JP2602918Y2 - 燃焼機器の安全制御装置 - Google Patents

燃焼機器の安全制御装置

Info

Publication number
JP2602918Y2
JP2602918Y2 JP1993057405U JP5740593U JP2602918Y2 JP 2602918 Y2 JP2602918 Y2 JP 2602918Y2 JP 1993057405 U JP1993057405 U JP 1993057405U JP 5740593 U JP5740593 U JP 5740593U JP 2602918 Y2 JP2602918 Y2 JP 2602918Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion
voltage
specific gas
circuit
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1993057405U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0722249U (ja
Inventor
豪久 真島
尚樹 大林
良彦 田中
武明 川口
Original Assignee
株式会社ガスター
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ガスター filed Critical 株式会社ガスター
Priority to JP1993057405U priority Critical patent/JP2602918Y2/ja
Publication of JPH0722249U publication Critical patent/JPH0722249U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2602918Y2 publication Critical patent/JP2602918Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ガス給湯器等の燃焼機
器の安全制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、COセンサと、このCOセンサか
らのCO濃度信号に基づいて安全制御を行うマイクロコ
ンピュータとを備えたガス給湯器が開発されている。詳
述すると、マイクロコンピュータは、CO濃度に基づい
て人体への危険度を演算し、所定レベル以上の危険度に
達した時には、燃焼制御回路に燃焼停止指令信号を出力
して燃焼を停止させる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記のようにマイクロ
コンピュータを用いれば、高精度で危険か否かを判断で
き安全性の向上が期待できるが、その反面、マイクロコ
ンピュータの暴走時の安全性確保が問題となってくる。
特に、燃焼機器ではイグナイターの放電により着火させ
ることが多く、この放電に伴って生じる電波がマイクロ
コンピュータに与える影響を考えると、なおさら、安全
性に対する考慮が必要である。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の考案は上記課
題を克服するためになされたものであり、その要旨は、
(イ)特定ガスの濃度を表す検出電圧を出力する特定ガ
ス検出回路と、(ロ)この特定ガス検出電圧に基づき異
常燃焼に伴う危険が生じたか否かを判断し、危険と判断
した時に燃焼停止指令信号を出力するマイクロコンピュ
ータと、(ハ)上記マイクロコンピュータとは別に装備
され、上記特定ガス検出電圧を監視し、この特定ガス検
出電圧が異常電圧レベルになった時に燃焼停止指令信号
を出力する監視回路と、(ニ)上記マイクロコンピュー
タと監視回路の少なくとも一方から燃焼停止指令信号を
受けた時に、燃焼停止を実行する燃焼停止手段とを備え
たことを特徴とする燃焼機器の安全制御装置にある。請
求項2の考案では、上記監視回路は、上側,下側の2つ
の閾電圧を設定してなる故障検出用比較回路を含み、こ
