JP2004255280A - 生ごみ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内部を処理槽内の気体が流れる経路の両端部をそれぞれ処理槽内に連通して結露用の循環経路を形成したガス結露循環方式の生ごみ処理装置において、処理槽内の気体が脱臭されることなく処理槽外に漏れ出してしまうのを防止することができる生ごみ処理装置を提供する。
【解決手段】内部を処理槽1内の気体が流れる経路の両端部をそれぞれ処理槽1内に連通して結露用の循環経路2を形成した生ごみ処理装置である。処理槽1内の圧力を計測する圧力計測手段3を設けた。処理槽1内の気体を処理槽1外に排出する排気ポンプ41を備えた排気手段4とを設けた。圧力計測手段3にて計測した処理槽1内の圧力が大気圧より高い時に排気手段4にて処理槽1内の圧力を大気圧より低くする制御部を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】内部を処理槽1内の気体が流れる経路の両端部をそれぞれ処理槽1内に連通して結露用の循環経路2を形成した生ごみ処理装置である。処理槽1内の圧力を計測する圧力計測手段3を設けた。処理槽1内の気体を処理槽1外に排出する排気ポンプ41を備えた排気手段4とを設けた。圧力計測手段3にて計測した処理槽1内の圧力が大気圧より高い時に排気手段4にて処理槽1内の圧力を大気圧より低くする制御部を設けた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生ごみを処理槽内にて処理する生ごみ処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、処理槽内で生ごみを処理する生ごみ処理装置が使用されている(例えば特許文献1参照)。この生ごみ処理装置の方式としては、処理過程にて発生する気体の処理の観点からガス排気方式とガス結露循環方式の二つに大別され、また、生ごみの処理方法からは微生物分解方式と高温乾燥処理方式とに大別される。
【0003】
ガス排気方式は、処理槽に排気経路を設けて処理過程にて発生したガスや水蒸気等の気体を排出するもので、微生物分解方式のうち好気分解を行う場合には更に吸気経路を設けて外気の酸素を処理槽内に導入するものである。
【0004】
ガス結露循環方式は、経路の両端部をそれぞれ処理槽に接続して循環経路を形成し、処理槽内の気体を循環経路の一端部から循環経路内に取込んで他端部から処理槽内に戻すもので、この時、循環経路の途中に設けた凝集器にて気体の除湿を行うものである。
【0005】
次に、微生物分解方式と高温乾燥処理方式とについて説明する。
【0006】
微生物分解方式は、処理槽内に微生物を担持させた木質の処理基材を充填しておき、投入口から処理槽内に投入された生ごみを前記処理基材に生息する微生物の働きで分解処理するものである。また、高温乾燥方式は、加熱手段によって処理槽内の生ごみを高温で加熱乾燥処理を行い、生ごみの含水率を短時間で低減することで減容化を行うものである。
【0007】
生ごみ処理装置としてガス排気方式のものを使用する場合、生ごみの処理方法としては微生物分解方式や高温乾燥方式等どのような方式でも採用することができるものの、脱臭器を通して排気しても処理運転中に臭気成分が排出され続けて不快臭を感じてしまうものであった。そこで、ガス結露循環方式が良く使用されている。このガス結露循環方式のものであれば、処理運転中に定常的に気体を処理槽外に排気することがないため、臭気成分の排出を抑えることができる。なお、このガス結露循環方式のものを使用する場合には、定常的に処理槽内に外気を吸気したり処理槽内の気体を排気したりすることがないため、微生物分解方式のうち酸素を要する好気性菌による好気分解方式は採用することができない。
【0008】
しかしながら、このようなガス結露循環方式においては、ガス排気方式と比べて臭気成分の排出が抑えられるものの、処理槽内には通常はヒーターを配設するため処理槽内の気圧が外気(大気)に対して正圧となって、処理槽内の気体が処理槽と該処理槽の投入口の蓋との間の隙間や循環経路との接続部等の隙間から漏れ出したり、あるいは処理槽の投入口の蓋を開けた際に処理槽内の気体が排出されてしまい、処理槽内の気体が脱臭されることなく臭気成分がそのまま処理槽外に漏れ出して不快臭を感じてしまうという問題があった。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−174958号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、内部を処理槽内の気体が流れる経路の両端部をそれぞれ処理槽内に連通して結露用の循環経路を形成したガス結露循環方式の生ごみ処理装置において、処理槽内の気体が脱臭されることなく処理槽外に漏れ出してしまうのを防止することができる生ごみ処理装置を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る生ごみ処理装置は、内部を処理槽1内の気体が流れる経路の両端部をそれぞれ処理槽1内に連通して結露用の循環経路2を形成した生ごみ処理装置において、処理槽1内の圧力を計測する圧力計測手段3と、処理槽1内の気体を処理槽1外に排出する排気ポンプ41を備えた排気手段4とを設けると共に、圧力計測手段3にて計測した処理槽1内の圧力が大気圧より高い時に排気手段4にて処理槽1内の圧力を大気圧より低くする制御部を設けて成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、処理槽1内の気圧が大気圧より高くなることがなくなって、処理槽1と該処理槽1の投入口10の蓋11との間の隙間や循環経路2との接続部等の隙間から漏れ出したり、あるいは処理槽1の投入口10の蓋11を開けた際に処理槽1内の気体が排出されることがなくなり、不快臭を感じるのを防止することができる。
【0012】
