JP4267171B2 - 歩行者検知装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビカメラなどの撮像装置により得られる画像に基づいて歩行者を検知する車両用の歩行者検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平9−259282号公報には、歩行者などの移動障害物の検出装置が示されており、この装置は、撮像装置によって得られる画像上のオプティカルフローを抽出し、自車両の走行に起因するオプティカルフロー以外のフローを持つ領域を、画像内の移動障害物領域として抽出するものである。
【0003】
また特開平7−50825号公報には、建物に設置した撮像装置により人間や動物を監視するシステムが示されている。このシステムは、撮像装置と、これを搭載する回転台と、撮像装置により得られる画像を処理する画像処理装置とから構成され、画像内を移動する像を含む移動体領域を抽出し、さらに移動体領域の下部の領域の面積変化に基づいて歩行している人間を判定するものである。
【0004】
また夜間での使用を考慮して、可視光線を検出する通常の撮像装置ではなく、遠赤外線を検出する赤外線撮像装置を使用して、周囲より高温である歩行者などの対象物を表示する暗視装置も従来より知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平9−259282号公報に示された移動障害物検出装置は、移動する物体を検出することを目的としているため、歩行者だけでなく路上を移動する他の物体も検出する場合があり、歩行者のみを他の移動物体と区別して検出することはできない。またオプティカルフローの演算は、画像全体について行う必要があるため、専用のDSP(Digital Signal Processor)などを使用しなければならず、コストの上昇が避けられない。
【0006】
また特開平7−50825号公報に示されたシステムは、移動体領域の下部領域の面積変化の周波数成分が、人間の歩行に伴う面積変化周波数の近傍にあるとき、歩行者と判定するものであるが、人間の歩行に伴う面積変化周波数は、歩行の速度によって変動するものであるため、歩行者の判定が正確にできない場合があった。
また従来より知られている暗視装置では、高温の物体がすべて表示されるため、歩行者以外の高温物体が表示される場合があり、歩行者を選択的に抽出することは困難である。
【0007】
本発明は上述した点に着目してなされたものであり、撮像装置により得られる画像に基づいて、比較的簡単な構成で歩行者を正確に検知することができる歩行者検知装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、車両の前方を撮像する撮像手段により得られた画像より歩行者を検知する車両用の歩行者検知装置において、前記画像から人間と推定される領域を切り出し、該切り出した人間推定領域の面積を特徴量として算出する特徴量算出手段と、前記特徴量の時系列データからそのばらつきを示す統計量を算出し、該算出した統計量が判定閾値より大きいとき、前記人間推定領域に対応する像が、当該車両の進行方向に対してほぼ垂直の方向に歩行している歩行者であると判定する歩行者判定手段とを備え、該歩行者判定手段は、前記特徴量の変動量の移動平均値を算出し、所定サンプル数の移動平均値の分散または標準偏差を、前記ばらつきを示す統計量として算出することを特徴とする。
【0009】
この構成よれば、車両前方を撮像する撮像手段により得られた画像から人間と推定される領域が切り出され、該切り出された人間推定領域の面積が特徴量として算出され、この特徴量の時系列データからそのばらつきを示す統計量が算出され、該算出された統計量が判定閾値より大きいとき、人間推定領域に対応する像が、当該車両の進行方向に対してほぼ垂直の方向に歩行している歩行者であると判定される。ばらつきを示す統計量としては、算出された特徴量の変動量の移動平均値の分散または標準偏差が使用される。したがって、比較的簡単な構成で、車両前方を横切る歩行者を正確に検知することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の歩行者検知装置において、前記歩行者判定手段は、当該車両の車速が増加するほど、前記判定閾値をより大きな値に設定することを特徴とする。
この構成によれば、歩行者判定に使用される判定閾値が、車速が増加するほどより大きな値に設定されるので、当該車両と対象物との距離が比較的遠い状態から接近するまでの広い範囲で正確な判定を行うことができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の歩行者検知装置において、前記特徴量算出手段は、前記画像に含まれる対象物像に外接する四角形の縦横比に基づいて、前記人間推定領域の切り出しを行うことを特徴とする。
