JP4283418B2 - Coガス検知装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はCOガス検知装置に係り、特に、貯湯式ガス給湯器などのガス機器が排出する排気中の不完全燃焼にともなって発生される一酸化炭素ガスの濃度を測定して異常状態を検知するCOガス検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ガス給湯器の排出する不完全燃焼排ガスを検知するために、ガス給湯器の本体の排気口部分に配された接触燃焼式の検知素子を有するCO検知器を備え、CO検知器の検知素子を用いて排気中の一酸化炭素等の可燃ガス濃度を測定して異常状態を検知し、これにより、バーナへ通ずるガス供給管を安全装置としての電磁弁で遮断するようにしたものがある。
【0003】
上記CO検知器は、排気と接触可能な排気口部分に配された検知素子が図示しない温度補償用比較素子、固定抵抗及び可動抵抗とともにブリッジ回路を構成するようになっており、上記検知素子が排気に触れることで排気中の一酸化炭素濃度に応じて発熱し、その抵抗値が変化することでブリッジ回路の平衡状態が崩れ、非平衡度に応じた大きさの電圧を検知出力として出力するようになっている。
【0004】
そして、制御部がこの検知出力を入力し、検知出力が制御部内に予め定められた設定値を超えたら、排気中の一酸化炭素ガスの濃度が危険状態になったと判断して、警報信号を出力して鳴動手段であるブザーによって警報音を発生させたり、ガス供給源を遮断させ、室内に一酸化炭素ガスが充満して中毒事故が起こるのを防ぐようになっている。
【0005】
なお、CO検知器は、一般に、線径φ20〜50μmの白金線をコイル状に成形し、このコイル上に触媒を担持したアルミナをビード状に成形した検知素子と、アルミナ担持のみを成形した比較素子とを組合せこれに保護用のキャップを取付けた構成となっており、不完全燃焼排ガス中に含まれるCO、H2 と触媒との反応熱によって白金線の抵抗値が上昇する原理を利用して動作する。
【0006】
この種のCOガス検知装置においては、上記したように予め定められた固定的な警報レベルと検知出力とを比較するものなので、その前提として、検知出力が警報レベルを超えたかどうかの判断の基準となる一酸化炭素ガスを検知していない状態での0点基準値の設定を確実に行う必要がある。従来は、ガス給湯器に組み込まれた工場出荷段階等で、上記CO検知器内の可変抵抗を予め調整することにより、上記ブリッジ回路が平衡状態となるように調整して、上記0点基準値の設定を行っていた。
【0007】
しかし、上述のように設定された0点基準値は、組み込まれたガス給湯器輸送時の振動衝撃で調整済みの可変抵抗が動いてしまって変動する可能性がある。
【0008】
このように0点基準値に変動が生じたときには、検知出力が警報レベルを超えたかどうかの判断の基準となる一酸化炭素を検知していない状態での0点基準値が狂ってしまう。このような場合には、重大な誤差を含んだ検知出力と予め定められた警報レベルとが比較されるようになり、実際の一酸化炭素ガスの濃度は警報レベルにあるのに検知装置側では警報レベルに達していないと判断して、所定の安全装置が全く作動しないという危険な状態になるおそれがある。
【0009】
上述した貯湯式ガス給湯器の例として、例えば、AC100V電源を使用する強制給排気(FF)式、強制排気(FE)式ガス給湯器が挙げられる。この種のガス給湯器では、ガス給湯器の燃焼制御部がこの検知出力を入力し、検知出力が燃焼制御部内に予め定められた設定値を超えたら、排気中の一酸化炭素ガスの濃度が危険状態になったと判断して、警報信号を出力して鳴動手段であるブザーによって警報音を発生させたり、ガス供給源を遮断させ、室内に一酸化炭素ガスが充満して中毒事故が起こるのを防ぐようになっている。
【0010】
そして、上述した貯湯式ガス給湯器の燃焼制御部は、ガス給湯器の設置後ガス給湯器に電源が投入されると直ちに燃焼を開始して、貯湯温度を所定の温度まで上昇させた後、燃焼を停止し、以後貯湯部の温度を所定値に保つように燃焼と停止を繰り返すように制御するようになっているところを、ガス給湯器輸送時の振動衝撃によるずれを補正するために、ガス給湯器の設置後ガス給湯器に電源が投入されても、直ちに燃焼を開始させずに、ガス給湯器が消火していて一酸化炭素を発生していない状態にあるうちに、CO検知器の出力を0点基準値として記憶する0点基準値の補正作業を行うように構成されていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、貯湯式ガス給湯器の場合、ガス給湯器が消火していて一酸化炭素を発生していない状態にあるうちに、CO検知器の出力を0点基準値として記憶する0点基準値の補正作業を行うようにしただけでは、その後の燃焼によって貯湯部の温度が上昇すると、排気口に設けられた検知素子が貯湯部の温度の影響を受け、0点基準値補正作業時とは異なる温度で動作されるようになり、COガス検出精度に影響を与えるという問題が残る。
【0012】
また最近、自然排気(CF)式給湯器においても、排出する排気中の不完全燃焼にともなって発生される一酸化炭素ガスの濃度を測定して異常状態を検知するCOガス検知装置を組み込むことが考えられている。
【0013】
しかし、この種の貯湯式ガス給湯器は、上述したように給湯温度を制御する程度の燃焼制御部を備えるだけである。このため、燃焼制御部に、検知出力を入力し、検知出力が予め定められた設定値を超えたら、排気中の一酸化炭素ガスの濃度が危険状態になったと判断して、警報信号を出力して鳴動手段であるブザーによって警報音を発生させたり、ガス供給源を遮断させる機能を持たせることが難しい。
【0014】
そこで、この種の簡易型の貯湯式ガス給湯器に、COガス検知装置を新たに組み込むようにしても、従来のCOガス検知装置では、ガス給湯器が一酸化炭素ガスを発生していない状態にあるタイミングを見つけて0点基準値の補正動作を行うことができない。
【0015】
