JP5135957B2 - ヒンジ装置及びそのヒンジ装置を備えた機器 - Google Patents

ヒンジ装置及びそのヒンジ装置を備えた機器 Download PDF

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Description

本発明は、部材間を連結し、各部材の開閉や部材の回転等の交差する軸を中心とした2軸操作を可能にしたヒンジ装置に関し、特に、部材を開閉可能に支持する開閉軸が回転角度に応じて偏心させるヒンジ装置及びヒンジ装置を備えた機器に関する。
ディジタルカメラ等の機器では、筐体部とモニタ部とを連結するヒンジ装置が設置され、このヒンジ装置は、筐体部とモニタ部との開閉操作やモニタ部の回動操作を実現している。このようなヒンジ装置には、機器の仕様や一定角度で停止できる等の機能を実現するため、例えば、各軸に独立した回転角度を規制する機能、各軸に一定の摺動回転トルクの発生機能、各軸に一定角度の位置で回転抵抗を生じさせるクリック感発生機能等が求められている。
このようなヒンジ装置に関し、特許文献1には、開閉軸及び回転軸を直交させた2軸ヒンジにおいて、開閉軸側の本体と回転軸側の蓋とを離間させた構成が開示されている。また、特許文献2には、本体と別部材であるパネル部に2つの円弧状のガイド部を備える操作部が固定され、本体側に取り付けられた固定部がガイド部に挿入されることにより、本体に対してパネル部を回動させるヒンジ機構が開示されている。
特開2002−227826号公報(要約及び図1等) 実開昭55−166876号明細書及び図面
ところで、ヒンジ装置を備える機器では、開閉可能な2つの筐体部材がヒンジ装置によって結合されており、ヒンジ装置を中心に開閉軸を回転させて筐体部材を開閉し、また、ヒンジ装置は機器の内部に設置されて隠蔽される。しかも、各筐体部材は、機器の表示部や本体装置を構成し、機器内部に設置されるヒンジ装置より大きい厚みを備えている。このような筐体部材を機器内部に設置されたヒンジ装置で開閉すれば、筐体部材の縁部間に開閉軌跡上に干渉を生じ、互いの筐体部材の対向する縁部が当接して開閉できなくなる。これを回避するため、筐体部材側の形状を規制し、筐体部材間に所要の空隙を設けることが必要となる。機器側の筐体部材の形状変更には限界があり、筐体部材側の大きさ、形状に変更を来すことなく、所望の開閉を行うための機構が要請されている。
このような課題について、特許文献1、2には開示がなく、その解決手段についての開示や示唆もない。
そこで、本発明の目的は、筐体部材の開閉等に用いられるヒンジ装置に関し、開閉される筐体部材側に干渉を来すことがない開閉機能を実現することにある。
また、本発明の他の目的は、斯かるヒンジ装置を備えた機器を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、偏心回転を可能にした軸に第1のカム機構と第2のカム機構とを備え、第1のカム機構は、軸に取り付られた偏心カムにより、回転角度に応じて偏心させ、第2のカム機構は、偏心回転する軸を軸上のばねの復元力により偏心位置から軸受の中心方向に復帰力を作用させ、軸の偏心回転を可能にしている。この場合、軸の偏心回転とは、軸の回転中心位置が回転角度によって変位することである。斯かる構成により、上記目的が達成される。
上記目的を達成するため、本発明の第1の側面は、ヒンジ装置であって、軸受部に回転可能かつ偏心可能に支持された軸と、前記軸に取り付けられた偏心カムにより、前記軸の回転角度に応じて前記軸を偏心させる第1のカム機構と、前記第1のカム機構により偏心する前記軸を前記軸上に設置されたばねの復元力により偏心位置から前記軸受部の軸受中心方向に復帰力を作用させる第2のカム機構とを備えることである。斯かる構成により、上記目的が達成される。
上記目的を達成するためには、上記ヒンジ装置において、好ましくは、前記第1のカム機構は、前記軸受部側のカムフォロアと前記軸側の前記偏心カムとが接触することにより、前記偏心カムの回転角度に応じて前記軸を偏心させる構成としてもよい。斯かる構成によっても、上記目的が達成される。
