JP4488557B2 - El表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレクトロルミネッセンス素子及び薄膜トランジスタを備えたエレクトロルミネッセンス表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence:以下、「EL」と称する。)素子を用いたEL表示装置が、CRTやLCDに代わる表示装置として注目されており、例えば、そのEL素子を駆動させるスイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下、「TFT」と称する。)を備えたEL表示装置の研究開発も進められている。
【0003】
図7に有機EL表示装置の表示画素を示し、図8に有機EL表示装置の等価回路図を示す。また、図9に図7のA−A線に沿った断面図を示し、図10に図7のB−B線に沿った断面図を示す。
【0004】
図に示すように、ゲートラインGLとドレインラインDLとに囲まれた領域に表示画素20が形成されている。両信号線の交点付近にはスイッチング素子である第1のTFT1が備えられており、そのTFT1のソースは、保持容量電極2と容量を構成する容量電極3を兼ねるとともに、有機EL素子を駆動する第2のTFT4のゲート5に接続されている。第2のTFT4のソースは有機EL素子の陽極6に接続され、他方のドレインは有機EL素子を駆動する駆動ラインVLに接続されている。
【0005】
また、前記保持容量電極2はクロム等から成っており、上層のゲート絶縁膜7を介して第1のTFT1のソースと一体の容量電極3と重畳し、前記ゲート絶縁膜7を誘電体層として電荷を蓄積している。この保持容量8は、第2のTFT4のゲート5に印加される電圧を保持している。
【0006】
続いて、スイッチング用の第1のTFT1について図7と図9を参照しながら説明する。
【0007】
まず石英ガラス、無アルカリガラス等からなる透明な絶縁性基板10上に、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)などの高融点金属からなる第1のゲート電極11が設けられている。この第1のゲート電極11は、図7のようにゲートラインGLと一体で例えば左右に複数本平行に延在されている。また図9の第1のゲート電極11の右隣には、第1のゲート電極11と同一工程で作られた保持容量電極2が形成されている。この保持容量電極は、容量8を構成するため、図7の様に第1のTFT1と第2のTFT2の間で、拡大された部分を有し、これらは左右に延在された保持容量ラインCLと一体で構成されている。
【0008】
続いて、ゲート絶縁膜7を介して多結晶シリコン(p−Siと称する。)膜からなる第1の能動層12が形成されている。この能動層12は、LDD(Lightly Doped Drain)構造が採用されている。即ち、ゲートの両側に低濃度領域が設けられ、更に外側には、高濃度のソース領域及びドレイン領域が設けられている。前記能動層12の上には、ストッパ絶縁膜13が設けられている。このストッパ絶縁膜13は、能動層12へのイオン注入阻止膜であり、ここではSi酸化膜から成る。
【0009】
そして、ゲート絶縁膜7、能動層12及びストッパ絶縁膜13上には、例えば、順にSiO2膜、SiN膜及びSiO2膜が積層された層間絶縁膜14が設けられ、ドレインに設けたコンタクトホールC1介してドレイン電極と成るドレインラインDLが電気的に接続されている。更に全面には、表面の凹凸を平坦にするため、例えば絶縁性有機樹脂から成る平坦化膜PLNが形成されている。EL表示装置は、電流駆動なので、EL層が均一な膜厚でなければならない。膜厚が薄い部分で電流集中が発生するからである。従って少なくともこの形成領域は、かなりの平坦性が要求されるため、前記平坦化膜PLNが採用される。
【0010】
次に、有機EL素子を駆動する第2のTFT4について図7と図10を参照して説明する。
【0011】
前述した絶縁性基板10上には、前記第1のゲート11と同一材料の第2のゲート電極15が設けられており、ゲート絶縁膜7を介して第2の能動層16が設けられている。前述と同様に能動層の上にはストッパ絶縁膜17が設けられている。
【0012】
