JP4278125B2 - 多気筒内燃機関のシリンダブロック - Google Patents

多気筒内燃機関のシリンダブロック Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、隣接するシリンダのシリンダライナ同士が一体結合されて形成された連続ライナを有するウエットライナ式の多気筒内燃機関のシリンダブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多気筒内燃機関の小型軽量化を図るためのシリンダブロックとして、隣接するシリンダのシリンダボアを形成するシリンダライナ同士が一体結合されて形成された連続ライナを有する、いわゆるサイアミーズ型のシリンダブロックが知られている。このサイアミーズ型のシリンダブロックにおいては、連続ライナが、シリンダブロック鋳造時に金型にセットされた後、シリンダブロック本体に鋳ぐるまれることで、連続ライナがシリンダブロック本体に固定される。
【0003】
例えば特開平7−91312号公報に開示された多気筒内燃機関のシリンダブロックは、シリンダブロック本体とシリンダスリーブ集合体(連続ライナに相当)とからなり、シリンダブロック本体は、シリンダスリーブ集合体を鋳ぐるんだシリンダバレル集合体と、このシリンダバレル集合体を囲繞する外壁体とを備える。そして、ウォータジャケットが、シリンダバレル集合体と外壁体との間に形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記公報に開示されたシリンダブロックでは、シリンダスリーブとウォータジャケットとの間には、シリンダブロック本体の一部であるシリンダバレル集合体が介在するため、隣接するシリンダスリーブ(シリンダライナに相当)同士の結合部以外での各シリンダの径方向の厚みは、シリンダスリーブおよびシリンダバレル集合体の径方向の厚みを合わせたものとなって、シリンダ毎に別個のシリンダスリーブが設けられものと比べてほとんど変化ないため、シリンダブロックの小型化が徹底されず、改善の余地があった。
【0005】
また、シリンダスリーブ集合体が鋳ぐるまれるものでは、シリンダスリーブ集合体が金型にセットされたとき、隣接するシリンダスリーブの結合部付近には溶湯が流れにくい狭い空間が形成されることに起因して、シリンダブロック本体の鋳造不良が発生し易いため、鋳造不良の発生を防止するための工夫を要し、コスト高となる難点があった。
【0006】
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1,2記載の発明は、連続ライナを有するシリンダブロックの小型化を徹底させると共に、シリンダブロック本体の、連続ライナに起因する鋳造不良の発生が皆無の多気筒内燃機関のシリンダブロックを提供すること、連続ライナをシリンダブロック本体に強固に固定すること、さらに、部品点数および組付け工数を削減することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
本願の請求項1記載の発明は、隣接するシリンダのシリンダライナ同士が一体結合されて形成された連続ライナが、一端側にクランク室が形成され、他端側にシリンダヘッドが組み付けられる鋳造されたシリンダブロック本体に、嵌合により固定されたウエットライナ式の多気筒内燃機関のシリンダブロックであって、前記連続ライナの前記クランク室側端部には、前記連続ライナの外周面に全周に渡って設けられたフランジと、該フランジよりも前記クランク室寄りに位置する嵌合部とが設けられ、前記シリンダブロック本体のシリンダ壁は、その内周面に内方に突出した支持壁を有し、前記嵌合部が前記支持壁に設けられた嵌合孔に嵌合され、前記支持壁の前記シリンダヘッド側の面には、前記フランジが嵌合する段部が設けられ、該段部の、シリンダボアの中心軸線に対して直交する平面と平行な支持面には、前記嵌合孔を全周に渡って囲む単一のシール部材が装着される環状の凹溝が設けられ、前記フランジの外周面は、その全周に渡って前記段部の段差面に密接し、該段差面の軸方向の幅は、前記フランジの前記外周面の軸方向の幅と等しい多気筒内燃機関のシリンダブロックである。
【0008】