勿論、既存の貯湯式ガス給湯器の燃焼制御部を新たに作成し直したり作り直して、上述した0点基準値の補正動作を行えるようにすることも考えられるが、それには簡易型の貯湯式ガス給湯器自体の設計のし直しが伴い、大幅なコストアップを招くという問題が生じる。
【0016】
よって本発明は、給湯温度を制御する燃焼制御部を備えるだけの簡易型の貯湯式ガス給湯器に組み込まれ、当該既存の簡易型の貯湯式ガス給湯器に手を加えず大幅なコストアップを招くことなく、貯湯式ガス給湯器設置直後に貯湯式ガス給湯器の排出する一酸化炭素ガスを検知しない状態にあるタイミングを形成して0点基準値の補正動作を行えるようにするとともに、この初期の0点基準値の補正を貯湯部などの燃焼後の温度の影響をも考慮して精度よく行えるようにしたCOガス検知装置を提供することを課題としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するためなされた請求項1記載の発明は、図1の基本構成図に示すように、検知温度に加熱されてCOガスを検知する接触燃焼式の検知素子1aと、該検知素子を前記検知温度に加熱する加熱手段1cとを有し、前記検知素子の検知したCOガスの濃度に応じた検知出力を出力するCO検知器1と、前記加熱手段による前記検知素子の加熱を制御する加熱制御手段2a−1と、前記CO検知器がCOガスを検知していないときに出力する検知出力を0点基準値として予め記憶する0点基準値記憶手段2c−1と、該0点基準値記憶手段に記憶している0点基準値を基準として、前記CO検知器の出力する検知出力がCOガスの所定濃度に対して予め定められた値以上となったことを判定する判定手段2a−2とを備え、電源が投入されると燃焼を開始して、貯湯温度を所定の温度まで上昇させた後、燃焼を停止し、以後貯湯部の温度を所定値に保つように燃焼と停止を繰り返して給湯温度を制御する燃焼制御部を備えるだけの簡易型の貯湯式ガス給湯器に組み込まれるCOガス検知装置において、前記貯湯式ガス給湯器への前記電源投入により供給される電源電圧の立ち上がりを当該貯湯式ガス給湯器の動作開始を示す動作開始信号として入力する動作開始信号入力手段2a−3と、前記貯湯式ガス給湯器の燃焼を禁止させる燃焼制御信号を出力する燃焼制御信号出力手段2a−4と、前記貯湯式ガス給湯器が燃焼状態にあることを示す燃焼信号を入力する燃焼信号入力手段2a−5と、前記動作開始信号の入力に応じて前記加熱制御手段に前記加熱手段による前記検知素子の前記検知温度への加熱を制御させるとともに前記燃焼制御信号出力手段に前記燃焼制御信号を出力させ、前記加熱手段による前記検知素子の加熱と前記燃焼制御信号出力手段による前記燃焼制御信号の出力とにより形成された、記貯湯式ガス給湯器が燃焼状態になくかつ前記検知素子が検知温度に加熱されている状態において、前記CO検知器の検知出力を新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えて前記0点基準値記憶手段に記憶させて0点基準値の初期補正を行い、その後前記燃焼制御信号出力手段による前記燃焼制御信号の出力を終了させて前記貯湯式ガス給湯器を燃焼可能な状態にする初期補正手段2a−6と、該初期補正手段による0点基準値の初期補正後自動的に燃焼状態にされた前記貯湯式ガス給湯器の最初の1回目の燃焼が終了して前記燃焼信号の入力が無くなったとき、前記貯湯式ガス給湯器の燃焼終了後燃焼による温度が0点基準値の補正に影響がなくなった時点で、前記CO検知器の検知出力を前記所定温度に上昇された前記貯湯部の温度によって変動された新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えて前記0点基準値記憶手段に記憶させて0点基準値の補正を行う1回目燃焼補正手段2a−7とを更に備えることを特徴とするCOガス検知装置に存する。
【0022】
請求項1記載の発明によれば、電源が投入されると燃焼を開始して、貯湯温度を所定の温度まで上昇させた後、燃焼を停止し、以後貯湯部の温度を所定値に保つように燃焼と停止を繰り返して給湯温度を制御する燃焼制御部を備えるだけの簡易型の貯湯式ガス給湯器に組み込まれるCOガス検知装置において、検知温度に加熱されてCOガスを検知する接触燃焼式の検知素子1aを加熱手段1cが検知温度に加熱し、検知素子の検知したCOガスの濃度に応じた検知出力をCO検知器1が出力する。加熱制御手段2a−1が、加熱手段による検知素子の加熱を制御する。判定手段2a−2は、0点基準値記憶手段2c−1に記憶している0点基準値を基準として、CO検知器の出力する検知出力がCOガスの所定濃度に対して予め定められた値以上となったことを判定する。
【0023】
そして、初期補正手段2a−6は、貯湯式ガス給湯器への電源投入により供給される電源電圧の立ち上がりが当該貯湯式ガス給湯器の動作開始を示す動作開始信号として動作開始信号入力手段2a−3に入力されたことに応じて加熱制御手段に加熱手段による検知素子の検知温度への加熱を制御させるとともに燃焼制御信号出力手段2a−4に貯湯式ガス給湯器の燃焼を禁止させる燃焼制御信号を出力させ、加熱手段による検知素子の加熱と燃焼制御信号出力手段による燃焼制御信号の出力とにより形成された、検知素子が検知温度に加熱されかつ貯湯式ガス給湯器が燃焼状態にない状態において、CO検知器の検知出力を新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えて0点基準値記憶手段に記憶させて0点基準値の初期補正を行い、その後燃焼制御信号出力手段による燃焼制御信号の出力を終了させて貯湯式ガス給湯器を燃焼可能な状態にする。したがって、貯湯式ガス給湯器への電源投入により供給される電源電圧の立ち上がりを当該貯湯式ガス給湯器の動作開始を示す動作開始信号として入力し、貯湯式ガス給湯器に対して燃焼制御信号を出力するだけで、検知素子が検知温度に加熱されかつ貯湯式ガス給湯器が燃焼状態にない、0点基準値の初期補正を行う状態を形成し、初期補正を行った後は貯湯部の温度を所定値に保つように燃焼と停止を繰り返す貯湯式ガス給湯器本来の動作状態に戻すことができる。また、1回目燃焼補正手段2a−7は、0点基準値の初期補正後自動的に燃焼を開始した貯湯式ガス給湯器の最初の1回目の燃焼が終了したとき、貯湯式ガス給湯器の燃焼終了後燃焼による温度が0点基準値の補正に影響がなくなった時点で、CO検知器の検知出力を所定温度に上昇された貯湯部の温度によって変動された新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えて0点基準値記憶手段に記憶させて0点基準値の補正を行う。したがって、貯湯式ガス給湯器の貯湯部の熱によって変化したCO検知器の検知出力をも考慮した0点基準値の補正ができる。
