JPH07324744A - 燃焼機器の不完全燃焼検出装置 - Google Patents

燃焼機器の不完全燃焼検出装置

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Publication number
JPH07324744A
JPH07324744A JP6116796A JP11679694A JPH07324744A JP H07324744 A JPH07324744 A JP H07324744A JP 6116796 A JP6116796 A JP 6116796A JP 11679694 A JP11679694 A JP 11679694A JP H07324744 A JPH07324744 A JP H07324744A
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JP
Japan
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deterioration
sensor
combustion
unburned component
temperature
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Application number
JP6116796A
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English (en)
Inventor
Yoshikatsu Ishikawa
善克 石川
Hiroshi Kamiya
宏 神谷
Shinichi Uratani
伸一 浦谷
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Harman Co Ltd
Original Assignee
Harman Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 未燃成分センサの劣化判別精度を向上する。 【構成】 バーナ2の燃焼ガスに接触する状態で設けら
れて、燃焼ガス中に含まれる未燃成分の濃度に応じた出
力値を出力する接触式の未燃成分センサSと、その未燃
成分センサSの出力値に基づいて不完全燃焼状態を判別
する不完全燃焼判別手段102と、出力値に基づいて未
燃成分センサSの劣化を判別する劣化判別手段104が
設けられた燃焼機器の不完全燃焼検出装置において、未
燃成分がゼロのときの未燃成分センサSの出力基準値
を、その未燃成分センサSの雰囲気温度に対応付けて記
憶する基準値記憶手段105と、未燃成分センサSの雰
囲気温度を検出する温度センサ25が設けられ、劣化判
別手段104は、未燃成分がゼロの状態において、未燃
成分センサSの出力値と、温度センサ25の検出温度
と、基準値記憶手段105の記憶情報とに基づいて、未
燃成分センサSの劣化を判別するように構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バーナと、そのバーナ
に燃焼用空気を通風し、且つ、前記バーナの燃焼ガスを
排出する通風手段を備えた燃焼機器において、前記バー
ナの燃焼ガスに接触する状態で設けられて、前記燃焼ガ
ス中に含まれる未燃成分の濃度に応じた出力値を出力す
る接触燃焼式の未燃成分センサと、その未燃成分センサ
の出力値に基づいて不完全燃焼状態を判別する不完全燃
焼判別手段と、前記出力値に基づいて前記未燃成分セン
サの劣化を判別する劣化判別手段が設けられた燃焼機器
の不完全燃焼検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる燃焼機器の不完全燃焼検出装置に
おいて、例えばCO濃度を検出するCOセンサ等の未燃
成分センサは経時的に劣化するため、従来では、予め、
未燃成分センサが劣化していない状態における未燃成分
がゼロのときの出力値を出力基準値として記憶してお
き、装置運転中においては未燃成分がゼロの状態におけ
る出力値を前記出力基準値と比較することにより未燃成
分センサの劣化を判別するようにしていた。例えば、前
記出力基準値と未燃成分センサがゼロの状態における出
力値との偏差が所定の設定値以上になると、未燃成分セ
ンサが使用限界であると判別するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかる未燃
成分センサの出力値は、未燃成分の濃度が同じであって
も未燃成分センサの雰囲気温度に応じて変化するという
温度特性を示す。しかしながら、従来のように、未燃成
分センサの雰囲気温度に係わりなく、単純に未燃成分セ
ンサがゼロの状態における出力値を前記出力基準値と比
較することにより未燃成分センサの劣化を判別するもの
では、未燃成分センサの劣化を精度良く判別することが
できなかった。
【0004】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、未燃成分センサの劣化判別精度
を向上することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による燃焼機器の
不完全燃焼検出装置の第1の特徴構成は、前記未燃成分
がゼロのときの前記未燃成分センサの出力基準値を、そ
の未燃成分センサの雰囲気温度に対応付けて記憶する基
準値記憶手段と、前記未燃成分センサの雰囲気温度を検
出する温度センサが設けられ、前記劣化判別手段は、前
記未燃成分がゼロの状態において、前記未燃成分センサ
の出力値と、前記温度センサの検出温度と、前記基準値
記憶手段の記憶情報とに基づいて、前記未燃成分センサ
の劣化を判別するように構成されている点にある。
【0006】第2の特徴構成は、上記第1の特徴構成に
おいて、前記劣化判別手段は、前記バーナの燃焼停止
後、前記通風手段を停止し、その後、設定時間が経過し
