JP4273537B2 - 振動コンベヤ - Google Patents
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Description
本発明は振動コンベヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
リニアモータを加振源として用いた振動コンベヤは、例えば図7及び図8に振動コンベヤ1’として示されている。この振動コンベヤ1’は、リンク機構を有した複数(図においては2つ示されている)の支持体11と、これによって水平方向に振動し得るように支持されたトラフ7と、このトラフ7(このトラフは、一点鎖線で示されている)に取り付けられて、トラフ7を振動させるための加振源であるリニアモータ16’とから構成されている。そして、トラフ7内には複数の図示しない物品が点在しており、これら図9において矢印fに示すように、左方から右方へ移送される。
【0003】
なお、トラフ7を支持している支持体11は、2つの支持部12、12’と、トラフ7の底面に上端部13aが固定されている可動部13と、2つの連接部14とから構成されている。支持部12、12’は、逆L字形状をしており、その底部12b、12b’が設置面Gに設置されている。支持部12、12’の水平端部12a、12a’は、連接部14の一方の端部14a、14a’と整合し、ここにピンPを挿通して、ヒンジ部H、H’を構成している。他方、可動部13は、逆T字形状をしており、その水平端部13b、13b’は、連接部14の他方の端部14b、14b’と整合し、ヒンジ部I、I’を形成している。すなわち、ヒンジ部H、H’、I、I’が回動することにより、可動部13が一点鎖線及び二点鎖線で示すように揺動する。これにより、可動部13の上端部13aが固定されているトラフ7は、物品の移送方向f、すなわち水平方向に振動可能に支持されている。
【0004】
振動コンベヤ1’を加振しているリニアモータ16’は、その拡大斜視図を図10に示すが、トラフ7の底面に固着されている2次側部材17と、この2次側部材17上に、車輪18aによって支持されている1次側部材18とから構成されている。2次側部材17は、水平部17aとこの両端を支持している支持部17b、17b’とから構成され、上に開口を向けたコの字形状をしている。この水平部17aの上面には、図9に示されるように、その両側部にトラフ7の長手方向に延びている溝17aaが形成され、その中央には、磁性体でなる複数の歯17abが、物品の移送方向に直角に並んで配設されている。1次側部材18には、溝17aaを回動する車輪18aが軸に固定され、これにより1次側部材18は、所定の空隙t’を有して2次側部材17上をガイドされて摺動する。更に、1次側部材18は、コイル19a、19b、19cを巻回した3つの極U、V、Wを有し、この極U、V、Wには、図11に示すように、薄板状の永久磁石Mが3枚ずつ、同極を向けるように配設されている。なお、このコイル19a、19b、19cは、それぞれ120度ずつ、異なる3相交流が供給されている。更に、1次側部材18には、ブロック形状をした慣性体30が取付部材20を介して固着されている。すなわち、1次側部材18は、設置面Gから離れた空中に配設されている。なお、リニアモータ16’には、速度を検出するために公知のリニアエンコーダEが配設されている。なお、この従来例では、このリニアエンコーダEから求められた移動距離を時間微分することにより後述する速度Vs ”を求めている。
【0005】
次に、この振動コンベヤ1’の作用について説明するが、加振しているリニアモータ16’は、神鋼電機技報告の128号vol.36,No2(1991)の第86〜93頁に詳しい原理が記載されている、いわば高力密度リニアモータと呼ばれているものである。このリニアモータ16’は、例えば1次側部材18のコイル19aに、図11に示す方向に電流を流すと、この電流によって下向きの磁極が発生する。そのため極Uにおいて、永久磁石Mによって発生している下向きの磁極は強められ、それと逆向きの磁極は打ち消される。このとき、極V、Wは、極Uに対してそれぞれ120度、240度位相がずれているため、コイル19b、19cは図11に示される方向に電流が流れる。そのため、極V、Wにおいては永久磁石Mによって発生している上向きの磁極は強められ、それと逆向きの磁極は打ち消されることになる。従って、極U、V、Wにおいて、図11に示すような磁力線が発生し、すなわち磁気吸引力が2次側部材17の歯17abと1次側部材18の極U、V、Wとの間で発生し、1次側部材18が左方に移動する。
