JP2010236122A - ポリエステルモノフィラメントおよび工業用織物 - Google Patents

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康司 椿
Masato Yamamoto
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Abstract

【課題】PENを構成素材として含有するポリエステルモノフィラメントの屈曲疲労耐久性を改善すると共に、高いモジュラスをも維持し、高温多湿の条件下で使用した場合においても長期に亘る優れた耐加水分解性をも兼ね備え、工業用織物の構成素材として好適に使用し得るポリエステルモノフィラメントおよびこれを使用した工業用織物を提供する。
【解決手段】ポリエチレンナフタレート成分70〜99重量%およびポリエチレンテレフタレート成分30〜1重量%からなるポリエステル混合物(A)100重量部に対して、シリコーン系化合物(B)0.5〜20重量部を含有させたポリエステル樹脂組成物からなるポリエステルモノフィラメントであり、さらに未反応状態のカルボジイミド化合物(C)を0.01〜1.5重量部を含有し、且つ、末端カルボキシル基濃度が10当量/106 g以下であることを特徴とするポリエステルモノフィラメント。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエチレンナフタレートを主成分としたポリエステル樹脂組成物からなるポリエステルモノフィラメントおよび工業用織物に関するものである。さらに詳しくは、耐加水分解性に優れると共に、従来のポリエチレンナフタレートを主成分としたポリエステルモノフィラメントと比較し、極めて良好な耐屈曲疲労性および耐加水分解性能を有し、工業用織物の構成素材として好適なポリエステルモノフィラメントおよびこれを用いた工業用織物に関するものである。
ポリエステルは優れた機械的特性を有しているため、従来から各種工業用部品、衣料用および工業用繊維材料、各種織物用途などに広く使用されてきている。
例えばポリエステルからなる繊維のうち、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETという)モノフィラメントは、抄紙ドライヤーカンバス、抄紙ワイヤー、各種ブラシ、筆毛、印刷スクリーン用紗、釣り糸、ゴム補強用繊維材料などに広く好適に用いられてきているが、特に抄紙工程に用いられる工業用織物の抄紙ワイヤーや抄紙ドライヤーカンバスなどに多く利用されている。
しかしながら、PETモノフィラメントを抄紙ドライヤーカンバスや高温多湿となるような環境下で使用される食品搬送用ベルとなどとして使用する場合、その使用中にPETモノフィラメントが加水分解劣化による強度低下を起こすという欠点を有しており、その改善策の1つとして、PETよりも耐加水分解性能に優れるポリエチレンナフタレート(以下、PENという)からなるモノフィラメントへの切替えなども行われてきている。
さらに、今日の製紙業界では抄紙速度の高速化に伴い、抄紙機稼動におけるエネルギー損失の改善を目的として、抄紙用織物の軽量化による抄紙機稼動時の省エネ化が進められており、こうした背景から、これら抄紙用織物に用いられるPETモノフィラメントに代表される繊維製品に対しても織物の軽量化を図る手段として、織物の構成素材として用いられる繊維製品の細径化が求められるようになってきている。
しかるに、これら繊維製品の細径化を進めるに際し、従来から好適に使用されてきたPETモノフィラメントでは、細径化による引張強力やモジュラスの不足が指摘されるようになってきており、この問題を解決する手段として、高強力且つ高モジュラスな特性を有するPENモノフィラメントへの要求が高まってきている。
しかしながら、PENモノフィラメントは高強力、高モジュラス且つ寸法安定性に優れると言う点では、抄紙用織物用原糸の細径化には対しては極めて好適であるが、その一方で耐屈曲疲労耐久性や耐摩耗性がPETモノフィラメントに比較して大幅に低いため、抄紙用織物を製作する織機上においてモノフィラメント製品が繰り返し曲げ応力を受ける際に、フィブリル化による糸割れや糸切れが生じやすいという問題、さらに抄紙用織物として抄紙機で使用した場合においても、屈曲耐久性の低さから、長期間の使用ができないという問題などを抱えており、抄紙用織物製作工程における織機上での工程通過性改善、抄紙機での実使用時における長期間に亘る耐久性改善などを目的とした、耐屈曲疲労性および耐摩耗性改善による高耐久なPENモノフィラメントの開発が求められていた。
また、PENモノフィラメントを高温多湿の環境下で使用した場合、確かに単なるPETモノフィラメントとの比較においては優れた耐加水分解性能を有するものの、耐加水分解性能を改善した、改質PETモノフィラメントと比較した場合においては、その効果は不十分であり、長期間の使用に耐え得る性能を有しているとは言い難いのが実情であり、屈曲耐久性に優れ、高温多湿の環境下においても長期間の使用に耐え得るPENモノフィラメントの実現が仕切りに望まれていた。
上述したような課題を解決するため従来から種々の提案がなされてきた。
例えば、PENの欠点である耐屈曲疲労性を向上するため技術として、ダイマージオール成分をグリコール成分に含有させた共重合PEN繊維(例えば、特許文献1参照)が知られているが、この技術で得られる繊維は、耐屈曲疲労性は改善されるものの、近年要求されている高いヤング率を発揮し得るものではなかった。
また、PENのヤング率と耐屈曲疲労性とを同時に改善するための技術としては、例えば、環状アセタール骨格を有するジオール単位を含むPEN繊維(例えば、特許文献2参照)が知られているが、この技術で得られる繊維は、ヤング率および耐屈曲疲労性は改善されるものの、工業用織物として必要な耐摩耗性は未だに不十分であるという問題を残していた。
さらに、屈曲疲労性と結節強度および引掛強度を改善する技術として、ジカルボン酸成分としてナフタレンジカルボン酸、主たるグリコール成分としてエチレングリコール、共重合成分としてイソフタル酸成分からなる共重合PENよりなり、該イソフタル酸成分の共重合量が全酸成分を基準として0.1〜7モル%であり、且つ、(a)繊維の固有粘度が0.5〜1.5の範囲にあること。(b)繊維のヤング率が2000〜4000kg/mm2の範囲にあること。(c)結節強度が引張強度の1/2以上であること。(d)引掛強度が引張強度の2/5以上であること。(e)広角X線回折における100面(A)と010面(B)との結晶サイズ(nm)の積が20〜60nm2の範囲にあること。(f)広角X線回折における100面(A)と010面(B)の結晶サイズ(nm)とが、式010面(B)≧100面(A)×2.1共重合を満足するような関係にあること、などの要件を同時に満たすPEN繊維(例えば、特許文献3参照)が提案されているが、この技術で得られるPEN繊維は、現在求められる抄紙用織物用途のPEN繊維としては、ヤング率で表されるモジュラスが低く、実用上不十分なPEN繊維であった。
