JP4264143B2 - 紫外線防御化粧料 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線防御効果に優れた紫外線防御化粧料に関する。
さらに詳しくは、天然由来の成分であり、紫外線吸収能及び抗炎症作用に優れたハイビスカス抽出物を含有することにより、紫外線防御効果に優れた紫外線防御化粧料に関する。また、ハイビスカス抽出物と、紫外線防御効果を有する成分とを併用することで、さらに優れた紫外線防御効果を有する紫外線防御化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開昭57−99517号公報、特開平9−87188号公報に示されるようにハイビスカス抽出物には強い抗炎症作用があることが知られている。さらに、特開平10−36279号公報にはハイビスカス抽出物に線維芽細胞の増殖作用があること、そして種々の生理活性成分や油剤との組み合わせにより、配合化粧料に各種の効果を付与することができることが示されている。
【0003】
【発明の解決しようとする課題】
ハイビスカス抽出物だけでなく、有効性に富む植物抽出成分は各種知られているが、紫外線吸収効果に富む成分としてはシアバター、コーヒー抽出液など限られたものしかなかった。植物抽出物自体に紫外線防御効果があれば、消費者の自然に対するイメージ、実効効果から効果的な紫外線防御化粧料を得ることができる。
すなわち、本発明の目的は、紫外線防御効果に優れた紫外線防御化粧料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明人らは、各種の抽出物について紫外線防御効果を調べた結果、南方に咲く花の一種であるハイビスカス抽出物が強い紫外線吸収能を有すること、かつ紫外線照射時の炎症反応抑制に有効であることを見いだした。
【0005】
すなわち、第1の本発明は、ハイビスカスの花、または花の乾燥物を、水、アルコール、多価アルコールから選ばれる水溶性溶媒、これらの混合溶媒で抽出した抽出物を含有する紫外線防御化粧料にある(但し、アロエ水を含有する場合を除く)
【0006】
第2の本発明は、ハイビスカスの花、または花の乾燥物を、水、アルコール、多価アルコールから選ばれる水溶性溶媒、これらの混合溶媒で抽出した抽出物と、平均一次粒子径が5〜100nmの範囲にあり紫外線防御効果を有する微粒子金属酸化物の一種以上とを含有することを特徴とする紫外線防御化粧料にある。
【0007】
第3の本発明は、ハイビスカスの花、または花の乾燥物を、水、アルコール、多価アルコールから選ばれる水溶性溶媒、これらの混合溶媒で抽出した抽出物と、平均一次粒子径が5〜100nmの範囲にあり紫外線防御効果を有する微粒子金属酸化物の一種以上と、有機系紫外線吸収剤の一種以上とを含有することを特徴とする紫外線防御化粧料にある。
【0008】
第4の本発明は、原料中の微粒子金属酸化物の表面がシリコーン、シラン、フッ素化合物、アミノ酸系化合物、金属石鹸から選ばれる一種以上の表面処理剤により撥水化処理されていることを特徴とする上記の紫外線防御化粧料にある。
【0009】
第5の本発明は、有機系紫外線吸収剤がポリマー粉末中に封止されたものであることを特徴とする上記の紫外線防御化粧料にある。
【0010】
第6の本発明は、有機系紫外線吸収剤がパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンから選ばれる一種以上であることを特徴とする上記の紫外線防御化粧料にある。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるハイビスカスとは、アオイ科(Malvaceae) 、フヨウ属(Hibiscus)植物のHibisucus rosa-sinensis L.(ブッソウゲ)、H.schizopetalus Hook.f. (フウリンブッソウゲ)、H.sabdariffa L. (ロゼル)、H.arnottiaus A.Gray 、H.kokio Hillebr.など、通称ハイビスカスと呼ばれている植物を指す。本発明ではハイビスカスの花、または花の乾燥物を、水、アルコール、多価アルコールから選ばれる水溶性溶媒、これらの混合溶媒で抽出した抽出液を使用する。また、この抽出液をさらにカラムなどで精製しても構わず、また抗酸化剤、安定剤、防腐剤などを抽出液に加えてあっても構わない。さらに、抽出液の加温処理が行われていても構わない。ハイビスカスとして花を抽出した場合には、鮮やかな赤色の溶液が得られる。
【0012】
また、ハイビスカス抽出液は活性炭処理やカラム分画抽出処理などにより、感作源の低減操作が行われていることが好ましい。これらの処理が行われた場合の抽出液の色は赤色から黄色乃至無色の範囲になる。
本発明で言うハイビスカス抽出物とは、上記の抽出液以外に抽出液から抽出溶媒を除去した乾燥物をも含む。
【0013】
本発明で用いるハイビスカス抽出液の固形分濃度としては0.1〜50重量%が好ましい。また、ハイビスカス抽出物の紫外線防御化粧料中の含有量は、その有効成分濃度により異なるが、固形分換算で紫外線防御化粧料の総量に対して、0.001〜5%が好ましく、さらに好ましくは0.01〜3重量%である。
【0014】
