JP4287606B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は複数種類の図柄を可変表示可能な可変表示装置を備え、遊技者の停止操作によって図柄を停止可能な可変表示遊技(可変表示ゲーム)を実行可能な遊技機(例えば、いわゆるパチスロ機や球スロ機)に関し、特に、リールの停止順序について遊技者を補助する遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技機(パチスロ機、球スロ機等のスロットマシン)は、「左」、「中」、「右」の3本のリールと、各リールに対応した3個のリール停止ボタンを備えている。そして、遊技者はリール停止ボタンを所望の順序で操作して、変動表示を開始したリールを所望の順序で停止して変動表示ゲームの結果を導出する。
【0003】
リール停止ボタンの操作は「左」「中」「右」という順序が一般的であるが、特定の順序でリール停止ボタンを操作したときに、所定の図柄が有効ライン上に停止して入賞態様を形成するように構成されている遊技機もある。また、この賞が成立するリールの停止順序を遊技者に報知して、遊技者をアシストする遊技状態(AT状態)を有する遊技機も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、リール停止ボタンの操作順序(リールの停止順序)が遊技結果に重大な影響を及ぼす場合もあり、遊技者の意図しない誤操作により遊技者が損害を被るおそれがある。例えば、成立している大当たりまたは小役を取りこぼしたり、リプレイ外しを失敗したりする他、遊技状況の把握を失敗して大当たりフラグの成立を見逃すなどがある。また、単に1ゲームを余計に消費するだけでも、1ゲーム相当の有価価値が無駄に消費されてしまう。
【0005】
また、AT状態で、賞が成立するリールの停止順序を遊技者に報知しても、遊技者が停止順序を間違えることがあり、これによって遊技者が得られる利益が低下してしまうことがあった。
【0006】
本発明は、遊技者の単純な操作ミスによって遊技者が損害を被るおそれを排除した遊技機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、表示状態が変化可能な3個の可変表示部を有する可変表示装置を有し、前記3個の可変表示部の各々に対応した個別操作手段の操作により全ての可変表示部が停止して3個の可変表示部の表示結果が導出表示されることによって一ゲームが終了し、前記3個の可変表示部の表示結果が所定の表示態様となった場合に所定の入賞が発生する遊技機において、前記3個の可変表示部に共通の操作手段として設けられるとともに、前記3個の可変表示部の表示結果を導出表示させるための操作を行う共通操作手段と、前記個別操作手段の操作順序及び各個別操作手段が操作された時間間隔を監視する監視手段と、前記全ての可変表示部が停止状態となることを条件に、前記監視手段による前記個別操作手段の操作順序に対応した前記各可変表示部の停止順序を設定し、且つ、前記各個別操作手段が操作された時間間隔に基づいて、所定の可変表示部に表示結果が導出表示されてから次に停止制御される可変表示部に表示結果が導出表示されるまでのウエイト時間を設定する設定手段と、前記可変表示部を、前記共通操作手段の操作に基づいて、前回のゲームにおいて前記設定手段によって設定された順序及びウエイト時間で前記3個の可変表示部の停止制御を行うことにより表示結果を導出表示させる停止制御手段と、を備え、前記停止制御手段は、前記3個の可変表示部のうち2個の可変表示部が前記設定された順序及びウエイト時間で停止制御され、前記停止制御された2個の可変表示部の表示結果が前記所定の入賞が発生可能な表示態様である場合に、2個目の可変表示部に表示結果が導出表示されてから3個目の可変表示部に表示結果が導出表示されるまでの時間を、前記設定手段によって設定された前記ウエイト時間よりも長くし、前記共通操作手段または前記3個目の可変表示部に対応した個別操作手段の操作によって、前記3個目の可変表示部を停止させることを特徴とする。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、設定手段は、前記ゲームが所定時間行われなかったことを条件に順序の設定を初期化することを特徴とする。
【0016】
【発明の作用および効果】
第1の発明では、表示状態が変化可能な複数の可変表示部を有する可変表示装置を有し、前記複数の可変表示部の各々に対応した個別操作手段の操作により全ての可変表示部が停止して複数の可変表示部の表示結果が導出表示されることによって一ゲームが終了し、前記複数の可変表示部の表示結果が所定の表示態様となった場合に所定の入賞が発生する遊技機において、前記複数の可変表示部に共通の操作手段として設けられるとともに、前記複数の可変表示部の表示結果を導出表示させるための操作を行う共通操作手段と、前記個別操作手段の操作順序及び各個別操作手段が操作された時間間隔を監視する監視手段と、前記全ての可変表示部が停止状態となることを条件に、前記監視手段による前記個別操作手段の操作順序に対応した前記各可変表示部の停止順序を設定し、且つ、前記各個別操作手段が操作された時間間隔に基づいて、所定の可変表示部に表示結果が導出表示されてから次に停止制御される可変表示部に表示結果が導出表示されるまでのウエイト時間を設定する設定手段と、前記可変表示部を、前記共通操作手段の操作に基づいて、前回のゲームにおいて前記設定手段によって設定された順序及びウエイト時間で前記3個の可変表示部の停止制御を行うことにより表示結果を導出表示させる停止制御手段と、を備えたので、停止順序に関わる遊技者の単純な操作ミスにより遊技者が損害を被ることを効果的に防止することができる。また、特別の操作を行うことなく、停止順序を設定することができる。さらに、遊技者が停止図柄を認識する時間を確保できる。
また、前記3個の可変表示部のうち2個の可変表示部が前記設定された順序及びウエイト時間で停止制御され、前記停止制御された2個の可変表示部の表示結果が前記所定の入賞が発生可能な表示態様である場合に、2個目の可変表示部に表示結果が導出表示されてから3個目の可変表示部に表示結果が導出表示されるまでの時間を、前記設定手段によって設定された前記ウエイト時間よりも長くし、前記共通操作手段または前記3個目の可変表示部に対応した個別操作手段の操作によって、前記3個目の可変表示部を停止させるので、遊技者は、リーチ状態が発生した場合に、共通操作手段または前記3個目の可変表示部に対応した個別操作手段の操作によって、最後のリールを停止させることができる。
【0017】
第2の発明では、前記設定手段は、前記ゲームが所定時間行われなかったことを条件に順序の設定を初期化するので、遊技者が入れ替わったときにも、希望しない順序で可変表示部が停止する遊技を防止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施の形態の遊技機(パチスロ機)の構成を示す正面図である。
【0027】
本実施の形態の遊技機100は、左側に蝶番を有し、この蝶番を軸として片開き形式に開閉自在な前面パネル2を備えている。この前面パネル2の背部には、可変表示装置(変動表示装置)を構成する3個のリール(ドラム)4a、4b、4cが回転自在な状態で横に並んで配置されている。各リール4a、4b、4cの外周面には、複数種類のシンボル(図柄)からなる図柄列が表記されている(図3参照)。リール4a、4b、4cはリール駆動部によって駆動され、互いに独立に回転するようになっている。このリール駆動部は、例えば、ステッピングモータ(4Ma、4Mb、4Mc)から構成されている。本実施の形態の遊技機においては、リール4a、4b、4cの回転によって可変表示ゲームが行われ、前記可変表示の停止結果が有効ライン上において所定の停止表示態様(所定の図柄組合せ態様)となることに関連して所定の遊技価値を遊技者に付与するように構成されている。
