JP4940534B2 - 液晶組成物及び液晶表示素子 - Google Patents

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Description

本発明は電気光学的液晶表示材料として有用なネマチック液晶組成物及び、これを用いた液晶表示素子に関する。
液晶表示素子の代表的なものにTN-LCD(ツイスティッド・ネマチック液晶表示素子)があり、時計、電卓、電子手帳などに使用されている。一方、表示容量の拡大に伴い、シェファー(Scheffer)等[SID'85 Digest, 120頁(1985年)]、あるいは衣川等[SID'86 Digest, 122頁(1986年)]によってSTN(スーパーツイスティッド・ネマチック)-LCDが開発され、パーソナルコンピューター、携帯電話などの高情報処理用の表示に広く普及している。さらに、STN-LCDでの応答特性を改善する目的でアクティブアドレッシング駆動方式が提案されている(Proc.12th International Display Research Conference p.503 1992年)。
最近、携帯用端末表示(Personal Digital Assistance)などではより広い温度域での良好な表示特性が要求されている。このような液晶材料としては、粘性が低く、駆動電圧が低くなおかつ広い温度範囲に対して一定値を保持することや、種々の時分割に対応した周波数範囲で駆動電圧が変動しないことが要求されている。しかし、表示素子に組み込んだときの応答速度やコントラストなどはまだ十分とはいえず、現在も新しい液晶化合物あるいは液晶組成物の提案がなされている。
組成物の駆動電圧を低減するために一般式(a)
Figure 0004940534
(式中、Rはアルキル基を表し、Lは水素原子又はフッ素原子を表す。)で表されるエステル結合を有する極性化合物が使用されてきた(特許文献1)。しかし、この化合物はイオン性物質を取り込むことにより電流値が増加し易く、液晶にかかる実効値電圧が取り込まれたイオンにより消費され、コントラスト及び信頼性を低下させる欠点を有している。そのため、当該化合物の使用量は電流値により制約を受け、駆動電圧が十分低減できない問題を有していた。
一方、一般式(I-a)
Figure 0004940534
(式中、R1は水素原子、炭素数1から8のアルキル基を表す。)で表される化合物を始めとする4環フッ素系液晶化合物はすでに知られていたが(特許文献2)、当該化合物を用いた具体的な液晶組成物において、電流値を増大することなく、閾値電圧を低減する効果を有することは開示されていなかった。
特開平10−330755(2頁) 特公平8−013764(2頁)
本願発明が解決しようとする課題は、液晶表示素子を構成した際の閾値電圧を低減し、なおかつ電流値を抑制した信頼性の高い液晶組成物を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するために、種々の液晶化合物を用いた液晶組成物を検討した結果、本願発明を完成するに至った。
すなわち、第1成分として、一般式(I)
Figure 0004940534
(式中、R1は水素原子、炭素数1から8のアルキル基を表し、L1、L2、L3及びL4はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子を表す。)で表される化合物を1種又は、2種以上含有し、第2成分として、一般式(II)
Figure 0004940534
(式中、R2は、水素原子、炭素数1から12のアルキル基、少なくとも一つのハロゲンにより置換された炭素数1から12のアルキル基、炭素数2から12のアルケニル基又は少なくとも一つのハロゲンにより置換された炭素数2から12のアルケニル基を表し、A1及びA2はそれぞれ独立して、
(a)トランス-1,4-シクロへキシレン基
(b)1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は-N-に置き換えられてもよい)
を表すが、上記の基(a)、基(b)はそれぞれ独立してハロゲンで置換されていてもよく、
pはそれぞれ独立して、0又は1を表し、X1及びX2はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子を表し、A1、A2が複数存在する場合は、それらは同一でもよく異なっていてもよい。)
で表される化合物を1種又は2種以上を含有し、
第3成分として、一般式(III)
Figure 0004940534
(式中、R3及びR4は、一般式(II)におけるR2と同じ意味を表し、
B1、B2及びB3はそれぞれ独立して、
(a)トランス-1,4-シクロへキシレン基
(b)1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は-N-に置き換えられてもよい)
