JP4267699B2 - 解凝集タンタル粉末及びその調製方法、並びに凝集タンタル粉末 - Google Patents

解凝集タンタル粉末及びその調製方法、並びに凝集タンタル粉末 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンタル金属粉末をサイズ調整する方法及びそれにより得られた粉末に関する。より詳しくは、本発明は、タンタル粉末をサイズ調整する方法及び焼結多孔質体、例えば、キャパシター電極として有用な焼結多孔質体の製造に使用されるのに適するタンタル粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】
タンタル粉末は、多くの用途の中でも、一般にキャパシター電極を製造するために使用されている。
【0003】
タンタルキャパシター電極は特に、電子回路の小型化に大きく寄与してきた。このようなキャパシター電極は一般に、電極リード線とともに凝集タンタル粉末を金属真密度の半分以下まで圧縮してペレットを作成し、そのペレットを炉の中で焼結して多孔質体(即ち、電極)を作成し、その多孔質体を適切な電解質中で陽極酸化に供し、そして焼結体の上に連続的な誘電性酸化膜を形成ることによって製造されている。その後、陽極酸化した多孔質体に、次いでカソード材料を含浸し、カソードリード線を接続し、封止する。
【0004】
粉末の一次粒子サイズと凝集サイズ(凝集は、より小さい一次粒子の集塊)、及び一次粒子サイズと凝集サイズの分布は、多孔質体製造る焼結方法の効率・効果、及びこのような多孔質体が組み込まれている電解質キャパシターのような機能製品の電気特性に関して、重要な因子である。
【0005】
キャパシター電極や同様な製品を製造するのに望ましい特性を有するタンタル金属粉末を得るための検討において、従来技術の粉末は、その製造方法による制約を有していた。現状では例えば、タンタル粉末は一般に、機械的方法及び化学的方法の2つの方法のいずれかによって製造される。機械的方法では、タンタルを電子ビーム溶融してインゴットを作成し、得られたインゴットを水素化し、得られた水素化物を微粉砕し、次いで脱水素し、粉砕し、そして熱処理する工程を含む。この方法は一般に、高純度の粉末を生成し、高電圧又は高度な信頼性が必要とされるキャパシターの用途に使用されている。しかしながら、この機械的方法は、製造コストが高いという問題がある。また、機械的方法によって製造されるタンタル粉末は一般に、小さい表面積を有する。
【0006】
タンタル粉末を製造するために一般に使用されるもう一方の方法化学的方法である。キャパシターに使用するのに適切なタンタル粉末を製造するためのいくつかの化学的方法が、当該技術で公知である。Vartanianの米国特許第4067736号及びReratの米国特許第4149876号は、フルオロタンタルカリウムK2TaF7のナトリウム還元を含む化学的製造方法を詳しく開示している。また、一般的な技術についての検討が、Bergmanらの米国特許第4684399号及びChangの米国特許第5234491号の背景技術の項に記載されている。
【0007】
化学的方法によって得られるタンタル粉末は一般に、機械的方法によって得られる粉末よりも大きい表面積を有するため、キャパシターに使用するのに適している。化学的方法は、一般に、タンタル化合物を還元剤で化学的に還元することを含む。典型的な還元剤としては、水素、及び活性金属例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、及びカルシウムが挙げられる。典型的なタンタル化合物としては、限定されるものではないが、フルオロタンタルカリウム(K2TaF7)、フルオロタンタルナトリウム(Na2TaF7)、五塩化タンタル(TaCl5)、及びこれらの混合物が挙げられる。最も主流の化学的方法は、液体ナトリウムを用いたK2TaF7の還元である。
【0008】
得られる化学的に還元された粉末は、本発明に関して「基本ロット粉末」と称し、一般により小さい一次タンタル粒子の凝集又は集塊物を含んでなる。これらの集塊物又は凝集は、本願では「基本ロット凝集」と称する。これらの基本ロット粉末の凝集の一次粒子サイズは一般に、約0.1〜約0.5μmのサイズである。通常のタンタル粉末の基本ロット粉末の凝集粒度分布は、図1に比較例として示してある。基本ロット粉末の凝集体粒度分布は一般に、多分散又は実質的に2つのモードを有する状態である本発明に関して、用語「多分散」は、広範囲な値を有する広い分布を意味し、「2つのモードを有する状態」は、2つのモードを有する分布を意味する(即ち、付近の値よりも目立った高い頻度の2つの異なる値が存在する)。
【0009】
基本ロット粉末は、一般に、熱処理し、粉砕し、圧潰し、そして例えばマグネシウムとの反応によって脱酸素する。得られた生産品は、本願では場合により「熱処理と脱酸素をした粉末」又は「仕上られた粉末」と称し、一般にある程度の凝集を含み、これは本願では「熱処理と脱酸素後の凝集」と称する。
【0010】
このタイプの生成物を、圧縮・粉砕し、キャパシターのアノードのような多孔質体を製造することができる。しかしながら、このような熱処理及び脱酸素をしたタンタル粉末から得られるキャパシター電極は、不均一な焼結と多様な気孔率分布の問題がある。
【0011】
上記の方法は、図15の概略ブロック図で一般的に例示してある。
【0012】