また、処理槽1の蓋11の開動作の開始を検知する開動作検知手段18を設けると共に、処理槽1内と処理槽1外とを連通する大気開放経路8及び該大気開放経路8を開閉する大気開放弁81を設け、開動作検知手段18にて処理槽1の蓋11の開動作を検知した時に大気開放弁81を開放する制御部を設けることが好ましい。このような構成とすることで、人が外から蓋11を引張って開けるのに大きな力を要することなく蓋11を開け易くなるものである。
【0013】
また、処理槽1の蓋11の開放状態を検知する開放検知手段を設け、開放検知手段にて処理槽1の蓋11の開放状態を検知した時に排気手段4にて処理槽1内の気体を排気する制御部を設けることが好ましい。このような構成とすることで、開放された処理槽1の投入口10から外気が処理槽1内に流入するため処理槽1内の気体が流出することがなく、処理槽1内の気体の臭気成分がそのまま処理槽1外に漏れ出すのが防止される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。まず図1に基づいて、本発明の生ごみ処理装置の一実施形態について説明する。
【0015】
生ごみ処理装置は、ハウジングH内部に処理槽1を内装し、処理槽1内に攪拌手段5を設けると共に、該攪拌手段5を駆動する駆動手段6をハウジングHに設けて主体が構成される。
【0016】
攪拌手段5は、処理槽1に回転自在に架設された攪拌軸51に攪拌羽根52を設けて構成され、攪拌軸51を駆動手段6にて回転することで処理槽1の生ごみと後述する処理基材12との混合物を攪拌する。駆動手段6は、処理槽1の下側に設けた攪拌モーター61と、該攪拌モーター61の出力軸に一端側が連結されると共に上記攪拌軸51に他端側が連結される駆動力伝達部62とからなり、攪拌モーター61が回転すると駆動力伝達部62を介して攪拌軸51が回転するものである。
【0017】
処理槽1の上面部には、処理槽1内に生ごみを投入するための投入口10が設けてあると共に、前記投入口10を開閉自在に閉塞する蓋11が設けてある。
【0018】
処理槽1内には、微生物が生息した木質チップ等の担体よりなる処理基材12が充填してあり、上述したような攪拌手段5によって処理基材12を生ごみと共に撹拌して発酵・分解処理されるようになっている(微生物分解方式)。ここで、生ごみを分解処理する微生物としては、通性嫌気性菌を用いている。またなお、生ごみの処理方式としては高温乾燥方式であってもよい。
【0019】
また、処理槽1内には、生ごみと処理基材12との混合物を加熱するヒーター13と、前記混合物の含水率を検出する水分センサー14とが設けてあり、水分センサー14にて検出した含水率に基づいて、後述する電気回路等からなる制御部(図示せず)がヒーター13にて前記混合物を加熱して含水率を所定値(通常は15〜50%、好ましくは20〜40%)の範囲内に保つものである。
【0020】
また、処理槽1の一側壁の上端部には、処理槽1内から循環経路2への入口となる吸気口15及び、循環経路2から処理槽1への出口となる吐気口16が形成してあり、この吸気口15と吐気口16とに循環経路2が接続される(即ちガス結露循環方式となっている)。
【0021】
循環経路2は、内部を処理槽1内の気体が流れる経路であり、その経路の両端部がそれぞれ上記処理槽1の吸気口15と吐気口16とに接続してある。この循環経路2の吸気口15近傍には、処理槽1内の気体を循環経路2に引き込むためのファン21が設けてある。更に、循環経路2のファン21より下流側の途中には、循環経路2を流れる気体の水分を結露させる凝集器7が設けてあると共に、凝集器7にて結露・凝集された水分が溜められる結露水溜め部22が凝集器7に配管を介して接続してある。
【0022】
処理槽1内で生ごみの分解処理によって発生したガスを含む気体は、ファン21によって循環経路2に引き込まれ、凝集器7で凝集して結露されることとなる。これにより、処理槽1内の気体を除湿して再び処理槽1に戻すことができる。この時、処理槽1内で発生した気体の臭気成分(例えば酢酸等)は凝集器7で凝集された水分に溶け込んで処理槽1及び循環経路2から排出され、臭気成分がある程度除去された気体が再び処理槽1内に戻される。
【0023】
そして更に、本発明においては、処理槽1内の圧力を計測する圧力計測手段3と、処理槽1内の気体を処理槽1外に排出する排気ポンプ41を備えた排気手段4とを設けると共に、排気手段4にて処理槽1内の圧力を大気圧より低くする制御部を設けてある。
【0024】
圧力計測手段3は、処理槽1内の側壁の上端部に処理槽1内の気圧を計測する圧力センサー31を設けて構成してあり、更に本実施形態では、外気(大気)の圧力を計測する大気圧センサーも設けてある。この圧力センサー31及び大気圧センサーは後述する制御部に電気的に接続されて計測した処理槽1内の圧力及び大気圧を伝送する。
【0025】
排気手段4は、処理槽1の側壁の上記吸気口15及び吐気口16を形成していない部分に排気口17を形成し、この排気口17に排気経路となる配管40の一端部を接続すると共にこの配管40の他端部を外気(大気)に連通させ、配管40の途中に排気ポンプ41及び脱臭器42を設けて構成してあり、排気ポンプ41は制御部に電気的に接続される。この排気手段4の動作については後述する。
【0026】
上述した攪拌手段5、駆動手段6、ファン21、ヒーター13及び水分センサー14、圧力センサー31、大気圧センサー、排気ポンプ41は、制御部に電気的に接続されてその動作が制御される。攪拌手段5及び駆動手段6と、ヒーター13及び水分センサー14は上述した通り制御され、ファン21は生ごみ処理時に常時駆動するよう制御される。圧力センサー31と排気ポンプ41の制御について以下に説明する。
【0027】