の比較回路は、上記特定ガス検出電圧が上記特定ガス検
出回路のオープン,ショート故障に対応する異常レベル
になって上記2つの閾電圧間の範囲から外れた時に、上
記燃焼停止指令信号を出力することを特徴とする。請求
項3の考案では、上記監視回路は、閾電圧を設定してな
る異常濃度検出用比較回路を含み、この比較回路は、上
記特定ガス検出電圧が特定ガスの異常濃度に対応する異
常レベルとなって閾電圧を過ぎた時に上記燃焼停止指令
信号を出力することを特徴とする。請求項4の考案で
は、上記特定ガス検出回路は、定電圧源に接続された特
定ガス感知素子と基準素子との直列回路を含み、これら
素子間の接続点電圧を上記特定ガス検出電圧として出力
し、さらに、燃焼開始時に一時的にこの特定ガス検出回
路に高い電圧を印加して上記感知素子と基準素子を高温
加熱する高電圧印加回路と、この高電圧印加時の異常レ
ベルの特定ガス検出電圧に応じて異常濃度検出用比較回
路から出力される燃焼停止指令信号をキャンセルするキ
ャンセル手段とを備えたことを特徴とする。請求項5の
考案では、さらに、上記特定ガス感知素子と基準素子の
近傍に配置された温度センサを含み温度検出電圧を出力
する温度検出回路を備え、マイクロコンピュータでは、
この温度検出電圧により上記特定ガス検出電圧に基づい
て演算される特定ガスの濃度を補正し、さらに、上側,
下側の2つの閾電圧を設定してなる他の故障検出用比較
回路を含み、この比較回路は、上記温度検出電圧が上記
温度検出回路のオープン,ショート故障に対応する異常
レベルになって上記2つの閾電圧間の範囲から外れた時
に、上記燃焼停止指令信号を出力することを特徴とす
る。請求項6の考案では、マイクロコンピュータでは、
上記特定ガス感知素子であるCOガス感知素子によって
検出されたCOガス濃度に基づいて、血中ヘモグロビン
CO濃度を演算し、この血中ヘモグロビンCO濃度に基
づいて異常燃焼に伴う危険が生じたか否かを判断するこ
とを特徴とする。
【0005】
【作用】請求項1の考案では、特定ガス検出回路からの
特定ガス検出電圧が異常電圧レベルになった時に、監視
回路から燃焼停止指令信号を出力する。したがって、マ
イクロコンピュータが暴走等により燃焼停止指令信号を
出力できない状態にあっても、燃焼停止を確実に行うこ
とができ、安全性を確保できる。請求項2の考案では、
特定ガス検出回路のオープン故障,ショート故障に対応
して、燃焼を停止することができる。請求項3の考案で
は、特定ガスの異常濃度すなわち異常燃焼に対応して、
燃焼を停止することができる。請求項4の考案では、燃
焼開始時に高い電圧を印加して感知素子と基準素子を高
温加熱することにより、これら素子に付着した塵埃を除
去することができ、しかも、この時の異常レベルの特定
ガス検出電圧に対応して出力される燃焼停止指令信号を
キャンセル手段でキャンセルするので、燃焼停止を回避
できる。請求項5の考案では、特定ガス濃度の温度補償
に用いられる温度検出回路のオープン,ショート故障に
対応して燃焼を停止することができる。請求項6の考案
では、マイクロコンピュータが血中ヘモグロビンCO濃
度に基づいて危険の有無を的確に判断することができ
る。
【0006】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面を参照して説
明する。図2は、ガス給湯器(燃焼機器)を示す。この
ガス給湯器において、ケーシング1内の略中央にバーナ
2が配置されている。このバーナ2には、ガス管3およ
びガスノズル(図示しない)を経たガスが供給されると
ともに、ファン4によって送られて来た空気が供給され
るようになっている。これらガスと空気はバーナ2内で
混合され、この混合ガスはバーナ2の上面から噴き出す
ようになっている。この混合ガスはイグナイタ(図示し
ない)を放電させることにより着火される。なお、ガス
管3には、ガスの供給を制御する電磁弁5が設けられて
いる。
【0007】上記バーナ2の上方には、バーナ2からの
火炎によって加熱される熱交換器6が配置されている。
熱交換器6には給水管7が通っており、この給水管7の
先端には出湯栓8が設けられている。したがって、出湯
