JP4278970B2 - 高機械物性と低導電性を発現する繊維強化樹脂用炭素繊維束及びチョップド炭素繊維束並びに炭素繊維強化樹脂組成物 - Google Patents

高機械物性と低導電性を発現する繊維強化樹脂用炭素繊維束及びチョップド炭素繊維束並びに炭素繊維強化樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた機械特性を有し、かつ導電性を低く抑えた繊維強化樹脂を得るための炭素繊維束及びチョップド炭素繊維束並びにそのチョップド炭素繊維束を用いた炭素繊維強化樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、樹脂成型品の機械物性を向上させる目的で、繊維を強化材として樹脂に添加することが一般的に行われている。また、樹脂成型物に導電性を付与する方法として、炭素繊維を樹脂に添加することも一般的になっている。従って、炭素繊維を樹脂に添加した成形材料は、高機械物性と高導電性を両立させることが可能である。
【0003】
樹脂成型品の機械特性を向上させる手法として、強化材としてガラス繊維の添加が行われているが、より高強度化、高剛性化の要請、更には比強度、比剛性に優れた材料の要請に対し、ガラス繊維に代えて炭素繊維が使用されている。強化材としての炭素繊維には、より高機械物性の付与が求められているが、その対応として、より多くの炭素繊維を添加する方法が採られている。
【0004】
しかしながら、炭素繊維の添加量が増加すると成形性が悪化し、添加した量に見合った機械物性の向上が得られないという問題が生じている。また、炭素繊維の添加により導電性が付与されるが、ガラス繊維の代替えということをを考慮すれば、導電性を出来るだけ小さくしたものの要請も生じている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高い機械的特性を有し、かつ導電性を低く抑えた繊維強化樹脂を得るための炭素繊維束及びチョップド炭素繊維束を提供すること、並びに炭素繊維がチョップド炭素繊維束の形態で添加された高機械的強度及び低導電性を有する炭素繊維強化樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、単繊維の表面に繊維の長手方向に延びる皺が殆ど無く、単繊維の円周長さ2μmの範囲で最高部と最低部の高低差が40nm以下であり、かつ単繊維の繊維断面の長径と短径との比(長径/短径)が1.00〜1.02である炭素繊維の単繊維からなり、単繊維の目付けが0.035〜0.060mg/mの範囲にあり、ストランド強度が4000MPa以上、ストランド弾性率が230〜370GPaであることを特徴とする高機械物性と低導電性を発現する繊維強化樹脂用炭素繊維束、及び、前記の炭素繊維束であって、繊維束の目付が0.15〜5g/mの繊維束より得られる、切断長が1〜50mm、巾/厚みが2〜10である扁平な断面形状を有することを特徴とする繊維強化樹脂用チョップド炭素繊維束、並びに、前記のチョップド炭素繊維束が炭素繊維量でマトリックス樹脂に対して5〜40質量%含まれることを特徴とする炭素繊維強化樹脂組成物、にある。
【0007】
【発明の実施の形態】
炭素繊維の表面に存在する繊維の長手方向に延びる皺は、炭素繊維を強化材とする繊維強化樹脂成型品の導電性と機械物性発現に非常に重要な役割を果たすものであり、高導電性発現のメカニズムの詳細は不明であるが、以下のように推察される。
【0008】
炭素繊維強化樹脂の成型品の導電性は、炭素繊維同士の接触抵抗が重要である。これは、表面の電気抵抗の異なる炭素繊維を用いた繊維強化樹脂成型品の導電性の比較において、電気抵抗が低いものが、必ずしも成型品の導電性が高くならないこと、成型品中での炭素繊維の分散性を低下させた成型品の方が高い導電性を有すること等から推察される。単繊維間に存在する樹脂量が同一の場合、つまり樹脂含有量の同じ成型品において、繊維表面に皺が存在する炭素繊維、更にはその皺が深いものの方が、単繊維間の最短距離が小さくなり、その結果、単繊維同士の接触抵抗が低くなると考えられる。
