JP4287445B2 - からくり時計 - Google Patents
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Description
また、複数の分割片を開動させることにより、装飾体を露出されるようなからくり時計が知られている。
また、複数の分割片を開動させることにより装飾体を露出させるからくり時計では、装飾体を大きく露出させるためには、分割片の開動範囲を大きくする必要があり、時計自体の大きさをコンパクトにすることができないという問題があった。
このような構成により、装飾体の露出状態を変化させ、外観の変化に富むと共に鑑賞性に優れたからくり時計を提供できる。
また、分割片が僅かな距離しか開動しない場合であっても、分割片を自転させることにより、装飾体の露出割合を大幅に変化させることができるので、大きさをコンパクトにしつつ、装飾効果の高いからくり時計を提供できる。
また、分割片は所定位置まで開動後に自転するので、装飾体の露出割合を変化させることができる。
このような構成により、装飾体の露出状態が変化すると共に複数の分割片が菱形状に保持される。従って、意外性に富むと共に鑑賞性に優れたからくり時計を提供できる。
このような構成により、装飾体の露出状態が変化すると共に複数の分割片が風車状に保持される。従って、外観の変化に富むと共に鑑賞性に優れたからくり時計を提供できる。
このような構成により、外観の変化に富むと共に鑑賞性に優れたからくり時計を提供できる。
このような構成より、回転体の回転により分割片を開閉及び自転させることができ、部品の集約化を図ることができる。
このような構成により、回転台を容易に初期位置に復帰させることができる。
このような構成によって、回転台の回転量を調整することができる。
図1乃至図5は、本発明に係るからくり時計の一実施形態を示すものであり、図1はその正面図、図2は後述する可動分割片が開動して、装飾体の一部が露出した状態を示す正面図、図3は、開動した可動分割片が45°自転した状態を示す正面図、図4は、開動した可動分割片が90°自転した状態を示す正面図、図5は、開動した可動分割片が180°自転した状態を示す正面図である。また、図6は、図1のA−A断面図である。
装飾体30は、回転軸4の周囲を囲むように配置された第1装飾体31と、第1装飾体の周囲に90°づつ均等に配置された第2装飾体32とから構成される。
尚、図6には、可動分割片22、24を駆動させるための駆動機構102、104についてのみ図示してある。また、図1乃至図5は、文字盤20に印刷されている数字については省略している。
所定時刻になると、図2に示すように、可動分割片21〜24は、それぞれ回転軸4を中心として、回転軸4の中心を原点とし、回転軸4に鉛直なXY平面上で放射状に移動して、固定分割片25から分離する。詳細には、前記XY平面において可動分割片21は右方向(X+)に移動し、可動分割片22は下方向(Y−)に移動し、可動分割片23は左方向(X−)に移動し、可動分割片24は上方向(Y+)に移動する。可動分割片21〜24が所定の位置まで開動すると、その背後に収納されている装飾体30の一部が露出される。より詳細には、可動分割片21〜24のそれぞれが放射状に開動することにより第1装飾体31の一部が露出し、また、隣接する可動分割片同士の隙間から第2装飾体32が露出される。この第1装飾体31及び第2装飾体32は、回転駆動するように構成されている。このように、装飾体30は凡そX字状に露出される。
また、各可動分割片21〜24の、固定分割片25に対向する側の縁により、第1装飾体31は凡そ正方形状に露出される。
尚、図5に示した状態で、可動分割片21〜24は所定の間、揺動する。
以上のように、可動分割片21〜24の開動及び自転に応じて、装飾体30の露出状態が変化する。
図7は、駆動機構104に伝達される回転駆動を説明するための断面図である。