【0028】
前面パネル2の上半部の略中央には、リール4a、4b、4cの回転により可変表示(変動表示)される図柄を遊技者に視認させるための表示窓部20が設けられている。リール4a、4b、4cが停止している状態で、表示窓部20からリール4a、4b、4cの外周面に表記された図柄列のうち3個の図柄がそれぞれ視認可能となっている。つまり、リール4a、4b、4cが停止した状態で表示窓部20には合計9個の図柄が視認できる。
【0029】
表示窓部20の上方には、補助ゲームが実行されたり、可変表示ゲームに関連して演出表示、情報表示を行う補助表示装置5が設けられている。また、補助表示装置5には、後述する停止順序設定処理において遊技者に報知が必要な情報を表示したり、設定された停止順序に関する情報を表示する。この補助表示装置5は表示制御装置35によって制御され(図2参照)、表示内容を可変する。
【0030】
表示窓部20の左側方には、メダルの賭数(ベット数)に対応して有効化されたベットライン(有効ライン)を表示するベットライン表示部13が設けられている。メダルのベット数とは、遊技者が遊技のために投入したメダルの数、又は、予め遊技者が投入したメダルの記憶数(クレジット数)から減算され、遊技に使用されるメダルの数である。なお、遊技を開始するために遊技者がメダルを投入したり、記憶数から減算したりする操作をベットという。
【0031】
ベットライン表示部13は、例えば、ベット数が1枚のときは、ベットライン表示部13中央の「1」のランプだけが点灯して、中段の横ラインだけが有効ラインであることを示している。ベット数が2枚のときは、ベットライン表示部13中央の「1」とその上下に設けられた「2」のランプが点灯して、上段、中段、下段の3本の横ラインが有効ラインであることを示している。ベット数が3枚のときは、ベットライン表示部13の「1」「2」「3」の全てのランプが点灯して、3本の横ラインと右下がり、右上がりの2本の斜めラインの合計5ラインが有効ラインであることを示している。
【0032】
表示窓部20の右側方には、遊技状態を表示する遊技状態表示部14が設けられている。遊技状態表示部14は、遊技可能な状態であることを示し、メダルの投入を促す「INSERT MEDALS」表示、リプレイ入賞を獲得したこと及び現在行っている遊技がリプレイ入賞後のリプレイゲームであることを示す「REPLAY」表示、遊技者がメダルを投入してスタートレバーを操作してからリールの回転が開始するまで待ち時間があることを示す「WAIT」表示、リールが停止してゲームが終了したことを示す「GAME OVER」表示等で構成される。
【0033】
表示窓部20の下方には、遊技者が入賞を確定してメダルを獲得したときの払出枚数を表示する払出数表示部8、AT状態中、ビッグボーナス(BB)状態中又はレギュラーボーナス(RB)状態中の残りゲーム回数等を表示する遊技進行表示部11、メダルのクレジット数を表示するクレジット数表示部12が設けられている。これらの表示部8、11、12は、7セグメントのLEDや液晶ディスプレイ等を用いて構成する。
【0034】
前面パネル2の上部には、透光性を有する前面カバー部材25が装着され、この前面カバー部材25の背部には、ランプやLED等からなる装飾表示部37やスピーカ等からなる音声発生部等が配設されている。
【0035】
また、前面パネル2の上半部と下半部の中間にある傾斜台部22には、メダルを投入するメダル投入口25が配設され、遊技者はこの投入口にメダルを投入することにより遊技ができるようになっている。また、傾斜台部22には、押圧操作によってクレジットしたメダルを1枚ずつベット可能な1ベットボタン(1ベットスイッチ)10と、1回の押圧操作によってベット可能枚数だけメダルがベットされるマックスベットボタン(MAXベットスイッチ)9が配設されている。このマックスベットボタン9を操作すると、例えば、メダルがベットされていないときには3枚メダルがベットされ、メダルが1枚ベットされているときは、さらに2枚のメダルがベットされる。
【0036】
これらベットボタン9、10により、メダル投入口15よりメダルを投入することなく、クレジット数表示部12に表示されているクレジット数以内でメダルをベットすることができ、このベット数に応じて有効ラインが設定される。
【0037】
また、傾斜台部22には、貸出スイッチ、カード返却スイッチを含むカードユニット用の操作部(図示省略)が設けられている。この貸出スイッチは、一回の操作で所定量の遊技媒体(例えば、50枚のメダル)を払い出し、カード返却スイッチは、カード挿入部30aに挿入されたカードを排出して、カードを遊技者に返却するためスイッチである。また、必要に応じて(例えば、カードユニット用操作部の上部に)、カードの残高を表示するカード残高表示部を設けてもよい。
【0038】
前面パネル2の下半部には矩形状の化粧パネル19が設けられている。化粧パネル19の上方には、メダルをクレジットとして記憶可能なクレジット状態と記憶不能な非クレジット状態の何れか一方の状態に選択的に切換可能なクレジット選択ボタン(クレジット選択スイッチ)18、リール4a、4b、4cの回転を開始させるためのスタートレバー(スタートレバースイッチ)6、及び、リール4a、4b、4cの回転を停止させるための操作手段7a〜7dが設けられている。この操作手段7a〜7dは、各々のリールの回転を停止させる個別操作手段としてのリール停止ボタン(リール停止スイッチ)7a、7b、7cと、1回の操作によってリール4a、4b、4cの回転を所定の順序で停止させる共通操作手段としての共通リール停止ボタン(共通停止スイッチ)7dによって構成されている。
【0039】
各リール停止ボタン7a〜7dには、リール停止ボタンを発光させることでリール停止ボタンが操作可能な状態であることを報知する操作情報ランプが内蔵されている。これらの操作情報ランプが点灯していない間はリール停止ボタン7a〜7dが操作不能となり、操作情報ランプが点灯している間はリール停止ボタン7a〜7dが操作可能となるように制御される。よって、操作情報ランプが点灯していない間はリール停止ボタン7a〜7dを操作してもリール4a、4b、4cの回転は停止しない。また、操作情報ランプの点灯色によって、リール停止ボタン7a〜7dが操作可能であるかを報知するようにしてもよい。
【0040】
また、化粧パネル19の左右両側方には、透光性を有する前面カバー部材24、24が装着されている。この前面カバー部材24の背部には、ランプやLED等からなる装飾表示部37が配設されている。
【0041】
また、化粧パネル19の左側には、カードユニット30のカード挿入部30aが設けられており、カード挿入部30aの奥には挿入されたカード(プリペイドカード等)のデータの読込、書込等を行うカードリーダライタと遊技媒体貸出制御装置が内蔵されている。なお、本発明の実施の形態の遊技機では、カードユニット30を遊技機100に内蔵したが、カードユニットを遊技機100とは別に、遊技機100に併設してもよい。
【0042】
また、化粧パネル19の下方には、前面パネル2の背部にあるメダル払出部3より払出されたメダルを貯留可能な受皿23や、灰皿21が設けられている。
【0043】
図2は、本発明の実施の形態の遊技機(パチスロ機)の制御系の一部を示すブロック図である。
【0044】
本遊技機の制御系統は、遊技機内部に配置される遊技制御装置50を主要な構成要素としている。遊技制御装置50は、遊技の総括的制御(遊技進行の制御処理及び各被制御機器の制御)を行う制御装置で、CPU51、ROM52、RAM53、およびI/F(インターフェース)54を備えている。このCPU等によって設定手段、停止制御手段が実現され、遊技制御装置がこれらの手段として機能する。
【0045】