この構成によれば、対象物像の外接四角形の縦横比に基づいて、人間推定領域の切り出しが行われるので、例えば同一対象物像の縦横比の時間変動が大きい場合や縦横比の値が人間の場合と極端に異なる場合には、そのような対象物像を歩行者判定の対象から外すことが可能となり、判定精度の向上及び判定に必要な演算量の低減を図ることができる。
【0012】
た、前記撮像手段は、遠赤外線を検出可能なものとし、前記特徴量算出手段は、前記撮像手段の出力信号が示す画像の明るさが切り出し閾値以上の領域を、前記対象物像として抽出することが望ましい。ここで切り出し閾値は、例えば画像内の明るさの最大値に1より小さい所定係数を乗算することにより設定する。
この構成により、歩行者と判定される可能性のある対象物像を簡単な構成で正確に切り出すことが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる車両用歩行者検知装置の構成を示すブロック図であり、この装置は、遠赤外線を検出可能な撮像部1と、撮像部1から出力されるアナログ画像信号をディジタル画像信号に変換するA/D変換部2と、A/D変換部2から出力されるディジタル画像信号を記憶する画像記憶部3と、人間推定領域を切り出すための明るさ(撮像部1から出力される撮像信号レベル)Bの閾値BTH(以下「切り出し閾値BTH」という)を設定する切り出し閾値設定部4と、切り出し閾値BTHを用いて、閾値BTH以上の明るさの領域(対象物像)であって所定の条件を満たすものを、人間推定領域として切り出す領域切り出し部5と、切り出された人間推定領域の面積SAを特徴量として算出する特徴量算出部6と、当該車両の走行速度(車速)VCARを検出する車速センサ7と、検出した車速VCARに応じて歩行者を判定するための判定閾値σTHを設定する判定閾値設定部8と、面積SAの変動量C(k)(=SA(k)−SA(k−1)、kは連続的な時刻tをサンプリング時間間隔で離散化したパラメータ)を算出し、この変動量C(k)に基づいて人間推定領域に対応する像が歩行者であるか否かを判定する歩行者判定部9と、撮像部1によって得られる画像及び歩行者判定部9による判定結果を表示するための表示部11と、表示部11に画像及び判定結果を表示させるための制御を行う表示制御部10とを備えている。
【0014】
図2は、図1の歩行者検知装置を実際に車両に搭載する場合の構成例を示す図であり、この例においては、運転者に道路の案内をするナビゲーション装置と歩行者検知装置とを組み合わせた運転補助システムとして構成されている。このシステムは、撮像部1に対応する遠赤外線カメラ1aと、A/D変換部2,画像記憶部3,切り出し閾値設定部4,領域切り出し部5,特徴量算出部6,判定閾値設定部8及び歩行者判定部9を構成する画像処理電子制御ユニット(以下「画像処理ECU」という)と、ナビゲーション装置の電子制御ユニットであって、表示制御部10としての機能を有するナビゲーションECU22と、表示部11に相当するナビゲーション用ディスプレイ23とで構成されている。
【0015】
遠赤外線カメラ1aは、例えば図3に示すように車両の前部のほぼ中央位置に配置される。またディスプレイ23は、例えば運転席から容易に見える位置であって且つ前方視界を良好に維持できる位置に配置される。ナビゲーションECU22は,切り換えスイッチ(図示せず)の設定に応じて、ディスプレイ23に表示する画像を、ナビゲーション用の画像、またはカメラ1aにより撮像されている画像のいずれかに切り換える制御を行う。
【0016】
図2の画像処理ECU21は、A/D変換部2及び画像記憶部3に相当する画像前処理部31と、切り出し閾値設定部4,領域切り出し部5,特徴量算出部6,判定閾値設定部8及び歩行者判定部9に対応し、各種演算処理を実行する画像処理CPU32と備えて構成される。
【0017】
以下図1に示す構成に沿って歩行者検知装置の動作を説明する。
切り出し閾値設定部4は、画像全体の明るさの最大値BMAXを検出し、この最大値BMAXに1より小さい所定係数αを乗算することにより、切り出し閾値BTHを設定する。所定係数αは、撮像部1の特性などによって適切な値が変化するので、実験的に最適値に設定される。
【0018】
領域切り出し部5は、先ず明るさBが切り出し閾値BTH以上の領域を、対象物像として抽出する。より具体的には、切り出し閾値BTH以上の明るさの画素を抽出し、上下左右で連結している画素を結合して対象物像を切り出す。撮像部1は、遠赤外線を検出可能であるので、被写体の温度が高いほど、明るさBが増加するので、閾値BTH(所定係数α)を実験的に適切な値に設定することにより、人間と推定される可能性の有る対象物像を正確に抽出することができる。
【0019】