栓8を開くと熱交換器6からの湯が出て来るようになっ
ている。給水管7にはフローセンサ9が設けられてお
り、出湯栓8が開いた時の水の流れを検出できるように
なっている。
【0008】ケーシング1の上部には排気口1aが設け
られており、この燃焼排ガスが煙突10を経て屋外に排
出されるようになっている。排気口1aの近傍には、検
出ユニット11が設置されており、後述するように燃焼
排ガスのCO濃度を表す信号電圧や、温度を表す信号電
圧等を出力するようになっている。信号電圧はケーシン
グ1内に設けられたコントロールユニット12に送られ
る。コントロールユニット12は、この信号電圧に基づ
いて燃焼制御を行う。
【0009】上記検出ユニット11は、図1に示すCO
ガス検出回路20(特定ガス検出回路)と、温度検出回
路30とを備えている。COガス検出回路20は、CO
ガス感知素子21(特定ガス感知素子)と基準素子22
との直列回路により構成されている。この直列回路には
例えば数ボルトの定電圧Vccが印加され、両素子2
1,22間の接続点Pの電圧はCO濃度を表す検出電圧
COとして出力される。上記定電圧Vcc印加により、
両素子21,22は約200°Cに加熱される。感知素
子21はアルミナとロジウムからなり、基準素子22は
アルミナからなる。両素子21,22は、アルミナを主
成分としているため、温度ー抵抗特性がほぼ等しい。そ
の結果、検出電圧VCOは、ほぼVcc/2に維持され
る。燃焼ガス中にCOガスが含まれていると、このCO
ガスは感知素子21のロジウムを触媒として燃焼し、こ
の燃焼により感知素子21の温度が上昇して抵抗が増大
する。その結果、検出電圧VCOは、Vcc/2より高く
なる。一般にCOガス濃度が高ければ高いほど検出電圧
COは高くなる。
【0010】上記検出回路20には高電圧印加回路25
が接続されている。この高電圧印加回路25は、例えば
10数ボルトの高電圧源VBと、後述するマイクロコン
ピュータにより制御されるスイッチ26とを備えてい
る。このスイッチ26が燃焼開始時のみ短時間だけオン
されることにより、感知素子21,および基準素子22
は、高電圧VBを印加されて、定電圧Vcc印加時の温
度200°Cより遥かに高い温度になり、これにより、
素子21,22に付着した塵埃が焼かれて除去される。
【0011】上記温度検出回路30は、温度センサ31
と基準抵抗32との直列回路からなる。この直列回路に
は定電圧Vccが印加され、温度センサ31と基準抵抗
32との接続点電圧が温度を表す検出電圧VTとして出
力される。温度センサ31は、上記検出ユニット11内
において、感知素子21,基準素子22の間に配置さ
れ、その温度に応じて抵抗が変化する。例えば温度が上
昇すると温度センサ31の抵抗が増大し、検出電圧VT
が高くなる。この検出電圧VTは、感知素子21と基準
素子22の温度ー抵抗特性の若干の相違を補償するため
に用いられる。
【0012】図2に示すように、上記コントロールユニ
ット12はマイクロコンピュータ40を備えている。こ
のマイクロコンピュータ40は、図1に示すように、運
転スイッチ41からのオン,オフ信号を受けるととも
に、検出回路20,30からの検出電圧VCO,VTをA
/Dコンバータ等を介して受け、これら信号に基づいて
燃焼制御回路45を制御する。なお、運転スイッチ41
は、ケーシング1の外面に設けられた操作パネルあるい
はリモートコントローラに装備されるものであり、ユー
ザーにより操作される。燃焼制御回路45は、コントロ
ールユニット12に内蔵されており、電磁弁リレー46
のコイル部とトランジスタ47(燃焼停止手段)を直列
接続してなる。この電磁弁リレー46の接点は、電磁弁
5のための給電回路(図示しない)に組み込まれてい
る。マイクロコンピュータ40の燃焼制御のための出力
ポートは、このトランジスタ47のベースに接続されて
おり、ハイの燃焼制御出力の時にトランジスタ47をオ
ンさせて電磁弁5を開きガス供給を行い、ローの燃焼制
御出力(燃焼停止信号)の時にトランジスタ47をオフ
にして電磁弁5を閉じガス供給を停止する。
【0013】マイクロコンピュータ40は、運転スイッ
チ41からのオン操作信号を受けるとともにフローセン