【0006】
すなわち、リニアモータ16’のコイル19a、19b、19cに、それぞれ位相差が120度ずつずれた交流を流すと、上述した作用により、極U、V、Wの順番で、代わる代わるに磁気吸引力が、歯17abと極U、V、Wとの間で発生し、これにより1次側部材18が左方に移動する。このとき、1次側部材18は車輪18aを介して2次側部材17上を摺動するため、この1次側部材18の反力を2次側部材17の水平部17aが受ける。従って、2次側部材17は、1次側部材18の移動方向と反対側の右方に移動する。すなわち、2次側部材17が取り付けられているトラフ7も、右方へと移動する。なお、このときには、トラフ7がゆっくりと移動するように、すなわちこれに反力を与える1次側部材18がゆっくり移動するように、コイル19a、19b、19cの電流値を調節する。なお、このとき、すべての支持体11は、図9において2点鎖線で示されるように揺動して、トラフ7を支えている。
【0007】
次に、極U、V、Wに与えるコイル19a、19b、19cに、逆向きに電流を与える。すなわち、極W、V、Uの順番で、代わる代わるに磁気吸引力が、2次側部材17の歯17abと1次側部材18の極U、V、Wとの間で発生する。この磁気吸引力により1次側部材18は右方に移動する。このときも、2次側部材17の水平部17aが1次側部材18の反力を受けるため、2次側部材17が取り付けられているトラフ7は、1次側部材18の移動方向と反対側の左方に移動する。このときには、トラフ7を物品の静止摩擦力に打ち勝つ力で左方に移動する(物品に対してトラフ7のみが後退する)よう、1次側部材18を素早く移動できるように、コイル19a、19b、19cの電流値を調節する。
【0008】
以上の一連の動作を繰り返すことで、すなわち、トラフ7が物品の移送方向と同じ方向に移動する際には、ゆっくりと、移動方向と反対側に移動する際には、トラフ7のみが後退するようにして、振動コンベヤ1’は振動し、トラフ7上の物品を右方へと移送する。
【0009】
このように、リニアモータ16’のコイル19a、19b、19cに供給される電流値を調節することにより、振動コンベヤ1’の振動が制御されて、トラフ7上の物品が移送されている。振動コンベヤ1’の上述した一連の動作は、例えば図12にブロック図として示される制御で行われている。このブロック図では、速度指令値V0 ”が供給されており、すなわち速度(これは2次側部材17に対する相対速度である)を与えることにより制御するものである。この速度指令値V0 ”にリニアモータ16’の1次側部材18の速度Vs ”に相当する信号をフィードバックし、この速度指令値V0 ”とリニアモータ16’の1次側部材18の速度Vs ”との速度偏差ΔV”が求められる。そして、この速度偏差ΔV”をゲインKd で増幅して、伝達関数KM を有するリニアモータ16’に与える電流値を定める。すなわち、ゲインKd で増幅された速度偏差ΔV”に応じた電流値を、リニアモータ16’のコイル19a、19b、19cに供給する。リニアモータ16’は、伝達関数KM を有し、これによって、リニアモータ16’の1次側部材18を加振し、すなわちトラフ7を加振する。
【0010】
しかしながら、トラフ7を加振するリニアモータ16’を駆動すると、実際には、その制御回路上で発生するオフセットノイズや外乱や積分不定項などの影響により、1次側部材18の位置が、振動コンベヤ1’の振動開始時の位置から徐々にずれてしまう。なおまた、これらの影響は、図12において、オフセットノイズNとして示している。
【0011】
