JP4269209B2 - ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示素子 - Google Patents

ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶表示材料として有用なネマチック液晶組成物及び、これを用いた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子では、長時間同じ表示を続けた後に別の表示をした場合、元の表示が残像として残ってしまうという、いわゆる「焼き付き現象」による表示品位の悪化が問題になっている。特に超捻りツイステッドネマチック液晶表示(STN-LCD)では、焼き付き現象が顕著に現れるため、改善が望まれていた。特開平11-335664号公報ではピリジン環を有する化合物を含有することにより焼き付き現象が低減された液晶組成物が開示されている。しかし、ピリジン環を有する化合物を使用すると、電圧−透過率特性の急峻性が悪化するため、コントラストを低下すると言う問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、
(a) 「焼き付き現象」の起こらない若しくは起こりにくく、
(b) 電圧−透過率特性が急峻である
液晶組成物を提供することにある。またこの液晶組成物を使用することにより高いコントラストを有し、焼き付きが起こらない若しくは起こりにくい液晶表示素子を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために、種々の液晶化合物を用いた液晶組成物を検討した結果、特定の化合物を含有する液晶組成物及びこれを用いた液晶表示素子によって課題が解決されることを見いだした。
【0005】
すなわち、本発明は第1成分として、一般式(I)
【0006】
【化11】
Figure 0004269209
【0007】
(式中、l及びnはそれぞれ独立して0〜10を表し、X1は水素原子又はフッ素原子を表す。)で表される化合物(以下、化合物(1)と言う。)を1種又は2種以上を含有し、第2成分として、一般式(II)
【0008】
【化12】
Figure 0004269209
【0009】
(式中、R1は炭素原子数2〜8のアルキル基、アルコキシル基、アルケニル基又はアルケニルオキシ基を表し、環Aは、
【0010】
【化13】
Figure 0004269209
【0011】
を表す。)で表される化合物(以下、化合物(2)と言う。)を1種又は2種以上を含有し、第3成分として、一般式(III)
【0012】
【化14】
Figure 0004269209
【0013】
(式中、R2及びR3はそれぞれ独立にフッ素置換されていても良い炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基または炭素原子数3〜8のアルケニルオキシ基を表し、環B、環C、環Dは、それぞれ独立に
【0014】
【化15】
Figure 0004269209
【0015】
を表し、X2及びX3はそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子又はメチル基を表し、Z1及びZ2はそれぞれ独立に単結合、-COO-、-OCO-、-C2H4-、-OCH2-、-CH2O-、-CH=CH-、-CF=CF-、-CH=N-N=CH-又は-C≡C-を表し、mは0又は1を表す。)で表される化合物(以下、化合物(3)と言う。)を1種又は2種以上を含有し、かつネマチック相−等方性液体相転移温度(TN-I)が70℃〜180℃であり、屈折率の異方性(Δn)が0.06〜0.30の範囲である液晶組成物を提供する。
【0016】
誘電率異方性が大きい材料として、化合物(2)は、焼き付きの低減に効果があるが、曲がりと広がりの弾性定数の比K33/K11が小さいため、電圧−透過率特性の急峻性が悪い。一方、化合物(1)は一方の末端に極性の高いシアノ基とフッ素基を有し、他方の末端にアルケニル基を有するため、強い誘電率異方性を有すると同時に大きい弾性定数比K33/K11を有する。このため、化合物(1)と化合物(2)を併用することにより、焼き付きと電圧−透過率特性の急峻性のバランスをとることができる。更に、化合物(3)は誘電率異方性が小さい材料であるため、焼き付きを低減する効果を有する。このため、化合物(1)、(2)と(3)を同時に含有する液晶組成物は、焼き付きが起こりにくく、電圧−透過率特性が急峻である。また、この液晶組成物を使用したSTN液晶表示素子は高いコントラストを有すると同時に「焼き付き現象」の起こらない若しくは起こりにくい液晶表示素子である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の例について説明する。
【0018】
(化合物(1))
化合物(1)は、1〜10種含有されることが好ましく、1〜5種がさらに好ましい。化合物(1)の含有率は、5〜60質量%が好ましく、5〜40質量%の範囲が好ましく、5〜35質量%がより好ましい。
【0019】
化合物(I)のより好ましい形態は、一般式(I-a)〜一般式(I-d)で表される化合物である。
