JP4277012B2 - 多数個取り配線基板 - Google Patents

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Description

本発明は、セラミック基板における製品領域内に複数の配線基板を平面方向に沿って配列した多数個取り配線基板に関するものである。
従来、半導体素子や水晶発振子などの電子部品を収容するための小型のセラミックパッケージが各種提案されている。この種のセラミックパッケージに用いられるセラミック製配線基板は上面にて開口するキャビティを有しており、電子部品はそのキャビティの底面に実装される。セラミック製配線基板を効率よく製造するための手法の一つとしては、従来、多数個取りという手法がよく知られている。図8,図9に示されるように、この手法においては、まず、製品領域121内に複数の配線基板115が配列された広い面積の多数個取り配線基板110を作製する。製品領域121は製品にならない捨て耳領域131によって包囲されている。次いで、これを分割して個々の配線基板115を得る。得られた配線基板115のキャビティ141の底面にはメタライズ層122が形成されている。そして、そのメタライズ層122上に図示しない電子部品を実装することにより、セラミックパッケージが完成するようになっている。なお、これと類似の技術は、例えば、特許文献1,2,3にも開示されている。
特開平2002−324973号公報(図1参照) 特開平2001−217334号公報(図1参照) 特開平2002−158306号公報(図1参照)
図8,図9に示した従来の多数個取り配線基板110は、通常、導体ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートを複数枚用意し、それらを積層圧着して焼成することにより作製される。しかしながら、焼成工程を経ると、基板外周部の捨て耳領域131が上面112側に反ってしまう(図9参照)。このため、捨て耳領域131の近くにある配線基板115のキャビティ底面のコプラナリティが悪くなり、当該配線基板115については電子部品をうまく実装できなくなるという問題がある。また、この場合には配線基板115の良品率も低下してしまう。
特許文献1においては、基板外周部の反りの低減を目的として、捨て耳領域に複数のダミーキャビティを配置する技術が開示されている。また、特許文献2,3においては、基板外周部の反りの低減を目的とするとは明示されていないが、捨て耳領域に複数のダミーキャビティを配置する技術が開示されている。
ところが、特許文献2に開示された従来技術では、そもそもキャビティよりも小面積のダミーキャビティが、製品領域の外周に沿って非連続的に配置されているに過ぎない。従って、この構成では基板外周部の反りを十分に低減することができない。特許文献3に開示された従来技術では、キャビティと同程度の寸法のダミーキャビティが配置されていることから、反りの低減という観点からすると、特許文献2に開示された従来技術に比べて一見有利であると考えられる。しかし、これにおいてもダミーキャビティが製品領域の外周に沿って非連続的に配置されているため、反りを十分に低減することができない。
特許文献1に開示された従来技術では、キャビティと同面積のダミーキャビティと、それよりも小面積のダミーキャビティとが、製品領域の外周に沿って連続的に配置されている。従って、この構成では基板外周部の反りをある程度低減しうるものと考えられる。しかしながら、製品領域における個々の配線基板の周囲にもダミーキャビティが配置されているため、製品領域から多くの配線基板を得ることができない。つまり、製品部分とはいえどもその中には結局捨ててしまう面積分が多く含まれるため、材料の無駄が多く、多数個取りのメリットを十分に享受できないという問題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、基板外周部の反りが少なくて、しかも材料の無駄が少ない多数個取り配線基板を提供することにある。
