラボレーション遊技領域607aの上部に設けられている通過ゲート611をパチンコ球が通過してゲートスイッチ612で検出されると、図51(a)に示すように、可変表示域610の停止表示図柄が「3」の場合には、画像にて表示形成された仮想の始動入賞口641aに、前記通過ゲート611を通過した実球から分離するように画像のパチンコ球が表示されて、画像のパチンコ球が「1」が表示された始動入賞口641aに流下する画像がコラボレーション遊技領域607aに表示されて、前記始動回数に「1回」の始動回数が加算されるようになっている。
【0432】
また、図51(b)に示すように、可変表示域610の停止表示図柄が「7」の場合には、画像にて表示形成された仮想の始動入賞口641bに、前記通過ゲート611を通過した実球から分離するように画像のパチンコ球が表示されて、画像のパチンコ球が「2」が表示された始動入賞口641bに流下する画像がコラボレーション遊技領域607aに表示されて、前記始動回数に「2回」の始動回数が加算されるようになっている。
【0433】
また、本実施例の遊技盤606の向かって右領域には、前記のようにワープ遊技領域607bが設けられている。このワープ遊技領域607bの上部位置に設けられている流入口625aにパチンコ球が進入すると、該進入が流入球検出スイッチ640にて検出された後、進入してきたパチンコ球が流路切替コマ679の凹部に保持されるとともに、ワープ遊技領域607bには、図52に示すように、前記流入球検出スイッチ640によるパチンコ球の検出に伴って、遊技制御基板631が実施する抽選結果により異なる演出表示がされる。
【0434】
遊技制御基板631による抽選結果が当たりである場合には、図52(a)に示すように、ワープ遊技領域607bの下部位置に表示されているVゾーンに映像球が流下して進入する映像が表示され、該Vゾーンへの進入映像の表示に伴って、前記回動ソレノイド678が動作されて、前記流路切替コマ679の凹部に保持されている実球が回動にて流路を流下して流出口625bから流出して、入賞口624bに入賞するようになっており、該入賞後に前記ワープ遊技領域607bには、図52(c)に示すような当たり映像が、所定時間表示される。
【0435】
一方、遊技制御基板631による抽選結果がハズレである場合には、図52(b)に示すように、ワープ遊技領域607bの下部位置に表示されているXゾーンに映像球が流下して進入する映像が表示され、該Xゾーンへの進入映像の表示に伴って、前記回動ソレノイド678が動作されて、前記流路切替コマ679の凹部に保持されている実球が回動にて流路を流下して流出口625cから流出するようになっており、流出口625cからの流出後に前記ワープ遊技領域607bには、図52(d)に示すようなはずれ映像が、所定時間表示される。
【0436】
また、前記打玉が始動入賞口614へ入賞して該入賞球が始動入賞口スイッチ617にて検出されると、始動入賞口614から始動回数表示部618に向けて火の玉が発射される画像が表示され、その時点で消灯状態に表示されている始動回数表示部618の表示が、花火のように点灯状態に変化する画像が連動して表示され、始動回数表示部618に始動回数に1回が加算記憶されるようになっている。
【0437】
これら、前記打玉が始動入賞口614へ入賞した入賞球が始動入賞口スイッチ617にて検出されるか、或いは、前記通過ゲート611における特定状態における通過に基づき、始動回数表示部618に始動回数が加算記憶されると、特別図柄の変動を開始できる状態であれば、可変表示領域609に表示される全特別図柄がスクロールを始める。たとえば、すでに可変表示が開始されて特別図柄が変動中である等の理由によって特別図柄の変動をすぐに開始できない状態でなければ、始動回数記憶を1つ或いは2つ増やす。
【0438】
そして、その後、左、中、右の特別図柄が停止し、その停止表示結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば777)となった場合に、特定遊技状態(大当り状態)が発生する。このような大当り状態が発生する特定の表示態様は、大当り図柄と呼ばれ、この例では予め複数種類定められている。このように大当り状態が発生した場合には、可変入賞球装置619の開閉板620が開成して遊技者にとって有利な第1の状態となる。この第1の状態は、所定期間(たとえば30秒間)の経過または打玉の所定個数(たとえば10個)の入賞のうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了し、その後、遊技者にとって不利な第2の状態となる。第1の状態となっている可変入賞球装置619の大入賞口内に進入した打玉が特定入賞領域(Vポケット)に入賞してVカウントスイッチ622により検出されれば、その回の第1の状態の終了を待って再度開閉板620が開成されて第1の状態となる。この第1の状態の繰返し継続制御は、本実施例では最大15回まで実行可能とされている。このような最大15回実行可能である第1の状態となっている時期は、繰返し継続制御のラウンド(回)と呼ばれる。この例では、繰返し継続制御は、第1ラウンドから最大第15ラウンドまで繰返し実行可能である。
【0439】
また、前記第1の状態において大入賞口内に打玉が進入してカウントスイッチ623或いはVカウントスイッチ622にて検出された場合には、大入賞口の上部領域に、カウントスイッチ623或いはVカウントスイッチ622にて検出されたパチンコ球数と同一の花火が打ち上げられる画像が、カウントスイッチ623或いはVカウントスイッチ622によりパチンコ球の検出に伴って順次表示されるようになっている。
【0440】
また、可変表示領域609で可変表示された左、中、右の特別図柄が同じ図柄の種類に一致した大当り図柄の組合せで停止表示されたときには前述したように大当りが発生するが、その大当り図柄が複数種類の大当り図柄のうちの予め定められた種類の大当り図柄(特別の表示態様の図柄)である場合には、通常遊技状態に比べて大当りが発生する確率が高く変動した確率変動状態(以下、確変状態ともいう)となる。このような確率変動状態の発生のきっかけとなる特別の表示態様の大当り図柄は、確変図柄とよばれる。以下、確変図柄により発生する大当りを確変大当りといい、確変図柄以外の大当り図柄(非確変図柄)により発生する大当りである通常大当りと区別している。
【0441】
通常遊技状態中に、一旦、確変大当りが発生すると、その確率変動状態は、たとえば、少なくとも予め定められた確変継続回数(たとえば、1回、あるいは2回)分の大当りが発生するまで確率変動状態に継続制御される。また、確率変動状態中に確変大当りが発生すれば、その確変大当り以降、改めて確変継続回数が計数され、その後、少なくとも確変継続回数だけ大当りが発生するまで確率変動状態が継続する。そして、確変継続回数に達した大当りが確変図柄以外の非確変図柄によるものであった場合には、確率変動の生じていない通常遊技状態に戻る。
【0442】
この可変表示領域609においては、リーチ状態が発生する場合がある。ここで、「リーチ状態」とは、可変表示領域609が可変開始された後、表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特定の表示態様となる表示条件から外れていない表示態様をいう。すなわち、リーチとは、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特定の表示態様の組合せとなる条件を満たしている表示状態をいう。そして、たとえば、前記特定の表示態様の組合せが揃った状態を維持しながら複数の前記可変表示部による可変表示を行う状態もリーチ表示状態に含まれる。さらにリーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいものがある。このような特定のリーチをスーパーリーチという。
【0443】
次に、パチンコ機601の背面の構造について図43に基づき説明する。パチンコ機601の遊技盤606の裏面側には、機構板636が設けられており、該機構板636には、EL表示装置669の表示制御を行う表示制御基板680等が搭載された可変表示制御ユニット629、遊技制御基板ボックス632に覆われ遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板631、パチンコ玉の払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された賞球制御基板637が設置されている。さらに、機構板636には、駆動モータ694の回転力を利用して遊技球を遊技領域607に発射する打球発射装置634と、打球発射装置の制御を行うマイクロコンピュータ等が搭載された発射制御基板691と、スピーカ627、遊技効果LED628aおよび遊技効果ランプ628b、628cに信号を送るためのLED制御基板635と、スピーカ627から出力する音声制御を行うマイクロコンピュータ等が搭載された音声制御基板670と、が設けられている。
【0444】
また、図43中の690は、前記余剰球受皿604への流下経路に設けられて、前記余剰球受皿604の満タンを検出するための満タンスイッチ613や、払出装置697の上流部に設けられて球切れを検出するための球切れスイッチ633や、カウントスイッチ623、Vカウントスイッチ622、払出装置697内に配置されている賞球用カウントスイッチ648a、貸出球カウントスイッチ648b等各種スイッチからの信号を前記遊技制御基板631に中継するための枠用スイッチ中継基板である。
【0445】
この機構板636の上部には球タンク638が設けられ、前記遊技島の供給樋より導出された供給管(図示略)よりパチンコ玉が球タンク638に供給される。球タンク638内のパチンコ玉は、誘導樋639を通って払出装置697に供給される。
【0446】
この誘導樋639の下流側終端部には、カーブ樋643、球供給樋644を介して2条の球供給通路645が連設されているとともに、この球供給通路645の下端部が、入賞の発生等により付与された賞球の払出や玉貸球の払出を行う払出装置697に連設されており、誘導樋639を流下するパチンコ球は、取付ボスを支点として揺動自在に垂下されて取り付けられている玉ならし部材649により、上下2段となって流下する球が玉ならし部材649により埋設される重錘の作用によって1段とされるとともに誘導樋639にて2条に分流された後、カーブ樋643により左右方向から下方へ流下方向が変換され、球供給樋644並びに球供給通路645を介して、払出装置697に供給されるようになっている。
【0447】
また、球供給通路645の経路中には球切れスイッチ633が各条に対応して設けられており、この球切れスイッチ633により払出装置697での1回の玉貸球数である25球のパチンコ球が球供給通路645内に準備されているか否かが検出されるようになっている。
【0448】
また、前記カーブ樋643の屈曲部には球抜き弁(図示略)が設けられており、該球抜き弁(図示略)を作動する作動レバー(図示略)をパチンコ機601の前面側から操作することにより、その屈曲部より上流側の誘導樋639並びに球タンク638に待機する玉を、前記球供給通路645とほぼ平行に設けられている球抜き通路646を介して前述した遊技島のアウト球タンクに排出される。
【0449】
この払出装置697には、球供給通路645の各条に対応して球切り用のスプロケット(図示略)が設けられており、これらスプロケットが駆動回転されることでパチンコ球が1球ずつ下方に排出されるようになっている。また、各条に対応したスプロケットが同期回転することで交互にパチンコ球が排出される。
