JPH09297187A

JPH09297187A - リバーシブル時計

Info

Publication number: JPH09297187A
Application number: JP11357896A
Authority: JP
Inventors: Masaaki Miyashita; 正明宮下; Shunichi Arai; 俊一荒井
Original assignee: Seiko Epson Corp
Current assignee: Seiko Epson Corp
Priority date: 1996-05-08
Filing date: 1996-05-08
Publication date: 1997-11-18

Abstract

(57)【要約】【課題】簡単な構造で反転可能なリバーシブル腕時計
を得る。【解決手段】対面する基台の内面それぞれに回転軸を
設け、該基台の内側に時計表示機能を持つ時計ケース、
及び時計ケースに取り付け突出自由な球体とで構成した
ことを特徴とするリバーシブル腕時計。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は腕時計等の時計の面
の一方に時計表示機能を持ち、他方にエッチング模様等
を施こした装飾面や他の機能を有する時計本体を、１８
０°反転することにより両機能を選択的に使用する事の
出来るリバーシブル時計に関し、特に時計ケースの取り
付け構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のリバーシブル時計の構造は図６・
７・８に示すようなもので内胴ｃの片方の両サイドへ回
転軸ｆ、又、別の片方の両サイドへ位置決め用ピンをセ
ットし、外胴ｄと裏ぶたｅによりネジ固定し内胴ｃ，回
転軸ｆ、位置決めピンｈをサンドイッチした時計ケー
ス、該時計ケースの回転軸ｆと係合する蟻溝ｇを有する
基台ａ，ｂにより挟み込みネジ固定された構造をとって
いる。

【０００３】上記構造により表裏を逆転させるために
は、時計ケースの回転軸をセットしてある方向を指で押
すと位置決めピンが溝よりはずれ、時計ケースはフリー
状態となり１８０゜回転することができ表裏を逆転する
ことが出来る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そのリバーシブル腕時
計は部品点数が多く複雑で大型化するばかりでなく電池
交換、内部修理の際に全分解が必要となり再現に多大の
時間を要するという欠点があった。

【０００５】本発明はこの点に鑑みてなされたもので簡
単な構造で部品点数を最小限に抑えたリバーシブル腕時
計の小型化の実現、及びリバーシブル腕時計におけるア
フターサービスの容易な構造を提供することを目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明のリバーシブル時
計は、底部と対向する内壁とその内壁の略中央位置に突
出して設けられた回転軸とを有する基台と、基台の対向
する内壁内に配置されるとともに、回転軸に係合する断
面略コの字形溝がその外壁の略中央部から外端付近まで
形成された時計ケースと、基台の内壁と時計ケースの外
壁との間に設けられた弾性位置決め装置とを有し、基台
の底部の面から回転軸の中心までの距離は、時計ケース
の断面略コの字形溝の外端に回転軸が当接した場合にお
いて回転軸の中心から時計ケースの外形端までの距離よ
り大きくなし、時計ケースが回転軸を中心として反転で
きることを特徴とする。

【０００７】更に、その回転軸は、基台の対向する両内
壁の内面それぞれの中心位置にネジ止めされていること
を特徴とする。

【０００８】又、その回転軸の先端外周に有機系の回転
部品を取り付けたことを特徴とする。

【０００９】加えて、前述の弾性位置決め装置は、時計
ケースの外壁に取り付けられコイルバネにより弾性力を
付与されて突出自在な球体と、基台の内壁に設けられ、
球体と係合する球体係合溝からなることを特徴とする。

【００１０】更に、前述の時計ケースにおける、表側に
は時計表示部が設置され、裏側には時計ケースの装飾面
が形成されていることを特徴とする。

【００１１】しかも、その時計表示部がアナログ時計表
示部であることを特徴とする。

【００１２】又、前述のリバーシブル時計は、腕時計で
あることを特徴とする。

【００１３】

【作用】時計ケースが長手方向の直交回転軸を中心にし
て、基台より横方向へ移動し更に、長手方向の直交回転
軸を中心として回転され表裏を逆にして基台に固定され
る。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面に基づ
いて説明する。図１，２は本発明によるリバーシブル構
造を有する腕時計の要部拡大断面図で、図３，４はその
平面図、図５は時計ケースの回転を示す正面図である。
時計本体は時計ケース２と裏ぶた３よりなり時計ケース
２の上部内側には文字板７を覆ってガラス４が固定され
裏ぶた３の表面部にはファッショナブルな模様がエッチ
ングされている。又時計ケース２には回転軸係合溝１１
が１２時ー６時方向の外端面の２方向にコの字形状で形
成されている。又時計ケース２における回転軸係合溝１
１の形成されている面には、自然移動防止用の球体８が
バネ９を介して取り付けられ突出自由状態となってい
る。

【００１５】時計本体は以下に詳述するように、バンド
１２・１３が図３の上・下方向へ取り付けられている基
台１の１２時ー６時方向の対面する内面それぞれへネジ
止めされた回転軸５と、その先端外周に取り付けられた
プラスチックの回転ブッシュ６を介して時計本体の回転
軸係合溝１１に係合されている。又基台１には時計本体
に取り付けられた自然移動防止用の球体８に係合するた
めの球体係合溝１０が、回転軸５の取り付けられた基台
１の面における回転軸５を挟んだ両端に形成されてい
る。

