JP3478872B2 - 燃焼機器の不完全燃焼検出装置 - Google Patents

燃焼機器の不完全燃焼検出装置

Info

Publication number
JP3478872B2
JP3478872B2 JP17859694A JP17859694A JP3478872B2 JP 3478872 B2 JP3478872 B2 JP 3478872B2 JP 17859694 A JP17859694 A JP 17859694A JP 17859694 A JP17859694 A JP 17859694A JP 3478872 B2 JP3478872 B2 JP 3478872B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion
sensor
output value
correction
burner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP17859694A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0842848A (ja
Inventor
宏 神谷
善克 石川
Original Assignee
株式会社ハーマンプロ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ハーマンプロ filed Critical 株式会社ハーマンプロ
Priority to JP17859694A priority Critical patent/JP3478872B2/ja
Publication of JPH0842848A publication Critical patent/JPH0842848A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3478872B2 publication Critical patent/JP3478872B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Regulation And Control Of Combustion (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バーナと、そのバーナ
に燃焼用空気を通風し、且つ、前記バーナの燃焼ガスを
排出する通風手段を備えた燃焼機器において、前記バー
ナの燃焼ガスに接触する状態で設けられて、前記燃焼ガ
ス中に含まれる未燃成分の濃度に応じた出力値を出力す
る接触燃焼式の未燃成分センサと、その未燃成分センサ
の劣化度を検出する劣化度検出手段と、その劣化度検出
手段が検出した検出劣化度に基づいて、前記未燃成分セ
ンサの出力値を補正する補正手段と、その補正手段が補
正した補正出力値に基づいて不完全燃焼状態を判別する
不完全燃焼判別手段が設けられた燃焼機器の不完全燃焼
検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】バーナの燃焼ガス中の未燃成分として
は、COガスが知られていて、未燃成分センサとして
は、COガスの濃度に応じた出力値を出力するCOセン
サが知られている。バーナの燃料中には硫黄が含有され
ているため、バーナの燃焼ガス中には、燃料中に含有さ
れていた硫黄が残存しているとともに、硫黄の燃焼生成
物の硫黄酸化物(SOx)が含有されている。従って、
燃焼ガス中のそれら硫黄及び硫黄酸化物が未燃成分セン
サに付着するいわゆる触媒被毒が原因となって、未燃成
分センサが経時的に劣化し、その劣化の程度に応じて、
未燃成分センサの出力値が変化する。そこで、従来は、
未燃成分センサの劣化の程度を示す劣化度を検出し、そ
の検出劣化度に基づいて、未燃成分センサの出力値を一
義的に設定した補正量により補正していた。ところで、
燃焼機器において使用される燃料、つまり、バーナに供
給される燃料としては、天然ガス、都市ガス、プロパン
ガス、重油、灯油等があるが、それら燃料の種類によ
り、燃料中の硫黄の含有量は異なり、又、天然ガスや都
市ガスの場合は、地域によっても燃料中の硫黄の含有量
は異なる。尚、以下の説明において、天然ガスや都市ガ
スのように地域が異なる場合も含んで、燃料の種類が異
なると記載することにする。従って、燃料の種類により
硫黄含有量が異なるので、未燃成分センサの劣化の程度
は、使用される燃料の硫黄含有量に応じて異なる。又、
未燃成分センサの劣化度を検出するにしても、劣化の程
度を直接示す値、即ち、触媒被毒されている程度を直接
示す値により検出することは困難であり、劣化の程度を
示す相対的な値により検出せざるを得ない。従って、劣
化度は、燃料の硫黄含有量に応じて検出できるものでは
ない。つまり、燃料の種類にかかわらず一義的に検出す
る。従って、未燃成分センサの出力値を一義的に設定し
た補正量により補正するにしても、硫黄含有量が所定の
値の燃料に対しては、出力値の補正の程度は実際の劣化
の程度に応じた適切なものであっても、その燃料よりも
硫黄含有量が多い燃料に対しては、出力値の補正の程度
は実際の劣化の程度よりも小さ過ぎ、一方、その燃料よ
りも硫黄含有量が少ない燃料に対しては、出力値の補正
の程度は実際の劣化の程度よりも大き過ぎることにな
る。出力値の補正の程度が実際の劣化の程度よりも小さ
過ぎる場合、実際は不完全燃焼状態に至っているにもか
かわらず不完全燃焼状態であると判別されずバーナの燃
焼が停止されない事態(以下、遅切れと略記する)が発
生する虞がある。そこで、従来は、安全上、遅切れの発
生を確実に防止するために、出力値の補正量は、硫黄含
有量が最も多い燃料を対象にして設定していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は、一義的に設定した補正量により出力値を補正するた
め、使用される燃料の硫黄含有量が補正量設定の対象と
した燃料よりも少ない場合、出力値の補正の程度は実際
の劣化の程度よりも不必要に大き過ぎることとなり、実
際は不完全燃焼状態に至っていないにもかかわらず不完
全燃焼状態であると判別されてバーナの燃焼が停止され
る事態(以下、早切れと略記する)が発生し易くなり、
使用者の使い勝手が低下していた。