本発明で用いる微粒子金属酸化物とは、平均一次粒子径が5〜100nmの範囲にあり紫外線防御効果を有するものを指し、例えば微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム、微粒子酸化鉄が挙げられる。これらの微粒子金属酸化物の一種以上、好ましくは二種以上を組み合わせて使用することが好ましい。例えば微粒子酸化チタンと微粒子酸化亜鉛を組み合わせることが好ましい。微粒子金属酸化物の粒度分布は特にシャープである必要はなく、シャープであってもブロードであっても構わない。また、微粒子金属酸化物の形状としては、球状、針状、棒状、紡錘状、不定形状、板状など特に限定されず、さらに結晶形についてもアモルファス、ルチル型、アナターゼ型など特に限定されない。
【0015】
さらに、これらの微粒子金属酸化物は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理などによって事前に表面処理されていることが好ましく、特にシリコーン、シラン、フッ素化合物、アミノ酸系化合物、金属石鹸から選ばれる一種以上の表面処理剤により撥水化処理されていることが好ましい。シリコーン処理の例としては、メチルハイドロジェンポリシロキサンの被覆・加熱処理が挙げられ、シランとしてはアルキルシラン処理が挙げられ、フッ素化合物としてはパーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルシリコーン、パーフルオロアルキル・ポリエーテル共変性シリコーン、パーフルオロアルキルシランなどが挙げられ、アミノ酸系化合物としては、N−ラウロイル−L−リジンなどが挙げられ、さらに金属石鹸としてはステアリン酸アルミニウムなどが挙げられる。さらに、本発明で用いる微粒子金属酸化物は、光触媒活性を抑制するために、粒子表面にシリカ、アルミナから選ばれる金属酸化物層が設けてあることが好ましく、特に好ましくは微粒子金属酸化物をシリカ、アルミナで被覆した後、上記撥水化表面処理が行われていることが好ましい。
【0016】
本発明で微粒子金属酸化物の紫外線防御化粧料中の含有量は、紫外線防御化粧料の総量に対して、1〜40重量%が好ましく、さらに好ましくは3〜30重量%である。
【0017】
本発明の紫外線防御化粧料には、上記の各成分以外に、有機系の紫外線吸収剤を用いることも効果的である。有機系紫外線吸収剤としては、例えばパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、p−メトキシハイドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、パラアミノ安息香酸(以後、PABAと略す)、エチルジヒドロキシプロピルPABA、グリセリルPABA、サリチル酸ホモメンチル、メチル−O−アミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチルジメチルPABA、メトキシケイ皮酸オクチル、サリチル酸オクチル、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−硫酸、サリチル酸トリエタノールアミン、3−(4−メチルベンジリデン)カンフル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェニン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−N−オクトキシベンゾフェノン、4−イソプロピル ジベンゾイルメタン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、4−(3,4−ジメトキシフェニルメチレン)−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシルや、これらの高分子誘導体、シラン誘導体などが挙げられる。
これらの有機系紫外線吸収剤の内、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンが特に好ましく用いられる。
有機系紫外線吸収剤の紫外線防御化粧料中の含有量としては、紫外線防御化粧料の総量に対して、1〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは3〜10重量%である。
【0018】
また、有機系紫外線吸収剤がポリマー粉末中に封止されたものを用いることが好ましい。ポリマー粉末は中空であってもなくても良く、平均一次粒子径としては0.1〜50μmの範囲にあれば良く、粒度分布はブロードであってもシャープであっても構わない。ポリマーの種類としてはアクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、シリコーン樹脂、ナイロン、アクリルアミド樹脂などが挙げられる。これらのポリマー粉末中に、粉末重量の0.1〜30重量%の範囲で有機系紫外線吸収剤であるパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンなどを取り込ませた粉末が好ましく、特にUVA吸収剤である4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンをポリマー粉末中に封止されたものを配合することが好ましい。