【0450】
これらスプロケット(図示略)の下方には、前記払出装置697から払い出されたパチンコ球の通過を検出するための賞球用カウントスイッチ648a並びに貸出球カウントスイッチ648bが、賞球用に払い出されるパチンコ球と貸出用に払い出されるパチンコ球を独立して検出するようになっており、該賞球用カウントスイッチ648a並びに貸出球カウントスイッチ648bの上流位置には、ソレノイドの励磁または解除により揺動することで、排出されたパチンコ球の流下経路を、賞球用カウントスイッチ648aの検出経路、または貸出球カウントスイッチ648b側の検出経路のいずれか一方に切り替えるための流路切替弁(図示略)が設けられていて、払い出されたパチンコ球は、前記賞球用カウントスイッチ648a或いは貸出球カウントスイッチ648bにて検出された後、賞球通路673に排出されるようになっている。
【0451】
また、賞球通路673の下流位置にはガラス扉枠602の打球供給皿603に連通する上皿連通口674が設けられており(図45参照)、払出装置697から払い出されたパチンコ球は、賞球通路673並びに上皿連通口674を通って打球供給皿603に払い出され、貯留されるようになっている。また、この上皿連通口674の側方には、最下端部が前記ガラス扉枠602の下方に設けられている余剰球受皿604に連通する余剰球通路(図示略)に連設されており、打球供給皿603に貯留されたパチンコ球が満タンの状態であるために上皿連通口674から溢れたパチンコ球が、この余剰球通路(図示略)を流下して余剰球受皿604に払い出されるようになっている。
【0452】
この余剰球通路(図示略)の経路中には、前記余剰球受皿604に流下したパチンコ球が余剰球受皿604に満杯になったことを検知するための満タンスイッチ613が設けられており、これら満タンスイッチ613がONされた場合には、払出装置697の駆動が停止されて賞球及び貸球の払出動作を不能動化する。
【0453】
また、この余剰球通路(図示略)の経路中には、図42に示すように、打球レール630上の所定位置に設けられたファール口688から流入するファール球や、打球供給皿603に貯留されている待機球が流入するように、前記ガラス扉枠602の内方側に設けられた誘導ボックス樋689にて収集されたファール球並びに待機球が流入するための連通口698が設けられており、前記打球発射装置634により発射されたが前記遊技領域607に達せずに前記ファール口688から流入したファール球が、誘導ボックス樋689並びに連通口698を通じて余剰球通路(図示略)に排出され、該余剰球通路(図示略)を流下して余剰球受皿604に戻るようになっている。
【0454】
また、前記打球供給皿603に貯留されている待機球を余剰球受皿604に排出させる場合には、打球供給皿603の上部位置に設けられているスライドレバー693を操作することで、図示しない開閉シャッタが開放されて流下樋695並びに流入口696を通じて前記誘導ボックス樋689内に待機球が流入することで、前記ファール球と同様に連通口698を通じて余剰球通路(図示略)に排出され、該余剰球通路(図示略)を流下して余剰球受皿604に待機球が排出される。
【0455】
尚、前記誘導ボックス樋689は、その上部開口が前記上皿連通口674の下方に位置するように設けられており、前記ガラス扉枠602が開放され際に、上皿連通口674から流下した球が、該上部開口から誘導ボックス樋689に流入して、前記余剰球受皿604に返却されるようになっている。尚、前記上部開口には、上皿連通口674から落下した球を誘導ボックス樋689に案内するための案内板(図示略)が、ガラス扉枠602の開放に伴って立設するように、可倒自在に取り付けられている。
【0456】
また、前記機構板636の内方面側には、入賞球を誘導する入賞球誘導通路とアウト球を誘導するアウト球通路とが形成されており、前記遊技盤606の背面を覆うように形成された入賞球誘導カバー体(図示略)にて収集されて放出される入賞球を受け入れるようになっており、その受け入れた入賞球を入賞球誘導通路が一側側方に向かって誘導し、機構板636に形成された連通口から機構板636の背面側に導き、さらにその連通口と前記球抜き通路646の下流部とを連通する合流通路(図示略)に導くようになっている。球抜き通路646は、合流通路との合流部の上流位置にて、機構板636の外周縁に沿って逆L字状に屈曲され、該機構板636のほぼ中央背面側に形成される前記余剰球通路(図示略)の右側方に形成される合流排出通路(図示略)に最終的に合流するようになっていて、該合流排出通路を介してパチンコ機601の外部に排出されるようになっている。
【0457】
ここで、本実施例のパチンコ機601の遊技制御基板631における回路構成の一例を図46に示すと、該遊技制御基板631は、プログラムに従ってパチンコ機601を制御する基本回路653と、ゲートスイッチ612、始動入賞口スイッチ617、Vカウントスイッチ622、カウントスイッチ623、入賞球検出スイッチ615、入賞球検出スイッチ699a〜c、流入球検出スイッチ640、賞球用カウントスイッチ648a、貸出球カウントスイッチ648b、球切れスイッチ633、並びに余剰球受皿604の満タンを検出する満タンスイッチ613からの信号を基本回路653に与えるスイッチ回路658と、前記流路切替ユニット681に設けられている回動ソレノイド678および開閉板620を開閉するソレノイド621を基本回路653からの指令に従って駆動するソレノイド回路659とを含む。
【0458】
また、遊技制御基板631は、基本回路653から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、前記始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等を外部の管理コンピュータ等に対して出力する第1情報出力回路64を含む。
【0459】
基本回路653は、ROM654、RAM655、CPU656、I/Oポート657、および、クロック発生部650を含む。ROM654は、ゲーム制御用のプログラム等の各種の情報(データ)を記憶するためのものである。RAM655は、ワークメモリとして使用されるためのものである。CPU656は、ゲーム制御用のプログラム等の各種の制御用プログラムに従って遊技制御動作等の制御動作を行う。I/Oポート657は、データおよび信号等の各種情報の入出力用に設けられた複数のポートを有する。クロック発生部650は、基本回路653が動作する場合の基準タイミングとなる動作クロックをCPU656等の基本回路653内の各部に与えるものである。
【0460】
さらに、遊技制御基板631には、電源投入時に基本回路653をリセットするための初期リセット回路666と、電源投入後に基本回路653を定期的にリセットするための定期リセット回路665と、基本回路653から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート657のうちのいずれかのI/Oポートを選択するための信号を出力するアドレスデコード回路667とが設けられている。
【0461】
基本回路653は、電源投入時において、初期リセット回路666により初期リセットされる。また、電源投入後、基本回路653は、定期リセット回路665により定期的(例えば、2ms毎)にリセットされ、割込み処理が実行される。これにより、割込み処理が実行される毎に、ゲーム制御用のプログラムが所定位置から再度実行される。
【0462】
打玉を発射する打球発射装置634は、発射制御基板691上の回路によって制御される駆動モータ694で駆動される。そして、駆動モータ694の駆動力は、操作ノブ605の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板691上の回路によって、操作ノブ605の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
【0463】
また、遊技制御基板631からLED制御基板635には、LED制御基板635により制御が行われる遊技効果LED628a、遊技効果ランプ628b、628cの発光制御に関する指令情報としての発光制御コマンドが伝送される。LED制御基板635側では、発光制御コマンドの指令内容にしたがって、遊技効果LED628a、遊技効果ランプ628b、628cの発光制御を行う。尚、本実施例では発光制御コマンドとして表示制御基板680に伝送される表示制御コマンドと同一のコマンドが伝送されるようになっており、これにより、無機ELパネル720の可変表示エリア609の表示と連動して遊技効果LED628a、遊技効果ランプ628b、628cの発光制御が行われるようになっている。
【0464】
また、遊技制御基板631から音声制御基板670には、音声制御基板670によりスピーカ627から出力される効果音等の音声の制御に関する指令情報としての音声制御用コマンドデータ等の情報が伝送される。この音声制御用コマンドデータに応じて、音声制御基板670内に設けられた音声制御用のマイクロコンピュータは、スピーカ627からの効果音の発生等の音声制御を行う。
【0465】
また、基本回路653は、入賞球検出スイッチ615、入賞球検出スイッチ699a〜d、検出信号と始動入賞口スイッチ617の検出信号、Vカウントスイッチ622の検出信号、カウントスイッチ623の検出信号に基づいて、所定個数の景品玉を払出すための賞球信号を賞球制御基板637に出力する。賞球制御基板637では、その出力されてきた賞球信号に基づいて払出装置697を制御して所定個数の景品玉を払出すための制御を行う。
【0466】
具体的には、可変入賞球装置619の大入賞口に入賞した入賞球並びに入賞口624a、624bについては1個の入賞球がカウントスイッチに検出されることで例えば15個の景品玉が払出され、始動入賞口614に入賞した入賞球については1個の入賞球が始動入賞口スイッチに検出されることで、例えば5個の景品玉が払出され、その他の入賞口624c、624dのいずれかに入賞した入賞球については入賞球1個が各入賞口に対応して設けられた入賞球検出スイッチ699c,699dのいずれかに検出されることで、例えば5個の景品玉が払出されるように制御される。
【0467】
このような2種類の個数の景品玉を払出制御するべく、遊技制御基板631は次のように制御動作を行う。始動入賞口スイッチ617、入賞球検出スイッチ699a、699b、Vカウントスイッチ622またはカウントスイッチ623からの検出信号が入力されると、その検出信号を賞球の払出個数決定の際に用いる払出個数決定用データとして、スイッチに応じた賞球の払出個数別に一時的に内部に記憶する。その後、入賞球検出スイッチ699c、入賞球検出スイッチ699dのいずれかの検出信号が入力されれば、その入力以前に始動入賞口スイッチ617からの検出信号があったかどうかを払出個数決定用データを参照することによって判断し、あった場合には遊技制御基板631は賞球制御基板637に対し「5」の賞球個数を払出指令するための賞球指令信号を出力する。また、入賞球検出スイッチ699a、699b、カウントスイッチ623或いはVカウントスイッチ622のいずれからの検出信号があった場合には、「15」の賞球個数を払出指令するための賞球指令信号を出力する。一方、入賞球検出スイッチ699c、699dのいずれかからの検出信号があった場合において、それ以前に始動入賞口スイッチ617、入賞球検出スイッチ699a、699b、カウントスイッチ623またはVカウントスイッチ622からのいずれかからも検出信号が入力されていなかった場合には、遊技制御基板631は「5」の賞球個数の賞球指令信号を賞球制御基板637に出力する。賞球制御基板637においては、賞球指令信号に基づいて、払出装置697から賞球を払出させる制御が払出制御用マイクロコンピュータにより実行される。