【0009】
また、繊維表面の皺の存在は、マトリックス樹脂との接触面積が大きくなることから、樹脂との相互作用が非常に大きくなり、マトリックス樹脂との混練の際に混合物の粘度が上昇し、その結果繊維の破断が生じ、成型品中の繊維長が短くなり、機械物性の向上効果が小さくなる。従って、本発明においては、このような繊維表面の皺の影響を避けるために、炭素繊維束を構成する単繊維は、繊維表面には繊維の長手方向に延びる皺が殆ど無く、皺があったとしても単繊維の円周長さ2μmの範囲での最高部と最低部の高低差が好ましくは40nm未満、より好ましくは30nm以下である皺の深さであることが望ましい。
【0010】
同様な理由で、単繊維の繊維断面の長径と短径との比(長径/短径)が1.00〜1.02、好ましくは1.00〜1.01である真円或いは真円に近い断面を有する単繊維であることが必要であり、高添加量タイプの繊維強化樹脂成型品での機械物性発現に優れている。この単繊維の断面形状の扁平度が大きければ、成型品の導電性発現には有利な方向にあるが、一方、機械物性は低下する傾向となる。これは、単繊維における曲げ剛性の異方性が大きくなり、マトリックス樹脂と混練工程や、成型工程で単繊維にかかる応力で、剛性の低い方向の曲げ破壊が生じ、成型品中の繊維長が短くなること等が要因と考えられる。
【0011】
また、成型品の導電性発現性においては、真円の断面形状を有する炭素繊維束品に比べ、扁平形状の断面形状を有する炭素繊維束品においては、単繊維間の最短距離が小さくなる。電気は、電気抵抗の小さいところから流れる性質のものであるから、この繊維間の最短距離が短くなることは成型品の導電性が上がってしまう。従い、高添加量タイプの繊維強化樹脂成型品の低導電性と高機械物性の発現の点からも、単繊維の繊維断面の長径と短径との比(長径/短径)は1.00に近いことが必要である。
【0012】
更に、本発明の炭素繊維束においては、単繊維の目付けが0.035〜0.060mg/mの範囲にある炭素繊維束であることが好ましく、単繊維の目付けが0.035mg/m未満では、マトリックス樹脂に添加する炭素繊維の重量に対し、成型品に存在する単繊維の数量が大きくなり、単繊維間の平均距離が著しく小さくなり、その結果、成型品の導電性が飛躍的に高くなり、また単繊維の断面が小さくなり、単繊維としての剛性と抗力が十分ではなくなることにより、マトリックス樹脂との混練工程や成型工程で単繊維にかかる応力で容易に破断し、繊維強化樹脂成型品の機械物性を十分に発現させることができなくなる。
【0013】
一方、単繊維の目付けが、0.060mg/mを超えると、炭素繊維束の高添加量領域で、マトリックス樹脂との混練の際に混合物脂の粘度が上昇し、その結果繊維の破断が生じ、成型品中の繊維長が短くなり、機械物性の向上効果が小さくなる。より好ましい単繊維の目付け範囲は、0.040〜0.055mg/mである。
【0014】
本発明において、優れた機械物性を有する繊維強化樹脂成型品を得るには、炭素繊維束のストランド強度は4000MPa以上であることが必要である。特に炭素繊維束の高添加量領域では、マトリックス樹脂との混練工程や成型工程での混合物の粘度が非常に高くなり、繊維の破断が生じ易い状況となる。従って、それを避けるために所定以上の強度が必要である。炭素繊維束のストランド強度が4000MPa以上であれば、繊維強化樹脂成型品に存在する繊維の繊維長を長くすることができ、成型品に優れた機械物性を付与することができる。炭素繊維束のストランド強度は、好ましくは4200MPa以上、より好ましくは4400MPa以上である。
【0015】
また、本発明において、優れた機械物性を有する繊維強化樹脂成型品を得るには、炭素繊維束のストランド弾性率は230〜370GPa、好ましくは250〜350GPaであることが必要である。弾性率が230GPa未満では、炭素繊維束としての弾性率が不足し、十分な機械物性を発現させることができず、一方、弾性率が370GPaを超えると、炭素繊維の表面及び内部の黒鉛結晶サイズが大きくなり、それに伴い繊維断面方向強度が低下或いは耐擦過に対する抗力が低下し、マトリックス樹脂との混練工程や成型工程で繊維の破断が生じ易く、、繊維強化樹脂成型品の機械物性発現が低下する。
