JP4265351B2 - メンブレンを有するセンサ装置 - Google Patents

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本発明は、基板に薄肉部としてのメンブレンを形成してなるセンサ装に関し、たとえば、エアフローセンサ等のダストが衝突しやすい環境で用いられるセンサに適用することができる。
一般的な、この種のメンブレンを有するセンサ装置は、半導体基板等の基板と、基板の一面側に開口部を有し基板の一面側から他面側へ向かって凹んだ空洞部と、基板の他面側に位置する空洞部の底部に形成された薄肉部としてのメンブレンとを備える。
そして、このようなセンサ装置は、たとえば、基板の他面側にメンブレンとなる薄膜を形成するとともに、メンブレンの下側に位置する基板の部分をエッチング等により除去して空洞部を形成することにより製造される。
このようなセンサ装置としては、たとえば、メンブレンに温度変化によって抵抗が変化する温度検出素子を設けたエアフローセンサが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
このエアフローセンサは、熱式流量計であり、使用環境で固体粒子等の異物が衝突することによりメンブレンを構成する絶縁膜が破壊することに対し、応力の集中しやすいメンブレンのエッジをポリイミドで保護することで、粒子の衝突による絶縁膜へのダメージを小さくしているものである。
特開2001−50787号公報
しかしながら、上記した特許文献1に記載されているものでは、センサ装置にポリイミドを形成させる工程が必要であり、また、ポリイミドは軟質であるため、長期間、粒子の衝突を受けていれば、どんどん削られて目減りしていくという問題がある。
そして、このような問題は、エアフローセンサに限らず、ガスセンサ、湿度センサ、赤外線センサ等のメンブレンを有するセンサ装置であれは、異物の衝突時のたわみによるメンブレンの破壊という問題は、共通するものであると考えられる。
そこで、本発明は上記問題に鑑み、メンブレンを有するセンサ装置において、異物がメンブレンに衝突したときのたわみによるメンブレンの破壊防止を、信頼性よく行えるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1、2に記載の発明では、基板(10、500)と、基板(10、500)の内部に形成された空洞部(20)と、基板(10、500)の少なくとも一面(10a、500a)側において空洞部(20)に対応した部位に形成されたメンブレン(30a)とを備え、基板(10、500)の端面(10c、500c)には、空洞部(20)と空洞部(20)の外部とを連通する細孔(40)が形成されており、細孔(40)は、基板(10、500)の内部に位置するとともに基板(10、500)の端面(10c、500c)に露出しており、細孔(40)を空気が通過する際に所定の圧力損失が発生するようになっていることを特徴としている。ここで、請求項1に記載の発明では、基板(10)は、第1のシリコン酸化膜(31)、第2のシリコン酸化膜(32)が積層されてなる積層膜(30)を有し、空洞部(20)および細孔(40)は、第1のシリコン酸化膜(31)と第2のシリコン酸化膜(32)とが離間した部分として構成されることにより、基板(10)の内部に設けられたものとし、請求項2に記載の発明では、基板(500)を、一方のシリコン層(410)と他方のシリコン層(310)との間にシリコン酸化膜(420)を挟んでなる構造を有するものとし、空洞部(20)および細孔(40)を、他方のシリコン層(310)とシリコン酸化膜(420)との間に設けることにより、基板(500)の内部に配置したものとしている。
請求項1、2に記載の発明によれば、基板(10、500)の端面(10c、500c)に、空洞部(20)と空洞部(20)の外部とを連通する細孔(40)が設けられており、細孔(40)を空気が通過する際に所定の圧力損失が発生するようになっているため、異物がメンブレン(30a)に衝突してメンブレン(30a)がたわもうとした際に、ダンピング効果を発生させることができる。
また、細孔(40)によって空洞部(20)の内外を連通させることで、空洞部(20)は、密閉された気密空間ではなくなるため、空洞部(20)内の体積の温度変化は、ほとんど発生せず、温度変化によってメンブレン(30a)がたわむこともない。
よって、請求項1、2に記載の発明によれば、メンブレン(30a)を有するセンサ装置において、異物がメンブレン(30a)に衝突したときのたわみによるメンブレン(30a)の破壊防止を、信頼性よく行うことができる。
請求項に記載の発明では、請求項1または2に記載のメンブレンを有するセンサ装置において、細孔(40)の孔径は、メンブレン(30a)の面積よりも小さいことを特徴としている。
このように、細孔(40)の孔径を、メンブレン(30a)の面積よりも小さいものにすることにより、請求項1、2に記載の発明の効果を適切に発揮させることができる
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るメンブレンを有するセンサ装置としてのエアフローセンサS1の概略平面構成を示す図であり、図2は、図1中のA−A線に沿った本センサS1の概略断面構成を示す図である。
図2に示されるように、基板10は、シリコン層11と、このシリコン層11の一面に形成された積層膜30とからなるものである。ここで、図2中、基板10の上面を基板10の一面10a、下面を基板10の他面10bとする。
積層膜30は、シリコン層11の一面側から、順に、第1のシリコン酸化膜31、第2のシリコン酸化膜32、薄膜抵抗体33a、33b、シリコン窒化膜34が積層されてなるものである。
この積層膜30において、各酸化膜および窒化膜31、32、34は、基板10の一面10a上においてほぼ全域に形成されたものであり、薄膜抵抗体33a、33bは、図1に示されるように、パターニングされた形状をなしている。
ここで、各絶縁膜31、32、34は、スパッタリング法や蒸着法等により成膜されたものである。また、薄膜抵抗体33a、33bは、白金やポリシリコン等からなる薄膜であり、蒸着法やスパッタリング法等により成膜されたものである。
ここにおいて、本実施形態では、基板10の内部、本例では、積層膜30の内部に、空洞部20が形成されている。本例では、空洞部20は、図1に示されるように、平面矩形状のものである。
そして、本実施形態では、基板10の一面10a側において空洞部20に対応した部位はメンブレン30aとして形成されている。つまり、図2において、空洞部20の直上に位置する積層膜30の部分が、メンブレン30aとして構成されている。
このメンブレン30aは、センサの感度を向上させるために設けられたものであり、このメンブレン30aにセンシング部が設けられる。本エアフローセンサS1においては、たとえば、薄肉化することで、メンブレン30aの温度変化が敏感なものとなるため、センサ感度が向上する。
また、本実施形態では、基板10の内部、本例では、積層膜30の内部に、空洞部20から基板10の端面10cにまで形成された細孔40が設けられている。そして、この細孔40を空気が通過する際に所定の圧力損失が発生するようになっている。
具体的には、この細孔40の孔径は、メンブレン30aの面積よりも小さいものとしている。そして、この細孔40が基板10の端面10cまで露出して形成されていることにより、空洞部20と空洞部20の外部とが細孔40を介して連通している。
こうして、図2に示されるように、第1のシリコン酸化膜31と第2のシリコン酸化膜32とは、空洞部20および細孔40の形成されている部分では、これら空洞部20および細孔40を介して離間しており、それ以外の部分では、両酸化膜31、と32とは接している。
また、薄膜抵抗体33aは、図1に示される例では、図中の上側に位置するヒータ33aと図中の下側に位置する温度検出素子33bとからなる。ここで、ヒータ33aは、温度検出素子33bを加熱するためのものであり、温度検出素子33bは、温度変化によって抵抗値が変わるものである。
なお、本例では、薄膜抵抗体33a、33bは、図1に示されるように、一部が空洞部20上に位置するとともに、細孔40上には位置しないようにパターニングされた形状をなしている。
また、図1に示されるように、各薄膜抵抗体33a、33bは、空洞部20から基板10の周辺部に延びており、この周辺部において、アルミニウム(Al)等からなるパッド50に電気的に接続されている。
図3は、図1中のB−B線に沿った概略断面図であり、パッド50近傍部の拡大断面図である。
基板10の周辺部では、図3に示されるように、シリコン窒化膜34の一部を除去することで薄膜抵抗体33a、33bまで到達する開口部51が形成されている。そして、この開口部51にパッド50が充填されることにより、パッド50と薄膜抵抗体33a、33bとが電気的に接続されている。