【0468】
また、満タンスイッチ613からの検出信号が満タン状態を示している場合には、その状況に応じて、賞球禁止指令信号を賞球制御基板637へ送り、払出装置697による賞球の払出しを停止させる。
【0469】
また、賞球制御基板637上には、第2情報出力回路部668が設けられており、これら賞球制御基板637において制御される景品玉の払い出し数の情報等を外部出力できるようになっている。
【0470】
また、賞球制御基板637は、前記カードユニットのカードユニット制御基板(図示略)に設けられたI/Oポートに接続ケーブル662を介して接続されており、前記払出装置697からの所定数のパチンコ球の貸出を実施した際の貸出完了信号(EXS)や、払出装置697へのパチンコ球の供給があって、パチンコ球の貸出が可能な状況である際のパチンコ機レディー信号(PRDY)をカードユニットに出力するようになっていて、パチンコ機601からパチンコ球の貸出を実施するようになっている。
【0471】
また、前記操作基板708は、前記カードユニットのI/Oポートに接続ケーブル662を介して接続されており、前記貸出ボタン706が操作されて遊技者による玉貸し操作がなされた場合に出力される貸出入力信号や、返却ボタン705が操作されて遊技者によるプリペイドカードの返却操作がなされた場合に出力される返却入力信号が前記カードユニットに出力されるようになっているとともに、該カードユニットからは、前記度数表示部707の表示制御を行う度数信号が入力されるようになっており、これら度数表示部707の表示制御が前記カードユニットからの出力信号によって実施されるようになっている。
【0472】
また、遊技制御基板631には、前記接続ケーブル647’を介して前記EL表示装置669、並びに無機ELパネル720の表示制御を行う集計手段並びに表示制御手段としての表示制御基板680が接続されていて、該表示制御基板680には、無機ELパネル720に形成された前記可変表示領域609の表示制御や、前記遊技盤606に設けられたEL表示装置669による可変表示域610の表示制御、コラボレーション遊技領域607a並びにワープ遊技領域607bの表示制御等に関する指令情報として、表示制御コマンドデータと、ストローブ信号としての割込信号(以下、表示制御信号INTともいう)とが、入力回路686を介して伝送される(図53参照)。
【0473】
表示制御基板680側では、表示制御コマンドデータCDの指令内容に従って、前記可変表示領域609や可変表示域610、607a、607b、EL表示装置669並びに無機ELパネル720の表示画面の表示制御を行うとともに、該表示制御コマンドデータCDに基づき、前記始動回数や大当り回数を集計して無機ELパネル720の表示エリア720aに形成された前記可変表示領域609の上下所定領域に、図58に示すように遊技が行われていない状態である待機状態時に表示するようになっている。
【0474】
なお、本実施例4では、待機状態時に始動回数や大当り回数を表示エリア720aに表示するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、表示エリア699aに表示するようにしてもよく、また、可変表示領域609に表示するようにしても良い。また、待機状態時ではなく常時表示を行うようになっていても良い。
【0475】
この表示制御基板680には、図53(a)に示すように、前記集計した始動回数や大当り回数を記憶する遊技情報レジスタを有するとともに、前記EL表示装置669、無機ELパネル720の各表示領域全体に動画を表示可能とするための比較的高速で大容量のビデオメモリとして使用可能なRAM687bと、これら表示画像を前記遊技制御基板631からの表示制御コマンドデータCDに基づいて生成するためのグラフィックLSI(ゲートアレイ;PLD)692、並びに各部のコントロールを行うCPU687aが設けられていて、該グラフィックLSI(ゲートアレイ;PLD)692にEL表示装置669、無機ELパネル720を駆動する有機EL駆動回路であるドライバIC676a、676cが搭載された表示中継基板680a、680cが接続されている。
【0476】
また、本実施例の表示制御基板680には、前記EL表示装置669の表示エリア669aとなる遊技領域607に常時表示する盤面画像が、図53(b)に示すように、各機種の前記遊技制御基板631に固有に付与、記憶されている遊技制御基板IDに含まれる遊技機の種別情報に対応付けて複数記憶されているとともに、前記可変表示領域609や可変表示域610に表示する各種表示キャラクタやフォントデータ等の表示画像データファイルや、恐竜や各種キャラクタ画像等のデータが記憶された表示画像記憶部であるROM683が設けられていて、パチンコ機601の起動時において前記遊技制御基板631から出力されてくる遊技制御基板IDに基づき、接続されている遊技制御基板631の種別を表示制御基板680が自動的に判別し、該判別した種別に該当する表示画像データファイルを前記表示画像記憶部683から読み出して表示画像として使用することにより、接続されている遊技制御基板631が該当する機種の盤面背景画像がEL表示装置669の表示領域に表示されるとともに、各種表示キャラクタやフォントが、EL表示装置669、無機ELパネル720の各表示領域に表示されるようになっている。
【0477】
このように、前記表示画像記憶部683に、予め複数種の機種の表示画像データファイルを、機種を特定可能な遊技制御基板IDの情報に対応付けて記憶しておき、該複数機種の表示画像データファイルから接続された遊技制御基板631が該当する機種の表示画像データファイルを読み出して使用するようにすることは、機種変更に伴って接続される遊技制御基板631が変更されても、該変更された新たな遊技制御基板631が該当する機種の表示画像データが、新たに記憶させることなく前記EL表示装置669に表示されるようになるため、簡便かつ迅速な機種変更を実現できることから好ましい
【0478】
また、本実施例では遊技制御基板631に対して、機種を特定可能な遊技制御基板IDを予め付与、記憶しておき、起動時に表示制御基板680が該遊技制御基板IDを入手して接続されている遊技制御基板631の種別を自動的に特定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの設定を表示制御基板680にディップスイッチ等を設けて設定するようにしたり、更には、起動時に選択画面を前記遊技領域607の所定領域に表示して、打球操作ハンドル605を操作して機種を選択できるようにしても良い。
【0479】
ここで、本実施例におけるパチンコ機601における表示制御基板680は、前述したように、始動入賞口614へのパチンコ球の入賞或いは前記可変表示域610に予め定められた特定の「普通図柄」の表示中における通過ゲート611のパチンコ球の通過に基づいて、ガラス板602a、602b間に設けられる無機ELパネル720の表示エリア720aのうちの可変表示領域609に特別図柄を可変表示させる制御を行うとともに、所定条件が成立したときに、可変表示領域609に表示させる特別図柄の可変表示態様に関連する演出態様を、可変表示領域609を除く表示エリア720a及び遊技盤606に設けられたEL表示装置669による遊技盤606全面の表示エリア669aに表示させる制御を行うようになっており、以下、その可変表示態様及び演出態様の一例を図54〜図57に基づいて説明していく。
【0480】
尚、前述したように、可変表示領域609を含む表示エリア720aを構成する無機ELパネル720は透明に構成されており、表示エリア720aの表示状態と遊技領域607内の状況との区別がわかりにくいことから、図54〜図57においては、各図中(a)においては遊技盤606上の表示エリア669aの表示状態を示し、(b)において透明な無機ELパネル720の表示エリア720aの表示状態を示し、(c)において遊技者側からのガラス扉枠602の前面全域の表示態様を示し、これら各図によりのEL表示装置669、無機ELパネル720それぞれの状況を説明することとする。
【0481】
尚、各図54〜図57中の(a)では、EL表示装置669の表示エリア669aに表示される表示画像以外の種々の要素(図42に示した風車、始動入賞口614や釘等の遊技用部品)を省略した図として説明する。
【0482】
まず図54には、始動入賞口614へのパチンコ球の入賞、或いは前記可変表示域610に予め定められた特定の「普通図柄」の表示中における通過ゲート611のパチンコ球の通過に基づいて、可変表示領域609において可変表示が開始された状態が示されている。この状態において、EL表示装置669の表示エリア669aに設けられた恐竜表示エリア608a、恐竜表示エリア608bに表示される恐竜の画像は、図54(a)に示されるように静止状態とされているとともに、表示エリア720aにおいては、中央付近の可変表示領域609にて左、中、右の可変表示エリアの特別図柄の可変表示が開始され、可変表示領域609以外の領域には何も表示されない。
【0483】
なお、パチンコ機601が非稼働状態である場合には、特に図示はしないが、表示エリア720a上にタイトル画面やデモ画面等が表示されるとともに、表示エリア720aの全域が青色に発光した表示態様となるように無機ELパネル720の表示制御が行われ、これにより非稼働状態である旨が報知される。このように非稼働状態において表示エリア720aを稼働状態とは異なる表示態様(ここでは青色に発光)を表示させることで、パチンコ機601の稼働状況を、遊技者のみならず、他の遊技者や店員等が、パチンコ機601から離れた場所から容易に把握することが出来る。
【0484】
また、図58に示すように、前記したように待機状態時には前回の大当りからの始動回数とこれまでの大当り回数とが可変表示領域609の上下所定位置に表示されるようになっていて、前記可変表示領域609において可変が開始される際には、表示されている始動回数と、大当り回数の表示を止めて、可変表示が開始されるようになる。
【0485】
ここで、可変表示領域609を含む表示エリア720aを形成する無機ELパネル720は、前述したように透明に構成されているとともに、遊技盤606の前面から所定距離離間した前方位置に配置されるガラス板602a、602b間に設けられているため、無機ELパネル720の表示状態に関わらず可変表示領域609を含む表示エリア720aの後方の遊技領域607内をパチンコ球が流下することになる。
【0486】
次に図55には、可変表示が開始されてから所定時間経過後において前述したリーチ状態が発生した状況が示されている。このリーチ状態中における可変表示領域609は、例えば図55(b)に示されるように、左図柄(7)及び右図柄(7)とが中段の横ライン上に停止表示され、中図柄は可変表示が継続されている状態となっている。
【0487】
また、このように可変表示領域609における左右の可変表示エリアに左図柄(7)及び右図柄(7)とが中段の横ライン上に停止表示された段階において、図55(b)に示されるように、表示エリア720aにおける可変表示領域609の下方位置に「リーチ!」なる文字が表示され、リーチ状態が発生したことが文字情報により遊技者に報知される。