上記の基(a)、基(b)はそれぞれ独立してメチル基又はハロゲンで置換されていてもよく、r及びsはそれぞれ独立して、0又は1であり、Z1及びZ2はそれぞれ独立して、-CH2CH2-、-CH=CH-、-CH(CH3)CH2-、-CH2CH(CH3)-、-CH(CH3)CH(CH3)-、-CF2CF2-、-CF=CF-、-CH2O-、-OCH2-、-OCH(CH3)-、-CH(CH3)O-、-(CH2)4-、-(CH2)3O-、-O(CH2)3-、-C≡C-、-CF2O-、-OCF2-、-CH=N-N=CH-又は単結合を表す。)で表される化合物を1種又は2種以上を含有することを特徴とするネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示素子を提供する。
本願発明のネマチック液晶組成物は、液晶表示素子を構成した際の閾値電圧を低減し電流値を抑制する効果を有する、そのため液晶表示素子の構成部材として使用した場合、高い信頼性と低い消費電力を実現することができるためTN、STN等の液晶表示素子に有用である。
以下に本発明の一例について説明する。
本発明において、第1成分として一般式(I)で表される化合物を含有するが、その含有率は1から40質量%の範囲であることが好ましく、1から30質量%の範囲がより好ましく、5から25質量%の範囲が特に好ましい。
一般式(I)で表される化合物は具体的には以下の一般式(I-a)から一般式(I-f)で表される化合物が特に好ましい。
Figure 0004940534
(式中、R1は炭素数1から8のアルキル基を表す。)
第2成分として、一般式(II)で表される化合物を1種又は2種以上を含有するが、1から15種が好ましく、1から10種がさらに好ましく、1から5種がより好ましい。その含有率は5から70質量%の範囲であるが、10から60質量%の範囲がより好ましい。
一般式(II)において、R2は水素原子、炭素数1から12のアルキル基、少なくとも一つのハロゲンにより置換された炭素数1から12のアルキル基、炭素数2から12のアルケニル基又は少なくとも一つのハロゲンにより置換された炭素数2から12のアルケニル基を表すが、炭素数1から12のアルキル基、炭素数1から12のアルコキシ基、炭素数2から12のアルケニル基又は炭素数2から12のアルケニルオキシ基を表すことが好ましく、炭素数1から8の直鎖型アルキル基又は炭素数2から8の直鎖型アルケニル基を表すことがさらに好ましく、アルケニル基を表す場合以下の以下式(a)から(e)
Figure 0004940534
(構造式は右端で環に連結しているものとする。)で表される構造を表すことが好ましい。
A1及びA2は具体的にはそれぞれ独立して以下の式で表される構造が好ましい。
Figure 0004940534
これらの中でも以下の式で表される構造がより好ましい。
Figure 0004940534
一般式(II)で表される化合物は、具体的には、以下の一般式(II-a)から一般式(II-e)で表される化合物が特に好ましい。
Figure 0004940534
(式中、R2は一般式(II)におけると同じ意味を表す。)
第3成分として、一般式(III)から選ばれる化合物をを含有するが、1から20種が好ましく、1から15種がさらに好ましい。一般式(III)の含有率は5から70質量%の範囲であることが好ましく、10から70質量%の範囲がより好ましく、25から70質量%が特に好ましい。一般式(III)において、R3及びR4は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1から12のアルキル基、少なくとも一つのハロゲンにより置換された炭素数1から12のアルキル基、炭素数2から12のアルケニル基又は少なくとも一つのハロゲンにより置換された炭素数2から12のアルケニル基を表すが、炭素数1から12のアルキル基、アルコシキ基、炭素数2から12のアルケニル基又は炭素数2から12のアルケニルオキシ基を表すことが好ましく、炭素数1から8の直鎖型アルキル基又は炭素数2から8の直鎖型アルケニル基を表すことがさらに好ましく、アルケニル基を表す場合前述の式(a)から(e)で表される構造を表すことが好ましい。 環B1、B2及びB3は具体的にはそれぞれ独立して以下の式で表される構造が好ましい。
Figure 0004940534
これらの中でも、以下の式で表される構造がより好ましい。
Figure 0004940534