まず、圧力センサー31及び大気圧センサーでそれぞれ処理槽1内の気圧と大気圧を計測し、計測した気圧情報を制御部に伝送する。制御部は、処理槽1内の気圧と大気圧とを比較し、処理槽1内の気圧が大気圧より低い場合には排気手段4を駆動せず、処理槽1内の気圧が大気圧より高い場合に排気手段4を駆動して処理槽1内の気圧を大気圧より低くするものである。なおこの時、排気手段4にて排気される処理槽1内の気体は排気経路の途中の脱臭器42にて脱臭されるため、臭気成分が排出されて不快臭が漂うことが防止又は抑えられる。
【0028】
一般的にガス結露循環方式においては、処理槽1内のヒーター13によって処理槽1内の気体が膨張して気圧が大気圧より高くなることが多く、この場合、処理槽1内の気体が処理槽1と該処理槽1の投入口10の蓋11との間の隙間や循環経路2との接続部等の隙間から漏れ出したり、あるいは処理槽1の投入口10の蓋11を開けた際に処理槽1内の気体が排出されてしまい、処理槽1内の気体が脱臭されることなく臭気成分がそのまま処理槽1外に漏れ出して不快臭を感じてしまうが、上述したように圧力計測手段3と排気手段4とを設け、圧力計測手段3にて計測した処理槽1内の圧力が大気圧より高い時に排気手段4にて処理槽1内の圧力を大気圧より低くするよう制御部にて制御することで、処理槽1内の気圧が大気圧より低くなって、処理槽1と該処理槽1の投入口10の蓋11との間の隙間や循環経路2との接続部等の隙間から漏れ出したり、あるいは処理槽1の投入口10の蓋11を開けた際に処理槽1内の気体が排出されることがなくなり、むしろ前記隙間や投入口10から外気が処理槽1内に入り込むため、処理槽1内の気体が脱臭されることなく臭気成分がそのまま処理槽1外に漏れ出すのが防止される。
【0029】
次に、本実施形態の他例について図2に基づいて説明する。図2に示す本例においては、図1に示す上例に加えて、処理槽1の蓋11の開動作の開始を検知する開動作検知手段18を設けると共に、処理槽1内と処理槽1外とを連通する大気開放経路8と、該大気開放経路8を開閉する大気開放弁81を設け、開動作検知手段18にて処理槽1の蓋11の開動作を検知した時に大気開放弁81を開放するよう制御部にて制御するものである。
【0030】
開動作検知手段18は、処理槽1の蓋11に人の手指が接触するとその接触を検知するセンサー等で構成され、蓋11又は処理槽1の蓋11との接触部に取り付けてある。また、大気開放経路8は、処理槽1内と外気(大気)とを連通する配管で、この配管の途中に電磁弁等からなる大気開放弁81が設けてある。この開動作検知手段18と大気開放弁81も制御部に電気的に接続されて制御される。
【0031】
人が蓋11を開けようとして蓋11に触れると、開動作検知手段18が人の蓋11への接触を検知して制御部に伝送する。この時、制御部は大気開放弁81を開放し、処理槽1内の気圧は大気圧と等しくなる。
【0032】
排気手段4が駆動中で処理槽1内の気圧が大気圧より低くなっている場合、処理槽1内の気体が蓋11の内面を押圧する力よりも大気が蓋11の外面を押圧する力の方が大きいため、人が外から蓋11を引張って開けるのに大きな力を要するが、上述したように処理槽1内の気圧を大気圧と等しくすることで、蓋11を開けるのに大きな力を要することなく開け易くなるものである。
【0033】
次に、本実施形態の更に他例について説明する。本例は、図2に示す上例に加えて、処理槽1の蓋11の開放状態を検知する開放検知手段(図示せず)を設け、開放検知手段にて処理槽1の蓋11の開放状態を検知した時に排気手段4にて処理槽1内の気体を排出するよう制御部にて制御するものである。
【0034】
開放検知手段は、処理槽1の蓋11が開放していることを検知するもので、近接センサー等特に限定されないものであり、蓋11又は処理槽1の蓋11との接触部に取り付けてある。この開放検知手段も制御部に電気的に接続されて制御される。
【0035】
蓋11が開放していると、開放検知手段が蓋11の開放状態を検知して制御部に伝送する。この時、制御部は排気手段4を駆動して処理槽1内の気体の排気を行う。これにより、開放された処理槽1の投入口10から外気が処理槽1内に流入するため処理槽1内の気体が流出することがなく、処理槽1内の気体の臭気成分がそのまま処理槽1外に漏れ出すのが防止される。
【0036】
次に、本発明の他の実施形態について図3に基づいて説明する。なお、図1,図2に示す上実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
【0037】
処理槽1の側壁の上部にはチップ流出口19が設けてあると共に、チップ流出口19の下部には処理槽1から流出した生ごみや処理基材12やこれらの混合物を受けるトレーTが設けてあり、処理槽1内に前記生ごみ、処理基材12、これらの混合物が充満するのを防止して処理槽1内の上部に気体が満たされるようになっている。
【0038】
循環経路2の途中には、上実施形態にて設けてあるファン21と凝集器7の他に、ファン21の上流側にフィルター23を設けると共に、凝集器7の下流側に再加熱部24を設けてある。処理槽1内で生ごみの発酵・分解処理によって発生したガスを含む気体は、ファン21によって循環経路2に引き込まれ、凝集器7で凝集して結露させることとなる。これにより、処理槽1内の気体を除湿して処理槽1外に排気することなく再び処理槽1に戻すことができる。
【0039】
また、本実施形態では凝集器7によって循環経路2を流れる気体中の水分の結露を高効率で行うことが可能であり、以下に説明する。
【0040】
凝集器7は、冷却ダクト71と冷却ファン72、冷却管73とで主体が構成される。冷却ダクト71内部に収められる冷却管73は、フレキシブル管を同軸でコイル状に巻いたものが縦方向に収められている。ここで冷却管73としてのフレキシブル管の凸部はフィンとしての機能を具備し、熱交換の効率向上に寄与するものである。このように、冷却管73を可撓性を有するフレキシブル管でコイル状に巻いて形成することで、冷却管73の表面積を増大させて冷却効率を向上させ、結露量を増大させることが可能となる。
【0041】