図7に示すように、可動分割片21〜24を開閉作動させるための文字盤用モータブロック(駆動源)111が、駆動機構104の背後に配置されており、文字盤用モータブロック111により回転する駆動カナ121に、後述する駆動機構104に備えられた回転体44の外周部に形成された歯車部442が噛合し、回転体44は、駆動カナ121に従動して回転する。また、歯車部442は、ムーブメント5や装飾体30の背後に配置されているアイドラギア70と噛合して、アイドラギア70は、駆動機構104の回転体44に従動回転する。また、アイドラギア70の外周方向には、回転体44以外にも、可動分割片21〜23を駆動させるための駆動機構のそれぞれに備えられた回転体が配置されており、図7には図示していないが、アイドラギア70は、可動分割片21〜23を駆動させるための駆動機構のそれぞれに備えられた回転体の外周部に形成された歯車部と噛合し、前記回転体は、アイドラギア70の回転に従動して回転する。
この構成により、装飾体30の露出状態を変化させ、外観の変化に富むと共に鑑賞性に優れたからくり時計を提供できる。
また、可動分割片21〜24が僅かな距離しか開動しない場合であっても、可動分割片を自転させることにより、装飾体30の露出割合を大幅に変化させることができるので、大きさをコンパクトにしつつ、装飾効果の高いからくり時計を提供できる。
図8は、駆動機構の分解斜視図である。尚、図8に示されている駆動機構は、可動分割片21を開閉及び自転させるための駆動機構である。
図9は、回転体と回転台との構成を示した図であり、図9(a)は、回転台の底面図、図9(b)は、回転体に組み付けた回転台の上面図、図9(c)は、図9(b)のA−A断面図、図9(d)は、地板回転軸に形成されたスリットの位置を示した図である。
図10は、スライド板の構成を示した図であり、図10(a)は、スライド板の正面図、図10(b)は、図10(a)のA−A断面図、図10(c)は、図10(a)のB−B断面図、図10(d)は、スライド板の斜視図である。
図11は、可動分割片の構成を示した図であり、図11(a)は、可動分割片の正面図、図11(b)は、図11(a)のA−A断面図、図11(c)は、図11(a)のB−B断面図、図11(d)は、可動分割片の斜視図である。
図12は、スライド板に可動分割片を取り付けた場合の状態を示す図であり、図12(a)は、可動分割片が初期位置でのスライド板と可動分割片との状態を示した正面図、図12(b)は、図12(a)のA−A断面図、図12(c)は、図12(a)のB−B断面図、図12(d)は、スライド板が僅かに移動した状態を示す正面図、図12(e)は、図12(d)のC−C断面図である。
まず、回転体41について説明する。図8及び図9(c)に示すように、回転体41は、地板90に形成された固定軸915を中心に回転自在に保持されると共に、地板90に形成された凹部に収納される。
また、前述したように、回転体41の外周部には、アイドラギア70と噛合する歯車部412が形成されている。
また、回転体41は、回転中心から偏心した位置に一体に形成され、文字盤用モータブロック111からの回転駆動を出力する出力ピン413を有する。出力ピン413は、回転体41の回転方向に垂直に延伸して形成されており、胴体部4131と、胴体部4131から延伸して形成され胴体部4131より径の小さい先端部4132が形成されている。
また、回転体41は、軸受保持部414を有し、後述する回転台51と摺動自在に当接する。
回転台51は、固定軸915の先端部9152が貫通する貫通孔5171が形成されている。回転台51は、固定軸915の先端部9152に形成されたねじ溝と螺合するねじ5173により、固定軸915の先端部9152が貫通孔5171を貫通した状態で固定軸915に対して摺動回転自在に保持される。
また、回転台51は、固定軸915の先端部9152及び胴体部9151を囲うように円筒状の脚部5172が、回転体41との対向する方向に延伸して形成されており、脚部5172が回転体41の軸受保持部414と摺動回転自在に当接する。以上により、回転台51は回転体41に対して高さ方向には所定の位置を保持し、かつ同心に回転可能に保持される。
また、図9(a)〜(c)に示すように、回転台51の脚部5172の内周には、トーションバネ417の回転台51側の上端部4172を保持するためのスリット516が形成されている。この回転台51に形成されたスリット516と、固定軸915に形成されたスリット916とは、図9(c)に示すように、互いに180°ずれた位置に形成されている。また、トーションバネ417は、自然の状態では、両端部が互いに同一方向を向くように形成されているが、スリット516、916に収納する際には、出力ピン413から伝達された回転台51の回転方向(図9(b)に示した場合で時計方向)と反対方向に付勢するように収納される。即ち、トーションバネ417の上端部4172を時計方向に捻じるようにして収納される。