領域切り出し部5は、次に、抽出した対象物像の外接四角形を設定し、その外接四角形の縦横比ASPを算出する。図4(a)に対象物像の例が、黒で塗りつぶした図形で示されている。外接四角形WKは、対象物像を包含する最小の四角形であり、その縦横比ASPは、Y/Xで定義される。そして、1つの対象物像に対応する縦横比ASPがほぼ同一の値を所定回数N0に亘って維持し、かつその縦横比ASPが所定下限値ASPMINと所定上限値ASPMAXとの間にあるとき、その対象物像を人間推定領域として切り出す。
【0020】
特徴量算出部6は、人間推定領域の面積SAを特徴量としてサンプリング時間TS(例えば33msec)毎に算出する。人間が車両の進行方向に対してほぼ垂直の方向に歩行している場合、人間推定領域は、図4(a)に黒で塗りつぶした領域として示すように変化し、その面積SAは、同図(b)に示すように周期的に変動するので、歩行者判定部9は、この変動を検出することにより人間推定領域に対応する像が、歩行者であるか否かを判定する。なお、人間推定領域は、図4(a)の黒く塗りつぶした領域であるが、その外接四角形WKを人間推定領域としてもよい。
【0021】
より具体的には、歩行者判定部9は先ず下記式(1)により変動量C(k)の移動平均MA(k)を算出し、さらに下記式(2)により移動平均MA(k)の標準偏差σを算出する。
【数1】
Figure 0004267171
【数2】
Figure 0004267171
式(1)により(n−1)回前の変動量C(k−n+1)から今回の変動量C(k)までのn個の値の移動平均MA(k)が算出され、式(2)により(m−1)回前の移動平均MA(k−m+1)から今回の移動平均MA(k)までのm個の値の標準偏差σが算出される。
【0022】
式(1)による移動平均演算により、面積SAの検出値に含まれる周波数の高い成分(ノイズ成分)が除去される。また標準偏差σは、移動平均MA(k)、したがって面積変動量C(k)のばらつきを示す統計量であり、この標準偏差σが判定閾値σTH以上(例えばm個の移動平均MA(k)の平均値の6%以上)であるときは、人間推定領域として切り出した像が、歩行者であると判定する。この処理は、面積変動量C(k)の平均的な振幅が判定閾値を越える場合に、歩行者と判定することに相当する。
【0023】
式(2)による標準偏差σの算出は、例えば対象が歩行者である場合の面積SAの平均的な変動周期に1回の割合で実行することが望ましく、通常は0.5秒程度の周期で実行する。サンプリング周期TSを33msecとすると、サンプル数m=0.5/0.033≒15となる。また式(1)のnは例えば4に設定する。
【0024】
判定閾値設定部8は、車速VCARに応じて図5に示すように設定されたσTHテーブルを検索して判定閾値σTHを設定する。σTHテーブルは、車速VCARが高くなるほど、閾値σTHが増加するように設定されている。
【0025】
図6は、この理由を説明するために面積SAの推移を示すタイムチャートであり、同図のラインL1は、歩行者が車両の前方を横切っている場合に、車速VCAR=0であって車両が停止している状態で観測したときの面積SAの推移を示し、ラインL2は、車速VCAR=40km/hの一定速度で接近中の車両から観測したときの面積SAの推移を示す。面積変動量C(k)は、面積SAの微分値(図のラインL1,L2の傾き)に相当し、車両停止状態ではこの傾きの最大値は一定であるの対し、車両走行中はこの傾きの最大値が徐々に増加するため、面積変動量C(k)がVCAR=0のときより増加する傾向を示す。この傾向は、車速VCARが高くなるほど、すなわち同図に破線で示すラインL3の傾きが増加するほど顕著となる。したがって、判定閾値σTHを車速VCARが高くなるほど増加させることにより、正確な判定を行うことが可能となる。
【0026】
歩行者判定部9は、標準偏差σが判定閾値σTH以上か否かを判別し、σ≧σTHであるとき、人間推定領域として切り出した像が歩行者であると判定し、その結果を表示制御部10に入力する。表示制御部10は、A/D変換部2から出力される画像をそのまま表示部11に表示させる制御を行うとともに、歩行者であると判定された場合には、対応する領域を例えば図7に示すように強調する制御を行う。これにより、運転者は前方を横切る歩行者が存在することを容易に認識することが可能となる。
【0027】
以上のように本実施形態によれば、人間推定領域の面積SAの変動量C(k)の移動平均MA(k)が算出され、さらにm個の移動平均MAの標準偏差σが算出され、標準偏差σが車速VCARが高くなるほど大きな値に設定される判定閾値σTH以上であるとき、人間推定領域として切り出した像が歩行者である判定されるので、比較的簡単な構成で走行中の車両から歩行者を正確に検知することができる。
【0028】
図8は、図1に示したブロック4〜6,8及び9の機能を図2の画像処理CPU32による演算処理で実現する場合のフローチャートであり、この処理は上記したサンプリング周期TS毎に実行される。