CPU51は、制御部、演算部を備え、各種演算制御を行う他、予め定められている特別の図柄組み合わせ態様が主ゲームにおいて形成されるようにリール4a、4b、4cを停止させることを許可するか否かを決定する内部抽選用の乱数を生成して内部抽選を行う。内部抽選における各入賞の当選確率は遊技媒体の賭数により変更され、賭数が多いほど当選確率が高くなるように制御している。なお、CPU51のソフトウェア処理によって内部抽選用乱数を生成する代わりに、遊技制御装置50に乱数を発生する乱数発生器を設け、該乱数発生器から出力される乱数を内部抽選用の乱数として用いて内部抽選を行うようにしてもよい。
【0046】
この内部抽選の結果(入賞フラグの成立/未成立)は、サブ制御手段としての演出制御装置60を介して表示制御装置35に送信され、前記抽選結果に基づいて補助表示装置5の補助ゲームが制御される。補助ゲームが実行される確率も遊技媒体の賭数が多いほど確率が高くなるようにして、内部抽選の結果に応じて補助ゲームを適当な頻度で実行できるようにしてもよい。なお、この補助ゲームを実行するか否かを決定する抽選は、CPU51で行うこともできるが、サブ制御手段としての演出制御装置60で行うようにしてもよい。
【0047】
ROM52には、制御処理を実行するためのプログラムや制御データ(例えば、内部抽選用の判定値)が格納されている。RAM53はCPU51で生成される内部抽選用の乱数の記憶領域や、その他の各種データ(例えば、メダルのクレジット数、メダルの賭数、成立フラグなど)を一時的に記憶する記憶領域及びCPU51の作業領域を備えている。
【0048】
入出力インターフェース(I/F)54は、図示しないローパスフィルタやバッファゲートを介して、メダル検知センサ15a、スタートレバースイッチ6、各リール停止ボタン7a〜7d、リール位置検出センサ31a、31b、31c、ベットスイッチ9、10、クレジット選択スイッチ18、払い出しメダル検出センサ3a、確率設定装置32、リセットスイッチ33及び前面枠開放検出スイッチ34から出力される信号をCPU51に対して出力している。
【0049】
メダル検知センサ15aは、メダル投入口15より投入されたメダルを検知するためのセンサである。スタートレバースイッチ6は、スタートレバーが操作されたことを検出するためのスイッチである。
【0050】
リール停止スイッチ7a〜7dは、リール停止ボタンに各々設けられ、各リール停止ボタンが操作されたことを検出するためのスイッチである。個別操作手段としての個別リール停止スイッチ7a、7b、7cによって、リール停止ボタンの操作が検出されると、各々対応したリール4a、4b、4cの回転が停止する。また、共通操作手段としての共通リール停止スイッチ7dは複数リールに共通した停止操作手段であって、共通リール停止スイッチ7dによって共通リール停止ボタンの操作が検出されると、メモリ(RAM53又はROM52)に記憶された順序でリール4a、4b、4cの回転が停止する。
【0051】
リール位置検出センサ31a、31b、31cは、リール4a、4b、4c毎に各々設けられ各リール4a、4b、4cの停止位置を検出するセンサである。
【0052】
1ベットスイッチ10は、1ベットボタンが押されたことを検出するためのスイッチである。マックスベットスイッチ9Sは、マックスベットボタンが押されたことを検出するためのスイッチである。クレジット選択スイッチ18Sは、クレジット選択ボタン18が押されたことを検出するためのスイッチである。払い出しメダル検出センサ3aは、メダル払出機3から払い出されたメダルの枚数を検出するセンサである。リセットスイッチ33は、遊技機の遊技状態をリセットするためのスイッチである。前面枠開放検出スイッチ34は、前面パネル2が開放されたことを検出するスイッチである。
【0053】
確率設定装置32は遊技機の設定を切り替える装置で、この設定は、入賞フラグの成立する確率が異なる1〜6の設定が用意されており、設定1の入賞フラグの成立確率が一番低く、設定値が大きくなるにつれ入賞フラグの成立確率は高くなるように切り替えることができる。
【0054】
また、入出力インターフェース(I/F)54は、CPU51から出力される制御信号を、図示しない出力ポートやドライバを介して、演出制御装置(サブ制御手段)60、遊技進行表示部11、ベットライン表示部13、クレジット数表示部12、払出数表示部8、遊技状態表示部14、装飾表示部37、メダル払出部3、リール用モータ4M(4Ma〜4Mc)、外部信号出力部38、リール操作情報ランプなどに出力している。
【0055】
サブ制御装置としての演出制御装置60は、制御用CPUおよびRAM、ROM等を備えており、補助ゲームの演出に関わる情報表示や音出力等の制御を統括して行う。例えば、投入メダル検出センサ15、1ベットスイッチ10またはマックスベットスイッチ9の何れかからの検出信号により賭入力が検出されることに伴い遊技制御装置50から送信される賭入力情報を受信することに基づいて、補助表示装置5で演出表示される補助ゲームに関する制御処理や、音出力部26で出力される補助ゲームに対応した音に関する制御処理等を行い、その制御処理に応じて表示制御信号と音制御信号を各々表示制御装置35と音制御装置36に送信する。
【0056】
また、演出制御装置60は、特定入賞が獲得され派手な演出が行われている特定遊技状態中に、一定時間ゲームが実行されなければ補助表示装置5の演出表示や音出力部26からの出力を小さくしたり停止させたりする制御等も行う。
【0057】
表示制御装置35は、表示制御用CPUおよびRAM、情報表示データを記憶するROM等で構成され、演出制御装置60から送信された制御信号に基づいて、後述する補助ゲームを構成する演出情報(演出パターン)を補助表示装置5に送信して表示させる。
【0058】
音制御装置26は、音制御用CPUおよびRAM、効果音データを記憶するROM、およびアンプ等で構成され、演出制御装置60から送信された音制御信号に基づいて音出力部26から遊技状態に対応した効果音や前記補助ゲームに応じた所定の演出音を出力させる。
【0059】
また、遊技制御装置50と演出制御装置60との通信は遊技制御装置50から演出制御装置60への単方向にのみ制御信号が送信されるような通信形態となっていて、遊技制御装置50への不正な信号が入力されるのを防止している。
【0060】
外部信号出力部38からは、稼働状況に関する各種情報(メダルの投入や払出しに関する信号や、BB状態或いはRB状態であることを示す信号等)を外部(遊技店の管理装置等)に対して出力可能となっている。また、各入賞フラグの成立に関連する情報等を含むテスト用のデータ(検査用のデータ)も外部に出力可能となっている。
【0061】
カードユニット30は遊技制御装置50に接続されている。カードユニット30は遊技制御装置50に貸メダル要求信号を送信し、遊技制御装置50は、この貸メダル要求信号によって、メダル払出部3を動作させて所定数の遊技媒体を受皿23に払い出すか、所定数量の遊技媒体がクレジット数に加算する。また、遊技制御装置50はカードユニット30に貸メダル準備信号を送信し、メダル払出部3を動作させて遊技媒体を払い出す準備ができていることをカードユニット30に知らせる。
【0062】
このカードユニット30に関し、カードがカード挿入部30aに挿入されて、正規なカードだと判定された、カード受付状態においてのみ、設定手段、停止制御手段が有効に機能するようにしてもよい。また、カードの挿入時(又は返却時)にリール停止順序の設定を初期化するリール停止順序初期化手段を設けてもよい。このようにカードの取り出し、挿入によって、リール停止順序の設定を初期化すると、遊技者が入れ替わったときにも、希望しない順序でリールが停止する遊技を防止することができる。また、クレジット数がゼロになったとき、又は、所定時間遊技が行われなかったとき等、所定の条件が成立したときにリール停止順序の設定を初期化をするように構成してもよい。
