JP4273603B2 - 厨芥処理機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は厨芥を乾燥処理する厨芥処理機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の厨芥処理機について図11を用いて説明する。
【0003】
21は吸引ファン22と吸引ファン22を駆動するモーター23及び乾燥処理する厨芥を収容する収納部24、さらに排気中の臭い成分を分解するための脱臭機構25を内蔵した厨芥処理機本体であり、前記脱臭機構25は吸引ファン22の吸気側に配置してある。また厨芥処理機本体21の収納部24の上方には外気導入用の吸気口26を設けてある。厨芥の乾燥処理時は吸引ファン22をモーター23によって回転させて発生する吸気流によって吸気口26から厨芥処理機本体21内の収納部24内へ外気を導入し、厨芥と接する空気中の水蒸気の分圧をできるだけ小さくして厨芥中の水分がそれと接触する空気中へ蒸発しやすいようにしている。さらに収納部24内を外気圧に対して若干負圧に保って正規の排気経路(脱臭機構25を通過する経路)以外からの臭いを含んだ排気の漏れを防止するようにしている。
【0004】
また、収納部24内の厨芥が乾燥したことを検出するために前記収納部24から前記脱臭機構25の間に温度センサ27が設けられており、この出力によって乾燥状態を判断している。厨芥が未乾燥状態の時には蒸気が収納部24内に多く発生しており、この蒸気が前記脱臭機構25に導かれるため、高い温度の空気が前記温度センサ27の位置する経路に流れる。乾燥が進むと、収納部24内の蒸気量が減少するため脱臭機構25に流入する空気の温度が低下していく。この変化をとらえて乾燥状態を判断していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の厨芥処理機にあっては、収納部24内を厨芥の乾燥処理を行っている間常に外気に対して負圧に保つために吸引ファン22の吸気能力および脱臭機構25の脱臭能力を乾燥処理中の厨芥から発生する臭いや水蒸気が最大値となるときに合わせて常に一定能力で運転していた。ところが厨芥処理機の運転時間中乾燥処理する厨芥から発生する臭いと水蒸気の量が最大値に近い期間は全乾燥工程の約40%程度にすぎなかった。
【0006】
そのためそれ以外の約60%の期間は吸引ファン22も脱臭機構25も厨芥から発生する臭いや水蒸気の量が最大値以下で少ないにも拘わらず、吸気能力も脱臭能力も最大値時と同一のパワーで一定の運転がなされており、非常に無駄な運転で無駄な能力無駄な電力が消費されていることになり、これは非常に大きなエネルギーの無駄となっていた。
【0007】
また、脱臭機構25内の温度はモニターされていないため、収納部24内で発生する水蒸気の量によって内部温度が変化し、安定した触媒能力になっていない場合がある。
【0008】
更に、乾燥状態を判断する場合に周囲温度の影響を受けやすい部分に温度センサ27が位置しており、また蒸気量を温度の変化で間接的に検出するのに、より蒸気量に対して変化の大きい場所に設置する方が検出精度も上がり、確実な乾燥状態の判定ができるためベターである。
【0009】
本発明は、以上のような従来の課題を解決しようというものであって、吸引ファン22と脱臭機構25の運転能力を乾燥処理中の厨芥から発生する臭いや水蒸気の発生量の変化と比例させて制御することによりエネルギー使用効率の高い、乾燥状態を確実に検出し安定した乾燥処理を行う厨芥処理機を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、厨芥を収容する収納部内の厨芥を加熱する加熱部と、加熱した厨芥から発生する臭いや水蒸気を前記収納部外に排出する排気装置と、脱臭触媒と前記脱臭触媒を加熱する加熱手段を有して前記排気装置で排出する排気を通過させる、複数の脱臭装置とを備え、前記排気装置の排気能力および脱臭能力を、厨芥から発生する臭いの量または水蒸気量に応じて可変するもので、乾燥効率を下げることなく、臭いの量または水蒸気量が少ないときに排気装置の排気能力および脱臭能力を下げて、省エネルギーを図ることが出来る。