たときを、前記未燃成分がゼロの状態であるとして、劣
化を判別するように構成されている点にある。
【0007】第3の特徴構成は、上記第1の特徴構成に
おいて、前記劣化判別手段は、前記バーナの燃焼停止
後、前記通風手段を停止し、その後、前記温度センサの
検出温度における時間に対する変化率が設定変化率以下
のときを、前記未燃成分がゼロの状態であるとして、劣
化を判別するように構成されている点にある。
【0008】第4の特徴構成は、上記第1の特徴構成に
おいて、前記劣化判別手段は、前記バーナの燃焼停止
後、前記通風手段を停止し、その後、前記温度センサの
検出温度が設定温度以下になったときを、前記未燃成分
がゼロの状態であるとして、劣化を判別するように構成
されている点にある。
【0009】第5の特徴構成は、上記第1、第2、第3
又は第4の特徴構成において、前記劣化判別手段が、前
記未燃成分センサの劣化度を算出するように構成され、
前記不完全燃焼判別手段は、前記劣化判別手段の算出劣
化度と前記未燃成分センサの出力値に基づいて、不完全
燃焼状態を判別するように構成されている点にある。
【0010】第6の特徴構成は、上記第1、第2、第3
又は第4の特徴構成において、前記劣化判別手段は、前
記基準値記憶手段に記憶されている出力基準値と前記未
燃成分センサの出力値との偏差を前記劣化度として算出
するように構成され、前記不完全燃焼判別手段は、前記
偏差と前記未燃成分センサの出力値に基づいて、不完全
燃焼状態を判別するように構成されている点にある。
【0011】第7の特徴構成は、上記第1、第2、第3
又は第4の特徴構成において、前記劣化判別手段は、前
記基準値記憶手段に記憶されている出力基準値と前記未
燃成分センサの出力値との偏差を前記劣化度として算出
するように構成され、前記不完全燃焼判別手段は、前記
偏差とその偏差に基づいて変更した前記未燃成分センサ
の感度と前記未燃成分センサの出力値に基づいて、不完
全燃焼状態を判別するように構成されている点にある。
【0012】第8の特徴構成は、上記第5、第6又は第
7の特徴構成において、前記劣化判別手段の算出劣化度
が設定劣化判別値以下のときに、前記不完全燃焼判別手
段は、不完全燃焼状態の判別を実行するように構成さ
れ、前記算出劣化度が前記設定劣化判別値より大のとき
に、前記劣化判別手段は前記未燃成分センサが使用限界
であることを判別するように構成されている点にある。
【0013】第9の特徴構成は、上記第5、第6、第7
又は第8の特徴構成において、前記劣化判別手段の算出
劣化度を前記不完全燃焼判別手段の不完全燃焼状態判別
用データとして記憶する判別データ記憶手段は、燃焼機
器本体の運転制御のために供給される電力の供給停止状
態においても情報の記憶が可能なように構成されている
点にある。
【0014】
【作用】第1の特徴構成による作用は、以下の通りであ
る。未燃成分センサは経時的に劣化するが、その劣化の
程度に応じて、未燃成分がゼロの状態における未燃成分
センサの出力値は変化する。基準値記憶手段には、予
め、未燃成分センサが劣化していない状態における未燃
成分がゼロのときの基準出力値を未燃成分センサの雰囲
気温度に対応付けて記憶されている。劣化判別手段は、
未燃成分がゼロの状態において、未燃成分センサの出力
値、及び、温度センサの検出温度を読み込むとともに、
基準値記憶手段の記憶情報から温度センサの検出温度に
対応する出力基準値を選定して読み込む。そして、読み
込んだ出力基準値と未燃成分センサの出力値に基づい
て、未燃成分センサの劣化を判別する。
【0015】第2の特徴構成による作用は、以下の通り
である。バーナの燃焼を停止した後、所定時間通風手段
を運転するアフターパージを実行することにより、バー
ナの燃焼ガスが燃焼機器から排出されるので、未燃成分
がゼロの状態となる。一方、未燃成分センサの雰囲気温
度は、バーナの燃焼停止後急速に低下するものの、アフ
ターパージの実行後しばらくのあいだは、未燃成分セン
サの雰囲気温度は急速に変化する状態が継続している。
未燃成分センサの雰囲気温度が急速に変化しているあい
だは、未燃成分センサの出力値は不安定な状態になって
いるので、そのような不安定な未燃成分センサの出力値
に基づいて、未燃成分センサの劣化を判別するのは好ま
しくなく、安定した未燃成分センサの出力値に基づい
て、未燃成分センサの劣化を判別する必要がある。そこ
で、アフターパージ後、未燃成分センサの雰囲気温度が
十分安定するまでに要する時間を設定時間として設定す
る。そして、劣化判別手段により、その設定時間が経過
したときを、未燃成分がゼロの状態であるとして劣化を
判別する。従って、安定した未燃成分センサの出力値に
基づいて、未燃成分センサの劣化を判別することができ
る。
【0016】第3の特徴構成による作用は、以下の通り
である。未燃成分センサの雰囲気温度の変化が小さくな
るほど、温度センサの検出温度における時間に対する変
化率は小さくなる。そこで、未燃成分センサの雰囲気温
度が十分安定した状態のときの前記変化率を設定変化率
として設定する。そして、劣化判別手段により、温度セ
ンサの検出温度における時間に対する変化率が前記設定
変化率以下のときを、未燃成分がゼロの状態であるとし
て劣化を判別する。従って、安定した未燃成分センサの
出力値に基づいて、未燃成分センサの劣化を判別するこ
とができる。ところで、未燃成分センサの雰囲気温度が
十分安定して未燃成分センサの出力値が安定した状態を
判別する場合、例えば、上記第2の特徴構成のように、
アフターパージ後の経過時間に基づいて判別する場合が
考えられるが、この場合、前記設定時間の経過時点が確
実に未燃成分センサの雰囲気温度が十分安定した状態で
あるとするためには、前記設定時間は余裕を見て長めに
設定する必要がある。これに対して、温度センサの検出
温度における時間に対する変化率に基づいて判別するこ
とにより、直接、未燃成分センサの雰囲気温度が十分安
定した状態を判別することができるので、アフターパー