また、このパッド50は、ワイヤボンディングが行われる部位であり、パッド50と図示しない制御回路とが、ボンディングワイヤにより結線され電気的に接続されるようになっている。
さらに、図2に示されるように、積層膜30の表面すなわちシリコン窒化膜34の表面から空洞部20とつながる空間部まで貫通する穴部61が形成されており、この穴部61には封止膜60が充填されている。
この封止膜60は、シリコン酸化物等からなるものである。穴部61は、後述する空洞部20および細孔40を犠牲層エッチングにより形成する際のエッチング用の穴部であり、封止膜60はこの穴部61を封止して、空洞部20内に異物等が侵入するのを防止するようにしている。
このようなエアフローセンサS1における空気流量の検出動作の一例について、次に述べる。
たとえば、図1中の白抜き矢印Y方向から空気が流れてくるとする。ここで、上述したように、温度検出素子33bは、ヒータ33aによって加熱され、空気温度よりも高い温度となっている。
そして、空気が流れることにより、温度検出素子33bは熱を奪われて温度が下がり、配線の抵抗値が変動する。そして、上記制御回路によって、この抵抗値変動から温度を測定し、測定された温度変化の差に基づいて流量検出が行われる。
なお、本例では、図1中の上側に位置する薄膜抵抗体33aをヒータ33aとし、下側に位置する薄膜抵抗体33bを温度検出素子33bとしているが、たとえば、両者33a、33bともに温度検出素子として構成してもよい。
そのようにした場合、たとえば、2つの薄膜抵抗体33a、33bの間の温度差から、流体である空気の流量や流れ方向を検出することができる。なお、これらの検出動作は、通常知られているエアフローセンサにおいて行われているものである。
次に、図4、図5を参照して、エアフローセンサS1の製造方法について述べる。図4、図5は、本製造方法を断面的に示す工程図である。まず、図4(a)に示されるように、シリコン層11となるシリコンウェハ100を用意する。
次に、図4(b)に示されるように、シリコンウェハ110の一面に、スパッタリング法や蒸着法等により、第1のシリコン酸化膜31を形成する。
次に、図4(c)に示されるように、第1のシリコン酸化膜31の上に、空洞部20および細孔40を形成するための犠牲層110を形成する。
この犠牲層110は、CVD(化学気相成長法)等によりポリシリコン膜等を成膜し、これをフォトリソグラフ技術等を用いて空洞部20および細孔40の形状にパターニングすることにより、形成することができる。
次に、図4(d)に示されるように、犠牲層110の上、および、犠牲層110の形成されていない部位では第1のシリコン酸化膜31の上に、スパッタリング法や蒸着法等により、第2のシリコン酸化膜32を形成する。
次に、図4(e)に示されるように、薄膜抵抗体33a、33bを形成するために、スパッタリング法や蒸着法等により、白金やポリシリコンの膜を第2のシリコン酸化膜32の上に形成し、これをフォトリソグラフ技術等を用いてパターニングすることにより、ヒータ33aおよび温度検出素子33bからなる薄膜抵抗体33a、33bを形成する。なお、図4(e)では、薄膜抵抗体33bは示されていない。
次に、図5(a)に示されるように、薄膜抵抗体33a、33bの上および薄膜抵抗体33a、33bが形成されていない第2のシリコン酸化膜32の上に、スパッタリング法や蒸着法等により、シリコン窒化膜34を形成する。こうして、上記積層膜30が形成される。
こうして、シリコンウェハ100とこのシリコンウェハ110の一面に形成された積層膜30とからなる半導体ウェハ200が形成される。
その後、図示しないが、各薄膜抵抗33a、33bのパッド50を形成するために、ドライエッチング等により、シリコン窒化膜34に開口部51を形成する。そして、スパッタリング法等により、アルミニウム等からなるパッド50を形成する。
また、図5(b)に示されるように、ドライエッチング等により、シリコン窒化膜34の表面から犠牲層110まで貫通する穴部61を形成する。
この穴部61を形成した後、図5(c)に示されるように、この穴部61を介して、犠牲層110をエッチングして除去する。この犠牲層エッチングは、よく知られているTMAH(水酸化4メチルアンモニウム)等をエッチング液として用いたエッチング等により行うことができる。
こうして、犠牲層110の除去の終了に伴い、空洞部20と細孔40とが同時に形成される。また、同時に、半導体ウェハ200の一面側において空洞部20に対応した部位にメンブレンが形成される。なお、このときの細孔40は、空洞部20には連通しているが、空洞部20の外部とは連通していない。
