JP2005214074A - シリンダブロック - Google Patents
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Abstract
【課題】 分割式シリンダブロックにおいてそのシリンダボアにおける真円度の低下を極力抑制することのできるシリンダブロックを提供する。
【解決手段】 シリンダブロック10は、シリンダ12周囲に形成されるウォータジャケット13となる部位を境に、そのシリンダ12側の壁面を構成するシリンダライナ部21と、同ウォータジャケット13となる部位を囲む外壁を構成するシリンダ外壁部32とに分割形成される。シリンダライナ部21の外周面24に凸部28が形成され、シリンダライナ部21及びシリンダ外壁部32それぞれの凸部28に対応する部位がボルト締結によって一体的に固定される。
【選択図】 図4
【解決手段】 シリンダブロック10は、シリンダ12周囲に形成されるウォータジャケット13となる部位を境に、そのシリンダ12側の壁面を構成するシリンダライナ部21と、同ウォータジャケット13となる部位を囲む外壁を構成するシリンダ外壁部32とに分割形成される。シリンダライナ部21の外周面24に凸部28が形成され、シリンダライナ部21及びシリンダ外壁部32それぞれの凸部28に対応する部位がボルト締結によって一体的に固定される。
【選択図】 図4
Description
本発明は、内燃機関のシリンダブロックに関する。
内燃機関のシリンダブロックとして、これをシリンダ周囲に形成されるウォータジャケットとなる部位を境に、そのシリンダ側の壁面を構成するシリンダライナ部と、同ウォータジャケットとなる部位を囲む外壁を構成するシリンダ外壁部とに分割形成するようにしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
このようにシリンダブロックを分割形成するようにしたものにあっては、その組み付け方法として、これら分割体のうち、シリンダ外壁部にシリンダライナ部を圧入する方法が一般に採用される。こうした圧入によって両分割体を一体にすることにより、両分割体を容易に結合させることができる。
特許第2759987号公報
こうした圧入を用いた方法では、比較的強固に結合させることができるものの、圧入時においてその圧入部分に大きな力が作用し、また更に、その圧入後の状態においても残留応力による悪影響が懸念される。
ところで、シリンダブロックのシリンダボアは、通常、その真円度が機関性能、具体的には圧縮比、オイル消費率、燃費等々に大きな影響を与える。従って、こうした圧入時の力や残留応力の悪影響によりこのシリンダが変形し、その真円度が低下すると、それに起因する上記悪影響が無視できないものとなる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、分割式シリンダブロックにおいてそのシリンダボアにおける真円度の低下を極力抑制することのできるシリンダブロックを提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
先ず、請求項1記載の発明は、シリンダ周囲に形成されるウォータジャケットとなる部位を境に、そのシリンダ側の壁面を構成するシリンダライナ部と、同ウォータジャケットとなる部位を囲む外壁を構成するシリンダ外壁部とに分割形成されるとともに、前記シリンダライナ部の外周面及び前記シリンダ外壁部の内周面のうちの一方に凸部を形成し、その一方に形成される凸部と他方とをボルト締結して一体的に固定されてなることをその要旨とする。
先ず、請求項1記載の発明は、シリンダ周囲に形成されるウォータジャケットとなる部位を境に、そのシリンダ側の壁面を構成するシリンダライナ部と、同ウォータジャケットとなる部位を囲む外壁を構成するシリンダ外壁部とに分割形成されるとともに、前記シリンダライナ部の外周面及び前記シリンダ外壁部の内周面のうちの一方に凸部を形成し、その一方に形成される凸部と他方とをボルト締結して一体的に固定されてなることをその要旨とする。
上記構成によれば、シリンダブロックの形成に際して、無理な力を作用させることなくシリンダライナ部をシリンダ外壁部に挿入し、それらをボルト締結によって互いに固定することができる。したがって、その形成中や形成後にシリンダブロックに無理な力が作用することを抑制することができ、それに起因する変形を抑えることができる。従って、シリンダボアにおける真円度の低下を極力抑制するができるようになる。なお、上記構成にあっては、前記凸部をシリンダライナ部の外周面及びシリンダ外壁部の内周面のうちの一方のみに形成する構成の他、凸部をシリンダライナ部の外周面及びシリンダ外壁部の内周面の双方に形成する構成を採用することもできる。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のシリンダブロックにおいて、前記シリンダライナ部の外周面及び前記シリンダ外壁部の内周面のうちの一方に形成される前記凸部は他方に当接されることをその要旨とする。