ジ後の経過時間に基づいて判別するのに比べて、早い時
点で劣化判別手段による未燃成分センサの劣化の判別を
実行することができる。
【0017】第4の特徴構成による作用は、以下の通り
である。未燃成分センサの雰囲気温度は、バーナの燃焼
停止後低下し、やがて平衡して安定する。従って、未燃
成分センサの雰囲気温度を検出することに基づいて、未
燃成分センサの雰囲気温度が十分安定した状態を判別す
ることができる。そこで、未燃成分センサの雰囲気温度
が平衡して安定したときの温度を設定温度として設定す
る。そして、劣化判別手段により、温度センサの検出温
度が前記設定温度以下になったときを、未燃成分がゼロ
の状態であるとして劣化を判別する。従って、アフター
パージ後早い時点で、安定した未燃成分センサの出力値
に基づいて、未燃成分センサの劣化を判別することがで
きる。ところで、未燃成分センサの雰囲気温度が十分安
定して未燃成分センサの出力値が安定した状態を判別す
る場合、例えば、上記第3の特徴構成のように、温度セ
ンサの検出温度における時間に対する変化率に基づいて
判別する場合が考えられるが、この場合は、前記変化率
を算出して前記設定変化率と比較するための制御構成が
複雑になるのに比べて、本第4の特徴構成であれば、単
に温度センサの検出温度を前記設定温度と比較するだけ
の制御構成で良いので、制御構成が簡単である。又、基
準値記憶手段には、少なくとも前記設定温度に対応する
出力基準値を記憶させるだけで良い。
【0018】第5の特徴構成による作用は、以下の通り
である。未燃成分センサは経時的に劣化するが、その劣
化の程度に応じて、未燃成分がゼロの状態における出力
値は変化する。そこで、未燃成分センサの劣化の程度を
劣化度とし、その劣化度を劣化判別手段により算出す
る。つまり、劣化判別手段により、未燃成分がゼロの状
態において、未燃成分センサの出力値、及び、温度セン
サの検出温度を読み込むとともに、基準値記憶手段の記
憶情報から温度センサの検出温度に対応する出力基準値
を選定して読み込み、読み込んだ出力基準値と未燃成分
センサの出力値に基づいて、劣化度を算出する。そし
て、不完全燃焼判別手段により、劣化判別手段が算出し
た劣化度と未燃成分センサの出力値に基づいて、不完全
燃焼状態を判別する。
【0019】第6の特徴構成による作用は、以下の通り
である。未燃成分センサの劣化の程度に応じて、未燃成
分がゼロの状態における未燃成分センサの出力値は変化
する。従って、未燃成分センサの出力値の変化の程度を
劣化度として算出することができる。そこで、劣化判別
手段により、未燃成分がゼロの状態において、未燃成分
センサの出力値、及び、温度センサの検出温度を読み込
むとともに、基準値記憶手段の記憶情報から温度センサ
の検出温度に対応する出力基準値を選定して読み込み、
読み込んだ出力基準値と未燃成分センサの出力値との偏
差を未燃成分センサの出力値の変化の程度として算出
し、その偏差を劣化度とする。そして、不完全燃焼判別
手段により、前記偏差と未燃成分センサの出力値に基づ
いて、不完全燃焼状態を判別する。
【0020】第7の特徴構成による作用は、以下の通り
である。未燃成分センサの劣化の程度に応じて、未燃成
分がゼロの状態における未燃成分センサの出力値は変化
するとともに、未燃成分センサの感度も変化する。そし
て、種々の実験により、その感度の変化は、出力値の変
化の程度と相関関係があることが判明した。そこで、劣
化判別手段により、未燃成分がゼロの状態において、未
燃成分センサの出力値、及び、温度センサの検出温度を
読み込むとともに、基準値記憶手段の記憶情報から温度
センサの検出温度に対応する出力基準値を選定して読み
込み、読み込んだ出力基準値と未燃成分センサの出力値
の偏差を未燃成分センサの出力値の変化の程度として算
出し、その偏差を劣化度とする。そして、不完全燃焼判
別手段により、前記偏差とその偏差に基づいて変更した
未燃成分センサの感度と未燃成分センサの出力値に基づ
いて、不完全燃焼状態を判別する。
【0021】第8の特徴構成による作用は、以下の通り
である。劣化判別手段の算出劣化度が、設定劣化判別値
以下のときは、未燃成分センサは使用可能状態にあると
して、不完全燃焼判別手段による不完全燃焼状態の判別
を実行する。そして、前記算出劣化度が、設定劣化判別
値より大のときは、未燃成分センサは使用限界であると
判別して、例えば、警報を発報したり、燃焼機器の運転
を禁止する処置を講じる。
【0022】第9の特徴構成による作用は、以下の通り
である。判別データ記憶手段は、劣化判別手段の算出劣
化度を不完全燃焼判別手段の不完全燃焼状態判別用デー
タとして記憶しているが、その判別データ記憶手段は、
停電等により、燃焼機器本体の運転制御のための電力供
給が停止しても、前記算出劣化度を継続して記憶するこ
とが可能である。
【0023】
【発明の効果】第1の特徴構成によれば、未燃成分セン
サの出力値の温度特性を加味した状態で未燃成分センサ
の劣化を判別するので、判別精度を向上することができ
るようになった。
【0024】第2の特徴構成によれば、未燃成分センサ
の雰囲気温度が十分安定して、出力値が安定していると
きの未燃成分センサの出力値に基づいて未燃成分センサ
の劣化を判別するので、その判別精度を一層向上するこ
とができるようになった。
【0025】第3の特徴構成によれば、劣化判別手段に
て未燃成分センサの劣化を判別する時期を早くすること
ができるので、上記第2の特徴構成による効果に加え
て、装置の運転時間を短縮できて消費電力を低減できる
とともに、未燃成分センサの作動時間も短縮することが
できて未燃成分センサの寿命を長くすることができる。
【0026】第4の特徴構成によれば、制御構成が簡単
になるとともに、基準値記憶手段は記憶容量の小さい低
価格のものを使用することができるので、上記第3の特
徴構成による効果に加えて、装置のコストを低減するこ
とができる。
【0027】第5の特徴構成によれば、未燃成分センサ