前記能動層16には、ゲート電極15上方に真性又は実質的に真性であるチャネルと、このチャネルの両側に、p型不純物のソース領域及びドレイン領域が設けられp型チャネルTFTを構成している。
【0013】
そして全面には、前述した層間絶縁膜14が形成されている。そしてコンタクトホールC2を介して駆動ラインVLが電気的に接続されている。更に全面には、前述した平坦化膜PLNが形成され、コンタクトホールC3によりソースが露出されている。そしてこのコンタクトホールを介してITO(Indium Thin Oxide)から成る透明電極(有機EL素子の陽極)6が形成されている。
【0014】
有機EL素子20は、前記陽極6、MTDATA(4,4-bis(3-methy lphenylphenylamino)biphenyl)から成る第1ホール輸送層21、及びTPD(4,4,4-tris(3-methylphenylphenylamino)triphenylanine)からなる第2ホール輸送層22、キナクリドン(Quinacridone)誘導体を含むBebq2(10-ベンゾ〔h〕キノリノール−ベリリウム錯体)から成る発光層23及びBebq2から成る電子輸送層24からなる発光素子層EM、マグネシウム・インジウム合金から成る陰極25がこの順番で積層形成された構造であり、有機EL素子の実質全面に設けられている。
【0015】
有機EL素子の発光原理および動作は、陽極6から注入されたホールと、陰極25から注入された電子とが発光層EMの内部で再結合し、発光層EMを形成する有機分子を励起して励起子を発生させる。この励起子が放射失活する過程で発光層EMから光が放たれ、この光が透明な陽極から透明絶縁基板を介して外部へ放出されて発光する。
【0016】
このように、第1のTFT1のソースSから供給された電荷が保持容量8に蓄積され、第2のTFT4のゲート15に印加され、その電圧に応じて有機EL素子を電流駆動し、発光する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図8に示すように有機EL素子を駆動する駆動ラインVLは、表示画素領域外に設けた駆動電源入力端子Tに接続されており、そして縦に並んだ表示画素ごとに接続されて配置されている。そのため、駆動電源入力端子Tから遠ざかるにつれて駆動ラインVLの抵抗がその長さに応じて大きくなるので、駆動電源入力端子Tから遠い位置にある表示画素の有機EL素子には本来供給されるべき電流が供給されなくなり、表示が暗くなり、表示ムラが発生する欠点があった。
【0018】
そこで本発明は、上記の従来の欠点に鑑みて為されたものであり、駆動ラインVLの抵抗による電源電流の低下を抑制し、本来供給されるべき電流がEL素子に供給して、明るい表示を得ることができるEL表示装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述したように各表示画素に位置する駆動ラインの抵抗をより均一にするもので、
第1、第2の両者共に、表示画素に対応する領域が開口された遮光膜と駆動ラインとを電気的に接続することで解決するものである。遮光膜は、画素の部分だけがくり抜かれた全面ベタの導電膜であるため、全域に渡り非常に抵抗値が低く、これとコンタクトすることにより駆動電源入力端子から遠ざかっても、抵抗値の下がる割合は、従来のものよりも抑制される。
【0020】
第3に、この構造をボトムゲート型薄膜トランジスタに設けることで解決するものである。
【0021】
第4に、この構造をトップゲート型薄膜トランジスタに設けることで解決するものである。
【0022】
第5に、前記駆動ラインと前記遮光膜とのコンタクト孔は、前記表示画素毎に形成される事で解決するものである。
【0023】
表示画素毎にコンタクト孔が無いと、その有無により表示画素のムラがやはり発生する。ここでは、これを更に抑制する。
【0024】