【0004】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、使用される燃料の硫黄含有量に
かかわらず、遅切れの発生を確実に防止しながら、早切
れの発生を抑制して使用者の使い勝手を向上することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による燃焼機器の
不完全燃焼検出装置の第1の特徴構成は、前記補正手段
は、前記出力値を補正する補正量を変更可能なように構
成され、前記補正手段に対して、前記補正量の変更を
為操作により指示する指示手段が設けられている点にあ
る。
【0006】第2の特徴構成は、前記劣化度検出手段
は、出力基準値と前記未燃成分がゼロの状態における前
記未燃成分センサの出力値との偏差を、前記劣化度とし
て検出するように構成されている点にある。
【0007】第3の特徴構成は、前記劣化度検出手段
は、未燃成分が発生する状態に対応する値を積算した積
算値を、前記劣化度として検出するように構成されてい
る点にある。
【0008】第4の特徴構成は、前記未燃成分が発生す
る状態に対応する値が、前記バーナの燃焼時間である点
にある。
【0009】
【作用】第1の特徴構成による作用は、以下の通りであ
る。指示手段からの指示により、補正手段は、出力値を
補正する補正量を使用される燃料の硫黄含有量に応じ
て、硫黄含有量が多くなるほど大になるように変更す
る。そして、補正手段は、劣化度検出手段が検出した劣
化度に基づいて、出力値を硫黄含有量に応じて変更した
補正量により補正する。従って、出力値を補正する補正
量は使用される燃料の硫黄含有量に応じて変更されるの
で、出力値の補正の程度は、実際の劣化の程度に応じた
適切なものとなる。
【0010】第2の特徴構成による作用は、以下の通り
である。未燃成分センサの出力値は、劣化の程度に応じ
て、劣化の程度が大きくなるほど低下する傾向がある。
そこで、予め、未燃成分センサが劣化していない初期に
おける、未燃成分がゼロの状態における出力値を出力基
準値として記憶しておき、装置運転中での未燃成分がゼ
ロの状態における出力値と前記出力基準値との偏差を劣
化度として検出する。そして、その検出劣化度に基づい
て、出力値を硫黄含有量に応じて変更した補正量により
補正するのである。
【0011】第3の特徴構成による作用は、以下の通り
である。未燃成分センサの劣化の程度は、触媒被毒の程
度が大になるほど、つまり、硫黄及び硫黄酸化物が付着
する付着量が多くなるほど、大になる。従って、バーナ
が燃焼していて燃焼ガスが発生する状態、即ち、未燃成
分が発生する状態に対応する値を積算した積算値は、硫
黄及び硫黄酸化物の付着量を反映するものであるから、
ひいては、劣化の程度を正確に反映しているものとな
る。そこで、劣化の程度を正確に反映する、未燃成分が
発生する状態に対応する値を積算した積算値を劣化度と
して検出する。そして、その積算値に基づいて、出力値
を硫黄含有量に応じて変更した補正量により補正するの
で、出力値の補正精度が一層向上する。
【0012】第4の特徴構成による作用は、以下の通り
である。未燃成分が発生する状態に対応する値として、
バーナの燃焼時間がある。そこで、バーナの燃焼時間を
積算した積算燃焼時間を劣化度として検出する。そし
て、その積算燃焼時間に基づいて、出力値を硫黄含有量
に応じて変更した補正量により補正するので、出力値の
補正精度が一層向上する。
【0013】
【発明の効果】従って、本発明によれば、使用される燃
料の硫黄含有量にかかわらず、出力値は実際の劣化の程
度に応じて適切に補正されるので、遅切れの発生を確実
に防止しながら、早切れの発生を可及的に抑制して使用
者の使い勝手を向上することができるようになった。と
ころで、出力値を補正する際にはバラツキが生じる。従
って、そのバラツキに起因した遅切れの発生を確実に防
止するために、出力値を補正する補正量を大きめに設定
する必要があった。しかしながら、本発明の第3及び第
4の特徴構成によれば、出力値の補正精度が一層向上す
るので、補正量を不必要に大きく設定する必要がなくな
ったので、遅切れの発生を確実に防止しながら、早切れ
の発生を一層抑制することができるようになり、使用者
の使い勝手を一層向上することができるようになった。
【0014】
【実施例】
〔第1実施例〕以下、図1ないし図8に基づいて、本発
明の第1実施例を説明する。本発明の不完全燃焼検出装
置を備えた燃焼機器の一例としての給湯装置は、図1に
示すように、給湯器Yと、給湯器Yの動作を制御する制
御部Hと、リモコン装置Rとから構成されている。給湯
器Yは、燃焼室1と、燃焼室1の内部に備えられている
バーナ2と、水加熱用の熱交換器3と、燃焼室1の上部
に接続され、バーナ2の燃焼ガスを室外に排出する排気
路5と、バーナ2に燃焼用空気を通風し、且つ、バーナ
2の燃焼ガスを排気路5を通じて室外に排出する通風手
段としてのファン4と、熱交換器3に加熱用の水を供給
する給水路6と、熱交換器3において加熱された湯を給
湯栓(図示せず)に供給する給湯路7と、バーナ2に対
して燃料ガスを供給する燃料供給路8とから構成されて
いる。
【0015】給水路6には、熱交換器3への給水量Qi
を検出する給水量センサ9が備えられ、給湯路7には、
給湯栓に対する給湯温度Txを検出する給湯温センサ1
0が備えられている。燃料供給路8は、一般家庭用のガ
ス供給管に接続され、この燃料供給路8には、バーナ2
への燃料供給量Ipを調節する電磁比例弁11と、燃料
の供給を断続する断続弁12とが備えられている。
【0016】リモコン装置Rは、有線又は無線によって
制御部Hと接続され、給湯装置の運転及び停止を指示す
る運転スイッチ13や、設定目標給湯温度Tsを設定す
る温度設定スイッチ14や、種々の情報を表示するLE
Dランプ15,16,17,18などが備えられてい
る。尚、LEDランプ15は、給湯装置が運転されてい
るか否かを表示し、LEDランプ16,17,18は、
後述するような異常状態を表示するように構成されてい
る。
【0017】排気路5には、未燃成分センサの一例とし
てのCOセンサSが、バーナ2の燃焼ガスに接触する状
態で設けられている。このCOセンサSは、燃焼ガス中
に含まれる未燃成分としてのCOの濃度に応じた出力値
