JP4266357B2 - 車載電子制御装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1「電子制御装置及び半導体集積回路」によれば、冷却水の予熱制御や燃料の蒸散検出等に対する放置時間検出用のソ−クタイマについて、用途に応じた測定時間及び測定精度で放置時間を計測する広範囲仕様のソークタイマの概念が提示されている。
また、この発明に関連して特許文献3「車両用盗難防止装置」によれば、盗難警戒中にモニタ発光素子を点滅させ、その点滅周期を警戒開始からの経過時間の増大に伴って長くする概念が提示されている。
また、エンジン停止状態で不用意に車載電気負荷に給電されて、焼損事故をまねく危険性も高く、無人給電に対して無防備な回路構成となっている。
この発明の第二の目的は、不用意にタイマ運転時間が延長されることがなく車載バッテリの放電を抑制することができる車載電子制御装置を提供することである。
この発明の第三の目的は、運転者が車両離脱時にタイマ起動モードにあることを認識することが可能なように構成された車載電子制御装置を提供することである。
この発明の実施の形態1の全体構成図を示す図1について説明する。図1において、車載電子制御装置100aは、主制御回路部110aとタイマ回路部120aを主体として構成されている。
まず、車載電子制御装置100aに接続される外部機器として、車載バッテリ101、電源スイッチ102、電源リレーの電磁コイル103aとその出力接点である開閉素子104a、表示機器又はアクチェータ等の各種電気負荷105、各種操作スイッチを含むON/OFF動作の各種入力センサ107、アナログ入力センサ108、発光ダイオードによる表示素子(威嚇表示手段)106などがある。
主制御回路部110aは、マイクロプロセッサであるメインCPU111a、不揮発フラッシュメモリ等による第一のプログラムメモリ111b、演算処理用のRAMメモリ111cによって構成されている。
ただし、メインCPU111aのタイマ回路部による起動後も、閉路駆動出力は持続発生し、タイマ起動による動作の終了に伴って、メインCPU111aによって出力停止するようにしても良い。
リセットタイマ316は出力論理処理手段313のセット出力の発生に伴って計時を開始し、所定の制限時間が経過すると停止信号STOPを発生して出力論理処理手段313とタイマ起動指令記憶回路303と動作点検指令記憶回路304とをリセットする。
なお、行程410bにおける判定は車載電子制御装置100aが例えばエンジン制御装置であればエンジン回転速度が低くてメインCPU111aに応答性余裕がある時期において略定期的に実施されるものである。
行程411bでは強制OFF指令FOFFを発生し、続く行程412bではモニタ入力端子MNTを監視することによって、第一・第二の駆動出力PWP・PWNが正常に動作停止したかどうかを判定して、停止異常であれば行程417へ移行し、正常停止すれば行程413aへ移行するようになっている。
なお、強制ON指令FONや強制OFF指令FOFFに対応したタイマ回路部120aの動作は図3に示すとおりであって、覚醒動作時には第一の駆動出力PWPが論理レベル「H」となり、第二の駆動出力PWNが論理レベル「L」となることによって、図1の論理素子127aの出力であるモニタ入力信号の論理レベルが「H」となるようになっている。
行程415bではモニタ入力端子MNTを監視して、第一・第二の駆動出力PWP・PWNが発生したかどうかを判定し、未発生であれば、行程ブロック450aを経由して再循環して行程415aへ復帰し、覚醒出力信号が発生すれば行程415cへ移行するようになっている。
なお、動作点検指令ST2の発生に伴って、図3で示す計時用カウンタ310は第二のクロック信号CLK2を計数することによって高速動作して、短時間のうちにメインCPUからの設定時間に到達して出力信号WUPが発生するようになっている。
行程417では行程412aによる強制ON動作不良、行程412bによる強制OFF停止不良、行程415aによる時間過大不良、行程415dによる自己リセット時間過大不良等の異常情報が第一のRAMメモリ111cに格納保存されると共に、図示しない表示機器によって異常報知されるようになっている。行程ブロック450aは行程415bや行程415eの判定がNOであったとき、または行程415fまたは行程417に続いて作用し、各種入力センサ107とアナログ入力センサ108の状態とに応動して各種電気負荷105を制御するが、この入出力制御の過程では定期的に行程410aへ復帰して電源スイッチ102が開路されていないかどうかを監視するようになっている。
なお、行程521aでウォッチドッグクリア信号WD1が停止すると、ブロック521bで示すとおりウォッチドッグタイマ回路119は出力許可信号OUTEを停止し、トランジスタ130が不動通となって、出力接点104aが開路することになる。