【0024】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のCOガス検知装置において、前記加熱制御手段は、前記燃焼信号の入力に応じて前記加熱手段に前記検知素子を前記検知温度に加熱させ、前記燃焼信号の入力がなくなったとき前記加熱手段による前記検知素子の加熱を終了させることを特徴とするガス検知装置に存する。
【0025】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の作用に加え、加熱制御手段は、燃焼信号入力手段2a−5に燃焼信号が入力されたことに応じて加熱手段に検知素子を検知温度に加熱させ、燃焼信号の入力がなくなったとき加熱手段による検知素子の加熱を終了させるので、貯湯式ガス給湯器から燃焼信号を入力するだけで、貯湯式ガス給湯器の燃焼動作時だけCOガスの検知動作を行うようになる。
【0026】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のCOガス検知装置において、前記1回目補正手段は、前記燃焼信号の入力がなくなってからの一定時間を計時する計時手段2c−2を有し、該計時手段が一定時間の計時を行ったとき、前記貯湯式ガス給湯器の燃焼終了後燃焼による温度が0点基準値の補正に影響がなくなったとして、前記補正を行うことを特徴とするCOガス検知装置に存する。
【0027】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明の作用に加え、1回目燃焼補正手段2a−7は、燃焼信号の入力がなくなってからの一定時間を計時手段2c−2が一定時間の計時を行ったとき、貯湯式ガス給湯器の燃焼終了後燃焼による温度が0点基準値の補正に影響がなくなったとして補正を行うので、一定時間を計時するだけで適時に1回目燃焼補正を行うことができる。
【0028】
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載のCOガス検知装置において、前記1回目補正手段は、前記燃焼信号の入力がなくなってから前記検知素子の抵抗値に基づいてCO検知器の温度を検出する温度検出手段2a−8を有し、該温度検出手段により検出した温度が0点基準値の補正に影響ない温度となったとき、前記補正を行うことを特徴とするCOガス検知装置に存する。
【0029】
請求項4記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明の作用に加え、1回目燃焼補正手段2a−7は、燃焼信号の入力がなくなってから検知素子の抵抗値に基づいて温度検出手段2a−8により検出したCO検知器の温度が0点基準値の補正に影響ない温度となったとき補正を行うので、1回目燃焼補正のためのタイミングを簡単にかつ的確に見つけることのできる。
【0032】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載のCOガス検知装置において、前記燃焼信号入力手段は、前記貯湯式ガス給湯器のフレームロッドの発生する信号を燃焼信号として入力することを特徴とするCOガス検知装置に存する。
【0033】
請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4の何れかに記載の発明の作用に加え、燃焼信号入力手段は、貯湯式ガス給湯器のフレームロッドの発生する信号を燃焼信号として入力するので、貯湯式ガス給湯器において燃焼状態を監視するための信号がそのまま流用することができる。
【0034】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れかに記載のCOガス検知装置において、新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えて前記0点基準値記憶手段に記憶させるための前記CO検知器の検知出力が予め定めた範囲内にないとき前記検知素子に異常ありと判定する異常判定手段2a−9を更に備えることを特徴とするCOガス検知装置に存する。
【0035】
請求項6記載の発明によれば、請求項1〜5の何れかに記載の発明の作用に加え、異常判定手段2a−9は、新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えて0点基準値記憶手段に記憶させるためのCO検知器の検知出力が予め定めた範囲内にないとき検知素子に異常ありと判定するので、0点基準値の補正動作の過程で検知素子或いはCO検知器の異常を検出することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図2は既存のガス機器として既存の貯湯式ガス給湯器に適用されるように構成された本発明によるCOガス検知装置の一実施の形態を示す回路ブロック図である。同図において、COガス検知装置は、図示しない貯湯式ガス給湯器の排出する不完全燃焼排ガスを検知するために、ガス給湯器の本体の排気口部分に配された接触燃焼式の検知素子1aを有するCO検知器1を備える。接触燃焼式の検知素子1aは、検知素子を検知温度に加熱する加熱手段である定電流印加回路1cとアース間に、温度補償用の基準素子1bと直列に接続されている。直列に接続された検知素子1a及び基準素子1bとともにブリッジ回路を構成する図示しない固定抵抗及び可動抵抗などは、検知素子1aが排気に触れることで排気中の一酸化炭素濃度に応じて発熱し、その抵抗値が変化することでブリッジ回路の平衡状態が崩れ、非平衡度に応じた大きさの電圧を検知出力として出力するCO検知器1の検知出力回路1dを形成している。