の出力値の温度特性を加味した状態で未燃成分センサの
劣化度を算出し、その劣化度を加味した状態で不完全燃
焼状態を判別するので、その判別精度を一層向上するこ
とができるようになった。ちなみに、上記従来の装置で
は、未燃成分センサの出力値の温度特性を加味しない状
態で劣化を判別する構成であるので、仮に、劣化度を算
出してその劣化度を加味した状態で不完全燃焼状態を判
別するとしても、その劣化度には未燃成分センサの出力
値の温度特性が加味されていないので、その判別精度は
悪くなる。
【0028】第6の特徴構成によれば、単に、前記偏差
を算出してその偏差と未燃成分の出力値に基づいて不完
全燃焼状態を判別する簡単な制御構成となっているの
で、上記第5の特徴構成による効果に加えて、装置のコ
ストを低減することができる。
【0029】第7の特徴構成によれば、未燃成分センサ
の劣化度、及び、未燃成分センサの感度の変化を加味し
た状態で、不完全燃焼状態を判別するので、上記第5及
び第6の特徴構成による効果に加えて、不完全燃焼状態
の判別精度を一層向上することができる。
【0030】第8の特徴構成によれば、未燃成分センサ
の出力値の温度特性を加味して算出した劣化度に基づい
て、未燃成分センサが使用限界であることを判別するこ
とができるので、その判別精度を一層向上することがで
きる。ちなみに、上記従来の装置では、未燃成分センサ
の出力値の温度特性を加味しない状態で劣化を判別する
構成であるので、仮に、劣化度を算出してその劣化度に
基づいて未燃成分センサが使用限界であることを判別す
るとしても、その劣化度には未燃成分センサの出力値の
温度特性が加味されていないので、その判別精度は悪く
なる。
【0031】第9の特徴構成によれば、停電等により燃
焼機器本体の運転制御のための電力供給が停止しも、電
力供給の復帰時には、新たに劣化度を算出してその算出
劣化度を判別データ記憶手段に書き込む等の特別な処置
を講ずることなく、通常時と同様に燃焼機器の運転を開
始することができる。
【0032】
【実施例】以下、図面に基づいて、本発明の実施例を説
明する。本発明の不完全燃焼検出装置を備えた燃焼機器
の一例としての給湯装置は、図1に示すように、給湯器
Yと、給湯器Yの動作を制御する制御部Hと、リモコン
装置Rとから構成されている。給湯器Yは、燃焼室1
と、燃焼室1の内部に備えられているバーナ2と、水加
熱用の熱交換器3と、燃焼室1の上部に接続され、バー
ナ2の燃焼ガスを室外に排出する排気路5と、バーナ2
に燃焼用空気を通風し、且つ、バーナ2の燃焼ガスを排
気路5通じて室外に排出する通風手段としてのファン4
と、熱交換器3に加熱用の水を供給する給水路6と、熱
交換器3において加熱された湯を給湯栓(図示せず)に
供給する給湯路7と、バーナ2に対して燃料(ガス)を
供給する燃料供給路8とから構成されている。
【0033】給水路6には、熱交換器3への給水量Qi
を検出する給水量センサ9が備えられ、給湯路7には、
給湯栓に対する給湯温度Txを検出する給湯温センサ1
0が備えられている。燃料供給路8は、一般家庭用のガ
ス供給管に接続され、この燃料供給路8には、バーナ2
への燃料供給量Ipを調節する電磁比例弁11と、燃料
の供給を断続する断続弁12とが備えられている。
【0034】リモコン装置Rは、有線又は無線によって
制御部Hと接続され、給湯装置の運転及び停止を指示す
る運転スイッチ13や、設定目標給湯温度Tsを設定す
る温度設定スイッチ14や、種々の情報を表示するLE
Dランプ15,16,17などが備えられている。尚、
LEDランプ15は、給湯装置が運転されているか否か
を表示し、LEDランプ16,17は、後述するような
異常状態を表示するように構成されている。
【0035】排気路5には、未燃成分センサの一例とし
てのCOセンサSが、バーナ2の燃焼ガスに接触する状
態で設けられている。このCOセンサSは、燃焼ガス中
に含まれる未燃成分としてのCOの濃度Dに応じた出力
値を出力するように構成されている。
【0036】図2は、このCOセンサSの構成を示した
ものである。COセンサSは、ステンレス製の保護枠2
1の内側の台座22にセンサ素子23、温度補償用リフ
ァレンス素子24、及び、COセンサSの雰囲気温度A
を検出する温度センサ25を装備している。このセンサ
素子23、温度補償用リファレンス素子24は夫々触媒
を担持した白金線で構成されており、又、センサ素子2
3、温度補償用リファレンス素子24、及び、抵抗素子
26,27とは、図3に示すように、ブリッジ回路状態
に接続されている。そして、センサ素子23、温度補償
用リファレンス素子24は、電流が流れることで約20
0°Cに加熱され、その表面に接触する未燃成分が触媒
作用によって燃焼する。このとき、センサ素子23に担
持された触媒には、COに対する選択性があるため、セ
ンサ素子23、温度補償用リファレンス素子24夫々の
素子温度に差が生じる。白金線は、温度により抵抗値が
変化するので、燃焼ガス中のCO濃度が大になるほど、
センサ素子23と温度補償用リファレンス素子24の抵
抗値の差が大となる。従って、燃焼ガス中のCO濃度に
応じた出力値Vsが、ブリッジ回路における、センサ素
子23と温度補償用リファレンス素子24との接続部、
及び、抵抗素子26と27との接続部から出力されるよ
うに構成されている。尚、図2中の28は、制御部Hと
接続しているリード線とのコネクタ部である。
【0037】COセンサSの出力値Vsは、CO濃度が
同じであっても雰囲気温度Aに応じて変化するという温
度特性を有している。図4は、CO濃度Dがゼロの状態
における出力値Vsの温度特性を示したものであり、図
4中の実線L1は、COセンサSが劣化していないとき
(初期)のCO濃度Dがゼロの状態における出力値Vs
の温度特性を示している。又、CO濃度Dが大になるほ
ど実線L1を出力値が大になる方向に平行移動した状態
で、COセンサSの出力値Vsは増加する。尚、図4に