一方、PENのヤング率および表面特性(耐摩耗性)を同時に改善するための技術として、例えば極限粘度[η]が0.6以上のエチレン−2,6−ナフタレ−ト単位を主とするPENを芯成分として用い、そして極限粘度[η]が0.95以上のエチレンテレフタレート単位を主とするPETを鞘成分として用いて形成した芯鞘型ポリエステル複合繊維(例えば、特許文献4参照)が知られているが、この技術で得られる繊維はヤング率および表面特性(耐摩耗性)は改善されるものの、耐屈曲疲労性は低く、また複合化することでコストがかかる点でも実用性に乏しいものであった。
その他、PENを構成素材として含有するポリエステル組成物やモノフィラメントの耐加水分解性を改善する技術として、ポリエチレンレフタレート成分が70〜99重量%、PEN成分が30〜1重量%からなるポリエステル(A)100重量部に対して、未反応状態のモノカルボジイミド化合物(B)を0.01〜1.5重量部含有させてなるポリエステル組成物(例えば、特許文献5参照)が提案されている。しかしながら、この技術はポリエステル組成物の耐加水分解性を向上させる技術としては、一定の効果はあるものの、耐屈曲疲労性を向上させる技術としては不十分であり、ポリエステルモノフィラメントの高モジュラスを実現させる点でも満足し得る技術であるとは言えなかった。
特開平10−17661号公報 特開2003−193330号公報 特開2000−282324号公報 特開平5−222615号公報 特開2007−277335号公報
以上のような状況を鑑み、本発明は、従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものであり、その目的とするところは、PENを構成素材として含有するポリエステルモノフィラメントの屈曲疲労耐久性を改善すると共に、高温多湿の条件下で使用した場合においても長期に亘る優れた耐加水分解性をも兼ね備え、工業用織物の構成素材として好適に使用し得るポリエステルモノフィラメントおよびこれを使用した工業用織物を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明によれば、PEN成分70〜99重量%およびPET成分30〜1重量%からなるポリエステル混合物(A)100重量部に対して、シリコーン系化合物(B)0.5〜20重量部を含有させたポリエステル樹脂組成物からなるポリエステルモノフィラメントであり、さらに未反応状態のカルボジイミド化合物(C)を0.01〜1.5重量部を含有し、且つ、末端カルボキシル基濃度が10当量/106 g以下であることを特徴とするポリエステルモノフィラメントが提供される。
ここで、本発明のポリエステルモノフィラメントにおいては、
前記シリコーン系化合物のシラノール基量が重量比で2%以上10%以下であること、
前記ポリエステルモノフィラメントが、下記(a)〜(d)の要件
(a)屈曲疲労特性試験における切断するまでに要するMIT屈曲回数が50回以上、
(b)屈曲摩耗特性試験における破断時の屈曲摩耗回数が1000回以上、
(c)ヤング率が8000N/mm以上、
(d)121℃の飽和水蒸気条件下でポリエステルモノフィラメントを12日間連続処理を実施、処理後モノフィラメントの強力および未処理モノフィラメントの強力より算出した強力保持率(強力保持率(%)=(処理後モノフィラメントの強力÷未処理モノフィラメントの強力)×100)で示す耐加水分解性試験による強力保持率が50%以上
を同時に満足すること、
前記PETの固有粘度が0.65〜1.30であること、
などが好ましい条件として挙げられ、この条件を満足することにより、一層優れた耐屈曲疲労性および耐加水分解性を有する高モジュラスなポリエステルモノフィラメントの取得が可能となる。
また、本発明の工業用織物は、上記ポリエステルモノフィラメントを経糸および/または緯糸の少なくとも一部に使用したことを特徴とし、本発明のポリエステルモノフィラメントの高モジュラスな特性を十分に発揮することにおいて、モノフィラメントの細径化が可能となることから、工業用織物の軽量化が実現でき、優れた耐屈曲疲労性を有する工業用織物の取得が可能とすることができる。
本発明によれば、以下に説明する通り、PENを構成素材とする従来からあるポリエステルモノフィラメントに比較し、極めて優れた耐屈曲疲労性を有するばかりか、高い耐加水分解性能をも兼ね備えることから、工業用織物の中でも、特に抄紙用織物の構成素材として好適なポリエステルモノフィラメントおよび工業用織物を得ることができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明のポリエステルモノフィラメントは、PEN成分が70〜99重量%、PET成分が30〜1重量%からなるポリエステル混合物(A)100重量部に対して、シリコーン系化合物(B)を0.5〜20重量部を含有させたポリエステル樹脂組成物からなるポリエステルモノフィラメントであり、さらに未反応状態のカルボジイミド化合物(C)を0.01〜1.5重量部を含有、且つ、末端カルボキシル基濃度が10当量/106 g以下であることを特徴とする。
ここで、本発明のポリエステル樹脂組成物を構成するポリエステル混合物(A)におけるPENとは、ジカルボン酸成分の90モル%以上が2,6−ナフタレンジカルボン酸からなり、グリコール成分の90モル%以上がエチレングリコールからなるものが好適である。
本発明の効果を効率よく発現させるために、PEN中にリン化合物をリン原子として50ppm以下で、かつ下記の一般式(1)の範囲内の量を含有させることができる。
5×10−3≦P≦M+8×10−3 (1)
(式中のPは、PETを構成する二塩基酸に対するリン原子のモル%であり、MはPET樹脂中の金属で、周期律表II族、VII族、VIII族でかつ、第3,4周期の内より選択された1種もしくは2種以上の金属原子のポリエステルを構成する二塩基酸に対するモル%である。M=0であってもよい)。