上記構成では、シリンダライナ部の外周面及びシリンダ外壁部の内周面のうちの一方に形成される凸部を他方に当接させるようにしている。このため、ボルトの締付力がこの当接により規制され、過度な締め付けによってシリンダライナ部の外周面やシリンダ外壁部の内周面が変形するのを抑制することが可能になる。更に、その当接力によってボルト締結部におけるシール性の向上を図ることができるようになる。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のシリンダブロックにおいて、前記凸部は帯状に延設されることをその要旨とする。
上記構成によれば、前記凸部を補強リブとして機能させることができ、シリンダライナ部やシリンダ外壁部、ひいてはシリンダブロックの剛性を好適に高めることができる。しかも、その延設態様の設定を通じて、ウォータジャケット内における冷却水の流れ方向を設定することができ、ひいては冷却性能の向上を図ることも可能になる。
上記構成によれば、前記凸部を補強リブとして機能させることができ、シリンダライナ部やシリンダ外壁部、ひいてはシリンダブロックの剛性を好適に高めることができる。しかも、その延設態様の設定を通じて、ウォータジャケット内における冷却水の流れ方向を設定することができ、ひいては冷却性能の向上を図ることも可能になる。
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載のシリンダブロックにおいて、前記凸部は前記シリンダライナ部の外周面及び前記シリンダ外壁部の内周面のうちの一方の面において螺旋状に延設されることをその要旨とする。
上記構成によれば、上記冷却水を、シリンダライナ部の外壁全体において、各凸部の間に形成される凹部内に冷却水を滞留なく円滑に流すことができ、冷却効率の向上を図ることができるようになる。
以下、本発明にかかるシリンダブロックを具体化した一実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。
本実施の形態にかかるシリンダブロックは直列4気筒式の内燃機関に用いられるものである。
本実施の形態にかかるシリンダブロックは直列4気筒式の内燃機関に用いられるものである。
図1(a)は、本実施の形態にかかるシリンダブロックの斜視構造を、図1(b)はその側面構造をそれぞれ示している。
これらの図に示されるように、本実施の形態にかかるシリンダブロック10には、その上部に4つの気筒(シリンダ12)が形成され、その下部にはクランクケース部31が設けられている。このクランクケース部31は、いわゆるクランクケースを形成し、その下方に取り付けられるオイルパン(図示略)と共にクランクシャフト(図示略)を収容する。
これらの図に示されるように、本実施の形態にかかるシリンダブロック10には、その上部に4つの気筒(シリンダ12)が形成され、その下部にはクランクケース部31が設けられている。このクランクケース部31は、いわゆるクランクケースを形成し、その下方に取り付けられるオイルパン(図示略)と共にクランクシャフト(図示略)を収容する。
また、シリンダブロック10は、内周ブロック20と外周ブロック30との2つの成形体に分割された分割構造とされている。
以下、それら内周ブロック20及び外周ブロック30について各別に説明する。
以下、それら内周ブロック20及び外周ブロック30について各別に説明する。
ここでは先ず、内周ブロック20について説明する。
図2(a)は、内周ブロック20の斜視構造を、図2(b)はその側面構造をそれぞれ示している。
図2(a)は、内周ブロック20の斜視構造を、図2(b)はその側面構造をそれぞれ示している。
これら図に示されるように、内周ブロック20は、シリンダブロック10のシリンダライナ部21とアッパデッキ部22とを構成している。なお、この内周ブロック20は、例えばアルミニウム合金やマグネシウム合金からなり、ダイカスト製法等を用いて一体に鋳造されている。
シリンダライナ部21は、シリンダライナとなる4つの円管体を連続して繋げた形状に形成されている。各円管体の内周面23は上記シリンダ12(図1(a))の周壁面を構成し、その外周面24は、シリンダ12の周囲に区画形成されるウォータジャケットの同シリンダ12側の壁面を構成する。このウォータジャケットについては後に詳述する。
シリンダ12の表面となるシリンダライナ部21の内周面23には、例えば鋳鉄等による保護膜が溶射等によって被覆形成されている。また、シリンダライナ部21の外周面24には、帯状に延びる凸部28が形成されている。この凸部28は、詳しくは、シリンダ外壁部32にシリンダライナ部21が取り付けられた状態でその先端がシリンダ外壁部32の内周面35に当接するように、且つ上記シリンダライナ部21の外周面24において螺旋状に延びるように形成されている。この凸部28が補強リブとして機能し、これによりシリンダライナ部21の剛性、ひいてはシリンダブロック10の剛性が高められている。凸部28には、各シリンダ12に対応して、それぞれボルト穴29が形成されている。
