JP4282552B2 - 部品実装済み基板製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基板における基板電極上に接合材料を供給し、上記基板電極と電子部品における電極とを上記接合材料を介して接合することにより、当該電子部品が上記基板に実装された部品実装済み基板の製造を行なう部品実装済み基板製造方法及び製造装置、並びに、接合材料の供給状態異常修正方法に関する。
従来、この種の部品実装済み基板の製造方法や製造装置は種々のものが知られている。このような従来の製造方法においては、基板における夫々の部品実装位置に配置された夫々の基板電極上に、接合材料供給装置の一例である印刷装置にて、所定量の接合材料、例えば半田を供給し、当該半田の供給が行なわれた基板を、電子部品実装装置に搬送して、夫々の部品実装位置において、夫々の半田を介在させながら電子部品を基板に実装して、部品実装済み基板の製造が行なわれている(例えば、特許文献1〜3参照)。
また、このような印刷装置においては、例えば、スクリーン印刷や塗布ヘッドによる半田の塗布供給が行なわれている。
特開2002−84097号公報 特開平9−214187号公報 特開平6−334321号公報
しかしながら、このような半田の供給方法においては、主に樹脂で形成される基板に生じる反りや、印刷装置における半田の供給量のバラツキや、さらにスクリーン印刷におけるマスクの反りやマスク抜け等により、基板上に形成された半田の供給状態、例えば、供給量や供給高さにバラツキが生じる場合がある。また、このようなバラツキとは別に、その部品実装位置への半田の供給位置に偏りが生じるような場合もある。
例えば、基板3における基板電極5上への半田の供給状態にバラツキが生じている状態を示す模式説明図(基板の断面を示す)を図24に示す。図24に示すように、基板3には2つの基板電極5が形成されており、その上面に形成されている夫々の半田部6のうち、図示右側の半田部6については、その供給量が正常な部品実装を行なうための許容範囲よりも少なくなっている。
次に、図25の模式説明図に示すように、このような状態の基板3に対して、部品実装装置において、実装ヘッドに備えられた吸着ノズル510により吸着保持された電子部品1を、夫々の半田部6を介して接合する。
その後、夫々の半田部6を加熱すると、図26の模式説明図に示すように、当該加熱により溶融された夫々の半田部6において、その供給量のバラツキによって当該溶融により生じる表面張力に大きな差異が生じることとなる。その結果、供給量が少ない図示右側の半田部6に生じる表面張力が、図示左側の半田部6の表面張力よりも小さくなり、電子部品1は図示左側の半田部6に引っ張られて、いわゆる部品立ち(マンハッタン現象)が生じることとなる。
このような部品立ちまでもが生じないような場合であっても、このような半田の供給量の差異により、電子部品1が一方の基板電極5上に形成された半田部6に引き寄せられて、電子部品1の実装位置に位置ズレが生じるような場合もある。
さらに、半田の供給量がその許容範囲を超過あるいは不足することで、半田部6が十分に溶融されない(不濡れ)や、接合異常などをも引き起こすような場合がある。
このような場合にあっては、正常な部品実装を行なうことができないこととなり、部品実装済み基板の製造が阻害されるという問題が生じる。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、基板における基板電極上に接合材料を供給し、上記基板電極と電子部品における電極とを上記接合材料を介して接合することにより、当該電子部品が上記基板に実装された部品実装済み基板の製造において、上記接合材料の供給状態に異常が生じるような場合であっても、当該異常状態を正常な状態に修正して、上記電子部品を上記基板に確実に実装することができる部品実装済み基板の製造方法及び製造装置、並びに、接合材料の供給状態異常修正方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、基板の基板電極上に接合材料を供給し、上記基板電極と電子部品の電極とを上記接合材料を介在させて接合することにより、当該電子部品が上記基板に実装された部品実装済み基板の製造を行なう部品実装済み基板製造方法において、
上記基板の基板電極上へ供給された上記接合材料の供給状態を測定し、
当該測定の結果情報に基づいて、当該供給状態が異常であると判断する場合に、当該接合材料に対し供給状態修正処理を実施して、当該供給状態が正常状態の許容範囲内の状態となるように修正し、当該修正された接合材料を介して上記電子部品を上記基板に実装して上記部品実装済み基板を製造することを特徴とする部品実装済み基板製造方法を提供する。
本発明の第2態様によれば、上記接合材料の供給状態は、当該接合材料の供給量、供給高さ、及び供給位置の中のいずれかのパラメータに基づく状態であって、
上記パラメータが上記供給量である場合には、上記基板電極又は上記電子部品への新たな上記接合材料の供給を行なうことで上記供給状態修正処理を行ない、
上記パラメータが上記供給高さ又は上記供給位置である場合には、上記電子部品を上記異常と判断された接合材料に接触させながら上記供給状態修正処理を行なう第1態様に記載の部品実装済み基板製造方法を提供する。
本発明の第3態様によれば、上記接合材料の供給状態として、当該接合材料の供給量を測定し、
当該供給量の測定結果情報に基づいて、当該供給量がその許容範囲に対して超過又は不足していると判断する場合に、上記供給状態修正処理として、上記超過又は不足と判断された接合材料を上記基板電極上から除去するとともに、当該基板電極上に上記許容範囲内の供給量の新たな上記接合材料を供給して、上記接合材料の供給量の修正を行ない、
その後、当該供給材料を介して上記電子部品を上記基板に実装する第1態様又は第2態様に記載の部品実装済み基板製造方法を提供する。
本発明の第4態様によれば、上記接合材料の供給状態として、当該接合材料の供給量を測定し、
当該供給量の測定結果情報に基づいて、当該供給量がその許容値に対して不足であると判断する場合に、上記供給状態修正処理として、上記不足と判断された接合材料に接合される上記電子部品の電極上に、当該不足量に略相当する量の上記接合材料を供給し、当該電子部品に供給された接合材料と上記不足と判断された接合材料とが互いに接合されることで、上記接合材料の供給量の修正を行ない、
当該接合材料を介して上記電子部品を上記基板に実装する第1態様又は第2態様に記載の部品実装済み基板製造方法を提供する。
本発明の第5態様によれば、上記電子部品の電極上への上記接合材料の供給は、当該電極の側方に供給可能に配置された上記接合材料に対して、当該電極を接触させるように当該電子部品を移動させて、当該接触の後、上記電子部品を上昇させることで、当該配置された上記接合材料から所定量の接合材料を取得して当該電極上に付着させることにより行なう第4態様に記載の部品実装済み基板製造方法を提供する。
本発明の第6態様によれば、上記接合材料の供給状態として、当該接合材料の供給高さを測定し、
当該供給高さの測定結果情報に基づいて、当該供給高さが許容値を超過していると判断する場合に、上記供給状態修正処理として、上記電子部品と上記接合材料との接触後における当該電子部品と上記基板との近接速度を、当該接触による上記接合材料の上記基板上における広がりを抑制可能に、当該接触前の近接速度よりも低くして、上記電子部品の電極の少なくとも一部を上記接合材料に埋め込み、
当該接合材料を介して上記電子部品を上記基板に実装する第1態様又は第2態様に記載の部品実装済み基板製造方法を提供する。
本発明の第7態様によれば、上記接合材料の供給状態として、当該接合材料の供給位置を測定し、