第6に、駆動ラインを省略し、駆動電源入力端子を遮光膜と接続し、前記遮光膜と前記第2のTFTのドレインを電気的に接続する事で解決するものである。実質全面に形成されているため、駆動電源入力端子から前記第2のTFTまでの抵抗値が低く、しかも駆動ラインを省略でき、その分他の構成要素の拡大が可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明のEL表示装置について説明する。図1は、ボトムゲート型EL表示装置の表示画素を平面図で示したもので、点線で囲まれ点でハッチングした領域は、ゲート材料で形成された領域、実線で囲まれハッチングされていない部分は、P−Si層、実線で囲まれ斜め点でハッチングした部分は、透明電極で成る部分である。更に実線で囲まれ斜め線でハッチングされた部分が、Alを主成分とする電極材料で形成された部分である。
【0026】
図2は、図1のA−A線断面図であり、図3は、B−B線断面図である。更に図4は、その等価回路図である。尚図4中、点線で囲まれた部分は、表示画素領域を示す。
【0027】
なお、本実施の形態においては、第1、第2のTFT1、4ともに、ボトムゲート型のTFTを採用しており、能動層としてp−Si膜を用いている。またゲート電極11、15は、ダブルゲート構造である。
【0028】
では、図1〜図3を参照し、有機EL表示装置を具体的に説明していく。
【0029】
まず、少なくとも表面が絶縁性を有する透明基板10がある。本実施の形態では、EL素子を水分から保護するため、メタルキャップ(カン)がEL材料を封止するように取り付けられている。ただし図面上では省略した。そのため発光光は、前記透明基板10から取り出すため、基板10は、透明である必要があるが、発光光を上方から取り出す場合は、透明である必要はない。ここでは、ガラスや合成樹脂などから成る透明基板10を採用している。
【0030】
この透明基板10の上には、図1の表示画素領域の上側辺に沿って、左右にゲートラインGLが延在されている。また保持容量8の下層電極として作用する保持容量電極2が設けられると共に、この保持容量電極2をつなぐため、保持容量ラインCLが左右に延在されている。両ラインGL、CLは、同層でなるため、点でハッチングしてある。また材料としては、上層にP−Siを採用する理由からCrやTa等の高融点金属が採用される。ここでは、約1000〜2000ÅのCrがスパッタリングにて形成されている。またパターニングの際は、ステップカバレージが考慮され、側辺はテーパー形状に加工されている。
【0031】
続いて、全面にはゲート絶縁膜7および能動層が積層されて形成されている。ここでは、ゲート絶縁膜と、動層12、16および保持容量8の上層電極である容量電極3の材料であるa−SiがプラズマCVDで形成されている。具体的には、下層より約500ÅのSi窒化膜、約1300ÅのSi酸化膜および約500Åのa−Siが連続プラズマCVDで形成される。
【0032】
このa−Siは、約400度の窒素雰囲気中で脱水素アニールが行われ、その後、エキシマレーザによりP−Si化される。また符号13、17は、Si酸化膜から成るストッパ絶縁膜であり、能動層12、16のイオン注入時のマスクとなる。第1のTFT1は、このストッパ絶縁膜13を介してP(リン)イオンが注入され、Nチャンネル型のソース、ドレインが形成され、第2のTFT4は、Bイオンが注入されてPチャンネル型のソース、ドレインが形成されている。
【0033】
また図1のように、P−Si化された膜は、ホトリソグラフィ技術によりパターニングされている。つまり第1のTFT1のP−Si層は、ゲートラインGLとドレインラインDLの左上交差部近傍で、ドレインラインDLと重畳し、ゲート電極11の上を延在した後、保持容量電極2と重畳する容量電極3として延在されている。またこの容量電極3は、第2のTFT4のゲート電極15と電気的に接続するために用いられる接続配線30右端の下層に延在される。一方、第2のTFT4のP−Si層は、右側の駆動ラインVLの下層から第2のゲート電極15の上層を延在し、透明電極から成る陽極6の下層に延在されている。
【0034】
そして全面には、層間絶縁膜14が形成されている。この層間絶縁膜14は、下層から約1000ÅのSi酸化膜、約3000ÅのSi窒化膜、1000ÅのSi酸化膜の三層構造が連続CVDで形成されている。この層間絶縁膜は、少なくとも一層有れば良く、膜厚もこれに限らない。
【0035】