一方、アッパデッキ部22は、上記シリンダライナ部21の上端部に略平板形状をなして形成されている。このアッパデッキ部22は、シリンダブロック10の頂面部を構成する。アッパデッキ部22上面は、シリンダヘッド(図示略)が載置される載置面26となっており、シリンダブロック10へのシリンダヘッドの組み付けに際して、同シリンダヘッドの底面が当接されるようになっている。また、アッパデッキ部22には、シリンダヘッドとシリンダブロック10との締結に用いられるヘッドボルトの挿通される複数のボルト挿通孔27が形成されている。
次に、外周ブロック30について説明する。
図3(a)は、外周ブロック30の斜視構造を、図3(b)はその側面構造をそれぞれ示している。
図3(a)は、外周ブロック30の斜視構造を、図3(b)はその側面構造をそれぞれ示している。
これら図に示されるように、外周ブロック30は大きくは、シリンダブロック10の上記クランクケース部31とシリンダ外壁部32とを構成する。クランクケース部31及びシリンダ外壁部32の外周には、縦横に延設されるように、補強のための複数のリブ11が形成されている。なお、この外周ブロック30も、上記内周ブロック20と同様に、アルミニウム合金やマグネシウム合金等からなり、ダイカスト製法等を用いて一体に鋳造されている。
クランクケース部31上部には、その上方に突出するようにシリンダ外壁部32が形成されている。シリンダ外壁部32は、上述した内周ブロック20のシリンダライナ部21の外周面24と対向するように形成された内周面35を有する略環状に成形されている。このシリンダ外壁部32は、前記ウォータジャケットとなる部分を囲む外壁を構成する。
また、シリンダ外壁部32の上端部には、その外周からシリンダボア外周側に突出したフランジ36が形成されている。フランジ36の形成されたシリンダ外壁部32の頂面は、上記内周ブロック20のアッパデッキ部22(図2)を当接支持する受け面32aとなっている。
シリンダ外壁部32には、上記ヘッドボルトの挿通される複数のボルト締結穴37が設けられている。また、シリンダ外壁部32の側部にあって、上述したシリンダライナ部21が組み付けられた状態で同シリンダライナ部21の凸部28に形成されたボルト穴29(図2(a))に対応する位置には、それぞれ貫通孔39が形成されている。
図4に、図1(b)のIV−IV線に沿ったシリンダブロック10の断面構造を示す。
同図に示されるように、シリンダ外壁部32の内部には、その上方から上記内周ブロック20のシリンダライナ部21が挿入装着される。この装着により、シリンダライナ部21の外周面24とシリンダ外壁部32の内周面35との対向面間には間隙が形成されるようになっている。そして、シリンダライナ部21は、シリンダ外壁部32上部の受け面32aとアッパデッキ部22の下面とが当接される位置までシリンダ外壁部32内に挿入される。また、シリンダライナ部21下方の外周面24がシリンダ外壁部32下方の内周面35に当接されている。すなわち、シリンダライナ部21の下方部分がシリンダ外壁部32の下方部分によって支持されている。
同図に示されるように、シリンダ外壁部32の内部には、その上方から上記内周ブロック20のシリンダライナ部21が挿入装着される。この装着により、シリンダライナ部21の外周面24とシリンダ外壁部32の内周面35との対向面間には間隙が形成されるようになっている。そして、シリンダライナ部21は、シリンダ外壁部32上部の受け面32aとアッパデッキ部22の下面とが当接される位置までシリンダ外壁部32内に挿入される。また、シリンダライナ部21下方の外周面24がシリンダ外壁部32下方の内周面35に当接されている。すなわち、シリンダライナ部21の下方部分がシリンダ外壁部32の下方部分によって支持されている。
これにより、シリンダブロック10におけるシリンダ12の周囲に、シリンダライナ部21の外周面24、シリンダ外壁部32の内周面35、及び上記アッパデッキ部22の下面によって、上述のウォータジャケット13が区画形成されるようになっている。なお、上記アッパデッキ部22の下面とシリンダ外壁部32の受け面32aとの対向面間、及びシリンダライナ部21下方の外周面24とシリンダ外壁部32下方の内周面35との対向面間には、それぞれシール材(図示略)が介設されている。これにより、それら対向面間からウォータジャケット13外への冷却水の漏れがシールされている。
ここで、上述のように、シリンダライナ部21には、その外周面24において螺旋状に延びるように、且つその先端がシリンダ外壁部32の内周面35に当接するように凸部28が形成されている。そのため、この凸部28によって、ウォータジャケット13内はシリンダライナ部21の外壁に沿って螺旋状に延びる通路状に区画されている。そして、そうしたウォータジャケット13の下端から上端に向けて、或いはその上端から下端に向けて流れるように、冷却水が供給・排出されている。これにより、ウォータジャケット13内にあって冷却水を滞留なく円滑に流すことができ、冷却効率の向上を図ることができるようになる。