当該供給位置の測定結果情報に基づいて、上記基板電極に対して当該形成位置に偏りが生じていると判断する場合に、上記供給状態修正処理として、上記電子部品の電極を上記接合材料における上記偏りの部分と接触させ、当該接触状態を保ちながら、上記基板の表面沿いの方向における当該偏りの方向と逆方向に上記電子部品を移動させて、当該偏りを修正し、
当該接合材料を介して上記電子部品を上記基板に実装する第1態様又は第2態様に記載の部品実装済み基板製造方法を提供する。
本発明の第8態様によれば、基板における部品実装位置に形成された基板電極上に、接合材料の供給を行なう接合材料供給装置と、上記接合材料の供給が行なわれた上記基板における上記部品実装位置への当該接合材料を介しての電子部品の実装を行なう部品実装ヘッドを有する部品実装装置とを備え、上記基板上に上記電子部品が実装された部品実装済み基板の製造を行なう部品実装済み基板製造装置において、
上記接合材料装置により上記基板に供給された上記接合材料の供給状態の測定を行なう供給状態測定部と、
上記供給状態測定部より上記測定の結果情報を入力可能であって、当該入力された上記測定の結果情報に基づいて、当該供給状態が異常であると判断する場合に、当該接合材料に対し供給状態修正処理を実施して、当該供給状態が正常状態の許容範囲内の状態となるように修正し、上記修正された接合材料を介して上記基板への上記電子部品の実装を行なう制御装置とを備えることを特徴とする部品実装済み基板製造装置を提供する。
本発明の第9態様によれば、上記接合材料の供給状態は、当該接合材料の供給量、供給高さ、及び供給位置の中のいずれかのパラメータに基づく状態であって、
上記制御装置は、
上記パラメータが上記供給量である場合には、上記基板電極又は上記電子部品への新たな上記接合材料の供給を行なうことで上記供給状態修正処理を行ない、
上記パラメータが上記供給高さ又は上記供給位置である場合には、上記部品実装ヘッドを制御して、当該部品実装ヘッドにより保持された上記電子部品を上記異常と判断された接合材料に接触させながら上記供給状態修正処理を行なう第8態様に記載の部品実装済み基板製造装置を提供する。
本発明の第10態様によれば、上記接合材料供給装置は、上記基板上への上記接合材料の供給を行なう接合材料供給ヘッドと、上記基板上に供給された上記接合材料を、当該基板上から除去する接合材料除去装置を備え、
上記供給状態測定部は、上記接合材料の供給状態として、当該接合材料の供給量を測定可能であって、
上記制御装置は、当該供給量の測定結果情報に基づいて、当該供給量がその許容範囲に対して超過又は不足していると判断する場合に、上記供給状態修正処理として、上記接合材料除去装置を制御して、上記超過又は不足と判断された接合材料を上記基板電極上から除去するとともに、上記接合材料供給ヘッドを制御して、当該基板電極上に上記許容範囲内の供給量の新たな上記接合材料を供給して、上記接合材料の供給量の修正を行なう第8態様又は第9態様に記載の部品実装済み基板製造装置を提供する。
本発明の第11態様によれば、上記部品実装装置は、上記接合材料を上記電子部品の電極上に供給する部品側接合材料供給装置を備え、
上記供給状態測定部は、上記接合材料の供給状態として、当該接合材料の供給量を測定可能であって、
上記制御装置は、当該供給量の測定結果情報に基づいて、当該供給量がその許容範囲に対して不足していると判断する場合に、上記供給状態修正処理として、上記部品側接合材料供給装置を制御して、上記不足と判断された接合材料に接合される上記電子部品の電極上に、当該不足量に略相当する量の上記接合材料を供給し、上記部品実装ヘッドを制御して、当該電子部品に供給された接合材料を上記不足と判断された供給材料とを互いに接合することで、上記接合材料の供給量の修正を行なう第8態様又は第9態様に記載の部品実装済み基板製造装置を提供する。
本発明の第12態様によれば、上記供給状態測定部は、上記接合材料の供給状態として、当該接合材料の供給高さを測定可能であって、
上記制御装置は、上記基板の部品実装位置に対する上記部品実装ヘッドの近接速度を制御可能であって、当該測定結果情報に基づいて、当該供給高さが許容範囲を超過していると判断する場合に、上記供給状態修正処理として、上記部品実装ヘッドを制御して、当該部品実装ヘッドにより保持された上記電子部品と上記接合材料との接触後における上記近接速度を、当該接触による上記接合材料の上記基板上における広がりを抑制可能に、当該接触前の近接速度よりも低くして、上記電子部品の電極の少なくとも一部を上記接合材料に埋め込み、当該接合材料を介して上記電子部品を上記基板に実装する第8態様又は第9態様に記載の部品実装済み基板の製造装置を提供する。
本発明の第13態様によれば、上記供給状態測定部は、上記接合材料の供給状態として、当該接合材料の供給位置を測定可能であって、
上記制御装置は、当該測定結果情報に基づいて、上記基板電極に対して当該供給位置に偏りが生じていると判断する場合に、上記供給状態修正処理として、上記部品実装ヘッドを制御し、上記電子部品の電極を上記接合材料における上記偏りの部分と接触させ、当該接触状態を保ちながら、上記基板の表面沿いの方向における当該偏りの方向と逆方向に上記電子部品を移動させて、当該偏りを修正し、当該接合材料を介して上記電子部品を上記基板に実装する第8態様又は第9態様に記載の部品実装済み基板製造装置を提供する。
本発明の第14態様によれば、上記制御装置は、上記供給状態測定部による測定動作の制御を行なう測定制御部と、上記部品実装装置における部品実装動作及び上記供給状態修正処理の制御を行なう実装制御部とを備え、
上記測定制御部は、上記測定結果情報を上記実装制御部に送信可能であって、
上記実装制御部は、入力された上記測定結果情報に基づいて、上記供給状態修正処理及び上記部品実装動作の制御を行なう第11態様から第13態様のいずれか1つに記載の部品実装済み基板製造装置を提供する。
本発明の第15態様によれば、電子部品が実装される基板の基板電極上へ供給された接合材料の供給状態として、当該接合材料の供給量、供給高さ、及び供給位置の中のいずれかのパラメータに基づく状態を測定し、
当該測定の結果情報に基づいて、当該供給状態が異常であると判断する場合において、
上記パラメータが上記供給量である場合には、上記基板電極又は上記電子部品への新たな上記接合材料の供給を行なうことで、上記異常と判断された接合材料の供給状態修正処理を実施し、
上記パラメータが上記供給高さ又は上記供給位置である場合には、上記電子部品を上記異常と判断された接合材料に接触させながら供給状態修正処理を実施して、
当該接合材料の供給状態が正常状態の許容範囲内の状態となるように修正することを特徴とする接合材料の供給状態異常修正方法を提供する。
本発明の上記第1態様によれば、接合材料の供給状態を測定して、その上記測定の結果情報に基づいて、当該供給状態が異常であると判断する場合に、当該異常と判断された接合材料に対し、供給状態修正処理を実施して、当該供給状態が正常状態の許容範囲内の状態となるように修正を行なうことで、上記接合材料の供給状態が異常である場合にその後生じる恐れがある部品実装ミス(例えば、部品立ち等)を未然に防止することができる。特に、このような接合材料の供給状態は、上記電子部品の微小化に伴って、スクリーン印刷や塗布供給の手段では、完全に正常な供給状態を提供することができない場合も生じ得、例えば、上記基板において部分的に異常な供給状態が含まれているような場合であっても、当該部分を上記測定により検出して、その上記測定結果に基づきながら、上記供給状態修正処理を施すことで、当該基板に対する全面的な接合材料の再供給等を実施することもなく、また、当該供給状態に異常が生じた箇所への上記電子部品の実装を取り止めることもなく、効率的に当該異常に対処して、当該箇所への上記電子部品の実装を行なうことができる。従って、上記接合材料を介して、上記電子部品を上記基板により確実かつ効率的に実装することができる。
