JP4278244B2 - El表示装置 - Google Patents

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JP4278244B2
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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレクトロルミネッセンス素子及び薄膜トランジスタを備えたエレクトロルミネッセンス表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence:以下、「EL」と称する。)素子を用いたEL表示装置が、CRTやLCDに代わる表示装置として注目されており、例えば、そのEL素子を駆動させるスイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下、「TFT」と称する。)を備えたEL表示装置の研究開発も進められている。
【0003】
図8に有機EL表示装置の表示画素を示し、図10に図8のA−A線に沿った断面図を示し、図11に図8のB−B線に沿った断面図を示す。尚、図9は、等価回路図である。
【0004】
図に示すように、ゲートラインGLとドレインラインDLとに囲まれた領域に表示画素が形成されている。両信号線の交点付近にはスイッチング素子である第1のTFT1が備えられており、そのTFT1のソースは、保持容量電極2と容量を構成する容量電極3を兼ねるとともに、有機EL素子を駆動する第2のTFT4のゲート15に接続されている。第2のTFT4のソースは有機EL素子の陽極6に接続され、他方のドレインは有機EL素子を駆動する駆動ラインVLに接続されている。
【0005】
また、前記保持容量電極2はクロム等から成っており、上層のゲート絶縁膜7を介して第1のTFT1のソースと一体の容量電極3と重畳し、前記ゲート絶縁膜7を誘電体層として電荷を蓄積している。この保持容量8は、第2のTFT4のゲート5に印加される電圧を保持している。
【0006】
続いて、スイッチング用の第1のTFT1について図8と10を参照しながら説明する。
【0007】
まず石英ガラス、無アルカリガラス等からなる透明な絶縁性基板10上に、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)などの高融点金属からなる第1のゲート電極11が設けられている。この第1のゲート電極11は、図8のようにゲートラインGLと一体で例えば左右に複数本並行に延在されている。また図10の第1のゲート電極11の右隣には、第1のゲート電極11と同一工程で作られた保持容量電極2が形成されている。この保持容量電極2は、図8の様に容量を構成するため、第1のTFT1と第2のTFT4の間で、拡大された部分を有し、これらは左右に延在された保持容量ラインCLと一体で構成されている。
【0008】
続いて、ゲート絶縁膜7を介して多結晶シリコン(p−Siと称する。)膜からなる第1の能動層12が形成されている。この能動層12は、LDD(Lightly Doped Drain)構造が採用されている。即ち、ゲートの両側に低濃度領域が設けられ、更に外側には、高濃度のソース領域及びドレイン領域が設けられている。前記能動層12の上には、ストッパ絶縁膜13が設けられている。このストッパ絶縁膜13は、能動層12へのイオン注入阻止膜であり、ここではSi酸化膜から成る。
【0009】
そして、ゲート絶縁膜7、能動層12及びストッパ絶縁膜13上には、例えば、順にSiO2膜、SiN膜及びSiO2膜が積層された層間絶縁膜14が設けられ、ドレインに設けたコンタクトホールC1を介してドレイン電極と成るドレインラインDLが電気的に接続されている。更に全面には、表面の凹凸を平坦にするため、例えば有機樹脂から成る平坦化膜PLNが形成されている。EL表示装置は、電流駆動なので、EL層が均一な膜厚でなければならない。膜厚が薄い部分で電流集中が発生するからである。従って少なくともこの形成領域は、かなりの平坦性が要求されるため、前記平坦化膜PLNが採用される。