【0063】
遊技機の電源装置(図示省略)は、電源回路のほかに、バックアップ電源部と停電監視回路とを備えている。停電監視回路は、電源装置の所定の電圧降下を検出すると、遊技制御装置50、演出制御装置60等に対して停電検出信号とリセット信号とを順に出力する。遊技制御装置50は、停電検出信号を受けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受けるとCPUの動作を停止する。バックアップ電源部は、遊技制御装置50のRAM53等にバックアップ電源を供給して、遊技データ(遊技情報、遊技制御情報:変動表示ゲーム情報を含む)等に関する記憶内容を保持する。
【0064】
図3は、本発明の実施の形態の遊技機(パチスロ機)が備えているリール4に表記される図柄の配列図である。
【0065】
図3に示すように、本実施形態では、左リール4aの配列番号0、6に位置する「黒7」、左リール4aの配列番号1、10に位置する「白7」、左リール4aの配列番号2、8、11、13、18に位置する「王冠」、左リール4aの配列番号3、7、12、15、19に位置する「剣の刺さったプラム」(以下、単にプラムと称する)、左リール4aの配列番号4に位置する「人の顔を模倣したキャラクタ」(以下、BARと称する)、左リール4aの配列番号5、14、16、17に位置する「スイカ」、左リール4aの配列番号9、20に位置する「チェリー」の7種類の図柄が所定の規則に従ってリール上に配置されている。そして、リール4a、4b、4cを停止させたときに、有効ライン上に停止された図柄が図4に示す成立図柄列のいずれかを形成していれば対応する入賞が獲得される。
【0066】
図4は、本発明の実施の形態の遊技機(パチスロ機)の入賞種類、各入賞に対応する図柄組合せ態様及び入賞内容との説明図である。
【0067】
本実施の形態の遊技機では、通常遊技状態において、「ビッグボーナス(BB)入賞」、「レギュラーボーナス(RB)入賞」、「リプレイ入賞」、「小役入賞(チェリー、スイカ、王冠)」又は「ハズレ」のいずれかが内部抽選によって当選される。
【0068】
BB入賞は、「黒7、黒7、黒7」、「白7、白7、白7」、「BAR、BAR、BAR」が有効ライン上に停止表示された場合に確定される入賞で、メダルが15枚払い出されるとともにBB状態が発生する。
【0069】
RB入賞は、「黒7、黒7、BAR」、「白7、白7、BAR」が有効ライン上に停止表示された場合に確定される入賞で、メダルが15枚払い出されるとともにRB状態が発生する。
【0070】
リプレイ入賞は、「プラム、プラム、プラム」が有効ライン上に停止表示された場合に確定される入賞で、リール停止後にリプレイゲームが行われる。このリプレイゲームでは、今回のメダル賭数が次回ゲームに持ち越されるので、メダルを新たにベットしなくともゲームを開始することができる。
【0071】
小役入賞は、「スイカ、スイカ、スイカ」、「王冠、王冠、王冠」、「チェリー、ANY、ANY」(「ANY」部分はどんな図柄であってもよい)の何れかが有効ライン上に停止表示されることにより確定される入賞で、小役入賞の種類に対応する枚数のメダルが払い出される。例えば、「スイカ、スイカ、スイカ」のときは10枚、「王冠、王冠、王冠」のときは8枚、「チェリー、ANY、ANY」のときは2枚のメダルが払い出される。
【0072】
また、JACイン入賞とは、BBの小役ゲームにおいて「プラム、プラム、プラム」が有効ライン上に停止表示された場合に確定される入賞で、2枚のメダルが払い出されるとともに、1枚だけメダルをベットして高確率で「プラム、プラム、プラム」が有効ライン(例えば、中段ライン)上に停止表示されるように停止制御されるJACゲームが開始される。なお、BBの小役ゲームにおいてJACイン入賞となった場合には、12回のJACゲームが終了するか又は8回のJAC入賞が獲得されるまでJACゲームは継続する。
【0073】
JAC入賞とは、JACイン入賞により開始されるJACゲームにおいて、メダルを1枚ベットしたときに「プラム、プラム、プラム」が有効ライン(例えば、中段ライン)上に停止表示された場合に確定される入賞で、15枚のメダルが払い出される。ただし、JACゲーム中は「プラム、プラム、プラム」が有効ライン上に停止表示されてもリプレイ入賞とはならずリプレイゲームは行われない。
【0074】
本実施形態の遊技機においては、遊技制御装置50によりリールの停止制御が行われ、遊技者がリール停止ボタン7a、7b、7cを操作したタイミングから最大4コマ進んだ位置でリール4を停止させることができる。このため、遊技者がリール停止ボタン7a、7b、7cを操作したタイミングで有効ライン上にある図柄とそれ以降の4コマの中にフラグが成立した入賞に対応する図柄があれば、その図柄が強制的に有効ライン上に引き込まれて停止表示される。つまり、連続する5コマの中に必ず存在する図柄は、遊技制御装置50による停止制御(引き込み制御)によって有効ライン上に停止表示させることができる。このため、フラグが成立したときにはどのようなタイミングで停止操作を行っても、このような図柄で形成される入賞を獲得することができる。但し、別の有効ラインでフラグが成立していない図柄によって形成される入賞が発生する場合にはこの限りでない。
【0075】
例えば、図3に示す図柄配列図では「プラム」は連続する5コマの中に必ず存在するので、リプレイ入賞はリプレイフラグが成立すると必ず獲得することができる。ただし、遊技者が変則押し(例えば、中→右→左)をした場合等にリール停止制御が正常に機能しなくなる場合は賞を獲得することができない場合がある。
【0076】
一方、小役入賞およびリプレイ入賞以外の入賞は、特定の図柄を狙って停止ボタン7a〜7dを操作(目押し操作)しなければ、遊技制御装置50による停止制御が行われても必ずしも獲得することはできない。例えば、BB入賞のフラグが成立して、有効ライン上に「白7」を停止表示させる場合について説明する。まず、第1リール(左リール)4aには、点線L1で囲まれる図柄(配列番号1に対応する「白7」、配列番号2に対応する「王冠」、配列番号3に対応する「プラム」、配列番号4に対応する「BAR」、配列番号5に対応する「スイカ」)の何れかを有効ライン上に停止させるタイミングでリール停止ボタン7aを操作すれば、配列番号1に対応する「白7」が有効ライン上に停止する。または、点線L2で囲まれる図柄(配列番号10に対応する「白7」、配列番号11に対応する「王冠」、配列番号12に対応する「プラム」、配列番号13に対応する「王冠」、配列番号14に対応する「スイカ」)の何れかを有効ライン上に停止させるタイミングでリール停止ボタン7aを操作すれば配列番号10に対応する「白7」が有効ライン上に停止する。しかし、前述した以外の図柄でリール停止ボタン7aを操作しても「白7」の図柄を有効ライン上に停止表示させることはできない。
【0077】
また、小役の入賞フラグが成立したときには、特定の停止順で遊技者がリールの停止操作をした場合にのみ、この小役に対応する図柄が停止し、小役入賞を獲得することができる。一方、特定の停止順以外で遊技者が停止操作をした場合には小役が成立せずに、この小役の入賞フラグは消滅するようになっている。
【0078】
同様に、第2リール(中リール)4aには点線Cで囲まれる図柄の何れかを有効ライン上に停止させるタイミングでリール停止ボタン7bを操作すれば配列番号15に対応する「白7」が有効ライン上に停止し、第3リール(右リール)4aには点線Rで囲まれる図柄の何れかを有効ライン上に停止させるタイミングでリール停止ボタン7cを操作すれば配列番号5に対応する「白7」が有効ライン上に停止する。このような目押し操作を行うことによって「白7」を有効ライン上に3つ停止表示させることができ、BB入賞を獲得することができる。
【0079】
図5は、本実施形態の遊技機(パチスロ機)における遊技状態の状態遷移図である。