上記課題を解決するための手段(手段1)としては、主面を有するセラミック基板に製品領域が設けられ、その製品領域の周囲に捨て耳領域が設けられるとともに、前記製品領域内に、前記主面にて開口するキャビティと、そのキャビティの底面上に形成された素子搭載用のメタライズ層とを有する複数の配線基板が平面方向に沿って縦横にかつ隙間なく配列された多数個取り配線基板において、前記主面にて開口し、前記キャビティの寸法に略等しい寸法を有する複数のダミーキャビティを、前記捨て耳領域において前記製品領域の外周に沿って連続的に配列するとともに、前記複数のダミーキャビティからなる列が前記製品領域を2周以上包囲するようにしたことを特徴とする多数個取り配線基板がある。また、上記課題を解決するための別の手段(手段2)としては、主面を有するセラミック基板に製品領域が設けられ、その製品領域の周囲に捨て耳領域が設けられるとともに、前記製品領域内に、前記主面にて開口するキャビティと、そのキャビティの底面上に形成された素子搭載用のメタライズ層とを有する複数の配線基板が平面方向に沿って縦横にかつ隙間なく配列された多数個取り配線基板において、前記主面にて開口し、前記キャビティの寸法に略等しい寸法を有する複数のダミーキャビティを、前記捨て耳領域において前記製品領域の外周に沿って連続的に配列するとともに、前記セラミック基板の厚さ方向に沿って前記製品領域及び前記捨て耳領域を切断した面において、前記製品領域の両側に位置する前記捨て耳領域の各々に、少なくとも2つ以上のダミーキャビティが存在するようにしたことを特徴とする多数個取り配線基板がある。
従って、この手段1,2の構成によれば、キャビティの寸法に略等しい寸法を有する複数のダミーキャビティを、捨て耳領域において製品領域の外周に沿って連続的に配列しているため、基板外周部の反りが十分少ない多数個取り配線基板となる。よって、捨て耳領域の近くにある配線基板のコプラナリティが向上し、部品実装性に優れた配線基板を高い歩留まりで得ることができる。また、製品領域においては複数の配線基板が平面方向に沿って縦横にかつ隙間なく配列しているため、製品領域から比較的多くの配線基板を得ることができる。よって、材料の無駄が少ない多数個取り配線基板となる。
この多数個取り配線基板は、主面を有するセラミック基板を用いて構成されている。この多数個取り配線基板の最大反り量は0μm以上55μm以下であり、好ましくは0μm以上40μm以下である。最大反り量がこの程度であれば、捨て耳領域の近くにある配線基板のコプラナリティも、良品の範囲内となるからである。ここで最大反り量とは、表面粗さ計を用いて主面の表面粗さを測定したときのMAX値とMIN値との差(μm)のことをいうものとする。
セラミック基板の好適例としては、アルミナ、ベリリア、窒化アルミニウム、窒化ほう素、窒化珪素、低温焼成セラミックなどを主体とするセラミック多層基板などを挙げることができる。セラミック基板には製品領域及び捨て耳領域が設けられる。製品領域はセラミック基板の略中央部に設けられ、捨て耳領域はその製品領域の周囲(つまり基板外周部)に設けられる。
製品領域内には、製品である複数の配線基板が配列されている。複数の配線基板は、基板の平面方向に沿って縦横にかつ隙間なく配列されている。例えば、製品領域が略矩形状である場合、その製品領域内に同じく略矩形状をした複数の配線基板を基板の平面方向に沿って縦横にかつ隙間なく配列することがよい。具体的には、配線基板となるべき部分以外の部分、例えばダミーキャビティが設けられた部分などを設けず、配線基板を密集させて配列することを意味する。
複数の配線基板は、主面にて開口するキャビティ1つまたは2つ以上のキャビティをそれぞれ有している。キャビティの平面視形状は任意であるが、一般的には略矩形状である。キャビティの底面上には、1つまたは2つ以上の素子搭載用のメタライズ層が形成されている。かかるメタライズ層は、タングステン、モリブデン、チタン等を含む導体ペーストを印刷して焼成することにより形成可能である。
セラミック多層基板を用いた多数個取り配線基板である場合、配線基板は、素子搭載用のメタライズ層以外の導体層をさらに備えていてもよい。このような導体層としては、例えば、配線基板の内部に設けられたメタライズ層からなる内層導体パターンや、配線基板の主面と反対側の面に設けられたメタライズ層からなるパッドなどを挙げることができる。一般的にいって素子搭載用のメタライズ層は、個々の面積が大きいことに加え、配線基板における占有面積も比較的大きい。これに対して内層導体パターンやパッドは、個々の面積が小さいことに加え、配線基板における占有面積が比較的小さい。
多数個取り配線基板の捨て耳領域には、複数のダミーキャビティが設けられている。複数のダミーキャビティは、キャビティと同様に主面にて開口し、キャビティの寸法に略等しい寸法を有している。その理由は、このような寸法を設定すると、複数のキャビティを設けた製品領域と複数のダミーキャビティを設けた捨て耳領域との焼成収縮率の差を確実に小さくできるからである。具体的には、複数のダミーキャビティの平面視形状、最大辺寸法及び深さを、キャビティの平面視形状、最大辺寸法及び深さとそれぞれ等しくすることが好適である。また、この構造であれば、製品領域における設計ルールを殆ど変更せずに捨て耳領域を設計でき、都合がよい。