【0010】
次に、有機EL素子を駆動する第2のTFT4について図8と図11を参照して説明する。
【0011】
前述した絶縁性基板10上には、前記第1のゲート11と同一材料の第2のゲート電極15が設けられており、ゲート絶縁膜7を介して第2の能動層16が設けられている。前述と同様に能動層の上にはストッパ絶縁膜17が設けられている。
【0012】
前記能動層16には、ゲート電極15上方に真性又は実質的に真性であるチャネルと、このチャネルの両側に、p型不純物のソース領域及びドレイン領域が設けられp型チャネルTFTを構成している。
【0013】
そして全面には、前述した層間絶縁膜14が形成されている。そしてコンタクトホールC2を介して駆動ラインVLが電気的に接続されている。更に全面には、前述した平坦化膜PLNが形成され、コンタクトホールC3によりソースが露出されている。そしてこのコンタクトホールを介してITO(Indium Thin Oxide)から成る透明電極(有機EL素子の陽極)6が形成されている。
【0014】
有機EL素子20は、前記陽極6、MTDATA(4,4-bis(3-methylphenylphenylamino)biphenyl)から成る第1ホール輸送層21、及びTPD(4,4,4-tris(3-methylphenylph enylamino)triphenylanine)からなる第2ホール輸送層22、キナクリドン(Quinacridone)誘導体を含むBebq2(10-ベンゾ〔h〕キノリノール−ベリリウム錯体)から成る発光層23及びBebq2から成る電子輸送層24からなる発光素子層EM、マグネシウム・インジウム合金から成る陰極25がこの順番で積層形成された構造であり、有機EL素子の実質全面に設けられている。
【0015】
有機EL素子の発光原理および動作は、陽極6から注入されたホールと、陰極25から注入された電子とが発光層EMの内部で再結合し、発光層EMを形成する有機分子を励起して励起子を発生させる。この励起子が放射失活する過程で発光層から光が放たれ、この光が透明な陽極から透明絶縁基板を介して外部へ放出されて発光する。
【0016】
このように、第1のTFT1のソースSから供給された電荷が保持容量8に蓄積され、第2のTFT4のゲート15に印加され、その電圧に応じて有機EL素子を電流駆動し、発光する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
前述した第1のTFT1または第2のTFT4は、プロセス上の問題から、電流が流れ続けてしまう不良が発生してしまう問題があった。そのため、本来EL素子には、電流が流れない時でも、電流が流れてしまい正確な表示ができない問題があった。完成品において、黒表示の一部が白表示となる輝点は、厳しくチェックされ、不良扱いとなっていた。そのため、EL表示装置の歩留まりが低下することになり、EL表示装置のコストを上昇させてしまう問題があった。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされ、第1に、薄膜トランジスタの電流流路をEL素子から分離することで解決するものである。
【0019】
第2に、薄膜トランジスタの電流流路とEL素子を構成する陽極とを接続することで解決するものである。
【0020】
第3に、EL素子を構成する陽極と陰極を接続することで解決するものである。
【0021】
第4に、保持容量を構成する保持容量電極とEL素子を構成する陽極とを接続し、前記保持容量電極と前記陽極との電位差は、前記EL素子の光学的しきい値よりも低く設定されていることで解決するものである。
【0022】
第5に、前記電流流路は、前記薄膜トランジスタのソース領域でなることで解決するものである。
【0023】
第6に、前記電流流路と前記EL素子との分離、前記薄膜トランジスタの電流流路と前記EL素子を構成する陽極との接続、前記EL素子を構成する陽極と陰極の接続または前記保持容量を構成する保持容量電極と前記EL素子を構成する陽極との接続は、レーザーにより形成されていることで解決するものである。
【0024】