上記目的を達成するためには、上記ヒンジ装置において、好ましくは、前記第2のカム機構は、前記軸に軸方向に摺動可能に取り付けられた球面部を持つカムと、前記軸受部に取り付けられて前記カムの前記球面部と接触し、前記カムを摺動可能に支持する球面受け部と、前記軸に設置されて前記カムに復元力を作用させ、前記カムの前記球面部を前記球面受け部に押し当てるばねとを備える構成としてもよい。斯かる構成によっても、上記目的が達成される。
上記目的を達成するため、本発明の第の側面は、ヒンジ装置を備えた機器であって、既述のヒンジ装置を備えた構成である。斯かる構成によっても、上記目的が達成される。
以上説明したように、本発明によれば、次の効果が得られる。
(1) 軸の回転角度に応じて軸の回転中心を変位させることができ、軸受部を固定した部材と軸側に固定される部材との距離を軸の偏心回転による角度に応じて変化させることができ、部材間の開閉の自由度を高めることができる。
(2) 軸受部を固定した部材と軸側に固定される部材との距離を軸の偏心回転による角度に応じて変化させることができるので、筐体部材の開閉等に用いれば、開閉される筐体部材間の干渉を防止できる。
(3) 斯かるヒンジ装置を備えた機器によれば、部材間の干渉を防止でき、干渉を回避するための部材の厚みや形状に制限を受けることがなく、設計の自由度を高めることができる。
(4) 軸受部を固定した部材と軸側に固定される部材との距離を軸の偏心回転による角度に応じて変化させることができるので、例えば、開閉途上と開又は閉位置との部材間の距離を異ならせ、部材間に開閉のための隙間等の対策が不要となる。
〔第1の実施の形態〕
本発明の第1の実施の形態について、図1を参照する。図1は、ヒンジ装置を示す斜視図である。
このヒンジ装置2には、図1に示すように、開閉軸4と、軸受部6、8とが備えられ、開閉軸4には、各軸受部6、8側のそれぞれに第1及び第2のカム機構10、12が備えられている。
開閉軸4は、軸受部6、8に回転可能かつ偏心可能に支持された軸の一例であって、この開閉軸4の中間部には、一定範囲で回転させる回転軸14が取り付られている。軸受部6、8には、固定孔9が形成されている。開閉軸4を貫通させた回転軸14の一端部と開閉軸4との間には回転にクリック感やトルク感を生じさせる回転トルク機構16が設けられている。回転軸14の他端部には固定部材18が取り付られ、固定部材18には固定孔19が形成され、係止片21が形成されている。
カム機構10は、回転角度に応じて開閉軸4を偏心させる手段であって、開閉軸4に取り付られた偏心カム20と、カムフォロア22との接触関係により開閉軸4の回転角度に応じて開閉軸4を偏心させる。
また、カム機構12は、偏心位置から回転中心方向に復帰力を作用させる手段であって、カム機構10により偏心する開閉軸4を開閉軸4上に設置されたコイルばね24の復元力により偏心位置から各軸受部6、8の軸受中心の方向に復帰力を作用させている。
このような構成によれば、矢印Nxで示すように、開閉軸4を回転させると、偏心回転が可能な開閉軸4は、偏心カム20とカムフォロア22との接触関係から、その回転角度に応じて回転中心が変位する。また、開閉軸4に回転可能に支持されている回転軸14は、矢印Nyで示すように回転させることができ、回転トルク機構16によって所定の回転角度でクリック感を生じさせることができる。
次に、開閉軸4及びカム機構10、12について、図2及び図3を参照する。図2は、ヒンジ装置の一部を切断して示した正面図、図3は、ヒンジ装置の分解斜視図である。図2及び図3において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
開閉軸4には、図2及び図3に示すように、カム固定部26、カム支持部28、ばね支持部30及び軸受部32が形成されている。カム固定部26は開閉軸4の両端部に形成され、カム機構10の偏心カム20が取り付けられる。カム支持部28にはカム機構12の球体カム34が支持される。ばね支持部30はカム支持部28より径大であって、カム機構12のコイルばね24に挿入されてコイルばね24を支持する。軸受部32は中央の径大部分であって、開閉軸4と直交する回転軸14を回転可能に支持する手段であり、軸受部32とばね支持部30との境界部には段部37が形成されている。
カム機構10は、軸受部6又は軸受部8に突設したカムフォロア22と、偏心カム20とで構成されている。偏心カム20には固定孔40が形成され、この固定孔40には開閉軸4のカム固定部26が挿入されて固定される。