複数のダミーキャビティは、捨て耳領域において製品領域の外周に沿って連続的に配列される。この場合、複数のダミーキャビティからなる列は、製品領域を2周以上包囲しているようにする。言い換えると、セラミック基板の厚さ方向に沿って製品領域及び捨て耳領域を切断した面において、前記製品領域の両側に位置する前記捨て耳領域の各々に、少なくとも2つ以上のダミーキャビティが存在しているようにする。当該列が1周のみであると、基板外周部の反りを十分に軽減できないおそれがあるからである。ただし、当該列の周数があまりに多すぎると、製品領域に対する捨て耳領域の比率が大きくなってしまい、材料の無駄が多くなるおそれがある。従って、当該列は製品領域をせいぜい2周または3周程度包囲していれば足りる。
隣接するダミーキャビティ間の距離は、隣接するキャビティ間の距離に略等しいことが好ましい。その理由は、このような関係を設定しておけば、複数のキャビティを設けた製品領域と複数のダミーキャビティを設けた捨て耳領域との焼成収縮率の差を確実に小さくできるからである。
ここで、キャビティの底面に素子搭載用のメタライズ層のような比較的広い面積のメタライズ層が形成されていても、ダミーキャビティの底面には同様のメタライズ層が形成されていないことが好ましい。その理由は以下のとおりである。即ち、反りの発生要因の一つとしては、セラミックとメタライズ層を構成する金属との焼成収縮率差が挙げられる。そして、セラミックにおける金属の占有面積が多くなれば、焼成収縮率の不整合の影響が拡大して、反りの度合いが大きくなるからである。従って、ダミーキャビティの底面には、敢えてこの種の広い面積のメタライズ層を存在させないほうが、反りの軽減のためには好適である。それゆえ、ダミーキャビティの底面上にメタライズ層が全く存在せず、セラミック面が完全に露出している態様が好ましい。
製品領域の内部にライン幅が100μm以下の内層導体パターンが存在している場合、同様の大きさの内層導体パターンを捨て耳領域の内部にも略等しい密度で存在させるようにしてもよい。この程度の細い内層導体パターンは、基板外周部に設けたとしても反りの発生要因にはなりにくいからである。また、この構造であれば、製品領域における設計ルールを殆ど変更せずに捨て耳領域を設計でき、都合がよいからである。
さらに、製品領域の裏面側に直径100μm以下のパッドが存在している場合、同様の大きさのパッドを捨て耳領域の裏面側にも略等しい密度で存在させるようにしてもよい。この程度の小径のパッドは、基板外周部に設けたとしても反りの発生要因にはなりにくいからである。また、この構造であれば、製品領域における設計ルールを殆ど変更せずに捨て耳領域を設計でき、都合がよいからである。
製品領域の主面側及び裏面側のうちの少なくとも一方には、多数個取り配線基板を個々の配線基板に分割するための分割溝が形成されていてもよい。この場合、同様の分割溝を捨て耳領域の主面側及び裏面側のうちの少なくとも一方に設けるようにしてもよい。このような分割溝は、基板外周部に設けたとしても反りの発生要因になりにくいからである。また、この構造であれば、製品領域における設計ルールを殆ど変更せずに捨て耳領域を設計でき、都合がよいからである。
以下、本発明を具体化した実施形態の多数個取り配線基板10を図1〜図7に基づき説明する。
図1,図2等に示す実施形態の多数個取り配線基板10は、複数個のセラミックパッケージ15(配線基板)を同時に得るための基板である。この多数個取り配線基板10は、表面12(主面)及び裏面13を有する平面視矩形状のセラミック基板11により構成されている。このセラミック基板11は、50mm角かつ最大厚みT1が約1mmであって、アルミナ焼結体を主体としている。また、本実施形態のセラミック基板11は、図4に示されるように、複数の層において導体層(メタライズ層22、内層導体パターン23,24,25、パッド26)を有する多層基板となっている。
セラミック基板11には、製品領域21及び捨て耳領域31が設けられている。製品領域21は、セラミック基板11の略中央部において平面視矩形状に設けられている。捨て耳領域31は、製品領域21の周囲(つまり基板外周部)において平面視矩形枠状に設けられている。
製品領域21内には、製品である複数の矩形状のセラミックパッケージ15が、基板の平面方向に沿って縦横に格子状に配列されている。図1では便宜上セラミックパッケージ15を縦7個かつ横8個で配列した様子を示しているが、実際にはこの数倍程度の個数を配列してもよい。従って、製品領域21の占有面積は、実際には図1に示す状態よりも大きい。また、製品領域21において各セラミックパッケージ15は、隙間なく密集した状態で配列されている。
