JP4285465B2 - 動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動力伝達装置に係り、より特別には、エンジン等の外部動力源から、ベルト等を介して運転される車両カーエアコン用圧縮機に組み込まれて使用されるのに好適である。
車両用カーエアコンの冷媒圧縮機は、エンジン等の外部動力源から、ベルト、プーリ等を介して駆動されるが、エンジンと圧縮機の接続を切り離すために、電磁クラッチがそれらの間に挿入されても良い。しかし、電磁クラッチを挿入しなければ、コストダウンになるため電磁クラッチが省略されることも少なくない。この場合、エンジン等の外部動力源から、ベルト等を介して運転されるカーエアコン用の圧縮機の動力伝達装置において、圧縮機が焼き付いた際にベルト切れ等の不具合を回避するためのトルクリミッタが設置される。
トルクリミッタには、動力伝達経路の一部を螺子接合とし、圧縮機が焼き付いた際の過大なトルクにより、前記螺子接合部に発生する過大な軸力を利用するものがある(例えば、特許文献1参照)。このように、圧縮機に動力を伝達する従来の動力伝達装置で、圧縮機が焼き付きを起こした際に動力伝達のためのベルト切れ等の不具合を回避するために動力遮断装置(トルクリミッタ)が設置されている。動力伝達部位の一部分を螺子嵌合させた構造の動力遮断装置(トルクリミッタ)が従来提案されており、この螺子嵌合を利用したトルクリミッタ方式は、圧縮機が焼き付いた際に発生する過大なトルクにより、螺子嵌合部分に発生する過大な軸力を利用して、動力伝達経路の一部を破断することで、動力伝達経路を断つ方式である。つまり、このトルクリミッタ方式は圧縮機の焼き付き現象で発生する過大なトルクを利用し、螺子締結により発生する過大な軸力によって動力遮断部材を引っ張り力により分断する構造である。しかし、動力遮断部材が破断した際に、破断部の形状によっては、動力遮断部材の螺子部分が再締め付けされる場合が発生する可能性がある。この場合、動力遮断部材と、動力遮断部材を収納しているインナーハブの座面とで形成されたギャップ空間が無くなり、前記インナーハブの座面が前記動力遮断部材の螺子部分と圧縮機の軸端面との間で挟みこまれてしまい、動力が遮断できないという不具合があった。
上記の問題を有する従来の動力伝達装置50について、図12から14を参照して説明する。図12は、螺子締結を利用した動力伝達装置の従来の実施例の部分側断面図を示し、図13及び14は、図12の動力伝達装置50のトルクリミッタ(動力遮断部材)が作動して破断した後の2つの状態を示す部分側断面図である。図12に示す動力伝達装置50の構成は、エンジン等の動力源の回転が、ベルト等によりプーリに伝達され、更にプーリの組みつけられた動力伝達装置50に伝達されるものである。この動力伝達装置50の構成は、基本的には図1等に示す本発明の動力伝達装置と同様であり後述するので、ここでは詳しく説明しない。動力伝達装置50においては、動力は先ず、ハブに伝達され、その後動力遮断部材、動力遮断部材と螺子締結される圧縮機等の回転軸の順で伝達される。
図12の従来例の動力伝達装置50において、動力遮断部材3の螺子部303を回転軸4の螺子部402に螺子結合させ、被駆動装置又は回転軸の方向(図12において右方向)に移動させて組み立てる。これにより、ハブ2のインナーハブ204は、動力遮断部材3と回転軸4の間に挟まれて圧縮される。この様に、動力遮断部材3と回転軸4との螺子結合による軸圧縮力により、動力遮断部材3とインナーハブ204との当接面、及びインナーハブ204と回転軸4との当接面において摩擦力が形成される。この摩擦力により、動力遮断部材3とハブ2は回転軸4と共に一体で回転する。
図13、図14は、従来の実施例で動力遮断部材50が作動し、動力遮断部材3が破断した後の構成を説明する図である。図13において、動力遮断部材3が破断部301において破断すると、破断面306,307が形成され、動力遮断部材は、フランジ部302と螺子部材305に分割される。前記破断面306,307は平らな面形状とは限らない。従って、図13において、フランジ側破断面306が螺子部材側の破断面307を回すことで、前記動力遮断部材の螺子部材305は、圧縮機(被駆動装置)側に進んでしまう。この現象により、図12、13では形成されていたギャップ9が無くなり、動力遮断部材の螺子部材305の端面305aがハブの反当接面204dに干渉し、更に軸力によってハブ座204bを、螺子部材305の端面305aと回転軸側の軸当接面404との間で挟み込み、動力が伝達されてしまう。つまり、動力遮断部材3が作動して破断しても、動力が遮断出来ずに、動力が回転軸4更には圧縮機等、被駆動装置に再伝達されてしまうという問題があった。