を出力するように構成されている。
【0018】図2は、このCOセンサSの構成を示した
ものである。COセンサSは、ステンレス製の保護枠2
1の内側の台座22にセンサ素子23、温度補償用リフ
ァレンス素子24、及び、COセンサSの雰囲気温度A
を検出する温度センサ25を装備している。このセンサ
素子23、温度補償用リファレンス素子24は夫々触媒
を担持した白金線で構成されており、又、センサ素子2
3、温度補償用リファレンス素子24、及び、抵抗素子
26,27とは、図3に示すように、ブリッジ回路状態
に接続されている。そして、センサ素子23、温度補償
用リファレンス素子24は、電流が流れることで約20
0°Cに加熱され、その表面に接触する未燃成分が触媒
作用によって燃焼する。このとき、センサ素子23に担
持された触媒には、COに対する選択性があるため、セ
ンサ素子23、温度補償用リファレンス素子24夫々の
素子温度に差が生じる。白金線は、温度により抵抗値が
変化するので、燃焼ガス中のCO濃度が大になるほど、
センサ素子23と温度補償用リファレンス素子24の抵
抗値の差が大となる。従って、燃焼ガス中のCO濃度に
応じた出力値Vsが、ブリッジ回路における、センサ素
子23と温度補償用リファレンス素子24との接続部、
及び、抵抗素子26と27との接続部から出力されるよ
うに構成されている。尚、図2中の28は、制御部Hと
接続しているリード線とのコネクタ部である。
【0019】制御部Hには、給湯器Yの燃焼動作を制御
する燃焼制御手段101と、COセンサSの劣化度を検
出する劣化度検出手段102と、各種のデータを記憶す
る記憶手段103と、CO濃度がゼロの状態において、
COセンサSの劣化後と初期との間における出力値Vs
の偏差ΔVを算出する偏差算出手段104と、劣化度検
出手段102が検出した検出劣化度に基づいて、COセ
ンサSの出力値Vsを補正する補正手段105と、補正
手段105が補正した補正出力値に基づいて、不完全燃
焼状態を判別する不完全燃焼判別手段106と、バーナ
2の燃焼開始後設定時間の間、不完全燃焼判別手段10
6の作動を牽制する時限牽制手段107が設けられてい
る。記憶手段103は、制御部Hに対する電力の供給が
停電等により停止しても、その記憶内容がバックアップ
される不揮発メモリー(E2 PROM)等にて構成され
ている。制御部Hには、ファン4、給水量センサ9、給
湯温センサ10、電磁比例弁11、断続弁12、COセ
ンサS、温度センサ25が接続されている。
【0020】燃焼制御手段101は、給湯栓によって調
節され給水量センサ9により検出される給水量Qiが設
定水量になると、次に述べる給湯運転を実行し、給水量
Qiが設定水量未満になると、給湯運転を停止する。給
湯運転は、基本的には、給湯温センサ10により検出さ
れる給湯温度Txが設定目標給湯温度Tsになるように
電磁比例弁11を調整してバーナ2の燃料供給量Ipを
調節すると共に、ファン4の回転数が燃料供給量Ipに
対して予め設定されている目標回転数になるようにファ
ン4の回転数を制御する。尚、以下の説明において、こ
の給湯運転での基本的な制御を比例制御と称する。又、
燃焼制御手段101は、バーナ2の燃焼を停止させた後
もファン4の作動を設定時間(例えば、1分間程度)だ
け継続させるアフターパージを実行する。
【0021】次に、COセンサSについて、説明を加え
る。COセンサSの出力値Vsは、CO濃度が同じであ
っても雰囲気温度Aに応じて変化するという温度特性を
有している。以下の説明においては、CO濃度をCO濃
度Dと記載して説明する。図4は、CO濃度Dがゼロの
状態における出力値Vsの温度特性を示したものであ
り、図4中の実線L1は、COセンサSが劣化していな
いとき(初期)のCO濃度Dがゼロの状態における出力
値Vsの温度特性を示している。又、CO濃度Dが大に
なるほど実線L1を出力値が大になる方向に平行移動し
た状態で、COセンサSの出力値Vsは増加する。尚、
図4において、雰囲気温度Aが70〜200°Cの範囲
は、概ねバーナ2が燃焼している領域であり、70°C
以下の範囲は、概ねバーナ2の燃焼が停止している領域
である。
【0022】そして、雰囲気温度Aを所定の温度に固定
した場合、CO濃度Dと出力値Vsとの間には、下記の
式(1)に示すような相関関係がある。 Vs=αD+β……………(1) 但し、αはCOセンサSの感度、βは雰囲気温度Aが所
定の温度のときのCO濃度Dがゼロの状態における出力
値Vsである。図5は、CO濃度Dと出力値Vsとの相
関関係を示し、図5中の実線M1は、COセンサSが劣
化していないとき(初期)の相関関係を示す。
【0023】図4において、COセンサSが劣化する
と、CO濃度Dがゼロの状態における出力値Vsは、破
線L2、一点鎖線L3にて示すように、実線L1を出力
値が小になる方向に平行移動した状態で低下する傾向を
示す。そして、COセンサSの劣化後(破線L2、一点
鎖線L3にて示される)と初期(実線L1にて示され
る)との間における、CO濃度Dがゼロの状態のときの
出力値Vsの偏差をΔVとすると、COセンサSの劣化
の程度が大になるほど偏差ΔVは大になる傾向を示す。
又、劣化の程度が大になるほど、COセンサSの感度α
は小さくなる傾向を示す。
【0024】尚、図4中において破線L2で示すよう
に、CO濃度Dがゼロの状態における出力値Vsが低下
した場合、CO濃度Dと出力値Vsとの相関関係は、図
5中において破線M2で示すようになり、同様に、図4
中において一点鎖線L3で示すように、CO濃度Dがゼ
ロの状態における出力値Vsが低下した場合、CO濃度
Dと出力値Vsとの相関関係は、図5中において一点鎖
線M3で示すようになる。感度αは、実線M1、破線M
2、一点鎖線M3の順に小さくなる。
【0025】次に、記憶手段103について説明を加え
る。記憶手段103には、CO濃度Dがゼロの状態にお
けるCOセンサSの出力基準値VcをCOセンサSの雰
囲気温度Aに対応付けて記憶させてある。例えば、雰囲
気温度Aとの間に、図4中の実線L1に示すような相関
関係がある出力値Vsを出力基準値Vcとして記憶させ
てある。
【0026】次に、偏差算出手段104について説明を
加える。偏差算出手段104は、アフターパージの後、
設定時間(例えば、30分間)経過後、COがゼロで、