仕上られたタンタル粉末の表面積は、キャパシターの製造において重要な因子である。タンタル(例えば)キャパシターの静電容量(charge capability)(CV)(一般に、マイクロファラド/ボルトで測定)は、焼結と陽極酸化の後のアノードの全表面積に直接関係する。キャパシターの表面積が大きくなるキャパシターの静電容量が大きくなるので、大きい表面積を有するキャパシターが望ましい。より大きい正味の表面積は、当然ながら、ペレットあたりの粉末の量(グラム)を増やすことで達成される。このことを達成する1つの仕方は、焼結前に、より多い量のタンタル粉末をプレスして多孔質体を作成することによる。しかしながら、この指向性は、所与のペレットサイズに圧縮できる粉末の量による本質的な限界のために制約される。通常の圧縮比より高くプレスしたペレットは、閉塞して不均一な劣った気孔の多孔度分布をもたらす。開口した均一な気孔は、ペレットを陽極酸化・含浸してカソードを作成する工程にとって重要である。
【0013】
ペレットを作成するのに使用されるタンタル粉末の量を増やす代わりに、より高い比表面積を有するタンタル粉末を実現することに開発努力が集中している。これらの粉末の比表面積を高めることにより、より大きいキャパシタンスを有するより大きい表面積のアノードを、少量のタンタル粉末を用いて得ることができる。これらの大きいキャパシタンス値は一般に、製造されるペレットの体積に基づいて測定される(即ち、CV/cc)。このため、大きい表面積のタンタル粉末を使用することにより、同じレベルのキャパシタンスを得ながらも、キャパシターのサイズ小さくすることができる。あるいは、所与のキャパシターサイズについてより大きいキャパシタンスを得ることができる。
【0014】
望ましい小さな一次粒子サイズ、したがって大きい表面積を有する粉末の製造を最大限にすることを目指し、種々のタンタル粉末の製造方法が実施されてきた。例えば、Reratの米国特許第4149876号は、液体ナトリウムをK2TaF7と希釈塩の溶融浴に添加する還元方法よって、タンタル粉末の表面積を制御する技術に関するものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、大きい表面積を有する粉末を製造するこれらの種々のタンタル粉末製造方法では、広くて多分散の粒度分布を有する仕上られたタンタル粉末が得られている
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の方法は、タンタル粉末をサイズ調整する方法である。本発明の方法は、熱処理(例えば熱凝集)の前に、より小さい一次粒子を含む凝集体を有するタンタル粉末、例えば化学的還元によって製造したより小さい一次粒子を含む凝集を有するタンタル粉末を微粉砕することを含む。
【0017】
1つの態様において、本発明の方法は、より小さい粒子の凝集を含むタンタル粉末を製造するものであり、この方法は、体積平均径(MV)(μm×BET比表面積2/g)}の値が約25未満である粒度分布を有するタンタル粉末を提供する。
【0018】
本発明の好ましい態様では、凝集を微粉砕し、特定の範囲内凝集体粒度分布を有するタンタル粉末を提供する。
【0019】
好ましくは、本発明によって得られる生成物は、製造の全段階、即ちサイズ調整(即ち微粉砕による解凝集)、熱凝集(即ち熱処理)、及び脱酸素の後に、割合に限られた凝集体サイズ分布、より好ましくはモードが1つである凝集体粒度分布を有するタンタル粉末である。この得られた粉末は、大きい表面積、高い純度、及び良好な流動性を有し、さらに、焼結後に、高い多孔度を有して、制御された収縮を提供する。
【0020】
また、本発明は、体積平均径μm×BET比表面積2/g)}の値が約90〜約250である凝集粒子サイズを有する、サイズ調整及び熱処理後の基本ロットタンタル金属粉末である。また、{体積平均径μm×BET比表面積2/g)}の値が約90〜約250である、サイズ調整、凝集及び脱酸素後の粉末も提供される。
【0021】
また、本発明は、本発明により処理した粉末から製造した焼結多孔質体、その粉末から得られたキャパシター電極、及びその電極を備えたキャパシターをも含む。このような電極とキャパシターは、本出願人の米国特許第5217526号に開示されており(但し、本発明の改良は含まれていない)、この特許の基本的な開示事項は本願でも参考にして取り入れられている。1つの態様において、このようなキャパシターは、この米国特許の4欄28〜50行に記載の技術により、本質的に任意の段階で本発明によって処理した基本ロットの粉末から製造することができる。
【0022】
以上の概説と以下の詳細な説明は、いずれも代表的なものであって本発明の範囲を制限するものではないことを理解すべきである。
【0023】
本発明は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を読み進めることにより、最も的確に理解されるはずである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以降で説明する粒度分布範囲は、対象とする特定の粉末のD10値とD90値の間の範囲と定義し、ここで、D10値とD90値は、それぞれ粒子/凝集の10体積%と90体積%がその値以下であるサイズ値と定義する。
【0025】