【0080】
遊技状態は通常状態、BB状態、RB状態の3つに大別される。通常状態においては、遊技者による所定数(通常1〜3枚)の遊技媒体(本実施の形態ではメダルであるが、遊技球を用いてもよい)の投入操作、あるいはクレジットからの賭けボタン操作(ベット操作)に基づく賭数の入力後、スタートレバー6を操作することによってリールが回転して可変表示ゲームが開始すると共に、ゲーム毎に内部抽選が行われる。
【0081】
遊技者がスタートレバー6を操作して、直ちにリールが回転を開始しない場合があり、この時間を「ウェイトタイム」という。この「ウェイトタイム」は、連続して遊技がされた結果、遊技者が過剰に遊技価値を消費しないように、所定時間内の実行可能ゲーム数を制限するために設けられているものである。
【0082】
そして、この遊技機には、ゲームの実行に関連して各種入賞に当選するか否かの抽選を予め行う機能(内部抽選機能)が備えられており、スタートレバー6の操作によって、内部抽選用の乱数に基づいて内部抽選が行われる。この内部抽選に当選した場合に入賞フラグが立てられ、所定の入賞役(入賞態様)の発生が許可される。すなわち、内部抽選に当選し、入賞フラグが立てられた場合に限り、所定の図柄が有効ライン上に停止して入賞態様を形成することを許可され、極力入賞を獲得できるようにリール制御が行われる。このように、内部抽選によって、BB入賞、RB入賞、小役入賞、リプレイ入賞、JAC入賞、ハズレの何れかが決定される。
【0083】
すなわち、可変表示ゲームでは、遊技者の停止操作によって狙った図柄が確実に停止するのではなく、遊技機の制御手段の制御処理で許可された図柄の組み合わせのみが遊技者の操作により停止可能に構成されており、遊技制御手段50が、例えばスタートレバー操作をきっかけとするタイミングで乱数を抽出し、その乱数を判定した結果に基づいて何れかの入賞役(入賞フラグ)の発生を許可するか否かを決定する処理を行い、こうした決定に基づく図柄の組み合わせのみが遊技者の操作により停止可能となっている。
【0084】
BB入賞とは、高確率で小役入賞を獲得しやすい小役ゲームと高確率でJAC入賞を獲得しやすいJACゲームとを所定の回数遊技できるビッグボーナス(BB)状態を発生させる入賞態様である。RB入賞とは、高確率でJAC入賞を獲得しやすいJACゲームを所定の回数遊技できるレギュラーボーナス(RB)状態を発生させる入賞態様である。小役入賞とは、比較的少量(例えば10枚以下)のメダルが払い出されるのみの入賞態様である。リプレイ入賞とは、メダルをベットすることなく再度ゲームが可能となる入賞態様である。JAC入賞とは、1枚のメダルをベットするだけで比較的多数(例えば15枚)のメダルが払い出される入賞態様である。特に、BB入賞やRB入賞は、遊技者に有利な特別遊技状態(BB状態、RB状態)を導出する特定入賞と称される。この特別遊技状態では、小役入賞に比較して大量(例えば、100枚以上)の遊技媒体の獲得が期待できる。
【0085】
そして、リールの回転(図柄の可変表示)は、遊技者が各リールに対応して各々備えられたリール停止ボタン7a〜7dを操作することにより又は一定時間後自動的に、各リールの回転を順次停止して、停止表示態様が確定する。そして、リールが停止した際に、前記賭数に応じて有効化された有効ライン上に形成された図柄の組合せ態様が、予め定められた所定の組合せ態様(入賞態様)となった場合に入賞が確定し、入賞種類に対応して利益(遊技媒体)が遊技者に付与される。
【0086】
具体的には、通常状態での内部抽選の結果、BB入賞のフラグが成立すると、停止表示態様が所定の図柄組合せ態様(例えば「白7、白7、白7」)となることにより遊技状態はBB状態となり、ビッグボーナスゲーム(小役ゲーム+JACゲーム)が開始される。BB状態でビッグボーナスゲームの終了条件が成立した後は通常状態に移行し、通常ゲームが再開される。
【0087】
また、通常状態での内部抽選の結果、RB入賞のフラグが成立すると、停止表示態様が所定の図柄組合せ態様(例えば「白7、白7、BAR」)となることにより遊技状態はRB状態となり、レギュラーボーナスゲーム(JACゲーム)が開始される。RB状態で所定回数のJACゲームが終了された後は通常状態に移行し、通常ゲームが再開される。
【0088】
内部抽選によりRB入賞やBB入賞等の特定入賞に当選した場合には、そのゲームで入賞態様が形成されなくても、可変表示ゲームを実行した結果、ハズレあるいは小役の図柄停止状態となるときに通常では出現しない予め定められた組合せ態様(リーチ目)を形成させる。このリーチ目の停止態様が出現することによって、遊技者にビッグボーナス等の特定入賞のフラグが成立(特定入賞に当選)したことを報知し、遊技者は以降の可変表示ゲームでビッグボーナス等の図柄を真剣に揃えるようにする。
【0089】
一方、内部抽選に当選しなかった場合(入賞フラグ不成立)は、遊技者がいかなるタイミングでリールの停止操作を行っても、所定の図柄が有効ライン上に停止して入賞態様を形成しないようにリール制御が行われる。したがって、ビッグボーナス等のフラグが成立していなければ、遊技者がビッグボーナス等の図柄を狙って停止させようとしても、ビッグボーナス等の図柄で停止することはない。
【0090】
すなわち、いつでもリール停止操作のタイミングが合えば入賞態様を形成することができるというものではなく、前記内部抽選に当選した上でリール停止操作のタイミングが合ったときに限り所定の入賞態様が形成されるようになっている。このように内部抽選結果に基づいてリールの停止制御を行うことにより、内部抽選の結果通りに遊技結果を制御することがある程度可能となる。
【0091】
また、本実施の形態の遊技機で、遊技者をアシストする遊技状態(AT状態)を有するように構成してもよい。このAT状態では小役の入賞フラグが成立したこと及び入賞フラグの成立した小役の種類を遊技者に報知して、遊技者が小役を取りこぼさないようにする。また、AT状態で、小役を導出する特定の停止順を遊技者に報知するようにしてもよい。
【0092】
また、主ゲームを構成する3つのリール以外に別個に設けられた補助表示装置5によって主ゲームに関わる補助ゲームを演出するようにした遊技機も提案されている。例えば、補助表示装置5でさまざまな演出表示を行う補助ゲームを行う。また、主ゲームを構成する3つのリール以外に、入賞種類を示唆する図柄の配置された第4のリールを設け、第4のリールを変動表示させるようにした補助ゲームを行うものも提案されている。これらの補助ゲームによって、リールで行われる主ゲームでは表現できない興趣性の高い演出ゲームを行うことができる。また、リールを停止表示させたときに特定の入賞態様(特定入賞となる図柄組合せ態様)を形成できなくても、同時に行われていた補助ゲームで特定の結果を導出することで、特定入賞のフラグが成立したことを遊技者に報知することができる。また、遊技者がリールの停止表示態様として形成されるリーチ目を把握していなくても、補助ゲームの結果により特定入賞のフラグ成立を知ることができるので、遊技者が遊技に対して不公平感を感じることが少なくなる。
【0093】
さらに、補助ゲームにおいてより興趣性の高い演出を行わせるために、複数の途中態様を用意して演出態様を段階的に発展させ、最終的に内部抽選の結果に応じた演出態様を導出するようにしてもよい。
【0094】
図6は、ビッグボーナスゲームの状態遷移図である。
【0095】
所定の図柄組合せ態様(例えば「白7、白7、白7」)が有効ライン上に停止されBB入賞が発生すると、通常ゲーム時に比べて高い確率で小役入賞を獲得できる小役ゲーム状態となる。この小役ゲーム状態における遊技は通常状態と同様に進行され、例えばメダルを3枚投入して、有効ライン上に「スイカ、スイカ、スイカ」の図柄列が停止表示された場合にはメダルが10枚払い出され、有効ライン上に「王冠、王冠、王冠」の図柄列が停止表示された場合にはメダルが8枚払い出され、有効ライン上に「チェリー、ANY、ANY」(「ANY」部分はどんな図柄であってもよい)の図柄列が停止表示された場合にはメダルが2枚払い出される。