【0488】
さらにこのリーチ状態が発生した時点において、前記EL表示装置669の表示エリア669aに設けられた恐竜表示エリア608a、恐竜表示エリア608bに表示される恐竜の画像が、恐竜の口が開閉するとともに手足等の部位が上下動するように表示される。このように可変表示領域609にリーチ態様が表示されたときに、表示エリア720aの表示態様のみならず、その後方の遊技領域607に設けられた表示エリア669aの表示画像が動作するように表示演出が行われることで、遊技者の大当りへの期待感を効果的に高めることが出来るとともに、前記EL表示装置669と無機ELパネル720とが重合して配置されていることから、遊技領域607に表示される表示画像と表示エリア720aの表示画像とが、前後に異なって表示されるようになるため、奥行き感のある映像演出が可能となり、視覚的な演出効果を著しく高めることができる。
【0489】
また、リーチ状態が発生したときに常に恐竜表示エリア608a、恐竜表示エリア608bに表示される恐竜画像を動作させるのではなく、例えばリーチ状態が発生した場合における所定の確率で恐竜画像を動作させるようにしたり、あるいは動作させる恐竜画像の数をリーチ毎に変えるようにすれば、リーチ状態の発生に伴う演出のバリエーションが増加するので演出効果が向上するとともに、遊技者の大当りへの期待感をより効果的に高めることが出来る。
【0490】
次いで、図55に示されるリーチ状態が発生した時点から所定時間が経過した時点で、可変表示領域609における中央の可変表示エリアに、大当りの対象となる「7」以外の適宜の特別図柄(例えば「3」(図示略))が一時停止すると、表示エリア720aにおける上部の恐竜表示エリア608aの下部から、可変表示領域609の中央に向かって噴出される炎が表示されるとともに、表示エリア720aにおける可変表示領域609の下方の領域には、演出を盛り上げるための女性のキャラクタC1が表示される(図50参照)。
【0491】
この炎の噴出表示に伴って、可変表示領域609では、その中央の可変表示エリアに一時停止されている特別図柄「3」が燃えて溶けだし(例えば図56(b)参照)、大当りの対象となる「7」に近づく次の特別図柄「4」に変化していく(図示略)。
【0492】
この際、可変表示領域609における中央の可変表示エリアが図54及び図55のときよりも拡大表示されるとともに、左右の可変表示エリアが縮小表示されるため、この時点において特に注目される中央の可変表示エリアに表示される特別図柄である「6」を強調して表示させることが出来る。
【0493】
図56には、上記のように恐竜が炎を噴出して特別図柄を変化させる演出が繰り返し行われた後、中央の可変表示エリアに特別図柄「6」が一時停止された状況が示されている。なお、このように特別図柄が一時停止している状況においては可変表示は継続中である。また、図56(a)に示されるように、恐竜表示エリア608a、恐竜表示エリア608bに表示される恐竜画像による表示演出も継続される。
【0494】
特に図56(c)に示されるように、表示制御基板680は、あたかも炎が上部の恐竜画像の口から噴出されているような表示態様を表示させる制御を行うとともに、可変表示領域609に向けて噴出された炎により、可変表示領域609に一時停止(可変表示)される特別図柄が燃えて溶け出すといったように、無機ELパネル720の表示エリア720aに表示される可変表示態様及び演出表示態様と、遊技領域607に表示された恐竜画像の動作態様とが、相互に作用を及ぼすような演出表示態様を表示させる制御を行うので、可変表示に関連する演出効果が効果的に高まるばかりか、可変表示態様及び演出表示態様と恐竜画像の動作態様との関連性が高まり、一体感のある演出を遊技者に提供することが出来る。
【0495】
次いで、図56に示される表示状態から、可変表示領域609における中央の可変表示エリアに大当りの対象となる「7」の特別図柄が停止表示されると、図57(b)に示されるように、可変表示領域609の可変表示が終了して、左、中、右の可変表示エリアの中段それぞれに特別図柄「7」が停止されて特定の表示態様「777」が表示される。そしてこの可変表示領域609における特定の表示態様の停止表示に基づいて、大当り状態が発生することになる。
【0496】
また、可変表示の終了の際においては、可変表示領域609が全体的に拡大表示されて特定の表示態様が強調表示されるため、可変表示結果として特定の表示態様(大当り態様)が表示されたことが報知表示さる。また、恐竜画像の動作演出が終了してそれぞれ口が開いた態様にて停止される。
【0497】
同時に、表示エリア669aにおける可変表示領域609の一部及びその左右側の領域に相当する位置には、あたかも左右の恐竜画像の口から炎が噴出されているような表示態様が表示されるとともに、表示エリア720aの可変表示領域609の下方には「大当り!」なる文字が表示され、大当り状態が発生したことが文字情報により遊技者に報知表示される。
【0498】
このように表示エリア720aがガラス板602aに設けられていることで、遊技領域607内の開閉板620や恐竜画像の動きに関連した表示態様を表示エリア720aにて容易に表示させることが出来る。
【0499】
以上説明したように、本実施例4の遊技機であるパチンコ機601によれば、自己発光可能で薄型のEL表示装置669、720を、その表示エリア669a、720aが、遊技盤606及び透視窓であるガラス板602a、602bのそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置することで、これら表示領域を形成するため制約をより少ないものにでき、パチンコ機601の全面を利用して演出効果を飛躍的に向上できる。
【0500】
また、本実施例の遊技盤606のようにすれば、従来のように遊技盤606の中央部等に穴をあけて可変表示装置を配置することなく、可変表示領域609を盤面上に形成することが可能であるばかりか、遊技盤606面の背面側であって、可変表示領域609に合致する部分にも遊技球通路や各種の装置を設けることができるため、遊技盤606背面における部品配置の設計自由度を大幅に向上できる。
【0501】
以上、本実施例4のようにすれば、従来の遊技機においては、遊技盤における演出が主に実施されて、該遊技盤以外の遊技機の領域における演出に乏しく、遊技者により効果の高い演出を実施できないと問題があったが、これらの問題を、遊技盤6における表示領域である表示エリア69aに加えて、前記EL表示装置120の表示領域である表示エリア120aを前記透視窓であるガラス板2a、2bの遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置することで、これら各表示領域である表示エリア120aにおいても種々の演出を実施できるようになることで、解決することができる。
【0502】
以上、本発明の請求項4に対応する実施形態を図面により前記実施例にて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0503】
例えば、本実施例4においては、遊技盤606上に形成されたEL表示装置669の表示エリア669aと、前記透視窓であるガラス板602a、602bに形成されたEL表示装置である無機ELパネル720の表示エリア720aとが、重合するように設けられており、このようにすることは、双方の表示エリア669a、720aが重合することで、一体感のある演出が可能となり、演出効果をより高めることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら双方の表示エリア669a、720aが重合しないように、配置しても良い。
【0504】
また、本実施例4においては、表示制御手段である表示制御基板680は、前記遊技盤606上に形成された前記EL表示装置669の表示エリア669aに、盤面画像を表示するようになっており、このようにすることは、盤面画像の画像データを変更するのみで、機種のイメージを一新でき、演出効果を向上できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、EL表示装置669の表示エリア669a盤面画像を表示しない構成としても良い。
【0505】
また、本実施例4においては、前記遊技領域607を流下する遊技球の通過を検出する遊技球検出手段であるゲートスイッチ612を設け、前記表示制御手段である表示制御基板680は、該ゲートスイッチ612による遊技球の通過検出に基づいて、遊技盤606上に設けられた表示エリア669aにおける演出(画像球による演出表示)を行うようにしており、このようにすることは、遊技球の流下範囲を狭めることなく、遊技球の行方に応じた画像演出を行うことができ、より一層高い演出効果を得ることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技球の通過検出に基づく演出表示を実施しない構成としても良い。
【0506】
また、本実施例4においては、表示制御手段である表示制御基板680が、可変表示領域609の表示状態に応じて前記EL表示装置669、720の各表示エリア669a、720aにおける表示状態を変化させるようにしており、このようにすることは、可変表示演出を行う範囲が可変表示領域609上に限定されずに前記EL表示装置669、720の各表示エリア669a、720aに拡大されることで、演出効果を飛躍的に高めることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら可変表示領域609の表示状態に応じて前記EL表示装置669、720の各表示エリア669a、720aにおける表示状態を変化させない構成としても良い。
【0507】
また、本実施例4においては、前記表示制御手段である表示制御基板680は、EL表示装置669、720の各表示領域間669a、720aで相互に作用を及ぼすように連動した演出(識別情報の回転、恐竜の動作表示、火炎表示、識別情報である数字のとろけ表示等)を行うようにしており、このようにすることは、EL表示装置669、720の各表示エリア669a、720aの相互間において、関連性のより強い演出を行うことで、より一層高い演出効果を得ることができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各表示エリア669a、720aの連動した演出を行わない構成としても良い。
【0508】
また、本実施例4においては、前記表示制御基板680が遊技履歴を集計し、該集計した遊技情報である大当り回数や始動回数を、前記無機EL表示パネル720に形成されている可変表示領域609の上下所定位置に表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技情報を集計して表示しない構成としても良い。更には、これら表示される遊技情報として、本実施例4では大当り回数と始動回数とを表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら集計し、表示する遊技情報の内容な適宜に選択すれば良く、これら遊技情報を表示する位置も適宜に選択すれば良い。
【0509】