なお、行程411bによって強制OFF指令FOFFを発生する替わりに、リセットタイマ316による自己リセット動作を待つようにしても良い。また、行程415dによる時間待ちをやめて、強制OFF指令FOFFを発生して閉路駆動出力を停止するようにしても良い。
以下この発明の実施の形態2の全体構成図を示す図7について、図1のものとの相違点を中心にして説明する。図7において、車載電子制御装置100bは主制御回路部110bとタイマ回路部120bを主体として構成されている。まず、電磁コイル103bを有する電源リレーの出力接点104bは逆流阻止ダイオード140を介して主電源回路114aに接続されていて、車載バッテリ101からの第一の給電回路を構成している。主制御回路部110bはメインCPU111aと協働する不揮発フラッシュメモリ等による第一のプログラムメモリ111e、演算処理用のRAMメモリ111c、直並列変換器111dによって構成されていて、メインCPU111aの運転開始に伴って自己保持用駆動信号DRを発生するようになっている。電磁コイル103bを付勢するためのトランジスタ130は電源スイッチ102が閉路したことによって駆動抵抗132を介して導通駆動されると共に、メインCPU111aの動作中にあっては自己保持用駆動信号DRからベース抵抗135aを介して導通駆動されるトランジスタ135bが導通して、トランジスタ130は駆動抵抗135cとトランジスタ135bによって導通保持されるようになっている。
また、起動指令が発生してから起動出力信号が発生するまでの間には点滅表示出力FLKがON/OFF動作するようになっている。更に、メインCPU111aとサブCPU121aは対となる直並列変換器111d・121dを介して相互にシリアル交信できるように構成されているが、電源スイッチ102の動作を検出するための反転論理信号IGSはサブCPU121aにも直接入力されている。また、閉路駆動出力PWPはメインCPU111aのモニタ入力端子MNTにも直接入力されていると共に、メインCPU111aは後述のリセットパルス信号RST2を発生してサブCPU121aを初期化・再起動することができるように構成されている。
上記トランジスタ142は閉路駆動出力PWPからダイオード127cと駆動抵抗127bとの直列回路を介して導通駆動されるほか、メインCPU111aの自己保持用駆動出力DRからダイオード127dと駆動抵抗127bとの直列回路を介して導通保持されるようになっている。
なお、トランジスタ135bやトランジスタ142を導通保持するための自己保持用駆動出力DRに替わって、メインCPU111aが発生するパルス列であるウォッチドッグクリア信号WD1のパルス幅が所定値以下であるときに、ウォッチドッグタイマ回路119が発生する出力許可信号OUTEを用いることもできる。また、サブCPU121aは覚醒出力信号PWPを持続発生し、タイマ起動による動作の終了に伴ってメインCPU111aによってこの出力信号の発生を停止するようにすれば、自己保持用駆動信号DRや出力許可信号OUTEによるトランジスタ142の駆動を行う必要はない。
論理積素子305は起動指令記憶手段303bの記憶出力と動作点検指令記憶手段304bの記憶出力の論理反転出力と第三のクロック信号CLK3との論理積出力を発生すると共に、論理積素子306は動作点検指令記憶手段304bの記憶出力と起動指令記憶手段303bの記憶出力の論理反転出力と第二のクロック信号CLK2との論理積出力を発生し、論理積素子305と306の出力は論理和素子307の入力に接続されている。
タイマ起動時間設定メモリ311bにはメインCPU111aから送信されたタイマ起動時間設定指令311aに付随するメインCPUからの設定時間を第三のクロック信号CLK3の周期で割った値に相当する定数が転送格納されている。なお、計時用カウンタ310の計時単位に対応して、換算された目標値をメインCPU111aから送信するか、又はこの換算処理はサブCPU111a側で行うようになっている。
比較判定出力手段312は計時用カウンタ310の現在値とタイマ起動時間設定メモリ311bに格納されている定数とを比較して、両者が一致すると覚醒出力信号WUPを発生する。出力論理処理手段313は、例えばセット入力S0とリセット入力R0とを有するフリップフロップで構成されていて、そのセット出力は閉路駆動出力PWPとなっている。
論理和素子315bは後述のリセットタイマ316が発生する停止信号STOPとメインCPU111aから送信された強制OFF指令315aとの論理和出力によって出力論理処理手段313をリセットすると共に、起動指令記憶手段303bと動作点検指令記憶手段304bとをリセットするようになっている。
リセットタイマ316は出力論理処理手段313のセット出力の発生に伴って計時を開始し、所定の制限時間が経過すると停止信号STOPを発生して出力論理処理手段313と起動指令記憶手段303bと動作点検指令記憶手段304bとをリセットする。