この図11に示されるブロック図において、1次側部材18の質量mを1、1次側部材18の減衰率C=0、定数Kd を1、リニアモータ16’の伝達関数KM を1、オフセットノイズNを0.1し、図12に示すように変化する速度(これは、図11のオシロスコープ50に表れた波形であり、上述したトラフ7の運動をするために、一方向にはゆっくりと、これと反対方向には素早く設定されている。すなわち、すなわち緩やかな下向き傾斜の直線と急な上向きの傾斜の直線とで示される周期(この波形を明示するため図13の1周期を一点鎖線で囲んでいる)が繰り返されている。)を速度指令値V0 ”として与えてシミュレーションを行ったときの、1次側部材18の2次側部材17に対する位置の時間的変化を図14に示す。図14には、1次側部材18の位置は時間が増すにつれて累積できに増大しており、すなわち1次側部材18が初期位置0から徐々に一方向にずれていくことが示されている。
【0012】
ところで、図7及び図8に示されているように、トラフ7を加振しているリニアモータ16’の1次側部材18は、2次側部材17の水平部17a上を可動するように配設されている。しかしながら、2次側部材17の推力を発生する部分における移送方向fの長さL1 は有限である。このため、1次側部材18は、この長さL1 の範囲でしか可動できない。しかしながら、上述したように外乱などにより1次側部材18は段々と一方向に位置がずれていくので、振動コンベヤ1’を長時間、稼働させると、この長さL1 を越えて1次側部材18が駆動される。このとき、1次側部材18は2次側部材17の支持部17b、17b’に衝突し、所定の振動を得ることができなくなる。そのため、振動コンベヤ1が物品を安定して移送できなくなる。加えて、この衝突により、騒音を発生したり、あるいは、1次側部材18及び支持部17b、17b’が損傷を受けたりする。
【0013】
本出願人は上述の問題に鑑みて、先に前記リニアモータにより加振する振動コンベヤにおいて1次側又は2次側が、常に所定の範囲でのみ可動でき、常に、所定の振動を安定して発生させることができ、トラフ上の物品を確実に移送できる振動コンベヤ及びその駆動制御方法を提供することを課題して、少なくとも水平方向に振動して物品を移送するトラフと、該トラフの底部にその1次側又はその2次側が取り付けられ、前記トラフを加振するリニアモータと、前記トラフを前記水平方向に振動し得るように支持する支持部とから構成される振動コンベヤの駆動制御方法において、前記リニアモータの1次側及び2次側のうち推力を発生する部分における、前記物品を移送させる移送方向の長さが大きい長尺側の前記移送方向の両端部間で可動し、前記リニアモータの1次側及び2次側のうち前記推力を発する部分における前記移送方向の長さが小さい短尺側の位置を検出し、該位置と位置指令値との偏差を求め、該偏差を所定の第1ゲインで増幅した後、フィードバックして、前記1次側のコイルに供給される電流値を、前記位置に基づいて定めることにより制御することを特徴とする振動コンベヤの駆動制御方法を開発した(特願平10−92803号)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、上記装置においては速度指令は図14Aで示すように鋸歯状波であるが、このような波形は直線の組み合わせで構成されているので、振幅や周波数の変更が容易にできる。しかしながら、位置指令はこのような波形を数値積分で求めている。これは時間もかかり面倒である。数値積分の結果、図14Bで示すような波形が得られるのであるが、このような波形の振幅、周波数を任意に変更して位置指令を形成することは極めて面倒である。更に加速度指令が必要な場合には、図14Aの鋸歯状波を数値微分することによって得られるが、図14Cで示すような矩形波形になり、このとき、ハッチングで示すように正の部分と負の部分で面積を同一としなければならない。このような波形を形成することも面倒である。
【0015】
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、速度指令から位置指令及び加速度指令を容易に形成することができる振動コンベヤを提供することを課題とする。
【0016】
