JP4286919B2 - 詰め替え用パウチ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体、粘体、粉体など流動性を有する内容物を密封包装し、使用時に内容物を他の容器に移し替えて使用する詰め替え用パウチに関し、更に詳しくは、内容物をボトルなど他の容器に移し替える際、内容物を外にこぼすことなく、安全且つ容易に移し替えられるようパウチ上部の側面に容器(ボトル)の口径に合わせた注出口部を設けると共に、これを容器(ボトル)の口部に固定しやすくし、また、注出口の開口性を向上させた詰め替え用パウチに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液状などの流動性を有する内容物を密封包装する詰め替え用パウチとしては、自立性があり立体容器としての特徴も一部備えているスタンディングパウチが主に採用され、且つ、使用時に内容物を外にこぼすことなく他の容器に安全に移し替えられるよう、開口部をパウチ上部全体ではなく、コーナー部など一部に設けるとか、或いは、パウチ上部の一部に口径の小さな注出口部を形成する方法、更には、プラスチック成形物などによる別体の注出口をパウチ上部の一部に熱接着して取り付ける方法などが採られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プラスチック成形物による別体の注出口をパウチ上部の一部に取り付ける方法は、製造工程が増え、注出口自体にも費用がかかり、また、注出口を取り付けた空パウチは、厚さが増すため、保管や運搬の費用も割高となり、更に、内容物の充填に際して、特別な充填装置を必要とし、また、充填機のフィーダー部への空パウチのスタッキング数も大幅に減少し、オペレーターが頻繁に空パウチの供給を行う必要が生じるなど、全体としてコストアップと工程及び作業の煩雑さが増す問題があった。
【0004】
また、パウチ上部の一部に口径の小さな注出口を形成する方法でも、内容物を移し替える際の操作性、安全性は、ある程度は改善されるが、移し替える容器の口部への注出口部の固定性が不充分であり、また、注出の途中で注出口が塞がりやすく、内容物を誤って外にこぼすことがあり、移し替えの容易性、安全性の点ではなお問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題点を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、成形物などによる別体の注出口を必要とせず、通常のパウチと同様な工程で生産性よく製造でき、内容物の充填も容易で、しかも使用時には、口径の小さなボトルなどに対しても、内容物を外にこぼすことなく、安全且つ容易に最後まで移し替えることができるという、安価で使用適性に優れた詰め替え用パウチを生産性よく提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。即ち、請求項1に記載した発明は、周囲の端縁が上部ヒートシール部、底部ヒートシール部、及び左右の胴部ヒートシール部により封止され、上部一側に注出口部を備え、流動性を有する内容物が密封包装されるパウチにおいて、前記注出口部は、上部ヒートシール部の一側端縁部のシールパターンと、一側の胴部ヒートシール部の上端近傍に設けた横向き台形状シールパターンとにより通液路が形成されており、前記上部ヒートシール部の一側端縁部のシールパターンの一部を、前記横向き台形状シールパターンの上部と平行に形成することにより、前記通液路が斜め上方に傾斜する形状で、且つ、その基部側に互いに平行な直線部分を有する形状に形成されており、また、前記横向き台形状シールパターンは、該パターンの容器内面側端縁に概略沿った位置を切断することによって切り欠け部が形成されており、前記切り欠け部は、前記注出口部を突出させると同時に、他の容器口部に対する前記注出口部の固定性をよくするためのものであり、更に、前記注出口部の先端部を縦方向に切り取って開封するための易開封処理部としてノッチとハーフカット線とが設けられると共に、
前記注出口部の内面に、口開き性をよくするための凹凸が内側に凸状となる複数のドット状に設けられていることを特徴とする詰め替え用パウチからなる。
【0007】
上記において、パウチの上部側面に設けられる注出口部の大きさは、使用に際して、注出口部の先端のヒートシール部を切り取って開口させた時、内容物を移し替える容器(ボトル)の口部に開口した注出口の先端部を挿入できる程度であることが好ましい。また、注出口部の下側の胴部ヒートシール部の一部に設けられる切り欠き部は、注出口を容器(ボトル)の口部に安定した状態で固定し、且つ、注出口の先端のヒートシール部を、その下側端縁部を摘んで縦方向(上方向)に切り取って開封しやすくするため摘み片が形成されるように設けることが好ましく、この目的に適う形状であれば任意の形状に形成してよい。