且つ、COセンサSの温度が安定して出力値Vsが安定
した状態において、COセンサSの出力値Vs、及び、
温度センサ25の検出温度Aを読み込むとともに、記憶
手段103に記憶されている出力基準値Vcから温度セ
ンサ25の検出温度Aに対応する出力基準値Vcを選定
して読み込む。そして、読み込んだ出力基準値VcとC
OセンサSの出力値Vsとの偏差ΔVを算出する。記憶
手段103は、偏差算出手段104が算出した偏差ΔV
を記憶する。
【0027】劣化度検出手段102について、説明を加
えると、劣化度検出手段102は、偏差算出手段104
が算出した偏差ΔVを、劣化度として検出するように構
成されている。
【0028】次に、補正手段105について説明を加え
る。補正手段105は、基本的には、COセンサSの出
力値Vsに基づいて、上記式(1)によりCO濃度Dを
算出するが、上述のように、COセンサSの劣化に伴っ
て、感度α、及び、CO濃度Dがゼロの状態における出
力値Vsは変化するので、CO濃度Dの算出において
は、感度α及びβを補正する必要がある。但し、感度α
及びβ夫々の初期値は、α=αc、及び、β=Vccに
夫々設定してある。但し、αcはCOセンサSが劣化し
ていないときのCOセンサSの感度、Vccは、COセ
ンサSが劣化していないときの、雰囲気温度Aが例えば
150°CのときのCO濃度Dがゼロの状態における出
力値Vsである。αc及びVccは、予め、記憶手段1
03に記憶させてある。
【0029】以下、感度α及びβの補正について説明す
る。感度αは、記憶手段103に記憶されている偏差Δ
Vに基づいて、下記の式(2)により補正する。 α=αc×(1−Xi×ΔV)……………(2) 但し、Xiは正の数の補正係数で、i=1,2,3,・
・・,nである。補正係数Xiは、燃焼装置において使
用される燃料、即ち、バーナ2に供給される燃料に含有
される硫黄の量に応じて、硫黄含有量が多いほど大に設
定されるものである。本実施例においては、バーナ2に
供給される燃料はガス燃料であるので、補正係数Xi
は、天然ガス、都市ガス、プロパンガス毎に、及び、天
然ガス及び都市ガス夫々については地域毎に、夫々設定
される。つまり、X1 ,X2,X3 ,・・・,Xnのn
個の補正係数Xiが設定されていて、これら補正係数X
iは、記憶手段103に記憶させてある。図1中のP
は、補正係数切り換えスイッチであり、補正係数X1
対応するスイッチP1 、補正係数X2 に対応するスイッ
チP2 、・・・、補正係数Xnに対応するスイッチPn
のn個のスイッチから構成されている。そして、補正手
段105は、感度αを上記式(2)により補正する際の
補正係数Xiを、補正係数切り換えスイッチPにおいて
ONされているスイッチに対応する補正係数Xiに変更
するように構成されている。つまり、補正手段105
は、感度αを補正する補正係数Xiを、使用される燃料
の硫黄含有量に応じて変更可能なように構成されてい
る。βは、記憶手段103に記憶されている偏差ΔVに
基づいて、下記の式(3)により補正する。 β=Vcc−ΔV……………(3)
【0030】又、上記式(1)は、雰囲気温度Aが例え
ば150°CのときのCO濃度Dと出力値Vsとの相関
関係を示すので、出力値Vsを、雰囲気温度Aが150
°Cのときに対応する値に温度補正する必要がある。そ
こで、以下のようにして、出力値Vsを温度補正する。
記憶手段103に記憶されている出力基準値Vcから温
度センサ25の検出温度Aに対応する出力基準値Vcを
選定するとともに、その選定出力基準値Vcと予め記憶
しているVccに基づいて、下記の式(4)により、出
力値Vsを温度補正する。 Vs=Vs−(Vc−Vcc)……………(4) そして、上記式(2)により補正した感度α、上記式
(3)により補正したβ、及び、上記式(4)にて温度
補正した出力値Vsに基づいて、上記式(1)により、
CO濃度Dを算出する。つまり、補正手段105は、偏
差ΔV(劣化度に相当する)に基づいて、感度αを補正
することにより、出力値Vsを補正して、CO濃度Dを
算出するように構成されている。又、補正手段105
は、感度αを補正する補正係数Xiを変更することによ
り、出力値Vsを補正する補正量を変更可能なように構
成されている。補正係数切り換えスイッチPは、補正手
段105に対して、出力値Vsを補正する補正量の変更
人為操作により指示する指示手段に相当する。
【0031】更に、補正手段105は、上記式(2)に
より算出した感度αがαc×(1/2)以下になると、
燃焼制御手段101に対して、バーナ2の燃焼停止制
御、及び、以後の給湯器Yの運転を禁止する運転禁止制
御を指示する。又、LEDランプ16を点灯することに
より、使用者にCOセンサSの交換を指示する。つま
り、COセンサSが極端に劣化した状態で使用されるこ
とを防止している。又、上記式(2)により算出した感
度αがαc×(3/5)以下になると、LEDランプ1
7を点灯することにより、使用者にメンテナンスを促
す。つまり、不用意に給湯器Yが使用できなくなって、
使用者にとって不便になることを回避するために、感度
αがαc×(1/2)以下になる前に、感度αがαc×
(3/5)以下になると、メンテナンス指令を報じて、
COセンサSの交換のメンテナンスを促すのである。
【0032】補正係数切り換えスイッチPは、燃焼装置
を設置する際にサービスマン等が、使用する燃料の種類
及び設置する地域に対応する補正係数をセットするため
に操作するものであり、一般の使用者が操作できないよ
うに、制御部Hのケーシング(図示せず)の内部等に設
けられている。又、サービスマンがCOセンサSを新品
に交換したときには、リセットスイッチ19の操作によ
り、記憶手段103に記憶されている出力基準値Vc、
αc及びVccを新しいCOセンサSのデータに書き換
えるように構成されている。尚、リセットスイッチ19
も、一般の使用者が操作できないように、制御部Hのケ
ーシングの内部に設けられている。
【0033】次に、不完全燃焼判別手段106について
説明を加える。不完全燃焼判別手段106は、補正手段
105が算出したCO濃度Dが設定濃度(例えば、10
00ppm)以上となる状態が設定時間(例えば、20
秒間)以上継続すると、不完全燃焼状態であると判別し
て、LEDランプ18を点灯することにより不完全燃焼