第7に、陽極とソース領域との間には、陽極とソース領域を接続する電極が形成され、前記電極とEL素子を構成する陰極とが接続されることで解決するものである。
【0025】
第8に、保持容量の下層の電極は、薄膜トランジスタのゲートと同層に形成され、EL素子を構成する陽極との重畳部を有し、前記重畳部と前記陽極が接続されることで解決するものである。
【0026】
第9に、接続は、レーザーにより成されることで解決するものである。
【0027】
第10に、保持容量ラインを構成する保持容量の電極とEL素子を構成する陽極との電位差は、前記EL素子の光学的しきい値よりも低く設定されていることで解決するものである。
【0028】
本発明は、発明が解決しようとする課題の欄にも述べたように、輝点を防止するものであり、例えば、一例として、EL素子に電流を供給する薄膜トランジスタのソース領域をレーザにより溶断し、EL素子と薄膜トランジスタを分離すれば、たとえ薄膜トランジスタが不良で電流を流しても、その電流はEL素子には流れない。そのため輝点の発生は無くなる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明は、数ある表示画素の中で輝点を発生する表示画素を黒表示にするものであり、輝点を発生する表示画素を外的に加工するものである。
【0030】
まず全体の構成が判るように、図4から図6を参照して、表示画素について説明する。尚、図6には、前記外的に加工した所が示されているが、正常動作をするEL素子として説明していく。
【0031】
図4は、EL表示装置の特に表示画素を平面的に示したもので、点線で囲まれ点でハッチングした領域は、ゲート材料で形成された領域、実線で囲まれハッチングされていない部分は、P−Si層、実線で囲まれ斜め点でハッチングした部分は、透明電極材料で成る部分である。更に実線で囲まれ斜め線でハッチングされた部分が、Alを主材料とする金属材料で形成された部分である。
【0032】
図5は、図4のA−A線断面図であり、図6は、図4のB−B線断面図である。
なお、本実施の形態においては、第1、第2のTFT1、4ともに、ボトムゲート型のTFTを採用しており、能動層としてp−Si膜を用いている。またゲート電極11、15は、シングルゲート構造であが、ダブルゲート構造でも良い。
【0033】
また図4に於いて、ゲートラインGL、ドレインラインDLおよび駆動ラインVLで囲まれて成るものを表示画素と呼ぶ。
【0034】
では、図4〜図6を参照し、有機EL表示装置を具体的に説明していく。
【0035】
まず、少なくとも表面が絶縁性を有する透明基板10がある。本実施の形態では、EL素子を水分から保護するため、メタルキャップ(カン)がEL材料を封止するように上面に設置されている。このメタルキャップCAPが設置されているため発光光は、前記透明基板10から取り出すため、基板10は、透明である必要があるが、発光光を上方から取り出す場合は、透明である必要はない。ここでは、ガラスや合成樹脂などから成る透明基板10を採用している。
【0036】
この透明基板10の上には、図4の表示画素の上側辺に沿って、左右にゲートラインGLが設けられている。また保持容量8の下層電極として作用する保持容量電極2が設けられると共に、この保持容量電極2をお互いにつなぐため、保持容量ラインCLが左右に延在されている。これら両ラインGL、CLは、同層でなるため、点でハッチングしてある。また材料としては、上層にP−Siを採用する理由からCrやTa等の高融点金属が採用される。ここでは、約1000〜2000ÅのCrがスパッタリングにて形成されている。またパターニングの際は、ステップカバレージが考慮され、側辺はテーパー形状に加工されている。
【0037】
続いて、全面にはゲート絶縁膜7と半導体層が積層されて形成されている。ここでは、前記ゲート絶縁膜7、第1の能動層12、第2の能動層16および保持容量8の上層電極である容量電極3の材料であるa−Siも含めてプラズマCVDで形成されている。具体的には、下層より約500ÅのSi窒化膜、約1300ÅのSi酸化膜および約500Åのa−Siが連続プラズマCVDで形成される。