【0019】
本発明の紫外線防御化粧料には、上記の各成分以外に、通常化粧料に用いられる油剤、粉体(顔料、色素、樹脂)、フッ素化合物、樹脂、界面活性剤、粘剤、防腐剤、香料、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤などの成分を配合することができる。
【0020】
粉体の例としては、赤色104号、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号Alレーキ、黄色203号Baレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロンパウダー、シリコーンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末などの高分子、カーボンブラック、群青、紺青などの有色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、板状硫酸バリウムなどの体質顔料、雲母チタンなどのパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウムなどの金属塩、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素などが挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状など)に特に制限はない。
【0021】
これらの粉体は、前記同様、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていてもいなくても構わない。
【0022】
これらの粉末の内、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末、ポリプロピレン末、テフロン末、シリコーンゴム、ウレタンパウダーなどのエラストマーを用いると、製品の経日安定性や感触が向上することから好ましい。特に、シリコーンエラストマー球状粉体とエステル油、またはシリコーンエラストマー球状粉体とシリコーン油(揮発性、不揮発性を含む)を組み合わせて使用することが好ましい。シリコーンエラストマー球状粉体の例としては、例えば東レ・ダウコーニングシリコーン社製のトレフィルE505C、トレフィルE506C、トレフィルE507などが挙げられる。
【0023】
油剤としては、通常化粧料に用いられる揮発性、不揮発性の油剤、溶剤、または樹脂が挙げられ、常温で液体、ペースト、固体であっても構わないが、ハンドリングに優れる液体が好ましい。油剤の例としては、例えばセチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノールなどの高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸などの脂肪酸、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチルなどのエステル類、流動パラフィン、ワセリン、スクワランなどの炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウなどのロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油などの油脂、エチレン・α−オレフィン・コオリゴマーなどが挙げられる。
【0024】
また、別の形態の油剤の例としては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アモジメチコーン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴムなどのシリコーン化合物、パーフルオロポリエーテル、フッ化ピッチ、フルオロカーボン、フルオロアルコールなどのフッ素化合物が挙げられる。
【0025】
溶媒の例としては、精製水、環状シリコーン、エタノール、軽質流動イソパラフィン、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N−メチルピロリドン、フルオロアルコール、揮発性直鎖状シリコーン、次世代フロンなどが挙げられる。
【0026】
界面活性剤としては、例えばアニオン型界面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活性剤、ベタイン型界面活性剤を用いることができる。
【0027】
生理活性成分としては、ビタミン類、美白剤、血行促進剤、サンタン剤、セラミド類、ハイビスカス抽出物以外の各種植物抽出物、引き締め成分、生薬、漢方薬などが挙げられる。特に特開平10−36279号に記載してあるような各種生理活性成分との組み合わせが好ましい。
【0028】
本発明の紫外線防御化粧料としては、例えばサンスクリーン剤、化粧下地料、乳液、ローション、クリーム、美容液、コンシーラー、ファンデーション、口紅、アイシャドウ、チーク、ネイルカラー、フィルターカラーが挙げられる。
【0029】
【実施例】
以下、実施例および比較例によって本発明を詳細に説明する。
また、ハイビスカス抽出物の紫外線吸収能測定、実施例および比較例で用いた化粧料の各種特性に対する評価方法などを以下に示す。
【0030】
