JP4285676B2 - 縦型ウエハボート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体の製造プロセスにおけるCVD工程、あるいは酸化拡散工程などで使用される熱処理用の縦型ウエハボートに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体の製造プロセスにおいては、量産性などの点から、例えばCVD工程や酸化拡散工程などで、同時に多数枚のウエハを熱処理できる縦型ウエハボートが使用されている。従来の縦型ウエハボートとしては、例えば図9に示したような構成のものが提供されている。すなわち、符号21で示す縦型ウエハボートは、円板形状の基台22と、この基台22上にウエハの搬入または搬出用の開口部23が形成されるように立設された3本の支柱24a,24b,24cと、これら各支柱に対して上下方向にほぼ等間隔となるように、且つそれぞれの先端部が各支柱に囲まれた中央領域に向くようにして、溝部を施すことにより形成された複数のウエハ支持体25と、前記各支柱24a,24b,24cの安定と支柱間の間隔保持のために各支柱の上端部に設けられた円板形状の上部固定部材26とから構成されている。
【0003】
前記した構成の縦型ウエハボート21においては、前記開口部23を介して、板面が水平状態になされた状態でウエハWが搬入され、それぞれの支柱24a,24b,24cに形成された各ウエハ支持体25によって、各ウエハWの板面が水平状態となるように支持される。すなわち、図9に示した構成による縦型ウエハボートにおいては、各支柱に形成されたウエハ支持体25によってウエハWの裏面が3点において支持される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記したような構成の縦型ボートによると、図示せぬウエハキャリアによってウエハWを水平状態に支持した状態で、開口部23に対してウエハの搬入する操作がなされるため、開口部23はウエハWの直径よりも大きな幅となるように設定する必要がある。このために、前記した各支柱24a,24b,24cは、円板形状の基台22に対して周方向に等間隔(互いに等角度)となるように配置することは困難であり、開口部23を形成する2本の支柱24a,24cの間隔は広く設定せざるを得ない。
【0005】
したがって、前記した構成の縦型ボート1に対してウエハWを装填した場合、開口部23を形成する前方の2本の支柱24a,24cに対するウエハWの荷重負担割合は、後方の1本の支柱24bに対する荷重負担割合よりも大きくなる。すなわち、ウエハWの自重による応力は前方の2本の支柱24a,24cに形成されたウエハ支持体25の部分に集中することになる。したがって、この応力集中が熱処理時においてウエハWに対してスリップや結晶転位を発生させる要因となるだけでなく、集中する応力がボートとウエハの熱膨張差により比較的大きな摩擦を生むことになり、その結果としてパーティクルを発生させることも懸念される。
【0006】
特に昨今においては半導体デバイスの高集積化に伴い、ウエハ1枚あたりのデバイス収率を上げるために、ウエハの大口径化が進んでいる。したがって、ウエハ径の増大に伴いボートにおける前記ウエハ支持体25から受けるウエハの自重による応力も増大し、なおさらスリップや転位の発生度合いが増大し、製造歩留りが低下するという問題を抱えることになる。
【0007】
この発明は、前記したような技術的な課題に基づいてなされたものであり、ウエハWの自重による応力を集中させることにより、スリップや結晶転位を発生させる度合いを低減させると共に、ボートとウエハの熱膨張差に基づく両者の摩擦の発生度合いを低減し得る縦型ウエハボートを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するためになされたこの発明にかかる縦型ウエハボートは、鉛直方向に互いに平行状態に配置された前方および後方2対の支柱と、前記各支柱の側面よりウエハの挿入中心点に向くように突出して形成された複数のウエハ支持体とを具備した縦型ウエハボートであって、ウエハ挿入始端側に位置する第1の前方支柱とウエハの挿入中心点を介した対角線側に位置するウエハ挿入後端側に位置する第1の後方支柱とにそれぞれ形成された各ウエハ支持体のほぼ中央部を通る第1の直線状の仮想線と、ウエハ挿入始端側に位置する第2の前方支柱とウエハの挿入中心点を介した対角線側に位置するウエハ挿入後端側に位置する第2の後方支柱とにそれぞれ形成された各ウエハ支持体のほぼ中央部を通る第2の直線状の仮想線とが、ウエハの挿入方向に直交する第3の直線状の仮想線を中央にしてほぼ等しい角度で交差するように構成され、前記第3の仮想線に対して、前記第1の仮想線および前記第2の仮想線が交差する角度が、それぞれ15〜25度の範囲となるように構成され、前記前方および後方2対の支柱にそれぞれ形成された各ウエハ支持体の上面には、ウエハの挿入中心点に向かって表面位置が低下する傾斜面がそれぞれ形成されると共に、前記傾斜面における第1または第2の仮想線と直交する少なくとも一方の縁部には、円弧状の曲面部が形成され、かつ前記各ウエハ支持体の上面に形成されたそれぞれの傾斜面には、前記第3の仮想線側に向かってそれぞれ表面位置が上昇する第2傾斜面がさらに施されている点に特徴を有する。
【0010】
の場合、前記第2傾斜面には、円弧状の凸面がさらに施されることもある。一方、ウエハ挿入後端側に位置する第1および第2の後方支柱における間隔を、搭載されるウエハの直径よりも狭く構成することが望ましい。
【0011】
前記した構成のウエハボートによると、ウエハの挿入方向に直交する線を線対称にして各支柱が配置されると共に、各支柱の側面よりウエハの挿入中心点に向くように複数のウエハ支持体が突出して形成されているので、ウエハの若干のたわみによって、ウエハは4つのウエハ支持体によってほぼ均等な荷重負担割合をもって支持される。したがって、ウエハの一部に極端な応力が作用することでスリップや転位が発生し、製造歩留りが低下するという問題を解消することができる。したがって、ウエハは4つのウエハ支持体によってほぼ均等な荷重負担割合をもって支持されるので、各支持体に作用する荷重を低減させることができ、ボートとウエハの熱膨張差に基づく両者の摩擦の発生度合いを低減させることが可能となる。
【0012】
また、対角線状に位置する前方および後方2対の支柱を結ぶ第1の仮想線および前記第2の仮想線と、ウエハの挿入方向に直交する第3の仮想線とが交差する角度を、それぞれ15〜25度の範囲となるように構成させることにより、ウエハの挿入方向の間隔を確保することができると共に、4つのウエハ支持体による、荷重負担のアンバランスを極力少なくさせることができる。
【0013】
さらに、各ウエハ支持体の上面には、前記したように傾斜面、並びに当該傾斜面上に、前記第2の傾斜面をさらに施すことにより、4点で支持されるウエハのたわみによって生ずるウエハの変型に対応したウエハ支持面を形成することができる。したがって、前記したようなスリップや転位の発生、並びにボートに対する摩擦の度合いをさらに低減させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる縦型ウエハボートについて図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1はこの発明にかかる縦型ウエハボート1を、その上部から透視して見た状態を示している。図1に示すウエハボート1は、鉛直方向に互いに平行状態に配置されたウエハ挿入方向から見た前方の支柱3,4および後方の支柱5,6が具備されており、図9に示した例と同様にこれらの各支柱は、円板形状の基台上に立設され、さらに各支柱の上端部は、円板状の上部固定部材によって支持されている。
【0015】
すなわち、図1に示す外周円を示す符号2は、このウエハボート1の上部固定部材を示している。また、仮想線で示す符号Wは、このウエハボート1に搭載されるウエハの搭載位置を示している。また矢印Aは、ウエハボート1に対するウエハWの挿入方向を示している。そして、前記各支柱3〜6には、その側面よりウエハWの挿入中心点Oに向くようにして、複数のウエハ支持体8〜11がそれぞれ突出して形成されている。
【0016】
一方、ウエハ挿入始端側に位置する第1の前方支柱3と、ウエハ挿入後端側に位置する第1の後方支柱6とは、ウエハWの挿入中心点Oを介した対角線(第1の仮想線C)上に位置するように構成されている。したがって、第1の前方支柱3と第1の後方支柱6にそれぞれ形成された各ウエハ支持体8,11のほぼ中央部に、前記第1の仮想線Cが通るように構成されている。
【0017】
また、ウエハ挿入始端側に位置する第2の前方支柱4と、ウエハ挿入後端側に位置する第2の後方支柱5とは、ウエハWの挿入中心点Oを介した対角線(第2の仮想線D)上に位置するように構成されている。したがって、第2の前方支柱4と第2の後方支柱5にそれぞれ形成された各ウエハ支持体9,10のほぼ中央部に、前記第2の仮想線Dが通るように構成されている。
【0018】