次に、図5(d)に示されるように、穴部61を封止膜60にて封止する。たとえば、CVD等によりシリコン酸化膜を成膜し、これをフォトリソグラフ技術等を用いてパターニングすることにより、封止膜60が形成される。
このようにして、半導体ウェハ200の内部に、空洞部20およびこの空洞部20に連通する細孔40を形成するとともに、半導体ウェハ200の一面側において空洞部20に対応した部位にメンブレン30aを形成した後、半導体ウェハ200をチップ単位にカットする。
この半導体ウェハ200のカットにおいては、図5(d)に示されるようなダイシングラインDLの位置にて、ダイシングを行う。すなわち、半導体ウェハ200をカットするときに、カットされたチップの端面から細孔40が露出するように、半導体ウェハ200のカットを行う。
そして、このようにしてカットされたチップが、上記図1〜図3に示される本エアフローセンサS1としてできあがる。
ところで、本実施形態によれば、基板10と、基板10の内部に形成された空洞部20と、基板10の一面10a側において空洞部20に対応した部位に形成されたメンブレン30aとを備え、基板10の端面10cには、空洞部20と空洞部20の外部とを連通する細孔40が形成されており、細孔40を空気が通過する際に所定の圧力損失が発生するようになっていることを特徴とするエアフローセンサS1が提供される。
このようなエアフローセンサS1においては、使用時に、センサに対して流れてくる空気中に粒子等の異物が含まれているため、その粒子がメンブレン30aに衝突すると、メンブレン30aが空洞部20側へたわもうとする。
しかし、本実施形態によれば、基板10の端面10cに、空洞部20の内外を連通する細孔40が設けられており、この細孔40を空気が通過する際に所定の圧力損失が発生するようになっているため、異物がメンブレン30a衝突してメンブレン30aがたわもうとした際に、ダンピング効果を発生させることができる。
もう少し具体的に言うと、次のようになる。メンブレン30aの表面に粒子が衝突したときに、メンブレン30aが空洞部20側へたわもうとするが、空洞部20内の空気は、端面10cに設けられた狭い細孔40を介して、空洞部20外部へ流出しようとしても、一気に外部へ流出することができない。そのため、空洞部20内部の圧力が上昇し、メンブレン30aのたわみが抑制される。
また、本実施形態では、細孔40によって空洞部20の内外を連通させることで、空洞部20は、密閉された気密空間ではなくなるため、空洞部20内の体積の温度変化は、ほとんど発生せず、温度変化によってメンブレン30aがたわむこともない。
このことは、言い換えるならば、外気温の変化や、メンブレン30a上に取り付けられた薄膜抵抗体をヒータとして使った時など、空洞部20内部の空気温度が変化しても、細孔40を通して、空気の出入りはできるため、空洞部20の内圧が変化しメンブレン30aを破壊に至らしめることがないということである。
すなわち、本実施形態によれば、細孔40は、空洞部20内の急速な体積変化に対しては、ダンピング効果を働らかせ、緩やかな体積変化に対しては、圧力を一定に保つことができる、という機能を有する。
よって、本実施形態によれば、メンブレン30aを有するセンサ装置としてのエアフローセンサS1において、異物がメンブレン30aに衝突したときのたわみによるメンブレン30aの破壊防止を、信頼性よく行うことができる。
また、本実施形態によれば、異物の衝突によるメンブレン30aの破壊防止効果以外にも、副次効果として次のような効果もある。
たとえば、センサ装置の周囲環境にて急激な圧力変化が生じたときなど、メンブレン30aの表面に急激な圧力変動が発生する。このようなときにも、上記したダンピング効果が発揮されるため、メンブレン30aの破壊を防止することができる。
なお、上記したようなダンピング効果と圧力一定保持効果とを有する細孔40においては、その孔径をメンブレン30aのサイズ(面積)よりも十分に小さいものにすることが望ましい。
つまり、メンブレン30aがたわむことによって生じる体積変化に対し、細孔40の孔の大きさが十分小さいものであるならば、より確実にダンピング効果を働かせることができる。
また、細孔40の孔径や長さ等を適宜変えることにより、ダンピング効果の効き方を変えることができるため、用途に合わせたダンピング力の設定が可能になる。