カム機構12は、球体カム34、コイルばね24及び球面受け部42で構成されている。球体カム34は、中心に摺動孔44を備える円環状であって、コイルばね24側をフラット面部46、球面受け部42側に半球面部48を備え、開閉軸4のカム支持部28に軸方向に摺動可能に取り付けられている。球面受け部42は、半球面部48より小さい直径の円孔部50を備え、軸受部6又は軸受部8に固定するための固定突部52を備えている。この球面受け部42は、軸受部6又は軸受部8に固定されて球体カム34の半球面部48を円孔部50の縁部に接触させて球体カム34を摺動可能に支持する。軸受部6又は8には、球面受け部42を固定するための固定孔54が形成され、この固定孔54には固定突部52を嵌合させ、球面受け部42が固定される。コイルばね24はばね支持部30によって圧縮状態で支持されており、軸受部32の段部37と、球体カム34のフラット面部46との間にコイルばね24の復元力が作用する。従って、球体カム34の半球面部48が球面受け部42の円孔部50に押し当てられ、適当な押圧力を作用させている。
次に、回転軸14及び回転トルク機構16について、図4を参照する。図4は、回転軸、ストッパ部及び回転トルク機構を示す図である。図4において、図1〜図3と同一部分には同一符号を付してある。
開閉軸4の軸受部32には、図4に示すように、平坦部62が形成され、この平坦部62にはストッパ部材64が設置されている。このストッパ部材64には、ストッパ部66、67が形成されるとともに、軸受部32の軸受孔68に対応する透孔70が形成され、この透孔70を挟んで係止凹部72が形成されている。ストッパ部材64の上部にはばね板74が設置され、このばね板74は、固定片76を係止凹部72に挿入して回転阻止が図られている。このばね板74には、回転軸14を挿通させる挿通孔78が形成されているとともに、クリック感を発生させるための突部80が形成されている。また、ばね板74の上面には、回転軸14の先端部に固定されるカム板82が設置され、このカム板82には、ストッパ部66、67に係止されるストッパ部84が形成されているとともに、突部80に対応する切欠凹部86が形成されている。
回転軸14の径小部88が軸受部32の軸受孔68に支持されることにより回転軸14は回転可能であり、カム板82のストッパ部84がストッパ部材64のストッパ部66に当たる部分を開始点とすれば、回転によってストッパ部67に当たる部分を終点とする範囲で回転し、ばね板74の押圧力によるトルク感と、回転途上で切欠凹部86にばね板74の突部80が嵌まり込む位置で、ばね板74の押圧力の開放によるクリック感を生じる。
次に、カム機構10について、図5を参照する。図5は、カム機構の偏心カム及びカムフォロアを示す図である。図5において、図1〜図3と同一部分には同一符号を付してある。
この偏心カム20は、図5に示すように、楕円部90を備えるとともに、カムフォロア22によって回転を停止するためのストッパ部92を備えている。楕円部90は、最小径Rmin から最大径Rmax までの緩やかなカム面94を備え、偏心カム20は偏心可能な開閉軸4に固定されているので、図5の実線で示す位置から偏心カム20が回転し、その回転角度θの回転位置(即ち、破線で示す位置)では、カムフォロア22と開閉軸4の中心を結ぶ軸線上において、開閉軸4がΔLだけ変位することになる。即ち、このように開閉軸4が偏心状態になる。
そこで、このようなヒンジ装置2の機能について、図6を参照する。図6は、カム機構による開閉軸の偏心回転を示す図である。図6において、図1〜5と同一部分には同一符号を付してある。
今、偏心カム20が図6の(A)に示す位置にあるとすれば、開閉軸4を反時計方向(矢印Nx方向)に回転させると、カムフォロア22にカム面94が接触して偏心カム20が回転し、図6の(A)に示す位置から、図6の(B)、(C)の位置を経てカムフォロア22にストッパ部92に当たる位置即ち、図6の(D)に示す位置で停止する。この回転範囲において、カムフォロア22と偏心カム20の回転中心Oは、偏心カム20の最小径Rmin から最大径Rmax の範囲で変位する。この場合、図6の(A)は、偏心カム20の最小径Rmin にカムフォロア22が接触しているので、開閉軸4はカムフォロア22に最も近づき、図6の(C)は、偏心カム20の最大径Rmax にカムフォロア22が接触しているので、開閉軸4はカムフォロア22から最も離れることになる。この変位について、特定の一点として例えば、カムフォロア22の中心と開閉軸4の回転中心Oとを結ぶ中心線上の距離の変化即ち、開閉軸4の変位ΔLは、