また、本実施の形態では、シリンダ外壁部32の内部にシリンダライナ部21が挿入装着された状態で、図4(b)に示すように、ボルト14が、シリンダ外壁部32に形成された各貫通孔39にそれぞれ挿通され、シリンダライナ部21の凸部28に形成された各ボルト穴29に螺着されている。すなわち、シリンダライナ部21とシリンダ外壁部32とがボルト締結によって一体的に固定されている。
本実施の形態では、凸部28がシリンダ外壁部32の内周面35に当接しているために、上記ボルト締結に際し、ボルト14の締付力がこの当接により規制され、過度な締め付けによってシリンダライナ部21の外周面24やシリンダ外壁部32の内周面35が変形するのを抑制することが可能になる。更に、その当接力によってボルト締結部におけるシール性の向上を図ることができるようになる。
こうしたシリンダブロック10にあっては、前述した圧入による手法を用いることなく、換言すれば、シリンダライナ部21やシリンダ外壁部32に無理な力を作用させることなくシリンダライナ部21をシリンダ外壁部32に挿入し、それらをボルト締結によって固定することができる。このため、シリンダブロック10の形成中や形成後に同シリンダブロック10に無理な力が作用することを抑制することができ、それに起因する変形を抑え、シリンダボアにおける真円度の低下を極力抑制するができるようになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)シリンダボアにおける真円度の低下を極力抑制することができるようになる。
(1)シリンダボアにおける真円度の低下を極力抑制することができるようになる。
(2)凸部28を、シリンダ外壁部32にシリンダライナ部21が取り付けられた状態でその先端がシリンダ外壁部32の内周面35に当接するように形成した。このため、前記ボルト締結に際し、ボルト14の締付力がこの当接により規制され、過度な締め付けによってシリンダライナ部21の外周面24やシリンダ外壁部32の内周面35が変形するのを抑制することが可能になる。更に、その当接力によってボルト締結部におけるシール性の向上を図ることができるようになる。
(3)凸部28を帯状に延設するようにしたために、この凸部28を補強リブとして機能させることができ、シリンダライナ部21の剛性、ひいてはシリンダブロック10の剛性を好適に高めることができる。
(4)凸部28をシリンダライナ部21の外周面24において螺旋状に延びるように形成したために、ウォータジャケット13内にあって冷却水を滞留なく円滑に流すことができ、冷却効率の向上を図ることができるようになる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施の形態において、シリンダ外壁部32の貫通孔39を通じたウォータジャケット13外への冷却水の漏れが懸念される場合には、シリンダ外壁部32の内周面35と上記凸部28の先端面との間、或いはボルト14とシリンダ外壁部32との間に例えばOリング等のシール材を介設するようにすればよい。
・上記実施の形態において、シリンダ外壁部32の貫通孔39を通じたウォータジャケット13外への冷却水の漏れが懸念される場合には、シリンダ外壁部32の内周面35と上記凸部28の先端面との間、或いはボルト14とシリンダ外壁部32との間に例えばOリング等のシール材を介設するようにすればよい。
・上記実施の形態では、内周ブロック20及び外周ブロック30を、アルミニウム合金製或いはマグネシウム合金製としていたが、例えばそれらの一方又は双方を鋳鉄製とするなど、それらの材料を任意に変更してもよい。例えば、シリンダブロック10全体の機械的強度が外周ブロック30側である程度確保されているとすれば、内周ブロック20には、比較的強度確保の難しい材料、セラミクスや焼結合金等の使用も考えられる。また、直接シリンダ12内の燃焼ガスに晒されることのない外周ブロック30には、樹脂材料等の比較的耐熱性の低い材料の使用を考慮してもよい。
・上記実施の形態では、内周ブロック20及び外周ブロック30をダイカスト製法にて成形していたが、それらの製法もこれに限らず任意に変更してもよい。
・上記実施の形態では、シリンダ12壁面に溶射により鉄等からなる保護膜を被覆形成していたが、そうした加工は行わないようにしてもよい。内周ブロック20が鋳鉄等の十分な摩耗耐性を有する材料で成形されているのであれば、その母材をそのままシリンダ12表面とすることが可能である。
・上記実施の形態では、シリンダ12壁面に溶射により鉄等からなる保護膜を被覆形成していたが、そうした加工は行わないようにしてもよい。内周ブロック20が鋳鉄等の十分な摩耗耐性を有する材料で成形されているのであれば、その母材をそのままシリンダ12表面とすることが可能である。
・上記実施の形態では、凸部28を螺旋状に延設するようにしたが、その延設態様は適宜変更可能である。凸部28を帯状に延設することにより、シリンダブロック10の剛性を高めつつ、ウォータジャケット13内における冷却水の流れ方向を任意に設定することができる。