本発明の方法によってサイズ調整したタンタル粉末の分析特性と物理的特性の測定と評価において、下記のテスト法を使用した。ここで、タンタル粉末の表面積値は、Quantachrome Monosorb表面分析器MS12型を用いた窒素Brunauer Emmett Teller(BET)法を用いて行った。また、タンタル粉末の純度は、鉄、ニッケル、クロム、及びモリブデンについて5ppmの検出限界を有する当該技術で公知の分光分析を用いて行った。
【0026】
本願で説明する粒子サイズは、試料番号A2−BDRを除き、いずれも分散剤を使用せずにLeeds & Northrup Microtrac Model 7998分析器を用いマイクロトラック分析によって測定した。この方法は、試料溜に脱イオン水を添加し、バックグラウンドを読み取る工程を含む。測定するタンタル粉末は、分析器の濃度指標範囲が0.88±0.02(T)の試料濃度を指示するまで添加し、その時点で粒子サイズを読み取り、直ちに記録した。試料番号A2−BDUの粒度分布は、超音波を用いて分散した粒子について測定したことを除いて、上記のようにしてLeeds & Northrup Microtrac Model II 7998分析器を用いたマイクロトラック分析によって測定した。試料番号A2−BDR の粒子サイズは、MasterSizer X Ver.1.2bを用いて測定した。
【0027】
本発明は、より小さい粒子の凝集を含むタンタル粉末をサイズ調整し、体積平均径μm×BET比表面積2/g)}の値が約90〜約250の範囲の凝集体粒度分布を有するタンタル粉末を製造することに関する。本発明のサイズ調整したタンタル粉末は、キャパシターにとりわけ適する。好ましくは、本発明によって製造したサイズ調整した粉末は、狭い凝集体サイズ分布、好ましくはモードが1つである凝集体粒度分布を有するタンタル粉末である。
【0028】
1つの態様において、本発明のサイズ調整方法は、熱処理又は焼結方法を行う前(直前その他)の任意の時点で、凝集を有するタンタルを含む基本ロット粉末を採取して狭い凝集体粒度分布を得る工程を含む。好ましくは、この工程は、タンタルの基本ロット粉末を微粉砕して、約0.01〜約20μmの微細粉砕後の凝集サイズ及び約3〜5μmの平均サイズを有する微粉砕した粉末を製造することによって行う。微粉砕後のこれらの凝集サイズを図14に示す。ここで図14は試料番号A2−BDによるサイズ調整したタンタルの基本ロット粉末の15000倍で撮影した走査型電子顕微鏡写真である。比較として、図13は、サイズ調整していない試料番号A2−Bに相当するタンタルの基本ロット粉末の15000倍で撮影した走査型電子顕微鏡写真である。これらの顕微鏡写真から、本発明の方法によってサイズ調整した粉末が、より少ない数の一次粒子を含むはるかに小さくてより均一な凝集を有することが分かる。
【0029】
図1は、湿式微粉砕を行う高剪断装置としてのWarning Model 31BL40高速実験用ブレンダーを用いて、本発明の方法によって得られた狭くてモードが1つである凝集体粒度分布を示す。図2は、乾式微粉砕を行うVortec衝撃粉砕装置を用いて、本発明の方法によって得られた狭い凝集体粒度分布を示す。これらの分布は、制御された仕方で以降の粉末の熱凝集(即ち、熱処理)と圧密体の焼結が行われるのを可能にする。本発明によると、高剪断法は、図1に示したような狭くて且つモードが1つの粒度分布を有する粉末を生成するため、最も好ましい。これらの高剪断法は、金属的結合しているの粒子を解体する機械及び水力学的剪断応力を発生するのに十分な速度で回転する高速度ブレードを有する装置行う。一般に、採用される先端速度は、約3000〜約4000フィート/分である。それ程好ましくはないが、本発明による衝撃微粉砕法は、図2に示すように完全に1つのモードではないが、本願で説明する付随の特長が実現する依然として狭い粒度分布を有する粉末を生成するため、やはり有効であることが分かっている。
【0030】
図4は、通常の方法によって仕上げられた粉末の凝集体粒度分布(「比較例」の曲線)と、本発明によってサイズ調整した(高剪断ミキサーを用いた)粉末の凝集体粒度分布を示す。通常の方法は、多分散分布をもたらすのに対し、本発明の方法は、全体的分布のうちの僅かな体積割合を構成する小さな「テール」を有する狭い分布をもたらす。図7は、本発明の方法によって基本ロット粉末をサイズ調整して得られた狭い凝集体粒度分布と、本発明によってサイズ調整、熱凝集及び脱酸素をし得られた狭くてユニモダルの凝集体粒度分布を示す。
【0031】
上記のように、均等に焼結させて最大限の表面積を得るために、狭い凝集体粒度分布を有する金属粉末が好ましく、狭くて且つモードが1つである分布を有する金属粉末が最も好ましい。また、キャパシターのメーカーがこれらの粉末を小さいペレットサイズにプレス・焼結するためには制御された収縮と多孔性が重要である。本発明によって処理した粉末は、多分散の粒度分布を有する通常の粉末よりも焼結の良好な制御を容易にする、狭い粒度分布、より好ましくは狭くて且つモードが1つである粒度分布を有する仕上げられた粉末を提供することが見出されている。モードが1つである粒度分布は例えば、図4及びにおいて本発明による仕上げられた粉末について示しているのと同様な形状を有する粒度分布と定義する。
【0032】