冷却管73は冷却ファン72により冷却されて内部で気体中の水分が結露するが、冷却管73は十分な勾配をもって巻かれているため、結露水は速やかに冷却管73内を流れ落ちて気液を分離する分離部25を介して散水用結露水溜め部26に流入する。
【0042】
冷却管73には再加熱部24のヒーターが連結されており、ここで加熱された後で処理槽1内に戻される。
【0043】
再加熱部24を設けない場合、密閉循環経路2内を流れる気体は凝集器7にて水分が除去されると同時に冷却されて処理槽1内に戻されることになるが、処理槽1内が冷却されると処理基材12に生息する微生物の活性が損なわれてしまうため、好ましくない。そこで本実施形態のように、再加熱部24を設けて処理槽1内の温度を向上させて微生物の活性が損なわれるのを防止することができる。また、再加熱部24を設けたことによって、適当な間隔で処理槽1内の生ごみと処理基材12とを攪拌することで処理槽1内の処理基材12の水分の蒸発を促進することができる。
【0044】
また本実施形態では、散水用結露水溜め部26に溜まった結露水を利用するもので、以下に説明する。
【0045】
散水用結露水溜め部26は、密閉タンクで構成されている。そして、この散水用結露水溜め部26の下端部には散水用配管91の一端部が接続されている。
【0046】
散水用配管91は、一端部が上述したように密閉タンク内の下端部に配置されると共に他端部が三方弁92に接続され、途中には水ポンプ93が配設されている。三方弁92にはそれぞれ、前記散水用配管91の端部と、後述する内散水用配管94及び外散水用配管95の端部が接続される。
【0047】
内散水用配管94は、一端部が三方弁92に接続されると共に、他端部が処理槽1の側壁に接続されて処理槽1内への散水口94aとなっている。また、外散水用配管95は、一端部が三方弁92に接続されると共に、他端部が処理槽1外に臨む放水口95aとなっている。この放水口95aには放水用のホース96を取り付けてある。
【0048】
また、散水用結露水溜め部26の密閉タンクの上端部には、排出口26aが形成してあると共に、排出口26aに排出管27の一端部が接続してあり、排出管27の他端部が下方の結露水溜め部22に接続してある。
【0049】
次に、散水用結露水溜め部26に溜まった結露水の利用方法について説明する。
【0050】
処理槽1内の水分センサー14にて処理槽1内の生ごみと処理基材12の混合物の含水率が低い場合には、三方弁92にて上記散水用配管91と内散水用配管94とを連通させ、散水用配管91の水ポンプ93を駆動する。すると、内散水用配管94の端部から処理槽1内に散水され、上記混合物の含水率が上昇する。
【0051】
また、屋外や屋内の草木等に向けて散水したい場合、三方弁92にて上記散水用配管91と外散水用配管95とを連通させ、散水用配管91の水ポンプ93を駆動する。すると、外散水用配管95の端部からホース96を介して散水される。
【0052】
また、散水用結露水溜め部26の密閉タンクが満水となると、排出口26aから排出管27を介して結露水溜め部22に結露水が流れる。
【0053】
なお、本実施形態においても、再加熱部24、凝集器7の冷却ファン72、三方弁92、水ポンプ93は制御部によって制御される。
【0054】
【発明の効果】
上述のように請求項1記載の発明にあっては、内部を処理槽内の気体が流れる経路の両端部をそれぞれ処理槽内に連通して結露用の循環経路を形成した生ごみ処理装置において、処理槽内の圧力を計測する圧力計測手段と、処理槽内の気体を処理槽外に排出する排気ポンプを備えた排気手段とを設けると共に、圧力計測手段にて計測した処理槽内の圧力が大気圧より高い時に排気手段にて処理槽内の圧力を大気圧より低くする制御部を設けたので、処理槽内の気圧が大気圧より高くなることがなくなって、処理槽と該処理槽の投入口の蓋との間の隙間や循環経路との接続部等の隙間から漏れ出したり、あるいは処理槽の投入口の蓋を開けた際に処理槽内の気体が排出されることがなくなり、不快臭を感じるのを防止することができる。
【0055】
また請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、処理槽の蓋の開動作の開始を検知する開動作検知手段を設けると共に、処理槽内と処理槽外とを連通する大気開放経路及び該大気開放経路を開閉する大気開放弁を設け、開動作検知手段にて処理槽の蓋の開動作を検知した時に大気開放弁を開放する制御部を設けたので、人が外から蓋を引張って開けるのに大きな力を要することなく蓋を開け易くなるものである。
【0056】
また請求項3記載の発明にあっては、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、処理槽の蓋の開放状態を検知する開放検知手段を設け、開放検知手段にて処理槽の蓋の開放状態を検知した時に排気手段にて処理槽内の気体を排気する制御部を設けたので、開放された処理槽の投入口から外気が処理槽内に流入するため処理槽内の気体が流出することがなく、処理槽内の気体の臭気成分がそのまま処理槽外に漏れ出すのが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の構成図である。
【図2】同上の実施形態の他例の構成図である。
【図3】本発明の他の実施形態の構成図である。
【符号の説明】
1 処理槽
2 循環経路
3 圧力計測手段
4 排気手段
41 排気ポンプ
【発明の属する技術分野】
本発明は、生ごみを処理槽内にて処理する生ごみ処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、処理槽内で生ごみを処理する生ごみ処理装置が使用されている(例えば特許文献1参照)。この生ごみ処理装置の方式としては、処理過程にて発生する気体の処理の観点からガス排気方式とガス結露循環方式の二つに大別され、また、生ごみの処理方法からは微生物分解方式と高温乾燥処理方式とに大別される。
【0003】