・また、シリンダブロック10の剛性や、ウォータジャケット13内における冷却水の円滑な流動性が確保されるのであれば、上記凸部28として、シリンダライナ部21にあってそのシリンダ外壁部32への取り付けにかかる部分のみを突出形成することも可能である。
・上記実施の形態では、凸部28を、その先端がシリンダ外壁部32の内周面35に当接するように形成した。シリンダライナ部21の外周面24とシリンダ外壁部32の内周面との間隔、ひいてはウォータジャケット13の容量や、シリンダライナ部21の強度などの確保が図られるのであれば、凸部の先端とシリンダ外壁部32の内周面35とが離間する態様で同凸部を形成することも可能である。
・上記実施の形態では、凸部をシリンダライナ部21に形成するようにしたが、これに代えて、図5に一例を示すように、シリンダ外壁部32の内周面35に凸部48を形成するようにしてもよい。また、図6に他の例を示すように、シリンダライナ部21の外周面24に凸部28’を、シリンダ外壁部32の内周面35に凸部48’をそれぞれ形成することなども可能である。
・上記実施の形態では、直列4気筒式の内燃機関に用いられるシリンダブロックに本発明を適用した場合を説明した。本発明は、シリンダボアの周囲にウォータジャケットが区画形成されたシリンダブロックであれば、例えば3つ以下或いは5つ以上の気筒を有する内燃機関や、V型の内燃機関、水平対向型の内燃機関等、任意の形式の内燃機関に適用することができる。
10…シリンダブロック、11…リブ、12…シリンダ、13…ウォータジャケット、14…ボルト、20…内周ブロック、21…シリンダライナ部、22…アッパデッキ部、23…内周面、24…外周面、26…載置面、27…ボルト挿通孔、28,28’,48,48’…凸部、29…ボルト穴、30…外周ブロック、31…クランクケース部、32…シリンダ外壁部、32a…受け面、35…内周面、36…フランジ、37…ボルト締結穴、39…貫通孔。
Claims (4)
- シリンダ周囲に形成されるウォータジャケットとなる部位を境に、そのシリンダ側の壁面を構成するシリンダライナ部と、同ウォータジャケットとなる部位を囲む外壁を構成するシリンダ外壁部とに分割形成されるとともに、前記シリンダライナ部の外周面及び前記シリンダ外壁部の内周面のうちの一方に凸部を形成し、その一方に形成される凸部と他方とをボルト締結して一体的に固定されてなる
ことを特徴とするシリンダブロック。 - 前記シリンダライナ部の外周面及び前記シリンダ外壁部の内周面のうちの一方に形成される前記凸部は他方に当接される
請求項1記載のシリンダブロック。 - 前記凸部は帯状に延設される
請求項1又は2記載のシリンダブロック。 - 前記凸部は前記シリンダライナ部の外周面及び前記シリンダ外壁部の内周面のうちの一方の面において螺旋状に延設される
請求項3記載のシリンダブロック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102012204805A1 (de) * | 2012-03-26 | 2013-09-26 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Kurbelgehäuse für eine Brennkraftmaschine |
CN103696866A (zh) * | 2013-12-06 | 2014-04-02 | 潍柴动力股份有限公司 | 一种内燃机及其机体组 |
AT15665U1 (de) * | 2016-08-29 | 2018-04-15 | Avl List Gmbh | Kühlungsstruktur für eine Brennkraftmaschine |
-
2004
- 2004-01-29 JP JP2004021813A patent/JP2005214074A/ja active Pending
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DE102012204805A1 (de) * | 2012-03-26 | 2013-09-26 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Kurbelgehäuse für eine Brennkraftmaschine |
CN103696866A (zh) * | 2013-12-06 | 2014-04-02 | 潍柴动力股份有限公司 | 一种内燃机及其机体组 |
AT15665U1 (de) * | 2016-08-29 | 2018-04-15 | Avl List Gmbh | Kühlungsstruktur für eine Brennkraftmaschine |
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