特開2003−206950号公報
本発明は、上述した事情に鑑みなされたもので、この螺子締結を利用したトルクリミッタ方式において、トルクリミッタが作動しても動力が遮断出来ないという不具合を回避できる動力伝達装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の形態では、動力伝達装置(10)は、上述した目的を達成するために、駆動源からの回転駆動力が伝達される回転可能な回転部(1,2)と、前記回転部と被駆動装置の回転軸(4)との間の過大トルクの伝達を、前記被駆動装置の方向へ移動することにより遮断する、動力遮断部材(3)とを具備しており、動力遮断部材は前記回転軸に螺子結合して一体に回転可能である。前記回転軸には、前記回転部が直接的または間接的に当接する軸当接面(404)が設けられている。前記動力遮断部材の前記被駆動装置側の端面(305a)が前記被駆動装置の方向へ移動した場合においても、前記動力遮断部材の前記端面(305a)と前記軸当接面との間に前記回転部が挟まれることを阻止する挟み込み防止手段を備える。
この様に構成することにより、この螺子締結を利用したトルクリミッタ方式において、動力遮断部材の端面と回転軸との間に回転部が挟まれることを阻止する構成が具備されるため、動力遮断を円滑に行い、動力遮断部材が破断しても動力が遮断出来ないという不具合を回避できる。
本発明の請求項2に記載の形態では、上記請求項1に記載の形態において、前記挟み込み手段は、回転軸に設けられており、前記動力遮断部材に螺子締結するための螺子部(402)と、前記螺子部と前記軸当接面(404)の間に設けられていて且つねじ切られていないか又は前記螺子部の螺子とは異なる仕様でねじ切られる、ストレート部(403)とを具備する。
本形態によれば、前記動力遮断部材の被駆動装置側の端面(305a)が移動した場合においても、ストレート部は動力遮断部材の端面と前記回転軸との間に前記回転部が挟まれることを阻止するので、動力伝達の遮断が確実に実施される。
本発明の請求項3に記載の形態では、上記請求項2に記載の形態において、前記ストレート部(403)の軸方向の幅(B)は、前記回転部が前記軸当接面に直接的又は間接的に当接する部分(204b)の軸方向の厚み(A)よりも広いことを特徴とする。
本形態によれば、動力遮断部材の被駆動装置側の端面が移動した場合においても、前記端面と回転軸との間に前記回転部が挟まれることを阻止するための、ストレート部の条件を明示する。
本発明の請求項4に記載の形態では、上記請求項3に記載の形態において、前記ストレート部(403)の軸方向の幅(B)は、前記回転部の前記軸当接面に当接する部分(204b)の軸方向の厚み(A)から前記螺子部の1ピッチを減じた値と比べて、等しいか又はより大きいことを特徴とする。
本形態によれば、動力遮断部材の被駆動装置側の端面(305a)が移動した場合においても、前記端面(305a)と回転軸との間に前記回転部が挟まれることを阻止するための、ストレート部の条件をより明確にする。
本発明の請求項5から8に記載の形態では、挟み込み防止手段として、前記軸当接面(404)と前記動力遮断部材の前記端面(305a)との間に挟み込み防止部材(8)を設置する構成か又は、前記動力遮断部材の前記端面(305a)に突起(305b)を設ける構成とすることにより、前記端面(305a)が移動した場合においても、前記端面と前記回転軸との間に前記回転部が挟まれることを阻止する。この場合、挟み込み防止部材(8)又は突起(305b)の軸方向の幅(B)は、回転部の軸当接面(404)から、回転部の反当接面(204d)までの距離(A)より大きい。
これらの形態によれば、動力遮断部材の被駆動装置側の端面(305a)が移動した場合においても、前記端面(305a)と回転軸との間に前記回転部が挟まれることを阻止する別の構成を開示し、更にその場合の阻止部材の寸法条件を明確にする。