この請求項1記載の発明によれば、ウエットライナ式のシリンダブロックであることから、冷却水ジャケットは連続ライナとクランクブロック本体との間に形成されるので、連続ライナの結合部3a以外での径方向の厚みは、両者の間にシリンダブロック本体の一部が介在していない分だけ薄くなる。しかも、連続ライナは、そのクランク室側端部に設けられた嵌合部が、鋳造されたシリンダブロック本体の嵌合孔に嵌合され、径方向に支持されることで、シリンダブロック本体に固定されて、ピストンからシリンダライナに作用するサイドフォース等の各シリンダライナに作用する荷重に対して確実に支持される。そのため、連続ライナを固定するために、連続ライナをシリンダブロック本体に鋳ぐるむ必要はない。
【0009】
その結果、連続ライナの径方向の厚みを薄くすることができるので、連続ライナを使用した多気筒内燃機関のシリンダブロックの小型化、ひいては多気筒内燃機関の小型化を徹底することができる。しかも、連続ライナは、そのクランク室側端部の嵌合部がシリンダブロック本体の嵌合孔に嵌合することにより固定されるので、鋳造されるシリンダブロック本体の、連続ライナの特にライナ連結部の溶湯凝固時の引けに起因する鋳造不良の発生は皆無である。
【0010】
記フランジの外周面は、その全周に渡って前記シリンダブロック本体に密接している。
【0011】
これにより、連続ライナは、フランジの外周面が、その全周に渡ってシリンダブロック本体の段部の段差面に密接して、径方向に支持されることで、シリンダブロック本体に固定されるので、嵌合部に加えて、フランジにおいてもシリンダブロック本体に固定され、各シリンダライナに作用する荷重に対して支持される。その結果、連続ライナをシリンダブロック本体に一層強固に固定できる。
また、連続ライナのフランジとシリンダブロック本体との間には、嵌合孔を全周に渡って囲む単一のシール部材が設けられる。
これにより、冷却水ジャケットを形成する連続ライナのクランク室側端部とシリンダブロック本体との間を、単一のシール部材で水密に保つことができる。その結果、部品点数が少なくなってコストが削減され、組立工数が減少することで組立性が向上し、生産性が向上する。
さらに、段差面は、フランジの外周面がその全周で密接する形状とされ、しかもその軸方向の幅は、フランジの外周面の軸方向の幅と等しくされるので、シリンダブロック本体と連続ライナとの間に形成される冷却水ジャケットの両者の接合部分の形状が滑らかとなり、冷却水の流れが円滑となる。その結果、冷却水の流れが円滑となって、冷却効率が向上する。
【0012】
請求項記載の発明は、請求項1記載の多気筒内燃機関のシリンダブロックにおいて、前記連続ライナの前記シリンダヘッド側端部の外周面は、周方向に間隔をおいて前記シリンダブロック本体に密接しているものである。
【0013】
この請求項記載の発明によれば、連続ライナは、そのシリンダヘッド側端部の外周面がシリンダブロック本体に密接することで、シリンダブロック本体に径方向に支持されて固定され、そのクランク室側端部は、嵌合部およびフランジでシリンダブロック本体に固定され、各シリンダライナに作用する荷重に対して支持される。しかも、連続ライナのシリンダヘッド側端部の外周面は、周方向に設けられる間隔をおいてシリンダブロック本体に密接していることから、この間隔により形成される空間を利用してシリンダヘッドの冷却水ジャケットに連通する冷却水の連通路を形成できる。
【0014】
その結果、請求項記載の発明の効果に加えて、連続ライナは両端部でシリンダブロック本体に固定されるので、連続ライナをシリンダブロック本体に一層強固に固定でき、しかも連続ライナの周方向の間隔により形成される空間を利用して、孔加工を施すことなくシリンダヘッドへの冷却水の連通路を容易に確保できる。
【0017】
なお、この明細書において、「軸方向」、「径方向」および「周方向」とは、特に断らない限り、シリンダボアの中心軸線に関しての「軸方向」、「径方向」および「周方向」をそれぞれ意味するものとする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施例を図1ないし図5を参照して説明する。
図1および図2は、本願発明実施例である第2実施例と部分的に共通の構造を備える第1実施例を示し、多気筒内燃機関としての直列4気筒内燃機関において、ウエットライナ式のシリンダブロック1は、シリンダブロック本体2と該シリンダブロック本体2に嵌合されて固定される連続ライナ3とを備える。そして、シリンダブロック本体2の軸方向の一端側には、オイルパン4が、軸方向の他端側には、ガスケット5を介してシリンダヘッド6が、それぞれ図示されないボルトにより組み付けられる。