ゲート素子324は点滅表示出力手段320であるカウンタの現在値が1であるときに論理レベル「H」となる現在値出力CV1と電源スイッチ102が閉路したときに論理レベル「L」となる反転論理信号IGSとを入力とする論理積素子で構成され、その論理積出力は点滅表示出力FLKとなっている。
但し、電源スイッチ102が閉路されているときにはゲート素子324の作用によって点滅表示出力FLKは停止して論理レベル「L」に固定されるようになっている。
また、図8は第二のプログラムメモリ121eと協働するサブCPU121aの動作内容に関する等価制御ブロックを示したものであって、起動指令記憶手段303b、動作点検指令記憶手段304b、タイマ起動時間設定メモリ311b、及び周期設定メモリ325bは、第二のRAMメモリ121cが使用され、各種論理処理はすべて第二のプログラムメモリ121eに格納された制御プログラムによって実行されるものである。
ただし、計時用クロック信号発生回路301は、例えば奇数子の論理反転素子を環状従属接続して構成されるリングカウンタが使用され、該リングカウンタはメインCPU111aで使用される基準発振器112に比べて周期の精度が悪くなっている。また、ゲート素子324や出力論理処理手段313もサブCPU121aの外部に設けられたハードウエアによって構成されている。
行程804aは行程803に続いて作用し、ウォッチドッグクリア信号WD1や自己保持用駆動信号DRを発生するが、ウォッチドッグクリア信号WD1の発生に伴ってブロック804bで示すとおりウォッチドッグタイマ回路119が出力許可信号OUTEを発生する。トランジスタ130は自己保持駆動信号DRの発生に伴って導通が維持されて、電源スイッチ102が開路しても電磁コイル103bの付勢が行われるようになっている。
行程810bではタイマ回路部120bの動作確認テストを行うかどうかを判定し、動作確認テストを行うときには、行程811aへ移行し、動作確認テストを行わないときには行程ブロック850aへ移行するようになっている。なお、行程810bにおける判定は車載電子制御装置100bが例えばエンジン制御装置であればエンジン回転速度が低くてメインCPU111aに応答性余裕がある時期において略定期的に実施されるものである。
行程811bでは図8で示す強制OFF指令315aを送信し、続く行程812bではモニタ入力端子MNTを監視することによって閉路駆動出力PWPが正常に動作停止したかどうかを判定して、停止異常であれば行程817へ移行し、正常停止すれば行程813aへ移行するようになっている。
行程815bではモニタ入力端子MNTを監視して閉路駆動出力PWPが発生したかどうかを判定し、未発生であれば行程ブロック850aを経由して再循環して行程815aへ復帰し、閉路駆動出力PWPが発生しておれば行程815cへ移行するようになっている。なお、行程813aによる動作点検指令304aの発生に伴って、図8で示す計時用カウンタ310は第二のクロック信号CLK2を計数することによって高速動作して、短時間のうちにメインCPUからの設定時間に到達して出力信号WUPが発生するようになっている。
行程815dではタイマ2がタイムアップしたかどうかを判定し、タイムアップであれば行程817へ移行し、タイムアップしていなければ行程815eへ移行する。行程815eではモニタ入力端子MNTを監視して閉路駆動出力PWPが停止したかどうかを判定し、停止していなければ行程ブロック850aを経由して再循環して行程815dへ復帰し、閉路駆動出力PWPが停止すれば行程815fへ移行する。
行程815fでは行程815cで起動されたタイマ2をリセットしてから行程816へ移行し、行程816では行程813eで送信された動作点検目標時間τ2と行程815cで測定記憶された実際の動作点検時間τ1との比率である補正計数K=τ2/τ1を算出してから行程815cで記憶保持された実測時間をリセットし、続いて行程ブロック850aへ移行する。
行程817では行程812aによる強制ON動作不良、行程812bによる強制OFF停止不良、行程815aによる演習覚醒時間過大不良、行程815dによる自己リセット時間過大不良等の異常情報が第一のRAMメモリ111cに格納保存され、リセットパルス信号RST2を発生してサブCPU121aを初期化・再起動すると共に、図示しない表示機器によって異常報知されるようになっている。
行程ブロック850aは行程815bや行程815eの判定がNOであったとき、または行程816または行程817に続いて作用し、各種入力センサ107とアナログ入力センサ108の状態とに応動して各種電気負荷105を制御するが、この入出力制御の過程では定期的に行程810aへ復帰して電源スイッチ102が開路されていないかどうかを監視するようになっている。