Z1及びZ2は、それぞれ独立して、-CH2CH2-、-CH=CH-、-CH(CH3)CH2-、-CH2CH(CH3)-、-CH(CH3)CH(CH3)-、-CF2CF2-、-CF=CF-、-CH2O-、-OCH2-、-OCH(CH3)-、-CH(CH3)O-、-(CH2)4-、-(CH2)3O-、-O(CH2)3-、-C≡C-、-CF2O-、-OCF2-、-CH=N-N=CH-又は単結合を表すが、単結合、-CH2CH2-、-CH=CH-、-CH(CH3)CH2-、-CH2CH(CH3)-、-CH(CH3)CH(CH3)-、-C≡C-、又は-CH=N-N=CH-を表すことがより好ましく、単結合、-CH2CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、又は-CH=N-N=CH-を表すことがさらに好ましい。r及びsはそれぞれ独立して、0又は1を表し、かつr及びsの和が1以上であるが、r及びsの和が1又は2であることが好ましい。一般式(III)は具体的には、一般式(III-a)から一般式(III-h)で表される化合物が特に好ましい。
Figure 0004940534


(式中、R3及びR4は、それぞれ独立して一般式(III)におけると同じ意味を表し、Y1、Y2、Y3及びY4は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又はメチル基を表し、Z4は、-CH2CH2-、-CH=CH-、又は単結合を表し、Z5は、-C≡C-又は-CH=N-N=CH-を表す。)
一般式(III-a)から一般式(III-h)において、Y1、Y2、Y3及びY4は、水素原子を表すことが好ましい。Z4は、-CH2CH2-、-CH=CH-、又は単結合を表すが、-CH2CH2-、-CH=CH-又は単結合が好ましい。Z5は、-C≡C-又は-CH=N-N=CH-を表すことが好ましい。
本願発明の液晶組成物は、液晶表示素子を構成した場合において低い閾値電圧と少ない電流値を特徴とするが、閾値電圧は1.7V以下であることが好ましく、1.6V以下であることがより好ましく、1.5V以下であることが特に好ましく、電流値は、0.1μA/cm2以下であることが好ましい。又、低い閾値電圧を有するために誘電率異方性(Δε)は、5以上50以下が好ましいが、10以上40以下が特に好ましい。
本願発明の液晶組成物は、前述以外の諸特性にも優れた液晶組成物を提供することが可能であるが、ネマチック相上限温度が60℃以上であることが好ましく、80℃以上がより好ましく、90℃以上が特に好ましい。Δnは0.08から0.25の範囲であることが好ましく、0.08から0.18が更に好ましい範囲であり、0.08から0.16の範囲がTN-LCDのセル厚の設計に特に好ましく、0.12から0.18の範囲がSTN-LCDのセル厚の設計に特に好ましく、閾値電圧の周波数依存性ΔV/Δf(Vth[5000Hz]−Vth[64Hz]/Vth[64Hz]×100%は5%以下が好ましい。
本発明の液晶組成物は、前記の化合物以外に、ネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶、2色性色素などを含有していてもよい。又、TN-LCDのリバースツイストドメイン防止のためやSTN-LCDの螺旋構造を誘起するため、カイラル剤を添加しても良い。カイラル剤は通常市販されているものを使用することができる。例えば、コレステリルノナノエート(CN)、メルク社製S-811、R-811、CB-15、C-15などが挙げられる。温度上昇によって誘起螺旋ピッチが長くなるものと短くなるものが知られているが、これらの一方を1種あるいは2種以上を用いても良く、両者を組み合わせて1種あるいは2種以上用いても良い。例えば、TN-LCD、STN-LCD、TFT-LCDにおいては、基板間の厚みdと誘起螺旋ピッチpの商d/pは、0.001から24の範囲から選ぶことができるが、0.01から12の範囲が好ましく、0.1から2の範囲がより好ましく、0.1から1.5の範囲が更に好ましく、0.1から1の範囲が更により好ましく、0.1から0.8の範囲が特に好ましい。
上記ネマチック液晶組成物はTN-LCD、STN-LCD、OCB-LCD、高分子分散型液晶表示素子、フェーズチェンジ型コレステリック液晶表示素子に有用であるが、TN-LCD、STN-LCDに特に有用である。また、透過型あるいは反射型の液晶表示素子に用いることができる。
本発明のTN液晶表示素子は目的に応じて、ねじり角を80°から130°の範囲で選択することができ、85°から110°が好ましい。本発明のSTN液晶表示素子は目的に応じて、ねじり角を180°から270°の範囲で選択することができ、220°から260°が好ましい。
本発明の液晶組成物を使用することにより、1/32から1/400デューティー、より好適には1/60から1/250デューティーの表示において、電流値の増加を改善し、低温域での応答を低減し、情報量の増加やカラー表示に対しより改善した高コントラストの液晶表示素子を提供することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。又、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は『質量%』を意味する。
