JP4275288B2 - ダンプ車輌の油圧制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダンプ車輌の油圧制御装置に関し、特に荷箱を傾動させるダンプシリンダを制御する油圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ダンプ車輌の荷箱を傾動させる油圧シリンダの制御としては、切換弁の切換え操作により油圧ポンプから圧油を油圧シリンダに供給してこの油圧シリンダを伸長させるとともに、切換弁の切換え操作により油圧シリンダから圧油をオイルタンクに戻して油圧シリンダを縮退させることで、荷箱の傾動を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のように、切換弁の切換え操作のみによって、油圧シリンダへの圧油の供給経路を切換えてこの油圧シリンダの縮退動作を行う制御では、伸長状態の油圧シリンダをこの状態で安全に保持するには油洩れの少ない高い精度の切換弁が必要になり、その為の特別な加工など作製が難しく高価なものとなっていた。
【0004】
また、切換弁は、運転席内に設けられた操作レバーにワイヤ等を介して機械的に連結され、この操作レバーにより切換え操作するようになされているが、上述したように切換弁が構造上高い精度を必要とするため、この切換弁の切換えに寄与するスプールに大きな負荷がかかる構造にせざるを得えない。従って、当該スプールを移動させるには大きな操作力が必要になり、これがため上記操作レバーも大型のものが必要になり、この大きな操作レバーが運転席内での作業等の邪魔になって支障をきたすという問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、高い精度を必要とせず小型軽量で安価な電磁制御弁を用いて油圧シリンダを安全に伸縮作動させることのできるとともに、操作性に優れて運転席内の住居性の向上を図ることのできる油圧制御装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明のダンプ車輌の油圧制御装置は、車体上に荷箱が油圧シリンダにより傾動自在に搭載されたダンプ車輌において、油圧ポンプの吐出口に連通された供給側油路が第1のパイロット操作型逆止弁を介して前記油圧シリンダに連通されるとともに、該第1のパイロット操作型逆止弁よりも油圧ポンプ側の供給側油路から分岐された戻り側油路が第2のパイロット操作型逆止弁を介してオイルタンクに連通され、さらに、前記供給側油路から分岐されたパイロット油路が電磁制御弁を介して前記第1と第2のパイロット操作型逆止弁のパイロットポートに連通され、運転席に設置されたスイッチによる当該電磁制御弁の切換操作により第1と第2のパイロット操作型逆止弁に作用させるパイロット圧を制御するように構成されたものである。
【0007】
請求項2に係る発明のダンプ車輌の油圧制御装置は、前記電磁制御弁が3位置切換弁が用いられたものである。
【0008】
請求項3に係る発明のダンプ車輌の油圧制御装置は、前記電磁制御弁が、前記第1のパイロット操作型逆止弁に作用させるパイロット圧を制御する第2の電磁弁と、前記第2のパイロット操作型逆止弁に作用させるパイロット圧を制御する第1の電磁弁とで構成されたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0010】
図2は、ダンプ車輌の概略の全体構成を示している。
【0011】
ダンプ車輌は、車体1上に荷箱2が油圧シリンダ3により後部ヒンジ2aを中心にして傾動自在に搭載されてなるものである。具体的には、荷箱2は、油圧シリンダ3の伸長動作により車体1上において後部ヒンジ2aを中心にして傾動し、該油圧シリンダ3の縮退動作により車体1上に伏倒するように構成されている。
【0012】
そして、前記油圧シリンダ3の伸縮動作は、図1に示す油圧制御装置4により制御されている。
【0013】