また、本実施例4においては、前記表示制御手段である表示制御基板680は、前記EL表示装置669、720に対して着脱可能に接続されており、このようにすることは、機種変更に際して、前記表示制御基板680を変更する必要が生じた場合でも、該表示制御基板680とEL表示装置669、720とを容易に分離することができ、機種変更に伴う表示制御基板680の交換労力を軽減できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示制御基板680は、前記EL表示装置669、720に対して着脱不能に接続されていても良い。
【0510】
また、本実施例4においては、前記EL表示装置669、720のそれぞれに表示エリア669a、720aを保護するための保護層としてガラス板602aや、アクリル板671を設けており、このようにすることは、外部からの衝撃等によるEL表示装置669、720の損傷を可能な限り防止することができることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保護層を有しない構成としても良い。
【0511】
また、本実施例4においては、前記透視窓であるガラス板602a内に位置するように設けられた表示エリア720aが、透明ELパネルである無機ELパネル720にて形成されており、このようにすることは、遊技領域607内を流下する遊技球の視認性の低下を少ないものにできることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらガラス板602a内に位置するように設けられた表示エリア720aの一部を透明ではないELパネルの表示領域としても良い。
【0512】
また、言うまでもなく、無機ELパネル720の可変表示態様や、これに関わる演出態様は上記図示したものに限定されるものではなく、種々の表示態様に変更可能である。
【0513】
また、本実施例4においては、無機ELパネル720の可変表示領域609にて、可変表示中にリーチ状態が発生した場合における可変表示態様及びこれに関連する演出表示態様の一例を示したが、例えば通常の可変表示中において、前述したようなリーチ状態が発生することを予告するリーチ予告演出が行われるようにしたりしても良い。
【0514】
また、本実施例4では、遊技情報を可変表示領域609に表示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技情報を前記表示エリア669aに表示するようにしても良い。
【0515】
また、本実施例4では、無機ELパネル720の表示エリア720aをもガラス板602a全域にわたって設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図42に示される可変表示領域609に対応するエリアのみに部分的に設けられていてもよく、また、部分的に設ける場合における配置位置は適宜に選択すれば良い。
【0516】
また、本実施例4では、可変表示及びその他の演出等を行う各EL表示装置669、720の表示制御を同一の表示制御基板680が行う構成としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各EL表示装置669、720の表示制御を異なる表示制御基板にて実施するようにしても良いし、逆に、高性能な制御手段を用いる場合には、EL表示装置669、720の表示制御のみならず、スピーカ627の音声出力制御、遊技効果LED628の発光制御等を1つの制御手段にて行う構成としても良い。
【0517】
また、前記表示制御基板680を、遊技場に関する情報の管理を行うホールコンピュータに接続し、例えば遊技場に関する情報(例えばイベントの告知や遊技に関わるサービス内容等)や、遊技場を演出するためのキャラクタ等を前記表示エリア669a、720aにて表示させるようにしても良い。
【0518】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
本発明の請求項1は、実施例2に対応しており、遊技球が流下可能な遊技領域207が盤面上に形成された遊技盤206と、前記遊技領域を透視可能に覆う透視窓(ガラス板202a,202b)が形成された透視窓枠(ガラス扉枠202)と、を備える遊技機(パチンコ機201)において、エレクトロルミネッセンス材料(315R,315G,315B,325R,325G,325B)に電圧を印加させて発光させることにより表示態様を変化させるEL表示装置269、300a〜dと、該EL表示装置269、300a〜dに表示する表示画像データを遊技機の機種を特定可能な種別情報に対応付けて記憶するための表示画像記憶手段と、前記種別情報を入手して該入手した種別情報に対応して前記表示画像記憶手段に記憶されている表示画像データに基づく表示画像を前記EL表示装置に表示する表示制御を行う表示制御手段(表示制御基板280)と、を具備するとともに、前記EL表示装置269、300a〜dは、該EL表示装置269、300a〜dの表示領域(表示エリア269a、300)が前記遊技盤207及び前記透視窓枠(ガラス板202a,202b)のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置され、前記表示制御手段(表示制御基板280)は、遊技状態に応じて前記EL表示装置269、300a〜dの表示領域(表示エリア269a、300)の表示状態を変化させる制御を行う。
【0520】
本発明の請求項は、実施例4に対応しており、遊技球が流下可能な遊技領域607が盤面上に形成された遊技盤606と、前記遊技領域607を透視可能に覆う透視窓(ガラス板602a、602b)が形成された透視窓枠(ガラス扉枠602)と、を備える遊技機(パチンコ機601)において、エレクトロルミネッセンス材料(715R,715G,715B,725R,725G,725B)に電圧を印加させて発光させることにより表示態様を変化させるEL表示装置669、720と、該EL表示装置669、720に表示する表示画像データを遊技機の機種を特定可能な種別情報に対応付けて記憶するための表示画像記憶手段と、前記種別情報を入手して該入手した種別情報に対応して前記表示画像記憶手段に記憶されている表示画像データに基づく表示画像を前記EL表示装置に表示する表示制御を行う表示制御手段(表示制御基板680)と、を具備するとともに、前記EL表示装置669、720は、該EL表示装置669、720の表示領域(表示エリア669a、720a)が前記遊技盤606及び前記透視窓(ガラス板602a、602b)のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置され、前記表示制御手段(表示制御基板680)は、遊技状態に応じて前記EL表示装置669、720の表示領域(表示エリア669a、720a)の表示状態を変化させる制御を行う。
【0521】
本発明の請求項は、実施例1に対応しており、遊技球が流下可能な遊技領域7が盤面上に形成された遊技盤6と、前記遊技領域7を透視可能に覆う透視窓(ガラス板2a、2b)が形成された透視窓枠(ガラス扉枠2)と、を備える遊技機(パチンコ機1)において、エレクトロルミネッセンス材料(115R,115G,115B,125R,125G,125B)に電圧を印加させて発光させることにより表示態様を変化させるEL表示装置69、100a〜d、120と、該EL表示装置69、100a〜d、120に表示する表示画像データを遊技機の機種を特定可能な種別情報に対応付けて記憶するための表示画像記憶手段と、前記種別情報を入手して該入手した種別情報に対応して前記表示画像記憶手段に記憶されている表示画像データに基づく表示画像を前記EL表示装置に表示する表示制御を行う表示制御手段(表示制御基板80)と、を具備するとともに、前記EL表示装置69、100a〜d、120は、該EL表示装置69、100a〜d、120の表示領域(表示エリア69a、100、120a)が前記遊技盤6及び前記透視窓(ガラス板2a、2b)及び透視窓枠(ガラス扉枠2)のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置され、前記表示制御手段(表示制御基板80)は、遊技状態に応じて前記EL表示装置69、100a〜d、120の表示領域(表示エリア69a、100、120a)の表示状態を変化させる制御を行う。
【0522】
本発明の請求項は、前記遊技盤6,206、606上に形成された前記EL表示装置69、269、669の表示領域(表示エリア69a、269a、669a)と、前記透視窓(ガラス板2a、2b、202a、202b、602a、602b)に形成されたEL表示装置120、320、720の表示領域(表示エリア120a、320a、720a)とが、重合するように設けられている。
【0523】
本発明の請求項は、前記表示制御手段(表示制御基板80、280、680)は、前記遊技盤6,206、606上に形成された前記EL表示装置69、269、669の表示領域(表示エリア69a、269a、669a)に、前記遊技盤6,206、606の盤面を装飾するための盤面画像を表示する。
【0524】
本発明の請求項は、前記遊技領域7,207、607を流下する遊技球の通過或いは入賞を検出するための遊技球検出手段(ゲートスイッチ12、212,612)を設け、前記表示制御手段(表示制御基板80、280、680)は、該遊技球検出手段(ゲートスイッチ12、212,612)による遊技球の検出に基づいて、前記遊技盤6,206、606上に設けられた前記EL表示装置69、269、669の表示領域(表示エリア69a、269a、669a)における演出表示制御を行う。
【0525】
本発明の請求項は、識別情報の可変表示を行う可変表示領域9、209、409、609が設けられ、表示制御手段(表示制御基板80、280、480、680)は、該可変表示領域9、209、409、609の表示状態に応じて前記EL表示装置69、100a〜d、120、269、300a〜d、500a〜d、520、669、720の各表示領域(表示エリア69a、100、120a、269a、300、500、520a、669a、720a)における表示状態を変化させる
【0526】
本発明の請求項は、前記表示制御手段(表示制御基板80、280、480、680)は、前記EL表示装置69、100a〜d、120、269、300a〜d、500a〜d、520、669、720の各表示領域(表示エリア69a、100、120a、269a、300、500、520a、669a、720a)間で相互に作用を及ぼすように連動した演出表示制御を行う。
【0527】
本発明の請求項は、遊技機(パチンコ機1、201、401、601)の遊技履歴を集計する集計手段(表示制御基板80、280、480、680)を備え、前記表示制御手段(表示制御基板80、280、480、680)は、該集計手段(表示制御基板80、280、480、680)によって集計された遊技情報(大当り回数、始動回数)を、前記EL表示装置100a、100d、300a、300d、500a、500d、720の少なくともいずれかの表示領域(表示エリア100、300、500、720a)に表示する。
【0528】
本発明の請求項10は、前記表示制御手段(表示制御基板80、280、480、680)は、前記EL表示装置69、100a〜d、120、269、300a〜d、500a〜d、520、669、720に対して着脱可能に接続されている。
【0529】