実施例中、測定した特性は以下の通りである。
TNI :ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃)
Δε :誘電率異方性(25℃)
Δn :複屈折率(25℃)
η :粘度(mPa・s) (25℃)
STN-LCD表示素子の作成は以下のように行った。ネマチック液晶組成物にカイラル物質「S-811」(メルク社製)を添加して混合液晶を調整し、ツイスト角240度のSTN-LCD表示用セルに注入した。なお、カイラル物質はカイラル物質の添加による混合液晶の固有螺旋ピッチPと表示用セル厚dが、Δn・d=0.90、d/p=0.50になるように添加した。
Vth(STN) :閾値電圧(V)
Vsat(STN) :飽和値電圧(V)
γ :急峻性 Vth(STN)/ Vsat(STN)
τ :応答性(msec)
Ir :240度ツイストのSTN-LCDに液晶組成物を真空注入し80℃、250時間加熱後の電流値(μA/cm2)
化合物記載に下記の略号を使用する。
-n 数字 :-CnH2n+1 (アルキル側鎖は数字、代表するときはRとする。)
-On :-OCnH2n+1
-ndm :-(CnH2n+1-CH=CH-(CH2)m-1)
ndm- :CnH2n+1-CH=CH-(CH2)m-1-
-Od(m)n :-O(CnH2n+1-CH=CH-(CH2)m-2)
d(m)nO- :CnH2n+1-CH=CH-(CH2)m-2O-
連結基
-VO- :-COO- T- :-C≡C- -2- :-CH2CH2-
置換基
-CN :-C≡N -F :-F

Ph :1,4-フェニレン基 Ph1:3-フルオロ-1,4-フェニレン基
Ph2:3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン基
Ma :ピリミジン-2,5-ジイル基 Cy :1,4-シクロヘキシレン基
(実施例1、比較例1)
以下に示すネマチック液晶組成物を調製し、その物性値を測定し、その結果を比較例1とともに表1に示す。
Figure 0004940534
表1に示すように、実施例1の液晶組成物は比較例1に比べ、同等の閾値電圧を有し電流値はかなり少ない特徴を有する。又、-20℃から25℃の温度範囲において、急峻性と閾値電圧の周波数依存性に優れ、低温度での応答速度も約37%改善されている。
(実施例2、比較例2)
さらに以下に示すネマチック液晶組成物を調製し、その物性値を測定し、その結果を比較例2とともに表2に示す。
Figure 0004940534
表2に示すように、実施例2の液晶組成物は比較例2に比べ電流値を大幅に抑制している上に応答性も改善している。

Claims (11)

  1. 第1成分として、一般式(I)
    Figure 0004940534
    (式中、R1は水素原子、炭素数1から8のアルキル基を表し、L1、L2、L3及びL4はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子を表す。)で表される化合物を1種又は2種以上含有し、第2成分として、一般式(II)
    Figure 0004940534
    (式中、R2は水素原子、炭素数1から12のアルキル基、少なくとも一つのハロゲンにより置換された炭素数1から12のアルキル基、炭素数2から12のアルケニル基又は少なくとも一つのハロゲンにより置換された炭素数2から12のアルケニル基を表し、A1及びA2はそれぞれ独立して、
    (a) トランス-1,4-シクロへキシレン基
    (b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は-N-に置き換えられてもよい)
    を表すが、上記の基(a)、基(b)はそれぞれ独立してハロゲンで置換されていてもよく、
    pは0又は1を表し、X1はフッ素原子を表し、X2は水素原子又はフッ素原子を表す。)で表される化合物を1種又は2種以上を含有し、
    第3成分として、一般式(III)
    Figure 0004940534
    (式中、R3及びR4はそれぞれ独立して一般式(II)におけるR2と同じ意味を表し、
    B1、B2及びB3はそれぞれ独立して、
    (a) トランス-1,4-シクロへキシレン基
    (b) 1,4-フェニレン基(この基中に存在する1個のCH2基又は隣接していない2個以上のCH2基は-N-に置き換えられてもよい)