状態であることを発報する。
【0034】バーナ2の燃焼開始直後は、バーナ2の燃
焼に過渡的な不完全燃焼状態が生じ、CO濃度Dが一時
的に非常に高くなる。従って、不完全燃焼判別手段10
6が、燃焼開始直後の過渡的な不完全燃焼状態を判別し
ないように、時限牽制手段107により、燃焼開始後設
定時間(例えば60秒)が経過する間は、不完全燃焼判
別手段106の作動を牽制するように構成されている。
【0035】燃焼制御手段101は、補正手段105
が、感度αがαc×(1/2)以下になったと判断する
と、バーナ2の燃焼を停止させるとともに、運転禁止制
御を実行する。又、不完全燃焼判別手段106が不完全
燃焼状態を判別すると、バーナ2の燃焼を停止させると
ともに、前記アフターパージを実行する。
【0036】以下、本第1実施例の給湯装置における制
御作動を、図6に示すフローチャートに基づいて説明す
る。先ず、給湯栓の開栓が給水量センサ9によって検知
されると、時限牽制手段107により不完全燃焼判別手
段106の時限牽制を開始するとともに、燃焼制御手段
101によりバーナ2の燃焼を開始する〔ステップ#1
〜#4〕。つまり、燃焼制御手段101により、ファン
4の送風(プリパージ)、及び、イグナイタ30による
スパークを開始し、電磁比例弁11及び断続弁12を開
成してバーナ2の燃焼を開始する。バーナ2に対する火
移りが完了したか否かはフレームロッド31により検知
するようにしてある。
【0037】バーナ2の燃焼が開始された後、時限牽制
手段107による時限牽制中は、燃焼制御手段101に
より燃焼制御(上述したような比例制御)を実行する
〔ステップ#5〕。時限牽制手段107による時限牽制
が終了すると〔ステップ#6〕、通電時間が経過するま
での間センサ電源をオンして、COセンサSを所定の温
度にまで加熱し〔ステップ#7〜#8〕、続いて、燃焼
制御手段101により燃焼制御(上述したような比例制
御)、劣化度検出手段102により劣化度検出制御、及
び、補正手段105により補正制御を夫々実行する〔ス
テップ#9〜#11〕。
【0038】続いて、不完全燃焼判別手段106によ
り、以下のような不完全燃焼判別制御を実行する。補正
手段105が算出したCO濃度Dが設定濃度(例えば、
1000ppm)より大のときは、カウンタC1 をスタ
ートさせて、CO濃度Dが設定濃度より大の状態が設定
時間(例えば、20秒)以上継続すると、不完全燃焼状
態であると判別して、LEDランプ18を点灯すること
により不完全燃焼状態であることを報じて〔ステップ#
12〜#15〕、ステップ#18に進む。ステップ#1
2においてCO濃度Dが設定濃度より小のときは、カウ
ンタC1をリセットして〔ステップ#16〕、ステップ
#17に進み、ステップ#14において、CO濃度Dが
設定濃度より大の状態が設定時間以上継続しないとき
は、ステップ#17に進む。
【0039】上述のような不完全燃焼判別制御が終了す
ると、ステップ#17において、給湯栓が閉じられたか
否かを判別し、給湯栓が閉じられないときはステップ#
9に戻り、給湯栓が閉じられたときは、燃焼制御手段1
01により電磁比例弁11及び断続弁12を閉成してバ
ーナ2の燃焼を停止し〔ステップ#18〕、燃焼制御手
段101によりアフターパージを実行する〔ステップ#
19〕。続いて、偏差算出手段104により偏差算出制
御を実行し〔ステップ#20〕、その後、COセンサ電
源をオフして〔ステップ#21〕、例えば種火状態など
の非燃焼状態で、次の燃焼開始に備え待機する。
【0040】次に、図7に示すフローチャートに基づい
て、偏差算出制御について説明する。カウンタC2 をス
タートさせるとともにカウンタC2 がカウントアップし
て、設定時間(例えば、30分間)が経過すると、温度
センサ25の検出温度A、及び、COセンサSの出力値
Vsを読み込む〔ステップ#31〜#34〕。続いて、
記憶手段103に記憶されている出力基準値Vcから温
度センサ25の検出温度Aに対応する出力基準値Vcを
選定して読み込み、読み込んだ出力基準値VcとCOセ
ンサSの出力値Vsとの偏差ΔVを算出する〔ステップ
#35〕。そして、偏差ΔVがゼロより大のときは、記
憶手段103に記憶されている偏差ΔVを今回算出した
偏差ΔVに書き換えて〔ステップ#36,#37〕、リ
ターンする。
【0041】次に、図8に示すフローチャートに基づい
て、劣化度検出制御及び補正制御について説明する。補
正係数切り換えスイッチPにおいてONされているスイ
ッチに対応する補正係数Xi、及び、偏差ΔVを記憶手
段103から読み込む〔ステップ#41,#42〕。読
み込んだ補正係数Xi及び偏差ΔVにより、上記式
(2)に基づいて、感度αを補正する。補正した感度α
がαc×(3/5)よりも大きいあいだは〔ステップ#
44〕、COセンサSの出力値Vs、及び、温度センサ
25の検出温度Aを読み込んで、βを上記式(3)に基
づいて補正するとともに、出力値Vsを上記式(4)に
基づいて温度補正し、続いて、上記式(1)に基づいて
CO濃度Dを算出して、リターンする〔ステップ#47
〜#51〕。
【0042】補正した感度αが、αc×(3/5)以下
で、且つ、αc×(1/2)よりも大きいあいだは〔ス
テップ#44,#45〕、LEDランプ17を点灯する
ことにより、メンテナンス指令を報じるとともに〔ステ
ップ#46〕、ステップ#47〜#51の制御を実行す
る。即ち、CO濃度Dを算出した後、リターンする。
又、補正した感度αがαc×(1/2)になった時点で
〔ステップ#44,#45〕、燃焼制御手段101に対
して、バーナ2の燃焼停止、及び、以後の給湯器Yの運
転禁止制御を指示するとともに、LEDランプ16を点
灯することにより、COセンサSの交換指令を報じる
〔ステップ#52,#53〕。
【0043】〔第2実施例〕以下、図9ないし図11に
基づいて、本発明の第2実施例を説明する。記憶手段1
03は、上記第1実施例において説明した各種記憶情報
に加えて、前回の給湯装置の運転までのバーナ2の積算
燃焼時間Jを記憶する。劣化度検出手段102には、バ
ーナ2の燃焼時間tを積算するタイムカウンタが設けら
れている。劣化度検出手段102は、バーナ2の燃焼が
開始されるとタイムカウンタをスタートさせて、記憶手
段103に記憶されている前回までの積算燃焼時間Jに