サ9から出湯栓8開の信号を受けた時に、ファン4を回
転させ、かつ燃焼制御出力をハイにすることにより電磁
弁5をオンにしてガス供給を開始し、イグナイターを放
電させて着火を行う。以後、運転スイッチ41からオフ
操作信号を受けるか、フローセンサ9から出湯栓8閉の
信号を受けるまで、燃焼状態を維持する。
【0014】上記マイクロコンピュータ40は、検出回
路20からのCO濃度検出電圧VCOを周期的に読み込
み、このCO濃度を検出回路30からの温度検出電圧V
Tにより補正する。そして、補正されたCO濃度に基づ
いて、人体にとって危険か否かを判断し、肯定判断の時
には燃焼制御出力をローにして燃焼を停止させる。
【0015】詳述すると、不完全燃焼が生じた時には、
燃焼排ガス中のCO濃度が高くなる。燃焼排ガス中のC
Oは人の呼吸動作に伴い吸引されて血中のヘモグロビン
と結合し、人体を危険に陥れる。マイクロコンピュータ
40では、燃焼排ガスがケーシング1と煙突10のつな
ぎ目が外れた時等に部屋内に漏れることを想定し、上記
補正CO濃度に基づいて、人体の血中ヘモグロビンCO
濃度(血中の全ヘモグロビン数に対するCOと結合した
ヘモグロビン数の割合)を推定する。COと結合される
ヘモグロビンは蓄積されていくので、血中ヘモグロビン
CO濃度は、燃焼排ガス中のCO濃度が高い程、また、
経過時間が長いほど、増大するものである。したがって
血中ヘモグロビンCO濃度は、周期的に検出される燃焼
排ガス中のCO濃度に、このCO濃度での人体への吸収
率を乗じた値を、積算することにより得られる。ただ
し、CO濃度がゼロまたは低い場合には、時間の経過と
ともに血中ヘモグロビンCO濃度が減衰するから、この
減衰をも考慮に入れて血中ヘモグロビンCO濃度が演算
される。そして、演算された血中ヘモグロビンCO濃度
が人体に悪影響を及ぼす最低レベルの濃度に達した時
に、危険と判断し、燃焼制御出力をローレベルにして燃
焼を停止させるのである。このように、血中ヘモグロビ
ンCO濃度を演算する場合には、通常のCO濃度に基づ
く積算や減算と異なり、CR回路等では演算する回路を
構成しにくいため、マイクロコンピュータ40を用いる
のである。
【0016】なお、上記マイクロコンピュータ40は、
検出回路20,30のオープン,ショート故障に対応す
る異常レベルの検出電圧VCO,VTを読み込んだ時に
も、燃焼制御出力をローレベルにして燃焼を停止させ
る。
【0017】マイクロコンピュータ40は、上記検出電
圧VCO,VTに基づいて、例えば(好ましくは)血中ヘ
モグロビンCO濃度を演算して的確に人体への危険を判
断したり検出回路20,30の故障を検出できるが、暴
走等により、この判断が不可能になったり、燃焼制御出
力をハイからローに切り替えることができない場合もあ
る。このようなマイクロコンピュータ40のフェイルセ
ーフ機能を担うべく、本実施例では監視回路として、2
つのウインドコンパレータ50,50’(故障検出用比
較回路)とコンパレータ60(異常濃度比較回路)を備
えている。ウインドコンパレータ50,50’は、検出
回路20,30のオープン故障,ショート故障に対応し
て、燃焼停止動作を行うものであり、コンパレータ60
はCO異常濃度の時に燃焼停止動作を行うものである。
【0018】ウインドコンパレータ50は、2つのコン
パレータ51,52と、その出力端子に接続されたプル
アップ抵抗53と、閾電圧発生回路54とを備えてい
る。閾電圧発生回路54は、3つの抵抗を直列接続して
なり、定電圧Vccを分圧することにより、上側閾電圧
U,下側閾電圧VLを出力する。上側閾電圧VUは一方
のコンパレータ51の非反転入力端子に入力され、下側
閾電圧VLは他方のコンパレータ52の反転入力端子に
入力される。上記検出回路20からの検出電圧VCOは、
一方のコンパレータ51の反転入力端子に入力するとと
もに、他方のコンパレータ52の非反転入力端子に入力
する。上記上側閾電圧VUは、定電圧Vccより所定量
低い電圧に設定されており、下側閾電圧VLは、ゼロV
(グランド電位)より所定量高く設定されている。
【0019】ウインドコンパレータ50の出力端子はト
ランジスタ56のベースに接続されており、このトラン