おいて、雰囲気温度Aが70〜200°Cの範囲は、概
ねバーナ2が燃焼している領域であり、70°C以下の
範囲は、概ねバーナ2の燃焼が停止している領域であ
る。
【0038】そして、雰囲気温度Aを所定の温度に固定
した場合、CO濃度Dと出力値Vsとの間には、 Vs=αD+β にて示される相関関係がある。但し、αはCOセンサS
の感度、βは雰囲気温度Aが所定の温度のときのCO濃
度Dがゼロの状態における出力値Vsである。COセン
サSが劣化していない初期においては、α=αC 、及
び、β=VCCに夫々設定してある。但し、αC はCOセ
ンサSが劣化していないときのCOセンサSの感度、V
CCは、COセンサSが劣化していないときの、雰囲気温
度Aが例えば150°CのときのCO濃度Dがゼロの状
態における出力値Vsである。図5は、CO濃度Dと出
力値Vsとの相関関係を示し、図5中の実線M1は、C
OセンサSが劣化していないとき(初期)の相関関係を
示す。
【0039】図4において、破線L2、一点鎖線L3に
て示すように、COセンサSが劣化すると、CO濃度D
がゼロの状態における出力値Vsは、実線L1を出力値
が小になる方向に平行移動した状態で低下する傾向を示
す。そして、COセンサSの劣化後(破線L2、一点鎖
線L3にて示される)と初期(実線M1にて示される)
との間における、CO濃度Dがゼロの状態のときの出力
値Vsの偏差をΔVとすると、COセンサSの劣化の程
度が大になるほど偏差ΔVは大になる傾向を示す。又、
劣化に伴いCOセンサSの感度αも変化するが、感度α
と偏差ΔVとの間には、 α=αC (1−K1 ×ΔV) にて示される相関関係があることが、実験により判明し
た。但し、K1 は所定の定数である。従って、COセン
サSが劣化したときのCO濃度Dと出力値Vsとの相関
関係は、 Vs=αD+β なる相関関係において、α=αC (1−K1 ×ΔV)、
且つ、β=VCC−ΔVとすることにより示される。
【0040】尚、図4中において破線L2で示すよう
に、CO濃度Dがゼロの状態における出力値Vsが低下
した場合、CO濃度Dと出力値Vsとの相関関係は、図
5中において破線M2で示すようになり、同様に、図4
中において一点鎖線L3で示すように、CO濃度Dがゼ
ロの状態における出力値Vsが低下した場合、CO濃度
Dと出力値Vsとの相関関係は、図5中において一点鎖
線M3で示すようになる。
【0041】制御部Hには、給湯器Yの燃焼動作を制御
する燃焼制御手段101と、COセンサSの出力値に基
づいて不完全燃焼状態を判別する不完全燃焼判別手段1
02と、バーナ2の燃焼開始後設定時間の間、不完全燃
焼判別手段102の作動を牽制する時限牽制手段103
と、COセンサSの出力値に基づいてCOセンサSの劣
化を判別するとともに、COセンサSの劣化度を算出す
る劣化判別手段104と、CO濃度DがゼロのときのC
OセンサSの出力基準値VC をCOセンサSの雰囲気温
度Aに対応付けて記憶する基準値記憶手段105と、劣
化判別手段104の算出劣化度を不完全燃焼判別手段1
02の不完全燃焼状態判別用データとして記憶する判別
データ記憶手段106が設けられている。尚、基準値記
憶手段105には、例えば、雰囲気温度Aとの間に、図
4中の実線L1に示すような相関関係がある出力値Vs
を出力基準値VC として記憶させてある。
【0042】制御部Hには、リモコン装置R、ファン
4、給水量センサ9、給湯温センサ10、電磁比例弁1
1、断続弁12、COセンサS、温度センサ25が接続
されている。
【0043】燃焼制御手段101は、給湯栓によって調
節され給水量センサ9により検出される給水量Qiが設
定水量になると、次に述べる給湯運転を実行し、給水量
Qiが設定水量未満になると、給湯運転を停止する。給
湯運転は、基本的には、給湯温センサ10により検出さ
れる給湯温度Txが設定目標給湯温度Tsになるように
電磁比例弁11を調整してバーナ2の燃料供給量Ipを
調節すると共に、ファン4の回転数が燃料供給量Ipに
対して予め設定されている目標回転数になるようにファ
ン4の回転数を制御する。尚、以下の説明において、こ
の給湯運転での基本的な制御を比例制御と称する。又、
燃焼制御手段101は、バーナ2の燃焼を停止させた後
もファン4の作動を設定時間(例えば、1分間程度)だ
け継続させるアフターパージを実行する。
【0044】劣化判別手段104は、アフターパージの
後、設定時間(例えば、30分間)経過後、未燃成分が
ゼロで、且つ、COセンサSの出力値Vsが安定した状
態において、COセンサSの出力値Vs、及び、温度セ
ンサ25の検出温度Aを取り込むとともに、基準値記憶
手段105に記憶されている出力基準値VC から温度セ
ンサ25の検出温度Aに対応する出力基準値VC を選定
して取り込む。そして、取り込んだ出力基準値VC とC
OセンサSの出力値Vsとの偏差ΔVを劣化度として算
出する。又、劣化判別手段104は、算出した偏差ΔV
が設定劣化判別値(例えば、(1/2)×VC C )より
も大のときに、COセンサSが使用限界であると判別し
て、以後の燃焼制御手段101による給湯運転の実行を
禁止するとともに、LEDランプ16を点灯することに
よりCOセンサSの交換を指令する。
【0045】判別データ記憶手段106は、劣化判別手
段104が算出した偏差ΔVを記憶するように構成され
ている。又、判別データ記憶手段106は、制御部Hに
対する電力の供給が停電等により停止しても、その記憶
内容がバックアップされる不揮発メモリー(E2 PRO
M)等にて構成されている。
【0046】LEDランプ16による指令に基づいて、
サービスマンがCOセンサSを新品に交換したときに
は、スイッチ18をオン状態にして、判別データ記憶手
段106の記憶内容を初期値(例えば、ゼロ)に書き換
えるように構成してある。尚、スイッチ18は、一般の
ユーザーが操作できないように、制御部Hのケーシング
(図示せず)の内部等に設けてある。