【0038】
このa−Siは、約400度の窒素雰囲気中で脱水素アニールが行われ、その後、エキシマレーザによりP−Si化される。また符号13、17は、Si酸化膜から成るストッパ絶縁膜であり、能動層12、16のイオン注入時のマスクとなる。第1のTFT1は、第1のストッパ絶縁膜13をマスクにしてP(リン)イオンが注入され、Nチャンネル型のソース、ドレインが形成され、第2のTFT4は、第2のストッパ絶縁膜17をマスクにしてB(ボロン)イオンが注入されてPチャンネル型のソース、ドレインが形成されている。
【0039】
また図4のように、ホトリソグラフィ技術によりP−Si層がパターニングされている。つまり第1のTFT1のP−Si層は、ゲートラインGLとドレインラインDLの左上交差部の下方で、ドレインラインDLと重畳し、ゲート電極11の上層を延在した後、保持容量電極2と重畳する容量電極3として延在されている。またこの容量電極3は、第2のTFT4のゲート電極15と電気的に接続するために用いられる接続配線30の右端下層に延在される。一方、第2のTFT4のP−Si層は、右側の駆動ラインVLの下層から第2のゲート電極15の上層を延在し、透明電極から成る陽極6の下層に延在されている。
【0040】
そして全面には、層間絶縁膜14が形成されている。この層間絶縁膜14は、下から約1000ÅのSi酸化膜、約3000ÅのSi窒化膜、1000ÅのSi酸化膜の三層構造が連続CVDで形成されている。この層間絶縁膜は、少なくとも一層有れば良い。膜厚もこれに限らない。
【0041】
次に、層間絶縁膜14の上層には、図4の斜め線でハッチングしたドレインラインDL、駆動ラインVLおよび接続配線30が形成される。当然コンタクトが形成され、ドレインラインDLと第1のTFT1の半導体層12とのコンタクト孔C1、駆動ラインVLと第2のTFT4の半導体層16とのコンタクト孔C2、接続配線30と容量電極3とのコンタクト孔C4は、それぞれの半導体層が露出されている。また接続配線30と第2のゲート電極15のコンタクト孔C5は、前述のコンタクト孔とは異なり、ゲート絶縁膜が余分に積層されているため、更にエッチングされCrが露出されている。このライン材料は、下層に1000ÅのMo、上層に7000ÅのAl、更にその上にMoが積層された構造であり、Moは、バリア層である。尚コンタクト孔C3は、後述する。
【0042】
更に約1〜3μmの平坦化膜PLN1が全面に形成されている。この平坦化膜PLN1は、後述する平坦化膜PLN2の採用と一緒に表面を平坦にする。その理由は、従来例でも述べた有機EL用の膜にある。この膜は、第1のホール輸送層21、第2ホール輸送層22、発光層23及び電子輸送層24から成る。またホール輸送層は、一層から構成されても良い。従って、有機層が非常に薄い膜の積層体である。またEL素子は、電流駆動であるため、これらの膜厚が極めて均一に形成されないと、膜厚の薄い部分を介して電流が大量に流れ、その部分にひときわ輝く輝点が発生すると同時に、このポイントは、有機膜の劣化を発生し、最悪の場合破壊に至る。従って、この破壊を防止するには、陽極6を含む全面ができるだけ平坦である必要がある。
【0043】
前記平坦化膜は、アクリル系の液状樹脂が塗布され、平坦にされてから硬化されている。またアクリル系の樹脂は、水蒸気がトラップされやすい材料であるため、SOG膜を採用しても良い。
【0044】
ここでは、陽極6と第2のTFT4のソースが接続されるため、平坦化膜PLN1および層間絶縁膜14が開口され、第2の能動層16が露出されたコンタクト孔C3が形成されている。
【0045】
更に陽極6が形成された上には、更に第2の平坦化膜PLN2が形成される。ここも第1の平坦化膜PLN1と同様に、SOG膜が採用されるが、前述したアクリル系の樹脂を採用しても良い。そして陽極6に対応する第2の平坦化膜PLN2が取り除かれ、その上にはEL素子を構成する有機層が形成されている。
まず陽極6の上には、
MTDATA(4,4-bis(3-methylphenylphenylamino)biphenyl)から成る第1ホール輸送層21、