行程813bに続いて作用する行程ブロック850bでは、図示しないアクチェータ類の原点復帰動作や学習記憶情報の保存退避等の退避処理が行われ、続く行程820ではメインCPUからの設定時間に対して行程816で算出された補正計数を掛けた補正メインCPUからの設定時間を送信し、また点滅表示出力FLKの点滅周期として第一の周期T1を送信し、更に起動動作指令を送信する。
行程821aは行程820に続いて作用し、自己保持駆動信号DRやウォッチドッグクリア信号WD1の発生を停止してから動作終了行程822へ移行する。
なお、行程821aで自己保持駆動信号DRが停止するとトランジスタ130が不動通となって出力接点104bが開路することになる。また、行程821aでウォッチドッグクリア信号WD1が停止すると、ブロック821bで示すとおりウォッチドッグタイマ回路119は出力許可信号OUTEを停止する。
その結果行程903においてメインCPU111aの動作が開始し、続く行程904aではウォッチドッグクリア信号WD1や自己保持用駆動信号DRを発生するが、ウォッチドッグクリア信号WD1の発生に伴ってブロック904bで示すとおりウォッチドッグタイマ回路119が出力許可信号OUTEを発生する。行程904aで自己保持駆動信号DRが発生したことに伴ってトランジスタ142の導通が維持されて、閉路駆動出力PWPが停止しても第二の開閉素子141の閉路が持続するようになっている。
行程905に続いて作用する行程907では、再起動を行う必要があるかどうかを判定して、起動完了であれば行程921aへ移行し、再起動が必要であれば行程908へ移行するようになっている。
行程908では今回の起動が最終起動であるかどうかを判定し、最終起動であれば行程920bへ移行し、最終起動でなければ行程ブロック950へ移行するようになっている。
行程ブロック950では、タイマ回路部によって起動されたメインCPU111aが第一のプログラムメモリ111eに格納されたプログラムに従って所定のタイマ起動による動作を行ってから行程920aへ移行する。
再覚醒の要否の判定としては、例えば十分な経過時間に対して燃料タンク圧の変動が微小であって蒸散が発生していないと判定された以降、または燃料タンク圧の変動が過大異常であると判定された以降では再起動は不要となる。
判定結果が得られた場合には図示しない最終起動フラグを設定し、次回のタイマ起動による動作では行程908が最終の判定を行って行程920bへ移行するものである。
行程920bでは最終のメインCPUからの設定時間に対して行程816で算出された補正計数を掛けた補正最終設定時間を送信し、また点滅表示出力FLKの点滅周期として第二の周期T2を送信し、更に起動動作指令303aを送信してから行程921aへ移行する。
行程920aでは例えば1時間の起動目標時間が設定され、タイマ起動による動作は例えば1時間毎に5回運転されて終了し、行程920bでは例えば1週間に相当する時間が設定されこれが最終タイマ起動時間となるものであるが、この場合表示素子106は最初の5時間の間は2秒周期で点滅し、最後の1週間では3秒周期で点滅し、その後は点灯停止することになる。
また、行程921aでウォッチドッグクリア信号WD1が停止すると、ブロック921bで示すとおりウォッチドッグタイマ回路119は出力許可信号OUTEを停止する。
また、行程811bによって強制OFF指令を送信する替わりに、リセットタイマ316による自己リセット動作を待つようにしても良い。更に、行程815dによる時間待ちをやめて、強制OFF指令を送信して閉路駆動出力を停止するようにしても良い。
上記タイマ回路部120bは更に、計時用クロック信号発生回路301が発生するクロック信号を計数して主電源回路114aが遮断されてからの経過時間を計測する計時用カウンタ310と、上記メインCPU111aからの設定時間を格納記憶するタイマ起動時間設定メモリ311bと、上記計時用カウンタ310の計時現在値に対応した経過時間が上記タイマ起動時間設定メモリ311bに格納されたメインCPUからの設定時間に到達したときに覚醒出力信号WUPを発生する比較判定出力手段312と、上記覚醒出力信号WUPの発生を記憶すると共に該記憶発生時に上記主電源回路114aと車載バッテリ101間に設けられた開閉素子141を閉路するための閉路駆動出力PWPを発生する出力論理処理手段313と、該出力論理処理手段313の記憶内容を消去する第一・第二のリセット手段とを備えている。
上記第一のリセット手段はタイマ回路部によって起動された上記メインCPU111aによってリセットする強制停止指令手段905であり、上記第二のリセット手段は上記覚醒出力信号WUPが発生してから所定時間を経過しても上記第一のリセット手段905によるリセットが実行されていないときに作用し、上記タイマ回路部120bに設けられたリセットタイマ316が作動して上記出力論理処理手段313の記憶をリセットする自己リセット手段となっている。