【0047】不完全燃焼判別手段102は、基本的に
は、COセンサSの出力値Vsに基づいて、 Vs=αD+β なる関係式にてCO濃度Dを算出する。但し、初期にお
いては、α=αC 、及び、β=VCCに設定されている。
又、不完全燃焼判別手段102は、基準値記憶手段10
5に記憶されている出力基準値VC から温度センサ25
の検出温度Aに対応する出力基準値VC を選定するとと
もに、その選定出力基準値VC と予め記憶しているVCC
との差を算出することにより、COセンサSの出力値の
温度特性偏差ΔVtを求めて、出力値Vsに温度特性偏
差ΔVtを加算することにより出力値Vsを補正する。
又、不完全燃焼判別手段102は、判別データ記憶手段
106に記憶されている偏差ΔVに基づいて、αをα=
αC (1−K1 ΔV)なる関係式にて変更し、及び、β
をβ=VCC−ΔVなる関係式にて変更する。そして、C
O濃度Dを算出する。更に、不完全燃焼判別手段102
は、補正濃度Dが設定濃度(例えば、1000ppm)
以上となる状態が設定時間(例えば、20秒間)以上継
続すると、不完全燃焼状態であると判別して、LEDラ
ンプ17を点灯することにより不完全燃焼状態であるこ
とを発報する。
【0048】つまり、不完全燃焼判別手段102は、偏
差ΔVとその偏差ΔVに基づいて変更した感度αと出力
値Vsに基づいて、CO濃度Dを算出して、不完全燃焼
状態を判別するように構成されている。
【0049】尚、燃焼制御手段101は、不完全燃焼判
別手段102が不完全燃焼状態を判別すると、バーナ2
の燃焼を停止させるとともに、前記アフターパージを実
行する。
【0050】バーナ2の燃焼開始直後は、バーナ2の燃
焼に過渡的な不完全燃焼状態が生じ、CO濃度Dが一時
的に非常に高くなる。従って、不完全燃焼判別手段10
2が、燃焼開始直後の過渡的な不完全燃焼状態を判別し
ないように、時限牽制手段103により、燃焼開始後設
定時間(例えば60秒)が経過する間は、不完全燃焼判
別手段102の作動を牽制するように構成されている。
【0051】以下、本実施例の給湯装置における制御作
動を、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
先ず、給湯栓の開栓が給水量センサ9によって検知され
ると、COセンサ電源がオンされ、時限牽制手段103
による不完全燃焼判別手段102の時限牽制が開始され
るとともに、燃焼制御手段101によりバーナ2の燃焼
が開始される〔ステップ#1〜#5〕。つまり、燃焼制
御手段101により、ファン4の送風(プリパージ)、
及び、イグナイタ30によるスパークが開始され、電磁
比例弁11及び断続弁12を開成してバーナ2の燃焼が
開始される。バーナ2に対する火移りが完了したか否か
はフレームロッド31により検知するようしてある。
【0052】バーナ2の燃焼が開始された後は、時限牽
制手段103による時限牽制中は、燃焼制御手段101
による燃焼制御(上述したような比例制御)が実行され
る〔ステップ#6〕。時限牽制手段103による時限牽
制が終了すると〔ステップ#7〕、燃焼制御手段101
による燃焼制御(上述したような比例制御)、及び、不
完全燃焼判別手段102による不完全燃焼判別制御が実
行される〔ステップ#8〕。
【0053】続いて、ステップ#8における燃焼制御及
び不完全燃焼判別制御が終了すると、燃焼制御手段10
1により電磁比例弁11及び断続弁12を閉成してバー
ナ2の燃焼を停止し〔ステップ#9〕、アフターパージ
を実行する〔ステップ#10〕。続いて、劣化判別手段
104による劣化判別制御が実行され〔ステップ#1
1〕、その後、COセンサ電源がオフされて〔ステップ
#12〕、例えば種火状態などの非燃焼状態で、次の燃
焼開始に備え待機する。
【0054】次に、図7に示すフローチャートに基づい
て、劣化判別制御について説明する。カウンタC1 をス
タートさせるとともにカウンタC1 がカウントアップし
て、設定時間(例えば、30分間)が経過すると、温度
センサ25の検出温度A、及び、COセンサSの出力値
Vsを読み込む〔ステップ#13〜#16〕。続いて、
基準値記憶手段105に記憶されている出力基準値VC
から温度センサ25の検出温度Aに対応する出力基準値
C を選定して読み込み、読み込んだ出力基準値VC
COセンサSの出力値Vsとの偏差ΔVを劣化度として
算出する〔ステップ#17〕。
【0055】そして、偏差ΔVがゼロより大のときは、
COセンサSが劣化していると判別し〔ステップ#1
8〕、更に、偏差ΔVがVCCの1/2よりも小さいとき
は、判別データ記憶手段106に記憶されている偏差Δ
Vを今回算出した偏差ΔVに書き換えて〔ステップ#1
9,#20〕、リターンする。又、偏差ΔVがVCCの1
/2よりも大きいときは、COセンサSが使用限界であ
ると判別して、以後の燃焼制御手段101による給湯運
転の実行を禁止するとともに、LEDランプ16を点灯
することによりCOセンサSの交換を指令する〔ステッ
プ#19,#21,#22〕。
【0056】次に、図8に示すフローチャートに基づい
て、時限牽制終了後の燃焼制御及び不完全燃焼判別制御
について説明する。カウンターC2 をリセットし、燃焼
制御手段101による燃焼制御(上述したような比例制
御)を実行する〔ステップ#23,#24〕。続いて、
判別データ記憶手段106から偏差ΔVを読み込むとと
もに、温度センサ25の検出温度A、及び、COセンサ
Sの出力値Vsを読み込む〔ステップ#25〜#2
7〕。続いて、βをβ=VCC−ΔVなる関係式にて変更
するとともに、αをα=αC(1−K1 ΔV)なる関係
式にて変更する〔ステップ#28〕。更に、基準値記憶
手段105に記憶されている出力基準値VC から温度セ
ンサ25の検出温度Aに対応する出力基準値VC を選定
するとともに、その選定出力基準値VC と予め記憶して
いるVCCとの差を算出することにより、COセンサS出
力値の温度特性偏差ΔVtを求め〔ステップ#29〕、