及びTPD(4,4,4-tris(3-meth ylphenylphenylamino)triphenylanine)からなる第2ホール輸送層22、
キナクリドン(Quinacridone)誘導体を含むBebq2(10-ベンゾ〔h〕キノリノール−ベリリウム錯体)から成る発光層23及びBebq2から成る電子輸送層24からなる発光素子層EM、
マグネシウム・銀(Ag)合金、AlとLiの合金またはAl/LiF等から成る陰極25が積層形成された構造である。有機層の膜厚は、前述してあるのでそれを参照。また、陰極25はAl/LiFの合金を採用し、その膜厚は1000〜2000Åである。
【0046】
更に、表示領域のEL層、または全てのEL層をカバーするメタルキャップが形成されている。EL層は、水を吸湿すると劣化し、水の浸入に対して保護が必要となるからである。
【0047】
有機EL素子の発光原理および動作は、陽極6から注入されたホールと、陰極25から注入された電子とが発光層EMの内部で再結合し、発光層EMを形成する有機分子を励起して励起子を発生させる。この励起子が放射失活する過程で発光層から光が放たれ、この光が透明な陽極から透明絶縁基板を介して外部へ放出されて発光する。
【0048】
本発明のポイントは、表示画素がマトリックス状に数多くある中に於いて、輝点となる表示画素を光らせなくすることである。
【0049】
つまり図1に示すように、薄膜トランジスタの電流流路をEL素子から分離することであり、詳しくは、第2のTFT4の電流流路を外的に絶縁分離することである。
【0050】
また図2に示すように、薄膜トランジスタの電流流路とEL素子を構成する陽極とを接続することであり、またEL素子を構成する陽極と陰極を接続することである。
【0051】
更には、図3に示すように、保持容量を構成する容量電極とEL素子を構成する陽極とを接続し、前記容量電極と前記陽極との電位差を、前記EL素子の光学的しきい値よりも低く設定することである。
【0052】
これらは、外からレーザ光を照射し、このエネルギーにより分断したり、逆に接続したりするものである。
【0053】
では、図1の構成を図4と図6を参照して説明してゆく。尚、図6には、図面の都合上、図2の解決構造も一緒に示してある。
【0054】
図4で示す太丸で示した領域は、レーザを照射する領域(スポット)を示す部分であり、図1の分離構造は、LM1のスポットにレーザが照射される。
【0055】
このスポットLM1は、図6の第2のTFT4のソース領域に示されている。つまり透明基板10の裏面から、P−Siでなるソース領域にレーザ照射をし、このエネルギーにより電流流路を分離(分断)している。これにより、第2のTFT4からEL素子20へ供給される電流は断たれ、輝点を無くすことができる。またレーザ照射のスポットは、ドレイン領域でも良い。
【0056】
続いて、図2のように、EL素子20の陽極6と陰極25を接続した構成について、図6のLM2を参照して説明する。
【0057】
ここでは、SEで示す電極が形成されると良い。この電極SEは、層間絶縁膜14をエッチングして、ソース領域が露出されるコンタクトC3に形成される電極であり、ソース領域と陽極6を接続するためのものである。材料は、駆動ラインVLやドレインラインDLと同一材料で成る。そしてソース領域よりもサイズが大きく形成され、このはみ出した部分に基板裏面からレーザが照射され、電極SEと陰極15が短絡されている。また基板裏面からコンタクトC3に直接レーザ照射をしても電極SEと陰極15の短絡は可能である。これによりEL素子20の陽極6と陰極15は、同電位となり、光は発生しなくなる。
【0058】
更に図3のように、保持容量ラインCLと一体で保持容量を構成する電極(ここでは保持容量電極2)とEL素子20のを構成する陽極6とを接続した構成について、図7のLM3と図4を参照して説明する。
【0059】
ここでは、図4のように、保持容量8を構成する保持容量電極2の一部を陽極6の下層に延在し、この延在された保持容量電極2と陽極6で重畳部を構成しておく。そして図7のように、この重畳部を透明基板10の裏からレーザ照射し、保持容量電極2と陽極6を短絡させる。