    上記の基(a)、基(b)はそれぞれ独立してメチル基又はハロゲンで置換されていてもよく、r及びsはそれぞれ独立して、0又は1を表し、かつr及びsの和が1以上であり、Z1及びZ2はそれぞれ独立して-CH2CH2-、-CH=CH-、-CH(CH3)CH2-、-CH2CH(CH3)-、-CH(CH3)CH(CH3)-、-CF2CF2-、-CF=CF-、-CH2O-、-OCH2-、-OCH(CH3)-、-CH(CH3)O-、-(CH2)4-、-(CH2)3O-、-O(CH2)3-、-C≡C-、-CF2O-、-OCF2-、-CH=N-N=CH-又は単結合を表す。)で表される化合物を1種又は2種以上を含有し、かつ第3成分である一般式(III)で表される化合物のうち少なくとも一つが上記一般式(III)において、r及びsが1を表し、Z2が-C≡C-を表す化合物であることを特徴とするネマチック液晶組成物。
  2. 一般式(I)で表される化合物の含有率が1から40質量%の範囲であり、一般式(II)で表される化合物の含有率が5から70質量%の範囲であり、一般式(III)で表される化合物の含有率が5から70質量%の範囲である請求項1記載のネマチック液晶組成物。
  3. 一般式(I)の化合物として、一般式(I-a)から一般式(I-f)
    Figure 0004940534
    (式中、R1は、請求項1における一般式(I)と同じ意味を表す。)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物を含有する請求項1又は2に記載のネマチック液晶組成物。
  4. 一般式(I-a)から一般式(I-f)から選ばれる化合物の含有率の合計が1から40質量%の範囲である請求項3に記載のネマチック液晶組成物。
  5. 一般式(II)の化合物として、一般式(II-a)から一般式(II-e)
    Figure 0004940534
    (式中、R2は炭素数1から12のアルキル基、炭素数1から12のアルコキシ基、炭素数2から12のアルケニル基又は炭素数2から12のアルケニルオキシ基を表し、X 1 はフッ素原子を表し、X2、X3及びX4はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表す。)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物を含有する請求項1から4の何れか一項に記載のネマチック液晶組成物。
  6. 一般式(I-a)から一般式(I-f)よりなる群から選ばれる化合物の含有率の合計が1から40質量%の範囲であり、一般式(II-a)から一般式(II-e)からなる群より選ばれる化合物の含有率が5から70質量%の範囲である請求項5に記載のネマチック液晶組成物。
  7. 一般式(III)の化合物として一般式(III-a)から一般式(III-h)
    Figure 0004940534
    (式中、R3及びR4はそれぞれ独立して炭素数1から12のアルキル基、炭素数1から12のアルコキシ基、炭素数2から12のアルケニル基、炭素数2から12のアルケニルオキシ基、ハロゲンにより置換された炭素数1から12のアルキル基、ハロゲンにより置換された炭素数1から12のアルコキシ基、ハロゲンにより置換された炭素数2から12のアルケニル基又はハロゲンにより置換された炭素数2から12のアルケニルオキシ基、を表し、Y1、Y2、Y3及びY4はそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子又はメチル基を表し、Z4は-CH2CH2-、-CH=CH-、又は単結合を表し、Z5は-C≡C-、又は-CH=N-N=CH-を表す。)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物を含有する請求項1から6の何れか一項に記載のネマチック液晶組成物。
  8. 一般式(I-a)から一般式(I-f)よりなる群から選ばれる化合物の含有率の合計が1から40質量%の範囲であり、一般式(II-a)から一般式(II-e)よりなる群から選ばれる化合物の含有率の合計が5から70質量%の範囲であり、一般式(III-a)から一般式(III-h)よりなる群から選ばれる化合物の含有率の合計が5から70質量%の範囲である請求項7に記載のネマチック液晶組成物。
  9. 誘電率異方性(Δε)が5以上50以下であり、屈折率異方性(Δn)が0.08以上0.25以下であり、ネマチック相−等方性液体相転移温度が60℃以上130℃以下の範囲である請求項1から8の何れか一項に記載のネマチック液晶組成物。
  10. 請求項1から9の何れか一項に記載の液晶組成物を用いたねじれ角が220から270°の範囲の超ねじれネマチック(STN)液晶表示素子。
  11. 閾値電圧が1.7V以下であり、電流値が0.1μA/cm2以下である請求項10記載のSTN液晶表示素子。
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