ΔL=Rmax −Rmin ・・・(1)
となる。従って、Rmax とRmin との差を大きくすれば、それに比例して開閉軸4の変位ΔLが大きくなる。
このカム機構10の機能に対し、カム機構12は、開閉軸4を軸受部6、8の中心即ち、球面受け部42の中心方向に復帰させる機能を果たす。この機能について、、図7は、偏心する開閉軸のカム機構による復帰動作を示す図である。図7において、図1〜6と同一部分には同一符号を付してある。
図7の(A)、(B)、(C)及び(D)は、図6の(A)、(B)、(C)及び(D)に対応し、図7の(A)では、偏心カム20の最小径Rmin にカムフォロア22が接触しているので、球体カム34の半球面部48の中心が球面受け部42の円孔部50の中心に一致した位置となる。これに対し、カムフォロア22との接触位置が偏心カム20の最小径Rmin から最大径Rmax に移行すると、開閉軸4の変位ΔLに応じて図7の(C)に示すように、球体カム34の半球面部48が球面受け部42の円孔部50の中心から変位した位置にせり上がり、コイルばね24は最大圧縮状態となり、その復元力が球体カム34と球面受け部42との間に作用することになる。このような復元力を受けると、球体カム34の半球面部48は球面受け部42の円孔部50の中心方向に移動する力fを受け、中心方向に移動し、復帰する。
このような偏心動作が得られるヒンジ装置2では、開閉軸4の回転位置に応じて開閉軸4の回転中心を変位させることができ、軸受部6、8を固定した部材と開閉軸4側に固定される部材との距離を開閉軸4の偏心回転による角度に応じて変化させることができ、部材間の開閉の自由度を高めることができることになる。
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態について、図8及び図9を参照する。図8は、ヒンジ装置を示す斜視図、図9は、偏心動作を示す図である。図8及び図9において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
第1の実施の形態では、偏心カム20とストッパ部92とを一体に構成し、ストッパ部92がカムフォロア22に当たることにより、開閉軸4を停止させる構成であったのに対し、第2の実施の形態では、図8に示すように、偏心カム20とストッパ96とを分離して構成したものである。
ストッパ96は、図9の(A)に示すように、開閉軸4に固定される円形の固定部98と、この固定部98から突出した矩形状のストッパ部100とによって構成され、カムフォロア22と無関係にストッパ部100が回転する構成である。
斯かる構成によれば、開閉軸4を図9(A)の位置から反時計方向(矢印Nx方向)に回転すると、図9の(B)に示す位置に移動し、ストッパ部100は図9の(C)の位置に至り、ストッパ部100が軸受部6又は軸受部8の固定部102に形成されている係止窓部104に当たるので、開閉軸4はそれ以上の回転が阻止され、停止状態となる。
次に、偏心カム20について、図10及び図11を参照する。図10は、偏心カム及びカムフォロアを示す図、図11は、偏心動作を示す図である。図10及び図11において、図1、図5又は図9と同一部分には同一符号を付してある。
この偏心カム20は長円形であって、図10に示すように、滑らかな曲面を成すカム面94を有し、このカム面94は、開閉軸4の中心から最大径Rmax と最小径Rmin を備える曲面である。従って、図11の(A)に示す位置から図11の(B)に示す位置に偏心カム20が回転すると、図11の(B)に示す位置では、カムフォロア22に対して偏心カム20が最大径Rmax の位置となり、二点鎖線で示す位置からすると、開閉軸4は変位ΔLを生じ、さらに、図11の(C)に示す位置に回転すると、開閉軸4の中心Oは、図11の(B)に示す位置よりカムフォロア22に近い位置に偏心する。
〔第3の実施の形態〕
本発明の第3の実施の形態について、図12及び図13を参照する。図12は、偏心カム及びカムフォロアを示す図、図13は、偏心動作を示す図である。図12及び図13において、図1又は図5と同一部分には同一符号を付してある。