ガス排気方式は、処理槽に排気経路を設けて処理過程にて発生したガスや水蒸気等の気体を排出するもので、微生物分解方式のうち好気分解を行う場合には更に吸気経路を設けて外気の酸素を処理槽内に導入するものである。
【0004】
ガス結露循環方式は、経路の両端部をそれぞれ処理槽に接続して循環経路を形成し、処理槽内の気体を循環経路の一端部から循環経路内に取込んで他端部から処理槽内に戻すもので、この時、循環経路の途中に設けた凝集器にて気体の除湿を行うものである。
【0005】
次に、微生物分解方式と高温乾燥処理方式とについて説明する。
【0006】
微生物分解方式は、処理槽内に微生物を担持させた木質の処理基材を充填しておき、投入口から処理槽内に投入された生ごみを前記処理基材に生息する微生物の働きで分解処理するものである。また、高温乾燥方式は、加熱手段によって処理槽内の生ごみを高温で加熱乾燥処理を行い、生ごみの含水率を短時間で低減することで減容化を行うものである。
【0007】
生ごみ処理装置としてガス排気方式のものを使用する場合、生ごみの処理方法としては微生物分解方式や高温乾燥方式等どのような方式でも採用することができるものの、脱臭器を通して排気しても処理運転中に臭気成分が排出され続けて不快臭を感じてしまうものであった。そこで、ガス結露循環方式が良く使用されている。このガス結露循環方式のものであれば、処理運転中に定常的に気体を処理槽外に排気することがないため、臭気成分の排出を抑えることができる。なお、このガス結露循環方式のものを使用する場合には、定常的に処理槽内に外気を吸気したり処理槽内の気体を排気したりすることがないため、微生物分解方式のうち酸素を要する好気性菌による好気分解方式は採用することができない。
【0008】
しかしながら、このようなガス結露循環方式においては、ガス排気方式と比べて臭気成分の排出が抑えられるものの、処理槽内には通常はヒーターを配設するため処理槽内の気圧が外気(大気)に対して正圧となって、処理槽内の気体が処理槽と該処理槽の投入口の蓋との間の隙間や循環経路との接続部等の隙間から漏れ出したり、あるいは処理槽の投入口の蓋を開けた際に処理槽内の気体が排出されてしまい、処理槽内の気体が脱臭されることなく臭気成分がそのまま処理槽外に漏れ出して不快臭を感じてしまうという問題があった。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−174958号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、内部を処理槽内の気体が流れる経路の両端部をそれぞれ処理槽内に連通して結露用の循環経路を形成したガス結露循環方式の生ごみ処理装置において、処理槽内の気体が脱臭されることなく処理槽外に漏れ出してしまうのを防止することができる生ごみ処理装置を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る生ごみ処理装置は、内部を処理槽1内の気体が流れる経路の両端部をそれぞれ処理槽1内に連通して結露用の循環経路2を形成した生ごみ処理装置において、処理槽1内の圧力を計測する圧力計測手段3と、処理槽1内の気体を処理槽1外に排出する排気ポンプ41を備えた排気手段4とを設けると共に、圧力計測手段3にて計測した処理槽1内の圧力が大気圧より高い時に排気手段4にて処理槽1内の圧力を大気圧より低くする制御部を設けて成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、処理槽1内の気圧が大気圧より高くなることがなくなって、処理槽1と該処理槽1の投入口10の蓋11との間の隙間や循環経路2との接続部等の隙間から漏れ出したり、あるいは処理槽1の投入口10の蓋11を開けた際に処理槽1内の気体が排出されることがなくなり、不快臭を感じるのを防止することができる。
【0012】
また、処理槽1の蓋11の開動作の開始を検知する開動作検知手段18を設けると共に、処理槽1内と処理槽1外とを連通する大気開放経路8及び該大気開放経路8を開閉する大気開放弁81を設け、開動作検知手段18にて処理槽1の蓋11の開動作を検知した時に大気開放弁81を開放する制御部を設けることが好ましい。このような構成とすることで、人が外から蓋11を引張って開けるのに大きな力を要することなく蓋11を開け易くなるものである。
【0013】
また、処理槽1の蓋11の開放状態を検知する開放検知手段を設け、開放検知手段にて処理槽1の蓋11の開放状態を検知した時に排気手段4にて処理槽1内の気体を排気する制御部を設けることが好ましい。このような構成とすることで、開放された処理槽1の投入口10から外気が処理槽1内に流入するため処理槽1内の気体が流出することがなく、処理槽1内の気体の臭気成分がそのまま処理槽1外に漏れ出すのが防止される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。まず図1に基づいて、本発明の生ごみ処理装置の一実施形態について説明する。
【0015】
生ごみ処理装置は、ハウジングH内部に処理槽1を内装し、処理槽1内に攪拌手段5を設けると共に、該攪拌手段5を駆動する駆動手段6をハウジングHに設けて主体が構成される。
【0016】
攪拌手段5は、処理槽1に回転自在に架設された攪拌軸51に攪拌羽根52を設けて構成され、攪拌軸51を駆動手段6にて回転することで処理槽1の生ごみと後述する処理基材12との混合物を攪拌する。駆動手段6は、処理槽1の下側に設けた攪拌モーター61と、該攪拌モーター61の出力軸に一端側が連結されると共に上記攪拌軸51に他端側が連結される駆動力伝達部62とからなり、攪拌モーター61が回転すると駆動力伝達部62を介して攪拌軸51が回転するものである。
【0017】
処理槽1の上面部には、処理槽1内に生ごみを投入するための投入口10が設けてあると共に、前記投入口10を開閉自在に閉塞する蓋11が設けてある。
【0018】