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項記載の発明は、厨芥を収容する収納部と、前記収納部内の厨芥を加熱する加熱部と、加熱した厨芥から発生する臭いや水蒸気を前記収納部外に排出する排気装置と、脱臭触媒と前記脱臭触媒を加熱する加熱手段を有して前記排気装置で排出する排気を通過させる、並列に接続された複数の脱臭装置を備え、前記排気装置の排気能力を、厨芥から発生する臭いの量または水蒸気量に応じて可変すると共に、少なくとも厨芥から発生する臭いの量または水蒸気量に応じて排気を通過させる脱臭装置の数を可変できるようにして、脱臭能力を可変するようにしたもので、厨芥からの臭いの発生量又は水蒸気の発生量が多い時は、高い排気能力に設定すると共に、排気を通過させる脱臭装置の数を多くするようにして高い脱臭能力に設定し、また厨芥からの臭いの発生量又は水蒸気の発生量が少ない時に排気装置の排気能力を低く抑えると共に、排気を通過させる脱臭装置の数を少なくして脱臭装置の脱臭能力を低く抑えることにより、必要なときのみ排気能力および脱臭能力を高めるので、高い乾燥性能、臭いの漏れ防止性能を維持しながら、無駄なエネルギーの使用を確実に防止できる。
【0012】
【実施例】
(実施例1)
以下、本発明の第1の実施例を、図1、図2を用いて説明する。
【0013】
1は厨芥処理機本体であり、厨芥を収容する収納部2と、前記収納部2内の厨芥を加熱するための熱源となる加熱部2aと、前記加熱部2aにより加熱された空気を撹拌する撹拌ファン2bと、前記収納部2から本体1外へ収納部2内の厨芥から発生する臭いや水蒸気を排気するための排気装置3と、外気を収納部2内へ導入するための吸気口5が設けてあり、収納部2内の厨芥から発生する臭いや水蒸気はこの吸気口5からの外気中に混じって排気装置3へと排気されていく。また排気装置3入口には臭いセンサー6が設けてあり、収納部2内の厨芥から発生する臭いの量を検知するようにしている。
【0014】
そしてその臭いセンサー6の出力すなわち収納部2内の厨芥からの臭いの発生量の変化により排気装置3の排気能力を変化させるようにしている。臭いセンサー6の出力が小さい時は前記排気装置3の排気能力を低く抑え、臭いセンサー6の出力が大きい時は前記排気装置3の排気能力を高く上げるようにしている。
【0015】
上記構成による作用は、以下の通りである。
【0016】
排気装置3により収納部2内の空気が強制的に排気されると、収納部2内が負圧になり、吸気口5から外気が収納部2内へ導入される。すると収納部2内の厨芥と接触する空気中の臭いと水蒸気の分圧が下がり、厨芥からさらにその空気中に臭いと水蒸気が気散する。これにより吸気口5から導入され排気装置3で収納部2外へと排気される空気中に収納部2内の厨芥から臭いと水蒸気が気散し、除去され、この繰り返しによって厨芥は乾燥していく。
【0017】
そしてその厨芥からの臭いと水蒸気の発生量は処理工程の初期では厨芥の温度が低いために少なく、処理工程後期では厨芥の表面が乾燥し始めているため内部の臭いや水分が表面に抜け出しにくくなりやはり少なくなる。最盛期では厨芥は全体にやわらかなペースト状となって臭いと水蒸気の発生量は最大となる。この時排気装置3入口の臭いセンサー6で収納部2からの排気中の臭いの量を検知してその量の変化に合わせて排気装置3の排気能力を変化させるようにしたため、従来、乾燥処理工程の初期と後期でも排気能力を最大に維持していたために無駄にエネルギーを使用していたが、本発明によればエネルギーを大幅に削減できる。
【0018】
(実施例2)
次に本発明の第2の実施例について同図2を用いて説明する。本実施例では、上記第1の実施例に於ける臭いセンサー6の代わりに、湿度センサー7を同じく排気装置3の入口に設けたもので、同湿度センサー7で、収納部2内の厨芥から発生する水蒸気の量を検知するようにしている。