上記接合材料の供給状態が、当該接合材料の供給量、供給高さ、及び供給位置の中のいずれかのパラメータに基づく状態であることにより、上記供給量の過多あるいは過少に起因する上記電子部品の実装不良、例えば、部品立ち、上記供給高さの過大に起因する隣接接合材料同士の接触、上記供給位置の偏りに起因する上記電子部品の実装位置ズレ等を、確実に検出して、未然に防止することができる。
また、上記パラメータが上記供給量である場合には、上記基板電極又は上記電子部品への新たな上記接合材料の供給を行なうことで上記供給状態修正処理を行ない、上記パラメータが上記供給高さ又は上記供給位置である場合には、上記電子部品を上記異常と判断された接合材料に接触させながら上記供給状態修正処理を行なうことで、上記夫々のパラメータ状態を正常な状態に具体的に修正することができる。
本発明のその他の態様によれば、上記供給状態として、上記接合材料の供給量の測定が行なわれ、当該供給量の超過又は不足と判断される異常に対して、上記供給状態修正処理として、当該異常箇所における上記接合材料の除去と、当該箇所への新たな接合材料の供給を行なうことで、上記供給量の異常状態を修正することができる。
また、上記供給状態として、上記接合材料の供給量の測定が行なわれ、当該供給量が不足と判断される異常に対して、上記供給状態修正処理として、上記基板電極側ではなく、上記電子部品の電極上に当該不足量に相当する量の接合材料を供給することで、上記供給量の異常状態を修正することができる。
また、このような上記電子部品の電極への上記接合材料の供給は、上記電子部品の上記電極の側方に供給可能に上記接合材料を配置し、当該電極を上記接合材料に接触させるように、上記電子部品を移動させ、当該接触の後、上記電子部品を上昇させることで、所定量の接合材料を上記電極に付着させることにより行なうことができる。
また、上記供給状態として、上記接合材料の供給高さの測定が行なわれ、当該供給高さが高いと判断される異常に対して、上記供給状態修正処理として、上記接合材料の追加供給等を伴うことなく、部品実装動作を併せた処理を行なうことで対処することができる。具体的には、上記電子部品と上記接合材料との接触(当該接触の瞬間の前後近傍を含む)の後における上記電子部品と上記基板との近接速度を、当該接触前の近接速度よりも低くして、当該接触による上記接合材料の上記基板上における広がりを抑制しながら、上記電子部品の電極の一部を上記接合材料に埋め込むことで、上記供給高さが高い状態にある上記接合材料が上記基板電極の周囲に広がって、他の基板電極等と接触することを未然に防止することができる。
また、上記供給状態として、上記接合材料の形成位置(すなわち、上記基板電極に対する形成位置)の測定が行なわれ、当該形成位置に偏りが生じていると判断される異常に対して、上記供給状態修正処理として、上記電子部品の電極を上記接合材料における上記偏りの部分と接触させ、当該接触状態を保ちながら、上記基板の表面沿いの方向における当該偏りの方向と逆方向に上記電子部品を移動させることで、当該偏りを修正して、上記形成位置の異常を修正することができる。
また、このような上記接合部材の供給状態の測定の結果情報を、次に行なわれる工程が実施される装置(あるいは当該装置が備える制御装置)にフィードフォワードし、当該情報が入力された装置において、上記結果情報に基づいて、上述のような供給状態修正処理を行ない(あるいは行ないながら)、所定の工程を実施することができる。特に、このような装置としては部品実装装置があり、上記供給状態修正処理を行なうことで、確実な部品実装を実現することができる。
以下に、本発明にかかる実施の形態について説明するに先立って、本明細書及び特許請求の範囲において用いられている用語の定義について説明する。
用語「部品実装済み基板」とは、接合材料を介して電子部品が実装されている状態の基板のことであり、当該基板上の全ての部品実装位置に電子部品が実装されているものの他、その一部の部品実装位置に電子部品が実装された状態のものをいう場合であってもよい。すなわち、部品実装済み基板として完成されたもののみならず、一部の部品のみの実装が完了した中間製造物に該当する基板をも含むものである。
用語「接合材料の供給状態」とは、基板における基板電極上に供給された接合材料の状態のことであり、主に視覚的に認識することができる状態のことである。例えば、上記接合材料の供給量、供給高さ、供給位置(形成位置)のように数値的に把握することができるパラメータに基づく状態のことである。また、このような供給状態には、上記接合材料を介して基板電極上に電子部品を確実に実装するために要求される正常実装のための許容範囲(あるいは許容値)を有している。
用語「供給状態修正処理」とは、上記接合材料の供給状態が上記正常実装のための許容範囲を脱している、すなわち、供給状態が異常であると判断される場合に実施される処理であって、当該接合材料の供給状態を上記許容範囲内の状態となるように修正する動作処理のことである。このような供給状態修正処理には、既に供給された上記接合材料を用いながら、その供給状態の修正動作処理(あるいは矯正動作処理)を行なう場合の他に、既に供給された上記接合材料の除去を伴うような場合、さらに、上記異常な供給状態により起こり得る実装不良の発生を未然に防止するような処理をも含むものである。
用語「供給状態の異常」とは、当該接合材料を介して上記電子部品を上記基板に実装すれば、実装不良を引き起こす可能性があるような接合材料の供給状態であって、上記供給状態修正処理により正常状態に修正可能な状態のことである。これに対して、供給状態の不良とは、同じく実装不良を引き起こす可能性が高い状態であるものの、上記供給状態修正処理によっては、正常な状態に修正することが困難な程度の状態のことである。従って、上記供給状態が異常であるかどうかの判断を行なう際あるいはその前に、当該供給状態が不良であるかどうかの判断を行ない、不良である場合には、上記供給状態修正処理を実施せずに、上記電子部品の実装を取り止める等の処理が施される。一方、上記不良ではなく修正可能な上記異常であると判断された場合には、上記供給状態修正処理が実施されることとなる。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1の実施形態にかかる部品実装済み基板製造装置101(以降、基板製造装置101という)の模式的な構成を示す模式構成図を図1に示す。図1に示すように、基板製造装置101は、接合材料の一例である半田(クリーム半田)の供給工程を行なう接合材料供給装置の一例である塗布装置10と、基板3への電子部品1の実装(接合)を行なう部品実装工程を行なう部品実装装置20と、電子部品1を基板3に接合する半田に対して、加熱溶融を行ない、その後冷却固化することで、当該接合位置を固定し、電子部品1を基板3に実装するリフロー工程を行なうリフロー装置30とを備えている。また、このような基板製造装置101においては、塗布装置10に供給された基板3に対して、上記半田の供給工程を行ない、その後、この基板3が部品実装装置20に搬送されて、上記部品実装工程が行なわれ、さらにその後、この基板3がリフロー装置30に搬送されて、上記リフロー工程が行なわれ、部品実装済み基板として製造されることとなる。なお、本第1実施形態においては、上記接合材料が例えば半田である場合について説明するが、このような接合材料はその他様々な材質に適用することができる。