ジスタ56のコレクタは他のトランジスタ57のベース
に接続されるとともにプルアップ抵抗58を介して定電
圧源Vccに接続されている。トランジスタ57のコレ
クタは燃焼制御回路45のトランジスタ47のベースに
接続されている。
【0020】上記構成において、検出回路20がオープ
ン故障,ショート故障でなく正常であれば、検出電圧V
COは上側閾電圧VUと下側閾電圧VLの範囲に収まり、ウ
インドコンパレータ50の出力はハイとなる。その結
果、トランジスタ56がオンされトランジスタ57がオ
フされるので、燃焼制御回路45のトランジスタ47は
オン状態を維持でき、ひいては燃焼を継続できる。
【0021】検出回路20において、基準素子22と定
電圧源Vccとの間のワイヤや基準素子22と接続点P
の間のワイヤが断線した時、あるいは、基準素子22と
定電圧源Vccとの間のワイヤや感知素子21と基準素
子22との間のワイヤがグランドにショートした時に
は、検出電圧VCOはゼロVとなって下側閾電圧VLを下
回るので、ウインドコンパレータ50の出力はロー(燃
焼停止信号)となる。また、感知素子21と接続点Pと
の間のワイヤや感知素子21とグランドとの間のワイヤ
が断線した時には、検出電圧VCOは定電圧Vccとなっ
て上側閾電圧VUを越えるので、ウインドコンパレータ
50の出力はローとなる。ウインドコンパレータ50の
出力がローになると、これに伴いトランジスタ56がオ
フ,トランジスタ57がオンになるので、トランジスタ
47はオフされ、その結果電磁弁5が閉じられて燃焼が
停止される。
【0022】上記ウインドコンパレータ50による燃焼
停止指令信号の出力動作はマイクロコンピュータ40と
無関係に行われ、しかも燃焼制御回路45のトランジス
タ47はウインドコンパレータ50,マイクロコンピュ
ータ40のいずれからの燃焼停止指令信号でもそれに応
答してオフとなるので、上記検出回路20のオープン故
障,ショート故障時に、マイクロコンピュータ40が暴
走等により燃焼停止指令信号を出力できなくても、確実
に燃焼停止を実行することができる。
【0023】なお、トランジスタ56の出力はマイクコ
コンピュータ40に入力される。これにより、検出回路
20の故障時に、マイクココンピュータ40は検出電圧
COとトランジスタ56の出力とを比較することによ
り、ウインドコンパレータ50が正常か否かを判断する
ことができ、否定判断した時には出力をローにして燃焼
を停止させることができる。
【0024】検出回路30のオープン故障,ショート故
障を検出するウインドコンパレータ50’を含む構成
は、上記検出回路20の場合と同様であるので、図中対
応する構成部にそれぞれ同一符号と「ダッシュ」を付け
て、その詳細な説明を省略する。
【0025】CO濃度異常を検出するためのコンパレー
タ60の非反転入力端子には検出回路20からの検出電
圧VCOが入力され、反転入力端子には、2つの抵抗を直
列接続してなる閾電圧発生回路65からの閾電圧VTH
入力される。閾電圧VTHは、所定のCO濃度の時に出力
される検出電圧VCOと一致したレベルに設定されてい
る。ここでの所定のCO濃度とは、所定時間続くと人体
に危険な血中ヘモグロビンCO濃度になるような濃度を
言う。コンパレータ60の出力端子は、プルアップ抵抗
66を介して定電圧源Vccに接続されるとともに、ト
ランジスタ67のベースに接続されている。トランジス
タ67のコレクタは、燃焼制御回路45のトランジスタ
47のベースに接続されている。また、上記コンパレー
タ60の出力端子とグランドとの間にはキャンセル用の
トランジスタ68が接続されている。このトランジスタ
68のベースには、マイクロコンピュータ40のキャン
セル信号出力ポートに接続されている。
【0026】上記構成において、燃焼排ガス中のCO濃
度が低く、検出電圧VCOも低い時にはコンパレータの出
力はローであり、トランジスタ67はオフであるから、
トランジスタ47のオン状態を維持でき、ひいては燃焼
を継続できる。不完全燃焼により異常CO濃度を表す高
い検出電圧VCOが出力された時には、コンパレータ60
の出力がハイ(燃焼停止指令信号)となり、トランジス
