JP2544017B2 - 粉末冶金用銅粉の製造方法 - Google Patents

粉末冶金用銅粉の製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、粉末冶金用銅粉の製造方法に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
一般的に銅系粉末冶金製品を造る場合、主原料の銅粉
が70〜91Wt%に副原料としSn,Pb,Zn,P,C等を9〜30Wt%
添加、混合して混合粉とし、これを成型、焼結すること
により作られる。
前記、主原料の銅粉には電解銅粉、アトマイズ銅粉が
用いられる。
しかし、現在行われている方法による混合粉は前記し
た通り70〜91Wt%を銅粉が占め、この主原料の銅粉の特
性が製造工程、作業性及び最終製品特性に大きく影響す
るので、主原料の銅粉により用途が限定される欠点があ
った。即ち、成形工程で金型に粉末を充填するとき、粉
末の流動性が良いものは複雑な形状をした金型にも粉末
がすぐに、均一に充填されるが、粉末の流動性が悪いと
複雑な形状をした金型には完全に充填されず、空隙がで
きて所定の強さの圧粉体ができない。
粉末の流動性は、一般にアトマイズ法で作った粒状も
しくは球形の粉は速く流れ、電解法で造った樹枝状銅粉
は流れが悪く、特に微粉になると軽く、かさ高いため全
く流れない。すなわち粉の形状と粒度により流動性が決
まるのである。
流動性はJIS Z 2502に規定される流動度で表され数値
の小さいほど速く流れる。
電解銅粉の場合、粒子の形が樹枝状のため枝のからみ
によりできた圧粉体は壊れにくいが反対に枝が邪魔をし
て粉の流れが悪いので成形工程で金型に粉末を充填する
時、何等かの対策を講じて使用している。しかし、最近
の小型、軽量化による部品の肉厚が1.0mm以下の場合、
完全には充填ができずブリッジングを生じ、多くの空隙
が出来ることにより製品の寸法にバラツキが生じる。
この対策として、微粉を焼結、造粒させ成形性と流動
性を改善さす案もあるが、この粉末を用いると焼結体の
寸法変化が大きく特殊な用途にしか用いられていないの
が現状である。
出発原料がアトマイズ銅粉の場合は、粒状若しくは球
形粉のため、流動性が非常に良く、金型への充填時にブ
リッジングを生じることがないので、製造工程であまり
工夫を必要としないが、製造履歴と形状からくる欠点と
して圧粉体を造る時に高い圧力を用いないと、できた圧
粉体が小さい力で容易に壊れる欠点がある。
このことは、圧粉体が次工程の焼結へ輸送するときに
壊れることによる収率の低下、焼結炉の中で壊れること
により焼結した後で不良品を選別することになるので経
済的な無駄を生じる。
そこで一般には、アトマイズ粉を焼鈍して銅粒子を軟
らかくし、成形性の改善が行われているが、形状からく
る欠点を完全に改善できないのが現状である。
上記欠点を改善するためには、電解銅粉とアトマイズ
銅粉を混合する案もあるが、粒度,粒形が異なるため均
一に混合することが困難で、次工程への輸送や成形工程
で色々工夫をこらし、成形作業を行っているが、なお十
分でないのが現状である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者等は従来の電解銅粉、アトマイズ銅粉及びそ
れらの混合粉の欠点を改善する方法、即ち、流動性が良
く、しかも成形性の良好な銅粉末の製造方法を種々検討
した結果、本発明を完成したものである。
〔問題を解決するための手段〕
即ち、本発明は粒径が75〜250μmの粗銅粉10〜40wt
%に粒径25μm以下の銅微粉90〜60wt%を加え、混合し