これにより、出力ピン413が、円弧溝513の領域内で時計方向に移動した場合であっても、トーションバネ417の付勢力により、脚部5172と軸受保持部414とが摺動して、回転台51は、固定軸915に対して停止した状態のまま、回転体41のみが相対的に回転する。
また、詳しくは後述するが、出力ピン413が、所定範囲以上の移動をし、円弧溝513の端部において位置付けられた状態で更に回転体41が回転することにより、回転台51は、回転体41と連動して回転し始める。
また、スライド板61には、その略中央部に、第1スライド案内溝618と垂直方向に伸長して形成された許容溝613が形成されている。出力ピン413の先端部4132は、許容溝613に係合する。この許容溝613は、出力ピン413の所定方向への移動を許容する。このような構成により、出力ピン413の所定範囲の移動に連動して、スライド板61がスライドする。また、スライド板61は回転台51の回転に連動して回転する。
図10に示すように、スライド板61には、許容溝613の近傍に突起部616が形成されている。また、スライド板61の両側部には、後述する可動分割片21を組み付けるための突出部614が形成されている。
可動分割片21は、図11及び図12に示すように、スライド板61の突出部614が摺動自在に係合するレール部214が形成されている。また、可動分割片21の略中央部には開口部217が形成され、スライド板61の突起部616が、この開口部217内に収納されるように組みつけられる。また、図11には図示していないが、図12に示すように、線バネ216が可動分割片21のスライド板61と対向面に形成された取付部2161により取り付けられ、突起部616は、線バネ216と開口部217との間に位置するように、可動分割片21がスライド板61に取り付けられる。
図13及び図14は、スライド板のスライドと回転の状態を示した透視図である。尚、可動分割片については省略してある。
図13(a)は、スライド板61が初期位置に保持されている状態を示しており、可動分割片21は図1に示されている状態で保持されている。この状態から、出力ピン413の先端部4132が許容溝613及び円弧溝513に係合して、回転体41は時計方向に回転する。
図14(f)は、図14(e)の状態から更に回転体41が時計方向に45°回転した状態を示しており、可動分割片21は図5に示されている状態で保持される。
このように、トーションバネ417は、回転台51を初期位置に復帰させるべく、出力ピン413から伝達された回転方向と反対方向に回転台51を付勢するので、回転台51を容易に初期位置に復帰させることができる。
ここで、図13及び図14には図示していないが、図13(c)に示した状態で、トーションバネ417の付勢力により回転台51は、位置規制ピン511が、図8に示した位置規制片71に当接することによって、回転台51の回転範囲の初期位置を規制している。これにより回転台51の回転量を調整することができる。
すなわち可動分割片23は初期位置において回転中心に対して右回りのモーメント荷重がかかっている。
従って、位置規制ピン511と位置規制片71との当接状態を保持させるために必要なトーションバネの付勢力は可動分割片23の荷重による右回りのモーメントより大きいものでなければならない。
本実施例においては可動分割片23に最も強く影響がでるため、トーションバネの付勢力もそれに伴って大きなものになるが、その他の可動分割片にそのような付勢力が必要であるとは限らない。
従って、仮に可動分割片23に必要な付勢力を基準として全ての可動分割片のトーションバネの付勢力をそろえたとすると、可動分割片23以外の可動分割片にとっては過剰な付勢力でしかない。
つまり可動分割片23の動作に支障のない付勢力を発生させるトーションバネを可動分割片全てに採用すると、消費電力は無駄に大きなものとなる。
より詳細には回転台51に形成されたスリット516と、固定軸915に形成されたスリット916とによって成される角度によって得られる初期付勢力が最適な値となるように、スリット516とスリット916とによって成される角度を回転台毎に最適な値となるように形成する。