収縮は、粒子直径の関数であるため、広い粒度分布を有する粉末は一般に、アノードのいろいろな程度の収縮をもたらし、これが、大きな度合いの不均一性と閉塞気孔をもたらすことがある。粉末が狭い粒度分布を有すると、これらの粉末から得られるアノードに均一な収縮をもたらすことが分かっている。即ち、本発明によって得られた粉末から製造したキャパシターは、通常の多分散のタンタル粉末を用いて製造したキャパシターと比較して、高い多孔度と均一な気孔粒度分布を有する制御された収縮を示すはずである。
【0033】
本発明の微粉砕方法は、より小さい粒子の凝集を含むタンタル粉末を、湿式又は乾式の条件下で高剪断又は衝撃応力に供することで行われる。下記の例は、本発明による湿式の乾式及び微粉砕法の双方を例示する。サイズ調整される好ましい金属粉末は、化学的還元方法によって製造したタンタルの基本ロット粉末であるが、その他の方法によって製造したその他の金属粉末も本願で開示する方法によってサイズ調整され得ると考えられる。即ち、本発明は、下記に示す特定の例に限定されるものではなく、当業者に容易に認識されるその他の金属粉末についても使用可能である。
【0034】
下記の例においてサイズ調整されるタンタルの基本ロット粉末、即ち、化学的還元によって直接製造したより小さい粒子の凝集は、前述の発明の背景の項で説明した通常のナトリウム還元を用いて製造した。基本ロット粉末の凝集は一般に、それぞれが多分散の実質的にモードを2つである凝集体粒度分布を有する2つの一次粒子サイズの範囲に区分される。大きい表面積を有する5つの基本ロット粉末(ロットA1A2A3A4及びA5と表示)を、約2〜約132μmの範囲の凝集体粒度分布を有するものとして調製した。また、基本ロット粉末の一次粒子サイズの効果を評価するため、約5〜約95μmの凝集体粒度分布を有する6番目の基本ロット粉末(B1と表示)を調製した。これらの基本ロット粉末についての粒度分布とスコット密度のデータを表2に示す。
【0035】
粒度分布のデータと図面は、「1」の下限を有して示されているが、本発明はこれに限定されるものではないことを理解されたい。これは、Leeds & Northrup Microtrac II Model 7998が1μmより小さい粒子サイズを測定できないためである。MasterSizer X Ver. 1.2b(0.02μmまで測定可能)を用いて測定した試料A2−BDRを、本発明によって得られる下側サイズ限界を例示する例として提供する。次いで、基本ロット粉末を、試料ロットに分け、下記のようにして微粉砕した。
【0036】
1.湿式微粉砕法
A)Waring Laboratory Blenderを使用する湿式微粉砕
基本ロット粉末A3及びA4の100gの試料それぞれ別々に500mLの冷たい(即ち、室温)脱イオン水と混合し、Waringモデル31BL40高速度実験室ブレンダー中で微粉砕した。これら粉末及び水の混合物を最高の回転速度設定(20,000rpm)で10分微粉砕した。10Lbsのサイズ調整された(sized)粉末が得られるまでこの方法を繰り返した。次いで、得られた剪断された粉末をろ過し、酸で浸出し、すすぎ、乾燥し、そして複数の試料に分け、次いでこれらを種々の熱凝集温度で熱処理した。ロットA3から取った試料試料番号A3−BD)についての熱処理サイクルは、1200℃で60分(試料番号A3−BDH1)、1250℃で60分(試料番号A3−BDH2)、及び1350℃で60分(試料番号A3−BDH3)であった。ロットA4から取った試料試料番号A4−BD)を、1230℃で60分熱処理した(試料番号A4−BDH1)。熱処理の前後の基本ロット粉末の性質を表2に示す。導出されたパラメーターを表3にまとめている。
【0037】
B)Ross実験室高速度モデル100LCミキサーを用いる湿式微粉砕
2500mLの冷たい脱イオン水を1リットルのステンレススチールビーカーに入れた。次いで、このステンレススチールビーカーを500rpmに設定したRoss 100LCミキサーの回転翼の下で氷浴中に置いた。1000gの各基本ロット粉末A1及びB1を500rpmで脱イオン水を攪拌しながら脱イオン水にゆっくりと加えた。このミキサー速度を最高の設定(10,000rpm)に増し、全体で約60分ブレンドした。この浴を冷たく保つために氷を連続的に加えた。次いで、この粉末をろ過し、酸の混合物(希薄王水)で浸出し、全ての汚染物を除き、乾燥させた。
【0038】
次いで、得られた剪断された粉末を複数の試料に分け、これらを種々の熱凝集温度で熱処理した。ロットB1から取った試料試料番号B1−BD)についての熱処理サイクルは、1400℃で30分(試料番号B1−BDH3)及び1500℃で30分(試料番号B1−BDH4)であった。ロットA1から取った試料試料番号A1−BD)を、1200℃で30分熱処理した(試料番号A1−BDH1)。熱処理の前後の基本ロット粉末の性質を表2に示す。導されたパラメーターを表3にまとめている。
【0039】
C)商業グレードRossモデル105ME高剪断ミキサーを用いる湿式微粉砕
10ガロンの脱イオン水を500rpmに設定したRoss 105ME/ミキサーの回転翼の下にあるコンテナー中に入れた。50ポンドの基本ロット粉末A2を前記脱イオン水にゆっくりと加え、最高速度(約3000rpm、これは先端速度3500フィート/分に対応する)で混合した。ブレンドを全体で約90分継続し、そのに水をデカントし粉末をろ過した。次いで、粉末を酸の混合物で洗浄し、全ての汚染物を除いた。
【0040】