そして、前記第1の仮想線Cと第2の仮想線Dは、ウエハWの挿入方向Aに直交する第3の直線状の仮想線Eを中央にして、ほぼ等しい角度で交差するように構成されている。すなわち、前記した前方支柱3,4と、後方支柱5,6は、仮想線Eを介して線対称の位置に配置されている。この構成によって、ウエハWは、各ウエハ支持体8〜11によって支持され、また、ウエハ支持体8〜11は前記した仮想線Eを介して線対称の位置に配置されているので、ウエハWの自重による荷重負担をほぼ均等にすることができる。
【0019】
これにより、ウエハWの特定の箇所にウエハの自重による応力が集中するのを避けることができ、熱処理時においてスリップや結晶転位を発生させる度合いを低減させることが可能となる。また、前記したようにウエハWの自重により発生する応力の集中を避けることができるので、ボートとウエハの熱膨張差により発生する比較的大きな摩擦も低減させることが可能となり、摩擦によるパーティクルの発生度合いも低減させることに寄与できる。
【0020】
この場合、前記仮想線Eに対して、第1の仮想線Cおよび第2の仮想線Dが交差する角度αは、それぞれ15〜25度の範囲となるように構成されていることが望ましい。すなわち、前記角度αが15度に満たない場合には、図2に基づいて後述するように、前方支柱3と後方支柱5との間隔、および前方支柱4と後方支柱6との間隔が狭くなり、ウエハWの両端が下側に湾曲する度合いが激しくなり、スリップや転位を低減させる点で好ましくはない。また、前記角度αが15度に満たない場合には、後述するように後方支柱5,6をストッパーとして利用し、ウエハWの挿入位置を設定するための機能を果たすことが困難となる。
【0021】
一方、前記角度αが25度を超える場合においては、ウエハWの挿入方向Aから見た間隔が狭くなり、ウエハボートに対するウエハの搬入および搬出が困難になる。
【0022】
図2は、前記した前方支柱3,4および後方支柱5,6にそれぞれ形成された各ウエハ支持体8〜11によって、ウエハWを支持した例を模式的に示したものである。なお、図2(a)は図1に示す矢印A方向、すなわちウエハボート1に対するウエハWの挿入方向から見た場合におけるウエハの湾曲状態を、また図2(b)は図1に示す矢印B方向から見た場合におけるウエハWの湾曲状態を、それぞれ誇張して描いてある。
【0023】
この実施の形態によると、ウエハボート1に対するウエハWの挿入方向Aから見た場合におけるウエハWは、図2(a)に示すように、間隔の広いウエハ支持体8,9の間において支持されるため、ウエハWはその自重により中だるみの状態に湾曲する。また、ウエハボート1に対するウエハWの挿入方向に直交するBから見た場合におけるウエハWは、図2(b)に示すように、間隔の狭いウエハ支持体8,10において支持されるため、ウエハWは、その自重により両端が下側に湾曲する。
【0024】
このために、各支柱3〜6にそれぞれ形成された各ウエハ支持体8〜11は、以下に説明する構成になされている。まず、図3ないし図5は、前記した前方支柱3に形成されたウエハ支持体8の構成を示したものであり、図3はこれを上部から見た平面図で、図4は図3におけるF−F線より矢印方向に見た断面図で、さらに図5は図3における矢印G方向から見た状態を示している。なお、他方の前方支柱4に形成されたウエハ支持体9においても、以下に説明するウエハ支持体8と対称な形状を備えており、以下代表してウエハ支持体8の構成について説明する。
【0025】
前方の支柱に形成されたウエハ支持体8は、前記したとおり支柱3よりウエハWの挿入中心点Oに向かうようにして突設されている。そして、その上面は平坦部8aになされており、この平坦部8aに続いて、先端部にはウエハの挿入中心点Oに向かって表面位置が低下する傾斜面8bが形成されている。そして、図4に示すように前記傾斜面8bにウエハWの周縁が載置され、ウエハWはボートに搭載されるようになされる。また、前記傾斜面8bには、図5に示したようにさらに第2の傾斜面8cが形成されている。この第2の傾斜面8cは、ウエハWの挿入方向Aに直交する第3の仮想線Eに向かって、その表面位置が上昇するように形成されている。
【0026】
これにより、図2に基づいて説明したように、ウエハWが自重により湾曲状態になされても、第2の傾斜面が8cは、その湾曲方向に沿った傾斜面になされているので、ウエハ支持体8はウエハWの周縁に対してほぼ線接触の状態でウエハWを支持することができる。したがって、この構成によりウエハWの周縁を損傷させるという不都合を回避することができる。また、熱処理の実行により、ボートとウエハの熱膨張差に基づく両者の摩擦の発生度合いを低減させることが可能となる。
【0027】
図5には、前記した第2の傾斜面8cのいくつかの例が示されている。図5(a)に示した例においては、第2の傾斜面8cはほぼ直線状に構成されている。そして、前記傾斜面における第1の仮想線と直交する少なくとも一方の縁部、すなわち、第2傾斜面8cの下端部には、円弧状の曲面部8dが形成されている。この円弧状の曲面部8dは、ウエハWが設定以上に湾曲した場合において、ウエハWの周縁に損傷を与えるのを効果的に阻止するように機能する。したがって、前記曲面部8dは、図5(a)において、さらに傾斜面8cの上端部に形成されていてもよい。
【0028】
また、図5(b)に示した例においては、第2の傾斜面は形成されずに、端部には曲面部8dが形成されている。さらに、図5(c)に示した例においては、第2の傾斜面が8cは円弧状の凸面になされると共に、その傾斜下端部には円弧状の曲面部8dが形成されている。なお、これらの構成は図5に示されたような形態に限定されるものではなく、ウエハWの湾曲状態に応じて適宜設定される。
【0029】
なお、前記したウエハ支持体8の先端部、すなわちウエハの挿入中心点Oに向かって表面位置が低下する傾斜面8bが形成された先端部は、図3に示されたように平面視において円弧状に形成されている。そして、その円弧状に形成された一部は、ウエハWの挿入方向に平行する線Jの軌跡をもって切除された構成になされている。これにより、ボートにウエハを搬入または搬出する際に使用されるウエハキャリアのフォーク部材(図示せぬ)が、ウエハ支持体8に衝突するのを避けることができる。
【0030】
また、図3に示されたように前方の支柱3は、長手方向に直交する端面が、ほぼ三角形状に構成されており、その一辺は前記したウエハWの挿入方向に平行する線Jに、さらに平行するように構成されている。これにより、水平姿勢で搬入されるウエハの端縁が、支柱3に衝突するが回避される。
【0031】
次に、図6ないし図8は、前記した後方支柱5に形成されたウエハ支持体10の構成を示したものであり、図6はこれを上部から見た平面図で、図7は図6におけるK−K線より矢印方向に見た断面図で、さらに図8は図6における矢印M方向から見た状態を示している。なお、他方の後方支柱6に形成されたウエハ支持体11においても、以下に説明するウエハ支持体10と対称な形状を備えており、以下代表してウエハ支持体10の構成について説明する。
【0032】
後方の支柱に形成されたウエハ支持体10は、前記したとおり支柱5よりウエハWの挿入中心点Oに向かうようにして突設されている。そして、その突設部にはウエハの挿入中心点Oに向かって表面位置が低下する傾斜面10aが形成されている。これにより、図7に示すように前記傾斜面10aにウエハWの周縁が載置され、ウエハWはボートに搭載されるようになされる。また、前記傾斜面10aには、図8に示したようにさらに第2の傾斜面10bが形成されている。この第2の傾斜面が10bは、ウエハWの挿入方向Aに直交する第3の仮想線Eに向かって、その表面位置が上昇するように形成されている。
【0033】
これにより、図2に基づいて説明したように、ウエハWが自重により湾曲状態になされても、第2の傾斜面が10bは、その湾曲方向に沿った傾斜面になされているので、ウエハ支持体10はウエハWの周縁に対してほぼ線接触の状態でウエハWを支持することができる。したがって、この構成によりウエハWの周縁を損傷させるという不都合を回避することができる。
【0034】
図8には、前記した第2の傾斜面10bのいくつかの例が示されている。図8(a)に示した例においては、第2の傾斜面10bはほぼ直線状に構成されている。そして、前記傾斜面における第2の仮想線と直交する少なくとも一方の縁部、すなわち、第2傾斜面8cの下端部には、円弧状の曲面部10cが形成されている。この円弧状の曲面部10cは、ウエハWが設定以上に湾曲した場合において、ウエハWの周縁に損傷を与えるのを効果的に阻止するように機能する。したがって、前記曲面部10cは、図8(a)において、さらに傾斜面10bの上端部に形成されていてもよい。
【0035】
また、図8(b)に示した例においては、第2の傾斜面は形成されずに、端部には曲面部10cが形成されている。さらに、図8(c)に示した例においては、第2の傾斜面が10bは円弧状の凸面になされると共に、その傾斜下端部には円弧状の曲面部10cが形成されている。なお、これらの構成は図8に示されたような形態に限定されるものではなく、ウエハWの湾曲状態に応じて適宜設定される。
【0036】
なお、前記したウエハ支持体8の先端部は、図6に示されたように平面視において円弧状に形成されている。そして、その円弧状に形成された一部は、ウエハWの挿入方向に平行する線Nの軌跡をもって切除された構成になされている。これにより、ボートにウエハを搬入または搬出する際に使用されるウエハキャリアのフォーク部材(図示せぬ)が、ウエハ支持体10に衝突するのを避けることができる。
【0037】
また、図6に示されたように後方の支柱5は、その長手方向に直交する平面視において、その内面には若干円弧状にくりぬかれた凹面部10dが構成されており、かつ、挿入されたウエハWの端縁が、この凹面部10dの挿入方向の後端部で係合(符号Pで示す)されるように構成されている。すなわち、ウエハ挿入後端側に位置する後方支柱における間隔は、搭載されるウエハの直径よりも狭く構成されている。これにより、後方支柱5,6はウエハWの挿入位置を設定するためのストッパーとしての機能を果たしている。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなとおり、この発明にかかる縦型ウエハボートによると、ウエハのたわみを利用してほぼ均等な荷重応力をもって支持することができるので、ウエハに対してその自重に基づく過度な応力を与えることを防止することができる。それ故、熱処理時においてウエハに対する結晶転位の発生を効果的に抑制させることができ、ウエハ品質上の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる縦型ウエハボートをその上部から見た状態の透視図である。
【図2】図1に示すウエハボートにおいてウエハを支持した場合の作用を説明する模式図である。
【図3】図1に示すウエハボートにおける前方支柱に形成されたウエハ支持体の構成を示した平面図である。
【図4】図3におけるF−F線より矢印方向に見た状態の断面図である。
【図5】図3における矢印G方向から見た状態の側面図である。
【図6】図1に示すウエハボートにおける後方支柱に形成されたウエハ支持体の構成を示した平面図である。
【図7】図6におけるK−K線より矢印方向に見た状態の断面図である。
【図8】図6における矢印M方向から見た状態の側面図である。
【図9】従来の縦型ウエハボートの一例を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 ウエハボート
3,4 前方支柱
5,6 後方支柱
8〜11 ウエハ支持体
8a 平坦部
8b 傾斜面
8c 第2の傾斜面
8d 曲面部
10a 傾斜面
10b 第2の傾斜面
10c 曲面部
10d 凹面部
W 半導体ウエハ

Claims (3)

  1. 鉛直方向に互いに平行状態に配置された前方および後方2対の支柱と、前記各支柱の側面よりウエハの挿入中心点に向くように突出して形成された複数のウエハ支持体とを具備した縦型ウエハボートであって、
    ウエハ挿入始端側に位置する第1の前方支柱とウエハの挿入中心点を介した対角線側に位置するウエハ挿入後端側に位置する第1の後方支柱とにそれぞれ形成された各ウエハ支持体のほぼ中央部を通る第1の直線状の仮想線と、ウエハ挿入始端側に位置する第2の前方支柱とウエハの挿入中心点を介した対角線側に位置するウエハ挿入後端側に位置する第2の後方支柱とにそれぞれ形成された各ウエハ支持体のほぼ中央部を通る第2の直線状の仮想線とが、ウエハの挿入方向に直交する第3の直線状の仮想線を中央にしてほぼ等しい角度で交差するように構成され、前記第3の仮想線に対して、前記第1の仮想線および前記第2の仮想線が交差する角度が、それぞれ15〜25度の範囲となるように構成され、 前記前方および後方2対の支柱にそれぞれ形成された各ウエハ支持体の上面には、ウエハの挿入中心点に向かって表面位置が低下する傾斜面がそれぞれ形成されると共に、
    前記傾斜面における第1または第2の仮想線と直交する少なくとも一方の縁部には、円弧状の曲面部が形成され、かつ前記各ウエハ支持体の上面に形成されたそれぞれの傾斜面には、前記第3の仮想線側に向かってそれぞれ表面位置が上昇する第2傾斜面がさらに施されていることを特徴とする縦型ウエハボート。
  2. 前記第2傾斜面には、円弧状の凸面がさらに施されていることを特徴とする請求項1に記載の縦型ウエハボート。
  3. ウエハ挿入後端側に位置する第1および第2の後方支柱における間隔を、搭載されるウエハの直径よりも狭く構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の縦型ウエハボート。
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