【0016】
更に、本発明において、炭素繊維束の引掛強さは、断面積1mmとして換算した強さが1400N以上、より好ましくは1500N以上、更に好ましくは1600N以上であることが望ましい。引掛強さが1400N未満では、繊維束が切れ易くなるため、マトリックス樹脂との混練工程や成形工程で破断が生じ易く、その結果、繊維強化樹脂成型品の機械物性発現が低下する。
【0017】
本発明における炭素繊維束は、多数の炭素繊維の単繊維が収束されたトウの形態で使用される。トウ形態は、本質的に制約はなく、1本のトウ当たり1,000本の炭素繊維フィラメントを含む細いトウから、100,000本の炭素繊維フィラメントを含む所謂ラージトウまでを含むものである。
【0018】
また、本発明の繊維強化樹脂用チョップド炭素繊維束における炭素繊維束の目付は、0.15〜5g/m、好ましくは0.4〜3g/m、更に好ましくは0.5〜2.5g/mである。炭素繊維束の目付けが0.15g/m未満では、チョップド繊維束として小さく、マトリックス樹脂との混合作業の際の取り扱い性が悪く、また押し出し機等への投入の際に、ホッパー等でのチョップド繊維束の導入工程での間詰まりが生じ易く問題となる。一方、炭素繊維束の目付が5g/mを超える場合は、マトリックス樹脂との混練に過度の時間が必要になり、十分なマトリックス樹脂との濡れ性の確保が難しくなる。
【0019】
本発明のチョップド炭素繊維束における切断長は、対象とする成形方法によっても異なるが、1〜50mm、好ましくは3〜40mmの範囲であることが望ましい。切断長が1mm以上であれば、取り扱い性が劣ったり、チョップド繊維束としての生産性が低下することもなく、また切断長が50mm以下であれば、成形時の工程通過性が悪化することもないので好ましい。
【0020】
更に、本発明のチョップド炭素繊維束は、巾/厚みが2〜10、好ましくは3〜8である扁平な断面形状を有するものであることが望ましい。一般に、チョップド炭素繊維束を混入させたマトリックス樹脂を成形するに際し一旦ペレットに成形され、このペレットの成形に当たっては、チョップド炭素繊維束が定量的に押し出し機内に供給されることが要求されるが、本発明のチョップド炭素繊維束は、前記巾/厚みの扁平な断面形状を有することにより、ペレット成形の際の吐出斑、炭素繊維含有量斑を低減させ、また一定の押し出し速度を確保することができ、ストランド切れを発生することもなく、安定なペレットの生産性を確保できる。
【0021】
また、本発明のチョップド炭素繊維束は、サイズ剤により収束されて切断されていることが望ましい。用いられるサイズ剤としては、マトリックス樹脂との相溶性に優れたものであればよいが、水分散タイプ或いは水溶液タイプのものが工業的に経済面、安全面で有利に用いられ、特に柔軟性と高収束性に優れることからウレタン系樹脂、ナイロン系樹脂、変性オレフィン系樹脂のいずれか一つの熱可塑性樹脂を主成分とするサイズ剤が好ましく用いられる。
【0022】
またサイズ剤は、これら熱可塑性樹脂の単独でも或いは複数混合したものでも用いることができ、更にエポキシ樹脂、アクリルエステル樹脂、メタクリルエステル樹脂、シランカップリング剤等を添加した混合物として用いることができる。シランカップリング剤の中でも、特にエポキシシラン系、アミノシラン系、ビニルシラン系等の化合物が望ましく、シラン化合物のエポキシ基は、グリシジル基、脂環式エポキシ基のいずれでもよい。
【0023】
本発明のチョップド炭素繊維束を製造する方法としては、特に限定はないが、例えば、前記炭素繊維束にサイズ剤を付着させた後、引き続きサイズ剤が湿潤状態にある炭素繊維束を所定長さに切断し、乾燥して製造する方法等を用いるとことができる。チョップド炭素繊維束を得る際のサイズ剤の付着方法も、特に限定はなく、サイズ剤液中に一部浸漬したロールに表面転写させたサイズ剤液にトウを接触付着させるタッチロール方式、トウをサイズ剤液中に浸漬付与し、場合によりニップして付着量を制御する浸漬方式等を採用することができる。このなかで、複数のタッチロール上にトウを走行させるのが、付着量とトウ幅の制御の面で最適である。