タ67をオンにするから、たとえマイクロコンピュータ
40の燃焼制御出力が暴走等によりハイであったとして
もトランジスタ47はオフとなり、燃焼が停止される。
【0027】上述したように、上記コンパレータ60に
よる燃焼停止指令信号の出力動作はマイクロコンピュー
タ40と無関係に行われ、しかも燃焼制御回路45のト
ランジスタ47はコンパレータ60からの燃焼停止指令
信号に応答してオフとなるので、上記不完全燃焼により
異常レベルのCO濃度が生じた時には、マイクロコンピ
ュータ40が暴走等により燃焼停止指令信号を出力でき
ない状態であっても、確実に燃焼停止を実行することが
できる。
【0028】前述したように、マイクロコンピュータ4
0は、着火時点から短時間(例えば20秒)高電圧印加
回路25のスイッチ26をオンにし、検出回路20の感
知素子21および基準素子22を高温で加熱する。この
時、感知素子21は触媒作用が活発になるためCOガス
に対する感受性が強くなる。その結果、図3に示すよう
に、検出電圧VTHがコンパレータ60の閾電圧VTHを一
時的に越えてしまい、コンパレータ60の出力がハイ
(燃焼停止指令信号)になろうとする。しかし、着火か
ら40秒程度マイクロコンピュータ40からハイレベル
のキャンセル信号がトランジスタ68に送られ、このト
ランジスタ68がオンされるので、コンパレータ60の
出力が強制的にローに落とされ(燃焼停止指令信号がキ
ャンセルされ)、トランジスタ67のオフ,トランジス
タ47のオンに維持され、燃焼は継続される。
【0029】本考案は上記実施例に制約されず、種々の
態様が可能である。例えば特定ガス濃度として酸素濃度
等を検出してもよい。また、燃焼排ガス中の特定ガス濃
度ではなく、吸気中の特定ガス濃度を検出してもよい。
トランジスタ47のベースには、水流センサからの信号
を処理する水流検知回路や,フレームロッドからの信号
を処理する炎検知回路を接続してもよい。水流検知回路
は、水流を検知しない時にローの出力となりトランジス
タ47をオフにする。同様に、炎検知回路は炎を検知し
ない時にローの出力となりトランジスタ47をオフにす
る。本考案の安全制御装置は、ガス燃焼機器に限らず、
石油等の他の燃料を用いた燃焼機器にも適用可能であ
る。
【0030】
【考案の効果】請求項1の考案では、特定ガス検出回路
からの特定ガス検出電圧が異常電圧レベルになった時
に、マイクロコンピュータが暴走等により燃焼停止指令
信号を出力できない状態にあっても、燃焼停止を確実に
行うことができ、安全性を確保できる。請求項2の考案
では、マイクロコンピュータ暴走時でも、特定ガス検出
回路のオープン故障,ショート故障に対応して、燃焼を
停止することができる。請求項3の考案では、マイクロ
コンピュータ暴走時でも、特定ガスの異常濃度すなわち
異常燃焼に対応して、燃焼を停止することができる。請
求項4の考案では、感知素子と基準素子を高温加熱して
いる時に、特定ガス検出電圧が異常レベルになっても、
燃焼停止を回避できる。請求項5の考案では、マイクロ
コンピュータ暴走時でも、特定ガス濃度の温度補償に用
いられる温度検出回路のオープン,ショート故障に対応
して燃焼を停止することができる。請求項6の考案で
は、マイクロコンピュータが血中ヘモグロビンCO濃度
に基づいて危険の有無を的確に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の安全制御装置の一実施例を示す回路図
である。
【図2】本考案の一実施例をなす給湯器の概略図であ
る。
【図3】燃焼開始時からの検出電圧の変化を示す図であ
る。
【符号の説明】
20 … 特定ガス検出回路(COガス検出回路) 21 … 特定ガス感知素子(COガス感知素子) 22 … 基準素子 25 … 高電圧印加回路 30 … 温度検出回路 31 … 温度センサ 40 … マイクロコンピュータ 45 … 燃焼制御回路 47 … 燃焼停止手段(トランジスタ) 50,50’… 故障検出用比較回路(ウインドコンパ