本発明の請求項9に記載の形態では、上記請求項8に記載の形態において、前記突起は、前記回転部が前記軸当接面に直接的または間接的に当接する部分の径方向内側に延出し、前記軸当接面に当接可能に形成されることを特徴とする。
本形態によれば、突起は、回転部の径方向内側に延出して、動力遮断部材の被駆動装置側の端面が移動した場合に、軸当接面に当接するので、端面と回転軸との間に前記回転部が挟まれることは阻止される。
本発明の請求項10に記載の形態では、上記請求項1から9のいずれか一項に記載の形態において、前記回転部は、プーリ(1)とハブ(2)を具備する。プーリは被駆動装置のハウジングに回転可能に支持される。ハブは、前記動力遮断部材を介して回転軸に接続することを特徴とする。
本形態によれば、回転部がプーリとハブを具備する構成により、本発明はより具体化される。
本発明の請求項11に記載の形態では、上記請求項1から10に記載の形態のいずれか一項において、被駆動装置としての車両用カーエアコンの圧縮機に連結されることを特徴とする。
本形態によれば、本発明の用途をより具体化する形態を開示する。
上記の本発明の説明において、カッコ()内の記号又は数字は、以下に示す実施の形態との対応を示すために添付される。
以下、図面に基づいて本発明に係わる動力伝達装置の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る動力伝達装置の第1の実施の形態の図解的側断面図を示しており、図2は図1の動力遮断部材周辺の部分拡大側断面図である。図3及び4は第1の実施の形態において、動力遮断部材が作動して破断した2つの状態の部分拡大側断面図である。図5は第1の実施の形態において、本発明が必要とする条件の説明図である。図1から5の要素部分の符号は、図12から16の従来例の同様な要素部分の符号に対応している。
図1に示す本発明の第1の実施の形態の動力伝達装置10は、車両用カーエアコンに使用されており、エンジン等の外部駆動源の回転力をカーエアコンの圧縮機に伝達するための装置であり、動力遮断部材(トルクリミッタ)3を具備する。動力伝達装置10において、外部からの回転動力が図示されていないベルト等を介してプーリ1に伝達され、プーリの凹凸部101に、ハブ2の外周に設置された弾性部材からなる、凹凸部201が嵌合することによりハブ2のインナーハブ204に動力伝達される。プーリ側凹凸部101とハブ側凹凸部201は例えば、お互いに対応する複数の凹凸により嵌合する構成であって良い。動力は更にハブ2から動力遮断部材3に伝達されるが、本実施の形態においては、インナーハブ204と動力遮断部材3とは、インナーハブの嵌合部と動力遮断部材の嵌合部とにおいてインロー嵌合している。ここでプーリ1とハブ2は請求項における回転部に相当する。
インナーハブ204と動力遮断部材3とのトルク伝達は、図示されていないが例えば、動力遮断部材3のフランジ部302の外周である六角形状の嵌合部とハブ2の六角形状の嵌合部とのインロー嵌合又は回り止めのカシメ構造で動力伝達したり、本実施の形態には示されていないが、四角、二面幅、八角、十角、十二角等の円ではない形状で締結されたり、あるいは双方に設置された螺子で締結されてトルクを伝達しても良い。ハブ2から動力遮断部材3に伝達された動力は、動力遮断部材3から、動力遮断部材3に螺子結合する圧縮機(図示されない)の回転軸4に伝達されて圧縮機を回転駆動する。
図2において、インナーハブ204と動力遮断部材3とは、動力遮断部材の螺子部303と圧縮機の回転軸4の螺子部402で螺子結合されることで発生する軸力で締結されている。この締結の軸方向の荷重は、インナーハブ204のハブ座204bで支えられており、ハブ2のハブ当接面204cと回転軸4の軸当接面404が接している。動力遮断部材3の圧縮機(又は回転軸)側の端面305aとインナーハブ204のハブ座204bのハブ反当接面204dとは、その間にギャップ9が設定されて、ギャップ9を介して対面している。圧縮機の回転軸4には、螺子加工がされていない、または不完全螺子部を含むストレート部403(請求項における挟み込み防止手段に相当する)が設置されている。端面305aとハブ反当接面204dの間に、回転軸4の螺子部402とストレート部403の境界が存在する。即ち、ストレート部403は、ハブ座204bのハブ反当接面204dを越えて、動力遮断部材3側に伸張する。