上記モニタ入力端子MNTは上記出力論理処理手段313が発生する開閉素子141の閉路駆動出力PWPの状態を監視情報として上記メインCPU111aに入力する端子であり、上記強制動作監視手段812a・812bは上記強制動作指令手段811aによる摸擬動作出力信号と上記第一のリセット手段によるリセット信号に対応した上記モニタ入力端子MNTの動作状況を監視することによって、上記出力論理処理手段313の動作点検を行う手段となっている。
従って、電源スイッチ102が閉路されて車載電子制御装置100bが運転使用されているときにタイマ回路部120b動作点検を行って、部品破損等による動作が妄りに発生しないようにすることができる特徴がある。
上記モニタ入力端子MNTは上記動作点検指令手段813aに基づいて上記出力論理処理手段313が発生する開閉素子141の閉路駆動出力PWPの状態を監視情報として上記メインCPU111aに入力する端子であり、上記動作点検監視手段815は上記動作点検指令手段813aによる点検出力信号と上記第二のリセット手段によるリセット信号に対応した上記モニタ入力端子MNTの動作状況を監視することによって、上記タイマ回路部120bの起動動作点検を行う手段となっている。
従って、起動時間の計時動作を含めた動作点検を行うことによって、より多くの関連部品の破損等による動作が妄りに発生しないようにすることができる特徴がある。
上記測定手段814はメインCPU111aが動作点検指令304aを発生してから上記タイマ回路部120bが閉路駆動出力PWPを発生するまでの経過時間τ1をメインCPU111aで測定する手段であり、上記補正係数演算手段816は上記動作点検においてタイマ回路部120bで適用された演習目標時間τ2と、上記測定手段814によって測定された経過時間τ1との比率K=τ2/τ1を算出する手段であり、上記タイマ回路部120bに送信する補正設定時間Tは実際に必要とされるメインCPUからの設定時間T0に対してT=T0×Kによって補正されている。
従って、計時用クロック信号発生回路301の周期精度、特に個体変動バラツキが悪くても、高精度は基準発振器112と同期して動作するメインCPU111aによって個々の製品に対する補正係数を算出し、必要とされる覚醒時間が得られるように自動補正される特徴がある。
従って、電源スイッチ102が閉路されて車載電子制御装置100bが運転使用されているときにタイマ回路部120bとシリアル通信回路111d・121dの動作点検を行って、部品破損等による動作が妄りに発生しないようにすることができる特徴がある。
上記タイマ回路部120bは更に、計時用クロック信号発生回路301が発生するクロック信号を計数して上記メインCPUの時間計測開始指令からの経過時間を計測する計時用カウンタ310と、上記メインCPUからの設定時間を格納記憶するタイマ起動時間設定メモリ311bと、上記計時用カウンタ310の計時現在値に対応した経過時間が上記タイマ起動時間設定メモリ311bに格納されたメインCPUからの設定時間に到達したときに覚醒出力信号WUPを発生する比較判定出力手段312と、上記覚醒出力信号WUPに応動して上記主電源回路114aと車載バッテリ101間に設けられた開閉素子141を閉路するための閉路駆動出力PWPを発生する出力論理処理手段313と、上記主電源回路114aが遮断されてから上記計時用カウンタ310が経過時間を計測している期間において表示素子106を第一の周期で点滅駆動する点滅表示出力手段320とを備えている。
上記表示素子106は少なくとも車両の運転者に視認できる位置に設置され、上記タイマ回路部120bが作動可能状態にあることを報知するものであると共に、上記表示素子106は車両外部からも視認できる位置に設置されていて、駐車車両の盗難防止を行うための威嚇表示手段を兼ねるものとなっている。
従って、車両の運転者はタイマ回路部120bがタイマ起動による動作可能状態にあることを認識しておくことができると共に、タイマ回路部120bが動作モードにあることを示す表示素子106を盗難防止用の威嚇表示素子として兼用することによって、消費電力の増加を抑制することができる特徴がある。
上記設定値変更手段908はメインCPU111aによる1回又は複数回のタイマ起動による動作が終了した後において、以前よりも長い時間の最終起動目標時間を設定し、当該最終設定時間に対応した覚醒動作が終了するまでの期間において上記表示素子106の点滅周期は第一の周期よりも長い第二の周期に設定変更するものであって、上記タイマ回路部120bが通常起動動作段階にあるのか最終起動段階にあるのかを識別報知するものとなっている。
従って、通常の覚醒動作の終了後において長時間放置する場合でも、点滅周期を長くして消費電力を低減しながら威嚇表示を継続し、長時間設定された最終覚醒動作の完了後には点滅表示を停止して車載バッテリ101の放電を抑制することができる特徴がある。