各々のセラミックパッケージ15は、表面12にて開口する平面視矩形状のキャビティ41をそれぞれ有している。図3等に示されるように、本実施形態ではキャビティ41の縦横の寸法が2.5mm×2.0mm、最大の辺の寸法L3が2.5mmとなっている。また、キャビティ41の深さは0.2mm〜0.4mmの範囲内に設定されていて、セラミック基板11の最大厚みT1の1/2〜1/5程度の大きさとなっている。隣接するキャビティ41,41間の距離L1は、ここでは数百μmに設定されている。図3,図4に示されるように、隣接するキャビティ41,41の間の領域はリブ16となっている。複数のリブ16はセラミック基板11の表面12側において縦横に交差しており、各リブ16の中央部にはV字状の分割溝17が形成されている。また、セラミック基板11の裏面13側において各リブ16に対応する箇所にも、同様にV字状の分割溝17が形成されている。図5,図6,図7は、分割溝17に沿ってブレークすることで個片化されたセラミックパッケージ15を示している。
各々のキャビティ41の底面42上には、素子搭載用のメタライズ層22が一対形成されている。これらのメタライズ層22は、タングステンを主体とする導体ペーストを印刷して焼成することにより形成されたものである。なお、1つのキャビティ41内にある2つのメタライズ層22は、2つ合わせてキャビティ41の底面積の50%〜90%の面積を占めている。
図4等に示されるように、セラミックパッケージ15の内部には、タングステンのメタライズ層からなる内層導体パターン23,24,25が3層設けられている。本実施形態においてこれらの内層導体パターン23,24,25は、ライン幅が100μm以下の線状の導体として形成されている。内層導体パターン23,24,25は、図示しないビア導体によって互いに電気的に接続されている。ビア導体は、内層導体パターン23,24,25と、素子搭載用のメタライズ層22との電気的な接続も行っている。セラミックパッケージ15の裏面13上には、同じくタングステンのメタライズ層からなる複数のパッド26が設けられている。これらのパッド26は、ビア導体を介して内層導体パターン23,24,25に電気的に接続されている。素子搭載用のメタライズ層22に比較すると、内層導体パターン23,24,25やパッド26は、面積がかなり小さく、セラミックパッケージ15における占有面積も小さい。
図1〜図4に示されるように、多数個取り配線基板10の捨て耳領域31には、平面視矩形状の複数のダミーキャビティ51が設けられている。複数のダミーキャビティ51は、製品領域21にあるキャビティ41と同様に表面12にて開口し、キャビティ41の寸法に略等しい寸法を有している。つまり、ダミーキャビティ51についても、縦横の寸法が2.5mm×2.0mm、最大の辺の寸法L4が2.5mmに設定されている。ダミーキャビティ51の深さは、キャビティ41の深さと等しく設定されている。
本実施形態の場合、形状及び寸法の等しい複数のダミーキャビティ51が、捨て耳領域31において製品領域21の外周に沿って連続的に2周配列されている(図1参照)。図3,図4に示されるように、捨て耳領域31の最外周部はセラミック基板11の最大厚みT1と等しい厚みを有し、その最外周部の幅W1はダミーキャビティ51の最大の辺の寸法L4の半分未満に設定されている。捨て耳領域31においても同じ内層導体パターン23,24,25及びパッド26が存在している。従って、捨て耳領域31の内層導体パターン23,24,25は、製品領域21の内層導体パターン23,24,25と、それぞれ等しいパターン形状かつ等しい密度で設けられている。捨て耳領域31のパッド26は、製品領域21のパッド26と等しいパターン形状かつ等しい密度で設けられている。また、捨て耳領域31の表面12及び裏面13には、製品領域21と同様の分割溝17が形成されている。隣接するダミーキャビティ51,51間の距離L2も、隣接するキャビティ41,41間の距離L1と等しくなっている。
それに対して、ダミーキャビティ51の底面52上には、単独で底面52の面積の半分を超える面積のメタライズ層は存在していない。本実施形態では底面52上にメタライズ層が全く存在せず、セラミック面が完全に露出している。
次に、実施形態の多数個取り配線基板10の製造方法を簡単に説明する。