図1に示すように、塗布装置10は、供給された基板3を解除可能に保持する保持テーブル11と、この保持テーブル11により保持された基板3に対して、半田の塗布供給を行ない、基板3上に半田部6を形成する接合材料供給ヘッドの一例である塗布ヘッド13と、基板3上に供給された半田の供給状態の測定を行なう供給状態測定部15と、上記供給された半田を基板3上から吸引することで除去する供給材料除去部の一例である半田吸引部16とを備えている。また、塗布装置10には、保持テーブル11に保持された基板3の表面沿いの方向に、塗布ヘッド13の移動を行なう移動装置(図示しない)が備えられており、供給状態測定部15及び半田吸引部16は塗布ヘッド13に固定されて、上記移動装置による移動が可能と構成されている。さらに、塗布装置10には、上記夫々の構成部の動作を互いに関連付けながら統括的な制御を行なう塗布制御部19が備えられている。
また、図1に示すように、部品実装装置20は、供給された基板3を解除可能に保持する保持テーブル21と、電子部品1を解除可能に吸着保持する部品保持部材の一例である吸着ノズル23を装備する実装ヘッド25とを備えている。また、部品実装装置20には、保持テーブル21に保持された基板3の表面沿いの方向に、実装ヘッド25を移動させる移動装置(図示しない)が備えられており、吸着ノズル23により吸着保持された電子部品1と基板3上における部品実装位置との位置合わせを行なうことが可能とされている。さらに、部品実装装置20には、上記夫々の構成部の動作を互いに関連付けながら統括的な制御を行なう実装制御部29が備えられている。
また、図1に示すように、リフロー装置30は、供給された基板3を解除可能に保持する保持テーブル31と、保持テーブル31により保持された基板3を加熱する加熱部33とを備えている。また、リフロー装置30には、上記夫々の構成部の動作を互いに関連付けながら統括的な制御を行なうリフロー制御部39が備えられている。
また、基板製造装置101には、塗布装置10の塗布制御部19による塗布工程の制御動作、部品実装装置20の実装制御部29による部品実装工程の制御動作、及びリフロー装置30のリフロー制御部39によるリフロー工程の制御動作を、互いに関連付けながら制御を行なう主制御部9が備えられている。このような主制御部9が備えられていることにより、基板製造装置101において、上記塗布工程、部品実装工程、及びリフロー工程を基板3に対して順次施し、部品実装済み基板を製造することが可能となっている。また、主制御部9は、塗布制御部19、実装制御部29、及びリフロー制御部39の夫々の間にて、情報の受け渡しを行なう機能を有している。なお、本第1実施形態においては、主制御部9、塗布制御部19、実装制御部29、及びリフロー制御部39が制御装置の一例を構成している。
次に、このような構成の基板製造装置101において、基板3に対して電子部品1が実装されて、部品実装済み基板が製造されるまでの手順についてのフローチャートを図2に示し、さらに、この図2のフローチャートの手順における基板製造装置101の夫々の構成部の動作を説明する模式説明図を図3から図8に示し、これらの図面を用いて上記手順について以下に説明する。なお、以下に説明する夫々の手順は、基板製造装置101における主制御部9、塗布制御部19、実装制御部29、及びリフロー制御部39により互いの動作が関連付けられて制御されて行なわれる。
図3に示すように、基板3における部品実装位置Pには、実装される電子部品1が有する夫々の電極2の配置と合致するように、複数の基板電極5が形成されており、例えば、図3の基板3には、2個の基板電極5が形成されている。このような基板3が基板製造装置101の塗布装置10に供給されると、保持テーブル11によりこの基板3が保持されるとともに、基板3における夫々の基板電極5と塗布ヘッド13との位置合わせが行なわれる。その後、図3に示すように、塗布ヘッド13により夫々の基板電極5上に、所定の量の半田が塗布供給されて、夫々の基板電極5上に半田部6が形成される(図2のステップS1)。この塗布ヘッド13による半田の供給量の制御は、塗布制御部19において、予め設定された所定の供給量となるように行なわれる。
次に、図4に示すように、夫々の半田部6が形成された基板電極5の上方に、供給状態測定部15が位置されるように、塗布ヘッド13の移動が行なわれる。その後、夫々の基板電極5上への半田の供給状態の測定が行なわれる(ステップS2)。供給状態測定部15は、例えば、基板電極5上に塗布供給されて形成された半田部6の3次元的な画像を取得して当該画像を分析することで、半田の供給状態として、半田の供給量(あるいは体積)を測定する機能を有している。このような機能を有する供給状態測定部15により測定された供給量のデータが、塗布制御部19において、予め設定された半田の供給量の許容範囲のデータの範囲内にあるかどうかが判断される。なお、上記許容範囲のデータは、半田部6を介しての電子部品1の基板3への実装が正常に行なうことができるかどうかに基づいて決定されるデータであり、対象電子部品1や半田の種類等を考慮しながら決定されるものである。
塗布制御部19において、測定された半田の供給量が上記許容範囲内に入っていないと判断された場合には、半田部6の形成(すなわち、半田の塗布供給状態)に異常があるものと判断される(ステップS3)。例えば、上記許容範囲を超過していると判断された場合には、塗布制御部19において、半田の供給状態修正処理が実施される(ステップS4)。なお、ステップS3における判断は、個々の半田部6毎に行なわれ、異常であると判断された各々の半田部6毎に上記供給状態修正処理が実施されることとなる。
具体的には、図4に示すように、図示右側の基板電極5上に形成された半田部6における半田の供給量が上記許容範囲を超過していると判断されるような場合には、図5に示すように、半田吸引部16と当該半田部6との位置合わせが行なわれ、半田吸引部16によりこの基板電極5上に供給された半田が吸引除去される。この吸引除去の後、図6に示すように、塗布ヘッド13と当該基板電極5との位置合わせが行なわれて、塗布ヘッド13により、上記所定量の半田の塗布供給が新たに行なわれる。本第1実施形態においては、この半田の吸引除去処理と新たな半田の塗布供給処理とが、上記半田の供給状態修正処理の一例となっている。
なお、この供給状態修正処理の説明においては、具体例として、半田の供給量が上記許容範囲を超過しているような場合について説明したが、逆に半田の供給量が上記許容範囲を下回っているような場合であっても、同様な手順にて、上記供給状態修正処理を実施することができる。また、図2のステップS3において、半田の供給量が上記許容範囲内にあると判断される場合には、上記供給状態修正処理が実施されることがなく、次に手順(すなわち、ステップS5)が施されることとなる。
次に、塗布装置10において、保持テーブル11による基板3の保持が解除されて、図示しない搬送装置により、基板3が塗布供給装置10から部品実装装置20へと搬送され、部品実装装置20において、基板3が保持テーブル21により保持される。その後、実装ヘッド25の吸着ノズル23により吸着保持された電子部品1と、基板3における部品実装位置Pとの位置合わせが行なわれ、図7に示すように、吸着ノズル23の下降動作が行なわれることにより、電子部品1の夫々の電極1aが夫々の半田部6を介して基板電極5に接合される。その後、吸着ノズル23による電子部品1の吸着保持が解除されることにより、電子部品1が基板3上に実装される(ステップS5)。その後、吸着ノズル23は上昇される。
電子部品1の実装が行なわれると、部品実装装置20において、保持テーブル21による基板3の保持が解除されて、図示しない搬送装置により当該基板3が、部品実装装置20からリフロー装置30へと搬送されて、リフロー装置において、当該基板3が保持テーブル31により保持される。その後、図8に示すように、加熱部33により夫々の半田部6が加熱されて溶融され(すなわち、リフローされ)、その後、冷却されることにより、電子部品1の接合位置が固定されて、夫々の半田部6を介して電子部品1が基板3に実装される(ステップS6)。