【００１６】上記構成により時計本体を表裏逆にするた
めには、図３で示すように時計本体の９時側面部を指で
３時方向へ押す。これにより、基台１の球体係合溝１０
におさまっていた時計本体の球体８が球体係合溝１０よ
りはずれ、時計本体が回転軸係合溝１１の９時側側壁に
回転軸５が当接するまで３時方向に移動して図４の状態
となる。

【００１７】時計本体を３時方向いっぱいに移動させた
図４の状態から、図５で示すように基台１の回転軸５を
基点に時計本体を１８０°反時計方向に回転させると裏
ぶた３が表に出るようになる。その際に、基台１の底部
から、回転軸５の中心までのＢ寸法と時計本体外形から
回転軸５の中心までの寸法Ｃとの関係はＢ＞Ｃ又はＣ’
又はＣ”が成り立っている。その状態は、基台１の９時
側に時計本体（時計ケース２）が飛び出している状態な
ので、時計ケース２を基台１の９時側から３時側に押し
込んでいくと、前記回転軸係合溝１１が回転軸５に案内
されてその側壁に回転軸５が当接するまで移動する。こ
の時、球体８が球体係合溝１０に係合し、その位置が定
まることになる。

【００１８】又、時計本体の表側を表に表す（元に戻
す）には、この逆の操作を行えばよい。すなわち、３時
方向側面を指で９時方向へ押し移動させ、元の位置へ戻
し時計本体に取り付けられた球体８により、基台１の球
体係合溝１０に係合され固定する。従って裏ぶたに設け
られたファッショナブルな模様等の機能が表面に現れ時
刻表示機能は隠れる。

【００１９】上記実施例の他に、裏側を他の機能を有す
る面としても良い。例えば表側にはアナログ時計が現れ
るようにし、裏面にはデジタル時計が現れるようにして
もよい。

【００２０】更に、本発明は、腕時計に限定されるもの
ではなく、懐中時計、置き時計等、どの様な時計にも適
用されるものである。

【００２１】

【発明の効果】以上の説明から明らかになるように、本
発明によれば基台へ回転軸を設け時計ケースの係合溝を
移動、回転させる構造を用いることによりリバーシブル
時計は大型化せず、回転することにより、時計表示機能
とは異なるファッショナブルな顔を裏ぶた側へ設ける、
又は他の機能を出現させることができるものである。
又、リバーシブル時計における電池交換、内部修理の際
には時計ケースを１８０°反転させ裏ぶたを表に出すこ
とにより裏ぶたを一般的な時計同様に開けることができ
アフターサービスの対応が容易に出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例における回転軸部分の要部断面
図である。

【図２】本発明の実施例における自然移動防止用の球体
部分の要部断面図である。

【図３】本発明の実施例における平面図である。

【図４】本発明の実施例における時計本体を３時側に移
動した状態の要部平面図である。

【図５】本発明の実施例における時計本体を回転した状
態を示す要部側面図である。

【図６】従来技術を示す平面図である。

【図７】従来技術の回転軸部分の要部断面図である。

【図８】従来技術の位置決めピン部分の要部断面図であ
る。

【符号の説明】

１・・・基台２・・・時計ケース３・・・裏ぶた４・・・ガラス５・・・回転軸６・・・回転部品７・・・文字板８・・・球体９・・・バネ１０・・・球体係合溝１１・・・回転軸係合溝１２・・・バンド１３・・・バンド１４・・・バンドかん合用溝ａ・・・基台ｂ・・・基台ｃ・・・内胴ｄ・・・外胴ｅ・・・裏ぶたｆ・・・回転軸ｇ・・・溝ｈ・・・位置決めピン

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】底部と対向する内壁とその内壁の略中央
位置に突出して設けられた回転軸とを有する基台と、基
台の対向する内壁内に配置されるとともに、回転軸に係
合する断面略コの字形溝がその外壁の略中央部から外端
付近まで形成された時計ケースと、基台の内壁と時計ケ
ースの外壁との間に設けられた弾性位置決め装置とを有
し、基台の底部の面から回転軸の中心までの距離は、時
計ケースの断面略コの字形溝の外端に回転軸が当接した
場合において回転軸の中心から時計ケースの外形端まで
の距離より大きくなし、時計ケースが回転軸を中心とし
て反転できることを特徴とするリバーシブル時計。
【請求項２】回転軸は、基台の対向する両内壁の内面
それぞれの中心位置にネジ止めされていることを特徴と
する請求項１記載のリバーシブル時計。
【請求項３】回転軸の先端外周に有機系の回転部品を
取り付けたことを特徴とする請求項２記載のリバーシブ
ル時計。
【請求項４】弾性位置決め装置は、時計ケースの外壁
に取り付けられコイルバネにより弾性力を付与されて突
出自在な球体と、基台の内壁に設けられ、球体と係合す
る球体係合溝からなることを特徴とする請求項１乃至３
のいずれかに記載のレバーシブル時計。
【請求項５】時計ケースにおける、表側には時計表示
部が設置され、裏側には時計ケースの装飾面が形成され
ていることを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記
載のリバーシブル時計。
【請求項６】時計表示部がアナログ時計表示部である
ことを特徴とする請求項５記載のリバーシブル時計。
【請求項７】腕時計であることを特徴とする請求項１
乃至６のいずれかに記載のリバーシブル時計。