油圧制御装置4は、第1のパイロット操作型逆止弁としての第1の逆止弁41と、第2のパイロット操作型逆止弁としての第2の逆止弁42と、電磁制御弁43とを備えてなるものである。
【0014】
第1の逆止弁41は、油圧ポンプ5の吐出口に連通された供給側油路441に介装されている。この第1の逆止弁41は、通常は供給側油路441による油圧シリンダ3側への圧油の流れを許容するとともに、その逆方向の圧油の流れを阻止し、パイロット圧が作用した際に上記逆方向の圧油の流れを許容するようになされたパイロット操作型逆止弁である。なお、第1の逆止弁41のクラッキング圧は例えば0.03MPa程度に設定されている。
【0015】
そして、前記供給側油路441は、前記第1の逆止弁41を経て油圧シリンダ3の図1において左側となるピストン側室3aに連通されている。
【0016】
油圧ポンプ5は、断接自在なPTOを介して連結されたエンジン6の駆動により作動され、オイルタンク7の油を吸込みその吐出口から前記供給側油路441に圧油を吐出する。
【0017】
また、第1の逆止弁41よりも油圧ポンプ5側となる供給側油路441には、流量調整弁45が介装されている。流量調整弁45は、油圧シリンダ3からオイルタンク7に戻される圧油の流量を調整するもので、これにより荷箱2が安全な所定のスピードで伏倒するようになされている。
【0018】
前記第2の逆止弁42は、供給側油路441の流量調整弁45よりも油圧ポンプ5側から分岐された戻り側油路442に介装されている。この第2の逆止弁42は、通常は油圧シリンダ3側からの圧油の流れを阻止し、パイロット圧が作用した際に油圧シリンダ3側からの圧油の流れを許容するようになされたパイロット操作型逆止弁である。なお、第2の逆止弁42のクラッキング圧は例えば0.1MPa程度に設定されている。
【0019】
そして、前記戻り側油路442は、前記第2の逆止弁42を経てオイルタンク7に連通されている。
【0020】
前記電磁制御弁43は、4ポート3位置切換弁であり、左右のソレノイド43a、43bの励磁操作によりスプリング43c、43dの作用と相まって右位置、中正位置、左位置に切換えられる。左右のソレノイド43a、43bの励磁操作は、運転席1a内に設けられたスイッチにより電気的に制御されるようになされている。
【0021】
この電磁制御弁43の具体的なポートの接続は、Pポートが前記供給側油路441から分岐されたパイロット油路443に連通され、Aポートがパイロット油路444を通じて第2の逆止弁42のパイロットポートに連通されている。また、Bポートがパイロット油路445を通じて前記第1の逆止弁41のパイロットポートに連通され、Rポートがオイルタンク7に連通されている。
【0022】
また、前記油圧シリンダ3のロッド側室3bは戻り側油路442に連通されている。
【0023】
次に、このように構成された油圧制御装置4による油圧シリンダ3の制御について説明する。
【0024】
まず、図1に示すように電磁制御弁43を中正位置に配置した状態で、車輌のPTOをONにしてエンジン6により油圧ポンプ5を駆動させる。これにより油圧ポンプ5から吐出された圧油がパイロット油路443、電磁制御弁43、パイロット油路444を通じて第2の逆止弁42にパイロット圧として作用し、当該第2の逆止弁42が強制的に開放される。この第2の逆止弁42の開放により油圧ポンプ5から供給側油路441に吐出された圧油は、戻り側油路442を通じてオイルタンク7に帰還するアンロード状態になる。
【0025】
次に、運転席1a内に配置されたスイッチを操作して図1において左側のソレノイド43aを励磁し、電磁制御弁43を左位置に切換える。これによりパイロット油路443からパイロット油路444への連通が電磁制御弁43によって遮断され、第2の逆止弁42に作用していたパイロット圧が解除され、第2の逆止弁42によって戻り側油路442が遮断される。
【0026】
従って、油圧ポンプ5から吐出された圧油は供給側油路441、第1の逆止弁41を通じて油圧シリンダ3のピストン側室3aに導入され、これにより油圧シリンダ3が伸長して荷箱2を傾動させる。