【0037】
COガス検知装置はまた、定電流印加回路1cによる検知素子1aの加熱を制御する加熱制御手段2a−1として機能する中央処理ユニット(CPU)2aを内蔵するマイクロコンピュータ(以下μCOMと略記する)2を有する。μCOM2は図示しない読み出し専用のメモリであるROM2b内蔵し、CPU2aがこのROM2b内に格納したプログラムに従って処理を行う。
【0038】
μCOM2はまた、CPU2aによる処理の過程で作業領域として使用されるワークエリアや各種のデータを一時的に記憶するメモリエリアをもった読み出し書き込み自在のRAM2cも内蔵している。そして、RAM2c内には、CO検知器がCOガスを検知していないときに出力する検知出力を0点基準値として予め記憶する0点基準値記憶手段2c−1として働く0点基準値記憶エリアが形成されており、CPU2aは0点基準値記憶エリアに記憶している0点基準値を基準として、CO検知器の出力する検知出力がCOガスの所定濃度に対して予め定められた値以上となったことを判定する判定手段2a−2としても機能している。このように判定手段2a−2としても機能しているCPU2aは、CO検知器の出力する検知出力がCOガスの所定濃度に対して予め定められた値以上となったことを判定したとき、図示しないブザーを鳴動させたり、図示しないインジケータを点灯させて、COガスが危険濃度になっていることを警告するための警報信号を、警報信号出力端子3dを介して出力する。
【0039】
COガス検知装置はまた、貯湯式ガス給湯器の電源回路を介して電源供給を受ける電源端子3aを備え、μCOM2のCPU2aはこの電源端子3aの電源電圧の立ち上がりを監視し、ガス給湯器の動作開始を示す動作開始信号として入力する動作開始信号入力手段2a−3としても機能している。
【0040】
COガス検知装置はさらに、例えば、ガス給湯器の主弁を開閉する信号線が接続される信号線端子3bを備え、μCOM2のCPU2aはこの信号線端子3bをLレベルにすることによって、ガス給湯器へのガス供給を停止させてガス給湯器の燃焼を禁止させる燃焼制御信号として出力する燃焼制御信号出力手段2a−4としても機能している。なお、ガス給湯器の燃焼を禁止させる方法としては、具体的には、バーナにガスを供給する管路に設けられ弁開状態にある主弁を弁閉させて行うことが一般に考えられる。この燃焼制御信号出力手段2a−4として機能するCPU2aは、COガスの所定濃度に対して予め定められた値以上となったことを判定したとき、それ以上にCOガスの濃度が上がると人体に危険を及ぼすので、信号線端子3bをLレベルにして、ガス給湯器の燃焼を禁止させる燃焼制御信号として出力するようにすることが好ましい。
【0041】
COガス検知装置はさらにまた、ガス給湯器が燃焼中を検出するために有しているフレームロッドからの信号を入力する信号入力端子3cを備え、μCOM2のCPU2aはこの信号入力端子3cの信号を監視し、ガス給湯器が燃焼状態にあることを示す燃焼信号として入力する燃焼信号入力手段2a−5としても機能している。
【0042】
また、COガス検知装置が備えるμCOM2のCPU2aは、貯湯式ガス給湯器の動作開始に応じて、例えば、上述したように電源端子3aの電源電圧の立ち上がりを動作開始信号として入力したことに応じて、定電流印加回路1cに検知素子1a及び基準素子1bを通じてアースに定電流を供給させる制御を行って、検知素子を検知温度に加熱させるとともに、信号線端子3bをLレベルにすることによって、弁開状態にある主弁を弁閉させて貯湯式ガス給湯器へのガス供給を停止させて貯湯式ガス給湯器の燃焼を禁止させる燃焼制御信号として出力させ、貯湯式ガス給湯器が燃焼状態になくかつ検知素子1aが検知温度に加熱されている状態において、CO検知器1の検知出力回路1dが出力している検知出力を新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えてRAM2c内に形成した0点基準値記憶手段2c−1に記憶させて0点基準値の初期補正を行い、その後燃焼制御信号の出力を終了させて貯湯式ガス給湯器を燃焼状態にする初期補正手段2a−6としても機能している。
【0043】
また、COガス検知装置が備えるμCOM2のCPU2aは、初期補正手段による0点基準値の初期補正後燃焼を開始した貯湯式ガス給湯器の最初の1回目の燃焼が貯湯部の温度が予め定めた設定温度に達して自動的に終了したとき、貯湯式ガス給湯器の燃焼終了後燃焼による温度が0点基準値の補正に影響がなくなった時点で、CO検知器の検知出力を新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えて0点基準値記憶エリアに記憶させて0点基準値の補正を行う1回目燃焼補正手段2a−7としても機能している。
【0044】
上述したように加熱制御手段2a−1として機能するμCOM2のCPU2aは、信号入力端子3cへの燃焼信号の入力に応じて定電流印加回路1cに検知素子1a及び基準素子1bを通じてアースに定電流を供給させ、燃焼信号の入力がなくなったとき定電流印加回路1cに検知素子1a及び基準素子1bを通じてアースに定電流を供給させるのを止めさせ検知素子1aの加熱を終了させる。
【0045】
上述したように1回目補正手段2a−7として機能するμCOM2のCPU2aはまた、燃焼信号の入力がなくなってからの一定時間を計時するためRAM2c内に形成した計時エリアを計時手段2c−3として有し、この計時エリアが一定時間の計時を行ったとき、ガス給湯器の燃焼終了後燃焼による温度が0点基準値の補正に影響がなくなったとして、上述した1回目補正を行う。この1回目補正の仕方は、燃焼信号の入力がなくなってからの時間を計時するだけでよいので、非常に簡便に実行することができる。
【0046】