更に積算する状態でバーナ2の燃焼時間tを積算する。
そして、バーナ2の燃焼が停止されると、タイムカウン
タをストップ並びにリセットさせるとともに、積算した
積算燃焼時間Jを記憶手段103に記憶させる。つま
り、劣化度検出手段102は、バーナ2の燃焼時間tを
積算した積算燃焼時間Jを劣化度として検出するように
構成されている。
【0044】補正手段105は、感度αを以下のように
して補正する。積算燃焼時間Jが補正量変更用設定値J
1 に達するまでは、下記の式(5)に基づいて、感度α
を補正する。 α=αc−Yi×J……………(5) 又、積算燃焼時間Jが補正量変更用設定値J1 に達した
以降は、下記の式(6)に基づいて、感度αを補正す
る。 α=αc−Yi×J1 −Zi×(J−J1 )……………(6) 但し、Yi,Ziは夫々正の数の補正係数であり、i=
1,2,3,・・・,nである。又、Zi>Yiであ
る。又、補正量変更用設定値J1 は、例えば、2000
時間程度に設定する。図9に、感度αと積算燃焼時間J
との間の相関関係を示す。
【0045】補正係数Yi,Ziは、上記第1実施例と
同様に設定されるものであり、Y1,Y2 ,Y3 ,・・
・Ynのn個の補正係数Yi、及び、Z1 ,Z2
3 ,・・・,Znのn個の補正係数Ziが設定されて
いて、これら補正係数Yi,Ziは、記憶手段103に
記憶させてある。図1中の補正係数切り換えスイッチP
は、補正係数Y1 ,Z1 に対応するスイッチP1 、補正
係数Y2 ,Z2 に対応するスイッチP2 、・・・、補正
係数Yn,Znに対応するスイッチPnのn個のスイッ
チから構成されている。そして、補正手段105は、感
度αを上記式(5)又は(6)により補正する際の補正
係数Yi,Ziを、補正係数切り換えスイッチPにおい
てONされているスイッチに対応する補正係数Yi,Z
iに変更するように構成されている。
【0046】又、上記第1実施例と同様に、βを記憶手
段103に記憶されている偏差ΔVに基づいて、上記式
(3)により補正する。又、上記第1実施例と同様に、
出力値Vsを上記式(4)に基づいて温度補正する。そ
して、上記式(5)又は(6)により補正した感度α、
上記式(3)により補正したβ,及び、上記式(4)に
て温度補正した出力値Vsに基づいて、上記式(1)に
より、CO濃度Dを算出する。つまり、補正手段105
は、積算燃焼時間J(劣化度に相当する)に基づいて、
感度αを補正することにより、出力値Vsを補正して、
CO濃度Dを算出するように構成されている。又、補正
手段105は、感度αを補正する補正係数Yi,Ziを
変更することにより、出力値Vsを補正する補正量を変
更可能なように構成されている。
【0047】更に、補正手段105は、上記式(5)又
は(6)により算出した感度αがαc×(1/2)以下
になると、燃焼制御手段101に対して、バーナ2の燃
焼停止制御、及び、以後の給湯器Yの運転を禁止する運
転禁止制御を指示する。又、LEDランプ16を点灯す
ることにより、使用者にCOセンサSの交換を指示す
る。つまり、COセンサSが極端に劣化した状態で使用
されることを防止している。又、上記式(5)又は
(6)により算出した感度αがαc×(3/5)以下に
なると、LEDランプ17を点灯することにより、使用
者にメンテナンスを促す。つまり、不用意に給湯器Yが
使用できなくなって、使用者にとって不便になることを
回避するために、感度αがαc×(1/2)以下になる
前に、感度αがαc×(3/5)以下になると、メンテ
ナンス指令を報じて、COセンサSの交換のメンテナン
スを促すのである。サービスマンがCOセンサSを新品
に交換したときには、図1中のリセットスイッチ19の
操作により、記憶手段103に記憶されている出力基準
値Vc、αc及びVccを新しいCOセンサSのデータ
に書き換えるとともに、積算燃焼時間Jをゼロに書き換
えるようにように構成されている。
【0048】本第2実施例においては、劣化度検出手段
102、記憶手段103及び補正手段105が夫々上記
のように構成される以外は、図1ないし図8に示す上記
第1実施例と同様に構成されるので、説明を省略する。
以下、本第2実施例の給湯装置における制御作動を、図
10に示すフローチャートに基づいて説明する。先ず、
給湯栓の開栓が給水量センサ9によって検知されると、
時限牽制手段107により不完全燃焼判別手段106の
時限牽制を開始するとともに、燃焼制御手段101によ
りバーナ2の燃焼を開始する〔ステップ#61〜#6
4〕。つまり、燃焼制御手段101により、ファン4の
送風(プリパージ)、及び、イグナイタ30によるスパ
ークを開始し、電磁比例弁11及び断続弁12を開成し
てバーナ2の燃焼を開始する。バーナ2に対する火移り
が完了したか否かはフレームロッド31により検知する
ようにしてある。
【0049】バーナ2の燃焼が開始されると、劣化度検
出手段102により、燃焼時間をカウントするタイムカ
ウンタをスタートさせる〔ステップ#65〕。又、バー
ナ2の燃焼が開始された後、時限牽制手段107による
時限牽制中は、燃焼制御手段101により燃焼制御(上
述したような比例制御)を実行する〔ステップ#6
6〕。時限牽制手段107による時限牽制が終了すると
〔ステップ#67〕、通電時間が経過するまでの間セン
サ電源をオンして、COセンサSを所定の温度にまで加
熱し〔ステップ#68〜#69〕、続いて、燃焼制御手
段101により燃焼制御(上述したような比例制御)、
劣化度検出手段102により劣化度検出制御、及び、補
正手段105により補正制御を夫々実行する〔ステップ
#70〜#72〕。
【0050】続いて、不完全燃焼判別手段106によ
り、以下のような不完全燃焼判別制御を実行する。補正
手段105が算出したCO濃度Dが設定濃度(例えば、
1000ppm)より大のときは、カウンタC1 をスタ
ートさせて、CO濃度Dが設定濃度より大の状態が設定
時間(例えば、20秒)以上継続すると、不完全燃焼状
態であると判別して、LEDランプ18を点灯すること
により不完全燃焼状態であることを報じて〔ステップ#
73〜#76〕、ステップ#79に進む。ステップ#7
3においてCO濃度Dが設定濃度より小のときは、カウ
ンタC1をリセットして〔ステップ#77〕、ステップ
#78に進み、ステップ#75において、CO濃度Dが