図3及び4は、第1の実施の形態である図2の、動力遮断部材(トルクリミッタ)3が作動した後の状態を説明する図である。図2において、動力遮断部材3が作動して破断すると、動力遮断部材3は、フランジ部302と螺子部材305は分離する。従来の実施例のごとく破断部301の面は平らな面形状とは限らないので、フランジ側破断面306が、螺子部材側の破断面307に接触して回してしまう場合がある。分割された螺子部材305は、回されると軸方向(圧縮機側)に進んでしまい、ハブ座204bを挟みこもうとする。しかし、回転軸4には、ストレート部403が設置されているため、図4において、螺子部材305は、圧縮機方向に進んでも、ストレ−ト部403に達すると、それ以上圧縮機方向に進むことがストレート部403により阻止される。ハブ2を挟み込む前に動きが規制され、ハブ座204bを挟み込まずにギャップ9が確保され、ハブ座204bは、回転が拘束されることなく空転が可能となる。このように図4に示すように、ストレート部403が設けられていることにより、インナーハブ204のハブ座204bが、動力遮断部材3の螺子部材305と回転軸4の段差状の軸当接面404とに挟まれることがないので、動力遮断部材3と回転軸4の螺子結合による軸力が、インナーハブ204に作用することはなく、従って動力は完全に遮断される。
図5は、本実施の形態が成り立つための条件を説明する図であり、ストレート部403の寸法を示す。ストレート部403の幅Bは、ハブ座204bの厚みAに対して、B≧A−螺子ピッチ一回転分という関係(例えば、螺子ピッチが1.25であれば、B≧A−1.25という関係)を有する。ストレート部403の径は、前記回転軸の螺子部402の谷径よりも大きい径を有する。また、ストレート部403は、動力遮断部材3の螺子形状とは異なる形状又は仕様(ピッチの違う螺子、体格の違う螺子;例えば、螺子部がM10で1.25のピッチの場合、ストレート部にM10,1.0ピッチの螺子やM12,1.25ピッチの螺子でも良い)を有する。
図6は、本発明の第2の実施の形態の動力伝達装置の図2に対応する部分拡大側断面図である。上記第1の実施の形態のストレート部を不完全螺子部405とした実施例であり、この実施の形態でも同様の効果が得られる。不完全螺子部405の幅Bは、ハブ座204bの厚みAに対して、B≧A−螺子ピッチ一回転分という関係を有する。
本第2の実施の形態の上記以外の構成は基本的に、第1の実施の形態と同様であるのでその説明は省略する。
図7及び8はそれぞれ、本発明の第3の実施の形態及びその変形形態の動力伝達装置の図2に対応する部分拡大側断面図である。図7は、ハブ2とは別部品であるリング形状の挟み込み防止部材(リング)8を設置した例である。リング8は、回転軸4と別体の環状の部材でも良く、外周には螺子を設置した構造でも良い。また図8に示すごとく、環ではなく、少なくとも1つ以上の棒状部材8でも良い。つまりはハブ座204bが回転軸の軸当接面404と動力遮断部材3の螺子部材305で挟み込まれないような状態を図8のごとく形成する、別部材(棒状部材)8でも同様の効果が得られる。ここで、リング(又は棒状部材)8の幅Bは、ハブ座204bの厚みAに対して、B>Aという関係を有する。
本第3の実施の形態及びその変形形態の上記以外の構成は基本的に、第1の実施の形態と同様であるのでその説明は省略する。
図9は、本発明の第4の実施の形態の動力伝達装置の図2に対応する部分拡大側断面図である。図9では、上記第3の実施の形態のリングに対応する、ハブ2とは別部材のワッシャリング8(請求項における挟み込み防止部材に相当する)が具備される。ワッシャリング8は、図9に示すごとく、その断面がL字形状であり、インナーハブ204のハブ座204bと回転軸4の軸当接面404に挟まれて、ワッシャの機能も果たしている。この場合も同様の効果が得られる。ここで図9に示すように、ワッシャリング8のリング部分802の幅Bは、ハブ座204bの厚みとワッシャリング8の平板状のワッシャ部分801の厚みの合計値Aに対して、B>Aという関係を有する。
本第4の実施の形態の上記以外の構成は基本的に、第1の実施の形態と同様であるのでその説明は省略する。