【0027】
そして、荷箱2が所定の位置まで傾動するとスイッチ操作により左側のソレノイド43aを消磁して電磁制御弁43を中正位置に切換える。これにより、油圧ポンプ5から吐出される圧油は上述したアンロード状態になりオイルタンク7に戻るとともに、第1の逆止弁41にはパイロット圧が作用していないので、この第1の逆止弁41によって油圧シリンダ3からオイルタンク7側への圧油の導入を阻止し、荷箱2を所定の傾動位置で保持する。
【0028】
続いて、スイッチ操作により右側のソレノイド43bを励磁して電磁制御弁43を右位置に切換えると、パイロット油路443とパイロット油路444及びパイロット油路445とが電磁制御弁43を通じて連通され、第1の逆止弁41及び第2の逆止弁42にパイロット圧が作用する。これにより第1、第2の逆止弁は強制的に開放され、油圧シリンダ3のピストン側室3aの圧油が荷箱2等の自重により戻り側油路442を通じてオイルタンク7に戻され、この結果、油圧シリンダ3が縮退し荷箱2を伏倒させて車体1上に載置する。
【0029】
このように、電磁制御弁43を切換えることにより第1及び第2の逆止弁41、42へのパイロット圧を制御して油圧シリンダ3を伸縮作動させることで、電磁制御弁43を油圧シリンダ3の伸縮動作に直接寄与する供給側油路441に介装しなくてもよい。即ち、電磁制御弁43は、パイロット油路443とパイロット油路444及びパイロット油路445との連通と遮断とを行うだけでよく、これにより電磁制御弁43にかかる負担が軽くなるので、高い精度を必要とせず安価な電磁制御弁43を用いることができる。
【0030】
また、運転席1a内に設置されるのは、従来のような大きな操作レバーではなく、電磁制御弁43を切換操作するスイッチであるため、このスイッチが運転席1a内での作業等に支障をきたすことがなく、当該運転席1a内の住居性の向上を図ることができる。
【0031】
そして、第1、第2の逆止弁41、42を小型で比較的大流量仕様のカートリッジ型を使用するとともに、電磁制御弁43及び流量調整弁45と一緒にマニホールド化することで、これらで構成される油圧制御装置4を小型軽量で安価に作製することができる。
【0032】
図3は、油圧制御装置の他の実施の形態を示している。
【0033】
この油圧制御装置4′は、前述した油圧制御装置4における電磁制御弁43に代えて、第1の電磁弁46と第2の電磁弁47とを用いたものである。なお、油圧制御装置4′を構成する他の部材は前記実施の形態で説明した油圧制御装置4の部材と同様であり、同部材には同符号を付して説明は省略する。
【0034】
第1の電磁弁46は、2位置切換弁であり、ソレノイド46aの励磁操作によりスプリング46bの作用と相まって右位置と左位置とに切換えられ、供給側油路441から分岐されて第2の逆止弁42のパイロットポートに連通されたパイロット油路471に介装されている。
【0035】
第2の電磁弁47は、第1の電磁弁46と同様に2位置切換弁であり、ソレノイド47aの励磁操作によりスプリング47bの作用と相まって右位置と左位置とに切換えられ、前記パイロット油路471から分岐されて第1の逆止弁41のパイロットポートに連通されたパイロット油路472に介装されている。
【0036】
これら、第1及び第2の電磁弁46、47のソレノイド46a、47aの励磁操作は、運転席1a内に設けられたスイッチにより電気的に制御されるようになされている。
【0037】
そして、ソレノイド46a、47aが消磁されている状態では、図3に示すように第1の電磁弁46が左位置に配置されパイロット油路471を開放するとともに、第2の電磁弁47が左位置に配置されパイロット油路472を遮断している。
【0038】
次に、このように構成された油圧制御装置4′による油圧シリンダ3の制御について説明する。
【0039】