以上の課題は、直線的なトラフと、該トラフを水平方向に振動可能に支持する支持手段と、前記トラフに1次側又は2次側の一方が固定され、当該トラフを加振するリニアモータとを備え、前記リニアモータに駆動指令として速度指令、位置指令又は加速度指令の何れか一つ又は複数を与えて前記トラフに該駆動指令に基づいた加振力を与えるようにした振動コンベヤにおいて、前記トラフは、当該トラフに固定されていない前記1次側又は2次側の他方の反力により駆動され、前記速度指令は、周期性を有し、前記位置指令は、前記周期性を有する速度指令がフーリェ級数に展開され、当該フーリェ級数の積分により形成され、前記加速度指令は、前記フーリェ級数の微分により形成されることを特徴とする振動コンベヤ、によって解決される。
【0017】
【発明の実施の形態】
本実施の形態の振動コンベヤは、全体として1”として示されており、この振動コンベヤ1”は従来例の振動コンベヤ1’とほぼ同じ構成を有しているが、その制御は、振動コンベヤ1’と異なっている。なお、図2は、図1のリニアモータ16’をシミュレーションで示したブロック図である。この制御系は、リニアエンコーダEにより、リニアモータ16’の1次側部材18の2次側部材17に対する位置(すなわち変位)Pを検出し、これを微分することにより(2次側部材17に対する相対的な)速度VS を検出している。検出された速度VS は、速度指令値V0 (これも2次側部材17の相対速度として与えられる)と比較されて、その速度偏差ΔVが求められる。これがゲインKc で増幅された値eV がフィードバックされる。一方、検出された位置P(これは2次側部材17に対する相対位置)は位置指令値P。(これも2次側部材17に対する相対位置として与えられる)と比較して、その偏差ΔP’が求められた後、この偏差ΔP’をゲインKP で増幅し値eP がフィードバックされる。そして、これら値eV 、eP を加算して、リニアモータ16’のコイル19a、19b、19cにそれぞれ与える電流値を定めるための指令信号値eが求められる。理想的には、これがリニアモータ16’のコイル19a、19b、19cに伝達されるのであるが、実際には、この指令信号値eに、例えば制御回路上のノイズなどのオフセット外乱Dが加わったものが、リニアモータ16’に入力される。リニアモータ16’は、伝達関数KM を有しており、これにより、リニアモータ16’の1次側部材18が可動する。
【0018】
図2に示す制御系を用いて、シミュレーションを行った結果を、図3に示す。このシミュレーションでは、図2に示されるブロック図において、リニアモータ16’の伝達関数KM =1、リニアモータ16’の1次側部材18の質量を1、速度指令値を図13に示す波形とし、更に、オフセット外乱Dを0.1と設定した。図3に示されているように、リニアモータ16’の1次側部材18の位置は、位置0から正の方向にずれ量ΔXf ずれたXA を中心として、約±0.8の範囲で振動する。このずれΔXf は充分に小さく、全体の振幅から見れば無視できる。
【0019】
このように、本実施の形態によれば、従来の振動コンベヤ1’の制御方法を変えるだけで、1次側部材18を所定(範囲)の位置で振動させることができる。従って、リニアモータ16’の推力を発生する部分の移送方向fにおける長さが小さい1次側部材18が、2次側部材17の長さL1 を越えて振動することはなく、1次側部材18と2次側部材17とが衝突することがない。そのため、リニアモータ16’は、常に所定の振動を発生することができ、確実にトラフ7を所定通りに加振させることができる。従って、トラフ7上の物品は、確実に安定して移送方向fへと搬送することができる。
【0020】
然るに、上記速度指令値は図13で示すように変化するのであるが、本実施の形態によれば、この鋸歯状波を
(数1)で示すように、フーリェ級数に展開し、この低次成分、例えば3項目(1/3sin 3ωt)までを採用する。更に、上記の位置指令値は図15Bに示すような鋸歯状波を数値積分により得ていたが、本実施の形態によれば、(数1)を積分することにより得られる(数2)のフーリェ級数の低次成分(3項目まで)のみを採用する。これは単なる積分であるので、簡単に計算して位置指令を形成することができる。このようなフーリェ級数の低次成分のみで速度指令及び位置指令を形成した場合にも、上述したような効果が得られる。