本発明の請求項1は、前記EL表示装置69、100a〜d、120、269、300a〜d、500a〜d、520、669、720の表示領域(表示エリア69a、100、120a、269a、300、500、520a、669a、720a)表面を保護するための保護層(アクリル板71、271、671、ガラス板2a、2b、402a、402b、602a、602b、有色透明樹脂層)を設けた。
【0530】
本発明の請求項1は、前記EL表示装置の少なくともいずれかの前記表示領域(表示エリア69a、100、269a、300、500、669a)に、前記エレクトロルミネッセンス材料として直流電圧を印加することで発光する有機エレクトロルミネッセンス材料が使用されている。
【0531】
本発明の請求項1は、前記透視窓(ガラス板2a、2b、402a、402b、602a、602b)内に位置するように設けられた表示領域(表示エリア120a、520a、720a)の少なくとも一部が、透明ELパネル(無機ELパネル120、520、720)にて形成されている。
【0532】
以上、本発明の実施形態を図面により前記実施例にて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0533】
例えば、前記各実施例においては、ガラス扉枠2、202、402の外周に配置されるEL表示装置100a〜d、300a〜d、500a〜dの基板材としてガラスを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら基材をガラスに代えて高分子フィルム等を使用しても良く、これにより可撓性を有するフィルム状の有機EL表示器とすることができる。このような有機EL表示器を適用することで、例えば、図59に示す変形例としてのパチンコ機1000のように、表面に突状部(図59中二点領線に囲まれた部分)1002が形成されたデザインのガラス扉枠1001に、スピーカ1003やランプモジュール1004を避けるようにして、表面形状に合わせて、すなわち表面の凹凸に合わせてフィルム状の有機EL表示器1010a〜dを貼着し、画像や文字情報を表示可能な表示エリアを形成し、例えば、図59に示すキャラクタ画像を有機EL表示器1010a〜dからなる表示エリアに表示するようにしても良い。これにより、既存のデザインのガラス扉枠に有機EL表示器1010a〜dからなる表示エリアを形成することも可能となる。また、有機EL表示器として透明なものを適用すれば、例えばガラス扉枠に設けられたランプやLEDの表面を被覆するように有機EL表示器を装着してもランプやLEDの発光態様が有機EL表示器を透視して視認できるようになる。
【0534】
また、遊技が行われていない非稼働時においては、前記EL表示装置69、100a〜d、120、269、300a〜d、500a〜d、520、669、720の表示をOFFにして、消費電力を低減するようにしても良い。
【0535】
また、前記実施例では、EL表示装置120、269、520、720が可変表示領域9の可変表示を担うようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら可変表示領域9を液晶パネル等から成る可変表示装置を遊技領域7,207,407、607内に配置することで、形成するようにしても良い。
【0536】
また、前記実施例では、表示中継基板(符号略)を使用して、該表示中継基板上のコネクタを外すことで、表示制御手段である表示制御基板80、280、480、680とEL表示装置69、100a〜d、120、269、300a〜d、500a〜d、520、669、720とを分離できるように構成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら表示中継基板を用いずに、前記ドライバICをフレキシブルプリント基板(FPC)上に実装するテープオートボンディング(TAB)を使用して、表示制御基板80、280、480、680とEL表示装置69、100a〜d、120、269、300a〜d、500a〜d、520、669、720とを直接接続するとともに、表示制御基板80、280、480、680側のテープオートボンディング(TAB)の接続端となる部位に前記ZIFコネクタを設けた形態として、表示制御基板80、280、480、680とEL表示装置69、100a〜d、120、269、300a〜d、500a〜d、520、669、720とを分離できるように構成しても良い。
【0537】
また、前記実施例では、遊技盤6、206、606をアクリル板71、271,671とEL表示装置69、269、669との2層構造としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技盤6、206、606の基体として従来より使用されているベニア板やその他の樹脂や金属、例えばアルミ材等を用い、該ベニア板とアクリル板71、271,671との間にEL表示装置69、269、669を狭持する3層構造としても良い。
【0538】
【発明の効果】
本発明は次の効果を奏する。
(a)請求項1の発明によれば、自己発光可能で薄型のEL表示装置を、該EL表示装置の表示領域が前記遊技盤及び前記透視窓枠のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置することで、これら表示領域を形成するため制約をより少ないものにでき、遊技機の全面を利用して演出効果を飛躍的に向上できる。また、変更する機種の表示画像が、該変更する機種の表示画像データを新たに記憶させることなく表示されるようになるため、簡便かつ迅速な機種変更を実現できる。
【0540】
)請求項の発明によれば、自己発光可能で薄型のEL表示装置を、該EL表示装置の表示領域が前記遊技盤及び前記透視窓のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置することで、これら表示領域を形成するため制約をより少ないものにでき、遊技機の全面を利用して演出効果を飛躍的に向上できる。また、変更する機種の表示画像が、該変更する機種の表示画像データを新たに記憶させることなく表示されるようになるため、簡便かつ迅速な機種変更を実現できる。
【0541】
)請求項の発明によれば、自己発光可能で薄型のEL表示装置を、該EL表示装置の表示領域が前記遊技盤及び前記透視窓及び前記透視窓枠のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置することで、これら表示領域を形成するため制約をより少ないものにでき、遊技機の全面を利用して演出効果を飛躍的に向上できる。また、変更する機種の表示画像が、該変更する機種の表示画像データを新たに記憶させることなく表示されるようになるため、簡便かつ迅速な機種変更を実現できる。
【0542】
)請求項の発明によれば、双方の表示領域が重合するように設けることで、一体感のある演出が可能となり、演出効果をより高めることができる。
【0543】
)請求項の発明によれば、盤面画像の画像データを変更するのみで、機種のイメージを一新でき、演出効果を向上できる。
【0544】
)請求項の発明によれば、遊技球の流下範囲を狭めることなく、遊技球の行方に応じた画像演出を行うことができ、より一層高い演出効果を得ることができる。
【0545】
)請求項の発明によれば、可変表示演出を行う範囲が可変表示領域上に限定されずに前記EL表示装置の各表示領域に拡大されることで、演出効果を飛躍的に高めることができる。
【0546】
)請求項の発明によれば、EL表示装置の各表示領域の相互間において、関連性のより強い演出を行うことで、より一層高い演出効果を得ることができる。
【0547】
)請求項の発明によれば、遊技情報を表示するために個別の表示装置を設ける必要がなく、これら個別の表示装置によるスペースも演出に有効に活用できる。
【0548】
)請求項1の発明によれば、機種変更に際して、前記表示制御手段を変更する必要が生じた場合でも、該表示制御手段とEL表示装置とを容易に分離することができ、機種変更に伴う表示制御手段の交換労力を軽減できる。
【0549】
)請求項1の発明によれば、外部からの衝撃等によるEL表示装置の損傷を可能な限り防止することができる。
【0550】
)請求項1の発明によれば、直流低電圧を印加して発光させることで、省電力にてEL表示装置を駆動できる。
【0551】
)請求項1の発明によれば、透視窓内に位置するように設けられた表示領域を透明ELパネルとすることで、遊技領域内を流下する遊技球の視認性の低下を少ないものにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施例1のパチンコ機を示す正面図である。
【図2】本発明における実施例1のパチンコ機並びにカードユニットを示す背面図である。
【図3】本発明における実施例1のパチンコ機における遊技盤を示す拡大図である。
【図4】本発明の実施例1におけるパチンコ機の操作部を有する打球供給皿周囲構成を示す外観斜視図である。
【図5】本発明の実施例1におけるパチンコ機の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施例1における遊技盤並びに透視窓の構成を示す断面図である。
【図7】本発明の実施例1に用いた有機ELパネルの構成を示す図である。
【図8】本発明の実施例1に用いた表示中継基板を示す図である。
【図9】本発明の実施例1に用いた無機ELパネルの構成を示す図である。
【図10】(a)、(b)は、本発明の実施例1に用いた遊技盤におけるコラボレーション遊技領域における演出表示を示す図である。
【図11】(a)、(b)、(c)、(d)は、本発明の実施例1に用いた遊技盤におけるワープ遊技領域における演出表示を示す図である。
【図12】(a)は本発明の実施例1における表示制御基板の構成を示すブロック図であり、(b)は、本発明の実施例1における表示画像記憶部に記憶されている記憶内容を示す図である。
【図13】本発明の実施例1における可変表示態様及び可変表示に関連する関連演出態様の一例を示す図である。
【図14】本発明の実施例1における可変表示態様及び可変表示に関連する関連演出態様の一例を示す図である。
【図15】本発明の実施例1における可変表示態様及び可変表示に関連する関連演出態様の一例を示す図である。
【図16】本発明の実施例1における可変表示態様及び可変表示に関連する関連演出態様の一例を示す図である。
【図17】本発明における実施例2のパチンコ機を示す正面図である。
【図18】本発明における実施例2のパチンコ機並びにカードユニットを示す背面図である。
【図19】本発明における実施例2のパチンコ機における遊技盤を示す拡大図である。
【図20】本発明の実施例2におけるパチンコ機の操作部を有する打球供給皿周囲構成を示す外観斜視図である。
【図21】本発明の実施例2におけるパチンコ機の構成を示すブロック図である。
【図22】本発明の実施例2における遊技盤並びに透視窓の構成を示す断面図である。
【図23】本発明の実施例2に用いた有機ELパネルの構成を示す図である。
【図24】本発明の実施例2に用いた表示中継基板を示す図である。
【図25】(a)、(b)は、本発明の実施例2に用いた遊技盤におけるコラボレーション遊技領域における演出表示を示す図である。
【図26】(a)、(b)、(c)、(d)は、本発明の実施例2に用いた遊技盤におけるワープ遊技領域における演出表示を示す図である。
【図27】(a)は本発明の実施例2における表示制御基板の構成を示すブロック図であり、(b)は、本発明の実施例2における表示画像記憶部に記憶されている記憶内容を示す図である。