【0008】
前記注出口部に設ける易開封処理部は、通常のパウチでも多用されているノッチのほか、レーザー光照射などによるハーフカット線など、いずれも適用することができる。ハーフカット線は、積層フィルムの層構成の中、例えば表面の基材フィルム層など部分的に切断するものであり、切り取り線に従って設けるものである。尚、前記ノッチは、通常、I字型やV字型のノッチが利用されているが、形状は特に限定されず、切り取り方向に鋭角部分を有する形状であれば何でも使用できる。また、ノッチとハーフカット線は、それぞれを単独で用いてもよいが両者を併用することもできる。
【0009】
このような構成を採ることにより、内容物が充填密封された詰め替え用パウチを使用する際、注出口部の先端のヒートシール部を易開封処理部を利用して容易に切り取って注出口部を開口させることができ、次いで、開口した注出口部の先端を移し替えを行う容器(ボトル)の口部に、注出口部の下側の切り欠き部が容器(ボトル)の口壁に接するようにあてがって固定し、パウチを持ち上げて徐々に傾けることにより、注出口部の通液路の両側が、斜め上方に傾斜する互いに平行な直線部分を有する形状に形成されているため、開口した注出口の保形性がよく、途中で注出口が塞がれることもなく、安全且つ容易に最後まで移し替えることができる。
【0010】
また、前記注出口部の内面には、口開き性をよくするための凹凸が設けられている。
【0011】
前記凹凸は、印刷などの手段により予め積層フィルムの内面の所定の位置に設けることもできるが、熱エンボスなどの方法により、積層フィルムを重ね合わせる前の段階で、所定の位置にドット状、ストライプ状などの形状で、内面が凸部となるように形成しておくことが簡便であり好ましい。このような凹凸は、注出口部のフィルムの一方のみに設けてもよく、また両方に設けてもよい。
【0012】
このような構成を採ることにより、前述した発明の作用、効果に加えて、注出口部を開封した時、注出口部のフィルムの内面同士が密着していないため初期の口開きが容易になる効果を奏する。
【0013】
請求項に記載した発明は、前記切り欠き部が、断続的な切目線またはハーフカット線により切り離し可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の詰め替え用パウチからなる。
【0014】
前記断続的な切目線またはハーフカット線の切り離し開始部にはノッチを併用することもできる。また、ハーフカット線はレーザー光の照射または機械的手段のいずれによっても設けることができる。このような構成を採ることにより、前記請求項に記載した発明の作用、効果に加えて、切り欠き部が予め取り除かれていないので、パウチの外観が損なわれることもなく、使用時には断続的な切目線またはハーフカット線を手で容易に切断して切り欠き部および摘み片を設け、また、注出口部を開封することができる。
【0015】
本発明において、パウチ本体の形態は、特に限定はされず、例えば三方シール形式、四方シール形式、ピロー形式などの平パウチのほか、スタンディングパウチなど、いずれの形態も使用することができる。
【0016】
本発明の詰め替え用パウチにおいて、内容物の充填は、通常のパウチと同様にパウチの上部を製袋段階では未シールの開口部とし、この部分から内容物の充填を行い、その後、所定のシールパターンで脱気シールにより開口部をヒートシールして密封包装することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の詰め替え用パウチの製造に用いるフィルム、およびその製袋方法など実施の形態について説明する。先ず、本発明の詰め替え用パウチの製造に用いるフィルムは、主にプラスチックを主体とする積層フィルムが用いられるが、特に限定はされず、各種パウチに用いられている公知の積層フィルムは、いずれも使用できる。これらの中から、包装する内容物の種類や充填後の加熱処理の有無など使用条件に応じて適するものを自由に選択して使用することができる。好ましく使用できる積層フィルムの構成の具体例として、以下のようなものが挙げられる。
【0018】