【0019】
そしてその湿度センサー7の出力すなわち収納部2内の厨芥からの水蒸気の発生量の変化に合わせて変化する電圧出力の変化を受けて排気装置3の電源周波数と入力を変化させて排気能力を変化させるようにしている。湿度センサー7の出力電圧が小さい時は前記排気装置3の電源周波数と入力を小さく抑えてその排気能力を低く抑え、湿度センサー7の出力電圧が大きい時は前記排気装置3の電源周波数と入力を大きくしてその排気能力を高く上げるようにしている。
【0020】
このようにすることで、乾燥処理工程の初期と後期での発生蒸気量の少ないときに排気能力を低くすることで、乾燥効率を低下させることなく、エネルギー使用分を大幅に削減できる。
【0021】
また、上記第1、第2実施例に於ける、臭いセンサー6と湿度センサー7の両方を設けて、収納部2内の厨芥から発生する臭いと水蒸気の量を同時に検知するようにしても良い。
【0022】
そして収納部2内の厨芥からの臭いと水蒸気の発生量の変化すなわち臭いセンサー6と湿度センサー7の出力電圧の変化により排気装置3の電源周波数と入力変化させて排気能力を変化させるようにする。すなわち、臭いセンサー6と湿度センサー7の出力電圧が小さい時は前記排気装置3の電源周波数と入力を低く抑えて排気能力を低く抑え、臭いセンサー6もしくは湿度センサー7の出力電圧が大きい時は前記排気装置3の電源周波数と入力を高くして排気能力を高く上げるようにすることで、上記第1,第2実施例同様、電気エネルギーの大幅削減が出来る。
【0023】
なお、上記実施例では、蒸気の量を検知する手段として湿度センサー7を用いたが、蒸気が通る部分に温度センサを設けて、通過する蒸気の量によって変化する温度を検知することで、間接的に蒸気量を検知するようにしても、同様の効果が得られることは、云うまでもない。
【0024】
(実施例3)
以下、本発明の第3の実施例を、図3を用いて説明する。なお上記第1の実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0025】
排気装置3をファン8と該ファン8を駆動するモーター9で構成し、該モーター9の回転数を収納部2内の厨芥から発生する臭いや水蒸気量との変化に合わせて変化させるようにした。
【0026】
上記構成による作用は以下の通りである。
【0027】
収納部2内の厨芥から発生する臭いや水蒸気の量を排気装置3入口に設けた臭いセンサー6と湿度センサー7で検知しその変化を電圧出力として出力し、その変化に応じて排気装置3のモーター9の駆動用電源の周波数を変化させ、それにより前記モーター9の回転数を変化させてファン8の回転数を変化させ、該ファン8の回転によって発生する吸気流の圧力と風量を変化させるようにした。これによりモーター9の入力も収納部2内の厨芥から発生する臭いや水蒸気量の変化に合わせて変化させることができ、従来の技術で、厨芥から発生する臭いや水蒸気の量が少ない処理工程初期と後期にも臭いや水蒸気の発生量が最大の時と同一の回転数でファンが運転されることにより発生していた排気装置での無駄なエネルギー使用を削減することができる。
【0028】
(実施例4)
以下、本発明の第4の実施例を図2、図4を用いて説明する。なお上記実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0029】
脱臭装置4は脱臭触媒10を担持した金属製スパイラルフィン11と該脱臭触媒10を加熱するための加熱手段としてのヒーター12で構成している。ヒーター12の温度は排気装置3の入口の臭いセンサー6、湿度センサー7により検知している収納部2内の厨芥から発生する臭い、水蒸気量の変化に応じた各センサーの出力電圧の変化に合わせて、電源の波形のカット率を変化させるようにしている。
【0030】
また図に示すように本体上方から排気流が脱臭装置4内へ流入し、下方より排出し、排気装置3へ流れるように配置されている。