【0019】
シリンダブロック本体2は、連続ライナ3が収容される収容空間Sを形成するシリンダ壁20と、シリンダ壁20に連続すると共にシリンダ配列方向と直交する方向に膨出して設けられたスカート壁21とを備える。そして、前記一端側を有するスカート壁21は、組み付けられるオイルパン4と共にクランク室Cを形成し、前記他端側を有するシリンダ壁20は、スカート壁21に隣接する部分の内周面20aに、内方に突出した支持壁22を有し、嵌合孔23を有する該支持壁22が、連続ライナ3を予め定められた軸方向の設定位置および径方向の設定位置に支持する。
【0020】
そのため、支持壁22のシリンダヘッド6側の支持面22aは、後述するシリンダボアBの中心軸線Lに対して直交する平面(以下、「直交平面」という)と平行な平面とされて、連続ライナ3の軸方向支持面を構成し、また嵌合孔23の周壁面23aは、該周壁面23aと中心軸線Lを含む平面との交線が該中心軸線Lに平行になる曲面に形成されて、連続ライナ3の径方向支持面を構成する。
【0021】
一方、連続ライナ3は、隣接するシリンダの円筒状のシリンダライナ30同士が、各シリンダライナ30の隣接する側の所定の周方向範囲でかつ軸方向の全長に渡る結合部3aにおいて一体結合されるように、しかも4つのシリンダライナ30によりそれぞれ形成される4つのシリンダボアBの中心軸線Lが同一平面上に位置するように、4つのシリンダライナ30が一体成形されて形成された、サイアミーズ型のものである。それゆえ、連続ライナ3の外周面3bは、1列に並んだ4つの円筒が結合部3aにおいて縊れた形状を呈する。そして、各シリンダボアBには、図示されないピストンが摺動自在に嵌合され、その往復動がコンロッドを介してクランク軸(図示されず)に伝達されて、該クランク軸が回転駆動される。
【0022】
さらに、連続ライナ3のクランク室C側の端部には、連続ライナ3を支持壁22においてシリンダブロック本体2に固定するためのフランジ31と嵌合部32とが設けられる。フランジ31は、連続ライナ3の外周面3bに、その全周に渡って略同一の径方向の幅で突出して設けられ、嵌合部32は、フランジ31に連続して設けられて、フランジ31よりもクランク室C寄りに位置する。そして、嵌合部32の外周面32aと前記直交平面との交線で形成される外周形状は、嵌合孔23の周壁面23aと前記直交平面との交線で形成される内周形状と同一であり、またフランジ31よりもシリンダヘッド6寄りの連続ライナ3の外周形状と相似または同一である。
【0023】
また、周壁面23aには、環状の凹溝24が設けられ、該凹溝24には単一のシール部材40、例えばOリングが装着される。シール部材40の形状は、凹溝24の周方向の形状と同一であり、したがって嵌合部32の前記外周形状に倣った形状となっている。
【0024】
そして、凹溝24にシール部材40が装着されたシリンダブロック本体2に対して、連続ライナ3が収容空間Sに収容されて支持壁22に支持された状態では、フランジ31のクランク室C側の面である接触面31aの全面が、支持壁22の支持面22aに密接していて、すなわち隙間なく接していて、連続ライナ3が軸方向の前記設定位置を占め、嵌合部32が嵌合孔23に嵌合して、その外周面32aの全面が周壁面23aに密接して、連続ライナ3は径方向の前記設定位置を占める。さらに、嵌合部32と支持壁22との間は、凹溝24に装着されて嵌合孔23を全周に渡って囲むようにされたシール部材40により液密状態に保たれる。
【0025】
その後、シリンダヘッド6がガスケット5を介してシリンダブロック本体2にボルトにより結合されることで、連続ライナ3はシリンダブロック本体2に固定される。これによって、連続ライナ3は、その軸方向の移動が支持面22aおよびシリンダヘッド6により阻止され、その径方向の移動が、連続ライナ3に対するガスケット5の摩擦力および周壁面23aにより阻止されて、シリンダブロック本体2に固定される。
【0026】