まず、第1及び第2の電磁弁46、47を左位置に配置した状態で、車輌のPTOをONにしてエンジン6により油圧ポンプ5を駆動させる。これにより油圧ポンプ5から吐出された圧油がパイロット油路471を通じて第2の逆止弁42にパイロット圧として作用し、当該第2の逆止弁42が強制的に開放される。この第2の逆止弁42の開放により油圧ポンプ5から供給側油路441に吐出された圧油は、戻り側油路442を通じてオイルタンク7に帰還するアンロード状態になる。
【0040】
次に、運転席1a内に配置されたスイッチを操作して第1の電磁弁46のソレノイド46aを励磁し、第1の電磁弁46を右位置に切換える。これによりパイロット油路471が当該第1の電磁弁46により遮断され、第2の逆止弁42に作用していたパイロット圧が解除され、第2の逆止弁42によって戻り側油路442が遮断される。
【0041】
従って、油圧ポンプ5から吐出された圧油は供給側油路441、第1の逆止弁41を通じて油圧シリンダ3のピストン側室3aに導入され、これにより油圧シリンダ3が伸長して荷箱2を傾動させる。
【0042】
そして、荷箱2が所定の位置まで傾動するとスイッチ操作により第1の電磁弁46のソレノイド46aを消磁して第1の電磁弁46を左位置に切換える。これにより、油圧ポンプ5から吐出される圧油は上述したアンロード状態になりオイルタンク7に戻るとともに、第1の逆止弁41にはパイロット圧が作用していないので、この第1の逆止弁41によって油圧シリンダ3からオイルタンク7側への圧油の導入を阻止し、荷箱2を所定の傾動位置で保持する。
【0043】
続いて、スイッチ操作により第2の電磁弁47のソレノイド47aを励磁して第2の電磁弁47を右位置に切換えると、第1及び第2の電磁弁46、47がパイロット油路471、472を開放し、このパイロット油路471、472を通じて第1の逆止弁41及び第2の逆止弁42にパイロット圧が作用する。これにより第1、第2の逆止弁41、42は強制的に開放され、油圧シリンダ3のピストン側室3aの圧油が荷箱2等の自重により戻り側油路442を通じてオイルタンク7に戻され、この結果、油圧シリンダ3が縮退し荷箱2を伏倒して車体1上に載置する。
【0044】
このように、第1及び第2の電磁弁46、47を切換えることにより第1及び第2の逆止弁41、42へのパイロット圧を制御して油圧シリンダ3を伸縮作動させることで、第1及び第2の電磁弁46、47を油圧シリンダ3の伸縮動作に直接寄与する供給側油路441に介装しなくてもよい。即ち、第1及び第2の電磁弁46、47は、パイロット油路471、472の開放と遮断とを行うだけでよく、これにより第1及び第2の電磁弁46、47にかかる負担が軽くなるので、高い精度を必要とせず安価な第1及び第2の電磁弁46、47を用いることができる。
【0045】
また、運転席1a内に設置されるのは、従来のような大きな操作レバーではなく、第1及び第2の電磁弁46、47を切換操作するスイッチであるため、このスイッチが運転席1a内での作業等に支障をきたすことがなく、当該運転席1a内の住居性の向上を図ることができる。
【0046】
そして、第1、第2の逆止弁41、42を小型で比較的大流量仕様のカートリッジ型を使用するとともに、第1及び第2の電磁弁46、47及び流量調整弁45と一緒にマニホールド化することで、これらで構成される油圧制御装置4′を小型軽量で安価に作製することができる。
【0047】
図4は、油圧制御装置のさらに他の実施の形態を示している。なお、前述した油圧制御装置4′と同様な構成には同部材に同符号を付して説明は省略する。
【0048】
この油圧制御装置4′′は、前述した油圧制御装置4′における第1の電磁弁46及び第2の電磁弁47と異なる第1電磁弁48及び第2の電磁弁49を用いたものである。
【0049】
第1の電磁弁48は、2位置切換弁であり、ソレノイド48aの励磁操作によりスプリング48bの作用と相まって右位置と左位置とに切換えられ、供給側油路441から分岐されて第2の逆止弁42のパイロットポートに連通されたパイロット油路481に介装されている。
【0050】