【図28】本発明の実施例2における可変表示態様及び可変表示に関連する関連演出態様の一例を示す図である。
【図29】本発明の実施例2における可変表示態様及び可変表示に関連する関連演出態様の一例を示す図である。
【図30】本発明の実施例2における可変表示態様及び可変表示に関連する関連演出態様の一例を示す図である。
【図31】本発明の実施例2における可変表示態様及び可変表示に関連する関連演出態様の一例を示す図である。
【図32】本発明における実施例3のパチンコ機を示す正面図である。
【図33】図32のA−A断面図である。
【図34】図32のパチンコ機に設けられた無機EL表示器の構造を示す断面図である。
【図35】図32のパチンコ機に設けられた有機EL表示器の構造を示す断面図である。
【図36】図32のパチンコ機の構成を示すブロック図である。
【図37】図32のパチンコ機に設けられる表示制御基板の構成を示すブロック図である。
【図38】可変表示態様及び可変表示に関連する関連演出態様の一例を示す図である。
【図39】同じく可変表示態様及び可変表示に関連する関連演出態様の一例を示す図である。
【図40】同じく可変表示態様及び可変表示に関連する関連演出態様の一例を示す図である。
【図41】同じく可変表示態様及び可変表示に関連する関連演出態様の一例を示す図である。
【図42】本発明における実施例4のパチンコ機を示す正面図である。
【図43】本発明における実施例4のパチンコ機を示す背面図である。
【図44】本発明における実施例4のパチンコ機における遊技盤を示す拡大図である。
【図45】本発明の実施例4におけるパチンコ機の操作部を有する打球供給皿周囲構成を示す外観斜視図である。
【図46】本発明の実施例4におけるパチンコ機の構成を示すブロック図である。
【図47】本発明の実施例4における遊技盤並びに透視窓の構成を示す断面図である。
【図48】本発明の実施例4に用いた有機ELパネルの構成を示す図である。
【図49】本発明の実施例4に用いた表示中継基板を示す図である。
【図50】本発明の実施例4に用いた無機ELパネルの構成を示す図である。
【図51】(a)、(b)は、本発明の実施例4に用いた遊技盤におけるコラボレーション遊技領域における演出表示を示す図である。
【図52】(a)、(b)、(c)、(d)は、本発明の実施例4に用いた遊技盤におけるワープ遊技領域における演出表示を示す図である。
【図53】(a)は本発明の実施例4における表示制御基板の構成を示すブロック図であり、(b)は、本発明の実施例4における表示画像記憶部に記憶されている記憶内容を示す図である。
【図54】本発明の実施例4における可変表示態様及び可変表示に関連する関連演出態様の一例を示す図である。
【図55】本発明の実施例4における可変表示態様及び可変表示に関連する関連演出態様の一例を示す図である。
【図56】本発明の実施例4における可変表示態様及び可変表示に関連する関連演出態様の一例を示す図である。
【図57】本発明の実施例4における可変表示態様及び可変表示に関連する関連演出態様の一例を示す図である。
【図58】本発明の実施例4における遊戯情報の表示態様の一例を示す図である。
【図59】前面が凹凸状に形成されたガラス扉枠に有機EL表示器が設けられた変形例としてのパチンコ機を示す正面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機(遊技機)
2 ガラス扉枠
2a ガラス板
2b ガラス板
3 打球供給皿(上皿)
4 余剰玉受皿(下皿)
5 打球操作ハンドル(操作ノブ)
6 遊技盤
7 遊技領域
7a コラボレーション遊技領域
7b ワープ遊技領域
8a 恐竜表示エリア(画像)
8b 恐竜表示エリア(画像)
9 可変表示領域
10 可変表示域
11 通過ゲート
12 ゲートスイッチ
13 満タンスイッチ
14 始動入賞口
15 入賞球検出スイッチ
16 上部入賞口
17 始動口スイッチ
18 始動回数表示部
19 可変入賞球装置
20 開閉板
21 ソレノイド
22 Vカウントスイッチ
23 カウントスイッチ
24a 入賞口
24b 入賞口
24c 入賞口
24d 入賞口
25a 流入口
25b 流出口
25c 流出口
26 アウト口
27 スピーカ
28 遊技効果LED
29 可変表示制御ユニット
30 打球レール
31 遊技制御基板
32 遊技制御基板ボックス
33 球切れスイッチ
34 打球発射装置
35 LED制御基板
36 機構板
37 賞球制御基板
38 球タンク
39 誘導樋
40 流入球検出スイッチ
41a 始動入賞口(画像)
41b 始動入賞口(画像)
42 開口部
43 カーブ樋
44 球供給樋
45 球供給通路
46 球抜き通路
47 フレキシブルプリント基板(FPC)
47’ 接続ケーブル
48a 賞球用カウントスイッチ
48b 貸出球カウントスイッチ
49 玉ならし部材
50 クロック発生部
53 基本回路
54 ROM(リードオンメモリー)
55 RAM(ランダムアクセスメモリー)
56 CPU(セントラルプロセッシングユニット)
57 I/Oポート
58 スイッチ回路
59 ソレノイド回路
61 挿通孔
62 接続ケーブル
63 接続コネクタ
64 第1情報出力回路
65 定期リセット回路
66 初期リセット回路
67 アドレスデコード回路
68 第2情報出力部
69 遊技盤EL表示装置
69a 表示エリア
70 音声制御基板
71 アクリル板(保護層)
72 前面枠
73 賞球通路
74 上皿連通口
75 カードエッジコネクタ
76a 有機EL駆動回路(ドライバIC)
76b 有機EL駆動回路(ドライバIC)
76c 無機EL駆動回路(ドライバIC)
77 ZIFコネクタ
78 回動ソレノイド
79 流路切替コマ
80 表示制御基板
80a 表示中継基板
80b 表示中継基板
80c 表示中継基板
81 流路切替ユニット
83 表示画像記憶部(ROM)
84 防緩ポスト
86 入力回路
87a CPU
87b RAM
88 ファール口
89 誘導ボックス樋
90 枠用スイッチ中継基板
91 発射制御基板
92 表示制御用ゲートアレイ(PLD)
93 スライドレバー
94 駆動モータ
95 流下樋
96 流入口
97 払出装置
98 連通口
99a 入賞球検出スイッチ
99b 入賞球検出スイッチ
99c 入賞球検出スイッチ
99d 入賞球検出スイッチ
100 表示エリア
100a EL表示装置(有機ELパネル)
100b EL表示装置(有機ELパネル)
100c EL表示装置(有機ELパネル)
100d EL表示装置(有機ELパネル)
104 操作部
105 返却ボタン
106 貸出ボタン
107 度数表示部
108 操作基板
111 X側ガラス基板
112 シール材
113 酸化インジウム薄膜(ITO)電極
114 有機導電材
115R 有機蛍光体薄膜(赤)
115G 有機蛍光体薄膜(緑)
115B 有機蛍光体薄膜(青)
116 金属電極
117 Y側ガラス基板
120 無機ELパネル
120a 表示エリア
121 X側ガラス基板
122 シール材
123 電極
124 絶縁層
125R 無機蛍光体薄膜
125G 無機蛍光体薄膜
125B 無機蛍光体薄膜
126 電極
127 Y側ガラス基板
128 フレキシブルプリント基板(FPC)
201 パチンコ機(遊技機)
202 ガラス扉枠
202a ガラス板
202b ガラス板
203 打球供給皿(上皿)
204 余剰玉受皿(下皿)
205 打球操作ハンドル(操作ノブ)
206 遊技盤
207 遊技領域
207a コラボレーション遊技領域
207b ワープ遊技領域
208a 恐竜表示エリア(画像)
208b 恐竜表示エリア(画像)
209 可変表示領域
210 可変表示域
211 通過ゲート
212 ゲートスイッチ
213 満タンスイッチ
214 始動入賞口
215 入賞球検出スイッチ
216 上部入賞口
217 始動口スイッチ
218 始動回数表示部
219 可変入賞球装置
220 開閉板
221 ソレノイド
222 Vカウントスイッチ
223 カウントスイッチ
224a 入賞口
224b 入賞口
224c 入賞口
224d 入賞口
225a 流入口
225b 流出口
225c 流出口
226 アウト口
227 スピーカ
228 遊技効果LED
229 可変表示制御ユニット
230 打球レール
231 遊技制御基板
232 遊技制御基板ボックス
233 球切れスイッチ
234 打球発射装置
235 LED制御基板
236 機構板
237 賞球制御基板
238 球タンク
239 誘導樋
240 流入球検出スイッチ
241a 始動入賞口(画像)
41b 始動入賞口(画像)
242 開口部
243 カーブ樋
244 球供給樋
245 球供給通路
246 球抜き通路
247 フレキシブルプリント基板(FPC)
247’ 接続ケーブル
248a 賞球用カウントスイッチ
248b 貸出球カウントスイッチ
249 玉ならし部材
250 クロック発生部
253 基本回路
254 ROM(リードオンメモリー)
255 RAM(ランダムアクセスメモリー)
256 CPU(セントラルプロセッシングユニット)
257 I/Oポート
258 スイッチ回路
259 ソレノイド回路
261 挿通孔
262 接続ケーブル
263 接続コネクタ
264 第1情報出力回路
265 定期リセット回路
266 初期リセット回路
267 アドレスデコード回路
268 第2情報出力部
269 遊技盤EL表示装置
269a 表示エリア
270 音声制御基板
271 アクリル板(保護層)
272 前面枠
273 賞球通路
274 上皿連通口
275 カードエッジコネクタ
276a 有機EL駆動回路(ドライバIC)
276b 有機EL駆動回路(ドライバIC)
277 ZIFコネクタ
278 回動ソレノイド
279 流路切替コマ
280 表示制御基板
280a 表示中継基板
280b 表示中継基板
281 流路切替ユニット
283 表示画像記憶部(ROM)
284 防緩ポスト
286 入力回路
287a CPU
287b RAM
288 ファール口
289 誘導ボックス樋
290 枠用スイッチ中継基板
291 発射制御基板
292 表示制御用ゲートアレイ(PLD)
293 スライドレバー
294 駆動モータ
295 流下樋
296 流入口
297 払出装置
298 連通口
299a 入賞球検出スイッチ
299b 入賞球検出スイッチ
299c 入賞球検出スイッチ
299d 入賞球検出スイッチ
300 表示エリア
300a EL表示装置(有機ELパネル)
300b EL表示装置(有機ELパネル)
300c EL表示装置(有機ELパネル)
300d EL表示装置(有機ELパネル)
304 操作部
305 返却ボタン
306 貸出ボタン
307 度数表示部
308 操作基板
311 X側ガラス基板
312 シール材
313 酸化インジウム薄膜(ITO)電極
314 有機導電材
315R 有機蛍光体薄膜(赤)
315G 有機蛍光体薄膜(緑)
315B 有機蛍光体薄膜(青)
316 金属電極
317 Y側ガラス基板
401 パチンコ機
402 ガラス扉枠
402a ガラス板
402b ガラス板
403 打球供給皿
404 余剰球受皿
405 打球操作ハンドル
406 遊技盤
407 遊技領域
410 可変表示器
411 通過ゲート
412 ゲートスイッチ
413 満タンスイッチ
414 始動入賞口
415 可動片
416 ソレノイド
417 始動入賞口スイッチ
418 始動入賞記憶表示器
419 可変入賞球装置
420 開閉板
421 ソレノイド
422 Vカウントスイッチ