図10は、本発明の第5の実施の形態の動力伝達装置の図2に対応する部分拡大側断面図である。図10は、ハブ2とは別部品であるリング状のフランジ部材8(請求項における挟み込み防止部材に相当する)を、回転軸4の軸方向における回転軸4の軸当接面404とインナーハブ204のハブ座204bとの間に設置した例である。フランジ部材8は、少なくとも1つ以上の突起802を具備する。この突起802がハブ座204bのハブ反当接面204dを越えて動力遮断部材側に突き出ることにより、上記第3の実施の形態のリングと同様な働きを有し、同様の効果が得られる。ここで図10に示すごとく、フランジ部材8の突起802の幅Bは、ハブ座204bの厚みとフランジ部材8の平板部分801の厚みの合計値Aに対して、B>Aという関係を有する。
本第5の実施の形態の上記以外の構成は基本的に、第1の実施の形態と同様であるのでその説明は省略する。
図11は、本発明の第6の実施の形態の動力伝達装置の図2に対応する部分拡大側断面図である。図11のように、ハブ座204bの半径方向の内側に入り込む形状で、動力遮断部材の螺子部材305の底面305aから突出した形状の少なくとも1つ以上の突起305bを設置しても、動力遮断部材が破断した際に、螺子部材305が圧縮機側に進むことを規制する構造とできる。ハブ座204bの厚さAと、前記突起305bの高さ(又は幅)Bとの関係は、B>Aの関係にある。
本第6の実施の形態の上記以外の構成は基本的に、第1の実施の形態と同様であるのでその説明は省略する。
上記の第2から第6の実施の形態の図面に関して、即ち図6から11を参照すると、図1から5に開示される第1の実施の形態の要素部分と同じ又は同様である図6から11の要素部分は、同じ参照符号により指定されている。
次に上記実施の形態の効果及び作用について説明する。
本発明の第1の実施の形態の動力伝達装置により以下の効果が期待できる。
・螺子締結を利用したトルクリミッタ方式において、回転軸にストレート部を設けて、破断した場合に、動力遮断部材の螺子部がインナーハブのハブ座に当接することを阻止することにより、動力遮断を円滑に行い、動力遮断部材が破断しても動力が遮断出来ないという不具合を回避できる。
本発明の第2から第6の実施の形態の動力伝達装置により上記第1の実施の形態の効果と同様の効果が期待できる。
上記の実施例では本発明が車両用カーエアコンの圧縮機のための動力伝達装置として使用された例を示したが、本発明はこれ以外の用途に適用されても良く、本発明の適用をカーエアコン用に限定するものではない。
上記において記載した、あるいは添付図面に示した実施の形態において、駆動源の動力は、ベルト及びプーリを介して伝達される構成で説明されたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、歯車等の別の機構を介して動力が伝達されても良い。
上記の実施の形態は本発明の例であり、本発明は、該実施の形態により制限されるものではなく、請求項に記載される事項によってのみ規定されており、上記以外の実施の形態も実施可能である。
図1は、本発明に係る動力伝達装置の第1の実施の形態の図解的側断面図である。 図2は図1の動力遮断部材周辺の部分拡大側断面図である。 図3は、第1の実施の形態において、動力遮断部材が作動して破断した状態の部分拡大側断面図であり、破断直後の状態を示す。 図4は、第1の実施の形態において、動力遮断部材が作動して破断した状態の部分拡大側断面図であり、螺子部材(305)がハブ座(204b)まで進んだ状態を示す。 図5は、前記第1の実施の形態が成り立つための条件の説明図である。 図6は、本発明に係る動力伝達装置の第2の実施の形態のハブ座周辺の部分拡大側断面図である。 図7は、本発明に係る動力伝達装置の第3の実施の形態のハブ座周辺の部分拡大側断面図である。 図8は、本発明に係る動力伝達装置の第3の実施の形態の変形形態のハブ座周辺の部分拡大側断面図である。 図9は、本発明に係る動力伝達装置の第4の実施の形態のハブ座周辺の部分拡大側断面図である。 図10は、本発明に係る動力伝達装置の第5の実施の形態のハブ座周辺の部分拡大側断面図である。 図11は、本発明に係る動力伝達装置の第6の実施の形態のハブ座周辺の部分拡大側断面図である。 図12は、従来例の動力伝達装置の動力遮断部材周辺の部分拡大側断面図である。 図13は、図12の従来例において、動力遮断部材が作動して破断した状態の部分拡大側断面図であり、破断直後の状態を示す。 図14は、図12の従来例において、動力遮断部材が作動して破断した状態の部分拡大側断面図であり、螺子部材(305)がハブ座まで進んだ状態を示す。