【0020】
【化16】
Figure 0004269209
【0021】
(各式中、X1は水素原子又はフッ素原子を表す。)
X1はフッ素原子であることが駆動電圧を低減するためには好ましい。また、電圧−透過率特性の急峻性をより改善するためには、一般式(I-a)、(I-b)が好ましく、一般式(I-b)が特に好ましい。
【0022】
一般式(I-a)〜(I-d)で表される化合物を複数含有することは、所望の屈折率異方性、誘電率異方性、ネマチック相‐等方性液体相転移温度(TN-I)又はコントラストなどを調整するときに効果的である。一般式(I-a)〜(I-d)で表される化合物の含有率は5〜60質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましく、5〜35質量%が更に好ましい。
【0023】
(化合物(2))
化合物(2)の含有率は3〜30質量%が好ましく、3〜25質量%が更に好ましく、3〜20質量%が特に好ましい。3質量%より少ないと、焼き付きに対して効果がなく、30質量%より多いと電圧−透過率特性の急峻性が悪化する。
【0024】
一般式(II)で表される化合物としては、環Aがピリミジン-2,5-ジイル基である化合物(II-a)が好ましい。
【0025】
【化17】
Figure 0004269209
【0026】
(式中、R1は式(II)におけるR1と同じ意味を有する。)
【0027】
(化合物(3))
化合物(3)の液晶組成物中の含有率は5〜70質量%が好ましく、5〜60質量%がより好ましく、5〜50質量%の範囲が更に好ましい。
【0028】
化合物(3)を2種以上含有することが好ましく、2種〜20種含有することがさらに好ましく、3種〜15種含有することが特に好ましい。
【0029】
【化18】
Figure 0004269209
【0030】
一般式(III)において、R2、R3は炭素原子数1〜8のアルキル基及び炭素原子数2〜8のアルケニル基が好ましく、炭素原子数1〜6のアルキル基及び炭素原子数2〜6のアルケニル基がより好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基が特に好ましい。電圧−透過率特性の急峻性をより改善するためにはアルケニル基が好ましく、アルケニル基として式(a)〜(e)が特に好ましい。
【0031】
【化19】
Figure 0004269209
【0032】
環B、環C及び環Dはそれぞれ独立的に
【0033】
【化20】
Figure 0004269209
【0034】
シクロへキシレン環又はX2及びX3が水素原子で表される1,4-フェニレン環が好ましい。
Z1、Z2はそれぞれ独立に、単結合、-COO-、-C2H4-又は-C≡C-が好ましい。mは、応答速度を重視する場合は0が好ましく、ネマチック液晶範囲を重視する場合は1が好ましい。
化合物(3)の特に好ましい形態は、一般式(III-a)、(III-b)及び(III-c)で表される化合物である。
【0035】
【化21】
Figure 0004269209
【0036】
(各式中、R6、R7、R8、R9 R10及びR11はそれぞれ独立に炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数3〜8のアルケニルオキシ基を表し、X12、X13、X14及びX15はそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子又はメチル基を表し、Z4は単結合、-COO-、-OCO-又は-C2H4-を表し、mは0又は1を表す。)
【0037】
液晶組成物の低粘性化により高速応答性を図る場合は、一般式(III-a)又は(III-b)で表される化合物が有用であり、高Δnによりセルを薄くし高速応答を図る場合は、一般式(III-c)で表される化合物が有用である。一般式(III-a)のR6、R7及び、一般式(III-b)のR8、R9はそれぞれ独立に炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基が好ましい。ネマチック液晶相の温度範囲を広くする場合は、mは1が好ましい。粘性を低下させる場合は、mは0であることが好ましい。
【0038】
一般式(III-b)で表される化合物の好ましい化合物としては、下記の化合物をあげることができる。
【0039】
【化22】
Figure 0004269209
【0040】
(各式中、R8及びR9は、炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基を表す。)
R8は、炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、R8及びR8が共に炭素原子数2〜5のアルケニル基が更に好ましい。
【0041】
一般式(III-c)で表される化合物の好ましい化合物は、一般式(III-c-1)〜(III-c-7)である。
【0042】
【化23】
Figure 0004269209
【0043】
(各式中、R12〜R25はそれぞれ独立に炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数3〜8のアルケニルオキシ基を表し、Z7〜Z13は単結合、-COO-又は-C2H4-を表し、m1〜m7は0又は1を表す。)
