JP4277472B2 - 設置レベル調整機構付き装置とレベル調整方法 - Google Patents

設置レベル調整機構付き装置とレベル調整方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は設置レベル調整機構を備えた装置に関し、設置場所が頻繁に変えられる装置の水平度(レベル)を自動的に精密に設定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
機械装置や電子装置には、装置の姿勢を水平に設定して設置するものが多く、装置の下面の四隅には高さ調整が可能はハイトアジャスタが設けられている。ハイトアジャスタは一般にねじ構造となっていて、ねじを正転させるとハイトアジャスタは装置下面からの突出長さが長くなり、逆転させるとハイトアジャスタが装置内に入り、装置下面からの突出長さが短くなる。
【0003】
設置した装置の水平度調整(レベル出し)は、作業者がハイトアジャスタのねじをスパナ等を用いて手で回して行なうため、手間暇を要していた。この問題に鑑み、装置のレベル出し作業を自動化する技術が特開平8−320729号公報に開示されている。
【0004】
特開平8−320729号公報で開示されている装置は、調整自在のハイトアジャスタを複数有する設置高さ調整付き物体であって、前記物体の水平X軸方向の水平度を検出するX軸水準センサと、前記物体の水平Y軸方向の水平度を検出するY軸水準センサと、前記X軸水準センサおよびY軸水準センサの検出信号に基づいて前記ハイトアジャストの物体からの突出長さを調整する高さ調整機構を具備する。前記X軸水準センサおよびY軸水準センサは水準器の気泡を検出する複数の並んだ水準センサとからなり、前記X軸水準センサおよびY軸水準センサのそれぞれの水準センサのON、OFF状態に基づいて所定のハイトアジャスタが制御される。前記ハイトアジャスタはねじ軸に沿って移動する可動体が連結され、前記ねじ軸は制御モータによって正逆回転制御されるものである。又、装置本体の支持脚近傍に変位センサを設け床面との距離を計測して、その大小によってハイトアジャスタの突出長さを調整することも記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開平8−320729号公報では、X軸水準センサ及びY軸水準センサに水準器と水準器の気泡を検出する複数のセンサを用いている。一般に気泡式水準器は感度が一目盛り0.02/1000(約4秒)(第1種)から0.1/1000(約20秒)(第3種)と極めて高い。このため、水準器気泡の位置を複数の水準センサのON、OFF状態に基づいて検出して、高さ調整機構を制御しようとすると、制御系が不安定になり易いため、高さ調整機構の速度(例えばブレーキ付きステッピングモータに加えるパルスレート)を極めて遅く制限する必要がある。そのため、自動レベル調整に長時間を要するという問題がある。
【0006】
さらに、4本以上のハイトアジャスタを有する装置では、装置の水平度が出ても全てのハイトアジャスタの支持脚にかかる力が均等であるとの保証は無く、極端な場合には1本の支持脚が床面から浮いていて、その支持脚には荷重が全くかからない状態も存在しうる。このような場合には装置のフレームに変形が生じたり、短時間で装置の水平度が狂う恐れがある。
【0007】
又、変位センサで床面との距離に応じてハイトアジャスタの突出長さを調整する方法だけでは、床面の凹凸の影響を受けて装置本体の水平度を高精度に調整することは難しい。
【0008】
そこで、本発明の目的は、短時間に装置のレベル調整が可能で、レベル調整後に複数の装置支持脚に荷重がほぼ均等に作用するような設置レベル調整機能付き装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は粗レベル検出機構と精レベル検出機構を備え、装置設置時、又は装置移動時に粗レベル検出機構で検出した値に基づいて、高速に粗レベル調整を実施し、その後、精レベル検出機構の検出値に基づいて低速で精レベル調整を実施するように構成した。
【0010】
