JPS6022469B2 - 電子時計の電池保持装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は共通ムーブメントを用いて複数機種の亀子時計
を合理的に具現する電子時計の電池保持装置に関する。

発明の背景電子時計の発展に伴って共通のムーブメント
を大量生産し、この共通ムーブメントにより異つた構造
をもつ複数機種の電子時計を合理的に組立製作して時計
の原価低減を図る要求が出ている。

またさらに小形な女持時計のムーブメントを使用し、大
形な男持時計を作る場合、寿命の永い大形電池の挿入を
も可能とすることが望ましい。従来技術と問題点従来の
電子時計は専用電池を使用しており、かつ電池保持機構
をムーブメント側に設けたものが多いので、異種電池を
使用するムーブメントは必然的に異形になり共通化がで
きなかった。

使用を予定されている数種の電池のうち最も形状の大き
なものに合せてムーブメントの電池収納部のスペースを
設計しておくことはできるが、この方法では小さい形状
の電池を使用するとむだな空間を生じ、時計を少しでも
小さくまとめようとする要求に対して、そのままでは甚
だ不満足な結果になるため採用されることはなかった。
発明の目的 本発明は異種時計を実現するとき、全く共通なムーブメ
ントを用いながら、異る形状の電池をそれぞれスペース
がむだなく収容できるようにし、空間的、コスト的、意
匠的にみて最も合理的な時計機構を提供することを目的
とする。

発明の実施例 以下本発明による１実施例を図により詳細に説明する第
１図、第２図は本発明による女持腕時計の電池保持構造
の実施例の平面図および同図ＡＡによる断面図で、内部
構造の詳細を図示しない共通ムーブメント１（例えば直
径１劫豚）に設けた電池用切欠きｌａに女物用小形電池
２（例えば直径７．９側）を装着し、図示しない内部回
路の負端子ｌｂに電池押えバネ３の突部３ａを当接させ
て、電池押えバネ３により電池２を圧着する。

本構造を第１図Ａ−Ａ断面図である第２図により見ると
、電池２はムーブメント１の外形輪郭の一部に設けた、
使用を予定された最大の電池の外形の一部にほぼ適合す
る切欠き凹部ｌａに搬入し、その陽極２ａはムーブメン
トーの地板に固着した文字板４の裏面に当接して接地さ
れ、電池陰極２ｂは電池押えバネ３により庄接されて上
下方向に保持される。

電池側面２ｃは対応すべき大きさの電池の側面の一部に
適合する弧状部分を有する合成樹脂の中枠５、同６によ
り横方向に保持される。該中枠５，６および電池押えバ
ネ３は電池支持柱７ａ，７ｂとネジ８ａ，８ｂにより圧
着挟持される。なおｌｄはリユウズである。ムーブメン
ト１の外周には固定用フランジｌｃがあるので結局ムー
ブメント１、電池２、電池保持部村を有する１組の中枠
５，６等は一体的に組立てられたことになる。なお電池
保持部材とは電池の厚さ方向の位置を規制するかあるい
は電池に押圧されて電極として作用する、例えば電池押
えバネ等の部材を指す。そしてこの部材はムーブメント
の自然な平面輪郭（この場合は円形）内にあることが望
ましい。前記一体物は腕時計ケース胴９の段部９ａに欧
入し、パッキング１０を介して髪ぶた１１により圧着さ
れて時計組立が完了する。１２は風防ガラスである。

第３図は前記女持時計と同じムーブメントを用いた男持
腕時計の平面図で、ムーブメント１の凹部ｌａに適合す
る形状をもつ大形電池１３（たとえば直径１１．６側）
と保持部材がムープメント１の自然の輪郭ｌｃの外に出
ている以外は同じ機構で、大きさの相違はあるが、電池
押えバネ３、文字板４、中枠Ａ５，同Ｂ６、電池支持柱
７ａ，７ｂ、ネジ８ａ，８ｂ、ケース胴９、パッキング
ー、髪ぶた１ １、風防ガラス１２は女持時計と対応す
る交換部品である。

本例の場合男持用ケースが大きいことを有効に利用し、
大形電池を用いることで、前記女持小型電池の２〜３倍
の電池寿命の延長がなされる。第４図は前述の女持電子
時計の実施例における一体化部分の組立て方を示す斜視
図で、各部品番号はそれぞれ前述したものに一致する。