なお、上記夫々の手順の説明においては、基板3に1個の電子部品1が実装されるような場合について説明したが、電子部品1の実装個数はこのような場合にのみ限られるものではなく、複数あるいは多数の電子部品1が基板3に実装されるような場合であってもよい。複数の電子部品1が実装されるような場合にあっては、夫々の電子部品1の部品実装位置Pにおける各々の基板電極5上に形成された半田部6について、個別かつ順次上記測定が行なわれることとなり、複数の異常箇所が検出された場合には、その全ての箇所について、上記半田の供給状態修正処理が施された後、塗布装置10から部品実装装置20への基板3の搬送が行なわれることとなる。
また、上記夫々の手順の説明においては、ステップS4の供給状態修正処理にて、半田が除去された基板電極5上に新たに塗布供給された半田の供給量の測定を行なわないような場合について説明したが、このような場合に代えて、当該新たに供給された半田の供給量の測定を、供給状態測定部15により行なわれるような場合であってもよい。このようにすることで、半田の供給状態をより確実なものとすることができるからである。ただし、このような再度の測定を行なうような場合には、当該測定に要する時間が余分に要することとなるため、電子部品1の実装に要する時間と、電子部品1の実装の確実性とのバランスを考慮して、上記再度の測定を実施するかどうかを決定することが好ましい。
また、基板製造装置101においては、供給状態修正処理を行なう供給状態測定部15及び半田吸引部16が、塗布ヘッド13に固定されて塗布装置10に備えられているような場合について説明したが、供給状態測定部15及び半田吸引部16の配置は、このような場合にのみ、限られるようなものではない。このような場合に代えて、例えば、供給状態測定部15及び半田吸引部16が、部品実装装置20に備えられているような場合であってもよい。このような配置とするような場合であっても、電子部品1の基板3への実装が開始される前に、半田の供給状態の測定を行なうことができるからである。ただし、異常と判断された箇所の半田が半田吸引部により吸引除去された後、新たな半田の塗布供給の効率的な実施を考慮すれば、供給状態測定部15及び半田吸引部16は、半田の塗布供給を行なう塗布ヘッド13とともに、塗布装置10に備えられていることが望ましい。
また、本第1実施形態の基板製造装置101においては、半田の供給装置として、塗布装置10が備えられるような場合について説明したが、本実施形態はこのような場合についてのみ限定されるものではない。このような場合に代えて、半田の供給手段として、スクリーン印刷等の手段を適用することもできる。なお、このようにスクリーン印刷が適用されるような場合であっても、塗布装置10における塗布ヘッド13と同様な機能を有する接合材料供給装置、さらに、供給状態測定部15及び半田吸引部16が備えられる必要がある。ただし、この場合これらの構成が、スクリーン印刷装置に備えられる場合、あるいは部品実装装置20に備えられる場合のいずれの場合であってもよい。
上記第1実施形態によれば、基板3の夫々の基板電極5上に塗布供給して形成される半田の供給状態を、供給状態測定部15により測定して、当該測定結果に基づいて、異常があると判断される場合には、半田吸引部16により上記異常と判断された箇所の半田部6を吸引除去して、その後、塗布ヘッド13により新たな半田の供給を行なうことで、上記供給状態の異常を確実に修正することができる。従って、その後に行なわれる工程である電子部品1の実装工程あるいはリフロー工程において、半田の供給量の異常に起因する実装エラーの発生を確実に防止することができる。
また、塗布装置10において、半田の塗布供給、供給状態の測定、及び供給状態修正処理までを実施することが可能となっていることにより、基板製造装置101に塗布装置10、部品実装装置20、及びリフロー装置30が備えられているような場合に限られず、塗布装置10のみの単独での装置構成とされるような場合であっても、上記供給状態修正処理を実施することができる。
また、上記供給状態修正処理においては、異常と判断された箇所における半田が吸引除去された上で、新たな半田の塗布供給が行なわれるため、半田の全量除去及び所定量の塗布供給という簡単な制御にて上記処理を実現することができ、当該処理をより確実なものとすることができる。
(第2実施形態)
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、本発明の第2の実施形態にかかる部品実装済み基板製造装置は、上記第1実施形態における基板製造方法の夫々の手順(図2のフローチャートに示す手順)と同じ手順を実施可能であるものの、上記供給状態修正処理の具体的な内容において、上記第1実施形態と異なる手順を行なうものである。以下、図9から図12に示す模式説明図を用いて、上記異なる点についてのみ説明を行なうものとする。
上記第1実施形態においては、塗布装置10における半田吸引部16により異常と判断された箇所の半田を吸引除去した後、当該箇所に塗布ヘッド13により新たに所定量の半田が供給されることで、半田の供給状態の修正処理が行なわれているのに対して、本第2実施形態においては、部品実装装置20が、電子部品1の電極1aに所定の量に調整された半田を供給するノズル供給式の部品側半田供給部27を備え、半田の供給量の不足により異常であると判断された半田部6に接合される電子部品1の電極1aに、部品側半田供給部27によって当該不足分に見合った量の半田を供給することで、半田の供給状態の修正処理を行なっている。すなわち、電子部品1の電極1a上に供給された半田の量と、供給量が不足と判断された半田部6における供給量との和が、半田の供給量の上記許容範囲内とされることで、上記修正処理が行なわれる。
具体的には、図2のステップS3において、半田の供給量が上記許容範囲を下回っており異常であると判断された場合に、当該測定の結果情報が、塗布制御部19から実装制御部29に、例えば主制御部9を介して送信される。それとともに、塗布装置10から部品実装装置20に基板3が搬送される。その後、部品実装装置20において、図2のステップS4の供給状態修正処理が行なわれることとなる。
まず、図9に示すように、部品実装装置20において、当該半田部6と接合される電子部品1の電極1aと、部品側半田供給部27との位置合わせを行なう。この位置合わせにあたっては、部品側半田供給部27の上方側先端部に、半田の不足量に見合った量の半田を突出させた状態で、当該突出された半田が、吸着ノズル23により吸着保持された状態の電子部品1の上記電極1aの側方近傍に位置されるように行なわれる。
この位置合わせの後、図10に示すように、吸着ノズル23が略水平に移動されて、電子部品1の上記電極1aが、部品側半田供給部27より突出された半田に当接される。電子部品1はそのまま水平移動されて、その後、図11に示すように、吸着ノズル23の上昇により、上記突出された半田が電子部品1の上記電極1aにかき取られ、電子部品1の上記電極1aに上記不足分に見合った量の半田により形成された半田部7が形成される。
その後、図2のステップS5において、吸着ノズル23に吸着保持された状態の電子部品1と、基板3の部品実装位置Pとの位置合わせが行なわれて、夫々の基板電極5と電子部品1の夫々の電極1aとが、基板電極5上の半田部6と電子部品1の上記電極1a上の半田部7とを介して接合される。この接合により夫々の基板電極5と夫々の電極1aとの間には、上記許容範囲内の供給量の半田が配置されたこととなる。その後、ステップS6にてリフロー工程が施されることにより、電子部品1が基板3に実装されることとなる。