また、支持脚が均等に装置本体荷重を分担する場合、支持脚を突出するためのモータの駆動トルクを、装置本体荷重を支持脚数で割った値より小さく設定して駆動する第1の粗レベル調整を行い、次に粗レベル検出機構で検出した検出に基づいて第2の粗レベル調整を行い、次に精レベル検出機構の検出値に基づいて精レベル調整を行う、3段階の制御を行うようにした。
【0011】
なお、第1の粗レベル調整を省略して第2の粗レベル調整と、精レベル調整とを行う2段階の制御方法でも良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付けてある。
【0013】
図1は本発明の一実施例である設置レベル調整機構付き装置の外観を示す斜視図である。
【0014】
設置レベル調整機構付き装置の本体1は、所定の処理、加工、表示等の係わる装置であるが、本発明が装置の水平度調整(レベル出し)に係わるものであることから、その内容構造の説明は省略する。装置本体1は、特に限定されないが、外観的に見て矩形体となり、装置本体1は4つの高さ調整機構2で支持されている。高さ調整機構2の下部からは支持脚3が突出しており、高さ調整機構2によってその突出長さが制御される。本実施例では支持脚3は装置本体1に対して、奥左をH、手前左をH、手前右をH、奥右をHと呼ぶ。
【0015】
装置本体1内には設置レベル調整を行なうための制御装置4が内蔵されている。また、装置本体1の正面には制御装置4の操作パネル5が配置されている。なお、本実施例のように、操作パネル5が取り外し自在な操作ペンダントとしても良い。また、装置本体1の上面(内部でもよい)には装置本体1の水平度を検出するための水準センサユニット6は設けられている。
【0016】
図2に水準センサユニット6の一構成例を示す。図3に水準センサユニットの配置の平面図を示す。水準センサユニット6は、高精度に水準を計測し、高精度のレベル調整を行うための制御に用いられるX軸水準センサユニット7とY軸水準センサユニット8からなる精レベル検出機構(第1の水準センサと言う場合もある)と、粗い精度で水準を計測し、短時間で粗いレベル調整のための制御に用いられる傾斜センサユニット9からなる粗レベル検出機構(第2の水準センサという場合もある)とから構成されている。
【0017】
X軸水準センサユニット7はX軸水準器10の気泡を感知する水準センサX,X,Xが設けられている。これらの水準センサは、装置本体1のX方向水準が精レベル許容値以内のときには全てがON信号を発生し、装置本体1が左右に傾き、気泡がセンサの下から外れると、外れたセンサはOFF信号を発生する。なお、後述するように、X軸水準センサのうち中央部に設けた水準センサXを粗レベル検出機構として用いることも出来る。
【0018】
Y軸水準センサユニット8もX軸水準センサユニット7と同様な構成であり、Y軸水準器11の気泡を感知する水準センサY,Y,Yが設けられている。これらの水準センサは装置本体1のY方向水準が許容値以内のときには全てがON信号を発生し、装置本体1が前後に傾き、気泡がセンサの下から外れると、外れたセンサはOFF信号を発生する。なお、X軸水準センサと同じくY軸水準センサのうち中央の水準センサYを粗レベル検出機構として用いることも出来る。
【0019】
水準センサの感度と精度は使用する水準器の感度とセンサX、X及びY、Yの設置位置で決まる。1種の水準器を用いた場合、水泡が一目盛り(約2mm)移動する傾斜は0.02/1000であり、例えばセンサX、X及びY、Yを水準が出た状態における水泡端から2mmの位置に設置した場合は、水準センサは0.02/1000の傾斜を検知することができる。
粗レベル検出機構である傾斜センサユニット9はX軸傾斜振り子12とY軸傾斜振り子13を備えている。X軸傾斜振り子12の下部には傾斜センサαとαが設けられている(本実施例では振り子の面の有無を検出する光センサが設けてある)。装置本体1のX方向水準が粗レベル許容値以内のときには傾斜センサαとαの両方がOFF信号を発生し、装置本体1が左右に傾き、X方向水準が粗レベル許容値から外れると一方の傾斜センサがON信号を発生する。Y軸傾斜振り子13の下部にはX軸と同様に傾斜センサβとβが設けられている。装置本体1のY方向水準が粗レベル許容値以内のときには両方がOFF信号を発生し、装置本体1が左右に傾き、Y方向水準が粗レベル許容値から外れると一方の傾斜センサがON信号を発生する。振り子式傾斜センサの感度は振り子12、13の長さに比例する。振り子の長さを200mm、振り子の端面から0.4mmの位置にセンサが配置されている場合には約0.4/200=2/1000の傾斜をセンサが検知する。なお傾斜センサとして光センサを用いたが磁気センサ等を用いても良いことは言うまでも無い。
