JP2556177Y2 - 燃焼装置 - Google Patents

燃焼装置

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JP2556177Y2
JP2556177Y2 JP1991021312U JP2131291U JP2556177Y2 JP 2556177 Y2 JP2556177 Y2 JP 2556177Y2 JP 1991021312 U JP1991021312 U JP 1991021312U JP 2131291 U JP2131291 U JP 2131291U JP 2556177 Y2 JP2556177 Y2 JP 2556177Y2
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正登 近藤
順裕 土屋
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株式会社ガスター
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は例えば屋内外設置型給湯
器、暖房器などの燃焼装置にかかわり、特に排気中の酸
素濃度を検出するセンサが設けられている燃焼装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は一般的なガス燃焼式給湯器の模式
図を示したもので、この種の給湯器1はガスバーナ2を
含む燃焼室3と、この燃焼室3の給排気を行う燃焼ファ
ン4と、熱交換器5と、排気筒6と、火炎を検知する給
湯フレームロッド9と、制御部8とを有している。この
制御部8は給湯器の水栓(図示せず)が開けられたとき
に、燃焼ファン4を回転しながらガスバーナ2の燃焼点
火を行い、熱交換器5で加熱された湯水を台所や浴室あ
るいは洗面台等所望の場所に供給制御する。
【0003】この種のガス燃焼式の給湯器1では、従来
から例えば給気側に設けられているフィルタ(図示せ
ず)の塵による目詰まり等による外的条件によって燃焼
室3への流入空気量が不足すると、ガスバーナ2は不完
全燃焼をおこし、排気中の酸素量が減少し、ガスバーナ
2の最適な燃焼範囲から外れてしまい、その結果、例え
ば、一酸化炭素ガスが発生し、一酸化炭素中毒のおそれ
がある。このため図の破線で示すように、酸素濃度の
検出可能な酸素検出センサ(O2 センサ7)を燃焼装置
1の排気通路6に設けて、このO2 センサ7によって酸
素の濃度を測定して燃焼状態を制御したり、異常を検知
して燃焼動作の安全制御を行う燃焼装置が提案されてい
る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかるにこの種のO2
センサ7は周知のように経時変化や振動等により酸素濃
度に対応して出力電圧特性がドリフト(零点が移行)し
て、正確な酸素濃度を検出できない恐れがあった。酸素
濃度とO2 センサ7の出力との相関は図3に示すように
2 センサ7が正常な状態では酸素濃度とセンサ出力電
圧との関係は実線Cで示される。排気中の酸素濃度が減
少し不完全燃焼をおこす限界濃度を例えばD%とし、そ
のときの出力電圧V2 を検出して燃焼停止等の安全動作
を行うようにすると、O2 センサ7が振動等でドリフト
をおこして特性が破線に示すように変化すると酸素濃度
の下限界の出力値V2 を検知したときの酸素濃度はA%
となり、D%よりも低い酸素濃度のときに危険な状態に
ったものと判断されてしまう
【0005】また、一般に、燃焼装置を運転する場合に
は、図4に示すように、O2 センサ7の検出信号(酸素
濃度)に応じて適切な燃焼状態となるように燃焼量の制
御が行われるが、この場合も、O2 センサ7の特性がド
リフトすると良好な燃焼量制御ができなくなるという問
題が生じる。
【0006】本考案は上記従来の課題を解決するために
なされたものであり、その目的はO2 センサが、経時変
化や振動等によってドリフトをおこしたときにおいて
も、間欠的・自動的に較正を行い酸素濃度を安定に検出
して装置の安全動作を図ることができる燃焼装置を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は上記目的を達成
するために次のように構成されている。すなわち、本考
案は、酸素の濃度を検出する酸素検出センサを設け、こ
の酸素検出センサの検出信号に基づいて燃焼装置の燃焼
制御や酸欠に対する安全動作を行う燃焼装置において、