このとき、収容空間Sのうち、シリンダ壁20の内周面20aと連続ライナ3の外周面3bとの間にある空間部分により形成される冷却水ジャケット41には、冷却水ポンプで圧送された冷却水が供給され、この冷却水は、連続ライナ3を冷却した後、ガスケット5に設けられた連通孔を通って、シリンダヘッド6に形成された冷却水ジャケット(図示されず)に流出する。
【0027】
次に、前述のように構成された第1実施例の作用および効果について説明する。
シリンダブロック1は、ウエットライナ式のものであることから、冷却水ジャケット41は、連続ライナ3とシリンダブロック本体2との間に形成されるので、連続ライナ3の結合部3a以外での径方向の厚みは、両者の間にシリンダブロック本体2の一部が介在していない分だけ薄くなる。しかも、連続ライナ3は、そのクランク室C側端部に設けられた嵌合部32が、鋳造されたシリンダブロック本体2の嵌合孔23に嵌合され、嵌合部32の外周面32aが嵌合孔23の周壁面23aに密接して、径方向に支持されることで、シリンダブロック本体2に固定されて、ピストンからシリンダライナ30に作用するサイドフォース等の各シリンダライナ30に作用する荷重に対して確実に支持される。そのため、連続ライナ3を固定するために、連続ライナ3をシリンダブロック本体2に鋳ぐるむ必要はない。
【0028】
その結果、連続ライナ3の径方向の厚みを薄くすることができるので、連続ライナ3を使用した多気筒内燃機関のシリンダブロック1の小型化、ひいては多気筒内燃機関の小型化を徹底することができる。しかも、連続ライナ3は、そのクランク室C側端部の嵌合部32がシリンダブロック本体2の嵌合孔23に嵌合することにより固定されるので、鋳造されるシリンダブロック本体2の、連続ライナ3に起因する鋳造不良の発生は皆無である。
【0029】
冷却水ジャケット41を形成する連続ライナ3の嵌合部32とシリンダブロック本体2の支持壁22との間は、周壁面23aの凹溝24に装着された単一のシール部材40で水密に保つことができる。その結果、部品点数が少なくなってコストが削減され、組立工数が減少することで組立性が向上して生産性が向上する。
【0030】
次に、図3ないし図5を参照して、本願発明の実施例である第2実施例を説明する。この第2実施例は、第1実施例とは、支持壁22と連続ライナ3のクランク室C側端部およびシリンダヘッド6側端部との構造が主として相違し、その他は基本的に同一の構成を有するものである。そのため、同一の部分についての説明は省略または簡略にし、異なる点を中心に説明する。なお、第1実施例の部材と同一の部材または対応する部材については、同一の符号を使用した。
【0031】
支持壁22のシリンダヘッド6側の面には、軸方向の段差面25aと、フランジ31の接触面31aが密接する、第1実施例の支持面22aと同様の平面からなる支持面25bとを有する段部25が、嵌合孔23の周縁全周に渡って設けられる。段差面25aは、フランジ31の外周面31cがその全周で密接する形状とされ、しかもその軸方向の幅は、フランジ31の外周面31cの軸方向の幅と等しくされ、フランジ31が段部25に嵌合された状態で、シリンダ壁20の内周面20aでもあり支持壁22のシリンダヘッド6側の、段差面25aに隣接する隣接内周面20a1とフランジ31のシリンダヘッド6側の面である非接触面31bとが、段差を有することなく滑らかに連続するように、すなわち隣接内周面20a1と非接触面31bとが面一となるように設定される。また、支持面25bは、嵌合孔23の周壁面23aからの径方向の幅が全周に渡って略同一とされて、フランジ31の径方向の幅と一致するようにされており、フランジ31の接触面31aがその全面で密接する。さらに、支持面25bには、第1実施例と同様の単一のシール部材42が装着される環状の凹溝26が設けられる。このシール部材42の形状は、凹溝26の周方向の形状と同一であり、したがって嵌合部32の前記外周形状に倣った形状となっている。
【0032】
さらに、連続ライナ3のシリンダヘッド6側端部は、図5によく図示されるように、各シリンダライナ30のシリンダヘッド6側端部において、結合部3aを除く外周面3bに、周方向に略等しい間隔をおいて径方向外方に向かって突出する多数の突出部33を有する。各突出部33の径方向の先端面33aは、連続ライナ3の外周面3bの一部を構成し、シリンダ壁20のシリンダヘッド6側の端面20bを有する前記他端側の内周面20aである端部内周面20a2に密接している。また、突出部33のシリンダヘッド6に対向する面33bは、シリンダ壁20の端面20bと同一平面上に位置する。さらに、周方向において隣接する突出部33の間の間隔により形成される空間S1は、ガスケット5に設けられた連通孔(図示されず)と、軸方向に整合する位置にあり、冷却水ジャケット41に供給された冷却水が、該連通孔を通って、シリンダヘッド6に形成された冷却水ジャケットに流出するための連通路を形成している。