【0020】
図4は本体1に対して右側に配置された高さ調整機構2(H及びH)の構造を示す側面図である。また、図5に高さ調整機構2の詳細構成を示す。
他の高さ調整機構2も向きの違いはあるが同様の構造である。高さ調整機構2のフレーム21は本体1のフレーム(2点鎖線で表示)を下部から抱え込んでいる。フレーム21には制御モータ22が取付けられており、制御モータ22の出力軸は継手23を介して回転・直進変換機構24の入力軸と連結されている。回転・直進変換機構24は制御モータ22の回転を直進変換機構24の出力軸25の直進運動に変換する。回転・直進変換機構24はウオーム歯車機構とねじ機構の組み合わせから構成されている。また、回転・直進変換機構24は制御モータ22のトルクを出力軸25の推力として外部に伝えるが、出力軸25に軸方向の外力を加えても制御モータ22を回転させることがないセルフロック機能を備えている。回転・直進変換機構24の出力軸は自在継手26を介してスライドブロック27に連結され、スライドブロック27には支持脚Hが結合されている。フレーム21に取り付けられたガイドロッド28はスライドブロック27の動きを上下方向のみに拘束する働きをする。
【0021】
制御モータ22の背面側の軸29には、軸29の回転位置によってセンサ31の入力光を遮る遮光板30が取付けられている。遮光板30は半円状となっており、制御モータ22の1/2回転はセンサ31を遮光し、残りの1/2回転は透光する。
【0022】
スライドブロック27にはセイサドグ32が取付けられており、高さ調整機構2のフレーム21側の上下に設けた2つのセンサ33、34によって、センサドグ32の移動に伴って上限位置と下限位置を検出する構成となっている。すなわち、これらのセンサ33、34のうちのどちらか一方がOFFすると、高さ調整機構2は非常停止状態となる。
【0023】
図6に操作パネルの外観を示す。本操作パネルは前にも述べたようにペンダントスイッチタイプとしてあり、各ボタン等は次のように配置されている。信号ケーブル51側を上側とすると、下側に、非常停止ボタン41と表示機能付き警報ブザー42が配置され、その上部に表示ランプ付き押しボタンが複数配置されている。本実施例では表示ランプ付き押しボタンは、下側から、電源ボタン43、手動上昇ボタン45、自動運転ボタン44、手動下降ボタン46、左奥(H)選択ボタン47、右手前(H)選択ボタン49、左手前(H)選択ボタン48、右奥(H)選択ボタン50の順に配置してある。この配置は自由に変更できることは言うまでもない。
【0024】
図7から図10に設置レベル調整自動運転の制御フローチャートを示す。
図7は自動調整運転制御の基本的なフローチャートを示したものである。自動調整運転を選択(61)すると、プログラムは第1粗レベル調整(62)、第2粗レベル調整(63)、精レベル調整(64)、支持脚支持力調整(65)の順番に制御を実行し、自動調整運転を終了(66)する。尚、本図では第1粗レベル調整、第2粗レベル調整を行うようにしているが、第1粗レベル調整は省略して第2粗レベル調整から調整を開始しても良い。
図8は第1粗レベル調整(62)の制御内容である。第1粗レベル調整が開始(71)すると、モータトルク(モータ推力とも言う)を低トルク(電流制御により行う)に設定する(72)と共に、モータ速度を高速(モータに印加するパルスレートを制御する)に設定(73)する。ここで、本実施例では装置本体重心位置が複数本設置した支持脚の略中央部に位置するものとしている。このとき、低トルクとは本実施例では高さ調整機構2の有効推力が装置重量を支持脚数で割った値(本実施例では装置重量の4分の1)よりもやや低い値となるトルクである。
【0025】