【0031】
臭い、水蒸気の発生量が増加するとヒーター12の電源の波形のカット率を下げて実質入力上げ、その温度を上げ、脱臭触媒10の温度を上昇させてその分解能力を上昇させている。
【0032】
逆に臭い、水蒸気の発生量が低下するとヒーター12の電源の波形のカット率を大きくして実質入力を下げ、その温度を下げ、脱臭触媒10の分解能力を低く抑えるようにしている。
【0033】
上記構成による作用は、以下の通りである。
【0034】
乾燥処理工程の初期と後期の収納部2中の厨芥からの臭いと水蒸気の発生量が少ないときは脱臭触媒10加熱のためのヒーター12の電源の波形のカット率を大きくして実質入力を低く抑え、その温度を低く抑え無駄なエネルギー使用を防止することによりヒーター12の消費電力を大幅に削減できる。また、収納部2内の厨芥からの臭いと水蒸気の発生量が多い時は脱臭触媒10加熱のためのヒーター12の電源波形のカット率を小さくして実質入力を大きくして、その温度を上げ、脱臭触媒10の脱臭能力を高めるため、脱臭装置4は十分な脱臭性能を発揮できるようになる。
【0035】
また本体上方から排気流が脱臭装置4内へ流入し、下方より排出し、排気装置3へ流れるように配置されているので、臭い、水蒸気が重力方向であるため流れやすく、効果的に脱臭処理され無駄なエネルギー使用を防止する。さらには、ヒーター12は上方部が電源供給部で下方が先端部となって配置されている場合が一般的で、その場合は、上方部の方がヒーター12の温度が高温となりやすく、その高温の上方部から臭い、水蒸気を流入させるため、暖められた臭い、水蒸気が重力方向(下方)へ流れ脱臭装置4全体が均一な温度となり効率的に脱臭処理を行い、高い脱臭性能を維持しながら無駄なエネルギーの使用を確実に防止できる。
【0036】
(実施例5)
以下、本発明の第5の実施例を図5〜8を用いて説明する。なお上記実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0037】
脱臭装置25内に、加熱手段であるヒーター12の温度を検出する温度検出手段28を排気の出口側に設けており、この温度検出手段25の出力に応じて前記ヒーター12の通電制御を行うものである。
【0038】
動作について説明すると、図5のように、脱臭装置25に前記収納部2から発生した蒸気が吸入されると、前記ヒーター12によって脱臭触媒10で臭い成分が分解され、排出されていく。この経路に前記温度検出手段28が配してある。前記ヒーター12の熱が水蒸気の流入によって、この水蒸気に奪われることによりヒーター12周辺の温度が低下傾向になる。
【0039】
これは水蒸気の量により温度変化が左右される。この温度低下の現象は、脱臭装置25にとって非常に能力低下を生じるものである。つまり、温度低下によって、前記脱臭触媒10に与える熱も低下する事になり、脱臭触媒10の能力が安定しなくなるものである。
【0040】
そこで、図6、7に示すように、前記温度検出手段28は、所定の温度で脱臭装置25を温度制御するための検出手段であり、温度低下が生じ、所定温度を下回った場合には前記ヒーター12への電力供給量を上昇させ、所定温度に達した時点で電力供給量を低下させる。この動作を行うことで、水蒸気量によってヒーター12、脱臭触媒10の温度変化による脱臭性能の変化、低下を抑えることができ、安定した脱臭性能を維持できる。
【0041】
上記の様に多量の水蒸気が吸入された場合でも前記ヒーター12の温度低下を最小限にとどめる事ができ、安定した熱を前記脱臭触媒10に提供する事が出来る。よって安定した脱臭性能を維持できる。
【0042】
ここで、温度検出手段28の位置についてであるが、脱臭装置25内に設けることにより水蒸気量の度合いに応じて変化するヒーター12から発生する熱の温度を確実にとらえることができる。
【0043】