【0024】
また、炭素繊維束を切断してチョップド炭素繊維束とする際の切断方式としては、特に制限はないが、ロータリーカッター方式で切断しチョップド炭素繊維束にするのが好ましいが、ロータリーカッターで切断する際は、炭素繊維束の厚みが厚くなり過ぎると切り損じを生じたり、ロータにトウが巻き付いて操作不能になったり、チョップド形態に不具合が生じたりするので、トウ厚みは薄い方が有利である。
【0025】
実際に、炭素繊維束の目付が1.5g/mを超える太目付トウの場合、トウをできるだけ開繊させ、繊維束内部までサイズ剤を均一に付着させることが重要であり、付着前後のトウ幅はガイドロール、コームガイド、スプレッダーバー等を用いて、束幅/厚さが好ましくは3以上になるように、束幅を制御した状態で、しかも、サイズ剤槽から出たトウには実質的に撚りのないように走行させるとよい。
【0026】
幅/厚さが2以上である湿潤状態の炭素繊維束は、ロータリーカッターでの切断工程でのミスカットが顕著に生じるトウ厚みに達することがない。また、幅/厚さが10を超える場合は、切断時のミスカットは生じ難いものの、厚みの薄さに起因する切断後のチョップド炭素繊維束の縦割れが生じ易く、その後の工程通過性を悪くする原因となる。また、湿潤状態での切断工程は、使用する水を含むサイズ剤の表面張力による炭素繊維束の収束効果と、切断時の衝撃性のせん断力を乾燥しない柔らかい状態で吸収してチョップド繊維束の割れを防ぐ効果とを利用したものである。この時、炭素繊維束に厚み斑が生じると、サイズ処理での付着斑が発生したり、切断工程で切断斑が発生したり、乾燥斑が発生したりして、品質良好なチョップド炭素繊維束を得る目的を十分には達成できない。
【0027】
切断された後のチョップド炭素繊維束の乾燥は、特に制限はないが、通常熱風乾燥法で行われる。この場合、水分の蒸発効率を上げるために、またチョップド炭素繊維束同士の接着を防止するために、振動下に移送される方式が好ましく用いられる。この時、乾燥効率を上げるために、赤外線放射等の補助手段を併用することもできる。乾燥時の振動条件が強過ぎれば、得られたチョップド炭素繊維束の束割れが発生し易く、束幅/厚みが2未満になるチョップド炭素繊維束が多くなる。また、振動条件が弱すぎると、チョップド炭素繊維束同士の擬似接着が起こり、団子状になる。
【0028】
本発明の炭素繊維強化樹脂組成物は、前記のチョップド炭素繊維束とマトリックス樹脂、場合により添加剤とを含有するものであり、チョップド炭素繊維束が炭素繊維量でマトリックス樹脂に対して5〜40質量%、好ましくは、10〜30質量%含まれる。このようなチョップド炭素繊維束の状態での炭素繊維の含有量範囲であれば、低導電性を維持し、かつ機械物性の向上が顕著である。
【0029】
本発明の炭素繊維強化樹脂組成物におけるマトリックス樹脂としては、公知の熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂等が用いられる。例えば、熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ナイロン樹脂、ポエステル樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、その他の工業的に有用なエンジニアリング樹脂及びこれらのポリマーアロイ樹脂等が挙げられ、また熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
【0030】
特に本発明で好ましく用いられるマトリックス樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ナイロン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ABS樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリフェニレンサルフィド樹脂、ポリエーテルサルフィン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂の群から選ばれる熱可塑性樹脂或いはそのアロイ系樹脂である。