出力値Vsに温度特性偏差ΔVtを加算することにより
出力値Vsを補正し〔ステップ#30〕、Vs=αD+
βなる関係式にてCO濃度Dを算出する〔ステップ#3
1〕。
【0057】続いて、CO濃度Dが設定濃度(例えば、
1000ppm)より大のときは、カウンタC2 をスタ
ートさせて、CO濃度Dが設定濃度より大の状態が設定
時間(例えば、20秒)以上継続すると、不完全燃焼状
態であると判別して、LEDランプ17を点灯すること
により不完全燃焼状態であることを発報して〔ステップ
#32〜#35〕、リターンする。ステップ#32にお
いてCO濃度Dが設定濃度より小のときは、カウンタC
2をリセットして〔ステップ#36〕、ステップ#37
に進み、ステップ#34において、CO濃度Dが設定濃
度より大の状態が設定時間以上継続していないときは、
ステップ#37に進む。そして、ステップ#37におい
て、給湯栓が閉じられたか否かを判別し、給湯栓が閉じ
られないときはステップ#24に戻り、給湯栓が閉じら
れたときはリターンする。
【0058】〔別実施例〕次に別実施例を列記する。 上記実施例では、不完全燃焼判別手段102は、C
OセンサSの出力値Vsに基づいて、CO濃度Dを算出
して不完全燃焼状態を判別するように構成する場合につ
いて例示した。しかしながら、COセンサSの出力値V
sとCO濃度Dとの間には一定の相関関係があるので、
不完全燃焼判別手段102は、CO濃度Dを算出するこ
となく、COセンサSの出力値Vsに基づいて直接不完
全燃焼状態を判別するように構成しても良い。
【0059】 上記実施例では、温度センサ25をC
OセンサSの保護枠21内に装備する場合について例示
したが、温度センサ25は、保護枠21の外部に設けて
も良い。
【0060】 図9のフローチャートに示すように、
図7に示す上記実施例におけるフローチャートのステッ
プ#13〜#15をステップ#41〜#44に変更し
て、劣化判別手段104は、アフターパージの後、温度
センサ25の検出温度Aが設定温度(例えば、60°
C)以下になったときを、未燃成分がゼロで、且つ、C
OセンサSの出力値Vsが安定した状態であるとして、
劣化度を算出するように構成してもよい。尚、この場
合、温度センサ25の検出温度Aが設定温度以下になっ
たた否かを判別するまでに、設定時間(例えば、20分
間)が経過するのを待つ〔ステップ#41,#42〕。
これは、燃料供給量Ipが小さくて燃焼中の雰囲気温度
Aが比較的低い場合は、燃焼ガスが完全に排出されてい
ない(即ち、未燃成分がゼロになっていない)時点で、
温度センサ25の検出温度Aが設定温度以下になる可能
性があるので、このような事態を回避するためである。
【0061】この場合、図8に示す上記実施例における
フローチャートにおいてステップ#29,#30を省略
して、温度特性偏差ΔVtによる出力値Vsの補正を行
わないように、不完全燃焼判別手段102を構成しても
良い。これは、図4に示すように、雰囲気温度Aが70
〜200°Cの燃焼領域では、温度特性偏差ΔVtは小
さいため、温度特性偏差ΔVtによる出力値Vsの補正
を行わずにCO濃度Dを算出しても誤差が小さいためで
ある。従って、不完全燃焼判別手段102の制御構成が
簡単になる。
【0062】又、不完全燃焼判別手段102及び劣化判
別手段104夫々を上述のように構成する場合は、基準
値記憶手段105には、少なくとも60°Cに対応する
出力基準値VC を記憶させるだけで良いから、基準値記
憶手段105は、記憶容量の小さい低価格のものを使用
できる。
【0063】 図10のフローチャートに示すよう
に、図7に示す上記実施例におけるフローチャートのス
テップ#13〜#15をステップ#45〜#48に変更
して、劣化判別手段104は、アフターパージの後、温
度センサ25の検出温度Aにおける時間に対する変化率
dAが設定変化率K2 以下になったときを、未燃成分が
ゼロで、且つ、COセンサSの出力値Vsが安定した状
態であるとして、劣化度を算出するように構成してもよ
い。尚、この場合、温度センサ25の検出温度Aが設定
温度(例えば、60°C)以下になってから〔ステップ
#45,#46〕、変化率dAが設定値K2 以下になっ
たた否かを判別する。これは、燃料供給量Ipが小さく
て燃焼中の雰囲気温度Aが比較的低い場合は、燃焼ガス
が完全に排出されていない(即ち、未燃成分がゼロにな
っていない)時点で、変化率dAが設定値K2 以下にな
る可能性があるので、このような事態を回避するためで
ある。
【0064】 図11のフローチャートに示すよう
に、図8に示す上記実施例におけるフローチャートのス
テップ#28をステップ#49に変更して、COセンサ
Sの感度αの補正を行わずにCO濃度Dを算出するよう
に、不完全燃焼判別手段102を構成しても良い。この
場合、不完全燃焼判別手段102の制御構成が簡単にな
る。
【0065】 未然成分センサとしては、COセンサ
Sの他、O2 濃度を検出するO2 センサや水素濃度を検
出する水素センサが考えられ、本発明は、これら未然成
分センサに適用できる。
【0066】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃焼装置の全体構成を示す構成図
【図2】COセンサの全体構成を示す概略図
【図3】COセンサのブリッジ回路の回路図
【図4】CO濃度がゼロのときのCOセンサの出力値と
雰囲気温度との相関関係を示す図
【図5】CO濃度とCOセンサの出力値との相関関係を
示す図
【図6】制御動作のフローチャート
【図7】制御動作のフローチャート
【図8】制御動作のフローチャート
【図9】別実施例の制御動作のフローチャート
【図10】別実施例の制御動作のフローチャート
【図11】別実施例の制御動作のフローチャート
【符号の説明】