【0060】
ここで重要な点は、保持容量ラインCLと前記陰極25との電位差である。例えばこのEL素子の光学的しきい値は、4.5Vであり、保持容量ラインCLの電圧を12ボルト、陰極Vcdを−5ボルトに設定すると、電位差は、17ボルト発生し、EL素子20は、発光してしまう。従って、電位差は、EL素子20が発光を開始する電位差(光学的しきい値と呼ぶ)よりも小さくなければならない。例えば保持容量ラインCLを0ボルト、陰極25を−4ボルトに設定すれば、発光は開始しない。またEL素子は、色々なタイプがあり、前述した4.5ボルトに光学的しきい値は限定されない。
【0061】
以上、ボトムゲート型構造で説明してきたが、本発明は、トップゲート型構造でも採用でき、第2の実施の形態として以下に簡単に説明する。
【0062】
トップゲート型構造の平面パターンは、ボトムゲート型構造と実質同じであるので図4を代用する。また図4のA−A線に対応する断面図を図12に、B−B線に対応する断面図を図13に示した。これよりトップゲート型の図面は、符号の下二桁を前実施の形態と同じ数字にしている。
【0063】
簡単に説明すれば、全面には絶縁層ILが形成される。この絶縁層ILは、下層に500ÅのSi窒化膜、上層に1000ÅのSi酸化膜が積層されたものである。尚、Si窒化膜は、ガラスから溶出する不純物のストッパとして働く。
【0064】
続いて、第1のTFT101の能動層112、この能動層112が延在されて成る保持容量8の下層電極、第2のTFT104の第2の能動層116の形成部分に半導体層(P−Siまたはa−Si)が形成されている。
【0065】
更には、全面にゲート絶縁膜107が積層され、この上にゲート電極111、ゲート電極111と一体のゲートラインGLが形成されると同時に、保持容量108の上層電極が前記ゲート電極と同一材料で同層に形成されている。この保持容量108の上層電極は、図4の保持容量電極2に相当し、保持容量ラインCLも含めて一体で左右に延在して形成される。ここでゲート電極材料は、前述した高融点金属材料の他にAlを主成分とした材料を用いても良い。Alが使用できる理由として、層間絶縁膜114がプラズマCVD等で低温成膜できるからである。
【0066】
また能動層である半導体層は、前記ゲート電極材料で形成されたパターンをマスクとして不純物が注入される。もちろんPチャンネルとNチャンネルのTFTがあるため、一方はレジストにてマスクされる(これはボトムゲート型構造でも同様である。)。そして不純物が注入された後に半導体層がパターニングされる。また保持容量電極102の下層の半導体層は、不純物が注入されない。しかしここに前記第1のゲート電極111に加わる電圧、あるいはそれ以上の電圧を加え、半導体層にチャンネルを発生させることで電極として活用している。
【0067】
更に層間絶縁膜114が形成された後、ドレインラインDL、駆動ラインVLが形成され、その上に第1の平坦化膜PLN1が形成された後に陽極106として透明電極が形成される。この陽極106と第2のTFT104とのコンタクトC3は、駆動ラインVLと同層にソース電極SEが形成される。またダイレクトにコンタクトしても良い。また陽極106が形成された後、第1の平坦化膜PLN1と陽極106の凹凸をなだらかにするため、第2の平坦化膜PLN2が形成され、この陽極106に対応する第2の平坦化膜PLN2が取り除かれている。
【0068】
またEL素子20は、前実施の形態と同様なので説明は省略する。
【0069】
図13には、前実施の形態で説明したスポットLM1、LM2が示されている。両者とも、レーザ照射で実現され、LM1では、ソース領域(またはドレイン領域)が分断され、LM2では、電極SEが陰極と短絡している。この電極SEは、前実施の形態と同様にソース領域よりも大きく形成され、はみ出した部分にレーザ照射しても良いし、コンタクトC3の部分をレーザ照射してもよい。またスポットLM3の図面は、省略したが、保持容量ラインCLの一部を陽極6の下層に配置して保持容量ラインCLと陽極を重畳させ、この重畳部をレーザ照射して、保持容量ラインCLと陽極6を接続させても良い。