423 カウントスイッチ
424a 入賞口
424b 入賞口
424c 入賞口
424d 入賞口
425 装飾ランプ
426 アウト口
427 スピーカ
429 放音部
428 遊技効果LED
431 遊技制御基板
435 LED制御基板
437 賞球制御基板
441 前面枠
442 開口部
450 クロック発生部
453 基本回路
454 ROM
455 RAM
456 CPU
457 I/Oポート
458 スイッチ回路
459 ソレノイド回路
460 ランプ・LED回路
464 第1情報出力回路
465 定期リセット回路
466 初期リセット回路
467 アドレスデコード回路
468 第2情報出力回路
470 音声制御基板
480 表示制御基板
491 発射制御基板
494 駆動モータ
497 球払出装置
499a 入賞球検出スイッチ
499b 入賞球検出スイッチ
499c 入賞球検出スイッチ
499d 入賞球検出スイッチ
500a 有機EL表示器
500b 有機EL表示器
500c 有機EL表示器
500d 有機EL表示器
501 X側ガラス基板
502 シール材
503 酸化インジウム薄膜電極(ITO電極)
504 キャリア層
505R 有機蛍光体薄膜
505G 有機蛍光体薄膜
505B 有機蛍光体薄膜
506 金属電極
507 Y側ガラス基板
508 フレキシブルプリント基板(FPC)
510 表示制御マイクロコンピュータ
511 CPU
512 RAM
513 ROM
514 I/Oポート
515 入力回路
517 EL駆動回路
519 画像ROM
520 無機EL表示器
520a 表示エリア
521 X側ガラス基板
522 シール材
523 電極
524 絶縁層
525R 無機蛍光体薄膜
525G 無機蛍光体薄膜
525B 無機蛍光体薄膜
526 電極
527 Y側ガラス基板
540 無機EL駆動回路
541 画像ROM
550 役物
551 役物
552 役物
553 ソレノイド
554 ソレノイド
555 ソレノイド
556 装飾ブロック
557 装飾ブロック
601 パチンコ機
602 ガラス扉枠
602a ガラス板
602b ガラス板
603 打球供給皿(上皿)
604 余剰玉受皿(下皿)
605 打球操作ハンドル(操作ノブ)
606 遊技盤
607 遊技領域
607a コラボレーション遊技領域
607b ワープ遊技領域
608a 恐竜表示エリア(画像)
608b 恐竜表示エリア(画像)
609 可変表示領域
610 可変表示域
611 通過ゲート
612 ゲートスイッチ
613 満タンスイッチ
614 始動入賞口
615 入賞球検出スイッチ
616 上部入賞口
617 始動入賞口スイッチ
618 始動回数表示部
619 可変入賞球装置
620 開閉板
621 ソレノイド
622 Vカウントスイッチ
623 カウントスイッチ
624a 入賞口
624b 入賞口
624c 入賞口
624d 入賞口
625a 流入口
625b 流出口
625c 流出口
626 アウト口
627 スピーカ
628a 遊技効果LED
628b 遊技効果ランプ
628c 遊技効果ランプ
629 可変表示制御ユニット
630 打球レール
631 遊技制御基板
632 遊技制御基板ボックス
633 球切れスイッチ
634 打球発射装置
635 LED制御基板
636 機構板
637 賞球制御基板
638 球タンク
639 誘導樋
640 流入球検出スイッチ
641a 始動入賞口(画像)
641b 始動入賞口(画像)
643 カーブ樋
644 球供給樋
645 球供給通路
646 球抜き通路
647 フレキシブルプリント基板(FPC)
647’ 接続ケーブル
648a 賞球用カウントスイッチ
648b 貸出球カウントスイッチ
649 玉ならし部材
650 クロック発生部
651 賞球ランプ
652 玉切れランプ
653 基本回路
654 ROM(リードオンメモリー)
655 RAM(ランダムアクセスメモリー)
656 CPU(セントラルプロセッシングユニット)
657 I/Oポート
658 スイッチ回路
659 ソレノイド回路
661 挿通孔
662 接続ケーブル
664 第1情報出力回路
665 定期リセット回路
666 初期リセット回路
667 アドレスデコード回路
668 第2情報出力部
669 有機EL表示装置
669a 表示エリア
670 音声制御基板
671 アクリル板(保護層)
672 前面枠
673 賞球通路
674 上皿連通口
675 カードエッジコネクタ
676 ドライバIC
676a 有機EL駆動回路
676c 無機EL駆動回路
677 ZIFコネクタ
678 回動ソレノイド
679 流路切替コマ
680 表示制御基板
680a 表示中継基板
680c 表示中継基板
681 流路切替ユニット
683 表示画像記憶部(ROM)
684 防緩ポスト
686 入力回路
687 CPU(制御部)
688 ファール口
689 誘導ボックス樋
690 枠用スイッチ中継基板
691 発射制御基板
692 該グラフィックLSI(ゲートアレイ;PLD)
693 スライドレバー
694 駆動モータ
695 流下樋
696 流入口
697 玉払出装置
698 連通口
699a 入賞球検出スイッチ
699b 入賞球検出スイッチ
699c 入賞球検出スイッチ
704 操作部
705 返却ボタン
706 貸出ボタン
707 度数表示部
708 操作基板
711 X側ガラス基板
712 シール材
713 酸化インジウム薄膜(ITO)電極
714 キャリア層
715R 有機蛍光体薄膜(赤)
715G 有機蛍光体薄膜(緑)
715B 有機蛍光体薄膜(青)
716 金属電極
717 Y側ガラス基板
720 無機EL表示装置
720a 可変表示エリア
721 X側ガラス基板
722 シール材
723 酸化インジウム薄膜(ITO)電極
724 絶縁層
725R 無機蛍光体薄膜
725G 無機蛍光体薄膜
725B 無機蛍光体薄膜
726 酸化インジウム薄膜(ITO)電極
727 Y側ガラス基板
728 フレキシブルプリント基板(FPC)
1000 パチンコ機
1001 ガラス扉枠
1002 突状部
1003 スピーカ
1004 ランプモジュール
1010a 表示エリア
1010b 表示エリア
1010c 表示エリア
1010d 表示エリア
C1 キャラクタ
C2 キャラクタ
E1 可変表示エリア

Claims (13)

  1. 遊技球が流下可能な遊技領域が盤面上に形成された遊技盤と、前記遊技領域を透視可能に覆う透視窓が形成された透視窓枠と、を備える遊技機において、エレクトロルミネッセンス材料に電圧を印加させて発光させることにより表示態様を変化させるEL表示装置と、該EL表示装置に表示する表示画像データを遊技機の機種を特定可能な種別情報に対応付けて記憶するための表示画像記憶手段と、前記種別情報を入手して該入手した種別情報に対応して前記表示画像記憶手段に記憶されている表示画像データに基づく表示画像を前記EL表示装置に表示する表示制御を行う表示制御手段と、を具備するとともに、前記EL表示装置は、該EL表示装置の表示領域が前記遊技盤及び前記透視窓枠のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置され、前記表示制御手段は、遊技状態に応じて前記EL表示装置の表示領域の表示状態を変化させる制御を行うことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技球が流下可能な遊技領域が盤面上に形成された遊技盤と、前記遊技領域を透視可能に覆う透視窓が形成された透視窓枠と、を備える遊技機において、エレクトロルミネッセンス材料に電圧を印加させて発光させることにより表示態様を変化させるEL表示装置と、該EL表示装置に表示する表示画像データを遊技機の機種を特定可能な種別情報に対応付けて記憶するための表示画像記憶手段と、前記種別情報を入手して該入手した種別情報に対応して前記表示画像記憶手段に記憶されている表示画像データに基づく表示画像を前記EL表示装置に表示する表示制御を行う表示制御手段と、を具備するとともに、前記EL表示装置は、該EL表示装置の表示領域が前記遊技盤及び前記透視窓のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置され、前記表示制御手段は、遊技状態に応じて前記EL表示装置の表示領域の表示状態を変化させる制御を行うことを特徴とする遊技機。
  3. 遊技球が流下可能な遊技領域が盤面上に形成された遊技盤と、前記遊技領域を透視可能に覆う透視窓が形成された透視窓枠と、を備える遊技機において、エレクトロルミネッセンス材料に電圧を印加させて発光させることにより表示態様を変化させるEL表示装置と、該EL表示装置に表示する表示画像データを遊技機の機種を特定可能な種別情報に対応付けて記憶するための表示画像記憶手段と、前記種別情報を入手して該入手した種別情報に対応して前記表示画像記憶手段に記憶されている表示画像データに基づく表示画像を前記EL表示装置に表示する表示制御を行う表示制御手段と、を具備するとともに、前記EL表示装置は、該EL表示装置の表示領域が前記遊技盤及び前記透視窓及び前記透視窓枠のそれぞれ遊技者が視認し得る位置の少なくとも一部を占めるように配置され、前記表示制御手段は、遊技状態に応じて前記EL表示装置の表示領域の表示状態を変化させる制御を行うことを特徴とする遊技機。
  4. 前記遊技盤上に形成された前記EL表示装置の表示領域と、前記透視窓に形成されたEL表示装置の表示領域とが、重合するように設けられている請求項またはに記載の遊技機。
  5. 前記表示制御手段は、前記遊技盤上に形成された前記EL表示装置の表示領域に、前記遊技盤の盤面を装飾するための盤面画像を表示する請求項1〜4のいずれかに記載の遊技機。
  6. 前記遊技領域を流下する遊技球の通過或いは入賞を検出するための遊技球検出手段を設け、前記表示制御手段は、該遊技球検出手段による遊技球の検出に基づいて、前記遊技盤上に設けられた前記EL表示装置の表示領域における演出表示制御を行う請求項1〜5のいずれかに記載の遊技機。
  7. 識別情報の可変表示を行う可変表示領域が設けられ、表示制御手段は、該可変表示領域の表示状態に応じて前記EL表示装置の各表示領域における表示状態を変化させる請求項1〜のいずれかに記載の遊技機。
  8. 前記表示制御手段は、前記EL表示装置の各表示領域間で相互に作用を及ぼすように連動した演出表示制御を行う請求項1〜のいずれかに記載の遊技機。
  9. 遊技機の遊技履歴を集計する集計手段を備え、前記表示制御手段は、該集計手段によって集計された遊技情報を、前記EL表示装置の少なくともいずれかの表示領域に表示する請求項1〜のいずれかに記載の遊技機。
  10. 前記表示制御手段は、前記EL表示装置に対して着脱可能に接続されている請求項1〜のいずれかに記載の遊技機。
  11. 前記EL表示装置の表示領域表面を保護するための保護層を設けた請求項1〜1のいずれかに記載の遊技機。
  12. 前記EL表示装置の少なくともいずれかの表示領域に、前記エレクトロルミネッセンス材料として直流電圧を印加することで発光する有機エレクトロルミネッセンス材料が使用されている請求項1〜1のいずれかに記載の遊技機。
  13. 前記透視窓内に位置するように設けられた表示領域の少なくとも一部が、透明ELパネルにて形成されている請求項2〜1のいずれかに記載の遊技機。
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