次に、層間絶縁膜14の上には、図1の斜め線でハッチングしたドレインラインDL、駆動ラインVLおよび接続配線30が形成される。当然コンタクトが形成され、ドレインラインDLと第1のTFT1の能動層とのコンタクト孔C1、駆動ラインVLと第2のTFT4の能動層とのコンタクト孔C2、接続配線30と容量電極3とのコンタクト孔C4は、それぞれの半導体層が露出されている。また接続配線30と第2のゲート電極15のコンタクト孔C5、本発明の特徴となる駆動ラインVLと遮光膜BMのコンタクト孔C6は、前述のコンタクト孔とは異なり、ゲート絶縁膜が余分に積層されているため、更にエッチングされCrが露出されている。このライン材料は、下層に1000ÅのMo、上層に7000ÅのAlが積層された構造であり、Moは、バリア層である。
【0036】
更に約2〜3μmの絶縁材料から成る平坦化膜PLNが全面に形成されている。この平坦化膜PLNの採用の理由の一つとして、従来例でも述べた有機EL用の膜にある。この膜は、第1のホール輸送層21、第2ホール輸送層22、発光層23及び電子輸送層24から成る。またホール輸送層は、一層から構成されても良い。これらEL材料は、非常に薄い膜の積層体である。またEL素子は、電流駆動であるため、これらの膜厚が極めて均一に形成されないと、膜厚の薄い部分を介して電流が大量に流れ、その部分にひときわ輝く輝点が発生すると同時に、このポイントは、有機膜の劣化を発生し、最悪の場合破壊に至る。従って、この破壊を防止するには、陽極6を含む全面ができるだけ平坦である必要がある。ここではアクリル系の液状樹脂が塗布され、硬化後は平坦になる。もちろんこの平坦化膜PLNは、これに限らない事は言うまでもない。
【0037】
ここでは、陽極6と第2のTFT4のソースが接続されるため、平坦化膜PLNおよび層間絶縁膜14が開口され、第2の能動層16が露出されたコンタクト孔C3が形成されている。
【0038】
更に少なくとも陽極6上には、EL素子を構成する有機膜が形成されている。まず陽極6の上には、
MTDATA(4,4-bis(3-methylphenylphenylamino)biphenyl)から成る第1ホール輸送層21、
及びTPD(4,4,4-tris(3-methylphenylphenylamino)triphenylanine)からなる第2ホール輸送層22、
キナクリドン(Quinacridone)誘導体を含むBebq2(10-ベンゾ〔h〕キノリノール−ベリリウム錯体)から成る発光層23及びBebq2から成る電子輸送層24からなる発光素子層EM、
マグネシウム・インジウム合金、AlとTiの合金またはLiF等から成る陰極25がこの順番で積層形成された構造である。また、陰極25はAlとLiFの積層体(LiFが非常に薄く実質合金と成っている)を採用している。
【0039】
ここで陽極6は、画素毎にパターニングされる必要があるが、陽極6の上の膜は、構造により区別される。
▲1▼:陽極6から陰極25まで画素毎にパターニングされる第1の構造
▲2▼:▲1▼に於いて、陰極25は、パターニングされず、実質的に表示領域全域にベタで形成される第2の構造。
▲3▼:陽極6だけが図1の様に画素毎にパターニングされ、陽極の上層から陰極までは、前記ベタの第3の構造。
【0040】
ただし、陰極6は、わざわざパターニングすることもないので一般には全面ベタ構造を採用している。また図面では、陽極6と陰極25が短絡してる如く図示されているが、EL素子の有機膜は、陽極6周辺も含み完全に覆われているので短絡は防止されている。これは従来例でも同じである。また陽極6のエッジをカバーするように、平坦化膜PLNの上に更に別の平坦化膜が形成されても良い。
【0041】
更に、表示領域のEL層、または全てのEL層をカバーするメタルキャップ(カン)が形成されている。EL層は、水を吸湿すると劣化し、水の浸入に対して保護が必要となるからである。従ってEL層を劣化させず、耐湿性の高い膜、例えば樹脂膜でキャップの代用としても良いし、更にこの上にメタルキャップをしても良い。
【0042】
有機EL素子の発光原理および動作は、陽極6から注入されたホールと、陰極25から注入された電子とが発光層EMの内部で再結合し、発光層EMを形成する有機分子を励起して励起子を発生させる。この励起子が放射失活する過程で発光層EMから光が放たれ、この光が透明な陽極から透明絶縁基板を介して外部へ放出されて発光する。
【0043】