この実施の形態の偏心カム20は、図12に示すように、滑らかな曲面を成すカム面94上に、カムフォロア22に合致する例えば、円形の第1の凹部106を備えており、この凹部106は、開閉軸4の中心Oから最小径Rmin を構成している。この最小径Rmin の部分から時計方向に一定角度として例えば、45〔度〕の位置には最大径Rmax が設定され、この最大径Rmax の部分から時計方向に一定角度として例えば、45〔度〕の位置に最小径Rmin となる第2の凹部108が形成されている。
このような偏心カム20を用いれば、図13の(A)に示すように、カムフォロア22が偏心カム20の凹部106に嵌まり込み、開閉軸4は停止状態となる。この位置から反時計方向(矢印Nx方向)に回転させると、図13の(B)に示すように、偏心カム20の最大径Rmax の位置がカムフォロア22に接触し、このとき、開閉軸4は図13の(A)の位置より最小径Rmin と最大径Rmax との差である変位ΔLだけ変位する。
そして、この最大径Rmax の位置から反時計方向に回転を進めると、凹部108にカムフォロア22が嵌まり込み、最小径Rmin の位置で偏心カム20及び開閉軸4が停止することになる。
いずれの凹部106、108においても、カムフォロア22が嵌まり込むので、開閉軸4は確実に停止されるとともに、既述のカム機構12による加圧トルクが加わることにより、凹部106、108から離脱させようとすれば、その加圧トルクに打ち勝ち、かつ凹部106又は凹部108とカムフォロア22との係合を解くための力を加えることが必要となる。このため、開閉軸4には安定した停止状態が得られる。
〔他の実施の形態〕
上記実施の形態において、各部材は金属として例えば、ステンレススチールで構成すればよいが、合成樹脂で形成してもよい。
〔第1の実施例〕
本発明のヒンジ装置を備えた機器の第1の実施例について、図14を参照する。図14は、第1の実施の形態である図1〜図7に示すヒンジ装置を備えた機器の一例を示す斜視図である。図14において、図1〜図7と同一部分には同一符号を付してある。
ヒンジ装置2を備える機器200は、図14に示すように、第1の部材として筐体202と、第2の部材として筐体204とを備えており、筐体202、204間をヒンジ装置2で連結させたものである。筐体202にはヒンジ装置2の軸受部6、8を固定ねじ206で固定し、また、筐体204は、ヒンジ装置2の固定部材18を固定ねじ208を以て固定している。
斯かる構成によれば、ヒンジ装置2の開閉軸4の回転機能により、筐体202に対して筐体204を開閉軸4を中心に矢印Nxで示す方向に開閉させることができるとともに、筐体202と筐体204との距離を開閉軸4の偏心回転による角度に応じて変位させることができる。
〔第2の実施例〕
本発明のヒンジ装置を備えた機器の第2の実施例について、図15及び図16を参照する。図15は、第2の実施の形態である図8〜図11に示すヒンジ装置を備えた機器の一例を示す斜視図、図16は、筐体を開いた状態の機器を示す斜視図である。図15、図16において、図8〜図11と同一部分には同一符号を付してある。
この実施例においても、第1の実施例と同様に、ヒンジ装置2の開閉軸4の回転機能により、筐体202に対して筐体204を開閉軸4を中心に矢印Nxで示す方向に開閉させることができ、また、筐体202と筐体204との距離を開閉軸4の偏心回転による角度に応じて変位させることができる。
また、この実施例では、図16に示すように、筐体204を筐体202から90〔度〕だけ回転させると、ストッパ96が開閉軸4の回転を阻止し、筐体202に対して筐体204を直角状態で維持することができ、筐体204は回転軸14を中心に矢印Ny方向に回転させることができる。
〔第3の実施例〕
本発明のヒンジ装置を備えた機器の第3の実施例について、図17及び図18を参照する。図17及び図18は、第1の実施の形態である図1〜図7に示すヒンジ装置を備えた機器の開閉動作を示す図である。図17及び図18において、図1〜図7、図14と同一部分には同一符号を付してある。
機器200の筐体202にはヒンジ装置2の軸受部6、8が固定されて開閉軸4が支持され、また、筐体204には回転軸14が取り付けられている。図17の(A)に示す状態は、筐体202と筐体204とが直角に維持されている。
この状態から筐体204を時計方向(矢印Nx方向)に回転させると、図17の(B)、(C)、図18の(D)、図18の(E)の各位置を経て筐体204は筐体202側に閉じられる。