PENは、上記の2,6−ナフタレンジカルボン酸成分の一部を、例えば、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、スルホン酸金属塩置換イソフタル酸などで置き換えたものであってもよい。また、上記のエチレングリコール成分の一部を、例えばプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、ポリアルキレングリコールなどで置き換えたものであってもよい。さらに、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、トリメリット酸、トリメシン酸、硼酸などの鎖分岐剤を少量併用することもできる。
本発明で使用するPENの極限粘度は、通常は0.50以上であればよいが、さらに0.55以上であることが、モノフィラメントの強度向上の面から特に好ましい。なおここで、極限粘度の上限はモノフィラメントの製造が可能となる1.3程度以下である。
また、本発明のポリエステルモノフィラメントは耐加水分解性、耐乾熱性の点で、カルボキシル末端基(以下、COOH末端基という)濃度は、可能な限り低いことが望ましく、少なくとも10当量/10g以下であることが耐加水分解性能向上の観点からは必要である。このような理由から、本発明のポリエステルモノフィラメントの構成素材であるPENのCOOH末端基濃度は、可能な範囲で低いものが好適であり、このためには、後述するCOOH末端基の封鎖技術以外に、低温重縮合など溶融重縮合の段階でCOOH末端基濃度を低減する方法や溶融重縮合に引き続いて固相重縮合を行ったものであることが好ましく、PENのCOOH末端基濃度は、40当量/10g以下、さらには30当量/10以下、より好ましくは、25当量/10以下である場合、所望とする効果の発現がより顕著となるため好ましい。
一方、本発明のポリエステル樹脂組成物を構成するポリエステル混合物(A)におけるPETとは、ジカルボン酸成分の90モル%以上がテレフタル酸からなり、またグリコール成分の90モル%以上がエチレングリコールからなるものが好適である。
本発明の効果を効率よく発現させるためには、前記PENと同様に、PET中にリン化合物をリン原子として50ppm以下で、前記式1の範囲内の量を含有させることができる。
また、PETは上記のテレフタル酸成分の一部を例えば、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、スルホン酸金属塩置換イソフタル酸などで置き換えたものであってもよい。また、上記のエチレングリコール成分の一部を、例えばプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、ポリアルキレングリコールなどで置き換えたものであってもよい。さらに、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、トリメリット酸、トリメシン酸、硼酸などの鎖分岐剤を少量併用することもできる。
さらに、前記した理由と同様に本発明のポリエステルモノフィラメントは、耐加水分解性、耐乾熱性の点でCOOH末端基濃度が10当量/10g以下であることが必要であり、PETに関してもPENと同様に、COOH末端基濃度は可能な範囲で低いものが好適である。
そのためには、低温重縮合など溶融重縮合の段階でCOOH末端基濃度を低減する方法や溶融重縮合に引き続いて固相重縮合を行うことが有効であり、特に固相重縮合は、COOH末端基濃度を低減できるだけでなく、極限粘度を向上することができることからも好適な手法である。ここで、本発明に使用するPETのCOOH末端基濃度は、40当量/10g以下であればよいが、さらには30当量/10g以下、より好ましくは25当量/10以下であることが望ましい。
本発明で使用するPETの極限粘度は、0.65〜1.30の範囲であることが好ましく、さらには0.7〜1.20の範囲であればより好ましい効果の発現が期待できるが、これは、PETの固有粘度を高めることによるモノフィラメントの強度向上効果もさることながら、それ以上に、本発明のモノフィラメントを構成するポリエステル混合物(A)が、PENとPETの混合ポリエステルであることから、エクストルダーなどの紡糸機を用いてモノフィラメントを製造するに際して、PENを溶融紡糸する際の紡糸温度として、300℃以上の高温を採用する必要が生じ、ここでPETの固有粘度が0.65未満であると、PETの溶融粘度が、紡糸温度が高いことに起因し、大きく低下することになり、PENの溶融粘度よりも大幅に低くなってしまうため、両者の溶融粘度に大きな差が生じることに繋がってしまうこととなる。
ここで、前記したような大きな溶融粘度差がある樹脂同士を溶融混練し紡糸口金などのノズルから押し出しを行いモノフィラメントの製造をした場合、得られるモノフィラメントの真円度が得られなくなるばかりか、異形断面形状とした場合などでも、均一な形状が得にくくなる問題や、所望とするモノフィラメントの平均直径に対して、繊維軸方向の極短い長さで直径増大変動異常部(以下、コブ糸という)の発生が生じるなどの好ましくない結果を招くこととなる。
なおここで、本発明に使用するポリエステル混合物(A)を構成するPENやPETには、酸化チタン、酸化ケイ素、炭酸カルシウム、チッ化ケイ素、クレー、タルク、カオリン、ジルコニウム酸、カーボンブラックなどの各種無機粒子や架橋高分子粒子、各種金属粒子などの粒子類のほか、従来公知の金属イオン封鎖剤、イオン交換剤、着色防止剤、耐光剤、包接化合物、帯電防止剤、各種着色剤、各種界面活性剤などが添加されていてもよい。
本発明では前記したポリエステル混合物(A)としてPEN成分70〜99重量%、PET成分30〜1重量%の範囲とすることが必要である。ここで、ポリエステル混合物(A)中におけるPEN成分/PET成分の比率が、80〜97重量%/20〜3重量%の範囲である場合より好ましい結果となる。すなわち、PENと混合するPETの比率が1重量%未満であると、後述するシリコーンとの相乗効果にて発現すると考えられる、ポリエステルモノフィラメントの屈曲疲労性の改善効果が認められないため好ましくない。また、PETの混合比が多すぎる場合には、屈曲疲労改善の観点からは好ましいものの、高いヤング率の実現が困難となり、PENを主体とするポリエステルモノフィラメントに求められる、高モジュラスな特性を考慮したモノフィラメントの細径化を実現するには不十分となるため好ましくない。
本発明のポリエステルモノフィラメントは、前記したPEN成分とPET成分を混合したポリエステル混合物(A)100重量部に対して、シリコーン系化合物(B)を0.01〜20重量部を含有させたポリエステル樹脂組成物からなるモノフィラメントであり、そのモノフィラメント中に未反応の状態のカルボジイミド化合物(C)を0.01〜1.5重量部含有し、COOH末端基濃度が10当量/106 g以下であることを特徴とする。
本発明では、シリコーン系化合物(B)を含有することを必須とするが、これは、単独では屈曲疲労性や耐摩耗性が悪いPENの特性を改善するために含有させるものである。すなわち、シリコーン系化合物の構造骨格をなすシトキサン結合中の酸素結合(−O−)の存在により分子屈曲性に優れ、かつ分子間相互作用が小さいため、少量添加にて高い屈曲疲労性および屈曲摩耗性改善効果を発揮するものと考えられる。
ここで、本発明のシリコーン系化合物はSiO2.0単位の構造単位のみからなる場合を除いて、Si元素と結合する有機基を含有しており、このシリコーン系化合物の有機基としては水素基、水酸基、炭化水素基、芳香族炭化水素基などが挙げられる。
炭化水素基の具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基、アリル基、メタクリル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。芳香族炭化水素基としてはフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
本発明のシリコーン系化合物の含有量は、耐屈曲疲労性、耐摩耗性およびヤング率の観点からポリエステル混合物100重量部に対して0.5〜20重量部である必要があり、更に好ましくは1.0〜10%重量部である。含有量が0.5%重量部未満の場合は、耐屈曲疲労性および耐摩耗性が得られず、また20重量部を超えると工業用織物として高いヤング率が得られないばかりか、紡糸工程においてスクリューの噛み込み不良など操業性に支障をきたすため好ましくない。
また、本発明のシリコーン系化合物はシラノール基を含有していることが好ましい。このシラノール基とはSiOH基のことであり、このシラノール基を含有することで、ポリエステルモノフィラメント表面にシラノール基が存在し、表面活性が大きく、また会合し網目構造を形成することによって見掛けの分子量が大きくなり、表面活性が大きいことと見掛けのファンデルワールス力が大きくなることが相乗して、ポリエステルモノフィラメント表面に対する定着性が大きくなり、耐摩耗性が向上する。
シラノール基の含有量は耐摩耗性の観点から、シリコーン系化合物に対して重量比で2%以上10%以下の範囲が好ましく、更に好ましくは3%以上7%以下である。
このシラノール基量の測定には29Si−NMRにおいてシラノール基を含有しない構造由来のSiO2.0、RSiO1.5、RSiO1.0、RSiO0.5のピークの面積(積分値)とシラノール基を含有する構造由来のSi(OH)、SiO0.5(OH)、SiO1.0(OH)、SiO1.5(OH)、RSi(OH)、RSiO0.5(OH)、RSiO1.0(OH)、RSi(OH)、RSiO0.5(OH)、RSi(OH)のピークの面積(積分値)の比からシラノール基量を算出することが可能である。
例えば、RSiO1.5とRSiO1.0(OH)の積分値の比が1.5(RSiO1.5):1.0(RSiO1.0(OH))であれば下記式の通り求めることができる。
シラノール基量(wt%)=
{(17×RSiO1.0(OH)の積分値の比)/(RSiO1.0(OH)の分子量×
RSiO1.0(OH)の積分値の比+RSiO1.5の分子量×RSiO1.5の積分値の比)}×100
=17×1.0/(138×1.0+129×1.5)×100=5.13
本発明のポリエステルモノフィラメントは、前記、ポリエステル混合物(A)およびシリコーン系化合物(B)からなり、該モノフィラメント中に未反応の状態のカルボジイミド化合物(C)を0.01〜1.5重量部含有し、且つ、COOH末端基濃度が10当量/106 g以下となすことを特徴とする。また、COOH末端基濃度が4当量/106 g以下であることがより好ましい。
ここで、ポリエステルモノフィラメントのCOOH末端基濃度が10当量/106 gを越える場合は、耐加水分解性が不十分となるため好ましくない。
なお、本発明のポリエステルモノフィラメントの末端カルボキシル基濃度の測定は、PohlによりANALYTICAL CHEMISTRY 第26巻、1614頁に記載された方法で測定したものであり、本発明のポリエステルモノフィラメントからポリエステルだけを分析前に分離することなく、本発明のポリエステルモノフィラメントそのものを分析に供して測定することができる。
本発明の末端カルボキシル基濃度が10当量/106 g以下のポリエステルモノフィラメントを得るには、末端カルボキシル基濃度が10当量/106 gより多いポリエステル樹脂組成物に対し、ポリエステル樹脂組成物の溶融状態で原料となるポリエステルのCOOH末端基濃度および反応条件などから、COOH末端基濃度が10当量/106 g以下になるようにカルボジイミド化合物を反応させることが重要である。
さらに、ポリエステルモノフィラメントの耐加水分解性能をより長期に亘り持続させることを目的とし、本発明のポリエステルモノフィラメントでは、反応後のポリエステル樹脂組成物中のカルボジイミド化合物を0.01重量部〜1.5重量部の範囲で未反応の状態で残存するようにカルボジイミド化合物と反応させることが必要となる。
これは、ポリエステル樹脂組成物のCOOH末端基数に対し、その末端基と丁度反応する量のカルボジイミド化合物を反応させることで、ポリエステルのCOOH末端基濃度を、10当量/106 g以下となすことが可能であるが、ここで、単にポリエステルモノフィラメントのCOOH末端基数を下げたのみでは、高温多湿環境下でポリエステルモノフィラメントを使用した場合において、加水分解劣化が生じCOOH末端基量が増加を始めた際、加水分解により増加するCOOH末端基に再び反応し、加水分解の進行を抑制するカルボジイミド化合物が存在しないため、長期に亘る加水分解抑制効果が持続しないため好ましくない結果となる。
なお、本発明のポリエステルモノフィラメント中の未反応の状態のカルボジイミド化合物の含有量は次の方法で測定したものである。
(1)100mlメスフラスコに試料約200mgを秤取する、(2)ヘキサフルオロイソプロパノール/クロロホルム(容量比1/1)2mlを加えて試料を溶解させる、(3)試料が溶解したら、クロロホルム8mlを加える、(4)アセトニトリル/クロロホルム(容量比9/1)を徐々に加えポリマを析出させながら100mlとする、(5)試料溶液を目開き0.45μmのディスクフィルターで濾過し、HPLCで定量分析する。
HPLC分析条件は次の通りである。
カラム:Inertsil ODS−2 4.6mm×250mm移動相:アセトニトリル/水(容量比94/6)
流 量:1.5ml/min.