なお、1回目補正手段2a−7として機能するμCOM2のCPU2aは、計時エリアが一定時間の計時を行ったとき、ガス給湯器の燃焼終了後燃焼による温度が0点基準値の補正に影響がなくなったとして1回目補正を行う代わりに、燃焼信号の入力がなくなってから検知素子1aの抵抗値に基づいて温度を検出して温度に応じた大きさの温度信号を出力する温度検出回路1eからの温度信号を入力し、CO検知器の温度を検出する温度検出手段2a−8としても機能し、この機能により検出した温度が0点基準値の補正に影響ない温度となったとき1回目補正を行うようにしてもよい。このようにした場合、検知素子1aの実際の温度によって、非常に適時に1回目補正が実行できるので、より正確な1回目補正を短時間に行える。
【0047】
さらに、COガス検知装置が備えるμCOM2のCPU2aは、新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えてRAM2c内に形成した0点基準値記憶エリアに記憶させるためのCO検知器1の検知出力が予め定めた範囲内にないとき検知素子1aに異常ありと判定する異常判定手段2a−9としても機能している。このように異常判定手段2a−9としても機能しているμCOM2のCPU2aが検知素子1aに異常ありと判定したときには、以後検知素子1a又はこの検知素子1aを有するCO検知器1を正常に機能させることができないので、図示しないブザーを鳴動させたり、図示しないインジケータを点灯させて、検知素子或いは検知器が異常状態になっていて素子又は検知器の交換が必要なことを警告するための異常信号を異常信号出力端子3eを介して出力する。
【0048】
図2を参照して構成を説明したCOガス検知装置の動作を以下説明する。図示のCOガス検知装置は、図示しないガス給湯器のコンセントをAC100V電源に差し込むと、ガス給湯器の電源回路を介して給湯器本体の各部に電源が供給される。この電源投入によってガス給湯器の制御回路が動作状態に入るが、ガス給湯器の電源回路からCO検知装置の電源端子3aにも電源が供給され、これに応じてμCOM2のCPU2aも動作を開始する。
【0049】
電源が投入されたμCOM2のCPU2aはこのことによってガス給湯器の動作開始を知り、ガス給湯器が燃焼動作を開始しないように、ガス給湯器に対して燃焼動作を禁止するため信号線端子3bをLレベルにする燃焼制御信号を出力する。信号線端子3bをLレベルにすることによって、弁開状態にある主弁を弁閉させてガス給湯器へのガス供給を停止させてガス給湯器の燃焼を禁止させる。
【0050】
その後、定電流印加回路1cに検知素子1a及び基準素子1bを通じてアースに定電流を供給させて、検知素子を検知温度に加熱させる。検知素子1aが検知温度に加熱させるため例えば一定時間の経過を待って、CO検知器1の検知出力回路1dが出力している検知出力を取り込み、この取り込んだ検知出力が予め定めた範囲内にあるかどうかを判定する。この判定の結果、範囲内にあるときには、この取り込んだ検知出力を新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えてRAM2c内に形成した0点基準値記憶エリアに記憶させて0点基準値の初期補正を行う。その後燃焼制御信号の出力を終了させてガス給湯器の燃焼禁止状態を解くことによって、ガス給湯器は燃焼状態又は燃焼可能な状態になる。なお、検知出力が予め定めた範囲内にないときには、異常信号を出力して検知素子1a又はCO検知器1の交換を警報する。なお、異常信号の出力により行われる警報は、図示しないリセットスイッチの操作が行われるまで継続される。
【0051】
ガス給湯器が貯湯式の場合、ガス給湯器のコンセントをAC100V電源に差し込むことによって、自動的に燃焼状態に入るので、上述したように燃焼の禁止を解くことによって自動的に1回目の燃焼を開始して燃焼信号が入力されるようになるので、検知素子1aの検知温度への加熱状態は持続され、この期間0点基準値記憶エリアに記憶した0点基準値を基準として、CO検知器の出力する検知出力がCOガスの所定濃度に対して予め定められた値以上となるかどうかの判定が行われる。この判定の結果、所定濃度以上のCOガスを検知しないときには燃焼信号の入力がなくなるまでCO検知器の出力する検知出力を繰り返し取り込み、この検知出力がCOガスの所定濃度に対して予め定められた値以上となるかどうかの判定を繰り返す。所定濃度以上のCOガスの検知が行わたときには警報信号を出力して警報を行う。
【0052】
1回目の燃焼が終わって燃焼信号の入力がなくなったときには、定電流印加回路1cに検知素子1a及び基準素子1bを通じてアースに定電流を供給させるのを止めず、ガス給湯器の燃焼終了後燃焼による温度が0点基準値の補正に影響がなくなるのを待って、CO検知器の検知出力を取り込み、この取り込んだ検知出力を新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えてRAM2c内に形成した0点基準値記憶エリアに記憶させて0点基準値の1回目燃焼補正を行う。1回目燃焼補正を行った後は、検知素子1aを検知温度に加熱する動作を停止して、その後の燃焼信号の入力を待つ。なお、警報信号の出力により行われる警報は、図示しないリセットスイッチの操作が行われるまで継続される。
【0053】
ガス給湯器の燃焼が開始して2回目以降燃焼による燃焼信号が入力されると、定電流印加回路1cに検知素子1a及び基準素子1bを通じてアースに定電流を供給させて、検知素子を検知温度に加熱させ、検知素子1aが検知温度に加熱させるため例えば一定時間の経過を待って、CO検知器1の検知出力回路1dが出力している検知出力を取り込み、取り込んだ検知出力がCOガスの所定濃度に対して予め定められた値以上となるかどうかの判定を行い、この判定の結果、所定濃度以上のCOガスを検知しないときには燃焼信号の入力がなくなるまでCO検知器の出力する検知出力を繰り返し取り込み、この検知出力がCOガスの所定濃度に対して予め定められた値以上となるかどうかの判定を繰り返す。所定濃度以上のCOガスの検知が行わたときには、上述したように警報信号を出力して警報を行う。
【0054】
ガス給湯器の燃焼動作が終了して燃焼信号の入力がなくなったときには、検知素子1aを検知温度に加熱する動作を停止して次の燃焼信号の入力を待つ。