なお、上記手順においては、電子部品1の電極1a上に半田の供給が行なわれた後、そのまま、基板3上に電子部品1が実装されるような場合について説明したが、このような場合に代えて、図12に示すように、上記電極1a上に供給された半田の供給量を、部品側供給状態測定部26により測定し、当該供給量が、上記不足分に見合った供給量となっているかどうかを判断するような場合であってもよい。さらに、このような供給量の測定を実施するとともに、当該測定結果により供給量がまだ不足していると判断するような場合には、再度の半田の供給が行なわれるような場合であってもよい。
また、塗布制御部19から実装制御部29へと送信される測定の結果情報には、上記供給量が不足している旨の情報に加えて、その不足量の情報もが含まれている。実装制御部29においては、当該不足量の情報に基づいて、部品側半田供給部27の上方側先端部よりの半田の突出量の調整が行なわれることとなる。
なお、上記説明においては、ノズル供給式の部品側半田供給部27により、吸着ノズル23により吸着保持された電子部品1の電極1aに対して、不足量に見合った半田が供給されるような場合について説明したが、電子部品1側への半田の供給方法はこのような場合についてのみ限られるものではない。このような場合に代えて、例えば、図13に示すように、部品側半田供給部として、略45度に傾斜された面であって、その上面に半田2が層状に配置された半田供給斜面28が備えられ、この半田供給斜面28を用いて、電子部品1への半田の供給が行なわれるような場合であってもよい。
具体的には、図13に示すように、半田供給斜面28上に層状に配置された半田2に、吸着ノズル23により吸着保持された電子部品1の電極1aを接触させた後、図14に示すように、当該電極1a上に半田2をかき取るように供給する。このような供給方法を採用することで、より簡単な構成にて半田の供給を行なうことができる。
また、図15に示すように、半田供給斜面28を両側に設けて、電子部品1における夫々の電極1aを、夫々の半田供給斜面28に同時的に接触させることで、より効率的な半田の供給が行なわれるような場合であってもよい。
なお、本第2実施形態においては、塗布制御部19が半田の供給状態の測定の制御、すなわち、供給状態測定部15の制御を行なう測定制御部の一例となっている。
上記第2実施形態によれば、塗布装置10にて測定された半田の供給状態に関する測定結果情報を、次の工程である実装工程が行なわれる部品実装装置20に受け渡す(フィードフォワードする)ことで、部品実装装置20において、上記半田の供給状態修正処理を行なうことができ、確実な電子部品1の基板3への実装を行なうことができる。
特に、半田の供給量が不足している場合に、基板電極5上に形成された半田部6の上に、さらに半田の供給を行なうような場合には、供給された半田の付着性等により、所定量の半田を供給することが困難となることが考えられるが、電子部品1の電極1a側に供給することで、より確実に所定量の半田の供給を行なうことができる。
また、半田の供給量が不足していると判断された場合に、電子部品1側への半田の供給を行ない、半田の供給量が超過していると判断された場合に、上記第1実施形態の半田の除去及び再度の供給を行なうことで、様々な供給状態に対するその修正処理を実施することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態にかかる部品実装済み基板の製造方法は、上記半田の供給状態修正処理を、新たな半田の供給を伴うことなく、部品実装装置20における実装ヘッド25が備える吸着ノズル23の動作により行なう点において、直接的な半田の供給状態の修正を行なう上記第1及び第2実施形態の方法とは異なっている。以下、この異なる点を主として説明を行なうものとする。
本第3実施形態にかかる基板製造方法の夫々の手順を示すフローチャートを図16に示す。また、図16のフローチャートにおける供給状態修正処理の動作内容を具体的に示す模式説明図を図17から図20に示す。
まず、図16のフローチャートにおけるステップS11にて、塗布装置10において、基板3上の夫々の基板電極5上への半田の塗布供給が行なわれ、夫々の半田部6が形成される。その後、ステップS12にて、塗布装置10において、供給状態測定部45により夫々の半田部6の供給状態として、その形成高さ(供給高さ)の測定が行なわれる。その後、塗布制御部19において、夫々の半田部6毎に上記測定により検出された形成高さが、予め設定された形成高さの許容範囲を超過しているかどうかが判断される。なお、この形成高さの許容範囲の設定にあたっては、半田部6の溶融等の際に基板3の表面沿いに広がる半田が、隣接する半田部6と接触することを確実に防止することができるような観点より決定することができる。また、このような測定の結果情報はその検出された形成高さの情報とともに、塗布制御部19から実装制御部29へと主制御部9を介して送信、すなわち、フィードフォワードされる(ステップS13)。
次に、部品実装装置20における実装制御部29においては、基板3に実装される電子部品1の部品実装位置Pの夫々の半田部6に、上記フィードフォワードされた測定結果情報に基づいて、異常と判断される半田部6が含まれているかどうかが判断される(ステップS14)。
異常の半田部6が含まれていると判断された場合には、ステップS15において、供給状態修正処理を実施しながらの電子部品1の基板3への実装が行なわれる。一方、上記異常の半田部6が含まれていないと判断された場合には、ステップS16において、上記供給状態修正処理が実施されることなく、通常の電子部品1の基板3への実装が行なわれる。
具体的には、図18に示すように、吸着ノズル23により吸着保持された電子部品1と、基板3における部品実装位置Pとの位置合わせを行なった後、吸着ノズル23を下降させることで、電子部品1の夫々の電極1aを夫々の半田部6に近づける。このとき、夫々の半田部6において、図示右側に配置されている半田部6の形成高さが、許容範囲を超えているため、電子部品1が備える夫々の電極1aのうちの図示右側に配置されている電極1aが、他方の電極1aよりも先に半田部6に当接されることとなる。吸着ノズル23により吸着保持された電子部品1の電極1aがこの半田部6に接触された後、吸着ノズル23の下降速度を低速化して、当該低速化された下降速度にて、ゆっくりとさらに電子部品1を下降させて、電子部品1における夫々の電極1aの一部を、夫々の半田部6に埋め込むようにして、確実な接触を行なう。また、上記吸着ノズル23の下降速度を低速化するタイミングは、上記測定結果情報に含まれる形成高さに異常がある半田部6の形成高さ情報、例えば、図18に示す右側の半田部6の形成高さ寸法Lに基づいて決定することができ、吸着ノズル23により吸着保持された電子部品1の下面の高さ位置が、上記形成高さ位置に位置されたときに、上記下降速度が低速化される。なお、このような短時間での下降速度の低速化が困難であるような場合にあっては、電子部品1が半田部6に接触する少し前から、下降速度の低速化を開始するような場合であってもよい。
このような状態が図19に示す状態である。図19に示すように、図示右側の半田部6は、その形成高さが高かったものの、上述のように低速化された下降速度にて、電子部品1の電極1aと半田部6との接合が行なわれたことにより、上記形成高さの高い半田部6が、当該接合により広い範囲に拡散される(すなわち、押し広げられる)ことを抑制することができる。その結果として、隣接する夫々の半田部6を互いに接触されない状態とすることができ、半田の供給量が過多であるような場合であっても、確実な接合を実現することができる。言い換えれば、上記低速化された下降速度とは、上記形成高さが高い半田部6が電子部品1との接合により、基板3の表面沿いに押し広げられる範囲を抑制することができるような拡散防止速度であるということができる。