まず、アルミナ粉末、有機バインダ、溶剤、可塑剤等を混合してスラリーを作製する。そしてこのスラリーを従来周知の手法(例えばドクターブレード法やカレンダーロール法)によりシート状に成形して、セラミックグリーンシートを複数枚作製する。次に、従来周知の手法によってセラミックグリーンシートに対する穴明けを行い、キャビティ41やダミーキャビティ51となるべき貫通穴や、ビア穴などを形成する。次に、従来周知のペースト印刷装置を用いて、メタライズ層形成用材料であるタングステンペーストを印刷、充填する。この後、複数枚のセラミックグリーンシートを積層し、従来周知のラミネート装置を用いて厚さ方向に所定の荷重を加える。すると、複数枚のセラミックグリーンシートが圧着、一体化して積層体が形成される。次に、アルミナが焼結しうる所定の加熱温度で積層体を焼成してセラミック基板11とした後、その表面12及び裏面13にダイシング加工を行って分割溝17を形成することで、所望の多数個取り配線基板10を完成させる。分割溝17の形成は積層体に対して(言い換えると未焼結の状態で)行ってもよい。タングステンのメタライズ層からなる導体層の表面に、必要に応じてめっきを施してもよい。そして、このようにして得られた多数個取り配線基板10を分割溝17に沿ってブレークすれば、多数のセラミックパッケージ15を同時にかつ効率よく得ることができる。得られたセラミックパッケージ15のキャビティ41内には、例えばSAWフィルタなどの電子部品が収容される。勿論、用途に応じてSAWフィルタ以外の電子部品、例えば圧電振動子などを収容することができる。
次に、本実施形態の多数個取り配線基板10を複数個(ここでは30個)作製し、各々について最大反り量(μm)を測定する試験を行った。ここでは表面粗さ計を用いて多数個取り配線基板10の表面12の表面粗さを測定し、そのときのMAX値とMIN値との差(μm)をもって、最大反り量とした。その結果、最大反り量の平均値は40μm、最大値は50μm、最小値は30μmであった。また、捨て耳領域31の近くにあるセラミックパッケージ15のコプラナリティに特に問題はなく、良品率も比較的高かった。
また、本実施形態に対する比較例として、図8に示すようにダミーキャビティ51を全く設けない多数個取り配線基板を同じ数だけ作製した。これらについて最大反り量(μm)を測定する試験を行ったところ、最大反り量の平均値は60μm、最大値は80μm、最小値は45μmであった。従って、本実施形態のものに比べて明らかに基板外周部の反りの度合いが大きかった。このため、捨て耳領域31の近くにあるセラミックパッケージ15のコプラナリティが悪く、結果として良品率も低かった。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の多数個取り配線基板10では、キャビティ41の寸法に略等しい寸法を有する複数のダミーキャビティ51を、捨て耳領域31において製品領域21の外周に沿って連続的に配列している。そのため、基板外周部における反りが十分に少なくなっている。よって、捨て耳領域31の近くにあるセラミックパッケージ15のコプラナリティが向上し、部品実装性に優れたセラミックパッケージ15を高い歩留まりで得ることができる。
(2)また、製品領域21においては複数のセラミックパッケージ15が平面方向に沿って縦横にかつ隙間なく配列されている。そのため、製品領域21から比較的多くのセラミックパッケージ15を得ることができる。よって、材料の無駄が少ない多数個取り配線基板10を提供することができる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・セラミック基板を構成するセラミックの種類をアルミナ以外のものに変更してもよく、メタライズ層を形成する材料をタングステン以外のものに変更してもよい。
・上記実施形態では、ダミーキャビティ51の底面52上にメタライズ層が全く存在せず、セラミック面が完全に露出している。しかし、ダミーキャビティ51の底面52の面積に比べて十分に小さい面積のメタライズ層であれば、そこに配置されていても差し支えない。
次に、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)主面を有するセラミック基板に製品領域が設けられ、その製品領域の周囲に捨て耳領域が設けられるとともに、前記製品領域内に、前記主面にて開口する平面視略矩形状のキャビティと、そのキャビティの底面上に形成された素子搭載用のメタライズ層とを有する複数の配線基板が平面方向に沿って縦横にかつ隙間なく配列された多数個取り配線基板において、前記主面にて開口する複数のダミーキャビティを、前記捨て耳領域において前記製品領域の外周に沿って連続的に配列するとともに、前記複数のダミーキャビティの平面視形状、最大辺寸法及び深さを、前記キャビティの平面視形状、最大辺寸法及び深さとそれぞれ等しくなるように設定したことを特徴とする多数個取り配線基板。