次いで、得られた剪断された粉末をろ過し、乾燥し、そして複数の試料に分け、次いで、これらを種々の熱凝集温度で熱処理した。ロットA1から取った試料試料番号A2−BD)についての熱処理サイクルは、1250℃で30分(試料番号A2−BDH1)及び1350℃で30分(試料番号A2−BDH2)であった。熱処理の前後の基本ロット粉末の性質を表2に示す。導されたパラメーターを表3にまとめてみる。基本ロット粉末A2について、試料番号A2−BDについての粒度分布、水中の試料の懸濁を通過するように方向づけられたレーザー光の散乱を測定する標準のMicrotac分析により測定した。
【0041】
D)基本ロット粉末の湿式ボールミル粉砕
1ガロンのボールミルを直径1/2インチのステンレススチールボールで半分満たした。次いで、600mLの水及び285gの基本ロット粉末を加えた。次いで、このボールミルを16時間回転し、得られたタンタル粉末を洗浄しろ過した。
【0042】
II.乾式微粉砕法
従来のナトリウム還元法に従って作り、水洗し、酸浸出し、そして乾燥した基本ロット粉末A5を得た。高水素濃度(好ましくは1500ppm、ただしより低い水素濃度粉末も使用できる)の粉末を選んだので脆かった。この出発基本ロット粉末のデータを下記表1に示す。基本ロット粉末を、M1中の一回通し式Vortec粉砕により微粉砕し、生成物をサイクロン式回収装置中に集めた。基本ロット粉末A5の複数の5ポンドロットを各々次の機械速度で加工した:5000rpm;7500rpm;10,000rpm;15,000rpm;及び20,000rpm。
【0043】
Vortec粉砕された試料のスコット密度(Scott densities)、酸素含量、D10 50 90、及び体積平均径(M)のデータを以下の表1に示す。
【0044】
【表1】
Figure 0004267699
【0045】
これらVortec粉砕粉末についての粒度分布範囲を図2に示し、スコット密度を図3に示す。
【0046】
本発明の方法を、上記の種々の微粉砕法を用いて例示したが、他の微粉砕法、例えば超音波微粉砕及びジェットミル微粉砕も用いることができる。
【0047】
III.微粉砕及び熱処理されたロットの脱酸素処理
基本ロット粉末A1A2A3A4及びB1微粉砕及び熱処理して得られた試料を、マグネシウム脱酸処理に供した。この処理において、少量のマグネシウム粉末(即ち、1〜2重量%)を熱処理したタンタル粉末と混合する。この混合物を約800〜約1000℃に加熱し、マグネシウムと反応させ、仕上げたタンタル粉末中に含まれる酸素を減らす。続いて、このタンタル粉末を浸出し、乾燥する。製造の全ての段階におけるこれらの粉末に対応する生のデータ(即ち、還元されたままの、サイズ後、熱処理後、及び脱酸の基本ロット粉末について)を以下の表2に示す。導されたパラメーターを表3に示す。
【0048】
諸表における試料番号は、基本ロット粉末番号を表す接頭辞及びタンタル粉末に対して実施された処理を表す接尾辞からなる。この識別番号は次のように短縮する:
【0049】
B=基本ロット粉末;
BD=サイズ調整された基本ロット粉末;
BDH#=サイズ調整され、熱処理された基本ロット粉末(熱処理#は、試料への続く処理を通して実施された
BDH#M=サイズ調整され、熱処理され、そして脱酸素処理された基本ロット粉末;
BDH#MS=サイズ調整され、熱処理され、脱酸素処理され、そして約500メッシュにふるい分けられた基本ロット粉末;及び
BH#M=熱処理され、脱酸素処理された基本ロット粉末。
【0050】
従って例えば試料番号A4−BDH1Mは、基本ロット粉末A4から得られた粉末であり、サイズ調整され、1230℃で60分間にわたって熱処理され、そして脱酸素処理されたものである。
【0051】
【表2】
Figure 0004267699
【0052】
【表3】
Figure 0004267699
【0053】
以下の表4は、比較のために、サイズ調整されていない基本ロット粉末の性質をまとめたものである。これらの試料は、上述の従来のフルオロタンタル酸カリウム(K2TaF7)のナトリウム還元法により製造したものである。以下の表5は、微粉砕なしで従来の粉末法により製造されたこれら比較のための試料についての、されたパラメーターを示す。
【0054】
【表4】
Figure 0004267699
【0055】
【表5】
Figure 0004267699
【0056】
表14及び5のデータを使用して図1〜7のグラフを調製した。これらの図は、製造の全ての段階において、タンタル粉末が狭い凝集体粒度分布を持つことを示している。
【0057】
Vortec粉砕による微粉砕に供した粉末に関する試料の分析は一回通し式のVortec粉砕が、凝集粒度小さくする一方で、スコット密度を増したことを示す。Microtac分析の前後の比較を図2に示す。この図は回転速度が増すに従って微粉砕の後、より小さい凝集粒度にシフトしていることを示している。特別な例として、サイズ調整をしなかった基本ロット粉末試料と、20,000rpmでサイズ調整した基本ロット粉末試料のMicrotac分析を比較すると、Vortec粉砕を行った基本ロット粉末では、粒度分布のピークが約3μmであり、且つ30μmより大きな粒子は殆どないが、サイズ調整しなかった基本ロット100μm又はそれ以上の大きさの凝集体が実質的な数で存在していた。Votec粉砕の後に得られるスコット密度を図3に示す。
【0058】