試料量:20μl検出器:UV(280nm)。
本発明のポリエステルモノフィラメントが含有する未反応のカルボジイミド化合物としては、1分子中に1個または2個以上のカルボジイミド基を有する化合物であればいかなるものでもよく、例えば、N,N´−ジ−o−トリイルカルボジイミド、N,N´−ジフェニルカルボジイミド、N,N´−ジオクチルデシルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、N−トリイル−N´−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジ−tert. −ブチルフェニルカルボジイミド、N−トリイル−N´−フェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−ニトロフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−アミノフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−ヒドロキシフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−トリイルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジ−o−トリイルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジシクロヘキシルカルボジイミド、ヘキサメチレン−ビス−ジシクロヘキシルカルボジイミド、エチレン−ビス−ジフェニルカルボジイミドなどが挙げられる。
本発明では、これらのカルボジイミド化合物の中から1種または2種以上の化合物を任意に選択してポリエステルに含有させればよいが、ポリエステル組成物に添加後の安定性の観点から、芳香族骨格を有する化合物が有利な傾向にあり、中でもN,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジ−tert−ブチルフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−o−トリイルカルボジイミドなどが有利な傾向にあり、特にN,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド(以下、TICという)が反応性に優れていることから最も好適に用いられ、またTICと芳香族ポリカルボジイミドとを併用する場合には、さらなる耐加水分解性の向上効果が認められるため一層好ましい。
本発明のポリエステルモノフィラメントは、PEN成分、PET成分からなるポリエステル混合物(A)に対して、シリコーン系化合物(B)を含有させたポリエステル樹脂組成物からなるポリエステルモノフィラメントであり、さらに該モノフィラメント中に未反応の状態でカルボジイミド化合物(C)を0.01〜1.5重量部を含有させることが必要であるが、未反応状態のカルボジイミド化合物含有量は、0.05〜1.2重量部である場合、さらに好ましい効果の発現が期待できる。
すなわち、カルボジイミド化合物の含有量が0.01重量部未満の場合は、耐加水分解性向上効果が不十分であり、逆に1.5重量部を越える場合は、ポリエステルモノフィラメントの物性を損なうばかりか、ポリマ中よりカルボジイミド化合物がブリードアウトしやすくなり、さらには溶融紡糸時にエクストルダーなど紡糸機への原料供給不良などの問題が生じるため好ましくない。
なお、上述した本発明のポリエステルモノフィラメントには、耐加水分解性以外の機能の付与として、耐乾熱性の付与を目的に公知の酸化防止剤を含有させることも可能である。
次に、本発明のポリエステルモノフィラメントは、MIT屈曲疲労試験機により測定した、切断までに要するMIT屈曲疲労試験(以下、MIT屈曲疲労という)破断回数が50回以上であることが好ましい。MIT屈曲疲労回数が50回を下回る場合、工業用織物を製織する製織工程において、ポリエステルモノフィラメントが断糸してしまうなど、織物製造工程での工程通過性に大きな問題を来たしてしまうため好ましくない。
また、本発明のポリエステルモノフィラメントは、屈曲摩耗特性試験における破断時の屈曲摩耗回数が1000回以上であることが好適な条件として挙げられ、好ましくは2000回、さらに3000回以上の屈曲摩耗回数である場合、工業用織物を製造する際の工程通過性向上効果、さらには、本発明の工業用織物を使用する工程での織物耐久性向上に繋がるなどの、極めて好ましい効果を奏することに繋がる。
本発明のポリエステルモノフィラメントは、JIS L1013に準じて測定した見掛けヤング率(以下、ヤング率という)が8000N/mm2 以上であることが好ましく、より好ましくは10000N/mm2 以上、さらに好ましくは13000N/mm2 以上である。なお、ヤング率が上記の範囲未満では、従来のPETモノフィラメントが発現する最大のヤング率とほぼ同等のレベルであるため、PENを含有する利点が得られない結果となる。
すなわち、PENを主体とするポリエステルモノフィラメントを工業用織物に適用する最大の理由は、織物の軽量化を図ることを目的としており、ポリエステルモノフィラメントの細径化を図るに際し、高いヤング率、つまりはポリエステルモノフィラメントの高モジュラス化を実現できなければ、出来上がった織物の強度が不十分となるばかりか、ポリエステルモノフィラメントのモジュラスの低さに起因し、実使用時において、非常に伸びやすい織物となってしまうため、例えば抄紙用織物とした場合など、抄紙機上で直ぐに織物が伸び切ってしまうなどの不具合を来たし、その結果、織物の伸びの調整が出来なくなり、織物を構成するポリエステルモノフィラメントの摩耗による破断や、接触物との摩擦による織物の摩滅などによって織物の寿命を迎える前に使用が出来なくなるような、極めて好ましくない結果を招いてしまうこととなる。
また、本発明のポリエステルモノフィラメントは、121℃の飽和水蒸気条件下でポリエステルモノフィラメントを12日間連続処理し、処理後モノフィラメントの強力および未処理モノフィラメントの強力より算出した強力保持率(強力保持率(%)=(処理後モノフィラメントの強力÷未処理モノフィラメントの強力)×100)で示される耐加水分解性試験による強力保持率が50%以上であることが、好ましい要件として挙げられる。
なお、強力保持率が高いほど、ポリエステルモノフィラメントの耐加水分解性能が優れることを示すものであり、より好ましくは、強力保持率が60%以上、さらに70%以上の場合は、非常に高い耐加水分解性能を示すものであり、ポリエステルモノフィラメントを高温多湿条件下において使用した場合においても、長期に亘って加水分解劣化が抑制されることとなり、極めて優れた効果の発揮に繋がる。