その後、HからHまでの全ての支持脚を突き出す方向にモータを駆動する(74)。装置本体1の重心の水平面投影位置はほぼ装置の中心にあるため、装置本体1のレベルが出ていれば各支持脚HからHは装置重量のほぼ4分の1をほぼ均等に支持する。しかし、レベルが出ていないと本体1の重量は3本の脚で支持されるため1本の脚には殆ど荷重が作用せず、残り3本の脚には4分の1以上の荷重が作用している。従って、手順74でHからHまでの全ての支持脚を突き出す方向にモータを駆動すると装置重量の4分の1以上の荷重を支えている脚は動かず、支持している荷重が装置重量の4分の1以下の支持脚のみが伸長し、伸長につれて負担荷重が上昇する。その結果、各支持脚の支持荷重の分担が変化し、最終的に各支持脚の荷重負担が装置重量の約4分の1の値になったところで、全ての支持脚が伸長できなくなる。
【0026】
この状態は高さ調整機構2の制御モータ22に設けられた遮光板30の動きをセンサ31で検出して判断できる。例えば、制御モータ22が入力パルス数400パルスで1回転する場合には、半円の遮光板30がセンサ31の光を遮るのは200パルス分であり、残りの200パルス分は遮光しないため、モータ22が回転している場合には200パルス毎にセンサ31の出力がONからOFFへ、OFFからONへと交互に変化する。従って200パルス以上のパルスが印加されたにもかかわらず、センサ31の出力が変化しない場合にはモータ22が停止状態にあると判断することができる。手順75で全てのモータが停止状態になったことを判断し、モータ22への通電を止めて(76)、第1粗レベル調整が終了する(77)。
【0027】
なお、本実施例では装置本体の重心位置が、各支持脚の中央部に位置するとして説明したが、重心が一方側に片寄っている場合は、片寄りに応じて各支持脚毎に発生する駆動トルク(推力)を変えて制御すれば良い。すなわち、全体の支持脚3に加わるトルクの合計が本体1の荷重より小さな値になるように、各支持脚の駆動トルクを設定すればよい。このように、第1粗レベル調整は床面の凹凸による装置の傾きに関係無く、浮いた支持脚3が無いように調整するものである。
【0028】
その後、第2粗レベル調整動作へと移行する(78)。
【0029】
なお、第1粗レベル調整では制御モータ22のトルクを低トルクに設定し、制御モータ22の停止状態を検出して第1粗レベル調整終了を判定したが、この方法の代わりに、各支持脚3に荷重センサを設け、その検出値を制御装置4にフィードバックして高さ調整機構2の推力を制御する方法もあるが、その方法を用いても本発明の趣旨と何ら異なるものではない。
【0030】
図9に第2粗レベル調整動作(63)の制御手順を示す。
先ず、モータ22の出力トルクの限界値を高トルクに設定(102)し、モータの速度を中速に設定する(103)。最初にX軸の第2粗レベル調整を開始(104)する。ここではX軸傾斜センサαとαの出力状態をチェックする(105)。ここで、振り子12がセンサαとαの両方を遮光し、ともにOFF状態にあればX軸の第2粗レベルの許容値内に装置のレベルが入っているため、手順は112に移行し、X軸第2粗レベル調整は終了する。もしもαとαのいずれかがON状態、例えば、左側のセンサαがON状態の場合(106)は装置本体1が左側に傾いていることを示すため、この場合は左側の支持脚HとHを突き出す方向にモータ22を回転させる(107)。逆にαがON状態の場合は装置本体1が右側に傾いていることを示すため、この場合は右側の支持脚H3とH4を突き出す方向にモータ22を回転させる(110)。いずれのケースにおいても、センサαとαの状態を監視し、センサの出力信号の状態が変化したことを検知したら(108及び111)モータ22の回転を停止(109)してX軸の第2粗レベル調整を終了する(112)。その後、113から119の手順に従って、軸の第2粗レベル調整を実行する。ここでは、監視するセンサがβとβに変わり、同時に駆動する支持脚の組み合わせがHとH,またはHとHに変るが調整の手順はX軸と同様のため、説明を省略する。尚、第2粗レベル調整を始めるに当たって、各センサα、α、β、βが全てOFFであれば、第2粗レベル調整を行わずに、精レベル調整に移行することは言うまでもない。
図10に精レベル調整動作(64)の制御手順を示す。
【0031】