処理槽1内には、微生物が生息した木質チップ等の担体よりなる処理基材12が充填してあり、上述したような攪拌手段5によって処理基材12を生ごみと共に撹拌して発酵・分解処理されるようになっている(微生物分解方式)。ここで、生ごみを分解処理する微生物としては、通性嫌気性菌を用いている。またなお、生ごみの処理方式としては高温乾燥方式であってもよい。
【0019】
また、処理槽1内には、生ごみと処理基材12との混合物を加熱するヒーター13と、前記混合物の含水率を検出する水分センサー14とが設けてあり、水分センサー14にて検出した含水率に基づいて、後述する電気回路等からなる制御部(図示せず)がヒーター13にて前記混合物を加熱して含水率を所定値(通常は15〜50%、好ましくは20〜40%)の範囲内に保つものである。
【0020】
また、処理槽1の一側壁の上端部には、処理槽1内から循環経路2への入口となる吸気口15及び、循環経路2から処理槽1への出口となる吐気口16が形成してあり、この吸気口15と吐気口16とに循環経路2が接続される(即ちガス結露循環方式となっている)。
【0021】
循環経路2は、内部を処理槽1内の気体が流れる経路であり、その経路の両端部がそれぞれ上記処理槽1の吸気口15と吐気口16とに接続してある。この循環経路2の吸気口15近傍には、処理槽1内の気体を循環経路2に引き込むためのファン21が設けてある。更に、循環経路2のファン21より下流側の途中には、循環経路2を流れる気体の水分を結露させる凝集器7が設けてあると共に、凝集器7にて結露・凝集された水分が溜められる結露水溜め部22が凝集器7に配管を介して接続してある。
【0022】
処理槽1内で生ごみの分解処理によって発生したガスを含む気体は、ファン21によって循環経路2に引き込まれ、凝集器7で凝集して結露されることとなる。これにより、処理槽1内の気体を除湿して再び処理槽1に戻すことができる。この時、処理槽1内で発生した気体の臭気成分(例えば酢酸等)は凝集器7で凝集された水分に溶け込んで処理槽1及び循環経路2から排出され、臭気成分がある程度除去された気体が再び処理槽1内に戻される。
【0023】
そして更に、本発明においては、処理槽1内の圧力を計測する圧力計測手段3と、処理槽1内の気体を処理槽1外に排出する排気ポンプ41を備えた排気手段4とを設けると共に、排気手段4にて処理槽1内の圧力を大気圧より低くする制御部を設けてある。
【0024】
圧力計測手段3は、処理槽1内の側壁の上端部に処理槽1内の気圧を計測する圧力センサー31を設けて構成してあり、更に本実施形態では、外気(大気)の圧力を計測する大気圧センサーも設けてある。この圧力センサー31及び大気圧センサーは後述する制御部に電気的に接続されて計測した処理槽1内の圧力及び大気圧を伝送する。
【0025】
排気手段4は、処理槽1の側壁の上記吸気口15及び吐気口16を形成していない部分に排気口17を形成し、この排気口17に排気経路となる配管40の一端部を接続すると共にこの配管40の他端部を外気(大気)に連通させ、配管40の途中に排気ポンプ41及び脱臭器42を設けて構成してあり、排気ポンプ41は制御部に電気的に接続される。この排気手段4の動作については後述する。
【0026】
上述した攪拌手段5、駆動手段6、ファン21、ヒーター13及び水分センサー14、圧力センサー31、大気圧センサー、排気ポンプ41は、制御部に電気的に接続されてその動作が制御される。攪拌手段5及び駆動手段6と、ヒーター13及び水分センサー14は上述した通り制御され、ファン21は生ごみ処理時に常時駆動するよう制御される。圧力センサー31と排気ポンプ41の制御について以下に説明する。
【0027】
まず、圧力センサー31及び大気圧センサーでそれぞれ処理槽1内の気圧と大気圧を計測し、計測した気圧情報を制御部に伝送する。制御部は、処理槽1内の気圧と大気圧とを比較し、処理槽1内の気圧が大気圧より低い場合には排気手段4を駆動せず、処理槽1内の気圧が大気圧より高い場合に排気手段4を駆動して処理槽1内の気圧を大気圧より低くするものである。なおこの時、排気手段4にて排気される処理槽1内の気体は排気経路の途中の脱臭器42にて脱臭されるため、臭気成分が排出されて不快臭が漂うことが防止又は抑えられる。
【0028】
一般的にガス結露循環方式においては、処理槽1内のヒーター13によって処理槽1内の気体が膨張して気圧が大気圧より高くなることが多く、この場合、処理槽1内の気体が処理槽1と該処理槽1の投入口10の蓋11との間の隙間や循環経路2との接続部等の隙間から漏れ出したり、あるいは処理槽1の投入口10の蓋11を開けた際に処理槽1内の気体が排出されてしまい、処理槽1内の気体が脱臭されることなく臭気成分がそのまま処理槽1外に漏れ出して不快臭を感じてしまうが、上述したように圧力計測手段3と排気手段4とを設け、圧力計測手段3にて計測した処理槽1内の圧力が大気圧より高い時に排気手段4にて処理槽1内の圧力を大気圧より低くするよう制御部にて制御することで、処理槽1内の気圧が大気圧より低くなって、処理槽1と該処理槽1の投入口10の蓋11との間の隙間や循環経路2との接続部等の隙間から漏れ出したり、あるいは処理槽1の投入口10の蓋11を開けた際に処理槽1内の気体が排出されることがなくなり、むしろ前記隙間や投入口10から外気が処理槽1内に入り込むため、処理槽1内の気体が脱臭されることなく臭気成分がそのまま処理槽1外に漏れ出すのが防止される。
【0029】
次に、本実施形態の他例について図2に基づいて説明する。図2に示す本例においては、図1に示す上例に加えて、処理槽1の蓋11の開動作の開始を検知する開動作検知手段18を設けると共に、処理槽1内と処理槽1外とを連通する大気開放経路8と、該大気開放経路8を開閉する大気開放弁81を設け、開動作検知手段18にて処理槽1の蓋11の開動作を検知した時に大気開放弁81を開放するよう制御部にて制御するものである。
【0030】