上記第二の給電回路は上記主電源回路114aと車載バッテリ101との間を接続する第二の開閉素子141を備え、該第二の開閉素子141は上記覚醒出力信号WUPの発生によって閉路すると共に、第一・第二・第三の閉路持続手段のいずれかの閉路持続手段によって閉路が維持されて、当該閉路持続手段が不作動になったときに開路する給電回路となっている。
また、上記逆流阻止ダイオード140は第一の開閉素子104bから各種電気負荷105に対する給電は可能であっても第二の開閉素子141から各種電気負荷105に対する給電を阻止する関係に接続されているものである。
従って、電源スイッチ102が遮断された後も、自己保持用駆動信号DR又は出力許可信号OUTEによって継続給電され、メインCPU111aは覚醒制御のための準備動作を行うことができると共に、覚醒出力信号WUPの発生に伴うタイマ起動による動作期間はメインCPU111aによって制御することができて、起動準備運転やタイマ起動による動作が終われば直ちに主電源回路114aを遮断して車載バッテリ101の節電を図ることができる特徴がある。
また、タイマ起動による動作時に第一の開閉素子104bが開路しているので、第一の開閉素子104bに接続された各種電気負荷105に対して給電されることがなく、不必要な消費電力の増大を防止することができる特徴がある。
102 電源スイッチ 103a,103b 電磁コイル
104a,104b 出力接点 105 電気負荷
106 表示素子(威嚇表示手段) 107 入力センサ
108 アログ入力センサ 110a,110b 主制御回路部
111a メインCPU 111b 第一のプログラムメモリ
111c RAMメモリ 111d 第一の直並列変換器
111e 第一のプログラムメモリ 112 基準発振器
114a 主電源回路 114b スリープ電源回路
115 出力インタフェース回路 117 入力インタフェース回路
118 アナログ入力インタフェース回路
119 ウォッチドッグタイマ回路 120a,120b タイマ回路部
121a サブCPU 121d 第二の直並列変換器
121e 第二のプログラムメモリ 124 副電源回路
140 逆流阻止ダイオード 141 第二の開閉素子
301 計時用クロック信号発生回路 303 タイマ起動指令記憶回路
304 動作点検指令記憶回路 303a 起動動作指令
304a 動作点検指令 310 計時用カウンタ
311 タイマ起動時間設定メモリ 311a タイマ起動時間設定指令
311b タイマ起動時間設定メモリ 312 比較判定出力手段
313 出力論理処理手 314a 強制ON指令
315a 強制OFF指令 316 リセットタイマ
320 点滅表示出力手段 321 第一メモリ
322 第二メモリ 325a 点滅周期設定指令
325b 点滅周期設定メモリ
411a強制動作指令手段
412a,412b 強制動作監視手段 413a 動作点検指令手段
415 動作点検監視手段 411b,413b 強制停止指令手段
420 起動動作指令手段 505 強制停止指令手段
520 起動動作指令手段 811a 強制動作指令手段
812a・812b 強制動作監視手段 813a 動作点検指令手段
814 測定手段 815 動作点検監視手段
816 補正係数演算手段 811b,813b 強制停止指令手段
820 タイマ起動時間設定指令・点滅周期設定指令・起動動作指令手段
905 強制停止指令手段 908 設定値変更手段
920a タイマ起動時間設定指令・点滅周期設定指令・起動動作指令手段
920b タイマ起動時間設定指令・点滅周期設定指令・起動動作指令手段
DR 自己保持用駆動信号 FLK 点滅表示出力
FOFF 強制OFF指令(強制停止指令手段)
FON 強制ON指令(強制動作指令手段)
MNT モニタ入力端子 OUTE 出力許可信号
PWN 第二の駆動出力(閉路駆動出力)
PWP 第一の駆動出力(閉路駆動出力)
ST1 起動動作指令 ST2 動作点検指令
WUP 覚醒出力信号 WD1 ウォッチドッグクリア信号7
Claims (11)
- 車載バッテリから制御開閉素子を介した主電源回路より給電されて、各種入力センサの動作状態と第一のプログラムメモリの内容とに応動して各種電気負荷を駆動するメインCPUを有する主制御回路部と、
上記車載バッテリから副電源回路を介して常時給電され、上記主電源回路が遮断されていた時間を計測し、その時間が所定の目標覚醒時間に達したときに覚醒出力信号を発生して上記主電源回路を上記車載バッテリに接続するタイマ回路部と、を備える車載電子制御装置において、
上記タイマ回路部は、計時用クロック信号発生回路が発生するクロック信号を計数して、上記主制御回路部から起動動作指令を受け上記主電源回路が遮断されてからの経過時間を計測する計時用カウンタと、