先ず、モータ22の出力トルクの限界値を高トルクに設定(202)し、モータの速度を低速に設定する(203)。最初にX軸の精レベル調整を開始(204)する。ここでは、X軸水準センサX、X及びXの出力状態をチェックする(205)。ここで、X軸水準器10の気泡が略中央にあり、X、X及びXが全てON状態にあればX軸の精レベルの許容値内に装置のレベルが入っているため、手順は212に移行し、X軸精レベル調整は終了する。もしもXとXのいずれかがOFF状態、例えば、左側のセンサXがOFF状態の場合(206)は、装置本体1が左側に傾いていることを示す。この場合は左側の支持脚HとHを突き出す方向にモータ22を回転させる(207)。逆にXがOFF状態の場合は、装置本体1が右側に傾いていることを示す。この場合は右側の支持脚H3とH4を突き出す方向にモータ22を回転させる(210)。いずれのケースにおいても、センサXとXの状態を監視し、センサの状態が変化したことを検知したら(208及び211)モータ22の回転を停止(209)してX軸の精レベル調整を終了する(212)。その後、213から219の手順に従って、Y軸の精レベル調整を実行する。ここでは、監視するセンサがY、Y及びYに代わり、同時に駆動する支持脚の組み合わせがHとH,またはHとHに変るが調整の手順はX軸と同様のため、説明を省略する。
【0032】
なお、本実施例でモータ速度を低速、中速、高速としているがその割合は、低速を1とすると中速は2、高速は4程度にしている。なお、この速度変化の割合は本実施例に限られるものではない。
【0033】
図10に支持脚支持力調整の制御手順を示す。支持脚支持力調整が開始(301)すると、モータトルクを低トルクに設定(302)すると共に、モータ速度を低速に設定(303)する。その後の304から307の手順は第1粗レベル調整の手順と同じため、説明を省略する。なお、各支持脚が浮いた状態ではなく、装置本体の重量が略均等にかかっている場合は、本処理を行う必要は無い。
【0034】
以上の手順を終了して、設置レベル調整が完了(308)する。
【0035】
図11に、第2粗レベル調整の他の実施例をフローチャートを示す。本実施例では、傾斜センサユニット9は使用せずに、X軸、及びY軸の水準センサのうちの中央のセンサX、Yを粗レベル検出機構として使用するようにしたものである。このときのX軸水準センサXの感度と精度はX、又はXとXの距離が約10目盛り離れており(約20mm)移動する傾斜は0.2/1000と高精度の検出センサの10倍程度感度が下がる。又Y軸水準センサYも同程度の感度である。また、粗レベル検出時には、他のX軸水準センサX、X及びY軸水準センサY、Yは装置の傾き方向を検出するために用いている。
【0036】
先ず、モータ22の出力トルクの限界値を高トルクに設定(402)し、モータの速度を中速に設定する(403)。最初にX軸の第2粗レベル調整を開始(404)する。ここではX軸水準センサXの出力状態をチェックする(405)。ここで、X軸水準器10の気泡が中央近くにあり、XがON状態にあればX軸の第2粗レベルの許容値内に装置のレベルが入っているため、手順は412に移行し、X軸第2粗レベル調整は終了する。もしもXがOFF状態にあり、左側のセンサXもOFF状態の場合(406)は装置本体1が左側に傾いていることを示すため、この場合は左側の支持脚HとHを突き出す方向にモータ22を回転させる(407)。逆にXがOFF状態の場合は、装置本体1が右側に傾いていることを示すため、この場合は右側の支持脚H3とH4を突き出す方向にモータ22を回転させる(410)。いずれのケースにおいても、センサX0の出力信号の状態を監視し、センサの出力信号の状態が変化したことを検知したら(408及び411)モータ22の回転を停止(409)してX軸の第2粗レベル調整を終了する(412)。その後、413から419の手順に従って、Y軸の第2粗レベル調整を実行する。ここでは、監視するセンサがY、Y及びYに変わり、同時に駆動する支持脚の組み合わせがHとH,またはHとHに変るが調整の手順はX軸と同様のため、説明を省略する。
【0037】