また、本実施形態によれば、半導体ウェハ200の内部に、空洞部20、空洞部20に連通する細孔40を形成するとともに、半導体ウェハ200の一面側において空洞部20に対応した部位にメンブレン30aを形成した後、半導体ウェハ200をチップ単位にカットするときに、カットされたチップの端面から細孔40が露出するように、カットを行うことを特徴とするセンサ装置の製造方法が提供される。
それによれば、本実施形態のセンサ装置としてのエアフローセンサS1を適切に製造しうる製造方法を提供することができる。
そして、細孔40は、空洞部20と同一の工程で作られ、半導体ウェハ200をダイシングカットすることによりチップ端面10cの露出させることができるため、特に細孔40を作るための工程が不要となる。
また、この製造方法においては、上述したように、犠牲層110の除去によって、空洞部20と細孔40とを同時に形成するようにしているため、工程の簡略化を図ることができ、好ましい。
なお、上記例では、メンブレン30aは、基板10の一面10a側において空洞部20に対応した部位に形成されていたが、基板10の両面10a、10bの両側において空洞部20に対応した部位に形成されていてもよい。
その場合の製造方法は、上記製造方法においてシリコンウェハ100の他面側にも同様の工程を準用すればよい。
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2実施形態に係るメンブレンを有するセンサ装置としてのエアフローセンサの製造方法を示す概略断面図である。
上記第1実施形態では、空洞部20および細孔40を形成する方法が、犠牲層エッチングであったが、本実施形態は、そのようなエッチング方法ではなく、あらかじめギャップを設けた基板同士を貼り合わせる方法を用いたものである。
図6では、製造工程の途中状態のワークを示している。第1のシリコン層310、シリコン酸化膜330、第2のシリコン層320が積層されてなるSOI(シリコンオンインシュレータ)基板300を用意し、第1のシリコン層310の表面からエッチングすることにより、空洞部20および細孔40を形成する。
一方、シリコン層410の表面にシリコン酸化膜420を形成したシリコン基板400を用意し、このシリコン基板400のシリコン酸化膜420側にて、空洞部20および細孔40を覆うように、シリコン基板400をSOI基板300の第1のシリコン層310に接合する。この接合は、陽極接合などにより行うことができる。
ここまでの状態が、図6に示されており、このように貼り合わされた両基板300、400が、本発明でいう半導体ウェハとして構成される。
その後、SOI基板300の第2のシリコン層320をエッチングなどによって除去し、SOI基板300においてシリコン酸化膜330を露出させる。
そして、この露出したシリコン酸化膜330の表面に、上記第1実施形態と同様の方法によって、薄膜抵抗体33a、33bを形成し、その後、シリコン窒化膜34を形成する。また、同様に、パッド50の形成等も行う。
そして、上記第1実施形態と同様に、ダイシングカットを行い、細孔40をチップの端面に露出させる。こうして、図7に示されるような本実施形態のエアフローセンサS2ができあがる。
このエアフローセンサS2においては、図7に示されるように、シリコン層410、シリコン酸化膜420、第1のシリコン層310、シリコン酸化膜330、薄膜抵抗体33a、33b、およびシリコン窒化膜34が積層されてなる基板500が、1つの基板500として構成されている。
そして、本実施形態では、基板500の内部に空洞部20と、基板500の一面500a側において空洞部20に対応した部位に形成されたメンブレン30aとを備え、基板500の端面500cには、空洞部20と空洞部20の外部とを連通する細孔40が形成されており、細孔40を空気が通過する際に所定の圧力損失が発生するようになっていることを特徴とするエアフローセンサS2が提供される。
なお、本実施形態では、犠牲層エッチングを行うものではないため、当然ながら、上記第1実施形態に存在した封止膜は、構成上、存在しない。
そして、このような本実施形態のエアフローセンサS2においても、その作用効果は、上記第1実施形態の作用効果と同様である。
つまり、本実施形態によっても、メンブレン30aを有するセンサ装置としてのエアフローセンサS2において、異物がメンブレン30aに衝突したときのたわみによるメンブレン30aの破壊防止を、信頼性よく行うことができる。また、上述した副次効果やその他の効果等も同様である。