上記の構成からなる本発明のポリエステルモノフィラメントは、優れた耐屈曲疲労性能や屈曲摩耗特性を有すると共に、高いモジュラスを有することから、抄紙工程に用いられる織物の軽量化の実現を可能とし、さらに抄紙ドライヤーカンバスや不織布搬送用ベルトに求められる十分な耐加水分解性を有することも相まって、各種工業用繊維材料や織物に好適に利用できるものであり、このポリエステルモノフィラメントを用いた工業用織物は、本発明のモノフィラメントの優れた特性から、抄紙ドライヤーカンバス、抄紙ワイヤー、サーマルボンド法不織布熱接着工程用ネットコンベア、乾燥機および熱処理機内搬送用ベルトさらにはフィルターなどとして非常に好ましいものである。
なお、本発明でいう工業用織物とは、本発明のポリエステルモノフィラメントを織物の経糸および/または緯糸の少なくとも一部に用いた織物のことを意味する。
本発明のポリエステルモノフィラメントは、その用途や特性を満足させるため、繊維軸方向に垂直な断面の形状を円形、楕円形、扁平、正多角形および不定形な形状を含む多角形と、いかなる形状をも取り得るものであり、必要に応じて複合繊維であってもよい。なお、ここでいう扁平とは楕円もしくは長方形のことを意味するが、数学的に定義される正確な楕円、長方形以外に概ね楕円、長方形またはこれに類似した形状を含み、正多角形とは数学的に定義される正多角形以外に、概ねこれに類似した形状を含むものである。
また、本発明のポリエステルモノフィラメントの直径は、その使用用途に合わせ適宜選択することができるが、通常は0.05〜3mm程度の範囲のものが好適に使用される。
次に、本発明のポリエステルモノフィラメントの製造方法としては、従来公知の方法にて製造が可能である。
例えば、PENならびにPETを所望の混合比率であらかじめ混合したポリエステル混合物(A)に対し、シリコーン系化合物(B)ならびにカルボジイミド化合物(C)を所望の混合比率で事前に計量混合したポリエステル樹脂組成物を二軸押出機などに供給して、PENの融点以上の温度に加熱して溶融・混練した後に、必要に応じてフィルター類でろ過して異物を取り除き、ガット状に押し出して冷却後カッティングを行いペレット状に加工した後、エクストルーダー型等の溶融紡糸機で、所望の紡糸口金を用いた溶融押出による製造方法などにより製造することができる。
その他、シリコーン系化合物(B)をポリエステル混合物(A)の構成素材であるPENおよびPETとともに溶融混合したポリエステル混合物(A)や、PENおよび/またはPETにシリコーン系化合物(B)を高濃度で混合したポリエステルマスターバッチ(以下、マスターバッチはMBという)として添加する方法など、いかなる添加方法であっても各々の構成素材の配合率が本発明の範囲内になるように調整をすれば、ポリエステルモノフィラメントの製造が可能となる。
なおここで、原料の取り扱いや生産効率の観点からは、シリコーン系化合物(B)をPENまたはPETに高濃度で配合させたポリエステルMBとして添加することがより好ましい。
次いで、カルボジイミド化合物と前記ポリエステル樹脂組成物との混合・反応は、重縮合反応終了直後の溶融状態のポリエステルにカルボジイミド化合物を添加し、撹拌・反応させる方法、ポリエステルチップにカルボジイミド化合物を添加・混合した後に反応缶やエクストルダーなどの紡糸機で混練・反応させる方法、および紡糸機でポリエステルにカルボジイミド化合物を連続的に添加し、混練・反応させる方法などにより行なうことができる。
その中でも操業の簡便さから、上記ポリエステル混合物(A)およびシリコーン系化合物(B)およびカルボジイミド化合物を適宜所望の範囲であらかじめ混合したポリエステル樹脂組成物を用い、エクストルダーなどの紡糸機で混練・反応させる方法、または上記ポリエステル混合物(A)およびシリコーン化合物(B)を適宜所望の範囲で混合したポリエステル樹脂組成物を通常の溶融紡糸に使用されるエクストルダー型紡糸機などに供給すると同時に、エクストルダーなどの入り口またはベント部などから所定量のカルボジイミド化合物を連続的に供給しながら、紡糸機で混練・反応させる方法が好ましく用いられ、混練・反応後の溶融ポリエステルポリマを紡糸機先端に設けられた紡糸口金から押し出し、公知の方法で冷却、延伸、熱セットを行なうことにより、本発明のポリエステルモノフィラメントを効率よく製造することができる。
かくしてなる本発明のポリエステルモノフィラメントは、従来のPENを主体とするポリエステルモノフィラメントにはない優れた耐屈曲疲労特性ならびに耐摩耗性を有すると共に、優れた耐加水分解性をも具備、さらには高いヤング率の実現をも可能とすることから、工業用織物用の構成素材として好適に利用することができ、中でも優れた耐加水分解性を有することから、抄紙ドライヤーカンバス、抄紙ワイヤー、サーマルボンド法不織布接着工程用ネットコンベア、乾燥機および熱処理機内搬送用ベルトさらにはフィルターなどとして極めて優れた特性を発揮するものであるといえる。
以下、本発明のポリエステルモノフィラメントの実施例に関しさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に何ら限定されるものではない。
また、上記および下記に記載の本発明のポリエステルモノフィラメントにおける、ポリエステルの固有粘度、COOH末端基量および未反応状態のカルボジイミド含有量は、上記に記載の方法、また、シリコーン系化合物のシラノール基量、屈曲疲労特性試験、屈曲摩耗特性試験、ヤング率、耐加水分解性試験および製糸性などの評価は以下の方法により測定、評価したものである。
(1)シリコーン系化合物のシラノール基量(重量%)
シリコーン系化合物を縮合する際の反応時間を各々調整し、得られたシリコーン系化合物を29Si−NMRにより溶媒としてCDCl、標準物質としてTMS(テトラメチルシラン)用いて、積算回数256回で測定し、シラノール基を含有しない構造由来のSiO2.0、RSiO1.5、RSiO1.0、RSiO0.5のピークの面積(積分値)とシラノール基を含有する構造由来のSi(OH)、SiO0.5(OH)、SiO1.0(OH)、SiO1.5(OH)、RSi(OH)、RSiO0.5(OH)、RSiO1.0(OH)、RSi(OH)、RSiO0.5(OH)、RSi(OH)のピークの面積(積分値)の比からRSiO1.0(OH)とRSiO1.5の各々の積分値の比からシラノール基量を算出した。
(2)屈曲疲労特性試験
JIS P−8115に準じ、東洋精機(株)製:MIT耐揉疲労試験機により、荷重2.2cN/dtex、折り曲げ回数175回/分、折り曲げ角度270度(左右に各約135度)およびモノフィラメントを挟む折り曲げコマにおける左右の折り曲げ面の曲率半径各々0.38±0.02mmの条件で、同一試料につき10本のモノフィラメントについて夫々切断するまでの往復折り曲げ回数を測定して平均値を求めた。
(3)屈曲摩耗特性試験