なお、その後、ステップS17にて、リフロー装置30にて、夫々の半田部6のリフロー処理が行なわれる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態にかかる部品実装済み基板製造方法は、上記第3実施形態における方法と同様に供給状態修正処理を実施しながら、電子部品の実装を行なう方式のものであるが、上記供給状態修正処理の具体的な内容及び半田の供給状態の異常の内容が、上記第3実施形態とは異なるものである。以下、この異なる点を主として説明する。また、本第4実施形態の方法は、図16に示すフローチャートと同様な手順にて行なわれ、その供給状態修正処理の具体的な内容を示す模式説明図を図20から図23に示す。
図20に示すように、塗布装置10において、供給状態測定部15により半田の供給状態として、半田部6の形成位置(半田の供給位置)の測定を行なう(図16のステップS12)。この形成位置の測定とは、例えば、半田部6の外形形状、その中心位置、あるいは基板電極5に対する形成位置の分布等の測定のことであり、本第4実施形態においては、その中でも、基板電極5に対する形成位置に偏りがないかどうかの測定が行なわれる。例えば、図20においては、夫々の半田部6が、図示左側に偏って形成されていることが当該測定により検出される。なお、塗布工程においては、このような形成位置の偏りは、夫々の半田部6にて、一定の方向に生じるような場合が多く、夫々の半田部6において生じる形成位置の偏り方向は同じ方向となることが多い。例えば、半田供給手段として、スクリーン印刷が用いられるような場合には、スキージの移動方向(半田の供給方向ということもできる)に向かって上記形成位置の偏りが生じ易い。また、半田供給手段として、ノズル方式による塗布ヘッド13が用いられるような場合にあっては、複数の基板電極5に対する連続的な半田の塗布供給の際に、塗布ヘッド13が移動される方向(半田の供給方向)に向かって、上記偏りが生じ易くなる。
このような半田部6の形成位置の偏りの情報は、測定結果情報として、その偏り方向の情報とともに、塗布制御部19から実装制御部29へと送信、すなわち、フィードフォワードされる(ステップS13)。その後、基板3が部品実装装置20に搬送されるとともに、実装制御部29において、当該痩躯低結果情報に基づいて、異常情報であるかどうかが判断され(ステップS14)、異常であると判断された場合には、供給状態修正処理を実施しながらの電子部品1の実装が行なわれる(ステップS15)。
具体的には、図21に示すように、吸着ノズル23により吸着保持された電子部品1と、基板3における部品実装位置Pとの位置合わせを行なう際に、接合される夫々の半田部6の偏りを考慮して、部品実装位置Pから偏り方向に、偏り寸法だけオフセットされた位置Qに位置決めが行なわれる。例えば、図21においては、夫々の半田部6が図示左向き方向に偏りが生じているため、部品実装位置Pより左向きにオフセットされた位置Qに当該位置決めが行なわれる。この位置決めが行なわれた後、吸着ノズル23が下降されて、電子部品1の夫々の電極1aと、偏りが生じている夫々の半田部6とが接触される。
その後、図22に示すように、吸着ノズル23の下降が停止されて、当該接触状態が保持された状態にて、電子部品1がオフセットされた位置Qから本来の部品実装位置Pに位置されるように、吸着ノズル23の水平移動、すなわち、上記偏りの方向と逆向きの方向への移動が行なわれる。この水平移動により、偏りが生じていた夫々の半田部6が、接触されている電子部品1に引っ張られるようにしてその偏りが修正されることとなる。
この夫々の半田部6の偏りの修正の後、吸着ノズル23を僅かに下降させて、偏りが修正された状態の夫々の半田部6に、電子部品1の夫々の電極1aを押し込むようにして、電子部品1の基板3への実装を行なう。
その後、リフロー装置30において、夫々の半田部6のリフローが行なわれて、電子部品1の基板3への実装が完了する。
上記第4実施形態によれば、基板電極5上に塗布供給されて形成された半田部6に偏りが生じているような場合であっても、当該状態を測定し、その測定結果情報を部品実装装置20にフィードフォワードすることで、部品実装装置20において、当該偏り状態を修正しながら電子部品1を基板3に実装することができる。従って、偏りが生じた半田部3を除去することもなく、効率的で修正処理を可能とし、確実な部品実装を実現することができる。
また、半田の供給方向に向かって、夫々の半田部6の偏りが生じ易いという特徴を考慮すれば、上記偏りの修正方向は、上記半田の供給方向と逆向きとすることができる。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明の第1実施形態にかかる基板製造装置の構成を示す模式図である。 上記第1実施形態の基板製造方法の手順を示すフローチャートである。 上記第1実施形態の基板製造方法を説明する模式説明図であり、基板上に半田部が形成されている状態を示す。 上記第1実施形態の基板製造方法を説明する模式説明図であり、半田の供給量を測定している状態を示す。 上記第1実施形態の基板製造方法を説明する模式説明図であり、異常と判定された半田部を吸引除去している状態を示す。 上記第1実施形態の基板製造方法を説明する模式説明図であり、半田部の除去箇所に新たな半田を供給している状態を示す。 上記第1実施形態の基板製造方法を説明する模式説明図であり、基板上に電子部品が実装されている状態を示す。 上記第1実施形態の基板製造方法を説明する模式説明図であり、半田部のリフローが行なわれている状態を示す。 本発明の第2実施形態にかかる基板製造方法を説明する模式説明図であり、部品側半田供給部より半田が突出された状態を示す。 上記第2実施形態の基板製造方法を説明する模式説明図であり、突出された半田と電子部品とが接触された状態を示す。 上記第2実施形態の基板製造方法を説明する模式説明図であり、突出された半田が電子部品に供給された状態を示す。 上記第2実施形態の基板製造方法を説明する模式説明図であり、電子部品への半田の供給量を測定している状態を示す。 上記第2実施形態の半田供給方法の変形例を示す模式説明図であり、半田と電子部品とが接触された状態を示す。 上記第2実施形態の半田供給方法の変形例を示す模式説明図であり、電子部品に半田が供給された状態を示す。 図13の半田供給斜面を両側に備えた供給形態を示す模式図である。 本発明の第3実施形態にかかる基板製造方法の手順を示すフローチャートである。 上記第3実施形態の基板製造方法を説明する模式説明図であり、半田の供給高さの測定が行なわれている状態を示す。 上記第3実施形態の基板製造方法を説明する模式説明図であり、電子部品が基板に近接移動されている状態を示す。 上記第3実施形態の基板製造方法を説明する模式説明図であり、電子部品が基板に実装された状態を示す。 本発明の第4実施形態にかかる基板製造方法を説明する模式説明図であり、半田部の形成位置の測定が行なわれている状態を示す。 上記第4実施形態の基板製造方法を説明する模式説明図であり、電子部品がオフセット位置に下降された状態を示す。 上記第4実施形態の基板製造方法を説明する模式説明図であり、電子部品が半田部に接触状態にて水平移動が行なわれた状態を示す。 上記第4実施形態の基板製造方法を説明する模式説明図であり、電子部品が基板に実装された状態を示す。 従来の基板製造方法を説明する模式説明図であり、半田部が形成された状態を示す。 従来の基板製造方法を説明する模式説明図であり、電子部品が実装された状態を示す。 従来の基板製造方法を説明する模式説明図であり、半田部のリフローが施され、部品立ちが発生した状態を示す。