(1)ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(2)ONフィルム/接着剤/横一軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(3)ONフィルム/接着剤/横一軸延伸PPフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(4)ONフィルム/接着剤/横一軸延伸PPフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(5)ONフィルム(シリカ蒸着層)/接着剤/横一軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(6)ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/L・LDPE層)(シーラント層はL・LDPE層)
(7)ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/LDPE層)/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(8)PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(9)PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(10)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(11)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(12)PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができる。
【0019】
尚、上記において、ONフィルムは2軸延伸ナイロンフィルム、L・LDPEは直鎖状低密度ポリエチレン、HDPEは高密度ポリエチレン、LDPEは低密度ポリエチレン、PPフィルムはポリプロピレンフィルム、PETフィルムは2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、EVOHフィルムはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、CPPフィルムは無延伸ポリプロピレンフィルムを指すものである。また、アンカーコートは、押し出しコーティングで樹脂を積層する際、接着性を向上させるために基材フィルム側に予めコーティングするものでプライマーコートの一種である。
【0020】
前記の積層フィルムの構成において、ONフィルム、PETフィルムは、基材フィルムとしてパウチに機械的強度や印刷適性を付与し、横一軸延伸HDPEフィルム、横一軸延伸PPフィルムは、その延伸方向をパウチを開封する際の引き裂き方向と一致するように用いることにより、引き裂きの方向性を一層安定化させることができる。そして、アルミニウム箔、シリカ蒸着層、EVOHフィルムなどは、ガスバリヤー性を付与するために積層するものである。
【0021】
また、シーラント層としては、L・LDPEフィルムとCPPフィルムの2種類の例を挙げたが、L・LDPEフィルムは、ヒートシールの安定性や耐内容物性、例えば界面活性剤に対する耐ストレスクラッキング性などに優れ、CPPフィルムは、耐熱性、低臭性に優れており、これらの性能を必要とする内容物の包装用に適している。
【0022】
シーラント層には上記のほか、充填される内容物に応じて、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリエステル系樹脂なども適宜選択して使用することができる。
【0023】
特に、エチレン・αオレフィン共重合体でメタロセン系触媒を用いて重合したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定しているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優れており、スタンディングパウチなどヒートシール部にフィルムの重なりの差による段差のあるパウチのシーラント層にはシール抜けによるピンホールの発生を防止できる点で適している。更に、該共重合体にオレフィン系エラストマーをブレンドしたものを用いることにより、シーラント層の熱流動性が改善され、前記段差によるピンホールの発生も一層効果的に防止することができる。
【0024】
次に、以上のような積層フィルムを用いて製造する本発明の詰め替え用パウチの製造方法について説明する。本発明の詰め替え用パウチは、先にも説明したように、パウチの上部側面近辺の構成に主な特徴を有するものであり、パウチ本体の形態は、特に限定されず、例えば三方シール形式、四方シール形式、ピロー形式などの平パウチのほか、スタンディングパウチなど、いずれの形態も採用することができる。