Vortec粉砕はタンタルの基本ロット粉末の化学に悪影響を与えることなく基本ロット粉末の大きな凝集を微粉砕できることが観察される。本発明方法及び得られる粉末の更なる利点を以下に述べる。
【0059】
IV.基本ロット粉末の化学純度
希釈塩の存在下でのナトリウムによるK2TaF7の還元により製造されたタンタルの基本ロット粉末は一般に、捕促された不純物、例えばFeNiNa+及びK+ を有している。これらの不純物はタンタルキャパシターの電気性能にとって有害である。本発明のサイズ調整方法、基本ロットの大きな凝集体を破壊するので、捕促された不純物が放出されて、高純度のタンタル粉末を生じさせるものと考えられる。
【0060】
V.完成した粉末の流動の向上
本発明の方法を使って作られた粉末は、その凝集体の粒度分布のために、流動性の劇的な向上を示す。完成段階において、従来の方法を使って製造した粉末は図4に見られるように多分散の分布を有する。本発明の方法を使用して作られた完成粉末では、サイズ調整、熱処理及び脱酸素処理後の分布は、図4に見られるように実質的にモードが1つであり且つ狭い。図5は、本発明により完成粉末を製造する際の熱処理温度を変更することの効果を示している。
【0061】
完成した(熱処理及び脱酸素処理後の)粉末の流動性を、ダイ充填試験により測定した。この試験は、キャパシター製造業者がタンタル粉末を使用する条件を非常によく近似する。40gのタンタル粉末を入れたホッパーを、1インチの間隔をあけた直径0.125インチの一列の10個の穴の上を一様な2秒の通過時間通過させる。10個の穴に詰まっている粉末の重量を各通過後に測定する。この工程をホッパーが空になるまで続ける。回帰分析によりmg/s単位での平均速度を計算する。高キャパシタンスの粉末の場合は、130〜150mg/sのダイ充填速度が好ましく、より大きいダイ充填速度がより好ましい。下記の表7は、本発明で作った粉末と従来の粉末のダイ充填速度を比較したものである。ダイ充填速度は粉末の比電荷に依存するので(比電荷が大きい粉末の場合に小さくなる)、比電荷が同様である粉末を表6で比較し、そして図11にグラフで示す。また、BET値を変えたときのダイ充填速度も図9にグラフで示す。
【0062】
【表6】
Figure 0004267699
【0063】
従来の粉末では、流動を向上させる一つの方法は微粉を選別排除することであった。けれども、そのような向上は上記の表6に見られるようにささやかなものに過ぎない。本発明の方法により製造した粉末を選別する効果も評価した。本発明の粉砕した粉末の流動性能は少量の選別により向上させることができることが分かる。上記の表6は、粉砕したままの粒子の粒度分布について選別により得られる流動の向上を示している。図6に示したようにこの分布の微粉の「尾部(tail)」を選別により除去して、真にモードが1つで狭い粒度分布を残し、流動を大いに向上させることができる。
【0064】
本発明による完成粉末を選別する場合結果として収量について追加の利点が実現される。選別していない完成粉末の粒度分布を示す図4から分かるように、本発明による完成粉末微粉の「尾部」が分布全体の小さな容量割合を構成している、選別の後には使用に適した粉末うがより大きな収量で残る。対照的に、多分散の粒度分布を持つ従来の完成粉末を選別する方法は、同じメッシュ寸法まで選別した場合により多量の粉末を除去される。更に、従来の粉末を同じメッシュ寸法まで選別した後でも、残った粉末の粒度分布はやはり、本発明による選別した粉末得られるものほど狭くない。
【0065】
VI.本発明により作られた粉末を含むキャパシター
粉末の比電荷は、キャパシターの製造で使用する粉末の重要な側面である。比電荷は通常CV/cc単位で表記され、また「μF−V/ccの単位で表現される。また、この比電荷は、粉末製造業者により普通に使用されるCV/g」の単位でも表記され、また「μF−V/gの単位で表される。
【0066】
本発明の粉末の性能を評価するために、本発明により製造したタンタル粉末をワイヤ電極とともにペレットに圧縮して5−7g/ccの未焼成密度にし、そしてこれらのペレットを減圧下に1300〜1500℃の温度で10分間焼結して均一な開放気孔を有する多孔質焼結体を製造することにより、長方形のキャパシターアノード(3.21mm×3.21mm×1.36mm、及び70mg)を製作した。次いで、上記の多孔質体を、50〜100ボルトの電圧を印加しながら0.1容量%のリン酸に浸漬させて陽極酸化した。陽極酸化し、すすぎ洗いし、そして乾燥させた後のアノードを、まず電気の漏洩について試験した。10容量%のリン酸試験溶液を使用した。アノードの上部まで試験溶液に浸漬させ、最終化成電圧の70%の電圧(すなわち50ボルトで陽極酸化した場合には35ボルト)を2分間印加し、その後で電気の漏洩を測定した。電気漏洩試験を完了後、タイプ1611Bのジェネラル・ラジオ・キャパシタンス試験ブリッジを使ってアノードについて比電荷を測定した。50Vの化成電圧を使って本発明による粉末から製作したキャパシターの比電荷は典型的に20,000μF−V〜50,000μF−Vの範囲内にあった。
【0067】
比較用のキャパシターアノード試料を、表4と表5の比較試料を使用して同じ方法により製作した。従来の粉末及び本発明の粉末を使用して製作したキャパシターの物理的及び電気的特性を評価した。図8と12はこのデータをグラフで表しており、タンタル粉末をサイズ調整する効果に関して本発明を更に説明するのに役立つ。図8は、プレス密度6.0g/cc以上でプレスした場合にはアノードの未焼成強度は25ポンド以上であることを示している。この未焼成強度はキャパシターの製造にとって十分である。