燃焼の停止を検出する燃焼停止検出部と、この燃焼停止
検出部が燃焼停止を検出した後、燃焼室内の排気ガスが
排出されるに要する時間として予め定められた時間が経
過した以降の設定時間間隔ごとに間欠的に前記酸素検出
センサの検出信号を取り入れ、その都度当該酸素検出セ
ンサの較正を行うセンサ較正部とを有し、該センサ較正
部は、予め与えられる新鮮な空気中の酸素濃度に対応す
る基準センサ出力値と前記酸素検出センサの検出出力値
とを比較し基準センサ出力値に対して検出出力値にドリ
フトが生じていたときにはそのドリフト成分を零にして
検出出力値を基準センサ出力値に一致させる較正を行う
構成としたことを特徴として構成されている。
【0008】
【作用】燃焼装置が燃焼している状態で、その燃焼が停
止したときに燃焼停止検出部はその燃焼停止を検出し、
その信号をセンサ較正部に加える。
【0009】センサ較正部はその信号を受けて、燃焼が
停止しているときにO2 センサの較正動作を行って、次
に燃焼が開始されたときに酸素濃度を正しく検出できる
状態にする。
【0010】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、本実施例の説明において、従来例と同一の
部分には同一符号を付し、その詳細な重複説明は省略す
る。
【0011】図1に本考案の一実施例の燃焼装置の要部
構成のブロック図が示されている。本実施例の燃焼装置
は制御部8と、O2 センサ制御部11とを有している。制
御部8はフレームロッド電極9からの信号を受けて燃焼
の停止状態を検出する燃焼停止検出部10と、タイマ14と
を内蔵する。O2 センサ制御部11はセンサ較正部12とメ
モリ13とを有し、O2 センサ7の動作制御等を行う。
【0012】燃焼停止検出部10はフレームロッド電極9
からの燃焼停止信号を受けてセンサ較正部12にその信号
を加える。同時に、タイマ14へ所定時間Tのタイム動作
を指令する。センサ較正部12はO2 センサ7の出力電圧
を受けて、予めメモリ13に与えられている図3に示すよ
うな通常時の酸素濃度21%に対する出力電圧を示す特性
データと照合し、O2 センサ7の出力電圧がドリフトし
ている場合には、これを較正する。
【0013】前記タイマ指令のTの時間は燃焼停止後燃
焼室内から燃焼ガスがほぼ完全に排出されるに要する時
間を意味するもので、新鮮な空気の酸素濃度を取り入
れ、これを基準としてO2 センサの較正を行うために設
定する時間である。周知のように、燃焼装置には、燃焼
停止後所定時間(この時間をポストパージという)ファ
ンを回転させて燃焼ガスを強制的に排出する機種もある
が、このような機種の場合には前記タイマ指令のTの時
間はポストパージの時間よりも長くするようにする。
【0014】本実施例は上記のように構成されており、
次に図2のフローチャートに基づきO2 センサのドリフ
トを較正する制御動作の一例を説明する。ステップ101
で燃焼装置電源がオンされ、ステップ102 で設定時間T
(分)の経過状況をタイマ14で検知する。タイマ14がT
(分)経過を検知したらステップ103 で燃焼中か否かを
フレームロッド電極9の炎検知信号で確認する。フレー
ムロッド電極9の信号を受けて燃焼停止検出部10が燃焼
停止中であることを検出したら検出信号をセンサ較正部
12に加える。
【0015】センサ較正部12はその検出信号を受けて、
メモリ13に予め与えられている酸素濃度−出力電圧(曲
線)特性と照合してステップ104 から106 にかけてO2
センサ7の出力電圧の較正を行う。まず、センサ較正部
12はO2 センサ7の出力が安定したことを確認したら、
ステップ105 で新鮮な空気中の酸素濃度であるO2 セン
サ出力を取り込み、図3に示す酸素の基準濃度(21%)
を示す基準センサ出力値である、出力電圧V0 がドリフ
トしているか否かを判断し、例えばV1 にドリフトして
いるときはそのドリフト成分を零にしてこれをV0 に較
正する。次にステップ107 では電源のオン,オフを確認
し、オンの場合はステップ102 から106の較正動作を設
定時間Tごとに間欠的に繰り返して常時正確な酸素濃度
を検出できる態勢を整える。なお、電源がオフのときに
は前記較正動作を停止する。
【0016】本実施例によれば燃焼開始前にO2 センサ
7の較正を行っているので、酸素濃度を正しく検出でき
る。したがって、酸素濃度が危険値以下を検出したとき
直ちに燃焼停止の制御・指令を行い安全装置を作動して