図6に示すように、複数の所定値での温度制御は、投入される厨芥の水分量等によって可変でき、例えば水分が少ない場合には所定値Cを、多い場合には所定値Aを選択する等の活用となる。また、図7に示すように、1回の乾燥処理時に、都度厨芥から発生する水蒸気の量に応じて、ヒーター12の温度制御用の所定値をA,B,Cと可変するようにしても良い。
【0044】
さて、乾燥処理の動作であるが、前記収納部2内に投入された厨芥が、乾燥処理中は蒸気の発生が有り、これによって前記ヒーター12の熱が奪われやすいために温度調節を行っている前記温度検出手段28の出力は図8のようになる。つまり、所定値を下回ってから前記ヒーター12を通電させ、所定値に到達した時点で停止させる動作を継続するわけである。
【0045】
そこで、先に延べたように、乾燥処理中の場合には水蒸気が多く発生するためにヒーター12の熱の奪われ方が多くヒーター12を通電する時間t2(電力供給量を増やすための時間)が長く、停止させる(電力供給量を低下させるための時間)時間t1が短くなる。
【0046】
これに対して乾燥処理が進むに連れて前記厨芥に含まれる水分量が減少して行くため、前記ヒーター12が水蒸気に奪われる熱が減少し通電時間t5(電力供給量を増やすための時間)が短く、停止時間t4(電力供給量を低下させるための時間)が長くなって行く。
【0047】
また通電から次の通電まで(t7、t8)、停止から次の停止(t3、t6)までといった周期の変化やパターンの変化も出てくる。よって、乾燥の終了をこの変化を捉える事で乾燥処理の終了を判断できる事になる。更にこの変化は前記温度検出手段28の検出出力にも発生し、温度調節の所定値を下回っている時間、上回っている時間や、それぞれの周期やパターンでも同様に検出することができる。
【0048】
これらの変化度合いにより収納部2内の厨芥が乾燥したと判断すると、前記収納部2内の厨芥を加熱させる加熱部2aを停止させる。また、ここで前記ヒーター12の通電時間、停止時間、周期等で説明したが前記温度検出手段28の所定値を上回っている時間、下回っている時間、あるいは周期で判断しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0049】
次に、同じく乾燥処理の終了間際では、水分が殆ど無く、前記温度検出手段28の出力に応じて所定値で温度調節しているが、前記ヒーター12の熱量が大きく、所定値よりも温度が上昇気味になる状態を前記のように乾燥処理の終了と判断する事も出来る。
【0050】
以上のように、ヒーター12を温度調節する事で安定した脱臭性能を維持でき、この温度調節を行いながら収納部2内の厨芥から発生する水蒸気量を確実にとらえ、乾燥状態を検出できる。
【0051】
(実施例6)
次に本発明の第6の実施例について図2、図9を用いて説明する。なお上記実施例と同一の構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0052】
収納部2内の厨芥から発生する臭いや水蒸気の量と比例させて脱臭装置4の脱臭触媒10の所定温度以上に温度上昇させる部分の容積を制御するようにしたもので、具体的には脱臭触媒10を坦持させたスパイラルフィン11を加熱するヒーター12をヒータ12a、ヒーター12b、ヒーター12c、ヒーター12d、ヒーター12e、ヒーター12fと複数に分割し、収納部2内の厨芥から発生する臭いや水蒸気の量を検知する臭いセンサー6、湿度センサー7の出力電圧の変化に応じてヒーター12a〜12fに通電するようにした。
【0053】
すなわち、乾燥工程初期と後期の厨芥からの臭いと水蒸気の発生量が少なく、各センサー6,7の出力電圧が小さいときはヒーター12a、12bのみに通電し、逆に臭い、水蒸気が増加し、センサー6,7の出力電圧が大きいときにはヒーター12a、ヒーター12b、ヒーター12c、ヒーター12d、ヒーター12e、ヒーター12fの全てに通電して所定温度以上となる脱臭触媒の容積を変化させているため、乾燥工程初期と後期でのヒーターでの無駄なエネルギーの使用を抑え電力消費を削減できる。