符号の説明
1 電子部品
1a 電極
2 半田
3 基板
5 基板電極
6、7 半田部
9 主制御部
10 塗布装置
13 塗布ヘッド
15 供給状態測定部
16 半田吸引部
19 塗布制御部
20 部品実装装置
23 吸着ノズル
25 実装ヘッド
26 部品側供給状態測定部
27 部品側半田供給部
28 半田供給斜面
29 実装制御部
30 リフロー装置
101 部品実装済み基板製造装置
P 部品実装位置
Q オフセット位置

Claims (6)

  1. 基板の基板電極上に接合材料を供給し、上記基板電極と電子部品の電極とを上記接合材料を介在させて接合することにより、当該電子部品が上記基板に実装された部品実装済み基板の製造を行なう部品実装済み基板製造方法において、
    上記基板の基板電極上へ供給された上記接合材料の供給状態を測定する工程と、
    当該測定の結果情報に基づいて、当該供給状態が異常であると判断する場合に、当該接合材料に対し供給状態修正処理を実施して、当該供給状態が正常状態の許容範囲内の状態となるように修正し、当該修正された接合材料を介して上記電子部品を上記基板に実装して上記部品実装済み基板を製造する工程とを備え、
    上記接合材料の供給状態として、当該接合材料の供給量を測定し、
    当該供給量の測定結果情報に基づいて、当該供給量がその許容値に対して不足であると判断する場合に、上記供給状態修正処理として、上記不足と判断された接合材料に接合される上記電子部品の電極上に、当該不足量に略相当する量の上記接合材料を供給し、当該電子部品に供給された接合材料と上記不足と判断された接合材料とが互いに接合されることで、上記接合材料の供給量の修正を行ない、
    当該接合材料を介して上記電子部品を上記基板に実装する、部品実装済み基板製造方法。
  2. 上記電子部品の電極上への上記接合材料の供給は、当該電極の側方に供給可能に配置された上記接合材料に対して、当該電極を接触させるように当該電子部品を移動させて、当該接触の後、上記電子部品を上昇させることで、当該配置された上記接合材料から所定量の接合材料を取得して当該電極上に付着させることにより行なう請求項1に記載の部品実装済み基板製造方法。
  3. 基板の基板電極上に接合材料を供給し、上記基板電極と電子部品の電極とを上記接合材料を介在させて接合することにより、当該電子部品が上記基板に実装された部品実装済み基板の製造を行なう部品実装済み基板製造方法において、
    上記基板の基板電極上へ供給された上記接合材料の供給状態を測定する工程と、
    当該測定の結果情報に基づいて、当該供給状態が異常であると判断する場合に、当該接合材料に対し供給状態修正処理を実施して、当該供給状態が正常状態の許容範囲内の状態となるように修正し、当該修正された接合材料を介して上記電子部品を上記基板に実装して上記部品実装済み基板を製造する工程とを備え、
    上記接合材料の供給状態として、当該接合材料の供給位置を測定し、
    当該供給位置の測定結果情報に基づいて、上記基板電極に対して当該形成位置に偏りが生じていると判断する場合に、上記供給状態修正処理として、部品実装ヘッドにより上記電子部品を保持した状態にて、上記部品実装ヘッドにより上記電子部品の電極を上記接合材料における上記偏りの部分と接触させ、当該接触状態を保ちながら、上記基板の表面沿いの方向における当該偏りの方向と逆方向に上記電子部品を移動させて、当該偏りを修正し、
    当該接合材料を介して上記電子部品を上記基板に実装する、部品実装済み基板製造方法。
  4. 基板における部品実装位置に形成された基板電極上に、接合材料の供給を行なう接合材料供給装置と、上記接合材料の供給が行なわれた上記基板における上記部品実装位置への当該接合材料を介しての電子部品の実装を行なう部品実装ヘッドを有する部品実装装置とを備え、上記基板上に上記電子部品が実装された部品実装済み基板の製造を行なう部品実装済み基板製造装置において、
    上記接合材料装置により上記基板に供給された上記接合材料の供給状態の測定を行なう供給状態測定部と、
    上記供給状態測定部より上記測定の結果情報を入力可能であって、当該入力された上記測定の結果情報に基づいて、当該供給状態が異常であると判断する場合に、当該接合材料に対し供給状態修正処理を実施して、当該供給状態が正常状態の許容範囲内の状態となるように修正し、上記修正された接合材料を介して上記基板への上記電子部品の実装を行なう制御装置とを備え、
    上記部品実装装置は、上記接合材料を上記電子部品の電極上に供給する部品側接合材料供給装置を備え、
    上記供給状態測定部は、上記接合材料の供給状態として、当該接合材料の供給量を測定可能であって、
    上記制御装置は、当該供給量の測定結果情報に基づいて、当該供給量がその許容範囲に対して不足していると判断する場合に、上記供給状態修正処理として、上記部品側接合材料供給装置を制御して、上記不足と判断された接合材料に接合される上記電子部品の電極上に、当該不足量に略相当する量の上記接合材料を供給し、上記部品実装ヘッドを制御して、当該電子部品に供給された接合材料を上記不足と判断された供給材料とを互いに接合することで、上記接合材料の供給量の修正を行なう、部品実装済み基板製造装置。
  5. 基板における部品実装位置に形成された基板電極上に、接合材料の供給を行なう接合材料供給装置と、上記接合材料の供給が行なわれた上記基板における上記部品実装位置への当該接合材料を介しての電子部品の実装を行なう部品実装ヘッドを有する部品実装装置とを備え、上記基板上に上記電子部品が実装された部品実装済み基板の製造を行なう部品実装済み基板製造装置において、
    上記接合材料装置により上記基板に供給された上記接合材料の供給状態の測定を行なう供給状態測定部と、
    上記供給状態測定部より上記測定の結果情報を入力可能であって、当該入力された上記測定の結果情報に基づいて、当該供給状態が異常であると判断する場合に、当該接合材料に対し供給状態修正処理を実施して、当該供給状態が正常状態の許容範囲内の状態となるように修正し、上記修正された接合材料を介して上記基板への上記電子部品の実装を行なう制御装置とを備え、
    上記供給状態測定部は、上記接合材料の供給状態として、当該接合材料の供給位置を測定可能であって、
    上記制御装置は、当該測定結果情報に基づいて、上記基板電極に対して当該供給位置に偏りが生じていると判断する場合に、上記供給状態修正処理として、上記部品実装ヘッドを制御し、上記部品実装ヘッドにより上記電子部品を保持した状態にて、上記部品実装ヘッドにより上記電子部品の電極を上記接合材料における上記偏りの部分と接触させ、当該接触状態を保ちながら、上記基板の表面沿いの方向における当該偏りの方向と逆方向に上記電子部品を移動させて、当該偏りを修正し、当該接合材料を介して上記電子部品を上記基板に実装する、部品実装済み基板製造装置。
  6. 上記制御装置は、上記供給状態測定部による測定動作の制御を行なう測定制御部と、上記部品実装装置における部品実装動作及び上記供給状態修正処理の制御を行なう実装制御部とを備え、
    上記測定制御部は、上記測定結果情報を上記実装制御部に送信可能であって、
    上記実装制御部は、入力された上記測定結果情報に基づいて、上記供給状態修正処理及び上記部品実装動作の制御を行なう請求項4または5に記載の部品実装済み基板製造装置。
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