R11〜R24は原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基が好ましい。
ネマチック相液晶相の温度範囲を広くする場合は、m1〜m7は1が好ましく、粘性を低下させる場合は、m1〜m7は0が好ましい。
【0044】
一般式(III-a)で表される化合物の含有率は、5〜40質量%が好ましく、10〜20質量%がより好ましい。また、一般式(III-c-1)〜一般式(III-c-7)で表される化合物の含有率は5〜70質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましい。
第4成分として、一般式(IV)及び一般式(V)
【0045】
【化24】
Figure 0004269209
【0046】
(各式中、R4及びR5はそれぞれ独立に炭素原子数2〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルコキシル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数3〜8のアルケニルオキシ基を表し、X4、X6、X7及びX9は独立に水素原子又はフッ素原子を表し、X5及びX8はフッ素原子又はシアノ基を表し、Z3は単結合、-COO-又は-C2H4-を表し、rは0又は1を表し、環E、環F、環G及び環Hは、
【0047】
【化25】
Figure 0004269209
【0048】
を表し、X10及びX11はそれぞれ独立に水素原子又はフッ素原子を表し、Z3はそれぞれ独立に単結合、-COO-又は-C2H4-を表す。)で表される化合物から選ばれる化合物(以下、化合物(4)と言う。)を1種もしくは2種以上を含有することが好ましい。
【0049】
化合物(4)は1〜10種含有することが好ましく、1〜5種含有することがさらに好ましい。
【0050】
R4及びR5はそれぞれ独立に炭素原子数2〜8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基が好ましい。X4、X6、X7及びX9はそれぞれ独立にフッ素原子が好ましい、X5、X8はフッ素原子が好ましい。Z3は単結合又は-C2H4-が好ましい。rは高い誘電率異方性(Δε)並びに低い粘性を重視する場合は0が好ましく、広いネマチック相液晶相の温度範囲を重視する場合にはrは1が好ましい。環E及び環Gは、シクロへキシレン基が好ましい。
【0051】
X10及びX11はフッ素原子が好ましい。
【0052】
一般式(IV)及び一般式(V)から選ばれる化合物は0〜40質量%含有することが好ましく、0〜35質量%含有することがより好ましく、0〜25質量%含有することが更に好ましい。
【0053】
一般式(IV)で表される化合物として好ましい化合物としては、(IV-1)及び(IV-2)を挙げることができる。
【0054】
【化26】
Figure 0004269209
【0055】
(各式中、X12、X13、X14及びX15は水素原子又はフッ素原子を表し、X6は水素原子又はフッ素原子を表し、R4は炭素原子数2〜8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基を表す。)
(IV-1)及び(IV-2)で表される化合物では、X6はフッ素原子であることが好ましい。
【0056】
一般式(V)で表される化合物として好ましい化合物としては、(V-1)及び(V-2)で表される化合物をあげることができる。
【0057】
【化27】
Figure 0004269209
(各式中、X9は水素原子又はフッ素原子を表し、R5は炭素原子数2〜8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基を表す。)
(V-1)及び(V-2)で表される化合物では、X9はフッ素原子であることが好ましい。
【0058】
本発明の液晶組成物は、ネマチック相上限温度が75℃以上が好ましく、80℃以上がより好ましく、85℃以上が特に好ましい。Δnは0.08〜0.22が好ましく、0.10〜0.20が更に好ましい範囲であり、0.12〜0.18の範囲がSTN-LCDのセル厚の設計に特に好ましい。誘電率異方性は、3以上40以下が好ましい。閾値電圧が1.5V〜1.9Vの場合は5≦△ε≦12の範囲がより好ましく、閾値電圧が1.2V〜1.6Vの場合は、8≦△ε≦16の範囲がより好ましく、閾値電圧が0.8V〜1.3Vの場合は12≦△ε≦30の範囲がより好ましい。
【0059】
本発明の液晶組成物は、上記の化合物以外に、通常のネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶、2色性色素などを含有していてもよい。
【0060】