このようにすることで各可動分割片を円滑に動作させつつ、消費電力を最小限に抑える事が可能となる。
上記実施例において、可動分割片は、4つに分割された文字盤により構成されるが、このような構成に限定されず、例えば、3つに分割された文字盤であってもよいし、4つ以上に分割された文字盤であってもよい。
上記実施例において、可動分割片は所定位置まで開動した後に自転するが、このような構成に限定されず、例えば、円弧溝の形状を工夫することで開動しつつ自転するようなものであってもよい。
2 時針
3 分針
4 回転軸
5 ムーブメント
11 筐体
12 ガラス
20 文字盤
21〜24 可動分割片
214 レール部
216 線バネ
2161 取付部
215 度当り部
217 開口部
25 固定分割片
30 装飾体
31 第1装飾体
32 第2装飾体
41 回転体
412 歯車部
413 出力ピン
4131 胴体部
4132 先端部
414 軸受保持部
417 トーションバネ
4171 下端部
4172 上端部
51 回転台
511 位置規制ピン
513 円弧溝
516 スリット
5171 貫通孔
5172 脚部
518 スライド案内部
519 スライド案内部材
61 スライド板
613 許容溝
614 突出部
615 パッチン爪
616 突起部
618 第1スライド案内溝
619 第2スライド案内溝
70 アイドラギア
71 位置規制片
80 第1装飾体用歯車
90 地板
915 固定軸
9151 胴体部
9152 先端部
916 スリット
101、104 駆動機構
111 文字盤用モータブロック
121 駆動カナ
311 装飾体用モータブロック
Claims (7)
- 開閉自在に分割配置された複数の分割片と、
前記分割片を開閉及び自転させるための駆動源と、
前記分割片の開動により露出される装飾体とを有し、
前記装飾体の露出状態を変化させるべく前記駆動源から伝達された回転駆動により前記分割片を開閉及び自転させる駆動機構とを備え、
前記駆動機構は、前記分割片を所定位置まで開動させた後に自転させる、
ことを特徴とするからくり時計。 - 前記複数の分割片は、少なくとも4つ以上に所定位置を中心に放射状に分割された文字盤であり、
前記駆動機構は、前記複数の分割片全体で模られる外縁が菱形状となるように保持する、
ことを特徴とする請求項1に記載のからくり時計。 - 前記複数の分割片は、少なくとも3つ以上に所定位置を中心に放射状に分割された文字盤であり、
前記駆動機構は、前記複数の分割片全体で模られる外縁が風車状となるように保持する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のからくり時計。 - 前記駆動機構は、前記分割片を所定位置において揺動させる、
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のからくり時計。 - 前記駆動機構は、
回転中心から偏心した位置に形成され前記駆動源からの回転駆動を出力する出力ピンを有する回転体と、
前記出力ピンの所定範囲の軌跡に沿って形成され前記出力ピンと係合する円弧溝と、スライド案内部とを有すると共に、前記出力ピンの前記所定範囲以上の移動に連動して前記回転体と同心に回転する回転台と、
前記出力ピンと係合し前記出力ピンの所定方向への移動を許容する許容溝と、前記スライド案内部と係合し前記回転台に対して前記所定方向とは異なる方向に自身を案内するスライド案内溝とを有し、前記出力ピンの前記所定範囲の移動に連動して前記所定方向とは異なる方向へスライドすると共に前記回転台の回転と連動して回転するスライド板とを備え、
前記分割片は、前記スライド板に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のからくり時計。 - 前記駆動機構は、前記回転台を前記出力ピンから伝達された回転方向と反対方向に付勢する付勢部材を備える、
ことを特徴とする請求項5に記載のからくり時計。 - 前記回転台の回転範囲の初期位置を規制する位置規制部を備える、
ことを特徴とする請求項5又は6に記載のからくり時計。
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