【0025】
従って、本発明の詰め替え用パウチの製袋には、その本体部分の形態に応じて、それぞれ従来公知の製袋機を利用することができ、これに前記注出口部および切り欠き部、或いは、断続的な切目線、それにノッチなどの易開封処理部を設けるための、例えば、ヒートシール装置、打ち抜き装置、切目線加工装置など必要な加工装置をインラインに組み込むか、或いは、一部を別ラインで準備することにより、インラインまたはオフラインのいずれの方法によっても本発明の詰め替え用パウチを容易に製造することができる。
【0026】
【実施例】
以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明はこれらの図面に限定されるものではない。また、図面に付した符号は、異なる図面においても同じ名称の部分には同じ符号を用いた。
【0027】
図2および図4は、それぞれ本発明の詰め替え用パウチの一実施例の構成を説明する正面図である。また、図5は、本発明の詰め替え用パウチに充填された内容物をボトルに移し替える際の状態を説明する要部の斜視図である。
尚、図1および図3は、参考例である。
【0028】
図2において、詰め替え用パウチ70は、その本体部分がスタンディングパウチ形態に製袋されている。即ち、底部1が常法に従ってフィルムを内側に折り返してなるガセット形式で形成され、内側に折り込まれたフィルムの両側下端近傍には、半円形などの折り込みフィルム切り欠き部2が設けられると共に、底部1が舟形のシールパターンにより底部ヒートシール部3でヒートシールされ、自立性が付与される。また、パウチの胴部は、前後2面の壁面フィルムの両側端縁部を胴部ヒートシール部4、4′でヒートシールして形成される。
【0029】
そして、パウチの上部側面(図では左側の側面)には、注出口部6が設けられ、その内部がパウチ本体の内部と連通すると共に、通液路を形成する両側の側面は、上部ヒートシール部5の左側端縁部と、胴部ヒートシール部4の上部端縁部とにより、斜め上方に傾斜する互いに平行な直線部分7、7′を有する形状に形成され、また、前記注出口部6の下側の胴部ヒートシール部4には、内側方向に膨らみ部が設けられ、その部分に図に示すような形状の切り欠き部8と、その上端部にV字型のノッチ10が設けられた構成である。
【0030】
このような形状の切り欠き部8およびノッチ10を注出口部6の下側の側面に設けることにより、注出口部6の先端のヒートシール部をノッチ10を利用して、切り取り線Aに沿って縦方向(上方)に切り取る際に利用する摘み片11が形成されるので、この部分を確実に摘むことができ、注出口部6の開封が一層容易になる。また、注出口部6の開封後、切り欠き部8の窪みをボトルの口壁にあてがうことにより、注出口部6がボトルの口部に固定されるのでパウチを持ち上げて徐々に傾けるだけで安全且つ容易に内容物の移し替えを行うことができる。
【0031】
また、図2に示した詰め替え用パウチ70は、注出口部6の通液路となる部分のフィルムの内面に、この場合ドット状の凹凸9を、その凸部がフィルムの内面側に形成されるように追加して設けて構成したものである。このような構成を採ることにより、前述した作用、効果に加えて、注出口部6を、その先端のヒートシール部を切り取り線Aに沿って縦方向に切り取って開封した際、前記凹凸9により注出口部6のフィルムの内面同士が密着していないので、注出口の口開きが容易に行われる効果を奏する。
【0032】
図4に示した詰め替え用パウチ90は、前記図2に示した詰め替え用パウチ70の構成の中、切り欠き部8を、図4に示したように、前記図2に示した切り欠き部8の略内側の線に相当する形状の断続的な切目線12に換え、また、その上端のノッチを縦方向のI字型のノッチ10に換えて構成したものである。
【0033】
このような構成を採ることにより、内容物の使用時、断続的な切目線12を切り離す迄は、この部分はつながった状態であるため、パウチの外観が損なわれず、また、注出口部6を開封する際には、断続的な切目線12を手で容易に切り離すことができ、それにより自動的に前記図2と同様な形状の切り欠き部および摘み部11が形成され、且つ、断続的な切目線12の上端のI字型のノッチ10に切断線がつながる。従って、その後は、前記図2の場合と同様に、摘み片11を摘んで縦方向(上方向)に引き上げることにより、I字型のノッチ10から切り取り線Aに沿って注出口部6の先端のヒートシール部が切り取られ注出口部6を開封することができ、また、形成された切り欠き部をボトルの口壁にあてがうことにより、注出口をボトルの口部に固定することができる。