【0033】
そして、連続ライナ3が収容空間Sに収容されて支持壁22に支持された状態では、以下のようにして、連続ライナ3が軸方向および径方向の前記設定位置を占める。すなわち、フランジ31は段部25に嵌合されて、その接触面31aの全面が支持面25bに密接して、連続ライナ3が軸方向の前記設定位置を占める。そして、第1実施例と同様に嵌合孔23に嵌合した嵌合部32の外周面32aの全面が周壁面23aに密接する一方、フランジ31は、その外周面31cの全周で、しかもその全面が段差面25aに密接し、さらに各突出部33の先端面33aの全面が、シリンダ壁20の端部内周面20a2に密接して、連続ライナ3は径方向の設定位置を占める。それゆえ、支持面25bは連続ライナ3の軸方向支持面となっており、周壁面23a、段差面25aおよび端部内周面20a2は連続ライナ3の径方向支持面となっている。さらに、連続ライナ3のフランジ31とシリンダブロック本体2の支持壁22との間は、凹溝26に装着されて嵌合孔23を全周に渡って囲むようにされたシール部材42により液密状態に保たれる。
【0034】
その後、シリンダヘッド6がガスケット5を介してシリンダブロック本体2にボルトにより結合されることで、連続ライナ3はシリンダブロック本体2に固定される。これによって、連続ライナ3は、その軸方向の移動が支持面25bおよびシリンダヘッド6により阻止され、その径方向の移動が、ガスケット5と連続ライナ3との摩擦力、周壁面23a、段差面25aおよびシリンダ壁20のシリンダヘッド6側端部の内周面20aにより阻止されて、シリンダブロック本体2に固定される。
【0035】
このとき、シリンダ壁20の内周面20aと連続ライナ3の外周面3bとの間の冷却水ジャケット41に供給された冷却水は、連続ライナ3を冷却した後、冷却水ジャケット41のシリンダヘッド6側で前記連通路を通り、さらにガスケット5に設けられた連通孔を通って、シリンダヘッド6の冷却水ジャケットに流出する。
【0036】
この第2実施例によれば、シリンダブロック1の小型化およびシリンダブロック本体2の鋳造性について第1実施例と同じ作用および効果が奏されるほか、次の作用および効果が奏される。
【0037】
連続ライナ3は、そのクランク室C側端部において、フランジ31の外周面31cが、その全周に渡ってシリンダブロック本体2に密接して、径方向に支持されることで、シリンダブロック本体2に固定されるので、嵌合部32に加えて、フランジ31においてもシリンダブロック本体2に固定され、さらにそのシリンダヘッド6側端部において、各突出部33の先端面33aがシリンダブロック本体2の端部内周面20a2に密接して、径方向に支持されることで、シリンダブロック本体2に固定されて、各シリンダライナ30に作用する荷重に対して支持される。その結果、連続ライナ3は、嵌合部32に加えて、フランジ31により固定されることで、シリンダブロック本体2に一層強固に固定されるうえ、さらに突出部33によっても固定されて、その両端部でシリンダブロック本体2に固定されることになるので、連続ライナ3をシリンダブロック本体2に一層強固に固定できる。
【0038】
さらに、連続ライナ3のシリンダヘッド6側端部に周方向に間隔をおいて設けられた突出部33の先端面33aは、周方向に設けられる間隔をおいてシリンダブロック本体2に密接していることから、この間隔により形成される空間S1を利用してシリンダヘッド6の冷却水ジャケットに連通する冷却水の連通路を形成できる。その結果、連続ライナ3の周方向の間隔により形成される空間S1を利用して、孔加工を施すことなくシリンダヘッド6への冷却水の連通路を容易に確保できる。
【0039】
冷却水ジャケット41を形成する連続ライナ3とシリンダブロック本体2との間は、支持面25bの凹溝26に装着された単一のシール部材42で水密に保つことができる。その結果、第1実施例と同様に、部品点数が少なくなってコストが削減され、組立工数が減少することで組立性が向上して生産性が向上する。