安全を確保することができるとともに、酸素濃度を正確
に検出できることから、好適な燃焼量の制御が可能とな
る。
【0017】なお、本考案は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば上記実
施例では燃焼停止の検出を給湯フレームロッド電極9の
信号を利用して検出したが、燃焼装置に備えられている
給水のフローセンサ(図示せず)の信号を利用してもよ
い。
【0018】また、上記実施例ではO2 センサ7を排気
通路側に設けたが、これを給気から排気に至る経路に設
ければよく、給気側あるいは中間部に設けて酸素濃度を
検出してもよい。
【0019】また、上記実施例では、燃焼装置をガス燃
焼式の給湯器を例にして説明したが、本考案は石油燃焼
式の燃焼装置にも適用されるものである。また本考案は
ガス燃焼式および石油燃焼式の暖房器の燃焼装置にも適
用されるものである。
【0020】さらに、上記実施例ではタイマ14を制御部
8に内蔵したが、これをO2 センサ制御部11に内蔵して
2 センサ7の較正動作を行うようにしてもよい。
【0021】
【考案の効果】本考案は燃焼装置の給気から排気に至る
経路に酸素濃度を検出する酸素検出センサを設け、燃焼
が停止して燃焼室内の排気ガスが外に排出されて燃焼室
内に新鮮な空気が満たされる時間が経過した後に器具
(燃焼装置)自身が自動的に酸素検出センサの較正を設
定時間間隔ごとに繰り返し行うようにしたものであるか
ら、人が酸素検出センサの較正を行う手間隙は一切必要
なく、燃焼停止中に器具自身によって自動的に較正が行
われるので非常に好都合である。しかも、その較正は燃
焼が停止して燃焼室内の排気ガスが排出され、燃焼室が
新鮮な空気で満たされた状態で行われるので、較正を正
確に行うことができ、常に酸素検出センサをドリフトの
ない正しい状態に保つことができる。このように、本考
案においては、燃焼が停止する毎に器具自身が酸素検出
センサの較正を正確に行うので、燃焼が開始するときに
は、酸素検出センサは常にドリフトのない正常な状態と
なっており、したがって燃焼運転中においては排気中の
酸素濃度は正確に検出され燃焼装置を安全に運転するこ
とができるとともに好適な燃焼量の制御を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の要部部分のブロック図であ
る。
【図2】本実施例の酸素検出センサの較正を行う制御動
作の一例を示すフローチャートである。
【図3】酸素検出センサの酸素濃度と出力電圧との関係
を示す相関図である。
【図4】酸素濃度に対する燃焼量制御の一例を示す説明
図である。
【図5】一般的な給湯器の機械的構造の模式図である。
【符号の説明】
1 給湯器 2 ガスバーナ 3 燃焼室 4 燃焼ファン 7 酸素検出センサ 9 フレームロッド電極 10 燃焼停止検出部 12 センサ較正部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼装置の給気から排気に至る経路に酸
    素の濃度を検出する酸素検出センサを設け、この酸素検
    出センサの検出信号に基づいて燃焼装置の燃焼制御や酸
    欠に対する安全動作を行う燃焼装置において、燃焼の停
    止を検出する燃焼停止検出部と、この燃焼停止検出部が
    燃焼停止を検出した後、燃焼室内の排気ガスが排出され
    るに要する時間として予め定められた時間が経過した以
    降の設定時間間隔ごとに間欠的に前記酸素検出センサの
    検出信号を取り入れ、その都度当該酸素検出センサの較
    正を行うセンサ較正部とを有し、該センサ較正部は、予
    め与えられる新鮮な空気中の酸素濃度に対応する基準セ
    ンサ出力値と前記酸素検出センサの検出出力値とを比較
    し基準センサ出力値に対して検出出力値にドリフトが生
    じていたときにはそのドリフト成分を零にして検出出力
    値を基準センサ出力値に一致させる較正を行う構成とし
    燃焼装置。
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JPS57115974A (en) * 1981-01-06 1982-07-19 Sansha Electric Mfg Co Ltd Welding machine
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