【0096】
そして、小役ゲーム状態において、例えば「プラム、プラム、プラム」の図柄列が有効ライン上に停止表示された場合にJACインとなり、2枚のメダルが払い出されるとともに、小役ゲームが一時中断され高確率でJAC入賞を獲得できるJACゲーム状態となる。なお、小役ゲーム中に特定の図柄が有効ライン上に停止表示された場合にJACインとなり即座にJACゲームに移行するのではなく、リール装置4とは別に設けられた補助表示装置5でJACインに関するゲームを行い、そのゲーム結果に基づいてJACゲームが発生するようにしてもよい。
【0097】
JACゲーム状態では、メダルの賭数は1枚とされ、この1ベットに対応する有効ライン(例えば、中段横ライン)上に「プラム、プラム、プラム」の図柄列が停止表示されるとJAC入賞となりメダルが15枚払い出される。このJACゲームは最大12回まで実行可能となっており、12回目のJACゲームが終了すると小役ゲームが再開する。但し、JACゲームが12回に達する前にJAC入賞が8回獲得された場合には、8回目のJAC入賞を以てJACゲームは終了され、小役ゲームが再開する。
【0098】
また、BB中の小役ゲームは、最大30回まで実行可能となっており(JACインしたゲームは含み、JACインした後のJACゲームは含まない)、小役ゲームが30回消化された時点でBBゲームは終了となる。但し、小役ゲームが30回消化されるまでに3回JACインした場合には、3回目のJACインによるJACゲームの終了を以て当該BBゲームは終了となる。そこで、遊技者は、所定回数の小役ゲームを消化するまでは、有効ライン上に「プラム、プラム、プラム」の図柄列が停止表示されないように(3回目のJACゲームが行われないように)する、いわゆる「リプレイ外し」を行う。
【0099】
ちなみに、RB入賞は、所定の図柄組合せ態様(例えば「白7、白7、BAR」)が有効ライン上に停止されRBが発生すると同時にJACインとなり、このJACインにより15枚のメダルが払い出されるとともに、高確率でJAC入賞を獲得できるJACゲームが開始する。そして12回目のJACゲームが終了するか、またはJACゲームが12回に達する前にJAC入賞を8回獲得するとRBは終了して、通常状態に移行する。
【0100】
図7は、本発明の実施の形態の遊技機(パチスロ機)の、共通リール停止ボタン7dによってリールを停止させる順序を設定する処理のフローチャートである。この停止順序設定処理は、リール停止ボタン7a〜7cが操作されたことを検出すると、遊技制御装置50において行われる。
【0101】
前述したように、共通リール停止ボタン7dは、予め設定された順序でリール4a、4b、4cを停止するものであるが、図7に示す停止順序設定処理では、前回の変動表示ゲームにおいてリール停止ボタンを操作した順序(リールが停止した順序)が、共通リール停止ボタン7dの操作でリールが停止する順序として設定される。
【0102】
遊技制御装置50(CPU51)は、変動表示ゲームにおいてリール停止ボタン7a〜7cが操作された順序を監視している。そして、リール停止ボタン7a〜7cが何番目に操作されたの情報をRAM53に書き込んで記憶する(S101)。
【0103】
続いて、全てのリールが停止したかを判定して(S102)、全リールが停止状態になれば、リールの停止順序が確定したものと判断して、RAM53に記憶されたリール停止ボタン7a〜7cの操作順序を確定して、共通リール停止ボタン7dの操作によるリール停止順序として設定する(S103)。なお、リール停止順序の設定内容はRAM53に記憶保持され、設定が変更されない限り、次回以降の変動表示ゲームにおいても、共通リール停止ボタン7dが操作されるとこの設定順序によってリールが停止する。
【0104】
一方、未だ停止していないリールがある(少なくとも一つのリールが回転している)状態である場合には(S102でNO)、リールの停止順序は確定していないと判断して、この停止順序設定処理を終了する。
【0105】
以上、遊技機が3つのリールを有する場合に、停止順序の組合せは6通りになる。この6通りの何れの順序でリール停止ボタン7a〜7c(個別操作手段)が、前回操作されたかによって、停止順序設定処理において共通リール停止ボタン7d(共通操作手段)の操作によるリールの停止順序を設定する方法について説明したが、ベット後に、リール停止ボタン7a〜7c(個別操作手段)で操作順序を入力し、このリール停止ボタン7a〜7cの操作順序を記憶して、スタートレバーの操作で操作順序を確定するように構成することもできる。
【0106】
また、特定の停止順序を定めない場合も設定できるようにすることもできる。すなわち、特定の停止順序を定めずに、6通りのリールの停止順序を乱数的に又は順次選択して、共通リール停止ボタン7dの操作によるリールの停止順序を定めることができる。停止順序によって賞態様が形成される場合には、遊技者は適正な停止順序を予想して停止操作をする。又は、予想するなく適当な順序で停止操作をして、適正な停止順序を探すなどの遊技方針をとる。このとき無作為な順序での停止操作を行って、適正な停止順序を探す遊技方針を立てた遊技者がいた場合に、人手によっては困難な無作為な順序での停止操作を実現するものである。なお、BBフラグや、RBフラグなどの特別な入賞フラグが成立している場合を除けば、適当な停止操作でも遊技者は特段の不利益を受けることはないので、適当な操作順序の演出により通常遊技の退屈な時間に無作為な順序の停止操作という演出として行うこともできる。
【0107】
また、表示窓部20の上方に設けられている補助表示装置5に停止順序設定処理において設定する停止順序又は設定された停止順序に関する情報を表示して、設定する停止順序又は設定された停止順序に関する情報を遊技者に報知する。
【0108】
図8は、本発明の実施の形態の遊技機(パチスロ機)の、共通リール停止ボタン7dによってリールを停止させる処理のフローチャートである。この自動停止処理は共通リール停止ボタン7dが操作されたことを検出すると、遊技制御装置50において行われる。
【0109】
遊技制御装置50(CPU51)は、共通リール停止ボタン7dが操作されたことを検出すると、前述した停止順序設定処理においてRAM53に記憶されたリール停止順序を読み出す(S111)。そして、読み出した情報に従った順序でリール4a、4b、4cを順次停止する。
【0110】
具体的には、始めに停止すべきリールを停止する第一停止操作処理を実行する(S112)。この第一停止操作処理は、始めに停止すべきリールに対応するリール停止スイッチからの信号が検出されたと同様の処理をCPU51に行わせて、始めに停止すべきリールの回転を停止させるものである。
【0111】
そして、第二停止操作ウェイト処理(S113)を実行して、第二停止操作処理(S114)がすぐに行われないようにして、遊技者が停止図柄を認識する時間を確保している。この第二停止操作ウェイト処理(後述する第三ウェイト処理も同様)は所定時間のタイマを起動するか、所定時間(所定回数)のウェイト処理によって構成する。
【0112】
そして、次に停止すべきリールを停止する第二停止操作処理を実行して(S114)、2番目に停止すべきリールに対応するリール停止スイッチからの信号が検出されたと同様の処理をCPU51に行わせる。その後、第三停止操作ウェイト処理(S115)を実行して、第三停止操作処理(S116)がすぐに行われないようにする。
【0113】
そして、最後に停止すべきリールを停止する第二停止操作処理を実行して(S116)、3番目に停止すべきリールに対応するリール停止スイッチからの信号が検出されたと同様の処理をCPU51に行わせる。
【0114】