【0054】
(実施例7)
次に本発明の第7の実施例について図2、図10を用いて説明する。なお上記実施例と同一の構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0055】
収納部2内の厨芥から発生する臭いや水蒸気の量の変化に合わせて排気を通過させる脱臭装置4の数を変えるようにしたもので、具体的には脱臭装置4を脱臭装置4a、4bと複数並列に配置し、各脱臭装置4a、4bの入口には電磁弁13a、13bを設け、収納部2内の厨芥から発生する臭いや水蒸気の量を検知する臭いセンサー6、湿度センサー7の出力電圧の変化に合わせて電磁弁13a、13bを開放又は遮断するものである。
【0056】
すなわち、乾燥工程初期と後期の厨芥からの臭いと水蒸気の発生量を検知する各センサー6,7の出力電圧が小さいときは、一方の電磁弁13aのみ開放し脱臭装置4aのみに排気を通過させ、他方出力電圧が大きいときには電磁弁13a、13bの両方を開放して脱臭装置4a、4bの両方を使用するもので、比較的臭いの少ない、乾燥工程初期と後期での脱臭装置4のヒーター12での無駄なエネルギーの使用を抑え電力消費を削減できる。
【0057】
【発明の効果】
本発明の請求項記載の発明によれば、厨芥からの臭いの発生量又は水蒸気の発生量が最大となる時は高い排気能力および脱臭能力に設定し、運転初期又は後の厨芥からの臭いの発生量又は水蒸気の発生量が少ない時に、排気装置の排気能力および脱臭装置の脱臭能力を低く抑えることにより、必要なときのみ高い脱臭性能および排気性能を得ることにより、高い乾燥性能、臭いの漏れ防止性能を維持しながら、無駄なエネルギーの使用を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示す厨芥処理機の外観図
【図2】 本発明の第1〜4の実施例を示す厨芥処理機の縦断面図
【図3】 本発明の第3の実施例を示す厨芥処理機の排気機構の断面図
【図4】 本発明の第4の実施例を示す厨芥処理機の脱臭機構の部分断面図
【図5】 本発明の第5の実施例を示す厨芥処理機の脱臭機構の部分断面図
【図6】 同厨芥処理機の脱臭装置の温度制御の出力チャート
【図7】 同厨芥処理機の脱臭装置の温度制御の出力チャート
【図8】 同厨芥処理機の脱臭装置のヒーターと温度検出手段出力チャート
【図9】 本発明の第6の実施例を示す厨芥処理機の脱臭機構の部分断面図
【図10】 本発明の第7の実施例を示す厨芥処理機の脱臭機構の部分断面図
【図11】 従来の厨芥処理機の断面図
【符号の説明】
1 厨芥処理機本体
2 収納部
3 排気機構
4 脱臭機構
5 吸気口
6 湿度センサー
7 臭いセンサー
8 ファン
9 モーター
10 脱臭触媒
11 スパイラルフィン
12 ヒーター
13 電磁弁
21 厨芥処理機本体
22 吸引ファン
23 モーター
24 収納部
25 脱臭機構
26 吸気口
27 温度センサ
28 温度検出手段

Claims (1)

  1. 厨芥を収容する収納部と、前記収納部内の厨芥を加熱する加熱部と、加熱した厨芥から発生する臭いや水蒸気を前記収納部外に排出する排気装置と、脱臭触媒と前記脱臭触媒を加熱する加熱手段を有して前記排気装置で排出する排気を通過させる、並列に接続された複数の脱臭装置を備え、前記排気装置の排気能力を、厨芥から発生する臭いの量または水蒸気量に応じて可変すると共に、少なくとも厨芥から発生する臭いの量または水蒸気量に応じて排気を通過させる脱臭装置の数を可変できるようにして、脱臭能力を可変するようにした厨芥処理機。
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KR20110069311A (ko) * 2009-12-17 2011-06-23 웅진코웨이주식회사 음식물 처리기의 배기 장치
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