なお４ａ，４ｂは文字板足で、ｌｅ，ｌｆはムーブメン
トの文字板足穴で、ムーブメント１と文字板４の固着は
周知の方法がとりうる。組立方法は前述したところによ
り明らかで、本図について特に説明と加えるには及ばな
いであろう。第５図は前述の男持電子時計の実施例にお
ける一体化部品の組立て方を示す斜視図であり、その説
明は明らかであるので省略する。

第６図は本発明の他の実施例を女持腕時計に適用した平
面図で、完成時計の裏蓋を分離して内部を見せている。

前出した番号を有する部品は同じ機能を有する。本実施
例ではムーブメント１、電池２、中枠６等は図示状態で
は一体化されておらず、電源回路を開いており作動しな
い。電源押えバネ１４は髪蓋１１の内面にビョウ１４ａ
によって必要ならば絶縁的に取付けられており、袋蓋の
喰付部を持つケース胴にパッキング１０を乗せ裏蓋１１
を圧入的に締めつけることにより、時計の組立が完成し
、回路負端子ｌｂは押えバネ突部１３ｂと当接して回路
も閉成される。男持腕時計にする場合には電池２、押え
バネ１３、中枠６、胴９、パッキング１０が大型のもの
と交換される。

かつ裏蓋１１における押えバネ１４の取付位置が異って
くる。以上２種類の電池保持構造を有する実施例につい
て説明したが、共通ムーブメントを異種時計に適用する
ときの交換部材は中枠、文字板、ケース胴、ガラス縁、
その他内部スベーサー的部品等があり、それぞれ適合す
る設計を行って電池保持部材として兼用させるか、また
はこれらに電池保持部材の全部または一部を取付けるこ
とが可能であることは自明である。

たとえばケース胴と中枠は合成樹脂で一体成型し、裏ぶ
たにも電池保持機能をもたせる等である。なおムープメ
ントとしては時刻を針式表示するものに限られず、デジ
タル表示をするところのモジュールと俗称されるものも
含まれ、その電池収容部を含めた形状も円形のみならず
方形、楕円形等を異形でもよい。

また異種電池の使用に伴い、交換部材とともにスベーサ
ーを使用してもよい。

なお電池の形状も円形だけでなく楕円、リング状その他
でもよい。発明の効果本発明によれば、電池保持機構は
主として交換部品上に設けられるため、異種電池を使用
するムーブメントの完全の共通化を図ることができ、小
形時計に適用する場合電池の径の大４・により生ずる余
剰空間に保持機構を納めることができ、スペース無駄を
排除することができる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本発明の実施例の女特および男持電子
時計電池保持構造の平面図、第３図は同上女持電池保持
構造の断面図、第４図、第５図は同上女特および男持時
計の組立部材の斜視図、第６図は本発明の他の実施例の
平面図である。 １・・・・・・ムーブメント、２・・・・・・電池、３
・・・・・・電池押えバネ、４・・・・・・文字板、５
，６・・・・・・中枠、７ａ，７ｂ・・・・・・電池支
持柱、８ａ，８ｂ・・…・ネジ、９……ケース胴、１０
……パッキング、１１……裏ぶた、１３・・…・大型電
池、１４・・・・・・電池押えバネ。 第１図 第２図 第３図 第４図 第５図 第６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 共通のムーブメントを用いて異つた外装および該異
   つた外装のそれぞれに対応する異種電池との組合せによ
   り複数機種の時計を構成する電子時計において、前記複
   数機種を具現する複数種類の交換部材の各々には対応す
   る電池の外形の一部に適合する弧状の切欠きおよび前記
   対応する電池の保持部材の一部または全部を設けると共
   に、前記ムーブメントは最も大型の電池の外形の一部に
   適合する弧状の切欠きを有することによつて、前記異種
   電池のうち最も大型の電池はその外形を前記ムーブメン
   トの切欠きおよび対応する交換部材の切欠きにて保持さ
   れ、また小型の電池は主として対応する交換部材の切欠
   きによつて保持され、しかも前記ムーブメントに小形電
   池を適用するときは、該小形電池とその保持部材のそれ
   ぞれの少なくとも一部分が前記大型電池の平面輪郭内に
   収納されると共に、前記交換部材は中枠機能を有し、前
   記ムーブメントの外周部と係合するこを特徴とする電子
   時計の電池保持装置。