上記目標覚醒時間を格納記憶する覚醒時間設定メモリと、
上記計時用カウンタで計測した経過時間が上記覚醒時間設定メモリの目標覚醒時間に到達したときに覚醒出力信号を発生する比較判定出力手段と、
上記覚醒出力信号の発生を記憶すると共に該記憶発生時に上記主電源回路と車載バッテリ間に設けられた上記制御開閉素子を閉路する閉路駆動出力を発生する出力論理処理手段と、
上記出力論理処理手段の記憶内容を消去する第一,第二のリセット手段とを備え、
上記第一のリセット手段は覚醒起動された上記メインCPUによってリセットする強制停止指令手段であり、
上記第二のリセット手段は上記覚醒出力信号が発生してから所定時間を経過しても上記第一のリセット手段によるリセットが実行されていないときに作用して、上記タイマ回路部に設けられたリセットタイマが作動して上記出力論理処理手段の記憶をリセットする自己リセット手段であることを特徴とする車載電子制御装置。 - 上記出力論理処理手段が発生する閉路駆動出力は第一・第二の駆動出力を備え、上記第一の駆動出力が論理レベル「H」であってしかも上記第二の駆動出力が論理レベル「L」であるときに上記制御開閉素子の閉路駆動が行われると共に、上記制御開閉素子を開路するときは上記第一の駆動出力は論理レベル「L」もしくは論理レベル「X」、第二の駆動出力は論理レベル「H」もしくは論理レベル「X」となるように制御されていることを特徴とする請求項1記載の車載電子制御装置。
- 上記メインCPUは主電源回路から給電されて通常動作している期間において、上記出力論理処理手段に対して診断を行なう強制動作指令手段を備えると共に、上記メインCPUはモニタ入力端子と強制動作監視手段とを備えていて、上記モニタ入力端子は上記出力論理処理手段が発生する閉路駆動出力の状態を監視情報として上記メインCPUに入力する端子であり、上記強制動作監視手段は上記強制動作指令手段による摸擬覚醒出力信号と上記第一又は第二のリセット手段によるリセット信号に対応した上記モニタ入力端子の動作状況を監視することによって、上記出力論理処理手段の動作診断を行う手段であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車載電子制御装置。
- 上記メインCPUは主電源回路から給電されて通常動作している期間において、上記タイマ回路部に対して摸擬目標時間による点検信号の発生を促す動作点検指令手段を備えると共に、上記メインCPUは上記モニタ入力端子と動作点検監視手段とを備えていて、上記モニタ入力端子は動作点検指令手段に基づいて上記出力論理処理手段が発生する閉路駆動出力を監視情報として上記メインCPUに入力する端子であり、上記動作点検監視手段は動作点検指令手段による点検信号と上記第一又は第二のリセット手段によるリセット信号に対応した上記モニタ入力端子の動作状況を監視することによって、上記タイマ回路部の起動動作点検を行う手段であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車載電子制御装置。
- 上記タイマ回路部と上記主制御回路部とはシリアル通信回路によって相互交信するよう構成されていて、上記タイマ回路部の覚醒時間設定メモリに格納される目標覚醒時間は上記メインCPUから上記シリアル通信回路を介して送信されたものであると共に、上記メインCPUは模擬起動時間の測定手段と覚醒目標時間に対する補正係数演算手段を備えていて、上記測定手段は上記メインCPUが上記タイマ回路部に時間計測指令を発生してから上記タイマ回路部が閉路駆動出力を発生するまでの経過時間τ1を測定する手段であり、上記補正係数演算手段は上記模擬起動時間の測定において上記タイマ回路部で適用された動作点検時間τ2と、上記タイマ回路部が閉路駆動出力を発生するまでの経過時間τ1との比率K=τ2/τ1を算出し、
上記タイマ回路部に送信する補正覚醒目標時間Tは実際に必要とされる覚醒目標時間T0に対して、T=T0×Kによって補正されていることを特徴とする請求項4記載の車載電子制御装置。 - 上記タイマ回路部は更に、第二のプログラムメモリと協働し動作するサブCPUを備えると共に、上記サブCPUと上記メインCPUはシリアル通信回路によって相互交信するよう構成されていて、上記タイマ回路部の覚醒時間設定メモリに格納される覚醒目標時間は上記メインCPUから上記シリアル通信回路を介して送信されたものであるのに対し、上記メインCPUを起動させる閉路駆動出力を監視するモニタ入力は上記シリアル通信回路に依存しないモニタ入力端子を介して上記メインCPUに入力されるものであることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の車載電子制御装置。
- 上記タイマ回路部は、上記主制御回路部の動作電源が遮断されてから、再び供給される所定時間Tbに、表示素子を第一の周期で点滅駆動する点滅表示出力手段を備え、