開動作検知手段18は、処理槽1の蓋11に人の手指が接触するとその接触を検知するセンサー等で構成され、蓋11又は処理槽1の蓋11との接触部に取り付けてある。また、大気開放経路8は、処理槽1内と外気(大気)とを連通する配管で、この配管の途中に電磁弁等からなる大気開放弁81が設けてある。この開動作検知手段18と大気開放弁81も制御部に電気的に接続されて制御される。
【0031】
人が蓋11を開けようとして蓋11に触れると、開動作検知手段18が人の蓋11への接触を検知して制御部に伝送する。この時、制御部は大気開放弁81を開放し、処理槽1内の気圧は大気圧と等しくなる。
【0032】
排気手段4が駆動中で処理槽1内の気圧が大気圧より低くなっている場合、処理槽1内の気体が蓋11の内面を押圧する力よりも大気が蓋11の外面を押圧する力の方が大きいため、人が外から蓋11を引張って開けるのに大きな力を要するが、上述したように処理槽1内の気圧を大気圧と等しくすることで、蓋11を開けるのに大きな力を要することなく開け易くなるものである。
【0033】
次に、本実施形態の更に他例について説明する。本例は、図2に示す上例に加えて、処理槽1の蓋11の開放状態を検知する開放検知手段(図示せず)を設け、開放検知手段にて処理槽1の蓋11の開放状態を検知した時に排気手段4にて処理槽1内の気体を排出するよう制御部にて制御するものである。
【0034】
開放検知手段は、処理槽1の蓋11が開放していることを検知するもので、近接センサー等特に限定されないものであり、蓋11又は処理槽1の蓋11との接触部に取り付けてある。この開放検知手段も制御部に電気的に接続されて制御される。
【0035】
蓋11が開放していると、開放検知手段が蓋11の開放状態を検知して制御部に伝送する。この時、制御部は排気手段4を駆動して処理槽1内の気体の排気を行う。これにより、開放された処理槽1の投入口10から外気が処理槽1内に流入するため処理槽1内の気体が流出することがなく、処理槽1内の気体の臭気成分がそのまま処理槽1外に漏れ出すのが防止される。
【0036】
次に、本発明の他の実施形態について図3に基づいて説明する。なお、図1,図2に示す上実施形態と同様の構成については同符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
【0037】
処理槽1の側壁の上部にはチップ流出口19が設けてあると共に、チップ流出口19の下部には処理槽1から流出した生ごみや処理基材12やこれらの混合物を受けるトレーTが設けてあり、処理槽1内に前記生ごみ、処理基材12、これらの混合物が充満するのを防止して処理槽1内の上部に気体が満たされるようになっている。
【0038】
循環経路2の途中には、上実施形態にて設けてあるファン21と凝集器7の他に、ファン21の上流側にフィルター23を設けると共に、凝集器7の下流側に再加熱部24を設けてある。処理槽1内で生ごみの発酵・分解処理によって発生したガスを含む気体は、ファン21によって循環経路2に引き込まれ、凝集器7で凝集して結露させることとなる。これにより、処理槽1内の気体を除湿して処理槽1外に排気することなく再び処理槽1に戻すことができる。
【0039】
また、本実施形態では凝集器7によって循環経路2を流れる気体中の水分の結露を高効率で行うことが可能であり、以下に説明する。
【0040】
凝集器7は、冷却ダクト71と冷却ファン72、冷却管73とで主体が構成される。冷却ダクト71内部に収められる冷却管73は、フレキシブル管を同軸でコイル状に巻いたものが縦方向に収められている。ここで冷却管73としてのフレキシブル管の凸部はフィンとしての機能を具備し、熱交換の効率向上に寄与するものである。このように、冷却管73を可撓性を有するフレキシブル管でコイル状に巻いて形成することで、冷却管73の表面積を増大させて冷却効率を向上させ、結露量を増大させることが可能となる。
【0041】
冷却管73は冷却ファン72により冷却されて内部で気体中の水分が結露するが、冷却管73は十分な勾配をもって巻かれているため、結露水は速やかに冷却管73内を流れ落ちて気液を分離する分離部25を介して散水用結露水溜め部26に流入する。
【0042】
冷却管73には再加熱部24のヒーターが連結されており、ここで加熱された後で処理槽1内に戻される。
【0043】
再加熱部24を設けない場合、密閉循環経路2内を流れる気体は凝集器7にて水分が除去されると同時に冷却されて処理槽1内に戻されることになるが、処理槽1内が冷却されると処理基材12に生息する微生物の活性が損なわれてしまうため、好ましくない。そこで本実施形態のように、再加熱部24を設けて処理槽1内の温度を向上させて微生物の活性が損なわれるのを防止することができる。また、再加熱部24を設けたことによって、適当な間隔で処理槽1内の生ごみと処理基材12とを攪拌することで処理槽1内の処理基材12の水分の蒸発を促進することができる。
【0044】
また本実施形態では、散水用結露水溜め部26に溜まった結露水を利用するもので、以下に説明する。
【0045】
散水用結露水溜め部26は、密閉タンクで構成されている。そして、この散水用結露水溜め部26の下端部には散水用配管91の一端部が接続されている。
【0046】
散水用配管91は、一端部が上述したように密閉タンク内の下端部に配置されると共に他端部が三方弁92に接続され、途中には水ポンプ93が配設されている。三方弁92にはそれぞれ、前記散水用配管91の端部と、後述する内散水用配管94及び外散水用配管95の端部が接続される。
【0047】
内散水用配管94は、一端部が三方弁92に接続されると共に、他端部が処理槽1の側壁に接続されて処理槽1内への散水口94aとなっている。また、外散水用配管95は、一端部が三方弁92に接続されると共に、他端部が処理槽1外に臨む放水口95aとなっている。この放水口95aには放水用のホース96を取り付けてある。
【0048】
また、散水用結露水溜め部26の密閉タンクの上端部には、排出口26aが形成してあると共に、排出口26aに排出管27の一端部が接続してあり、排出管27の他端部が下方の結露水溜め部22に接続してある。