(2)主面を有するセラミック基板に製品領域が設けられ、その製品領域の周囲に捨て耳領域が設けられるとともに、前記製品領域内に、前記主面にて開口するキャビティと、そのキャビティの底面上に形成された素子搭載用のメタライズ層とを有する複数の配線基板が平面方向に沿って縦横にかつ隙間なく配列された構造を有し、その最大反り量が0μm以上55μm以下である多数個取り配線基板において、前記主面にて開口し、前記キャビティの寸法に略等しい寸法を有する複数のダミーキャビティを、前記捨て耳領域において前記製品領域の外周に沿って連続的に配列したことを特徴とする多数個取り配線基板。
(3)上記(1)または(2)において、前記捨て耳領域の最外周部は前記セラミック基板の最大厚みと等しい厚みを有し、その最外周部の幅は前記ダミーキャビティの開口寸法の半分未満であることを特徴とする多数個取り配線基板。
(4)上記(1)または(2)において、前記捨て耳領域には、単独で前記配線基板の面積の半分を超える面積のメタライズ層は存在しないことを特徴とする多数個取り配線基板。
(5)上記(1)または(2)において、前記ダミーキャビティの底面上には、単独で当該ダミーキャビティの底面の面積の半分を超える面積のメタライズ層は存在しないことを特徴とする多数個取り配線基板。
(6)上記(1)または(2)において、ライン幅が100μm以下の内層導体パターンが、前記製品領域及び前記捨て耳領域の両方において略等しい密度で存在していることを特徴とする多数個取り配線基板。
(7)上記(1)または(2)において、直径100μm以下のパッドが、前記製品領域の裏面側及び前記捨て耳領域の裏面側の両方において略等しい密度で存在していることを特徴とする多数個取り配線基板。
(8)上記(1)または(2)において、前記製品領域及び前記捨て耳領域の両領域において分割溝が設けられていることを特徴とする多数個取り配線基板。
本発明を具体化した実施形態の多数個取り配線基板を示す概略平面図。 図1のA−A線における概略断面図。 実施形態の多数個取り配線基板の要部を示す部分拡大平面図。 実施形態の多数個取り配線基板の要部を示す部分拡大断面図。 実施形態のセラミックパッケージを示す平面図。 実施形態のセラミックパッケージを示す底面図。 実施形態のセラミックパッケージを示す断面図。 従来の多数個取り配線基板を示す概略平面図。 図8のB−B線における概略断面図。
符号の説明
10…多数個取り配線基板
11…セラミック基板
15…配線基板としてのセラミックパッケージ
12…主面としての表面
21…製品領域
22…素子搭載用のメタライズ層
31…捨て耳領域
41…キャビティ
42…(キャビティの)底面
51…ダミーキャビティ
52…(ダミーキャビティの)底面
L1…隣接するキャビティ間の距離
L2…隣接するダミーキャビティ間の距離

Claims (4)

  1. 主面を有するセラミック基板に製品領域が設けられ、その製品領域の周囲に捨て耳領域が設けられるとともに、前記製品領域内に、前記主面にて開口するキャビティと、そのキャビティの底面上に形成された素子搭載用のメタライズ層とを有する複数の配線基板が平面方向に沿って縦横にかつ隙間なく配列された多数個取り配線基板において、
    前記主面にて開口し、前記キャビティの寸法に略等しい寸法を有する複数のダミーキャビティを、前記捨て耳領域において前記製品領域の外周に沿って連続的に配列するとともに、前記複数のダミーキャビティからなる列が前記製品領域を2周以上包囲するようにしたことを特徴とする多数個取り配線基板。
  2. 主面を有するセラミック基板に製品領域が設けられ、その製品領域の周囲に捨て耳領域が設けられるとともに、前記製品領域内に、前記主面にて開口するキャビティと、そのキャビティの底面上に形成された素子搭載用のメタライズ層とを有する複数の配線基板が平面方向に沿って縦横にかつ隙間なく配列された多数個取り配線基板において、
    前記主面にて開口し、前記キャビティの寸法に略等しい寸法を有する複数のダミーキャビティを、前記捨て耳領域において前記製品領域の外周に沿って連続的に配列するとともに、前記セラミック基板の厚さ方向に沿って前記製品領域及び前記捨て耳領域を切断した面において、前記製品領域の両側に位置する前記捨て耳領域の各々に、少なくとも2つ以上のダミーキャビティが存在するようにしたことを特徴とする多数個取り配線基板。
  3. 隣接するダミーキャビティ間の距離は、隣接するキャビティ間の距離に略等しいことを特徴とする請求項1または2に記載の多数個取り配線基板。
  4. 前記ダミーキャビティの底面上にはメタライズ層は存在せず、セラミック面が完全に露出していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の多数個取り配線基板。
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