この第1の電磁弁48は、ソレノイド48aが消磁されている状態では、スプリング48bの付勢力により左位置に配置されてパイロット油路481を開放して供給側油路441と第2の逆止弁42のパイロットポートを連通させ、ソレノイド48aが励磁されている状態では、スプリング48bの付勢力に抗して右位置に切換えられ、パイロット油路481を遮断するとともに、第2の逆止弁42のパイロットポートを戻り側油路442に連通させる。
【0051】
第2の電磁弁49は、第1の電磁弁48と同様に2位置切換弁であり、ソレノイド49aの励磁操作によりスプリング49bの作用と相まって右位置と左位置とに切換えられ、第1の逆止弁41よりも油圧シリンダ3側となる供給側油路441から分岐され第1の逆止弁41のパイロットポートに連通されたパイロット油路491に介装されている。
【0052】
この第2の電磁弁49は、ソレノイド49aが消磁されている状態では、スプリング49bの付勢力により左位置に配置されてパイロット油路491を遮断するとともに、第1の逆止弁41のパイロットポートを戻り側油路442に連通させ、ソレノイド49aが励磁されている状態では、スプリング49bの付勢力に抗して右位置に切換えられてパイロット油路491を開放する。
【0053】
これら、第1及び第2の電磁弁48、49のソレノイド48a、49aの励磁操作は、運転席1a内に設けられたスイッチにより電気的に制御されるようになされている。
【0054】
また、流量調整弁45は、供給側油路441における第1の逆止弁41とパイロット油路491の分岐部との間に介装されている。
【0055】
次に、このように構成された油圧制御装置4′′による油圧シリンダ3の制御について説明する。
【0056】
まず、第1及び第2の電磁弁48、49を左位置に配置した状態で、車輌のPTOをONにしてエンジン6により油圧ポンプ5を駆動させる。これにより油圧ポンプ5から吐出された圧油がパイロット油路481を通じて第2の逆止弁42にパイロット圧として作用し、当該第2の逆止弁42が強制的に開放される。この第2の逆止弁42の開放により油圧ポンプ5から供給側油路441に吐出された圧油は、戻り側油路442を通じてオイルタンク7に帰還するアンロード状態になる。
【0057】
次に、運転席1a内に配置されたスイッチを操作して第1の電磁弁48のソレノイド48aを励磁し、第1の電磁弁48を右位置に切換える。これによりパイロット油路481が当該第1の電磁弁48により遮断され、第2の逆止弁42に作用していたパイロット圧が解除され、第2の逆止弁42によって戻り側油路442が遮断される。
【0058】
従って、油圧ポンプ5から吐出された圧油は供給側油路441、第1の逆止弁41を通じて油圧シリンダ3のピストン側室3aに導入され、これにより油圧シリンダ3が伸長して荷箱2を傾動させる。
【0059】
そして、荷箱2が所定の位置まで傾動するとスイッチ操作により第1の電磁弁48のソレノイド48aを消磁して第1の電磁弁48を左位置に切換える。これにより、油圧ポンプ5から吐出される圧油は上述したアンロード状態になりオイルタンク7に戻るとともに、第2の電磁弁49によりパイロット油路491を遮断しているため第1の逆止弁41にはパイロット圧が作用せず、これにより第1の逆止弁41によって油圧シリンダ3からオイルタンク7側への圧油の導入を阻止し、荷箱2を所定の傾動位置で保持する。
【0060】
続いて、スイッチ操作により第2の電磁弁49のソレノイド49aを励磁して第2の電磁弁49を右位置に切換えると、第2の電磁弁49がパイロット油路491を開放し、このパイロット油路491を通じて第1の逆止弁41にパイロット圧が作用する。これにより第1の逆止弁41は強制的に開放され、油圧シリンダ3のピストン側室3aの圧油が荷箱2等の自重により戻り側油路442を通じてオイルタンク7に戻され、この結果、油圧シリンダ3が縮退し荷箱2を伏倒して車体1上に載置する。
【0061】