レータ) 60 … 異常濃度検出用比較回路(コンパレータ) 68 … トランジスタ(キャンセル手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 川口 武明 神奈川県大和市深見台3丁目4番地 株 式会社ガスター内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23N 5/24 106 - 108

Claims (6)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)特定ガスの濃度を表す検出電圧を出
    力する特定ガス検出回路と、 (ロ)この特定ガス検出電圧に基づき異常燃焼に伴う危
    険が生じたか否かを判断し、危険と判断した時に燃焼停
    止指令信号を出力するマイクロコンピュータと、 (ハ)上記マイクロコンピュータとは別に装備され、上
    記特定ガス検出電圧を監視し、この特定ガス検出電圧が
    異常電圧レベルになった時に燃焼停止指令信号を出力す
    る監視回路と、 (ニ)上記マイクロコンピュータと監視回路の少なくと
    も一方から燃焼停止指令信号を受けた時に、燃焼停止を
    実行する燃焼停止手段とを備えたことを特徴とする燃焼
    機器の安全制御装置。
  2. 【請求項2】 上記監視回路は、上側,下側の2つの閾
    電圧を設定してなる故障検出用比較回路を含み、この比
    較回路は、上記特定ガス検出電圧が上記特定ガス検出回
    路のオープン,ショート故障に対応する異常レベルにな
    って上記2つの閾電圧間の範囲から外れた時に、上記燃
    焼停止指令信号を出力することを特徴とする請求項1に
    記載の燃焼機器の安全制御装置。
  3. 【請求項3】 上記監視回路は、閾電圧を設定してなる
    異常濃度検出用比較回路を含み、この比較回路は、上記
    特定ガス検出電圧が特定ガスの異常濃度に対応する異常
    レベルとなって閾電圧を過ぎた時に上記燃焼停止指令信
    号を出力することを特徴とする請求項1に記載の燃焼機
    器の安全制御装置。
  4. 【請求項4】 上記特定ガス検出回路は、定電圧源に接
    続された特定ガス感知素子と基準素子との直列回路を含
    み、これら素子間の接続点電圧を上記特定ガス検出電圧
    として出力し、さらに、燃焼開始時に一時的にこの特定
    ガス検出回路に高い電圧を印加して上記感知素子と基準
    素子を高温加熱する高電圧印加回路と、この高電圧印加
    時の異常レベルの特定ガス検出電圧に応じて異常濃度検
    出用比較回路から出力される燃焼停止指令信号をキャン
    セルするキャンセル手段とを備えたことを特徴とする請
    求項3に記載の燃焼機器の安全制御装置。
  5. 【請求項5】 さらに、上記特定ガス感知素子と基準素
    子の近傍に配置された温度センサを含み温度検出電圧を
    出力する温度検出回路を備え、マイクロコンピュータで
    は、この温度検出電圧により上記特定ガス検出電圧に基
    づいて演算される特定ガスの濃度を補正し、さらに、上
    側,下側の2つの閾電圧を設定してなる他の故障検出用
    比較回路を含み、この比較回路は、上記温度検出電圧が
    上記温度検出回路のオープン,ショート故障に対応する
    異常レベルになって上記2つの閾電圧間の範囲から外れ
    た時に、上記燃焼停止指令信号を出力することを特徴と
    する請求項4に記載の燃焼機器の安全制御装置。
  6. 【請求項6】 マイクロコンピュータでは、上記特定ガ
    ス感知素子であるCOガス感知素子によって検出された
    COガス濃度に基づいて、血中ヘモグロビンCO濃度を
    演算し、この血中ヘモグロビンCO濃度に基づいて異常
    燃焼に伴う危険が生じたか否かを判断することを特徴と
    する請求項4に記載の燃焼機器の安全制御装置。