本発明の特徴は、図1に太いラインで示す遮光膜BMにある。この遮光膜BMは、透明基板10の上に直接被着され、EL素子20(陽極6)を露出するように開口部が形成されている。材料としては、高融点金属材料が好ましく、ここでは1000〜2000ÅのCrが採用されている。そして上層のゲート電極11、15、ゲートラインGL、保持容量電極2および保持容量ラインCLとの絶縁を確保するため、絶縁層ILが形成されている。ここでは、下から500ÅのSi窒化膜、1000ÅのSi酸化膜が積層されて構成されている。
【0044】
この遮光膜BMは、陽極6の部分が露出開口されて、それ以外は実質全面に形成されているので、その抵抗値は非常に小さく、そのバラツキも少ない。従ってこの遮光膜BMと駆動電源入力端子Tとを電気的に接続させ、この遮光膜BMと第2のTFT4を接続させればておけば、各画素に印加される電圧は、従来の構造と比べより均一となる。尚この駆動電源入力端子Tは、駆動電源に接続されている。
【0045】
図1は、遮光膜BMがまずコンタクト孔C6を介して駆動ラインVLと接続され、この駆動ラインVLがコンタクト孔C2を介して第2の能動層16と電気的に接続されている。
【0046】
図4の等価回路からも明らかなように、駆動ラインVLは、表示領域内において、列方向に延在しており、列方向の各表示画素に接続されて駆動電流を供給している。この表示領域は、かなりの長さになり、解決しようとする課題の欄にも述べたように抵抗分が発生するが、遮光膜BMと接続させることで、隣接する表示画素には実質同電位の電圧が印加されることになる。また電流も遮光膜BMから供給されることになり、各表示画素に設けられた有機EL素子に本来供給すべき電流を供給することができるので、前述した抵抗分による表示劣化、表示の明るさの低下を防止することができる。
【0047】
更に遮光膜BMのコンタクト孔の数について述べる。つまり図4において、遮光膜BMの全域においてコンタクト孔は、少なくとも一カ所で形成されれば、抵抗の減少は抑制できる。しかし各画素毎に配置すれば、抵抗の分布、電圧の分布が更に均一となり、本来流れる電流、すなわち発光すべき輝度をより忠実に再現させることができる。このコンタクト孔が符号C6で示されている。
【0048】
以上、ボトムゲート型構造で説明してきたが、本発明は、トップゲート型構造でも採用でき、第2の実施の形態として以下に説明する。
【0049】
トップゲート型構造の平面パターンは、ボトムゲート型構造と実質同じであるので図1を代用する。また図1のA−A線に対応する断面図を図5に、B−B線に対応する断面図を図6に示した。これよりトップゲート型の図面は、符号の下二桁を前実施の形態と同じ数字にしている。
【0050】
簡単に説明すれば、透明基板110の上に遮光膜が形成され、EL素子20の所だけ開口部OPが形成されている。そして全面には絶縁層ILが形成される。
【0051】
この絶縁層ILは、下層に500ÅのSi窒化膜、上層に1000ÅのSi酸化膜が積層されたものである。尚、Si窒化膜は、ガラスから溶出する不純物のストッパとして働く。
【0052】
続いて、第1のTFT101の能動層112、この能動層112が延在されて成る保持容量8の下層電極、第2のTFT104の第2の能動層116の形成部分に半導体層(P−Siまたはa−Si)が形成されている。
【0053】
更には、全面にゲート絶縁膜107が積層されこの上にゲート電極111、ゲート電極111と一体のゲートラインGLが形成されると同時に、保持容量108の上層電極として、前記ゲート電極と同一材料で形成されている。この保持容量108の上層電極は、図1の保持容量電極2に相当し、保持容量ラインCLも含めて一体で左右に延在して形成される。ここでゲート電極材料は、前述した高融点金属材料の他にAlを主成分とした材料を用いても良い。Alが使用できる理由として、層間絶縁膜114がプラズマCVD等で低温成膜できるからである。
【0054】
また能動層である半導体層は、前記ゲート電極材料で形成されたパターンをマスクとして不純物が注入される。もちろんPチャンネルとNチャンネルのTFTがあるため、一方はレジストにてマスクされる。そして不純物が注入された後に半導体層がパターニングされる。また保持容量電極102の下層の半導体層は、不純物が注入されない。しかしここに前記第1のゲート電極111に加わる電圧、あるいはそれ以上の電圧を加え、半導体層にチャンネルを発生させることで電極として活用している。