【0040】
フランジ31の非接触面31bが、シリンダブロック本体2の支持壁22の隣接内周面20a1と面一となるように嵌合されるので、シリンダブロック本体2と連続ライナ3との間に形成される冷却水ジャケット41の両者の接合部分の形状が滑らかとなり、冷却水の流れが円滑となる。その結果、冷却水の流れが円滑となって、冷却効率が向上する。
【0041】
以下、前述した実施例の一部の構成を変更した例について、変更した構成に関して説明する。
第2実施例において、フランジ31の軸方向の幅は、段差面25aの軸方向の幅と等しくされたが、両者の軸方向の幅は必ずしも等しくなっている必要はなく、少なくともフランジ31の外周面31cを全周に渡って段差面25aに密接させることにより、連続ライナ3は径方向に支持されて、シリンダブロック本体2に、より強固に固定される。また、突出部33のシリンダヘッド6に対向する面33bは、端面20bよりも軸方向でクランク室C寄りにあってもよい。
【0042】
第2実施例の多数の突出部33を、第1実施例の連続ライナ3に設けることもできる。さらに、各実施例において、シール部材40,42が装着される凹溝24,26は、嵌合部32またはフランジ31に設けることもでき、またシール部材40,42の代わりに接着剤を使用して、連続ライナ3とシリンダブロック本体2との間を水密に保つこともできる。
【0043】
多気筒内燃機関は、4気筒以外の多気筒内燃機関であってよく、さらに、一方のバンクに複数の気筒を有するV型内燃機関であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の実施例と部分的に共通の構造を備える第1実施例を示し、シリンダブロックを一部破断して示す分解斜視図である。
【図2】図1のシリンダブロックにおいて、シリンダボアの中心軸線を含む面での断面図である。
【図3】 本願発明の実施例である第2実施例を示し、図1に相当する分解斜視図である。
【図4】第2実施例において、図2に相当する断面図であって、図5のIV−IV線断面図である。
【図5】図3のシリンダブロックの部分平面図である。
【符号の説明】
1…シリンダブロック、2…シリンダブロック本体、3…連続ライナ、4…オイルパン、5…ガスケット、6…シリンダヘッド、
20…シリンダ壁、21…スカート壁、22…支持壁、23…嵌合孔、23a…周壁面、24,26…凹溝、25…段部、25a…段差面、25b…支持面、
30…シリンダライナ、31…フランジ、32…嵌合部、33…突出部、
40,42…シール部材、41…冷却水ジャケット、
S…収容空間、S1…空間、C…クランク室、L…中心軸線、B…シリンダボア。

Claims (2)

  1. 隣接するシリンダのシリンダライナ同士が一体結合されて形成された連続ライナが、一端側にクランク室が形成され、他端側にシリンダヘッドが組み付けられる鋳造されたシリンダブロック本体に、嵌合により固定されたウエットライナ式の多気筒内燃機関のシリンダブロックであって、
    前記連続ライナの前記クランク室側端部には、前記連続ライナの外周面に全周に渡って設けられたフランジと、該フランジよりも前記クランク室寄りに位置する嵌合部とが設けられ、
    前記シリンダブロック本体のシリンダ壁は、その内周面に内方に突出した支持壁を有し、
    前記嵌合部が前記支持壁に設けられた嵌合孔に嵌合され
    前記支持壁の前記シリンダヘッド側の面には、前記フランジが嵌合する段部が設けられ、
    該段部の、シリンダボアの中心軸線に対して直交する平面と平行な支持面には、前記嵌合孔を全周に渡って囲む単一のシール部材が装着される環状の凹溝が設けられ、
    前記フランジの外周面は、その全周に渡って前記段部の段差面に密接し、
    該段差面の軸方向の幅は、前記フランジの前記外周面の軸方向の幅と等しいことを特徴とする多気筒内燃機関のシリンダブロック。
  2. 前記連続ライナの前記シリンダヘッド側端部の外周面は、周方向に間隔をおいて前記シリンダブロック本体に密接していることを特徴とする請求項1記載の多気筒内燃機関のシリンダブロック。
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