本発明の液晶組成物は、STN-LCDの螺旋構造を誘起するため、カイラル剤を添加する。カイラル剤は通常市販されているものを使用することができる。例えば、コレステリルノナノエート(CN)、メルク社製 S-811、R-811、CB-15、C-15などが挙げられる。温度上昇によって誘起螺旋ピッチが長くなるものと短くなるものが知られているが、これらの一方を1種あるいは2種以上を用いても良く、両者を組み合わせて1種あるいは2種以上用いても良い。STN-LCDにおいては、基板間の厚みdと誘起螺旋ピッチpの商d/pは、0.1〜2.0が好ましいが、0.3〜1.0がより好ましく、0.4〜0.9の範囲が特に好ましい。
【0061】
上記ネマチック液晶組成物は、透過型あるいは反射型のSTN液晶表示素子に用いることができる。
【0062】
本発明のSTN液晶表示素子は目的に応じて、ねじり角を180°から270°の範囲で選択することができ、220°から260°が好ましい。本発明の液晶組成物を使用することにより、急峻性(Vsat/Vth)が1.10以下(コントラストが4.5以上)であり、焼き付き現象が起こらない、あるいは小さく抑えられた液晶表示素子が得られた。
【0063】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は「質量%」を意味する。
【0064】
実施例中、測定した特性は以下の通りである。
TN-I :ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃)
T N :固体相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(℃)
Vth :25℃でセル厚8.3μmのTN-LCDを構成した時、初期状態から透過率が
10%変化するのに必要な電圧(V)
Δn :複屈折率(25℃)
η :25℃での回転粘度(mPa・s)
【0065】
STN-LCD表示素子の作製は以下のように行った。ネマチック液晶組成物にカイラル物質「S-811」(メルク社製)を添加して混合液晶を調製し、対向する平面透明電極上に「サンエバー150」(日産化学社製)のを塗布し、ラビングすることにより配向膜を形成したツイスト角240度のSTN-LCD表示用セルに混合液晶を注入した。なお、カイラル物質は混合液晶の固有らせんピッチPと表示用セルのセル厚dが、Δn・d=0.90、d/P=0.50となるように添加した。
【0066】
Vth(STN) :STN-LCDにおける25℃での閾値電圧(240°ツイストのSTN-LCDにおける初期透過率が10%変化するのに必要な電圧)(V)
Vsat(STN):STN-LCDにおける25℃での飽和値電圧(240°ツイストのSTN-LCDにおける初期透過率が透過率が90%変化するのに必要な電圧)(V)
γ :25℃での急峻性 Vsat(STN)/Vth(STN) (240°ツイストのSTN-LCDにおける飽和値電圧と閾値電圧の比)
CR :240°ツイストのSTN-LCDにおいて、1/240Duty、1/16バイアスの駆動波形で駆動したときのコントラスト
焼き付き :セル厚d=6μmの240°ツイストのSTN-LCDに5時間ON電圧を印加しその後いったんOFFにした後、即ON電圧を印加した際の輝度(L)と初期輝度(L0)との比を測定した。
NG: L/L0 > 1.1
OK: L/L0 =1.0(変わらず)〜1.1
とした。
【0067】
化合物記載に下記の略号を使用する。
-n 数字 :-CnH2n+1 (アルキル側鎖は数字、代表するときはRとする。)
-On :-OCnH2n+1
-ndm :-(CnH2n+1-CH=CH-(CH2)m-1)
ndm- :CnH2n+1-CH=CH-(CH2)m-1-
-Od(m)n :-O(CnH2n+1-CH=CH-(CH2)m-2)
d(m)nO- :CnH2n+1-CH=CH-(CH2)m-2O-
連結基
-VO- :-COO- -T- :-C≡C-
-2- :-CH2CH2-
置換基
-CN :-C≡N -F :-F

Ph :1,4-フェニレン基 Ph1:3-フルオロ-1,4-フェニレン基
Ph2:3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン基
Cy :1,4-シクロヘキシレン基 Ma :ピリミジン-2,5-ジイル基
【0068】
(実施例1、比較例1、比較例2、比較例3)
ネマチック液晶組成物No.1を調製し、この組成物の諸特性を測定した結果を比較例1と共に表1に示す。
【0069】
【表1】
Figure 0004269209
【0070】
実施例1において、一般式(I-a-1)、一般式(II-a)及び一般式(III)で表される化合物を使用した液晶組成物No.1を作製した。実施例1は焼き付きが起こらず、電圧−透過率特性も急峻でコントラストも高い。一方、一般式(II)を含まない比較例1は、電圧−透過率特性は急峻でコントラストは高いものの、焼き付き現象が顕著であった。また、一般式(I)を使用しない比較例2は、焼き付きはOKレベルであるものの、電圧−透過率特性の急峻性が悪化し、コントラストが大きく低下している。このように、本発明の液晶組成物の例である実施例1の液晶組成物により、焼き付き現象が起こることなく、高コントラストな表示を得るSTN-LCDが提供された。
【0071】
(実施例2、3)
さらに、ネマチック液晶組成物No.2、No.3を調製し、これらの組成物の諸特性を測定した結果を表2に示す。
【0072】
【表2】