【0031】
本発明の炭素繊維強化樹脂組成物には、フィラー、エラストマー(ゴム)、カーボンブラック、金属酸化物及びセラミックス等の粒状物、難燃剤等の添加剤が含有されていてもよい。添加剤を含有させる場合は、本発明の炭素繊維強化樹脂組成物に対し、30質量%、好ましくは15質量%を超えない範囲で添加剤を含有させる。
【0032】
本発明の炭素繊維強化樹脂組成物は、前記の炭素繊維束又はチョップド炭素繊維と、マトリックス樹脂、場合により添加剤とを、公知の方法により混合することによって調製される。また、本発明の炭素繊維強化樹脂組成物は、ペレット又は成型品をなしていてもよく、公知の方法を用いて成形することができる。成形方法としては、一般的には、マトリックス樹脂が熱可塑性樹脂である場合においては、射出成形法が採用され、マトリックス樹脂が熱硬化性樹脂である場合においては、プレス成形法、シートモールディングコンパウンド並びにバルクモールディングコンパウンドによる高圧プレス成形法が採用される。
【0033】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本実施例における炭素繊維束、樹脂組成物の物性の測定、評価は、以下の方法によって行った。
【0034】
「単繊維表面の皺の測定」
炭素繊維束構成の単繊維表面に存在する皺の深さは、単繊維の円周長さ2μmの範囲で最高部と最低部の高低差によって規定される。高低差は、走査型原子間力顕微鏡(AFM)を用いて単繊維の表面を走査して表面形状を測定した。具体的には以下の通りである。
炭素繊維束構成の単繊維を数本試料台上にのせ、両端を固定し、更に周囲にドータイトを塗り測定サンプルとする。走査型原子間力顕微鏡としてセイコーインスツルメンツ社製SPI3700/SPA−300を使用し、シリコンナイトライド社製のカンチレバーを使用してAFMモードにて測定を行う。単繊維の2〜7μmの範囲を走査して得られた測定画像を二次元フーリエ変換にて低周波成分をカットした後、逆変換を行い繊維の曲率を除去する。このようにして得られた平面画像の断面より、皺の深さを定量する。
【0035】
「単繊維の断面形状の評価」
炭素繊維束構成の単繊維の繊維断面の長径と短径との比(長径/短径)は、以下のようにして決定した。
内径1mmの塩化ビニル樹脂製のチューブ内に測定用の炭素繊維束を通した後、これをナイフで輪切りにして試料を準備する。ついで、該試料を繊維断面が上を向くようにしてSEM試料台に接着し、さらにAuを約10nmの厚さにスパッタリングしてから、フィリップス社製XL20走査型電子顕微鏡により、加速電圧7.00kV、作動距離31mmの条件で繊維断面を観察し、単繊維の繊維断面の長径及び短径を測定し、長径/短径での比率を評価した。
【0036】
「炭素繊維束のストランド物性評価」
炭素繊維束のストランド強度、弾性率は、JIS R7601に準拠し測定し評価した。
【0037】
「炭素繊維束の引掛強さの測定」
引掛強さは、JIS L1013に記載された試験法に準拠して測定される。以下、その測定方法について詳しく説明する。
図1に示すように、U字状の炭素繊維束1に、炭素繊維束2を引っ掛け、これをU字状にし、これら炭素繊維束1、2の交差部分から100mmの位置に、長さ25mmの掴み部3、4を取り付けて、試験体とする。試験体の作製の際、0.1×10−3N/デニールの荷重を掛けて炭素繊維束の引き揃えを行う。引張時のクロスヘッド速度は100mm/minで実施する。
【0038】
「炭素繊維樹脂組成物の物性評価:機械物性と導電性」
炭素繊維強化樹脂材料の力学的特性は、射出成形機にて試験片を作製し、引張り物性についはJIS K7113、曲げ物性についてはJIS K7203に準拠し測定し評価した。更に、炭素繊維強化樹脂組成物の導電性は、2点間抵抗値により評価した。2点間抵抗値は、例えば、次のようにして測定される。