ステップS11では、切り出し閾値BTHの設定を行い、次いで図9に示す領域切り出し処理を実行し、明るさBが切り出し閾値BTH以上の画素の領域(対象物像)のうち、上述した縦横比ASPの条件を満たす領域を人間推定領域として切り出す(ステップS12)。そして特徴量、すなわち人間推定領域の面積SAの算出及び車速VCARに応じた判定閾値σTHの算出を行い(ステップS13,S14)、図10に示す歩行者判定処理を実行する(ステップS15)。
【0029】
図9のステップS21では、明るさBが切り出し閾値BTH以上の領域を対象物像として抽出し、次いでその対象物像の外接四角形の縦横比ASPを算出する(ステップS22)。そして、この縦横比ASPを同一の対象物像についてサンプル周期毎に演算し、所定回数N0以上連続して所定範囲(例えば±5%の範囲)内に入っていることを条件として同一対象物像と判定したか否かを判別する(ステップS23)。その答が肯定(YES)であるときは、さらに縦横比ASPが、所定下限値ASPMIN(例えば1.5)より大きくかつ所定上限値ASPMAXより小さいか否かを判別する(ステップS24)。所定下限値ASPMIN及び所定上限値ASPMAXは、対象物像が人間である可能性が高い範囲を示す縦横比ASPの下限値及び上限値である。
【0030】
その結果、ステップS23またはS24の答が否定(NO)のときは、その対象物が歩行者である可能性が低いので、その対象物像を歩行者判定の対象としての人間推定領域から除外する(ステップS26)一方、縦横比ASPが所定回数N0以上に亘ってほぼ同一の値を示し、且つASPMIN<ASP<ASPMAXを満たしたときは、その対象物像を人間推定領域として切り出す(ステップS25)。
【0031】
このように、対象物像であってもその外接四角形の縦横比ASPが不安定であるとき、あるいは縦横比ASPの値が人間の場合の典型的な値からはずれているときは、人間推定領域として切り出さないようにすることにより、図10の処理による歩行者判定精度の向上を図るとともに、CPUの演算負荷の低減させることができる。
【0032】
図10に示す歩行者判定処理のステップS31では、特徴量、すなわち面積SAの時間変動量(=SA(k)−SA(k−1))を配列C(k)に代入し、次いで前記式(1)(2)により面積変動量C(k)の移動平均MA(k)及び移動平均MA(k)の標準偏差σを算出し(ステップS32,S33)、標準偏差σが判定閾値σTH以上か否かを判別する(ステップS34)。その結果、σ≧σTHであるときは、人間推定領域に対応する像が歩行者であると判定し(ステップS34)、σ<σTHであるときは、歩行者以外と判定する(ステップS36)。
【0033】
以上のように図8〜図10の処理を画像処理CPU32で実行することにより、図1の切り出し閾値設定部4,領域切り出し部5,特徴量算出部6,判定閾値設定部8及び歩行者判定部9の機能が実現される。
本実施形態では、画像記憶部3,切り出し閾値設定部4,領域切り出し部5及び特徴量算出部6が特徴量算出手段に相当し、判定閾値設定部8及び歩行者判定部9が歩行者判定手段に相当し、面積SA及び面積変動量C(k)がそれぞれ特徴量及び変動量に相当し、面積変動量C(k)の移動平均値の標準偏差が、ばらつきを示す統計量に相当する。
【0034】
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、検出された人間推定領域について当該車両との距離に拘わらず、歩行者判定を行うようにしたが、両者が非常に離れている場合及び非常に接近している場合を除外して、両者の距離が所定範囲内にあるときのみ、歩行者判定を行うようにしてもよい。そのような場合には、判定閾値σTHは、車速VCARに応じて変更せずに一定値としてもよい。非常に離れている場合を除外するには、例えば人間推定領域の面積SAが所定面積値以下の場合に判定を行わないようにし、非常に接近している場合を除外するには、例えば面積変動量C(k)が所定変動量以上の場合に判定を行わないようにすればよい。
【0035】
また上述した実施形態では、撮像手段として、遠赤外線を検出可能なカメラを使用したが、可視光線のみ検出可能な通常のカメラを使用してもよい。その場合には、例えば前述した特開平9−259282号公報に示されたような移動障害物検出手法や、ビデオカメラによって得られる濃度値が周辺濃度に対して変化があり、かつ面積がある程度以上あるものを抽出する手法(第13回日本ロボット学会学術講演会(平成7年11月)での報告)などを用いて人間推定領域を切り出すようにすればよい。
【0036】
また特徴量のばらつきを示す統計量として、上述した実施形態では標準偏差σを用いたが、例えば分散VR(=σ2)やm個のサンプル値(MA)の最大値と最小値との差Rを用いてもよい。