【0068】
図12は、本発明粉末から製作したアノードの体積効率を同様の比電荷(CV/g)を有する従来の粉末と比較している。本発明の粉末は従来の粉末よりも体積効率が高い。これは、本発明の粉末の高い嵩密度と高い比電荷との独特な組み合わせの結果であると考えられる。6.5g/ccのプレス密度までプレスしたときの本発明の粉末の多孔度の分布は、325メッシュのスクリーンを使って粉末のおよそ45容量%を選別した従来の粉末を同じプレス密度でプレスしたときに得られたそれと同じである。このように、従来の粉末以上に高い体積効率が得られる。選別しなければ、従来の粉末はこのようなプレス密度までプレスすることはできないと考えられる。一般的に、従来の粉末は5〜5.5g/ccのプレス密度までプレスされるに過ぎない。
【0069】
VII.より良好な体積効率
高キャパシタンスの粉末にとって、重要なパラメーターは単位体積当たりの電荷である。キャパシター製造業者は、粉末製造業者が高CV/ccの粉末を供給することができる場合にはより小さなケース寸法を用いて電荷の必要条件を満たすことができる。本発明により製造された粉末は、嵩密度(1.25〜3.44g/cc又は20〜55g/in 3 )が従来の方法を使って製造された同様の表面積を持つ従来の粉末(1.25〜1.6g/cc又は20〜25.6g/in 3 )より高い。図10及び11を参照されたい。従って、同様の比表面積の場合、本発明により製造された粉末は同じプレス比を使ってより高い密度までプレスすることができる。嵩密度が低く粒度分布が不ぞろいの従来の粉末を高い生密度までプレスすると、気孔が閉塞することになり、その結果として表面積とキャパシタンスが低下する。本発明の粉末は6.5〜7.0g/ccといったような高いプレス密度で使用できる一方で、従来の粉末は5.0〜5.5g/ccでほどよく使用することができる。
【0070】
電気的性能におけるこの向上は図12に最もよく図示されており、この図は、同等の比電荷について、本発明により製造された粉末はCV/cc値が従来の粉末より高いことをはっきりと示している。
【0071】
VIII.漏洩データ
下記の表7に示したのは、本発明による粉末から製作したキャパシターの電気漏洩データである。表8は、試料A6−BHMについて1400℃で30分間焼結し、試料B8−BHMについては1425℃で30分間焼結しまた試料A8−BHMについては1450℃で30分間焼結した従来の粉末から製作したキャパシターの比較漏洩データを示している。同様のキャパシタンス値を有するキャパシターを比較すると、本発明の粉末から製作したものはより低い焼結温度を使用する場合でも同様の漏洩値を持っている。例えば、試料番号A3−BDH2Mの本発明の粉末5.0g/ccのプレス密度までプレスし、1250℃で60分間焼結し、次いで50ボルトの化成電圧を使って誘電体を作ることにより製作されたキャパシタンスが230,587CV/ccのキャパシターのDC漏洩値は8.81(μA/g)である。これは、試料番号A6−BHMの比較用の粉末を5.0g/ccのプレス密度までプレスし、1400℃で30分間焼結し、次いで50ボルトの化成電圧を使って誘電体を作ることにより製作されたキャパシタンスが219,218CV/ccのキャパシターにより得られた8.34(μA/g)のDC漏洩値に匹敵する。
【0072】
【表7】
Figure 0004267699
【0073】
【表8】
Figure 0004267699
【0074】
【表9】
Figure 0004267699
【0075】
一般に、上述の例により例示されそして図16により図示されるように、本発明は、化学的に還元されたタンタルの基本ロット粉末から、特性が向上された焼結多孔質体例えばキャパシター電極を製作するのに特によく適合する粒度及び粒度分布等の特性を備え微細形態の粉末を作るための方法を含む。この方法は、前処理された状態の粉末がより小さい粒子の凝集体を含む任意の金属粉末の最終粒度及び粒度分布を同様に改良するのに有効であるとも考えられる。これは、例えば、図15に図示した従来の方法において「生成物」として示される完成粉末も、「廃物」として示される凝集した副生物も包含する。
【0076】
図16に図示した方法に対して、この他の態様には、直接又は間接の本質的に任意の熱処理工程に先立って粉砕を行う同様の方法が含まれる。
【0077】
本発明は、先に具体的に説明したように改良タンタル粉末をサイズ調整するのに特に有効である。本明細書では、特定の具体的態様に関連して本発明を例示し説明しているが、本発明はここで示された細目に限定されるものではない。それどころか、請求項と均等のものの範囲内で且つ本発明の精神から逸脱することなく、それらの細目に様々な改変を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明によって基本ロット粉末を微粉砕して得られた凝集の狭く且つ実質的にモードが1つである粒度分布を、微粉砕をしていない基本ロット粉末の凝集の多分散で且つ実質的にモードが2つある粒度分布に比較して示す図である
【図2】図2は、Vortec粉砕装置の回転速度の関数としての本発明の方法による基本ロット粉末の粒度分布の変化を、本発明によ処理していない凝集の多分散分布と比較して示す図である