【0055】
ガス給湯器の燃焼終了後燃焼による温度が0点基準値の補正に影響がなくなったことを判断するためには、一定時間の計時を行うか、温度検出回路1eからの温度信号を利用することができるが、温度補償を行うために設けられた温度検出回路1eからの温度信号を用いるようにした方が、別個に何らの手段も設ける必要がなく、しかも補正精度も上がる。
【0056】
以上概略説明したCOガス検知装置の動作の詳細を、COガス検知装置が備えるμCOM2のCPU2aが予め定めたプログラムに従って行う処理を示す図及び図のフローチャートを参照して以下説明する。
【0057】
CPU2aは、ガス給湯器のコンセントがAC100V電源に差し込まれることによってガス給湯器の電源回路から電源電圧が電源端子3aに供給されることによって動作を開始し、その最初のステップS1においてガス給湯器に対して燃焼制御信号を信号線端子3bから出力することによってガス給湯器の燃焼を禁止する。その後ステップS2に進んで定電流印加回路1cに検知素子1a及び基準素子1bを通じてアースに定電流を供給させて加熱を開始させ、ステップS3において検知素子1aがCOガスを検知するのに必要な例えば検知温度に加熱されステップS3の判定がYESになったところでステップS4に進み、ここでCO検知器1の検知出力を取り込む。
【0058】
その後ステップS5において取り込んだ検知出力が所定の範囲内にあるか否かを判定する。所定範囲内になくステップS5の判定がNOのときにはステップS6に進んで検知素子1a或いはCO検知器1に異常があることを警報するための警報信号を端子3eを介して出力する。検知出力が所定の範囲内にあってステップS5の判定がYESのときにはステップS7に進んで取り込んだ検知出力を新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えてRAM2c内に形成した0点基準値記憶エリアに記憶させて0点基準値の初期補正を行う。その後ステップS8に進んで上記ステップS1において出力した燃焼制御信号をなくして燃焼制御信号の出力を終了させる。貯湯式ガス給湯器では、燃焼禁止が解かれることによって、貯湯温度が所定温度になるように1回目の燃焼が自動的に開始され、その後所定温度を保つように燃焼と燃焼停止が繰り返される。
【0059】
1回目の燃焼が自動的に開始されるので、定電流印加回路1cからの定電流が検知素子1a及び基準素子1bを通じてアースに供給され続けられ、検知素子1aは加熱状態に保持される。次にステップS9進んでCO検知器1の検知出力を取り込みこの取り込んだ検知出力が所定濃度に相当する値以上であるか否かを判定する。
【0060】
所定濃度以上に相当する値のときにはステップS10に進んで端子3dに警報信号を出力し、COガスが危険なレベルになっていることを図示しない警報手段に警報を発生させる。この警報信号はガス給湯器の主弁を弁閉してガス供給を遮断し、危険な燃焼を終わらせるためにも使用されうる。ステップS9の判定がNOのとき、すなわち、検知出力が所定濃度以上に相当しない値のときには、ステップS11に進んで燃焼信号が端子3cに入力されているか否かを判定する。燃焼信号が入力されていてステップS11の判定がYESのときにはガス給湯器のCOガスの監視が必要であるので、上記ステップS9に戻ってガス給湯器の排出するCOガスの濃度監視を継続して行う。ステップS11の判定がNOで燃焼信号の入力がなくなったときには、1回目の燃焼が終了し貯湯部の温度が所定温度に上昇した状態になる。そこで、ステップS12に進んで検知素子1aの温度が低下してガス給湯器の1回目の燃焼終了後燃焼による温度が0点基準値の補正に影響がなくなるのを待つ。ガス給湯器の燃焼終了後燃焼による温度が0点基準値の補正に影響がなくなるほどに低下してステップS12の判定がYESとなったときには、ステップS13に進んで検知出力を取り込み、この取り込んだ検知出力を新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えてRAM2c内に形成した0点基準値記憶エリアに記憶させて0点基準値の1回目燃焼補正を行う。次のステップS14において1回目の燃焼によって上昇した貯湯部の温度によって変動する0点基準値の補正を行う1回目燃焼補正を行った後は、ステップS15において加熱を停止してから上記ステップS16に進んでその後のガス給湯器の燃焼開始によって発生される燃焼信号の入力を待つ。
【0061】
燃焼信号の入力があってステップS16の判定がYESのときにはステップS17に進んで定電流印加回路1cに検知素子1a及び基準素子1bを通じてアースに定電流を供給させて加熱を開始させ、ステップS18において検知素子1aがCOガスを検知するのに必要な例えば検知温度に加熱されるのを待ってステップS19においてCO検知器1の検知出力を取り込む。そして、次のステップS20においてステップS19で取り込んだCO検知器1の検知出力が所定濃度に相当する値以上であるか否かを判定する。所定濃度以上に相当する値のときにはステップS21に進んで端子3dに警報信号を出力し、COガスが危険なレベルになっていることを図示しない警報手段に警報を発生させるとともにガス給湯器の主弁を弁閉してガス供給を遮断し、危険な燃焼を終わらせる。
【0062】
ステップS20の判定がNOのとき、すなわち、検知出力が所定濃度以上に相当しない値のときには、ステップS22に進んで燃焼信号が端子3cに入力されているか否かを判定し、燃焼信号が入力されていてステップS22の判定がYESのときにはガス給湯器のCOガスの監視が必要であるので、上記ステップS19に戻ってCO検知器1の検知出力を取り込んでステップS20においてガス給湯器の排出するCOガスの濃度監視を継続して行う。ステップS22の判定がNOで燃焼信号の入力がなくなったときにはステップS23に進んで定電流印加回路1cから検知素子1a及び基準素子1bを通じてアースに定電流を供給することを終わらせ、検知素子1aの加熱を中止させてから上記ステップS16に戻り、次のガス給湯器の燃焼を待ち、以後は燃焼がある毎に、ステップS16〜S23のステップを繰り返す。