設定濃度より大の状態が設定時間以上継続しないとき
は、ステップ#78に進む。
【0051】上述のような不完全燃焼判別制御が終了す
ると、ステップ#78において、給湯栓が閉じられたか
否かを判別し、給湯栓が閉じられないときはステップ#
70に戻り、給湯栓が閉じられたときは、燃焼制御手段
101により電磁比例弁11及び断続弁12を閉成して
バーナ2の燃焼を停止し〔ステップ#79〕、劣化度検
出手段102によりタイムカウンタをストップ並びにリ
セットさせ〔ステップ#80〕、燃焼制御手段101に
よりアフターパージを実行する〔ステップ#81〕。続
いて、偏差算出手段104により偏差算出制御を実行し
〔ステップ#82〕、その後、COセンサ電源をオフし
て〔ステップ#83〕、例えば種火状態などの非燃焼状
態で、次の燃焼開始に備え待機する。
【0052】次に、図11に示すフローチャートに基づ
いて、劣化度検出制御及び補正制御について説明する。
タイムカウンタのカウント情報に基づいて、記憶手段1
03に記憶されている前回までの積算燃焼時間Jに更に
積算する状態でバーナ2の燃焼時間tを積算する〔ステ
ップ#91〕。積算した積算燃焼時間Jが補正量変更用
設定値J1 に達するまでの間は、補正係数切り換えスイ
ッチPにおいてONされているスイッチに対応する補正
係数Yiを読み込んで、上記(5)式に基づいて感度α
を補正し、積算燃焼時間Jが補正量変更用設定値J1
達した以降は、補正係数切り換えスイッチPにおいてO
Nされているスイッチに対応する補正係数Yi,Ziを
読み込んで、上記式(6)に基づいて感度αを補正する
〔ステップ#92〜#96〕。補正した感度αがαc×
(3/5)よりも大きいあいだは〔ステップ#97〕、
COセンサSの出力値Vs、及び、温度センサ25の検
出温度Aを読み込むとともに、記憶手段103から偏差
ΔVを読み込んで、βを上記式(3)に基づいて補正す
るとともに、出力値Vsを上記式(4)に基づいて温度
補正し、続いて、上記式(1)に基づいてCO濃度Dを
算出して、リターンする〔ステップ#100〜#10
5〕。
【0053】補正した感度αが、αc×(3/5)以下
で、且つ、αc×(1/2)よりも大きいあいだは〔ス
テップ#97,#98〕、LEDランプ17を点灯する
ことにより、メンテナンス指令を報じるとともに〔ステ
ップ#99〕、ステップ#100〜#105の制御を実
行する。即ち、CO濃度Dを算出した後、リターンす
る。又、補正した感度αがαc×(1/2)になった時
点で〔ステップ#97,#98〕、燃焼制御手段101
に対して、バーナ2の燃焼停止、及び、以後の給湯器Y
の運転禁止制御を指示するとともに、LEDランプ16
を点灯することにより、COセンサSの交換指令を報じ
る〔ステップ#106,#107〕。
【0054】〔別実施例〕次に別実施例を列記する。 上記各実施例では、バーナ2の燃料としてガス燃料
を使用する場合について説明したが、バーナ2の燃料に
液体燃料を使用しても良い。液体燃料を使用する場合
は、上記式(2)、(5)及び(6)に基づいて感度α
を補正する際の補正係数Xi,Yi,Ziは、重油、灯
油等の燃料の種類毎に夫々設定する。
【0055】 未燃成分が発生する状態に対応する値
としては、上記第2実施例において例示した他にも種々
のものが適用可能である。例えば、バーナ2の燃焼熱
量、バーナ2の点火又は消火回数、温度センサ25の検
出温度Aを適用しても良い。
【0056】 図8に示す上記第1実施例におけるフ
ローチャートにおいてステップ#50を省略し、又は、
図11に示す上記第2実施例におけるフローチャートに
おいてステップ#104を省略し、出力値Vsの温度補
正を行わないように、補正手段105を構成しても良
い。これは、図4に示すように、雰囲気温度Aが70〜
200°Cの燃焼領域では、温度特性が小さいため、出
力値Vsの温度補正を行わずにCO濃度Dを算出しても
誤差が小さいためである。この場合は、補正手段105
の制御構成が簡単になる。
【0057】 上記各実施例では、補正手段105
は、劣化度検出手段102の検出劣化度に基づいて、出
力値Vsを補正してCO濃度Dを算出するように構成
し、不完全燃焼判別手段106は、補正手段105の算
出CO濃度Dに基づいて不完全燃焼状態を判別するよう
に構成した。これに代えて、出力値VsとCO濃度Dと
の間には一定の相関関係があるので、補正手段105
は、CO濃度Dを算出せずに、劣化度検出手段102の
検出劣化度に基づいて、出力値Vsを補正するように構
成し、不完全燃焼判別手段106は、補正手段105の
補正出力値に基づいて不完全燃焼状態を判別するように
構成しても良い。
【0058】 上記各実施例では、未燃成分センサの
一例として、COセンサSを適用する場合について例示
したが、未燃成分センサとしてはこの他にも、例えば、
酸素を検出する酸素センサ、水素を検出する水素センサ
を適用することができる。
【0059】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における燃焼装置の全体構成を示す
構成図
【図2】第1実施例におけるCOセンサの全体構成を示
す概略図
【図3】第1実施例におけるCOセンサのブリッジ回路
を示す図
【図4】第1実施例におけるCOがゼロのときのCOセ
ンサの出力値と雰囲気温度との相関関係を示す図
【図5】第1実施例におけるCO濃度とCOセンサの出
力値との相関関係を示す図
【図6】第1実施例における制御動作のフローチャート
【図7】第1実施例における制御動作のフローチャート
【図8】第1実施例における制御動作のフローチャート
【図9】第2実施例における積算燃焼時間とCOセンサ
の感度との相関関係を示す図
【図10】第2実施例における制御動作のフローチャー
【図11】第2実施例における制御動作のフローチャー
【符号の説明】
2 バーナ 4 通風手段 102 劣化度検出手段 105 補正手段 106 不完全燃焼判別手段 P 指示手段 S 未燃成分センサ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−14556(JP,A) 特開 昭63−25414(JP,A) 特開 昭62−266320(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23N 5/24 107