た後、650〜760℃で60分間熱処理した焼結塊を解砕した
ことを特徴とする粉末冶金用銅粉の製造方法である。
以下に本発明について詳細に説明する。
〔作用〕
本発明で用いる粗銅粉及び銅微粉は、電解法やアトマ
イズ法で製造したもので、175〜250μmの粗銅粉は樹枝
状の先端が丸みを帯びた形状や粒状または球形の粉から
なる。また、粒径25μm以下の銅微粉は単独のものや凝
集または、小さい樹枝状の銅粉である。
本発明は粗銅粉の周りに銅微粉を焼結することにより
粗銅粉の持っている欠点を改善することにあり、例え
ば、粗銅粉が電解銅粉の場合、樹枝状の間に銅微粉を充
填して焼結させるか、もしくは、その外周に銅微粉を焼
結させ、全体として丸味を持った粉末とすることによ
り、流動性を改善する。また、粗銅粉がアトマイズ銅粉
の場合、その外周に銅微粉を焼結させることにより、多
孔質な表面を持った粉末とし、これにより、成形性を改
善しょうとするものである。
このため、本発明に用いる銅微粉は25μm以下のもの
が必要で、これが25μm以上であると樹枝状の間に充填
されないか、外周に銅微粉を焼結させられないため、流
動性や成形性の改善の効果が少ない。
本発明に用いる粗銅粉の粒径を75〜250μmとしたの
は、75μm以下だと銅微粉との粒径の差が余りなく粒子
全体が微粉の状態を示し成形性は良いが、流動性が悪く
なるからであり、250μm以上だとできた粒子に粗銅粉
の占める割合が多くなり、その結果、流動性は良いが見
掛密度が大きく成形性が改善されない理由による。ま
た、前記2種類の銅粉の比率は、『粒径75〜250μmの
粗銅粉』を10〜40wt%とし、『25μm以下の銅微粉』を
90〜60wt%の範囲とすることが好ましい。
この二つの特性は相反するもので「75〜250μmの粗
銅粉」の混合比を40wt%以上にすると流動性が良く金型
への充填作業性が良くなるが、一方で粉末の見掛密度が
大きくなり、成形性が悪くなる。したがって「75〜250
μmの粗銅粉」を10〜40wt%と「25μm以下の銅微粉」
を90〜90wt%混合し、熱処理して、焼結塊を粉砕するこ
とにより成形性と流動性を同時に改善した銅粉を得るこ
とができる。
熱処理の条件は、焼結中に銅粒子が酸化しないこと、
及び粗銅粉の周りに銅微粉を強固に焼結さすためには、
水素ガス等の還元性雰囲気で行うことが好ましい。熱処
理をすることにより粗銅粉と銅微粉が焼結され銅粒子は
焼鈍され軟らかくなると共に成形性,流動性が改善され
るが以下の理由でその温度範囲を限定する。650℃より
低い温度では、ルーズ粉焼結のため粗銅粉と銅微粉の焼
結が強固でなく解砕により粒度が微細になりすぎ、流動
性が悪くなるので650℃以上とする。
760℃より高い温度では粒子同志、特に銅微粉の焼結
が強固に進み焼結塊が硬く解砕を何度もしなければ必要
な粒度の粉末が得られず、また、解砕後の粒子が丸みを
おび特に粗銅粉の周りに焼結した銅微粉は、粗銅粉に強
く押し付けられた緻密な銅粉となってしまい、流動性は
良いが成形性が悪くなる。
次に、粗銅粉と銅微粉の焼結塊を回転式粉砕機、例え
ばマイクロジェット(安川商事(株)で解砕することに
より理由はわからないが粗銅粉1〜3個の周りを銅微粉
が多孔質に焼結した状態の粉末が得られる。
本発明によって得られた銅粉は、それぞれの用途に適
した粒度に調整して用いられる。例えば、銅系焼結部品
や焼結軸受部品には、150μm以下を使用すれば目的に
応じた流動性,成形性のよい原料粉末となる。
〔実施例〕
以下に実施例にしたがって本発明を詳細に説明する。
実施例(1) 75μmの粗銅粉30wt%に25μm以下の銅微粉70wt%を