【0063】
以上説明した実施の形態によれば、動作開始信号が入力されたことに応じて検知素子1aを検知温度に加熱するとともに燃焼制御信号を出力して貯湯式ガス給湯器の燃焼を禁止し、ガス給湯器が燃焼状態になくかつ検知素子1aが検知温度に加熱されている状態において、CO検知器1の検知出力を新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えて0点基準値記憶手段に記憶させて0点基準値の初期補正を行い、その後燃ガス給湯器を燃焼状態にするので、ガス給湯器から動作開始信号を入力し、ガス給湯器に対して燃焼制御信号を出力するだけで、0点基準値の初期補正を行う状態を形成し、初期補正を行った後はガス給湯器を自動的に本来の動作状態に戻すことができる。また、0点基準値の初期補正後燃焼を開始した貯湯式ガス給湯器の最初の1回目の燃焼が終了したとき、貯湯式ガス給湯器の燃焼終了後燃焼による温度が0点基準値の補正に影響がなくなった時点で、CO検知器の検知出力を新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えて0点基準値記憶手段に記憶させて0点基準値の補正を行うので、貯湯式ガス給湯器の貯湯部の熱によって変化したCO検知器の検知出力をも考慮した0点基準値の補正ができる。
【0064】
また、燃焼信号が入力されたことに応じて検知素子1aを検知温度に加熱させ、燃焼信号の入力がなくなったとき検知素子1aの加熱を終了させるので、ガス給湯器から燃焼信号を入力するだけで、ガス給湯器の燃焼動作時だけCOガスの検知動作を行うようになる。
【0065】
さらに、燃焼信号の入力がなくなってから一定時間の計時を行ったとき、ガス給湯器の燃焼終了後燃焼による温度が0点基準値の補正に影響がなくなったとして補正を行うので、一定時間を計時するだけで適時に1回目燃焼補正を行うことができる。
【0066】
さらにまた、燃焼信号の入力がなくなってから検知素子の抵抗値に基づいてCO検知器の温度が0点基準値の補正に影響ない温度となったとき1回目燃焼補正を行うので、1回目燃焼補正のためのタイミングを簡単にかつ的確に見つけることができる。
【0067】
また、ガス給湯器の電源電圧の立ち上がりを動作開始信号として入力するので、電源の供給をガス給湯器から受けるだけで、ガス給湯器の動作開始を知ることができる。
【0068】
また、ガス給湯器のフレームロッドの発生する信号を燃焼信号として入力するので、ガス給湯器において燃焼状態を監視するための信号がそのまま流用することができる。
【0069】
また、新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えて記憶させるためのCO検知器の検知出力が予め定めた範囲内にないとき検知素子1aに異常ありと判定するので、0点基準値の補正動作の過程で検知素子或いはCO検知器の異常を検出することができる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、貯湯式ガス給湯器への電源投入により供給される電源電圧の立ち上がりを当該貯湯式ガス給湯器の動作開始を示す動作開始信号として入力されたことに応じて、貯湯式ガス給湯器に対して燃焼制御信号を出力することにより、貯湯式ガス給湯器の排出する一酸化炭素ガスを検知しない0点基準値の初期補正を行う状態を形成し、初期補正を行った後は貯湯式ガス給湯器を自動的に本来の動作状態に戻すことができる。しかも、0点基準値の初期補正後自動的に燃焼を開始した貯湯式ガス給湯器の最初の1回目の燃焼が終了したとき、貯湯式ガス給湯器の燃焼終了後燃焼による温度が0点基準値の補正に影響がなくなった時点で、CO検知器の検知出力を所定温度に上昇された貯湯部の温度によって変動された新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えて0点基準値記憶手段に記憶させて0点基準値の補正を行い、燃焼後の貯湯部の熱によって変化したCO検知器の検知出力をも考慮した0点基準値の補正ができる。したがって、電源が投入されると燃焼を開始して、貯湯温度を所定の温度まで上昇させた後、燃焼を停止し、以後貯湯部の温度を所定値に保つように燃焼と停止を繰り返して給湯温度を制御する燃焼制御部を備えるだけの既存の簡易型の貯湯式ガス給湯器に手を加えず大幅なコストアップを招くことなく、貯湯式ガス給湯器設置直後の初期の0点基準値の補正を燃焼後の貯湯部の熱によって変化したCO検知器の検知出力をも考慮して精度よく行えるようにしたCOガス検知装置が得られる。
【0073】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加え、貯湯式ガス給湯器から燃焼信号を入力するだけで、貯湯式ガス給湯器の燃焼動作時だけCOガスの検知動作を行うようになるので、既存の貯湯式ガス給湯器に手を加えず大幅なコストアップを招くことなく、検知素子にCOガスを検出するとき以外に無用の加熱をなくすることができるCOガス検知装置が得られる。
【0074】
請求項3記載の発明によれば、一定時間を計時するだけで適時に1回目燃焼補正を行うことができるので、請求項1又は2記載の発明の効果に加え、1回目燃焼補正のためのタイミングを簡単にかつ的確に見つけることのできるCOガス検知装置が得られる。
【0075】
請求項4記載の発明によれば、1回目燃焼補正のためのタイミングを簡単にかつ的確に見つけることのできるので、請求項1又は2記載の発明の効果に加え、より精度良く0点基準値の1回目燃焼補正を行うことができるCOガス検知装置が得られる。
【0077】
請求項5記載の発明によれば、貯湯式ガス給湯器において燃焼状態を監視するための信号がそのまま流用することができるので、請求項1〜4の何れかに記載の発明の効果に加え、貯湯式ガス給湯器の燃焼に的確に同期して動作可能なCOガス検知装置が得られる。
【0078】