また、本実施形態においても、半導体ウェハの内部に、空洞部20、空洞部20に連通する細孔40を形成するとともに、半導体ウェハの一面側において空洞部20に対応した部位にメンブレン30aを形成した後、半導体ウェハをチップ単位にカットするときに、カットされたチップの端面から細孔40が露出するように、カットを行うことを特徴とするセンサ装置の製造方法が提供される。
それによれば、本実施形態のセンサ装置としてのエアフローセンサS2を適切に製造しうる製造方法を提供することができる。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記エアフローセンサに限定されるものではなく、基板の一面側に開口部を有し当該一面側から基板の他面側へ向かって凹んだ空洞部と、基板の他面側に位置する空洞部の底部に形成されたメンブレンとを備えるセンサ装置であれば、適用することができる。
そのようなセンサ装置としては、たとえば、ガスに反応して電気信号が変化するセンシング素子をメンブレン上に有するガスセンサ、湿度によって電気信号が変化するセンシング素子をメンブレン上に有する湿度センサ、あるいは、赤外線量によって電気信号が変化するセンシング素子をメンブレン上に有する赤外線センサ等が挙げられる。
本発明の第1実施形態に係るメンブレンを有するセンサ装置としてのエアフローセンサの概略平面図である。 図1中のA−A線に沿った概略断面図である。 図1中のB−B線に沿った概略断面図である。 上記第1実施形態に係るエアフローセンサの製造方法を示す工程図である。 図4に続く製造方法を示す工程図である。 本発明の第2実施形態に係るメンブレンを有するセンサ装置としてのエアフローセンサの製造方法を示す概略断面図である。 上記第2実施形態に係るエアフローセンサの概略断面図である。
符号の説明
10、500…基板、10a、500a…基板の一面、
10c、500c…基板の他面、20…空洞部、30a…メンブレン、
40…細孔、200…半導体ウェハ。

Claims (3)

  1. 基板(10)と、
    前記基板(10)の内部に形成された空洞部(20)と、
    前記基板(10)の少なくとも一面(10a)側において前記空洞部(20)に対応した部位に形成されたメンブレン(30a)とを備え、
    前記基板(10)の端面(10c)には、前記空洞部(20)と前記空洞部(20)の外部とを連通する細孔(40)が形成されており、
    前記細孔(40)は、前記基板(10)の内部に位置するとともに前記基板(10)の端面(10c)に露出しており、
    前記細孔(40)を空気が通過する際に所定の圧力損失が発生するようになっており、
    前記基板(10)は、第1のシリコン酸化膜(31)、第2のシリコン酸化膜(32)が積層されてなる積層膜(30)を有し、
    前記空洞部(20)および前記細孔(40)は、前記第1のシリコン酸化膜(31)と前記第2のシリコン酸化膜(32)とが離間した部分として構成されることにより、前記基板(10)の内部に設けられたものとされていることを特徴とすメンブレンを有するセンサ装置。
  2. 基板(500)と、
    前記基板(500)の内部に形成された空洞部(20)と、
    前記基板(500)の少なくとも一面(500a)側において前記空洞部(20)に対応した部位に形成されたメンブレン(30a)とを備え、
    前記基板(500)の端面(500c)には、前記空洞部(20)と前記空洞部(20)の外部とを連通する細孔(40)が形成されており、
    前記細孔(40)は、前記基板(500)の内部に位置するとともに前記基板(500)の端面(500c)に露出しており、
    前記細孔(40)を空気が通過する際に所定の圧力損失が発生するようになっており、
    前記基板(500)は、一方のシリコン層(410)と他方のシリコン層(310)との間にシリコン酸化膜(420)を挟んでなる構造を有しており、
    前記空洞部(20)および前記細孔(40)は、前記他方のシリコン層(310)と前記シリコン酸化膜(420)との間に設けられることにより、前記基板(500)の内部に配置されたものとされていることを特徴とすメンブレンを有するセンサ装置。
  3. 前記細孔(40)の孔径は、前記メンブレン(30a)の面積よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載のメンブレンを有するセンサ装置。
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