筐体204の回転において、カム機構10の偏心カム20はカムフォロア22に接触し、図17の(C)の位置から図18の(D)に示す最大径Rmax の位置を通過し、筐体202に対して筐体204が最も近づく位置で、開閉軸4が変位し、筐体202から筐体204が遠ざかり、両者の接触が回避されている。そして、偏心カム20の最小径Rmin の位置では、筐体202に対し筐体204を保持するための保持力が最も高く、安定した閉状態が維持される。
以上述べたように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は、発明を実施するための最良の形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であり、斯かる変形や変更が本発明の範囲に含まれることはいうまでもない。
本発明は、ヒンジ装置及びそのヒンジ装置を備えた機器であって、軸の回転位置に応じて軸の回転中心を変位させることができ、軸受部を固定した部材と軸側に固定される部材との距離を軸の偏心回転による角度に応じて変化させることができ、部材間の開閉の自由度を高めることができ、軸受部を固定した部材と軸側に固定される部材との距離を軸の偏心回転による角度に応じて変化させることができるので、筐体部材の開閉等に用いれば、開閉される筐体部材側に干渉を防止できる等、有用性が高い。また、互いの筐体部材間に設けていた空隙の幅を小さくし、極めて接近した状態に配置することができるので、互いの筐体部材の表面を連続面に近い形態とすることができるため、機器全体の美的外観を向上させることができる。
第1の実施の形態に係るヒンジ装置を示す斜視図である。 ヒンジ装置の一部を切断して示した正面図である。 ヒンジ装置の分解斜視図である。 回転軸、ストッパ部及び回転トルク機構を示す図である。 第1のカム機構の偏心カム及びカムフォロアを示す図である。 第1のカム機構による偏心動作を示す図である。 第2のカム機構による復帰動作を示す図である。 第2の実施の形態に係るヒンジ装置を示す斜視図である。 開閉軸の回転及びストッパ動作を示す図である。 第1のカム機構の偏心カム及びカムフォロアを示す図である。 第1のカム機構による偏心動作を示す図である。 第3の実施の形態に係る第1のカム機構の偏心カム及びカムフォロアを示す図である。 第1のカム機構による偏心動作を示す図である。 ヒンジ装置を備えた機器の第1の実施例を示す図である。 ヒンジ装置を備えた機器の第2の実施例を示す図である。 第2の実施例に係る機器の開いた状態を示す図である。 第3の実施例に係る機器の開閉動作を示す図である。 図17に続く機器の開閉動作を示す図である。
符号の説明
2 ヒンジ装置
4 開閉軸
6、8 軸受部
10 第1のカム機構
12 第2のカム機構
20 偏心カム
22 カムフォロア
24 コイルばね
34 球体カム
42 球面受け部
200 機器

Claims (4)

  1. 軸受部に回転可能かつ偏心可能に支持された軸と、
    前記軸に取り付けられた偏心カムにより、前記軸の回転角度に応じて前記軸を偏心させる第1のカム機構と、
    前記第1のカム機構により偏心する前記軸を前記軸上に設置されたばねの復元力により偏心位置から前記軸受部の軸受中心方向に復帰力を作用させる第2のカム機構とを備えることを特徴とする、ヒンジ装置。
  2. 請求項1に記載のヒンジ装置において、
    前記第1のカム機構は、前記軸受部側のカムフォロアと前記軸側の前記偏心カムとが接触することにより、前記偏心カムの回転角度に応じて前記軸を偏心させることを特徴とする、ヒンジ装置。
  3. 請求項1に記載のヒンジ装置において、
    前記第2のカム機構は、前記軸に軸方向に摺動可能に取り付けられた球面部を持つカムと、
    前記軸受部に取り付けられて前記カムの前記球面部と接触し、前記カムを摺動可能に支持する球面受け部と、
    前記軸に設置されて前記カムに復元力を作用させ、前記カムの前記球面部を前記球面受け部に押し当てるばねとを備えることを特徴とする、ヒンジ装置。
  4. 請求項1、請求項2又は請求項3のヒンジ装置を備えることを特徴とする、ヒンジ装置を備えた機器。
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