【図3】図3は、Vortec粉砕装置の回転速度の関数としての、本発明の方法によってサイズ調整した基本ロット粉末のスコット嵩密度の変化を示す図である
【図4】図4は、本発明の方法によってサイズ調整した基本ロット粉末を熱凝集及び脱酸素処理することによって得られた仕上げられた粉末の凝集体粒度分布を、サイズ調整せずに熱凝集及び脱酸素処理した基本ロット粉末から得られた仕上げられた粉末の凝集体粒度分布と比較して示す図である
【図5】図5は、熱凝集温度の関数として、本発明の方法によってサイズ調整した基本ロット粉末から得られた仕上げられた粉末の凝集体粒度分布の変化を示す図である
【図6】図6は、ふるい分けの前後における、図5に示す本発明の方法によってサイズ調整した基本ロット粉末を1250℃で30分間にわたって熱凝集及び脱酸素処理して製造した仕上げられた粉末凝集体粒度分布の変化を示す図である
【図7】図7は、本発明によりサイズ調整した基本ロット粉末の凝集体粒度分布を熱凝集及び脱酸素処理の前後で、比較する図である
【図8】図8は、本発明によってサイズ調整、そして熱凝集及び脱酸素処理をした基本ロット粉末を用いて製造したアノードの強度特性を示す図である
【図9】図9は、本発明によってサイズ調整、そして熱凝集及び脱酸素処理をした基本ロット粉末について、ダイ充填速度を示す図である
【図10】図10は、本発明によってサイズ調整、そして熱凝集及び脱酸素処理をした基本ロット粉末について、BET表面積の関数としてのスコット嵩密度を示す図である
【図11】図11は、本発明によってサイズ調整、そして熱凝集及び脱酸素処理をした基本ロット粉末について、比キャパシタンスの関数としてのダイ充填速度を示す図である
【図12】図12は、本発明によってサイズ調整、そして熱凝集及び脱酸素処理をした基本ロット粉末、並びに通常の方法を用いて製造した粉末について、アノード焼結密度の関数としての容積効率を示す図である
【図13】図13は、試料番号A2−Bに相当する、サイズ調整していない基本ロットタンタル粉末の走査型電子顕微鏡写真である
【図14】図14は、試料番号A2−BDに相当する、本発明によってサイズ調整した基本ロットタンタル粉末の走査型電子顕微鏡写真である
【図15】図15は、より小さいタンタル粒子の凝集を含む化学的に還元されたタンタル基本ロット粉末生成物から、キャパシター電極等の物品を製造するのに適する高表面積のタンタル粉末を製造する通常の方法の概略を例示するブロック図である。
【図16】図16は、本発明の方法の1つの態様の概略を例示するブロック図である。

Claims (11)

  1. 基本ロットタンタル粉末を、還元処理と熱処理との間で微粉砕して解凝集することを含み;解凝集される前記基本ロットタンタル粉末が、タンタル化合物を還元剤で化学的に還元する前記還元処理を含む方法によって得られ、且つタンタル一次粒子の凝集体を含み;且つ解凝集された生成物が、{体積平均径(μm)×BET比表面積(m 2 /g)}の値が25未満である粒度分布を有するまで前記解凝集を続ける、解凝集タンタル粉末の調製方法。
  2. 基本ロットタンタル粉末を、還元処理と熱処理との間で微粉砕して解凝集することによって得られ;解凝集される前記基本ロットタンタル粉末が、タンタル化合物を還元剤で化学的に還元する前記還元処理を含む方法によって得られ、且つタンタル一次粒子の凝集体を含み;且つ{体積平均径(μm)×BET比表面積(m 2 /g)}の値が25未満である、解凝集タンタル粉末。
  3. 請求項2に記載の解凝集タンタル粉末を熱処理して凝集させることによって得られ;{体積平均径(μm)×BET比表面積(m 2 /g)}の値が90〜250の範囲にあり;且つBET比表面積が0.7m2/gを超える、凝集タンタル粉末。
  4. 前記熱処理と共に脱酸素処理されている、請求項3に記載の凝集タンタル粉末。
  5. 還元処理と熱処理との間で微粉砕によって解凝集された前記基本ロットタンタル粉末が、前記熱処理による凝集前に、実質的に1つのモードを有する凝集体粒度分布を有する、請求項3に記載の凝集タンタル粉末。
  6. 還元処理と熱処理との間で微粉砕によって解凝集された前記基本ロットタンタル粉末が、前記熱処理による凝集の前に、0.0120μmの範囲の粒度分布を有する、請求項5に記載の凝集タンタル粉末。
  7. 還元処理と熱処理との間で微粉砕によって解凝集された前記基本ロットタンタル粉末の粒度分布が、前記熱処理による凝集の前に、μmのメジアン径を有する、請求項6に記載の凝集タンタル粉末
  8. (a)実質的に1つのモードを有する粒度分布、(b)30500μmの範囲の粒度分布、及び(c)150250μmのメジアン径を有する、キャパシター用の請求項3に記載の凝集タンタル粉末。
  9. 前記微粉砕による解凝集が、高剪断解凝集である、請求項1に記載の方法
  10. 前記熱処理の前に、還元処理、水洗、酸浸出、及び乾燥を含み、且つ前記還元処理と熱処理との間に、微粉砕して解凝集した中間生成物熱的に凝集させ、そして熱的に凝集した前記中間生成物を粉砕することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記還元処理に続いて、水洗、酸浸出、乾燥、前記熱処理、粉砕、脱酸、浸出、乾燥、及びタンタル粉末の選別を行うことを含む、請求項1に記載の方法。
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