【0055】
更に層間絶縁膜114が形成された後、ドレインラインDLや駆動ラインVLが形成され、その上に平坦化膜PLNが形成された後に陽極106として透明電極が形成される。この陽極106と第2のTFT104とのコンタクトは、二通りあり、図6のようにソース電極に透明電極がコンタクトしても良いし、透明電極106が直接能動層とコンタクトしても良い。
【0056】
またEL素子20は、前実施の形態と同様なので説明は省略する。
【0057】
このトップゲート型でも、透明基板10の上に遮光膜BMが形成され、この遮光膜BMが駆動ラインVLとコンタクトし、この駆動ラインVLを介して第2のTFTと接続されているため、前実施の形態と同様に駆動ラインVLだけの従来構造に比べ、抵抗または電圧分布無くなり、本来の表示特性を示すことになる。
【0058】
続いて、第3の実施の形態について図11、図12および図13を参照して説明する。図11は、ボトムゲート型の平面図であるが、実質トップゲートも同じなのでこれを採用する。また図12は、ボトムゲート型で図11のB−B線に対応する断面図であり、図13は、トップゲート型で図11のB−B線に対応する断面図である。
【0059】
本実施の形態では、図1の駆動ラインVLを省略したものであり、コンタクト構造が若干異なる程度なので詳細な説明は省略する。
【0060】
本発明のポイントは、前実施の形態と同様に遮光膜BMを全面に形成し、これが駆動電源入力端子Tと接続されているため、図1に示された第2のTFT4と接続されている駆動ラインVLを省略できる事にある。
【0061】
遮光膜BMと第2のTFTとの接続は、主に以下の3つのコンタクト構造により実現される。
【0062】
▲1▼:C2のコンタクト孔のサイズを変える構造、
▲2▼:コンタクト孔の数を増やす構造、
▲3▼:能動層を直接遮光膜BMにコンタクトする構造
そして駆動ラインVLが省略できる分、TFTのサイズやEL素子のサイズを大きくできたり、逆にその分画素サイズの縮小を実現できる。
【0063】
まず▲1▼の構造は、図11と図12で、ボトムゲート型の図で説明してあり、コンタクトC2のサイズを大きく取り、一つのコンタクト孔C2で、能動層16も遮光膜BMも露出するようにする。そしてここに電極材料を埋めることで接続が実現される。もちろんトップゲート型でも応用でき、この構造を図13に転用すればよい。
【0064】
次に▲2▼の構造は、図13に図で説明してあり、第2の能動層116と遮光膜BMが別々に露出された2つのコンタクト孔を採用する構造である。もちろんボトムゲート型でも応用でき、この構造を図12に転用すればよい。
【0065】
更に▲3▼の構造は、第2の能動層のソースが延在される領域に、絶縁層ILを開口し遮光膜BMが露出されるコンタクト孔を形成すれば、能動層を直接遮光膜BMに接続することができる。この構造は、やはりトップでもボトムゲート型でも実施できる。
【0066】
上述の実施の形態においては、半導体膜としてp−Si膜を用いたが、微結晶シリコン膜又は非晶質シリコン膜等の半導体膜を用いても良い。
【0067】
また遮光膜BMは、陽極よりも内側に形成することで、開口部OPの内側に非発光領域が設けられないため、光っている画素の周囲を鮮明にさせると同時に、開口部が狭くなる分、遮光膜BM全体の抵抗値をより下げることができる。
【0068】
更に、上述の実施の形態においては、有機EL表示装置について説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、発光層EMが無機材料から成る無機EL表示装置にも適用が可能であり、同様の効果が得られる。
【0069】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、第1に、遮光膜は、画素の部分だけがくり抜かれた全面ベタの導電膜であるため、非常に抵抗値が低く、これと第2のTFTがコンタクトすることにより、駆動電源入力端子から遠ざかっても、抵抗値の下がる割合は、従来のものよりも抑制でき、本来の表示特性を維持することができる。
【0070】
また表示画素毎にコンタクト孔を設けることで、実質全ての表示画素のムラを抑制できる。