【0021】
【数1】
【0022】
【数2】
【0023】
図4は上述の振動コンベヤ1’に更にオフセット外乱Dが加わった場合の中心位置への復帰を確実にするための制御ブロックを示すものであるが、本実施の形態によれば、加速度指令値と位置指令値がリニアモータに駆動指令として与えられる。この場合にも、位置指令値としては上述の(数2)が用いられ、また加速度指令値としては速度指令値のフーリェ級数の展開を微分することによって、(数3)が得られるが、これが指令値として加えられ、第1の実施の形態と同様に、中心位置を大きく外れることなく、所望の振動を行なうことができる。
【0024】
【数3】
【0025】
一般に鋸歯状波は図5のように示されるが、この鋸歯状波の関数f(t)は同じ波形を繰り返す駆動指令であり、その関数は数式4で示される。
【0026】
【数4】
【0027】
このような関数で表される駆動指令は、上述したようにフーリェ級数、(数5)に展開することができる。
【0028】
【数5】
【0029】
以上のように表されるのであるが、数式を分かり易くするために振幅aを1、角周波数ωを1としている。
【0030】
本発明の実施の形態によれば、これら級数項のうち、低次項のみが速度指令として選ばれる。
【0031】
【数6】
【0032】
図6で示すように第1項のsintはaで示すように正弦波形であり、また、これに2次の項1/2 sin2tを加えた関数f2 (t)はbで表すように変化する。更に第3項の1/3 sin3tを加えればcで示すように、かなり本来の鋸歯状波f(t)に近づく。従ってこのような関数f2 (t)又はf3 (t)をリニアモータの一次側のコイルに印加すれば、トラフ7は、従来技術で述べたような振動と殆んど同じ振動を行ないながら、高次周波数はカットされているので、トラフの移送面の高次振動が抑えられることができ、騒音は小さい。また、移送面が従来技術で上述したような微小な高次な振動を生じないので、物品と移送面との摩擦係数を安定に保持して高速搬送を行なうことが出来る。よって、トラフ7の板厚を極力薄く出来て軽量化を行なって、リニアモータの負荷を小さくすることが出来る。なお、駆動指令を加速度指令、又は位置指令、速度指令の微分又は積分によって得られるとしても同様な効果が得られる。
【0033】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0034】
例えば、低次成分は上述の数式6に限ることなく、4項、5項までを含めてもよい。また、この級数項の係数を小さくしても良い。これにより、高周波成分を抑えて、高周波による騒音を小さくすることができる。
【0035】
また以上は図示の振動コンベヤ1’について説明したが、勿論、これに限ることなく、例えば加振源としてはリニアモータを用いたが、これに代えてボイスコイルのような構成で電流を流し、所望のトラフの振動を得るようにしてもよい。また電磁石のコイルについても同様であり、電流にコイルを流して力を得る構成でなく、圧電素子に電圧を加えて遅れなく力を発生し、トラフに所望の運動を行なわせるようにしてもよい。
【0036】
また、以上の実施例では、リニアモータとして、高力密度リニアモータの駆動原理を有するリニアモータ16を使用したが、勿論、他のリニアモータ、例えば公知のリニアインダクションモータやリニアパルスモータなどを用いてもよい。
【0037】
また、上記実施形態では、短尺側である1次側18の位置P及び速度Vs を検出するために、公知の磁気センサを具備したリニアエンコーダを用いた。短尺側の位置や速度(又は加速度)は、他の方法、例えば光センサを具備したリニアエンコーダで検出してもよいし、また、車輪の回転数から位置や速度を検出してもよいし、また超音波を用いて検出してもよい。
【0038】