このように、第1及び第2の電磁弁48、49を切換えることにより第1及び第2の逆止弁41、42へのパイロット圧を制御して油圧シリンダ3を伸縮作動させることで、第1及び第2の電磁弁48、49を油圧シリンダ3の伸縮動作に直接寄与する供給側油路441に介装しなくてもよい。即ち、第1及び第2の電磁弁48、49は、パイロット油路481、491の開放と遮断とを行うだけでよく、これにより第1及び第2の電磁弁48、49にかかる負担が軽くなるので、高い精度を必要とせず安価な第1及び第2の電磁弁48、49を用いることができる。
【0062】
また、運転席1a内に設置されるのは、従来のような大きな操作レバーではなく、第1及び第2の電磁弁48、49を切換操作するスイッチであるため、このスイッチが運転席1a内での作業等に支障をきたすことがなく、当該運転席1a内の住居性の向上を図ることができる。
【0063】
そして、第1、第2の逆止弁41、42を小型で比較的大流量仕様のカートリッジ型を使用するとともに、第1及び第2の電磁弁48、49及び流量調整弁45と一緒にマニホールド化することで、これらで構成される油圧制御装置4′′を小型軽量で安価に作製することができる。
【0064】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のダンプ車輌の油圧制御装置によれば、電磁制御弁の切換動作により第1及び第2のパイロット操作型逆止弁へのパイロット圧を制御して油圧シリンダを伸縮作動させることで、電磁制御弁を油圧シリンダの伸縮動作に直接寄与する供給側油路に介装しなくてもよく、これにより電磁制御弁にかかる負担が軽くなる。このため高い精度を必要とせず安価な電磁制御弁を用いた油圧制御装置により安全な油圧シリンダの縮退動作を制御することができる。
【0065】
また、電磁制御弁を切換操作するのはスイッチであり、このスイッチを運転席内に設置するため、このスイッチが運転席内の作業等に支障をきたすことがなく、当該運転席内の住居性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダンプ車輌の油圧制御装置の制御系を示す油圧回路図である。
【図2】ダンプ車輌の概略の全体構成を示す側面図である。
【図3】本発明の他のダンプ車輌の油圧制御装置の制御系を示す油圧回路図である。
【図4】本発明のさらに他のダンプ車輌の油圧制御装置の制御系を示す油圧回路図である。
【符号の説明】
1 車体
2 荷箱
3 油圧シリンダ
4、4′、4′′ 油圧制御装置
41 第1の逆止弁(第1のパイロット操作型逆止弁)
42 第2の逆止弁(第2のパイロット操作型逆止弁)
43 電磁制御弁
46、48 第1の電磁弁(電磁制御弁)
47、49 第2の電磁弁(電磁制御弁)
Claims (3)
- 車体上に荷箱が油圧シリンダにより傾動自在に搭載されたダンプ車輌において、油圧ポンプの吐出口に連通された供給側油路が第1のパイロット操作型逆止弁を介して前記油圧シリンダに連通されるとともに、該第1のパイロット操作型逆止弁よりも油圧ポンプ側の供給側油路から分岐された戻り側油路が第2のパイロット操作型逆止弁を介してオイルタンクに連通され、さらに、前記供給側油路から分岐されたパイロット油路が電磁制御弁を介して前記第1と第2のパイロット操作型逆止弁のパイロットポートに連通され、運転席に設置されたスイッチによる当該電磁制御弁の切換操作により第1と第2のパイロット操作型逆止弁に作用させるパイロット圧を制御するように構成されたことを特徴とするダンプ車輌の油圧制御装置。
- 前記電磁制御弁は、3位置切換弁であることを特徴とする請求項1記載のダンプ車輌の油圧制御装置。
- 前記電磁制御弁は、前記第1のパイロット操作型逆止弁に作用させるパイロット圧を制御する第2の電磁弁と、前記第2のパイロット操作型逆止弁に作用させるパイロット圧を制御する第1の電磁弁とで構成されたことを特徴とする請求項1記載のダンプ車輌の油圧制御装置。
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