本発明の炭素繊維強化樹脂組成物を射出成形機にて射出成形して炭素繊維強化樹脂の平板(縦100mm×横100mm×厚さ2mm)を準備し、ついで、対角線上にインサート金属金具を2つ熱インサートする。この平板の2点間の抵抗値をテスター(1.5V駆動)で測定する。
【0039】
(炭素繊維束の調製)
炭素繊維前駆体繊維(1)は、アクリロニトリル系重合体をジメチルアセトアミドに溶解し重合体濃度24重量%の紡糸原液を調製し、濃度65重量%、温度30〜40℃のジメチルアセトアミド水溶液からなる凝固浴中に、孔径0.18mm、孔数2000の紡糸口金を通じて、一旦空気中に吐出させ、約5mmの空間を通過させた後導き、凝固糸とした。次いでこの凝固糸を水洗槽中で脱溶媒するとともに3.5倍に延伸して水膨潤状態のアクリル繊維を油剤エマルジョンの油浴に導き、エマルジョンを付与した後、表面温度140℃の加熱ロールで乾燥緻密化、更に表面温度180℃の加熱ロール間で3.0倍に延伸し、前駆体繊維を得た。この前駆体繊維は、単糸繊度1.0dtexで、シリコン系油剤を繊維に1.0重量%付着させた。
炭素繊維前駆体繊維(2)は、アクリロニトリル系重合体をジメチルアセトアミドに溶解して紡糸原液を調製した。紡糸原液は、濃度50〜70重量%、温度30〜50℃のジメチルアセトアミド水溶液からなる第一凝固浴中に吐出させて凝固糸とし、次いでこの凝固糸を濃度50〜70重量%、温度30〜50℃のジメチルアセトアミド水溶液からなる第2凝固浴中にて所定量の延伸を施し、更に4倍以上の湿熱延伸を行って得た。この炭素繊維前駆体繊維束における単繊維の断面の長径と短径との比、皺の深さは、凝固浴濃度及び温度、更に延伸条件を変更することにより調整した。この際、紡糸工程での安定性維持を目的に、シリコン系油剤を付着させた。
【0040】
次いで、複数の前駆体繊維束(1)或いは(2)を平行に揃えた状態で耐炎化炉に導入し、200〜300℃に加熱された空気等の酸化性気体を前駆体繊維束に吹き付けることによって、前駆体繊維束を耐炎化して耐炎繊維束を得た。次いで、この耐炎繊維束を炭素化炉に導入し、不活性雰囲気中、1200〜2000℃の温度で炭素化して炭素繊維束を得た。これら炭素繊維束は、マトリックス樹脂との親和性を向上させる目的で、湿式電解酸化処理を施し、炭素繊維表面に酸素含有官能基を導入し、更に下記組成のエポキシ系サイズ剤を0.5質量%付着し、ボビンに巻き取った。
【0041】
主剤:エピコート828(ジャパンエポキシレジン(株)製)50重量部
エピコート1001(ジャパンエポキシレジン(株)製)30重量部
乳化剤:プルロニックF88(旭電化(株)製)20重量部
【0042】
(チョップド炭素繊維束用サイズ剤の付着)
上記の炭素繊維束を用い、複数個よりなる開繊バーへの擦過とトウ幅規制バーを交互に通過させ、所定のトウ幅としたトウを、所定の濃度で調製したサイズ剤を水分散液にて付着処理を施した。付着方法は、タッチロール方式で、サイズ剤槽にロールの一部を浸漬し、ロール表面に塗布し、そのロール表面に接触させることによりサイズ剤を付着させた。タッチロールは、2個用い、トウの表裏2面で塗布を施した。サイズ剤として、ハイドランHW−930(大日本インキ化学(株)製水性ウレタン樹脂)を用い、トウに2質量%付着させた。湿潤状態にあるトウの切断はロータリーカッターにて行い、床振動式熱風乾燥炉に連続的に投入して200℃にて乾燥した。
【0043】
(マトリックス樹脂との混合及び成形)
所定長のチョップド炭素繊維束を熱可塑性樹脂に所定質量%になるようにサイドフィード式30mmベント二軸押出し機にて溶融混合してストランド状に押出し、水冷後、ペレット状に切断しペレットを得た。 このペレットを十分乾燥させた後射出成形機にて試験片を成形し コンポジット特性を評価した。
【0044】
(実施例1〜、比較例1〜15)
炭素繊維束としては、実施例1〜7では前駆体繊維(1)を前記の方法で調製した炭素繊維束CF40、比較例1〜3及び比較例13〜15では三菱レイヨン(株)製TR50S、比較例4〜6及び比較例10〜12では三菱レイヨン(株)製HR40、比較例7〜9では三菱レイヨン(株)製MR35Eをそれぞれ用いた。これらの炭素繊維束の特性値は表1に示した。