(1)ハイビスカス抽出物の紫外線吸収能測定
ハイビスカスの花をエタノールと水の混合液(50重量%)で抽出した抽出液(固形分換算3.2重量%濃度)について、分光光度計で吸光度を測定した結果を図1に示す。図1から明らかなようにハイビスカス抽出液は紫外線吸収能を有する。
【0031】
(2)紫外線防御・抗炎症効果
実施例および比較例の化粧料を日本化粧品工業会のSPF測定法基準に準拠して測定した。すなわち、製品を塗らない肌と塗った肌に、人工太陽光を一定時間ずつ照射し、翌日に「日焼けの炎症」をおこしたか調べ、製品を塗った皮膚の日焼けに要する最小紫外線量を、塗らなかった皮膚の日焼けに要する最小紫外線量で除した値をSPF値とした。n=10でSPFの測定を実施した。
実施例と比較例のSPF値の関係から、表1に示す基準に従って評価を行った。
【0032】
【表1】
Figure 0004264143
【0033】
(3)安全性
パネラー10名の腕に製品を塗布し、紫外線の当たる環境で計2日間活動してもらった。ついで2週間後、再度製品を腕に塗布してもらい、翌日かぶれ、紅斑等の症状が発生したか否かを観察した。尚、試験途中に異常が発生した場合はその段階で試験を中止した。
【0034】
実施例1
ハイビスカスの花の1,3−ブチレングリコール溶液(感作源除去タイプ、固形分換算4.5重量%濃度)を用い、微粒子金属酸化物としてメチルハイドロジェンポリシロキサン3重量%にて被覆・加熱処理したシリカ処理微粒子酸化亜鉛(平均一次粒子径30nm)と、同処理をしたシリカ・アルミナ処理微粒子酸化チタン(平均一次粒子径17nm)を用い、また紫外線吸収樹脂パウダーとして4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを粉末重量の10重量%含んだメタクリル樹脂パウダーを用いて、表2の処方によりサンスクリーン剤を得た。尚、配合量の単位は重量%である。
【0035】
【表2】
Figure 0004264143
【0036】
成分A、成分Bを別々に80℃にて混合した。撹拌しながら、成分Bを成分Aに混合し、放冷した後、遮光容器に充填して製品とした。
【0037】
比較例1
実施例1のハイビスカス抽出液(1,3−ブチレングリコールベース)の代わりに、1,3−ブチレングリコールを用いた他は全て実施例1と同様にしてサンスクリーン剤を製造した。
【0038】
以下、表3に紫外線防御効果に関する評価結果を、表4に安全性に関する評価結果を示す。
【0039】
【表3】
Figure 0004264143
【0040】
【表4】
Figure 0004264143
【0041】
表3の結果より、実施例は比較例と比べてより高いSPF値を得ることができた。これはハイビスカス抽出液の紫外線吸収効果、紫外線照射時の紅斑の抑制効果(抗炎症作用)が機能したものと考えられる。また、表4の結果より、実施例、比較例ともに紫外線照射時の安全性に優れており、実用上でも安全性に問題は無いことが判る。また、実用試験の結果、本製品を使用した場合、製品を落とした後に肌が滑らかに感じられるなどの使用上の効果が認められる場合があることが判った。
【0042】
【発明の効果】
以上のことから、本発明は、ハイビスカスの花、または花の乾燥物を、水、アルコール、多価アルコールから選ばれる水溶性溶媒、これらの混合溶媒で抽出した抽出物を配合することで、紫外線防御効果および抗炎症作用に優れた紫外線防御化粧料が得られることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハイビスカス抽出物の吸光度を示す図である。

Claims (6)

  1. ハイビスカスの花、または花の乾燥物を、水、アルコール、多価アルコールから選ばれる水溶性溶媒、これらの混合溶媒で抽出した抽出物を含有することを特徴とする紫外線防御化粧料(但し、アロエ水を含有する場合を除く)
  2. ハイビスカスの花、または花の乾燥物を、水、アルコール、多価アルコールから選ばれる水溶性溶媒、これらの混合溶媒で抽出した抽出物と、平均一次粒子径が5〜100nmの範囲にあり紫外線防御効果を有する微粒子金属酸化物の一種以上とを含有することを特徴とする紫外線防御化粧料。
  3. ハイビスカスの花、または花の乾燥物を、水、アルコール、多価アルコールから選ばれる水溶性溶媒、これらの混合溶媒で抽出した抽出物と、平均一次粒子径が5〜100nmの範囲にあり紫外線防御効果を有する微粒子金属酸化物の一種以上と、有機系紫外線吸収剤の一種以上とを含有することを特徴とする紫外線防御化粧料。
  4. 微粒子金属酸化物の表面がシリコーン、シラン、フッ素化合物、アミノ酸系化合物、金属石鹸から選ばれる一種以上の表面処理剤により撥水化処理されていることを特徴とする請求項2または請求項3記載の紫外線防御化粧料。
  5. 有機系紫外線吸収剤がポリマー粉末中に封止されたものであることを特徴とする請求項3記載の紫外線防御化粧料。
  6. 有機系紫外線吸収剤がパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンから選ばれる一種以上であることを特徴とする請求項3または請求項5記載の紫外線防御化粧料。
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