Figure 0004269209
【0073】
実施例2および実施例3は、高コントラストかつ、焼き付き現象が起こらない、本発明の効果を示した。
【0074】
【発明の効果】
本発明の液晶材料の組み合わせにより、電圧−透過率特性が急峻でコントラストが高く、焼き付き現象が起こらない若しくは起こりにくいSTN−LCDが得られる液晶組成物を供給することができる。

Claims (8)

  1. 第1成分として、一般式(I)
    Figure 0004269209
    (式中、l及びnはそれぞれ独立して0〜10を表し、X1は水素原子又はフッ素原子を表す。)で表される化合物を1種を含有し、
    第2成分として、一般式(II)
    Figure 0004269209
    (式中、R1は炭素原子数2〜8のアルキル基、アルコキシル基、アルケニル基又はアルケニルオキシ基を表し、環Aは、
    Figure 0004269209
    を表す。)で表される化合物を1種又は2種以上を含有し、
    第3成分として、一般式(III)
    Figure 0004269209
    (式中、R2及びR3はそれぞれ独立にフッ素置換されていても良い炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数3〜8のアルケニルオキシ基を表し、環B、環C及び環Dは、それぞれ独立に
    Figure 0004269209
    を表し、X2及びX3はそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子又はメチル基を表し、Z1及びZ2はそれぞれ独立に単結合、-COO-、-OCO-、-C2H4-、-OCH2-、-CH2O-、-CH=CH-、-CF=CF-、-CH=N-N=CH-又は-C≡C-を表し、mは0又は1を表す。)で表される化合物を1種又は2種以上を含有し、かつネマチック相−等方性液体相転移温度(TN-I)が70℃〜180℃であり、屈折率の異方性(Δn)が0.06〜0.30の範囲であることを特徴とする液晶組成物。
  2. 一般式(I)の化合物を5〜60質量%と、一般式(II)の化合物を3〜30質量%と、一般式(III)の化合物を5〜70質量%とを含有する請求項1記載の液晶組成物。
  3. 一般式(I)が、式(I-a)〜(I-d)
    Figure 0004269209
    (各式中、X1は水素原子又はフッ素原子を表す。)で表される化合物のいずれかである請求項1又は2記載の液晶組成物。
  4. 一般式(II)が式(II-a)
    Figure 0004269209
    (式中、R1は炭素原子数2〜8のアルキル基又はアルケニル基を表す。)で表される化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の液晶組成物。
  5. 第4成分として、一般式(IV)及び一般式(V)、
    Figure 0004269209
    (各式中、R4及びR5はそれぞれ独立に炭素原子数2〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルコキシル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数3〜8のアルケニルオキシ基を表し、X4、X6、X7及びX9はそれぞれ独立に水素原子又はフッ素原子を表し、X5及びX8はフッ素原子又はシアノ基を表し、Z3は単結合、-COO-、-OCO-又は-C2H4-を表し、rは0又は1を表し、環E、環F、環G及び環Hは、
    Figure 0004269209
    を表し、X10及びX11はそれぞれ独立に水素原子又はフッ素原子を表す。)で表される化合物群から選ばれる化合物を1種又は2種以上を含有する請求項1〜4記載のいずれかに記載の液晶組成物。
  6. 一般式(III)の化合物として、一般式(III-a)、(III-b)及び(III-c)
    Figure 0004269209
    (各式中、R6、R7、R8、R9、R10及びR11はそれぞれ独立に炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数3〜8のアルケニルオキシ基を表し、X12、X13、X14及びX15はそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子又はメチル基を表し、Z4は単結合、-COO-、-OCO-又は-C2H4-を表し、mは0又は1を表す。)で表される化合物群から選ばれる1種又は2種以上の化合物を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の液晶組成物。
  7. 誘電率異方性(Δε)が3〜40である請求項1〜6のいずれかに記載の液晶組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の液晶組成物を用いたねじれ角が 180 °〜 270 °であるSTN液晶表示素子。
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