また、上記実施形態ではトラフ7を支持する支持体11としてリンク機構を用いたが、これに代えて振り子機構やリニアガイドを用いてもよい。上記実施例の支持体11は例示であり、その他、トラフ7が水平方向に振動可能で、垂直方向にはほとんど振動しないように支持できる支持体であればどのようなものでもよく、例えば、本願出願人が先に出願した特願平8−15607号に記載されている支持機構であってもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明による振動コンベヤによれば、駆動指令として速度指令、位置指令及び加速度指令のいづれを用いても簡単に振巾と周波数の異なる波形を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による振動コンベヤのブロック図である。
【図2】同シミュレーションを行ったモデルのブロック図である。
【図3】図2に示すブロック図において、位置フィードバックループのゲインを1とし、0.1の外乱が入力されたときの、リニアモータの短尺側の位置の時間的変化を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態による振動コンベヤの駆動制御を示すブロック図であり、短尺側の位置と短尺側の加速度をフィードバックして、指令信号を発生している状態を示している。
【図5】本発明の速度指令に近似化される鋸歯状波のタイムチャートである。
【図6】本発明により、フーリェ級数に展開された級数項の低次項の2項または3項を採用した場合の本来の鋸歯状波に対する接近のしかたを示すタイムチャートである。
【図7】従来例の振動コンベヤの斜視図である。
【図8】従来例の振動コンベヤの正面図である。
【図9】従来例の振動コンベヤに用いたリニアモータの拡大斜視図である。
【図10】従来例の振動コンベヤに用いたリニアモータの拡大正面図である。
【図11】従来例の振動コンベヤの制御回路のブロック図である。
【図12】図11に示されるブロック図において与えられる速度指令値の時間的変化を示す図である。
【図13】中央位置の時間的変化を示すグラフである。
【図14】各駆動指令の波形図で、Aは速度指令、Bは位置指令、Cは加速度指令を表わす。
【符号の説明】
1’ 振動コンベヤ
7 トラフ
16’ リニアモータ
17 2次側部材
18 1次側部材
Claims (5)
- 直線的なトラフと、該トラフを水平方向に振動可能に支持する支持手段と、前記トラフに1次側又は2次側の一方が固定され、当該トラフを加振するリニアモータとを備え、前記リニアモータに駆動指令として速度指令、位置指令又は加速度指令の何れか一つ又は複数を与えて前記トラフに該駆動指令に基づいた加振力を与えるようにした振動コンベヤにおいて、
前記トラフは、当該トラフに固定されていない前記1次側又は2次側の他方の反力により駆動され、
前記速度指令は、周期性を有し、
前記位置指令は、前記周期性を有する速度指令がフーリェ級数に展開され、当該フーリェ級数の積分により形成され、
前記加速度指令は、前記フーリェ級数の微分により形成されることを特徴とする振動コンベヤ。 - 請求項1に記載の振動コンベヤであって、
前記速度指令は鋸歯状に変化することを特徴とする振動コンベヤ。 - 請求項2に記載の振動コンベヤであって、
前記鋸歯状波形の速度指令f(t)はフーリェ級数2・a/π×(sinωt+1/2sin 2ωt+1/3sin 3ωt+・・・+1/nsin nωt+・・・)に展開される、(t:時間、ω:角周波数、a:振幅)ことを特徴とする振動コンベヤ。 - 請求項3に記載の振動コンベヤであって、
低次成分、f(t)≒2・a/π{sin(ωt)+1/2sin(2ωt)}、又はf(t)≒2・a/π{sin(ωt)+1/2sin(2ωt)+1/3sin(3ωt)}のみを速度指令としたことを特徴とする振動コンベヤ。 - 請求項3又は請求項4に記載の振動コンベヤであって、
前記低次成分の係数1/nを1/m(m>n)としたことを特徴とする振動コンベヤ。
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1998
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