このように、遊技者が共通リール停止ボタンによって、最初のリールの停止操作を行えば、2番目、3番目のリールの停止操作は自動的に行われ、1番目、2番目、3番目とリールは順に自動的に停止する。このとき、自動で行われる停止操作のタイミングは、予め定められた所定の値(例えば、制御上とりうる最小値、遊技者が停止順序を十分に認識できる時間、停止態様を確認して遊技者が自動操作をキャンセル可能な時間など)としてもよい。具体的には以下の通りである。
【0115】
この第二停止操作ウェイト処理のウェイト時間(第二ウェイト時間)と、第三ウェイト処理のウェイト時間(第三ウェイト時間)とは、遊技者が停止した図柄を確認できる時間とすることができる。すなわち、第二ウェイト時間と第三ウェイト時間とを等しい時間(例えば500ミリ秒)とする。
【0116】
また、第二ウェイト時間と第三ウェイト時間とを、前回のリール停止ボタン操作時の操作間隔で設定してもよい。すなわち、第二ウェイト時間には第一のリール停止操作と第二のリール停止操作との間隔を、第三ウェイト時間には第二の停止操作と第三の停止操作との間隔を設定する。具体的には、第一のリール停止操作、第二のリール停止操作及び第三のリール停止操作の操作された時刻を記憶して、各操作間の時間を導出して記憶する。又は、第一のリール停止操作によってタイマを起動して第二のリール停止操作までの時間を計測し、第二のリール停止操作によってタイマを起動して第三のリール停止操作までの時間を計測して、各々計測された時間を記憶する。
【0117】
また、第三ウェイト時間を第二ウェイト時間より長い時間(例えば、第二ウェイト時間を500ミリ秒、第三ウェイト時間を1000ミリ秒)とする。このように、第三ウェイト時間を第二ウェイト時間より長い時間とすると、第一停止リールと第二停止リールとでどのような図柄組合せが生じているかを認識することができる。なお、二つのリールが賞態様を導出する組み合わせで停止した場合(いわゆるリーチ状態)にのみ、第三ウェイト時間を第二ウェイト時間より長い時間とするように構成してもよい。このように、リーチ状態が発生したことを検出した場合にのみ第三ウェイト時間を第二ウェイト時間より長い時間とすると、遊技者が停止した図柄を確実に認識することができる。
【0118】
また、リーチ状態が発生すると第三ウェイト時間をリールが自動停止する時間より長い時間に設定してもよい。すなわち、リールが自動停止する前に、第三停止操作は自動的には行われない(第三停止操作処理が実行されない)。その間、遊技者は、共通リール停止ボタン7dの操作又は回転しているリールに対応するリール停止ボタンの操作によって、最後のリールを停止させることができる。
【0119】
また、自動的なリールの停止はリーチ状態の検出(最終リールを残して二つのリールが停止)や、所定のフラグの成立(スタートレバーON直後)などで解除して、最終リールは遊技者の操作によって停止するように構成してもよい。
【0120】
なお、遊技者がスタートレバー6を操作してもリールの回転が開始しないウェイトタイム中に共通リール停止ボタン7dが操作されると、リールの停止操作を予約して、ウェイトタイム経過後に、所定の停止順序に従って1番目のリールから自動的にリールを停止するようにしてもよい。
【0121】
また、自動停止処理はモード切替SW(状態切替手段)によって動作/非動作を切り替えてもよい。例えば、共通リール停止ボタン(共通操作手段)7dの操作態様(例えば、長押しする)によって、自動停止処理が機能するようにする。
【0122】
また、表示窓部20の上方に設けられている補助表示装置5に自動停止処理の状態に関する情報を表示して、自動停止処理の進行状況及びリールが自動停止する順序順序に関する情報を遊技者に報知する。
【0123】
このように図7、図8に示す実施の形態では、表示状態が変化可能な複数のリール4a〜4cを有し、複数のリールの表示結果が導出表示されることによって一ゲームが終了し、複数のリールの表示結果が所定の表示態様となった場合に所定の入賞が発生する遊技機において、複数のリールに共通した操作手段であって複数のリールの表示結果を導出表示させるためのリールを停止する操作を行う共通リール停止ボタン7dとを備え、共通リール停止ボタン7dによる表示結果の導出順序を設定する設定手段と、共通リール停止ボタン7dの操作に基づいて設定された順序でリール4a〜4cを停止制御を行い、リール4a〜4cの表示結果としての停止図柄を導出表示させる停止制御手段とを、遊技制御装置50(CPU51)によって構成したので、停止順序に関わる遊技者の単純な操作ミスにより遊技者が損害を被ることを効果的に防止することができる。
【0124】
また、共通リール停止ボタン7dは、各リール4a〜4cを個別に停止して、表示結果を個別に導出表示させるための操作を行うリール停止ボタン7a〜7cとは別に設けられているので、臨機応変な停止操作を行えると共に、停止順序に関わる遊技者の単純な操作ミスにより遊技者が損害を被ることを効果的に防止することもできる。
【0125】
また、遊技制御装置50は、前回のゲームにおけるリール停止ボタン7a〜7cの操作に基づいて、表示結果の導出順序を設定するので、停止順序の設定操作を容易に行うことができる。
【0126】
また、遊技制御装置50は、共通リール停止ボタン7dの1回の操作によって、複数のリールの停止制御を順次行い、表示結果としての停止図柄を導出するので、停止順序に関わる遊技者の操作ミスを極めて効果的に防止することができる。
【0127】
図9は、本発明の実施の形態の遊技機(パチスロ機)の、共通リール停止ボタン7dによってリールを停止させる処理のフローチャートである。図9に示すリール自動停止処理は、図8において前述した例と異なり、二つのリールのみが自動的に停止して、最後に停止すべき一つのリールは遊技者の操作によって停止するものである。
【0128】
遊技制御装置50(CPU51)は、共通リール停止ボタン7dが操作されたことを検出すると、前述した停止順序設定処理においてRAM53に記憶されたリール停止順序を読み出す(S121)。そして、読み出した情報に従った順序でリール4a、4b、4cを順次停止する。
【0129】
具体的には、始めに停止すべきリールを停止する第一停止操作処理を実行する(S122)。この第一停止操作処理は、始めに停止すべきリールに対応するリール停止スイッチからの信号が検出されたと同様の処理をCPU51に行わせて、始めに停止すべきリールの回転を停止させるものである。
【0130】
そして、第二停止操作ウェイト処理(S123)を実行して、第二停止操作処理(S124)がすぐに行われないようにして、遊技者が停止図柄を認識する時間を確保している。この第二停止操作ウェイト処理(後述する第三ウェイト処理も同様)は所定時間のタイマを起動するか、所定時間(所定回数)のウェイト処理によって構成する。
【0131】
そして、次に停止すべきリールを停止する第二停止操作処理を実行して(S124)、2番目に停止すべきリールに対応するリール停止スイッチからの信号が検出されたと同様の処理をCPU51に行わせる。
【0132】
その後、遊技者は、共通リール停止ボタン7d又は回転しているリールに対応するリール停止ボタンの操作によって、最後のリールを停止させることができる。
【0133】
このように図9に示す実施の形態では、複数のリールの停止操作(表示結果の導出操作)には、最後に停止して表示結果が導出されるリールの停止制御を含まず、共通リール停止ボタン7dの一回の操作によっては最後のリールは停止しないので、最終停止タイミングを遊技者自らが決定できると共に、停止順序に関わる遊技者の操作ミスを極めて効果的に防止することができる。
【0134】
図10は、本発明の実施の形態の遊技機(パチスロ機)の、共通リール停止ボタン7dによってリールを停止させる処理のフローチャートである。図10に示すリール自動停止処理は、図8において前述した例と異なり、リールの停止順序は予め設定した順序によるが、リールの停止タイミングは遊技者の操作によるものである。