符号の説明
1 プーリ
101 (プーリ側)凹凸部
2 ハブ
201 (ハブ側)凹凸部
204 インナーハブ
204b ハブ座
3 動力遮断部材
302 フランジ部
303 螺子部
305 螺子部材
305a 端面
4 回転軸
402 螺子部
403 ストレート部
404 軸当接面
9 ギャップ
10 動力伝達装置

Claims (11)

  1. 駆動源からの回転駆動力が伝達される回転可能な回転部(1,2)と、
    前記回転部と被駆動装置の回転軸(4)との間の過大トルクの伝達を、前記被駆動装置の方向へ移動することにより遮断する、動力遮断部材(3)であって、前記回転軸に螺子結合して一体に回転可能な動力遮断部材と、
    を具備する動力伝達装置(10)において、
    前記回転軸には、前記回転部が直接的または間接的に接触する軸当接面(404)が設けられており、更に
    前記動力遮断部材の前記被駆動装置側の端面(305a)が前記被駆動装置の方向へ移動した場合においても、前記動力遮断部材の前記端面(305a)と前記軸当接面との間に前記回転部が挟まれることを阻止する、挟み込み防止手段を備えることを特徴とする動力伝達装置。
  2. 前記挟み込み防止手段は、前記回転軸に設けられており、更に前記動力遮断部材に螺子締結するための螺子部(402)と、前記螺子部と前記軸当接面(404)の間に設けられていて且つねじ切られていないか又は前記螺子部の螺子とは異なる仕様でねじ切られる、ストレート部(403)と、を具備する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記ストレート部(403)の軸方向の幅(B)は、前記回転部が前記軸当接面に直接的または間接的に当接する部分(204b)の軸方向の厚み(A)よりも広いことを特徴とする請求項2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記ストレート部(403)の軸方向の幅(B)は、前記回転部が前記軸当接面に直接的または間接的に当接する部分(204b)の軸方向の厚み(A)から前記螺子部の1ピッチを減じた値と比べて、等しいか又はより大きいことを特徴とする請求項2に記載の動力伝達装置。
  5. 前記挟み込み防止手段は、前記軸当接面(404)と前記動力遮断部材の前記端面(305a)との間に配置された挟み込み防止部材(8)であることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  6. 前記挟み込み防止部材(8)の軸方向の幅(B)は、前記回転部の前記軸当接面(404)から前記回転部の前記端面(305a)に対面する反当接面(204d)までの距離(A)より大きいことを特徴とする請求項5に記載の動力伝達装置。
  7. 前記挟み込み防止手段は、前記動力遮断部材の前記端面(305a)において、前記被駆動装置側に伸張するように設けられた突起(305b)であることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  8. 前記突起(305b)の軸方向の幅(B)は、前記回転部が前記軸当接面に直接的または間接的に当接する部分(204b)の軸方向の厚み(A)より大きいことを特徴とする請求項7に記載の動力伝達装置。
  9. 前記突起は、前記回転部が前記軸当接面に直接的または間接的に当接する部分の径方向内側に延出し、前記軸当接面に当接可能に形成されることを特徴とする請求項8に記載の動力伝達装置。
  10. 前記回転部は、前記被駆動装置のハウジングに回転可能に支持されたプーリ(1)と、前記軸当接面に直接的または間接的に接触するハブ(2)とを具備しており、
    前記ハブは前記動力遮断部材を介して前記回転軸に接続していることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の動力伝達装置。
  11. 被駆動装置としての車両用カーエアコンの圧縮機に連結されることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の動力伝達装置。
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