加え混合した後、電気炉に入れ、700℃で60分間水素雰
囲気で熱処理した塊を回転式粉砕機で粉砕して、粗銅粉
の周りに銅微粉末を焼結させた銅粉を得た。
得られた銅粉を150μm以下にふるい分けした。見掛
密度を、(日本工業会規格)JIS Z 2504に準じ測定する
と2.85(g/cm3)であった。
(日本工業会規格)JIS Z 2502による流動度は23.0
(sec/50g)と良好な値であった。
圧縮性は、銅粉を1.5t/cm2で圧縮成形して、抗折力試
験片(長さ30mm,巾12mm,厚さ6mm)を作り、(国際規
格)ISO 3927に準じて圧粉密度を求めた結果6.47(g/cm
3)であった。国際規格ISO 3995に準じて圧粉体の抗折
力を測定した結果、126(kg/mm2)であった。結果を表
1に示す。
実施例(2)〜(8) 粗銅粉の粒径及び粗銅粉と銅微粉の配合比率を変化さ
せ、また熱処理温度を変化させた以外は実施例(1)と
同じ条件で銅粉を製造し、得られた銅粉の特性を実施例
(1)と同じ条件で測定して、その結果を表1に示す。
実施例(9) 75〜250μmの粒度分布をもった粗銅粉40wt%に25μ
m以下の銅微粉60wt%を加え混合した後、電気炉に入
れ、760℃で60分間水素雰囲気で熱処理した塊を回転式
粉砕機で粉砕して、粗銅粉の周りに銅微粉末を焼結させ
た銅粉を得た。得られた銅粉を150μm以下にふるい分
けした。そして、実施例(1)と同じ条件で、その特性
を測定した結果を表1に示す。
実施例(10) 75〜250μmの粒度分布をもった粗銅粉10wt%に25μ
m以下の銅微粉90wt%を加え混合し実施例(9)と同じ
条件で熱処理、粉砕、ふるい分けして銅粉を製造した。
得られた銅粉を実施例(1)と同じ条件で、その特性を
測定した結果を表1に示す。
比較例(1)〜(3) 本発明の効果を明確にするため、実施例(1)で用い
た粗銅粉と銅微粉の混合粉を熱処理せず、混合粉のまま
で、その特性を実施例(1)と同じ条件で測定し、その
結果を比較例(1)として表1に示す。
なお、この比較例(1)の粉末は金型に粉末を充填す
るとき微粉が飛散し作業環境が大変悪かった。
また、粗銅粉の粒径が本発明の範囲の下限を外れるも
のについて比較例(2)、上限を外れるものについて比
較例(3)として、配合比率、熱処理条件等は本発明の
範囲内で行い、得られた銅粉の特性を実施例(1)と同
じ条件で測定し、その結果を表1に示す。
表1から本発明の方法により得られた銅粉は、従来の
混合粉に比べ流動性が改善され、また、粗銅粉の粒径を
限定することにより、見掛密度、流動度、抗折力を適当
な範囲にできることが明らかである。
〔発明の効果〕
以上のように本発明を実施することにより以下の効果
を得る。
流動性の良い粉であり、流動度が小さく、成形性が良
く、抗折力の大きいものが得られる。
最近のユーザの要求する小型焼結部品の肉厚が1.0mm
以下のものを容易に造ることができる。
通常の粉末冶金用原料銅粉として、流動性と成形性に
優れた銅粉が得られ、焼結含油軸受、焼結機械部品さら
に焼結集電ブラシのかしめ粉等として作業性の良い銅粉
を安定して供給できる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒径が75〜250μmの粗銅粉10〜40wt%に
    粒径25μm以下の銅微粉90〜60wt%を加え、混合した
    後、650〜760℃で熱処理した焼結塊を解砕することを特
    徴とする粉末冶金用銅粉の製造方法。
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