【0135】
遊技制御装置50(CPU51)は、共通リール停止ボタン7dが操作されたことを検出すると、予め設定された停止順序に従って、遊技者が共通リール停止ボタン7dを操作したタイミングでリール4a、4b、4cを順次停止する。
【0136】
具体的には、遊技制御装置50(CPU51)は、共通リール停止ボタン7dが操作されたことを検出すると(S131)、前述した停止順序設定処理においてRAM53に記憶されたリール停止順序を読み出す(S132)。そして、始めに停止すべきリールを停止する第一停止操作処理を実行する(S133)。この第一停止操作処理は、始めに停止すべきリールに対応するリール停止スイッチからの信号が検出されたと同様の処理をCPU51に行わせて、始めに停止すべきリールの回転を停止させるものである。
【0137】
そして、さらに、共通リール停止ボタン7dの操作が検出されると(S134)、次に停止すべきリールを停止する第二停止操作処理を実行して(S135)、2番目に停止すべきリールに対応するリール停止スイッチからの信号が検出されたと同様の処理をCPU51に行わせる。
【0138】
そして、さらに、共通リール停止ボタン7dの操作が検出されると(S136)、最後に停止すべきリールを停止する第二停止操作処理を実行して(S137)、3番目に停止すべきリールに対応するリール停止スイッチからの信号が検出されたと同様の処理をCPU51に行わせる。
【0139】
このように、共通リール停止ボタン7dを3回操作すると、所定の順序(例えば「左」「中」「右」)でリールが停止するので、遊技者がリールの停止順序を誤ることはないが、遊技者が自由に停止タイミングを選択することができる。
【0140】
このように図10に示す実施の形態では、遊技制御装置50は、リール停止ボタン7a〜7cによる操作毎に停止制御されて表示結果が導出されるリール4a〜4cを設定された順序に従って順次切り替えるので、何れの可変表示部においても、遊技者が自ら停止タイミングを決定できると共に、停止順序に関わる遊技者の操作ミスを極めて効果的に防止することができる。
【0141】
図11は、本発明の実施の形態の遊技機(パチスロ機)の、共通リール停止ボタン7dによってリールを停止させる順序を設定する処理のフローチャートである。図11に示すリール自動停止処理は、図7において前述した例と異なり、所定条件が成立すると適正な停止順序を設定するものである。
【0142】
遊技制御装置50(CPU51)は遊技状態を監視している(S141)。そして、所定の遊技条件(例えば、「白7」が揃ったことによるBB状態)となると、リプレイフラグが立っているかを確認する(S142)。そして、リプレイフラグが立っていれば適正停止順序を設定する(S143)。すなわち、BB状態で所定回数(例えば20回)の小役ゲームを消化するまでは、3回目のJACゲームが行われないように(有効ライン上に「プラム、プラム、プラム」の図柄列が停止表示されないように)する、いわゆる「リプレイ外し」ができるようなリールの停止順序を設定する。なお、ステップS141で監視される遊技条件には、ビッグボーナス(BB)やチャンスタイム(CT)などの遊技状態や、所定の稼動量、遊技結果(技量、獲得遊技価値(又は損失遊技価値))があり、これらの条件によって、適正停止順序を遊技者に教示するか否かが定められる。
【0143】
一方、所定の遊技条件でなかったら(ステップS141で”NO”)、リール停止ボタン7a〜7cが操作された順序を監視して、その順序をRAM53に書き込むリール停止順序監視処理を行う(S144)。そして、全てのリールが停止したかを判定して(S145)、全リールが停止状態になれば、リールの停止順序が確定したものと判断して、RAM53に記憶されたリール停止ボタン7a〜7cの操作順序を確定して、共通リール停止ボタン7dの操作によるリール停止順序として設定する(S146)。
【0144】
このように図11に示す実施の形態では、遊技制御装置50は、遊技において所定条件が成立すると、適正な停止順序を設定するので、誤った設定により遊技者が利益を喪失することを防止することができる。
【0145】
また、遊技制御装置50は、遊技において所定条件が成立した場合に、無作為な停止順序を設定するようにしてもよい。このようにすれば、設定が固定化されることで遊技者が利益を喪失することを防止することができる。また、無作為な停止順序に対する興趣を向上させることができる。
【0146】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の遊技機の構成を示す正面図である。
【図2】 同じく制御系の一部を示すブロック図である。
【図3】 同じくリールの図柄の配列図である。
【図4】 同じく入賞態様を示す説明図である。
【図5】 同じく遊技状態の状態遷移図である。
【図6】 同じくビッグボーナスゲームの状態遷移図である。
【図7】 同じくリール停止順序設定処理のフローチャートである。
【図8】 同じくリールの自動停止処理のフローチャートである。
【図9】 同じくリールの自動停止処理のフローチャートである。
【図10】 同じくリール停止処理のフローチャートである。
【図11】 同じくリール停止順序設定処理のフローチャートである。件が
【符号の説明】
4a、4b、4c リール(可変表示装置)
5 補助表示装置
6 スタートレバー
7a、7b、7c リール停止ボタン
7d リール停止ボタン
50 遊技制御装置(メイン制御装置)
60 演出制御装置(サブ制御装置)
100 スロットマシン
Claims (2)
- 表示状態が変化可能な3個の可変表示部を有する可変表示装置を有し、前記3個の可変表示部の各々に対応した個別操作手段の操作により全ての可変表示部が停止して3個の可変表示部の表示結果が導出表示されることによって一ゲームが終了し、前記3個の可変表示部の表示結果が所定の表示態様となった場合に所定の入賞が発生する遊技機において、
前記3個の可変表示部に共通の操作手段として設けられるとともに、前記3個の可変表示部の表示結果を導出表示させるための操作を行う共通操作手段と、
前記個別操作手段の操作順序及び各個別操作手段が操作された時間間隔を監視する監視手段と、
前記全ての可変表示部が停止状態となることを条件に、前記監視手段による前記個別操作手段の操作順序に対応した前記各可変表示部の停止順序を設定し、且つ、前記各個別操作手段が操作された時間間隔に基づいて、所定の可変表示部に表示結果が導出表示されてから次に停止制御される可変表示部に表示結果が導出表示されるまでのウエイト時間を設定する設定手段と、
前記可変表示部を、前記共通操作手段の操作に基づいて、前回のゲームにおいて前記設定手段によって設定された順序及びウエイト時間で前記3個の可変表示部の停止制御を行うことにより表示結果を導出表示させる停止制御手段と、を備え、
前記停止制御手段は、前記3個の可変表示部のうち2個の可変表示部が前記設定された順序及びウエイト時間で停止制御され、前記停止制御された2個の可変表示部の表示結果が前記所定の入賞が発生可能な表示態様である場合に、2個目の可変表示部に表示結果が導出表示されてから3個目の可変表示部に表示結果が導出表示されるまでの時間を、前記設定手段によって設定された前記ウエイト時間よりも長くし、前記共通操作手段または前記3個目の可変表示部に対応した個別操作手段の操作によって、前記3個目の可変表示部を停止させることを特徴とする遊技機。 - 前記設定手段は、前記ゲームが所定時間行われなかったことを条件に順序の設定を初期化することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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