【0034】
図4に示した詰め替え用パウチ90は、図3に示した詰め替え用パウチ80の注出口部6の通液路となる部分のフィルムの内面に、図2に示した詰め替え用パウチ70と同様、ドット状の凹凸9をその凸部がフィルムの内面側に形成されるように追加して設けて構成したものである。
【0035】
このような構成をとることにより、前記図3に示した構成の詰め替え用パウチ80で説明した作用、効果に加えて、注出口部6を、その先端のヒートシール部を切り取り線Aに沿って切り取って開封した際、ドット状の凹凸9により注出口部6のフィルムの内面同士が密着していないため、注出口の口開きが容易になる効果を奏する。
【0036】
図5は、本発明の詰め替え用パウチに充填された内容物をボトルに移し替える際の状態を説明する要部の斜視図である。図5において、注出口部6が開封された詰め替え用パウチ60は、その切り欠き部8を、内容物を移し替えるボトル50の口部51にあてがうことにより、注出口部6がボトルの口部51に固定されている。従って、詰め替え用パウチ60の本体を持ち上げて徐々に傾けることにより、内容物がボトル内に注ぎ出され、安全且つ容易に最後まで移し替えることができる。
【0037】
〔試験例1〕図2に示した構成の詰め替え用パウチを作製することとし、また、内容物を移し替える容器には、口部の外径が26mm、内径が22mmのプラスチック製ボトル(容量は満注時575ml)を用いるものとして、パウチのフィルムおよび各部の寸法を下記のように設定して試験例1の詰め替え用パウチを作製した。尚、パウチの壁面フィルムと底面フィルムには同一構成の積層フィルムを用いた。
【0038】
パウチのフィルムには、外側から、ONフィルム(厚さ15μm)、横一軸延伸PPフィルム(厚さ25μm)、アルミニウム箔(厚さ7μm)、L・LDPEフィルム(厚さ70μm)の順に、それぞれ常法に従ってドライラミネート方式で貼り合わせた積層フィルムを用いた。
【0039】
パウチの寸法は、外形寸法が、幅150mm、長さ235mmであり、底部1は、底面フィルムの折り込み部の高さを40mmとし、折り込まれた底面フィルムの両側下端近傍には半円形状の切り欠き部2を設け、舟形のシールパターンで底部ヒートシール部3をヒートシールしてスタンディングパウチ形式の底部1を形成した。
【0040】
また、左右の胴部ヒートシール部4、4’については、右側の胴部ヒートシール部4’は、シール幅5mmの直線状パターンでヒートシールし、左側の胴部ヒートシール部4については、図2に示されるように、その上部で注出口部6の下の位置に切り欠き部8を設けるための膨らみ部が付加されたシールパターンとするため、パウチ左端の端縁部の全長をシール幅5mmでヒートシールできるシールパターンの右側に、パウチの上端から25mm下の位置から下方に底辺の長さが30mmで高さが13mmの横向きの台形状の膨らみ部を付加したシールパターンを作製してヒートシールした。
【0041】
尚、上記横向きの台形の上側斜辺は、注出口部6の下側の側面7’を形成するものであり、台形の底辺に対して内角が50°となるように形成し、また、台形の下側斜辺は、底辺に対して内角が35°となるように形成した。また、上記左側の胴部ヒートシール部4の膨らみ部には、図2に示した形状の切り欠き部8とその上端に逆V字型のノッチ10を打ち抜きにより設けて摘み片11も同時に形成した。上記逆V字型のノッチ10は、パウチ左側端部からの距離は8mmの位置である。
更に、注出口部6の通液路となる部分のフィルム面には、図2に示した配列で直径2.5mmの円形のディンプルエンボスを熱エンボス方式で予めフィルムの内面側に凸部が形成されるように施してドット状の凹凸9を設けた。
【0042】
以上のように作製したパウチに内容物を充填した後、ヒートシールする上部ヒートシール部5のシールパターンは、図2に示したように、その左側端縁部においては、注出口部6の上側の側面を形成するものであり、パウチの左側端部から右方に10mmの位置まではシール幅5mmでヒートシールできるパターンとし、そこから更に右方8mmの位置の間に、斜め右下方向に40°の角度で傾斜する斜辺を設けて、前記注出口部6の下側の側面7’と平行する上側の側面7を形成し、そこからパウチの右側の端部までは、シール幅が略11mmの横方向の帯状のパターンとして、上部ヒートシール部5のシールパターンを作製した。
【0043】
前記のような左側胴部ヒートシール部4と、上部ヒートシール部5とで形成される注出口部6の開口部の幅(有効折り径)は、ノッチ10で切り取り線Aに沿って開封した位置で略22mmである。
【0044】