JP1993057405U 1993-09-29 1993-09-29 燃焼機器の安全制御装置 Expired - Lifetime JP2602918Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993057405U JP2602918Y2 (ja) 1993-09-29 1993-09-29 燃焼機器の安全制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993057405U JP2602918Y2 (ja) 1993-09-29 1993-09-29 燃焼機器の安全制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0722249U JPH0722249U (ja) 1995-04-21
JP2602918Y2 true JP2602918Y2 (ja) 2000-02-07

Family

ID=13054737

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1993057405U Expired - Lifetime JP2602918Y2 (ja) 1993-09-29 1993-09-29 燃焼機器の安全制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2602918Y2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5627375B2 (ja) * 2010-09-29 2014-11-19 矢崎エナジーシステム株式会社 給湯器システム
US20150059430A1 (en) * 2012-04-20 2015-03-05 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Inertial force sensor
JP6536060B2 (ja) * 2015-02-09 2019-07-03 株式会社ノーリツ 燃焼装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0722249U (ja) 1995-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5239980A (en) Forced air furnace control system and method of operation
KR0152092B1 (ko) 환기 안되는 스토브 특히 등유 스토브의 안전작동을 보장,감시하는 과정과 상기 과정을 행하는 장치
WO2010002504A1 (en) Air quality sensor/interruptor
JP2602918Y2 (ja) 燃焼機器の安全制御装置
JP3475091B2 (ja) 燃焼装置
JP2975531B2 (ja) 燃焼装置
JPS62223522A (ja) 燃焼式温風暖房器の制御装置
JPH04106311A (ja) 暖房器の安全装置
JP3499281B2 (ja) 燃焼装置
JP3452696B2 (ja) 燃焼装置
JPS63294420A (ja) 燃焼装置
JP3322974B2 (ja) 燃焼装置の制御方法および燃焼装置の制御装置
JP2724101B2 (ja) 燃焼機器
KR102145065B1 (ko) 내외장형 외기온도센서를 사용하는 보일러의 센서 진단 시스템 및 방법
JP3710620B2 (ja) 給湯装置
JP4350279B2 (ja) 空気清浄機能付き暖房装置
JP2556177Y2 (ja) 燃焼装置
JPS62225829A (ja) 燃焼式温風暖房器の制御装置
JP2851236B2 (ja) 燃焼装置
JP3678497B2 (ja) 燃焼装置
JP2945602B2 (ja) 燃焼装置
JPH08121754A (ja) 燃焼装置の未燃成分濃度検出装置
JP3597603B2 (ja) 燃焼装置
JPH0821623A (ja) 燃焼機器の不完全燃焼発生時の制御方法およびその装置
JP3895891B2 (ja) 空気清浄機付ガス燃焼式温風暖房装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081126

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term