また上述した実施形態では、車速VCARに応じて判定閾値σTHを設定したが、判定閾値σTHを一定とし、標準偏差σを、車速VCARが高くなるほど減少する補正係数を乗算することにより補正するようにしてもよい。
【0037】
また上述した実施形態では、切り出し閾値設定部4は、画像内の明るさの最大値に1より小さい係数αを乗算して切り出し閾値BTHを設定したが、これに限るものではなく、明るさの分布ヒストグラムを算出し、暗い背景と明るい対象による最小値と最大値とを検索し、その中間に切り出し閾値BTHを設定するようにしてもよい。あるいは、前述したいずれかの手法で切り出し閾値を設定して切り出し領域を決定し、さらに前回までの人間推定領域を特定する情報(画面上の位置や広がり示す情報)を用いて前記切り出し領域を補正することにより、今回の人間推定領域を決定するようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1に記載の発明によれば、車両前方を撮像する撮像手段により得られた画像から人間と推定される領域が切り出され、該切り出された人間推定領域の面積が特徴量として算出され、この特徴量の時系列データからそのばらつきを示す統計量が算出され、該算出された統計量が判定閾値より大きいとき、人間推定領域に対応する像が、当該車両の進行方向に対してほぼ垂直の方向に歩行している歩行者であると判定される。ばらつきを示す統計量としては、算出された特徴量の変動量の移動平均値の分散または標準偏差が使用される。したがって、比較的簡単な構成で、車両前方を横切る歩行者を正確に検知することができる。
【0039】
請求項2に記載の発明によれば、歩行者判定に使用される判定閾値が、車速が増加するほどより大きな値に設定されるので、当該車両と対象物との距離が比較的遠い状態から接近するまでの広い範囲で正確な判定を行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、対象物像の外接四角形の縦横比に基づいて、人間推定領域の切り出しが行われるので、例えば同一対象物像の縦横比の時間変動が大きい場合や縦横比の値が人間の場合と極端に異なる場合には、そのような対象物像を歩行者判定の対象から外すことが可能となり、判定精度の向上及び判定に必要な演算量の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる歩行者検知装置に構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す装置を車両に搭載する場合の構成例を示すブロック図である。
【図3】撮像装置の配置を説明するための図である。
【図4】歩行者に特有の特徴量の推移を説明するための図である。
【図5】判定閾値を車速に応じて設定するためのテーブルを示す図である。
【図6】人間推定領域の面積変動量が車速によって変化することを説明するための図である。
【図7】歩行者を検知したときの表示を説明するための図である。
【図8】図1に示すブロックの機能を実現するための処理手順を示すフローチャートである。
【図9】図8の領域切り出し処理を詳細に示すフローチャートである。
【図10】図8の歩行者判定処理を詳細に示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 撮像部(撮像手段)
2 A/D変換部
3 画像記憶部(特徴量算出手段)
4 切り出し閾値設定部(特徴量算出手段)
5 領域切り出し部(特徴量算出手段)
6 特徴量算出部(特徴量算出手段)
7 車速センサ
8 判定閾値設定部(歩行者判定手段)
9 歩行者判定部(歩行者判定手段)

Claims (3)

  1. 車両の前方を撮像する撮像手段により得られた画像より歩行者を検知する車両用の歩行者検知装置において、
    前記画像から人間と推定される領域を切り出し、該切り出した人間推定領域の面積を特徴量として算出する特徴量算出手段と、
    前記特徴量の時系列データからそのばらつきを示す統計量を算出し、該算出した統計量が判定閾値より大きいとき、前記人間推定領域に対応する像が、当該車両の進行方向に対してほぼ垂直の方向に歩行している歩行者であると判定する歩行者判定手段とを備え
    該歩行者判定手段は、前記特徴量の変動量の移動平均値を算出し、所定サンプル数の移動平均値の分散または標準偏差を、前記ばらつきを示す統計量として算出することを特徴とする歩行者検知装置。
  2. 前記歩行者判定手段は、当該車両の車速が増加するほど、前記判定閾値をより大きな値に設定することを特徴とする請求項1に記載の歩行者検知装置。
  3. 前記特徴量算出手段は、前記画像に含まれる対象物像に外接する四角形の縦横比に基づいて、前記人間推定領域の切り出しを行うことを特徴とする請求項1に記載の歩行者検知装置。
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