【0070】
以上、ボトムゲート型TFTとトップゲート型TFTの2タイプを説明してきたが、両者ともに第2の平坦化膜PLN2は、省略しても良い。また半導体膜としてp−Si膜を用いたが、微結晶シリコン膜又は非晶質シリコン膜等の半導体膜を用いても良い。更に有機EL表示装置について説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、発光層が無機材料から成る無機EL表示装置にも適用が可能であり、同様の効果が得られる。
【0071】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、薄膜トランジスタの電流流路をEL素子から分離したり、薄膜トランジスタの電流流路とEL素子を構成する陽極とを接続したり、EL素子を構成する陽極と陰極を接続したり、更には保持容量を構成する保持容量電極とEL素子を構成する陽極とを接続し、前記保持容量電極と前記陽極との電位差を、前記EL素子の光学的しきい値よりも低く設定したりすることで、EL素子の発光を止めることができる。
【0072】
従って、数あるEL素子の中で、輝点を発生するEL素子のみを上述した構造にすることで、輝点の発生を無くすことができる。よって従来不良として廃棄していたEL表示装置を救済することができ、歩留まりの向上を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のEL表示装置を説明する回路図である。
【図2】本発明のEL表示装置を説明する回路図である。
【図3】本発明のEL表示装置を説明する回路図である。
【図4】本発明のEL表示装置を説明するための図である。
【図5】図4のA−A線の断面図である。
【図6】図4のB−B線の断面図である。
【図7】図4のC−C線の断面図である。
【図8】従来のEL表示装置の図である。
【図9】図8の等価回路図である。
【図10】図8のA−A線の断面図である。
【図11】図8のB−B線の断面図である。
【図12】図4のA−A線に相当するトップゲート型TFTを採用したEL表示装置の断面図である。
【図13】図4のB−B線に相当するトップゲート型TFTを採用したEL表示装置の断面図である。
【符号の説明】
1 第1のTFT
2 保持容量電極
3 容量電極
4 第2のTFT
6 陽極
8 保持容量
14 層間絶縁膜
20 EL素子
GL ゲートライン
DL ドレインライン
CL 保持容量ライン
VL 駆動ラインVL
PLN1、PLN2 平坦化膜
LM1、LM2、LM3 レーザ照射スポット

Claims (4)

  1. 絶縁性を有する基板上に形成されたEL素子と、前記EL素子に電流を供給する薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタのゲートに電圧を与える保持容量とを有するEL表示装置に於いて、前記保持容量を構成する保持容量電極と前記EL素子を構成する陽極とを接続し、前記保持容量電極と前記陰極との電位差は、前記EL素子の光学的しきい値よりも低く設定されていることを特徴とするEL表示装置。
  2. 前記保持容量を構成する保持容量電極と前記EL素子を構成する陽極との接続は、レーザーにより形成されている請求項に記載のEL表示装置。
  3. 絶縁性を有する基板上に形成され、半導体層から成るソース領域およびドレイン領域を有する薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタの上層に形成され、前記陽極が前記ソース領域と接続されたEL素子と、前記薄膜トランジスタのゲートに電圧を与える保持容量とを有するEL表示装置に於いて、
    前記保持容量の下層の電極は、前記薄膜トランジスタのゲートと同層に形成され、前記EL素子を構成する陽極との重畳部を有し、前記重畳部と前記陽極が接続されることを特徴としたEL表示装置。
  4. 前記接続は、レーザーにより成されることを特徴とする請求項に記載のEL表示装置。
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