2 バーナ 4 通風手段 25 温度センサ 102 不完全燃焼判別手段 104 劣化判別手段 105 基準値記憶手段 106 判別データ記憶手段 S 未燃成分センサ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーナ(2)と、そのバーナ(2)に燃
    焼用空気を通風し、且つ、前記バーナ(2)の燃焼ガス
    を排出する通風手段(4)を備えた燃焼機器において、 前記バーナ(2)の燃焼ガスに接触する状態で設けられ
    て、前記燃焼ガス中に含まれる未燃成分の濃度に応じた
    出力値を出力する接触燃焼式の未燃成分センサ(S)
    と、 その未燃成分センサ(S)の出力値に基づいて不完全燃
    焼状態を判別する不完全燃焼判別手段(102)と、 前記出力値に基づいて前記未燃成分センサ(S)の劣化
    を判別する劣化判別手段(104)が設けられた燃焼機
    器の不完全燃焼検出装置であって、 前記未燃成分がゼロのときの前記未燃成分センサ(S)
    の出力基準値を、その未燃成分センサ(S)の雰囲気温
    度に対応付けて記憶する基準値記憶手段(105)と、 前記未燃成分センサ(S)の雰囲気温度を検出する温度
    センサ(25)が設けられ、 前記劣化判別手段(104)は、前記未燃成分がゼロの
    状態において、前記未燃成分センサ(S)の出力値と、
    前記温度センサ(25)の検出温度と、前記基準値記憶
    手段(105)の記憶情報とに基づいて、前記未燃成分
    センサ(S)の劣化を判別するように構成されている燃
    焼機器の不完全燃焼検出装置。
  2. 【請求項2】 前記劣化判別手段(104)は、前記バ
    ーナ(2)の燃焼停止後、前記通風手段(4)を停止
    し、その後、設定時間が経過したときを、前記未燃成分
    がゼロの状態であるとして、劣化を判別するように構成
    されている請求項1記載の燃焼機器の不完全燃焼検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記劣化判別手段(104)は、前記バ
    ーナ(2)の燃焼停止後、前記通風手段(4)を停止
    し、その後、前記温度センサ(25)の検出温度におけ
    る時間に対する変化率が設定変化率以下のときを、前記
    未燃成分がゼロの状態であるとして、劣化を判別するよ
    うに構成されている請求項1記載の燃焼機器の不完全燃
    焼検出装置。
  4. 【請求項4】 前記劣化判別手段(104)は、前記バ
    ーナ(2)の燃焼停止後、前記通風手段(4)を停止
    し、その後、前記温度センサ(25)の検出温度が設定
    温度以下になったときを、前記未燃成分がゼロの状態で
    あるとして、劣化を判別するように構成されている請求
    項1記載の燃焼機器の不完全燃焼検出装置。
  5. 【請求項5】 前記劣化判別手段(104)が、前記未
    燃成分センサ(S)の劣化度を算出するように構成さ
    れ、 前記不完全燃焼判別手段(102)は、前記劣化判別手
    段(104)の算出劣化度と前記未燃成分センサ(S)
    の出力値に基づいて、不完全燃焼状態を判別するように
    構成されている請求項1、2、3又は4記載の燃焼機器
    の不完全燃焼検出装置。
  6. 【請求項6】 前記劣化判別手段(104)は、前記基
    準値記憶手段(105)に記憶されている出力基準値と
    前記未燃成分センサ(S)の出力値との偏差を前記劣化
    度として算出するように構成され、 前記不完全燃焼判別手段(102)は、前記偏差と前記
    未燃成分センサ(S)の出力値に基づいて、不完全燃焼
    状態を判別するように構成されている請求項1、2、3
    又は4記載の燃焼機器の不完全燃焼検出装置。
  7. 【請求項7】 前記劣化判別手段(104)は、前記基
    準値記憶手段(105)に記憶されている出力基準値と
    前記未燃成分センサ(S)の出力値との偏差を前記劣化
    度として算出するように構成され、 前記不完全燃焼判別手段(102)は、前記偏差とその
    偏差に基づいて変更した前記未燃成分センサ(S)の感
    度と前記未燃成分センサ(S)の出力値に基づいて、不
    完全燃焼状態を判別するように構成されている請求項
    1、2、3又は4記載の燃焼機器の不完全燃焼検出装
    置。
  8. 【請求項8】 前記劣化判別手段(104)の算出劣化
    度が設定劣化判別値以下のときに、前記不完全燃焼判別
    手段(102)は、不完全燃焼状態の判別を実行するよ
    うに構成され、 前記算出劣化度が前記設定劣化判別値より大のときに、
    前記劣化判別手段(104)は前記未燃成分センサ
    (S)が使用限界であることを判別するように構成され
    ている請求項5、6又は7記載の燃焼機器の不完全燃焼
    検出装置。
  9. 【請求項9】 前記劣化判別手段(104)の算出劣化
    度を前記不完全燃焼判別手段(102)の不完全燃焼状
    態判別用データとして記憶する判別データ記憶手段(1
    06)は、燃焼機器本体の運転制御のために供給される
    電力の供給停止状態においても情報の記憶が可能なよう
    に構成されている請求項5、6、7又は8記載の燃焼機
    器の不完全燃焼検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008164309A (ja) * 2006-12-26 2008-07-17 Yazaki Corp 燃焼器用co検出装置及びco警報装置
JP2015025600A (ja) * 2013-07-25 2015-02-05 株式会社ノーリツ 燃焼装置および給湯装置
JP2015117865A (ja) * 2013-12-17 2015-06-25 株式会社ノーリツ 燃焼装置および給湯装置

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