JPS6126942Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、小型の時計に用いる、取り付け取
り外すしが容易な極薄の文字板の取り付け構造に
関するものである。

腕時計の文字板は、時計のモジユールに対し正
確な位置に取り付けなければならず、そのため第
１図に示すように、文字板１の裏面の適当な位置
に、ロウ付・溶接等の手段によつて固着した足２
を時計のモジユール３に設けた穴３ａに挿入し、
かつ前記穴３ａに通じる横ネジ穴３ｂに螺着した
ネジ４で締め付け固定していた。

しかし、小型の時計ではモジユールが小さいた
め、穴３ａ、横ネジ穴３ｂを設ける設計的な余裕
が少なく、また、文字板が薄くなると足を取り付
けることも強度的な理由から不可能になる。

そこで本考案は、文字板には足を設けることな
く、また時計のモジユールには穴を明けずに、単
に文字板の位置決め穴及び弾性腕の係合部とモジ
ユールに設けた係合ピンを係合させることによつ
て、容易に文字板の取じ付け、取り外しができる
文字板の固定構造を得るこを目的としている。

本考案を図面にをそずいて説明する。第２図、
第３図は本考案の一実施例であり、第２図は文字
板の平面図、第３図は時計の断面図である。

文字板５はその中央に時計の針を取り付ける軸
が貫通する丸穴５ａと文字板５の周辺部に位置決
め穴５ｂを有する。さらに、文字板５の周辺部で
文字板の中心に対し位置決め穴５ｂと相対応する
位置に係合部５ｂを有する弾性腕５ｃを形成して
いる。また、７，８はモジユール６に植設した係
合ピン、９はガラス、１０は時計の側である。

このような形状からなる文字板５の取り付け、
取り外しについて説明する。

まず、位置決め穴５ｂに係合ピン７を挿通す
る。このとき、文字板５は係合ピン７を中心に回
動自在なので弾性腕５ｃをピンセツト等で押し広
げて、係合部５ｄをもう一方のピン８と係合させ
る。上記の通りに地板５をモジユールに取り付け
れば、弾性腕５ｃの弾性力で係合部５ｄがピン８
に圧接し文字板５は回転することはなく、またモ
ジユールから外れることもない。

次に文字板５を取に外すにはピンセツトで弾性
腕５ｃを外方向に押し広げ、係合部５ｄを係合ピ
ン８から外した後、文字板５の位置決め穴５ｂを
係合ピン７から外すことにより、容易に行なえ
る。なお係合ピンはモジユールだけでなく、中枠
等の他の部品にとりつけてもよい。

本考案によれば、文字板は足を設ける必要はな
く、そのため、それまでの文字板のように足の取
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り付け部分に一定以上の強さを持たせる必要がな
いため、時計用の極薄の文字板を得ることができ
る。

また、文字板周辺部の位置決め穴、弾性腕はプ
レス抜き、あるいはエツチングにより容易に形成
することができ、足を取り付けた文字板と比べ製
作が容易である。

更に、文字板を取り付けるために、モジユール
に横ネジ穴を設けネジを使用する必要がなく時計
モジユールには位置決め穴及び弾性腕の係合部に
対応する位置に係合ピンを植設するだけでよいか
ら小型のモジールを用いたスペース上、設計的な
余裕のない時計にも、この考案による文字板の取
り付け構造を使うことがきる。

したがつて本考案は従来よりも簡単な構造で、
極薄の文字板や薄いモジユールを作成し、コスト
を増加させず、しかも容易に時計の小型、薄型化
を可能とする文字板の取り付け構造を実現できる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の文字板の取り付け状態を示す斜
視図、第２図は本考案による文字板の平面図、第
３図は本考案による文字板を時計に組み込んだ状
態を示す断面図である。 ５……文字板、５ｂ……位置決め穴、５ｃ……
弾性腕、５ｄ……係合部、６……モジユール、
７，８……係合ピン。 〓〓〓〓〓

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 文字板周辺部で、文字板の中心に対し相対応す
   る位置の一方に位置決め穴を、他の一方に係合部
   を有する弾性腕を形成し、一方モジユールの前記
   文字板の位置決め穴と係合部に対応する位置に係
   合ピンを植設したことを特徴とする文字板の取り
   付け構造。