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーナ(2)と、そのバーナ(2)に燃
    焼用空気を通風し、且つ、前記バーナ(2)の燃焼ガス
    を排出する通風手段(4)を備えた燃焼機器において、 前記バーナ(2)の燃焼ガスに接触する状態で設けられ
    て、前記燃焼ガス中に含まれる未燃成分の濃度に応じた
    出力値を出力する接触燃焼式の未燃成分センサ(S)
    と、 その未燃成分センサ(S)の劣化度を検出する劣化度検
    出手段(102)と、 その劣化度検出手段(102)が検出した検出劣化度に
    基づいて、前記未燃成分センサ(S)の出力値を補正す
    る補正手段(105)と、 その補正手段(105)が補正した補正出力値に基づい
    て不完全燃焼状態を判別する不完全燃焼判別手段(10
    6)が設けられた燃焼機器の不完全燃焼検出装置であっ
    て、 前記補正手段(105)は、前記出力値を補正する補正
    量を変更可能なように構成され、 前記補正手段(105)に対して、前記補正量の変更を
    人為操作により指示する指示手段(P)が設けられてい
    る燃焼機器の不完全燃焼検出装置。
  2. 【請求項2】 前記劣化度検出手段(102)は、出力
    基準値と前記未燃成分がゼロの状態における前記未燃成
    分センサ(S)の出力値との偏差を、前記劣化度として
    検出するように構成されている請求項1記載の燃焼機器
    の不完全燃焼検出装置。
  3. 【請求項3】 前記劣化度検出手段(102)は、未燃
    成分が発生する状態に対応する値を積算した積算値を、
    前記劣化度として検出するように構成されている請求項
    1記載の燃焼機器の不完全燃焼検出装置。
  4. 【請求項4】 前記未燃成分が発生する状態に対応する
    値が、前記バーナ(2)の燃焼時間である請求項3記載
    の燃焼機器の不完全燃焼検出装置。
JP17859694A 1994-07-29 1994-07-29 燃焼機器の不完全燃焼検出装置 Expired - Fee Related JP3478872B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17859694A JP3478872B2 (ja) 1994-07-29 1994-07-29 燃焼機器の不完全燃焼検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17859694A JP3478872B2 (ja) 1994-07-29 1994-07-29 燃焼機器の不完全燃焼検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0842848A JPH0842848A (ja) 1996-02-16
JP3478872B2 true JP3478872B2 (ja) 2003-12-15

Family

ID=16051228

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17859694A Expired - Fee Related JP3478872B2 (ja) 1994-07-29 1994-07-29 燃焼機器の不完全燃焼検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3478872B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2796490B1 (fr) * 1999-07-13 2001-09-14 Thomson Plasma Queusot
JP5662493B2 (ja) * 2013-01-25 2015-01-28 東京瓦斯株式会社 ガス遮断装置とそれによる流量変化判定方法、およびガス遮断装置用の制御器
JP7165593B2 (ja) * 2019-01-28 2022-11-04 リンナイ株式会社 燃焼装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0842848A (ja) 1996-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002130667A (ja) 空気過剰率が閉ループ制御されるバーナーのための閉ループ制御装置
JP5148551B2 (ja) ガス検出装置、このガス検出装置を備えた燃焼機器及びガス警報器
JP3478872B2 (ja) 燃焼機器の不完全燃焼検出装置
JP2945580B2 (ja) 燃焼機器の不完全燃焼検出装置
JP5265441B2 (ja) ガス検出装置、このガス検出装置を備えた燃焼機器及びガス警報器
JP3516781B2 (ja) 燃焼装置
JP3371675B2 (ja) 可燃ガス検知装置
JPH07324744A (ja) 燃焼機器の不完全燃焼検出装置
JP3478916B2 (ja) 燃焼装置
JP4608061B2 (ja) 気体濃度検出装置
JPH04106311A (ja) 暖房器の安全装置
CN112503775A (zh) 供热设备的控制方法及供热设备
JPH07324745A (ja) 燃焼機器の不完全燃焼検出装置
JP3400172B2 (ja) 燃焼装置
JP3810153B2 (ja) Co濃度監視方法及びそれを実施する燃焼装置
JP2945605B2 (ja) 燃焼装置
JP6964543B2 (ja) 燃焼装置
JP3012478B2 (ja) 燃焼装置
KR0134136B1 (ko) 연소기기의 불완전연소 검출장치
JP3462646B2 (ja) 燃焼装置の未燃成分濃度検出装置
JP3519811B2 (ja) 給湯器
JP3579512B2 (ja) 燃焼機器
JPH07260143A (ja) 燃焼装置
JP2960884B2 (ja) 燃焼機器の未燃成分濃度検出装置
JP3884873B2 (ja) 燃焼機器の不完全燃焼検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees