JP2005311291A - 縦型ボート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 半導体ウェーハWを保持する複数のウェーハ保持体2と、各ウェーハ保持体を複数段に水平に支持する複数の支柱4と、各支柱を立設可能に平行に固定する両端の連結部材5a,5bとからなる縦型ボート1において、前記ウェーハ保持体が、円輪板状又は有端円輪板状を呈し、横断面が中心部から外周部に向けて段階的に高くなる形状維持部6、ウェーハ保持部7及びガード部8の3段からなる階段状に設けられている。
【選択図】 図1
Description
一般的に用いられる縦型ボートは、複数の半導体ウェーハを上下方向へ複数段に水平に搭載すべく複数の溝を形成した複数の支柱と、各支柱を立設可能に平行に固定する両端の連結部材とからなる。
しかしながら、近年の半導体ウェーハの大口径化、高重量化に伴い、上記のような一般的な縦型ボートを用いた場合、加熱処理後、半導体ウェーハにおける支柱の溝と対応する被保持部にスリップが発生してしまう不具合を生じる。
しかしながら、上記従来の縦型ボートでは、ウェハとウェハ支持体との接着を防止し得るものの、加熱処理時のウェーハ保持体(ウェハ支持体)の変形、半導体ウェーハの大口径化に伴う半導体ウェーハの反り等に起因するスリップ転位の発生を十分に抑制し得ない不具合がある。
しかしながら、上記ウェーハ保持体のいずれも、ウェーハ保持体以外の部材による半導体ウェーハの不純物汚染を防止し得るものの、前述した縦型ボートのように、加熱処理時のウェーハ保持体の変形、半導体ウェーハの大口径化に伴う半導体ウェーハの反り等に起因するスリップ転位の発生を十分に抑制し得ない不具合がある。
又、前記形状維持部の幅は、5〜10cmであることが好ましい。
更に、前記ウェーハ保持部の内径は、半導体ウェーハの外径より6mmを上限として小さく設けられていることが好ましい。
形状維持部6の幅W1は、5cm〜10cmの範囲であることが好ましい。
形状維持部6の幅W1が、5cm未満だと、形状維持部6で半導体ウェーハWを保持することができず、ウェーハ保持部7のみでの支持となる可能性があるため、半導体ウェーハWの自重応力を緩和することができず、加熱処理後、スリップ転位が発生する。一方、形状維持部6の幅W1が、10cmを超えると、形状維持部6での支持の自重応力が高くなる。又は、形状維持部6のみでの支持となる可能性があるため、形状維持部6が破損、若しくは、加熱処理後、スリップ転位が発生する。
形状維持部6の厚さt1は、600μm〜3mmが好ましい。
形状維持部6の厚さt1が、600μm未満であると、形状加工が容易ではなく、又、加熱処理時の変形が大きくなり、形状維持部6の役割が果たせない。更に、加熱処理時において、形状維持部6で半導体ウェーハWを保持する際に、形状維持部6が破損するおそれがあるため好ましくない。一方、形状維持部6の厚さt1が、3mmを超えると、ウェーハ保持体2全体が厚くなるため、縦型ボート1積載量が低下してしまい、生産性が悪くなるため好ましくない。
幅W3が、3.0mmを超えると、熱処理工程によるホルダ痕とリソグラフィー工程でのチャッキング位置とが重畳し、フォーカスマージンの低下となる。
又、図8に示すように、ウェーハ保持部21は、その上面に、形状維持部20側に向かう下りの傾斜面が設けられていることがより好ましい。
これにより、加熱処理時に、半導体ウェーハWがウェーハ保持部21の上面と形状維持部20の内周上縁との一周面と一周縁(半径方向の一直線と一点)とで支持され、半導体ウェーハWの自重応力が一層緩和されるので、加熱処理に伴う半導体ウェーハWのスリップ転位の発生を更に十分抑制することができる。
なお、ウェーハ保持部21の上面の傾斜角度は、10〜25°が望ましい。
ウェーハ保持部21の上面の傾斜角度が、10°未満であると、半導体ウェーハWがウェーハ保持部21のみで支持されるため、スリップ転位が発生し易い。一方、25°を超えると、半導体ウェーハWの自重応力が形状維持部6に集中してしまうため、形状維持部6が破損するおそれがあり好ましくない。
ガード部8の高さ、すなわち、ウェーハ保持部7の上面とガード部8の上面との間隔(図3中のd2)は、ウェーハ保持部7に積載する半導体ウェーハWの厚さ以上であることが好ましい。
なお、ウェーハ保持部7の上面が傾斜している場合は、500μm以上であることが好ましく、500μm以上の幅d2を設けることで、加熱処理時における不純物汚染の低減効果を得ることができる。
又、ガード部8の幅(図3中のW3)は、1〜10mmであることが好ましい。
ガード部8の幅W3が、1mm未満であると、形状加工が困難であると共に、ウェーハ保持体2が加熱処理時に変形し易く好ましくない。一方、ガード部8の幅W3が、10mmを超えると、縦型ボート1の横幅が大きくなり、加熱処理時の熱分布の均一化を図ることが難しい。
形状維持部6は、厚さt1を1.0mm、幅W1を5mmとしている。
ウェーハ保持部7は、その内径(形状維持部の外径)をシリコンウェーハWの外径より6.0mm小さい194.0mmとし、かつ、外径(ガード部の内径)をシリコンウェーハWの外径より3mm大きい203mmとしており、又、その上面と形状維持部6の上面との間隔(段差)d1を1.2mmとしている。
ガード部8は、その上面とウェーハ保持部7の上面との間隔(段差)d2を1.2mmとし、かつ、上面の幅W3を1.0mmとしている。
ここで使用したウェーハ保持体11は、詳しくは、内径145mm、外径215mmの円輪板状を呈し、実施例1で使用したウェーハ保持体2から形状維持部6が欠落した形状となっている。
ここで使用したウェーハ保持体15は、詳しくは、外径215mmの円板状を呈し、実施例1で使用したウェーハ保持体2の形状維持部6全体が円形の座ぐり部14の形状となっている。
ここで使用したウェーハ保持体18は、詳しくは、内径140mm、外径215mmの円輪板状を呈し、実施例1で使用したウェーハ保持体2のうち、形状維持部6の幅5mm分、ウェーハ保持部16が肉厚の形状となっている。
このウェーハ保持体19は、詳しくは、実施例1で使用したウェーハ保持体2のうち、ウェーハ保持部7が、形状維持部6に向って、角度15°の下り傾斜面の形状となっている。
そして、上述したウェーハ保持体19を用意し、実施例1と同様の加熱処理を実施した。
図9に、上記実施例1,2、比較例1〜3で得られた各10枚のシリコンウェーハWの総スリップ長の平均値を示す。
又、比較例2の場合は、比較例1に比べて、若干スリップ長が良化しているが、これは、座ぐり部14の存在により、比較例1に比べて、ウェーハ保持体15の変形は抑えられるが、、シリコンウェーハWを座ぐり部13のみで保持することになるため、スリップ転位を完全に抑制することができないものと考えられる。
更に、比較例3の場合は、ウェーハ保持部16が肉厚の形状となっているために、支持するシリコンウェーハWの自重応力が若干低下し、結果、比較例1,2と比べて総スリップ長が低下するものの、結局、シリコンウェーハWの加熱処理時に、下方へ凸の凹形状の変形に対応することができず、結局、ウェーハ保持部16の自重応力が増加し、結果、ウェーハ保持部16の総スリップ長の大幅な低減は見込めない。
又、実施例2の場合は、実施例1の場合に加えて、変形するシリコンウェーハWがウェーハ保持部21の上面及び形状維持部20の内周上縁の一周面と一周縁(半径方向の一直線と一点)で支持される(図8参照)ため、スリップ長が皆無となる。
2 ウェーハ保持体
4 支柱
5a 上部連結部材
5b 下部連結部材
6 形状維持部
7 ウェーハ保持部
8 ガード部
19 ウェーハ保持体
20 形状維持部
21 ウェーハ保持部
22 ガード部
W 半導体ウェーハ(シリコンウェーハ)
Claims (4)
- 半導体ウェーハを保持する複数のウェーハ保持体と、各ウェーハ保持体を複数段に水平に支持する複数の支柱と、各支柱を立設可能に平行に固定する両端の連結部材とからなる縦型ボートにおいて、前記ウェーハ保持体が、円輪板状又は有端円輪板状を呈し、横断面が中心部から外周部に向けて段階的に高くなる形状維持部、ウェーハ保持部及びガード部の3段からなる階段状に設けられていることを特徴とする縦型ボート。
- 前記ウェーハ保持部の上面が形状維持部側に向かう下り傾斜面に設けられていることを特徴とする請求項1記載の縦型ボート。
- 前記形状維持部の幅が5〜10cmであることを特徴とする請求項1又は2記載の縦型ボート。
- 前記ウェーハ保持部の内径が半導体ウェーハの外径より6mmを上限として小さく設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の縦型ボート。
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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2004
- 2004-09-30 JP JP2004286776A patent/JP2005311291A/ja active Pending
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