請求項6記載の発明によれば、0点基準値の補正動作の過程で検知素子或いはCO検知器の異常を検出することができるので、請求項1〜5の何れかに記載の発明の効果に加え、検知素子或いはCO検知器の異常を別個に検出することを必要なくしたCOガス検知装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるCOガス検知装置の基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明による貯湯式ガス給湯器用として構成したCO検知装置の一実施の形態を示すブロック構成図である。
【図3】図2中のμCOM内のCPUが行う処理の一部を示すフローチャートである。
【図4】図2中のμCOM内のCPUが行う処理の他の一部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 CO検知器
1a 検知素子
1c 加熱手段(定電流印加回路)
2a−1 加熱制御手段(CPU)
2a−2 判定手段(CPU)
2a−3 動作開始信号入力手段(CPU)
2a−4 燃焼制御信号出力手段(CPU)
2a−5 燃焼信号入力手段(CPU)
2a−6 初期補正手段(CPU)
2a−7 1回目燃焼補正手段(CPU)
2a−8 温度検出手段(CPU)
2a−9 異常判定手段(CPU)
2c−1 0点基準値記憶手段(RAM)
2c−2 計時手段(RAM)

Claims (6)

  1. 検知温度に加熱されてCOガスを検知する接触燃焼式の検知素子と、該検知素子を前記検知温度に加熱する加熱手段とを有し、前記検知素子の検知したCOガスの濃度に応じた検知出力を出力するCO検知器と、前記加熱手段による前記検知素子の加熱を制御する加熱制御手段と、前記CO検知器がCOガスを検知していないときに出力する検知出力を0点基準値として予め記憶する0点基準値記憶手段と、該0点基準値記憶手段に記憶している0点基準値を基準として、前記CO検知器の出力する検知出力がCOガスの所定濃度に対して予め定められた値以上となったことを判定する判定手段とを備え、電源が投入されると燃焼を開始して、貯湯温度を所定の温度まで上昇させた後、燃焼を停止し、以後貯湯部の温度を所定値に保つように燃焼と停止を繰り返して給湯温度を制御する燃焼制御部を備えるだけの簡易型の貯湯式ガス給湯器に組み込まれるCOガス検知装置において、
    前記貯湯式ガス給湯器への電源投入により供給される電源電圧の立ち上がりを当該貯湯式ガス給湯器の動作開始を示す動作開始信号として入力する動作開始信号入力手段と、
    前記貯湯式ガス給湯器の燃焼を禁止させる燃焼制御信号を出力する燃焼制御信号出力手段と、
    前記貯湯式ガス給湯器が燃焼状態にあることを示す燃焼信号を入力する燃焼信号入力手段と、
    前記動作開始信号の入力に応じて前記加熱制御手段に前記加熱手段による前記検知素子の前記検知温度への加熱を制御させるとともに前記燃焼制御信号出力手段に前記燃焼制御信号を出力させ、前記加熱手段による前記検知素子の加熱と前記燃焼制御信号出力手段による前記燃焼制御信号の出力とにより形成された、前記検知素子が検知温度に加熱されかつ前記貯湯式ガス給湯器が燃焼状態にない状態において、前記CO検知器の検知出力を新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えて前記0点基準値記憶手段に記憶させて0点基準値の初期補正を行い、その後前記燃焼制御信号出力手段による前記燃焼制御信号の出力を終了させて前記貯湯式ガス給湯器を燃焼可能な状態にする初期補正手段と、
    該初期補正手段による0点基準値の初期補正後自動的に燃焼状態にされた前記貯湯式ガス給湯器の最初の1回目の燃焼が終了して前記燃焼信号の入力が無くなったとき、前記貯湯式ガス給湯器の燃焼終了後燃焼による温度が0点基準値の補正に影響がなくなった時点で、前記CO検知器の検知出力を前記所定温度に上昇された前記貯湯部の温度によって変動された新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えて前記0点基準値記憶手段に記憶させて0点基準値の補正を行う1回目燃焼補正手段と
    を更に備えることを特徴とするCOガス検知装置。
  2. 前記加熱制御手段は、前記燃焼信号の入力に応じて前記加熱手段に前記検知素子を前記検知温度に加熱させ、前記燃焼信号の入力がなくなったとき前記加熱手段による前記検知素子の加熱を終了させる
    ことを特徴とする請求項1記載のCOガス検知装置。
  3. 前記1回目補正手段は、前記燃焼信号の入力がなくなってからの一定時間を計時する計時手段を有し、該計時手段が一定時間の計時を行ったとき、前記貯湯式ガス給湯器の燃焼終了後燃焼による温度が0点基準値の補正に影響がなくなったとして、前記補正を行う
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のCOガス検知装置。
  4. 前記1回目補正手段は、前記燃焼信号の入力がなくなってから前記検知素子の抵抗値に基づいてCO検知器の温度を検出する温度検出手段を有し、該温度検出手段により検出した温度が0点基準値の補正に影響ない温度となったとき、前記補正を行う
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のCOガス検知装置。
  5. 前記燃焼信号入力手段は、前記貯湯式ガス給湯器のフレームロッドの発生する信号を燃焼信号として入力する
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のCOガス検知装置。
  6. 新しい0点基準値としてそれ以前の0点基準値に代えて前記0点基準値記憶手段に記憶させるための前記CO検知器の検知出力が予め定めた範囲内にないとき前記検知素子に異常ありと判定する異常判定手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のCOガス検知装置。
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