以上のような構成で、底部1と胴部を形成し、上部が開口する詰め替え用パウチを作製し、これに内容物として液体洗髪剤550mlを上部開口部から充填した後、前記形状のシールパターンで上部ヒートシール部5を脱気シールにより密封して試験例1の包装体を作製した。(試料数20個作製)
【0045】
上記包装体は、35℃で3か月間の保存後も自立性に支障はなく、外観も良好で内容物の漏れも認められなかった。また、使用適性をテストするため、摘み片11およびノッチ10を利用してパウチの注出口部6の先端部を縦方向に切り取って開封した後、図5に示したように、前記した口部の外径が26mmで内径が22mmのプラスチック製ボトル(容量は満注時575ml)の口部に、パウチの注出口部6を、その下に設けた切り欠き部8の窪み部がボトルの口壁に接するように差し込むことにより、注出口部6がボトルの口部に良好に固定され、次いで、パウチを持ち上げて徐々に傾けることにより、内容液がボトル内に注ぎ出され、途中で注出口が塞がることもなく安全且つ容易に最後まで移し替えることができた。尚、前記注出口部6の開封時、ノッチ10による開封性も良好であった。
以上、保存テスト、および、使用適性の試験を行ったが、本発明の詰め替え用パウチは、保存テスト後も自立性は良好で、内容物の漏れもなく、また、ノッチによる開封性は、その方向性が一層安定して綺麗に開封でき、注出口の口開きもよく、内容液の移し替え時の操作性、安全性、容易性なども問題なく良好であった。
【0046】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したように、本発明によれば、製袋、および内容物の充填が容易に行え、且つ、使用時には、パウチの注出口部を容易に開封でき、また、内容物の移し替えを行う容器(ボトル)の口部への注出口部の固定性もよく、安全且つ容易に最後まで移し替えをおこなうことのできる詰め替え用パウチを生産性よく、安価に提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の詰め替え用パウチの参考例の構成を説明する正面図である。
【図2】本発明の詰め替え用パウチの第1の実施例の構成を説明する正面図である。
【図3】本発明の詰め替え用パウチの参考例の構成を説明する正面図である。
【図4】本発明の詰め替え用パウチの第2の実施例の構成を説明する正面図である。
【図5】本発明の詰め替え用パウチに充填された内容物をボトルに移し替える際の状態を説明する要部の斜視図である。
【符号の説明】
1 底部
2 折り込みフィルム切り欠き部
3 底部ヒートシール部
4、4’胴部ヒートシール部
5 上部ヒートシール部
6 注出口部
7、7’平行な直線部分
8 切り欠き部
9 ドット状の凹凸
10 ノッチ
11 摘み片
12 断続的な切目線
A 切り取り線
50 ボトル
51 ボトルの口部
60,70,80,90 詰め替え用パウチ

Claims (2)

  1. 周囲の端縁が上部ヒートシール部、底部ヒートシール部、及び左右の胴部ヒートシール部により封止され、上部一側に注出口部を備え、流動性を有する内容物が密封包装されるパウチにおいて、
    前記注出口部は、上部ヒートシール部の一側端縁部のシールパターンと、一側の胴部ヒートシール部の上端近傍に設けた横向き台形状シールパターンとにより通液路が形成されており、
    前記上部ヒートシール部の一側端縁部のシールパターンの一部を、前記横向き台形状シールパターンの上部と平行に形成することにより、前記通液路が斜め上方に傾斜する形状で、且つ、その基部側に互いに平行な直線部分を有する形状に形成されており
    また、前記横向き台形状シールパターンは、該パターンの容器内面側端縁に概略沿った位置を切断することによって切り欠け部が形成されており、
    前記切り欠け部は、前記注出口部を突出させると同時に、他の容器口部に対する前記注出口部の固定性をよくするためのものであり、
    更に、前記注出口部の先端部を縦方向に切り取って開封するための易開封処理部としてノッチとハーフカット線とが設けられると共に、
    前記注出口部の内面に、口開き性をよくするための凹凸が内側に凸状となる複数のドット状に設けられていること
    を特徴とする詰め替え用パウチ。
  2. 前記切り欠き部が、パウチの製造段階では断続的な切目線またはハ−フカット線によりつながった状態に形成され、内容物の使用時に切り取って形成できるように設けられていることを特徴とする請求項1記載の詰め替え用パウチ。
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