JIS2008 L1095 9.10.2 B法に準じた屈曲摩耗特性試験機によって測定した。すなわち、固定された直径1.0mmの摩擦子(硬質鋼線(SWP−A))の上に接触させたポリエステルモノフィラメントを、ポリエステルモノフィラメントが摩擦子の左右各55°の角度で屈曲するように設けられた2個のフリーローラー(2個のローラー間の距離100mm)の下に掛け、さらに別の1個のフリーローラーの上を介して、ポリエステルモノフィラメントの一端に0.196cN/dtexの荷重をかけてセットし、速度120往復/分かつ往復ストローク25mmでポリエステルモノフィラメントを摩擦子に往復接触させて、ポリエステルモノフィラメントが破断するまでの回数である。
(4)ヤング率(N/mm
JIS2008 L1013 8.10に準じて測定した初期引張抵抗度から見掛けヤング率を算出した。
(5)耐加水分解性試験
ポリエステルモノフィラメントを100リットルオートクレーブに入れ、121℃の飽和水蒸気で12日間連続処理した後、処理後のモノフィラメントおよび未処理(処理前)のモノフィラメントの引張強力をJIS2008 L1013 8.5項に準じて(株)オリエンテック社製”テンシロン”UTM−4−100型引張試験機を用い、試長:250mm、引張速度:300mm/分の条件で測定し、処理前後のモノフィラメントの強力から強力保持率を算出し、耐加水分解性の尺度とした。なお、算式は、強力保持率(%)=(処理後モノフィラメントの強力÷処理前モノフィラメントの強力)×100であり、強力保持率が高いほど耐加水分解性が優れることを示す。
(6)製糸性(操業性):24時間の連続紡糸を行ない、以下の基準で判定した。
○(良好)…原料の噛込み不良による製糸不能状態や製糸中の糸切れが全くない、また、モノフィラメント平均直径に対して、+10%を超えるようなコブ糸の発生が10回/トン未満であった。
なお、コブ糸の回数は、紡糸押出し総ポリマ重量(kg)/1000kg×コブ糸回数にて算出した。
×(不良)…原料の噛込み不良による製糸不能状態になる、または製糸中に糸切れが発生する、またコブ糸が10回/トン以上発生した、の2基準で評価した。
[実施例1]
シリコーン系化合物(B)として、シラノール基量5.2%のシリコーン系化合物(東レ・ダウコーニング(株)社製)を用い、特開昭56−85704公報に記載の方法に準じて得た極限粘度0.94、末端カルボキシル濃度15当量/106 gのPET乾燥チップを準備し、あらかじめシリコーン系化合物(B):PETチップ=40重量%:60重量%の配合比で混合、二軸押出機を用い溶融混練して得たシリコーン系化合物(B)含有ポリエステルマスターバッチ(以下、シリコーンMBという)を得た。
次いで、PEN成分として、末端カルボキシル基濃度18当量/106 gの東洋紡績社製PEN乾燥チップ、PET成分として、前記と同じ、特開昭56−85704公報に記載の方法に準じて得た極限粘度0.94、末端カルボキシル濃度15当量/106 gのPET乾燥チップ、シリコーン系化合物(B)として前記シリコーンMBを用い、最終的なポリエステル樹脂組成物の組成比が、PEN成分:PET成分:シリコーン系化合物(B)=92:8:3の割合となるように混合したポリエステル樹脂組成物を準備した。
次いで、カルボジイミド化合物としてTIC(ラインケミー社製Stabaxol(登録商標)I)を撹拌装置付き加熱溶解槽で80℃にて溶解し、このTIC溶液を上記ポリエステル樹脂組成物と同時にエクストルダー紡糸機供給口から1.2重量部を供給し、紡糸機温度310℃にて混練溶融し、溶融ポリエステル樹脂組成物を紡糸ノズルから押し出した後、ただちに温度80℃の温水中で冷却固化させた未延伸糸を得た。
引き続き、上記未延伸糸を常法に従って、トータル倍率7.75倍に延伸、熱セットを行ない、直径0.20mmのPEN成分:92重量%、PET成分8重量%、シリコーン系化合物(B):3重量部および未反応カルボジイミド化合物(C):0.341重量部を含有する末端カルボキシル基濃度が1当量/10gのポリエステルモノフィラメントを得た。
得られた前記ポリエステルモノフィラメントの屈曲疲労試験破断回数、屈曲摩耗試験破断回数、ヤング率、耐加水分解試験強力保持率および製糸性などを評価した結果を表1に示す。
[実施例2〜3、および比較例3〜4]
実施例1と同一のポリエステル混合物(A)、シリコーンMBおよびカルボジイミド化合物(C)としてTICを用い、最終的なポリエステル樹脂組成物としての組成比で、シリコーン系化合物(B)の含有率を表1および表2に示すように変更し、直径0.20mmのポリエステルモノフィラメントを得た。
得られた各ポリエステルモノフィラメントの未反応カルボジイミド化合物(C)含有量、モノフィラメント末端カルボキシル基濃度、屈曲疲労試験破断回数、屈曲摩耗試験破断回数、ヤング率、耐加水分解試験強力保持率および製糸性などを評価した結果を表1および表3に示す。
[実施例4〜5、および比較例5〜6]
実施例1と同様なポリエステル混合物(A)およびシリコーンMBを用い、カルボジイミド化合物(C)であるTICの添加率のみを表1および表2に示すように変更し、直径0.20mmのポリエステルモノフィラメントを得た。
得られた各ポリエステルモノフィラメントの未反応カルボジイミド化合物(C)含有量、モノフィラメント末端カルボキシル基濃度、屈曲疲労試験破断回数、屈曲摩耗試験破断回数、ヤング率、耐加水分解試験強力保持率および製糸性などを評価した結果を表1および表3に示す。
[実施例6および7]
実施例1と同様な混合率としたポリエステル混合物(A)、シリコーンMBおよびカルボジイミド化合物(C)としてTICを用い、PET成分として使用するPETの固有粘度のみを表1に示すように変更し、直径0.20mmのポリエステルモノフィラメントを得た。
得られた各ポリエステルモノフィラメントの未反応カルボジイミド化合物(C)含有量、モノフィラメント末端カルボキシル基濃度、屈曲疲労試験破断回数、屈曲摩耗試験破断回数、ヤング率、耐加水分解試験強力保持率および製糸性などを評価した結果を表1に示す。
なお、実施例6および7において用いたPETチップは、実施例6では東レ(株)製T701T、実施例7では東レ(株)製T301Tをそれぞれ用いた。
[実施例8、9および比較例7]
実施例1と同一のポリエステル混合物(A)およびシリコーンMBおよびカルボジイミド化合物(C)としてTICを用い、最終的なポリエステル樹脂組成物としての組成比を表1および表3に示すように変更し、直径0.20mmのポリエステルモノフィラメントを得た。
得られた各ポリエステルモノフィラメントの未反応カルボジイミド化合物(C)含有量、モノフィラメント末端カルボキシル基濃度、屈曲疲労試験破断回数、屈曲摩耗試験破断回数、ヤング率、耐加水分解試験強力保持率および製糸性などを評価した結果を表2およびに表3示す。
[比較例1]