【0049】
次に、散水用結露水溜め部26に溜まった結露水の利用方法について説明する。
【0050】
処理槽1内の水分センサー14にて処理槽1内の生ごみと処理基材12の混合物の含水率が低い場合には、三方弁92にて上記散水用配管91と内散水用配管94とを連通させ、散水用配管91の水ポンプ93を駆動する。すると、内散水用配管94の端部から処理槽1内に散水され、上記混合物の含水率が上昇する。
【0051】
また、屋外や屋内の草木等に向けて散水したい場合、三方弁92にて上記散水用配管91と外散水用配管95とを連通させ、散水用配管91の水ポンプ93を駆動する。すると、外散水用配管95の端部からホース96を介して散水される。
【0052】
また、散水用結露水溜め部26の密閉タンクが満水となると、排出口26aから排出管27を介して結露水溜め部22に結露水が流れる。
【0053】
なお、本実施形態においても、再加熱部24、凝集器7の冷却ファン72、三方弁92、水ポンプ93は制御部によって制御される。
【0054】
【発明の効果】
上述のように請求項1記載の発明にあっては、内部を処理槽内の気体が流れる経路の両端部をそれぞれ処理槽内に連通して結露用の循環経路を形成した生ごみ処理装置において、処理槽内の圧力を計測する圧力計測手段と、処理槽内の気体を処理槽外に排出する排気ポンプを備えた排気手段とを設けると共に、圧力計測手段にて計測した処理槽内の圧力が大気圧より高い時に排気手段にて処理槽内の圧力を大気圧より低くする制御部を設けたので、処理槽内の気圧が大気圧より高くなることがなくなって、処理槽と該処理槽の投入口の蓋との間の隙間や循環経路との接続部等の隙間から漏れ出したり、あるいは処理槽の投入口の蓋を開けた際に処理槽内の気体が排出されることがなくなり、不快臭を感じるのを防止することができる。
【0055】
また請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、処理槽の蓋の開動作の開始を検知する開動作検知手段を設けると共に、処理槽内と処理槽外とを連通する大気開放経路及び該大気開放経路を開閉する大気開放弁を設け、開動作検知手段にて処理槽の蓋の開動作を検知した時に大気開放弁を開放する制御部を設けたので、人が外から蓋を引張って開けるのに大きな力を要することなく蓋を開け易くなるものである。
【0056】
また請求項3記載の発明にあっては、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、処理槽の蓋の開放状態を検知する開放検知手段を設け、開放検知手段にて処理槽の蓋の開放状態を検知した時に排気手段にて処理槽内の気体を排気する制御部を設けたので、開放された処理槽の投入口から外気が処理槽内に流入するため処理槽内の気体が流出することがなく、処理槽内の気体の臭気成分がそのまま処理槽外に漏れ出すのが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の構成図である。
【図2】同上の実施形態の他例の構成図である。
【図3】本発明の他の実施形態の構成図である。
【符号の説明】
1 処理槽
2 循環経路
3 圧力計測手段
4 排気手段
41 排気ポンプ
Claims (3)
- 内部を処理槽内の気体が流れる経路の両端部をそれぞれ処理槽内に連通して結露用の循環経路を形成した生ごみ処理装置において、処理槽内の圧力を計測する圧力計測手段と、処理槽内の気体を処理槽外に排出する排気ポンプを備えた排気手段とを設けると共に、圧力計測手段にて計測した処理槽内の圧力が大気圧より高い時に排気手段にて処理槽内の圧力を大気圧より低くする制御部を設けて成ることを特徴とする生ごみ処理装置。
- 処理槽の蓋の開動作の開始を検知する開動作検知手段を設けると共に、処理槽内と処理槽外とを連通する大気開放経路及び該大気開放経路を開閉する大気開放弁を設け、開動作検知手段にて処理槽の蓋の開動作を検知した時に大気開放弁を開放する制御部を設けて成ることを特徴とする請求項1記載の生ごみ処理装置。
- 処理槽の蓋の開放状態を検知する開放検知手段を設け、開放検知手段にて処理槽の蓋の開放状態を検知した時に排気手段にて処理槽内の気体を排気する制御部を設けて成ることを特徴とする請求項2記載の生ごみ処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003048286A JP2004255280A (ja) | 2003-02-25 | 2003-02-25 | 生ごみ処理装置 |
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JP2003048286A JP2004255280A (ja) | 2003-02-25 | 2003-02-25 | 生ごみ処理装置 |
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JP (1) | JP2004255280A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010058045A (ja) * | 2008-09-03 | 2010-03-18 | Daiwa House Industry Co Ltd | 汚泥脱水ケーキ貯留槽からの悪臭発生防止方法及び悪臭発生防止装置 |
JP2019018180A (ja) * | 2017-07-20 | 2019-02-07 | グレンカル・テクノロジー株式会社 | 処理装置及び処理プログラムを記憶した記憶媒体 |
-
2003
- 2003-02-25 JP JP2003048286A patent/JP2004255280A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
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