【0045】
【表1】
【0046】
表1に示した各炭素繊維束を用いて前記の方法によりチョップド炭素繊維束を作製し、各種評価を実施した。その結果を表2〜4に示した。なお、マトリックス樹脂として、実施例1〜3、比較例1〜9ではポリカーボネート樹脂(出光石油化学(株)製A1700)を用い、実施例4〜7、比較例10〜15ではナイロン66樹脂(東レ(株)製CM3001)を用いた。
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【発明の効果】
本発明の繊維強化樹脂用の炭素繊維束は、その構成の単繊維の表面に繊維の長手方向に延びる皺がなく、あっても深さの浅い皺で、かつ単繊維の繊維断面が真円に近い形状であり、単繊維の特定の目付け範囲にあり、ストランド強度が4900MPa以上、ストランド弾性率が230〜370GPaであることにより、チョップド繊維束として熱可塑性樹脂のようなマトリックス樹脂と添加複合化したときに、得られる炭素繊維強化樹脂組成物は低導電性を維持し、かつ優れた機械的強度を発揮することができる。また、上記炭素繊維束を切断長5〜50mmとしたチョップド繊維束の形態にすることにより、マトリックス樹脂との複合化工程において、優れた加工性及び取り扱い性を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において炭素繊維束の引掛強さの測定に使用される試験体の状態図である。
【符号の説明】
1 炭素繊維束
2 炭素繊維束

Claims (8)

  1. 単繊維の表面に繊維の長手方向に延びる皺が殆ど無く、単繊維の円周長さ2μmの範囲で最高部と最低部の高低差が40nm以下であり、かつ単繊維の繊維断面の長径と短径との比(長径/短径)が1.00〜1.02である炭素繊維の単繊維からなり、単繊維の目付けが0.035〜0.060mg/mの範囲にあり、ストランド強度が4000MPa以上、ストランド弾性率が230〜370GPaであることを特徴とする高機械物性と低導電性を発現する繊維強化樹脂用炭素繊維束。
  2. 炭素繊維束が、JIS L 1013に準拠して測定される引掛強さにおいて断面積1mmとして換算した強さが1400N以上の炭素繊維である請求項1記載の高機械物性と低導電性を発現する繊維強化樹脂用炭素繊維束。
  3. 請求項1又は2に記載の炭素繊維束であって、繊維束の目付が0.15〜5g/m、切断長が1〜50mm、巾/厚みが2〜10である扁平な断面形状を有することを特徴とする繊維強化樹脂用チョップド炭素繊維束。
  4. 炭素繊維束が、サイズ剤により収束されている請求項3記載の繊維強化樹脂用チョップド炭素繊維束。
  5. サイズ剤が、ウレタン系樹脂、ナイロン系樹脂、変性オレフィン系樹脂のいずれか一つの熱可塑性樹脂を主成分とするサイズ剤である請求項4記載の繊維強化樹脂用チョップド炭素繊維束。
  6. 請求項3〜5のいずれか一つに記載のチョップド炭素繊維が炭素繊維量でマトリックス樹脂に対して5〜40質量%含まれることを特徴とする炭素繊維強化樹脂組成物。
  7. マトリックス樹脂が、ポリカーボネート樹脂、ナイロン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ABS樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリフェニレンサルフィド樹脂、ポリエーテルサルフィン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂の群から選ばれる熱可塑性樹脂或いはそのアロイ系樹脂である請求項6記載の炭素繊維強化樹脂組成物。
  8. 炭素繊維強化樹脂組成物が、ペレット又は成型品をなしている請求項6又は7記載の炭素繊維強化樹脂組成物。
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