以上は自動レベル調整の手順であるが、装置の高さを全体的に調整したい場合には、図5に示した操作パネル5の左奥(H)選択ボタン47、左手前(H)選択ボタン48、右手前(H)選択ボタン49、右奥(H)選択ボタン50の全てを選択し、手動上昇ボタン45を押すと装置本体1全体が上昇し、手動下降ボタン46を押すと装置本体1全体が下降する。また、47から50までのボタンの組み合わせを選択することにより、HからHまでの任意の支持脚を手動昇降させることが可能である。
【0038】
以上のように、本発明の構成とすることで、粗レベル調整を高速、又は中速で行い、精レベル調整を低速で行うようにしたため、制御系は安定に制御でき、かつ短時間にレベル調整を行うことが出来る。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、短時間に装置のレベル調整が可能な設置レベル調整機能付き装置を実現することが可能となり、また、レベル調整後に複数の装置の支持脚に、荷重が略均等に作用するような設置レベル調整機能付き装置を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の設置レベル調整機能付き装置の外観を示す斜視図である。
【図2】水準センサユニットの一構成例を示す斜視図である。
【図3】水準センサユニットに設けられたセンサの配置を示す平面図である。
【図4】装置本体に対して右前に配置された高さ調整機構の構造を示す側面図である。
【図5】図4の高さ調整機構の詳細を示した図である。
【図6】操作パネルの外観を示す正面図である。
【図7】本発明の全体動作のフローチャートである。
【図8】第1粗レベル調整の動作のフローチャートである。
【図9】第2粗レベル調整の動作のフローチャートである。
【図10】精レベル調整の動作のフローチャートである。
【図11】支持脚支持力調整の動作のフローチャートである。
【図12】第2粗レベル調整の他の動作のフローチャートである。
【符号の説明】
1…装置本体、2…高さ調整機構、3…支持脚、4…制御装置、5…操作パネル、6…水準センサユニット、22…制御モータ、24…回転・直進変換機構、26…自在継手、30…遮光板。

Claims (3)

  1. セルフロック機能と、複数の高さ調整機構とを備えた装置において、
    装置本体の傾斜を粗い精度で検出する粗レベル検出機構と傾斜を高精度に検出する精レベル検出機構を設け、
    前記各高さ調整機構は推力を可変する推力調整機構と、速度を調整する速度調整機構とを有し、
    前記粗レベル検出機構の検出値に基づいて前記推力調整機構により各高さ調整機構の推力の合計が装置本体重量より小さくなるように設定すると共に、前記速度調整機構により速度を高速に設定して粗レベル調整を行う粗レベル調整機構と、
    前記精レベル検出機構の検出値に基づいて前記推力調整機構により各高さ調整機構の推力の合計が装置本体重量より大きくなるように設定すると共に、前記速度調整機構により速度を低速に設定して精レベル調整を行う精レベル調整機構とを
    設けたことを特徴とする設置レベル調整機構付き装置。
  2. 請求項1記載の設置レベル調整機構付き装置において、
    前記各支持脚の推力調整機構は、
    装置本体重量の重心位置が略中央部の場合は、装置本体重量を支持脚数で割った値より小さく設定し、
    重心が一方にずれている場合は、装置本体重量を支持脚数で割った値を前記重心位置に応じて比例配分するようにした
    ことを特徴とする設置レベル調整機構付き装置。
  3. セルフロック機能を有する複数の高さ調整機構を備えた装置のレベル調整方法であって、
    前記高さ調整機構の高さを可変するモータの推力の合計値が装置本体の重量より小さくなるように設定して、前記モータを高速で駆動して第1の粗レベル調整行い、
    その後、前記モータの推力を前記第1の粗レベル調整よりも大きく、かつ速度を前記高速より低い中速に設定して、粗レベル検出機構の検出値に基づいて第2の粗レベル調整を行い、
    その後、前記モータの推力は大きい状態のままモータ速度を前記中速より低い低速に設定して、高精度の精レベル検出機構の検出結果に基づいて精レベル調整を行うようにしたことを特徴とする装置のレベル調整方法。
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