上記表示素子は車両の運転者に視認できる位置に設定され、上記タイマ回路部が作動可能状態にあることを報知すると共に、
上記表示素子は車両外部からも視認できる位置に設置されており、駐車車両の盗難防止を行う威嚇表示手段を兼ねるものである請求項1に記載の車載電子制御装置。 - 上記点滅表示出力手段は更に、主電源回路が遮断されてから所定時間が経過して上記タイマ回路部が上記メインCPUを起動させる閉路駆動出力の発生を完了した後においても、継続して上記表示素子を第二の周期で点滅駆動する持続駆動手段を備え、上記第二の周期は第一の周期よりも長い時間であって、上記タイマ回路部が作動可能状態にあるのか不作動状態にあるのかを識別報知するものであることを特徴とする請求項7記載の車載電子制御装置。
- 上記タイマ回路部は更に、第二のプログラムメモリと協働して動作するサブCPUと、上記メインCPUを起動させる覚醒目標時間を格納記憶する上記覚醒時間設定メモリと、上記点滅時間周期を格納記憶する点滅周期設定メモリと設定値変更手段とを備えていると共に、上記サブCPUと上記メインCPUはシリアル通信回路によって相互交信するよう構成されされていて、上記覚醒時間設定メモリに格納される覚醒目標時間と上記点滅周期設定メモリに格納される点滅周期は上記メインCPUから上記シリアル通信回路を介して送信されるものであって、上記設定値変更手段は上記メインCPUによる1回又は複数回の上記閉路駆動出力が終了した後において、以前よりも長い時間の最終覚醒目標時間を設定し、当該最終覚醒目標時間に対応した閉路駆動出力動作が終了するまでの期間において、上記表示素子の点滅周期は第一の周期よりも長い第二の周期に設定変更するものであって、上記タイマ回路部がどの段階にあるのかを識別報知するものであることを特徴とする請求項7記載の車載電子制御装置。
- 車載バッテリと主電源回路との間に設けられた制御開閉素子は第一・第二・第三の駆動信号の論理和出力によって電磁コイルが閉路駆動される電源リレーの出力接点であって、上記第一の駆動信号は車両の運転時に閉路される電源スイッチの投入または遮断に応動して有効または無効となる駆動信号であり、上記第二の駆動信号は上記メインCPUが発生するウォッチドッグクリア信号の発生周期が所定時間以下であるときに有効となる出力許可信号、または上記メインCPUが発生する自己保持用駆動信号であり、上記第三の駆動信号は上記タイマ回路部が発生する閉路駆動出力であり、上記第三の駆動信号によって上記メインCPUが起動した後は上記閉路駆動出力は出力停止し、第三の駆動信号に替わって第二の駆動信号によって上記開閉素子の閉路動作が保持されるものであるか、または第三の駆動信号は持続発生し覚醒運転の終了に伴って上記メインCPUによって出力停止されるものであることを特徴とする請求項1又は請求項7記載の車載電子制御装置。
- 上記車載電子制御装置は第一・第二の給電回路を備え、上記第一の給電回路は上記主電源回路,上記各種電気負荷と車載バッテリ間に接続された第一の制御開閉素子となる出力接点と該出力接点を閉路駆動する電磁コイルとを有する電源リレーと、上記出力接点に直列接続された逆流阻止ダイオードとを備え、上記電磁コイルは車両運転時に操作される電源スイッチが閉路したことによって付勢されると共に、上記メインCPUが発生するウォッチドッグクリア信号の発生周期が所定時間以下であるときに有効となる出力許可信号、または上記メインCPUが発生する自己保持用駆動信号によって動作保持される給電回路であり、上記第二の給電回路は上記主電源回路と車載バッテリとの間を接続する第二の制御開閉素子を備え、該第二の制御開閉素子は上記タイマ回路部による上記メインCPUを起動させる閉路駆動出力の発生によって閉路すると共に、第一・第二・第三の閉路持続手段のいずれかの閉路持続手段によって閉路が維持されて、当該閉路持続手段が不作動になったときに開路する給電回路であり、上記第一の閉路持続手段は、上記メインCPUからの停止指令があるまで上記タイマ回路部が閉路駆動出力を持続するものであり、上記第二の閉路持続手段は、上記タイマ回路部による上記メインCPUの起動において上記メインCPUが発生する自己保持用駆動信号によって代替されるものであり、上記第三の閉路持続手段は、上記タイマ回路部による上記メインCPUの起動に伴って上記メインCPUが発生するウォッチドッグクリア信号の発生周期が所定時間以下であるときに有効となる出力許可信号によって代替されるものであり、上記逆流阻止ダイオードは第一の制御開閉素子から各種電気負荷に対する給電は可能であっても第二の制御開閉素子から各種電気負荷に対する給電を阻止する関係に接続されているものであることを特徴とする請求項1又は請求項7記載の車載電子制御装置。
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