ポリエステル混合物(A)にPET成分を混合せずPEN成分単独とし、カルボジイミド化合物(C)であるTICのみを添加して得た、直径0.20mmのポリエステルモノフィラメンの未反応カルボジイミド化合物(C)含有量、モノフィラメント末端カルボキシル基濃度、屈曲疲労試験破断回数、屈曲摩耗試験破断回数、ヤング率、耐加水分解試験強力保持率および製糸性などを評価した結果を表3に示す。
[比較例2]
前記、PENチップに前記シリコーン系化合物(B)を3重量%混合したポリエステル樹脂組成物を溶融紡糸して得た、直径0.20mmのポリエステルモノフィラメンの未反応カルボジイミド化合物(C)含有量、モノフィラメント末端カルボキシル基濃度、屈曲疲労試験破断回数、屈曲摩耗試験破断回数、ヤング率、耐加水分解試験強力保持率および製糸性などを評価した結果を表3に示す。
Figure 2010236122
Figure 2010236122
Figure 2010236122
表1および表2の結果から明らかなように、本発明の規定を満たすポリエステルモノフィラメント(実施例1〜9)は、いずれも耐屈曲疲労性および耐摩耗性に優れ、かつ工業用織物として求められる高いモジュラスを有するとともに高い耐加水分解性能を有していることがわかる。
一方、本発明の規定を満たさないポリエステルモノフィラメントは、屈曲疲労や屈曲摩耗などの屈曲耐久性、ヤング率で示されるモジュラス、耐加水分解性能および製糸性などが不十分であり、工業用織物を構成するポリエステルモノフィラメントしては、いずれも好ましくないものであることが明らかである。
すなわち、PET成分およびシリコーン系化合物(B)を含有しない比較例1のポリエステルモノフィラメントは、耐加水分解性能は優れるものの、屈曲疲労や屈曲摩耗などの屈曲特性が極めて低いものとなった。
また、PET成分やカルボジイミド化合物(C)を含有しない比較例2では、耐加水分解性能が低く、高温多湿の条件下で使用する工業用織物用途に用いるポリエステルモノフィラメントとしては、使用に耐えないものとなった。
また、シリコーン系化合物(B)の含有率が多すぎた比較例3では、シリコーン系化合物の悪影響によって、溶融紡糸を行う紡糸機での原料押し出し特性が著しく低下し、溶融ポリエステル樹脂組成物の押出し不能の状態となり、紡糸が出来ない結果となった。一方、シリコーン系化合物(B)の添加率が少なすぎた比較例4では、屈曲疲労特性の改善効果が不十分であり、工業用織物用途のポリエステルモノフィラメントとしては好ましくないものとなった。
カルボジイミド化合物(C)の添加率が少なすぎ、ポリエステルモノフィラメント中の未反応カルボジイミド化合物(C)の含有量が本発明の規定範囲外となった比較例5では、ポリエステルモノフィラメント中の末端カルボキシル基濃度が本発明の規定範囲を外れるばかりか、ポリエステルモノフィラメント中の未反応カルボジイミド化合物(C)の残存量が少なすぎ、耐加水分解性能が低くなり、高温多湿条件下で使用する工業用織物用途のポリエステルモノフィラメントとしては好ましくないものとなった。一方、カルボジイミド化合物(C)の添加率が多すぎ、ポリエステルモノフィラメント中の未反応カルボジイミド化合物(C)の含有量が本発明の規定範囲外となった比較例6では、得られたポリエステルモノフィラメントの特性は好まし結果となったものの、溶融押出を行う紡糸機での原料押出し特性が低下し安定した溶融原料押出しが行えないばかりか、押出し不能となる状況が24時間中に5回発生、さらに、コブ糸が26回/トン発生するなど生産安定性に欠ける好ましくない状況となった。
また、PET成分の混合率が多すぎる比較例7では、ヤング率が低くモジュラスの低いポリエステルモノフィラメントしか得られない結果を招き、高モジュラスな特性を実現するために採用する高いトータル延伸倍率(7.75倍)では、延伸切れが4回発生するなど、操業性も安定しない結果となった。
以上説明したように、本発明のポリエステルモノフィラメントは、従来のPENを構成素材として含有するポリエステルモノフィラメントにはない優れた屈曲疲労特性や耐屈曲摩耗性能を有すると共に、PENをその構成素材として使用する最たる目的である高いモジュラスをも維持し、高温多湿の環境下での長期間に亘る使用をも可能とする極めて良好な耐加水分解性能をも兼ね備えていることから、特に抄紙ドライヤーキャンバス、抄紙ワイヤー、サーマルボンド法不織布熱接着用ネットコンベア、乾燥機および熱処理機内搬送用ベルトもしくはフィルターなどの工業用織物の構成素材として好適に利用することがきる。

Claims (6)

  1. ポリエチレンナフタレート成分70〜99重量%およびポリエチレンテレフタレート成分30〜1重量%からなるポリエステル混合物(A)100重量部に対して、シリコーン系化合物(B)0.5〜20重量部を含有させたポリエステル樹脂組成物からなるポリエステルモノフィラメントであり、さらに未反応状態のカルボジイミド化合物(C)0.01〜1.5重量部を含有し、且つ、末端カルボキシル基濃度が10当量/106 g以下であることを特徴とするポリエステルモノフィラメント。
  2. 前記シリコーン系化合物のシラノール基量が重量比で2%以上10%以下であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステルモノフィラメント。
  3. 下記(a)〜(d)の要件を同時に満足することを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステルモノフィラメント。
    (a)屈曲疲労特性試験における切断するまでに要するMIT屈曲回数が50回以上、
    (b)屈曲摩耗特性試験における破断時の屈曲摩耗回数が1000回以上、
    (c)ヤング率が8000N/mm以上、
    (d)121℃の飽和水蒸気条件下でポリエステルモノフィラメントを12日間連続処理し、処理後モノフィラメントの強力および未処理モノフィラメントの強力より算出した強力保持率(強力保持率(%)=(処理後モノフィラメントの強力÷未処理モノフィラメントの強力)×100)で示す耐加水分解性試験による強力保持率が50%以上。
  4. 前記ポリエチレンテレフタレートの固有粘度が0.65〜1.30であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリエステルモノフィラメント。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリエステルモノフィラメントを経糸および/または緯糸の少なくとも一部に使用したことを特徴とする工業用織物。
  6. 抄紙ドライヤーカンバス、抄紙ワイヤー、サーマルボンド法不織布熱接着工程用ネットコンベア、乾燥機および熱処理機内搬送用ベルトもしくはフィルターであることを特徴とする請求項5に記載の工業用織物。
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