【0071】
更には、駆動ラインを別途設けることなく、駆動電源入力端子を遮光膜と接続し、前記遮光膜と前記第2のTFTのドレインを電気的に接続する事で、前述同様に抵抗値のバラツキを抑えることができ、しかも駆動ラインを省略できる分、他の構成要素の拡大が可能となったり、その分画素サイズを小さくすることができる。
【0072】
最後に全ての実施の形態で言えることであるが、駆動ラインVLとして代用する遮光膜を採用しているので、各画素毎にクッキリと表示され、映像の鮮明さの向上、混色の防止が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のEL表示装置の表示画素の平面図である。
【図2】図1のA−A線の断面図である。
【図3】図1のB−B線の断面図である。
【図4】本発明のEL表示装置の等価回路図である。
【図5】図1のA−A線の断面に相当し、トップゲート型TFTを採用したEL表示装置の断面図である。
【図6】図1のB−B線の断面に相当し、トップゲート型TFTを採用したEL表示装置の断面図である。
【図7】従来のEL表示装置の表示画素の平面図である。
【図8】従来のEL表示装置の等価回路図である。
【図9】図7のA−A線の断面図である。
【図10】図7のB−B線の断面図である。
【図11】図1に於いて駆動ラインVLを省略して実現したEL表示装置の平面図である。
【図12】図11のB−B線の断面に相当し、ボトムゲート型TFTを採用したEL表示装置の断面図である。
【図13】図11のB−B線の断面に相当し、トップゲート型TFTを採用したEL表示装置の断面図である。
【符号の説明】
1 第1のTFT
2 保持容量電極
3 容量電極
4 第2のTFT
6 陽極
7 ゲート絶縁膜
8 保持容量
14 層間絶縁膜
20 EL素子
GL ゲートライン
DL ドレインライン
CL 保持容量ライン
VL 駆動ラインVL
BM 遮光膜

Claims (7)

  1. 陽極と陰極との間に発光層を有するEL素子と、
    半導体膜から成る能動層のドレインがドレインラインに接続され、ゲートがゲートラインにそれぞれ接続された第1の薄膜トランジスタと、
    前記半導体膜からなる能動層のドレインが前記EL表示装置の駆動電源入力端子と電気的に接続され、ゲートが前記第1の薄膜トランジスタのソースに接続され、ソースが前記EL素子に接続された第2の薄膜トランジスタとを備えた表示画素がマトリクス状に配列して成るEL表示装置であり、
    前記駆動電源入力端子は、前記薄膜トランジスタが実装される透明基板に形成され前記陽極に対応する領域が開口された遮光膜と接続され、前記遮光膜と前記第2の薄膜トランジスタのドレインが電気的に接続される事を特徴としたEL表示装置。
  2. 前記第2の薄膜トランジスタのドレインと前記遮光膜との接続は、前記第2の薄膜トランジスタのドレインとなる能動層と前記遮光膜が露出する一つのコンタクト孔に電極材料が埋め込まれて、また前記第2の薄膜トランジスタのドレインとなる能動層と遮光膜がそれぞれ露出される2つのコンタクト孔に前記電極材料が埋め込まれて構成される請求項1に記載のEL表示装置。
  3. 前記遮光膜は、透明基板上に直接形成され、絶縁層を介してボトムゲート型薄膜トランジスタが設けられる請求項1または請求項2に記載のEL表示装置。
  4. 前記遮光膜は、透明基板上に直接形成され、絶縁層を介してトップ型薄膜トランジスタが設けられる請求項1または請求項2に記載のEL表示装置。
  5. 前記第2の薄膜トランジスタのドレインと前記遮光膜とのコンタクト孔は、前記表示画素毎に形成される請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載のEL表示装置。
  6. 前記第2の薄膜トランジスタのドレインは、前記遮光膜と直接接続される請求項5に記載のEL表示装置。
  7. 前記遮光膜の開口部は、陽極よりも内側に形成される請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6に記載のEL表示装置。
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