JP4261452B2 - 車両用前照灯 - Google Patents

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Description

本願発明は、いわゆるプロジェクタ型の車両用前照灯に関するものである。
一般に、プロジェクタ型の車両用前照灯は、車両前後方向に延びる光軸上に投影レンズが配置されるとともに、その後側焦点よりも後方側に光源が配置されており、この光源からの光をリフレクタにより光軸寄りに反射させるように構成されている。そして、このプロジェクタ型の車両用前照灯によりロービーム用配光パターンを形成する場合には、投影レンズの後側焦点近傍において光軸近傍に上端縁が位置するように配置されたシェードにより、リフレクタからの反射光の一部を遮蔽して、ロービーム用配光パターンの上端部に所定のカットオフラインを形成するようになっている。
その際「特許文献1」には、光源の前方斜め下方に第1付加リフレクタを配置するとともに、光源の上方に第2付加リフレクタをリフレクタと隣接するように配置することにより、光源からの光を第1付加リフレクタおよび第2付加リフレクタで順次反射させる構成とした上で、第1付加リフレクタと第2付加リフレクタとの間にシャッタを配置することにより、第1付加リフレクタからの反射光が第2付加リフレクタに入射するのを阻止し得るように構成されたプロジェクタ型の車両用前照灯が記載されている。
特開2001−229715号公報
車両用前照灯からの光照射による車両前方路面の視認性向上を図るためには、同じロービーム用配光パターンであっても、車両走行状況に応じて複数種類の配光パターンを形成できるようにすることが好ましい。
上記「特許文献1」に記載された車両用前照灯においては、シャッタを開閉することにより、通常のロービーム用配光パターンと、このロービーム用配光パターンに第1および第2付加リフレクタで順次反射した光により形成される配光パターンが付加されたロービーム用配光パターンと、の2種類のモードでロービーム用配光パターンを形成することができるが、次のような問題がある。
すなわち、上記「特許文献1」に記載された車両用前照灯においては、第1および第2付加リフレクタで2回の反射が行われ、しかもこの反射光は投影レンズを透過せずに前方へ向けて照射されるようになっているので、その照射光制御を精度良く行うことができない、という問題がある。また、第1および第2付加リフレクタで順次反射した光により形成される配光パターンは、リフレクタで反射して投影レンズを透過した光源からの光により形成されるロービーム用配光パターンとは性質が異なったものとなるので、モード切換えの際に違和感が生じてしまうという問題がある。
このような問題は、ハイビーム用配光パターン等を形成する場合においても、同様に生じ得る問題である。
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、プロジェクタ型の車両用前照灯において、2種類のモードで配光パターンを形成し得る構成とした上で、その照射光制御を精度良く行うことができるとともに、モード切換えの際の違和感を最小限に抑えることができる車両用前照灯を提供することを目的とするものである。
本願発明は、リフレクタの一部を分離してこれを可動式とした上で、その後方近傍に所定の付加リフレクタを配置するとともに、この付加リフレクタからの反射光を投影レンズを透過させる構成とすることにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
すなわち、本願発明に係る車両用前照灯は、
車両前後方向に延びる光軸上に配置された投影レンズと、この投影レンズの後側焦点よりも後方側に配置された光源と、この光源からの光を前方へ向けて上記光軸寄りに反射させるリフレクタと、を備えてなる車両用前照灯において、
上記リフレクタの一部が、可動反射部として該リフレクタにおける他の一般反射部から分離して所定方向へ移動し得るように構成されており、
上記可動反射部の後方近傍に、該可動反射部が上記一般反射部から分離して上記所定方向へ移動したとき、該可動反射部と上記一般反射部との隙間を通して上記光源からの光を入射させ、この入射光を前方へ向けて上記光軸寄りに反射させる付加リフレクタが設けられており、
上記付加リフレクタが、該付加リフレクタで反射した光源からの光を上記投影レンズに入射させるように構成されている、ことを特徴とするものである。
本願発明に係る車両用前照灯からの光照射により形成される配光パターンは、ロービーム用配光パターンであってもよいし、ハイビーム用配光パターンであってもよいし、それ以外の配光パターンであってもよい。
上記「光源」の種類は特に限定されるものではなく、例えば、放電バルブの放電発光部やハロゲンバルブのフィラメント等が採用可能である。また、この「光源」は、投影レンズの後側焦点よりも後方側に配置されたものであれば、その具体的な位置や向き等の具体的構成は特に限定されるものではない。
上記「可動反射部」は、リフレクタの一部であって、該リフレクタにおける他の一般反射部から分離して所定方向へ移動し得るように構成されたものであれば、その具体的な位置や大きさあるいは反射面形状等は特に限定されるものではない。 上記可動反射部の「移動」の態様は、特に限定されるものではなく、例えば直線運動による移動あるいは回動運動による移動等が採用可能である。また、この「移動」の態様は、分離前の第1の位置とこの位置から上記所定方向に所定量移動した第2の位置との2つの位置のみを採り得るように移動する態様であってもよいし、これら2つの位置の間における少なくとも1つの位置を段階的にあるいは無段階に採り得るように移動する態様であってもよい。
上記「所定方向」の具体的な方向は特に限定されるものではなく、例えば、下方向や上方向あるいは左右いずれかの方向等が採用可能である。
上記「付加リフレクタ」は、可動反射部の後方近傍に設けられ、該可動反射部が一般反射部から分離して上記所定方向へ移動したとき、これら両反射部の隙間を通して光源からの光を入射させ、この入射光を前方へ向けて光軸寄りに反射させるように構成されたものであれば、その大きさや具体的な反射面形状等は特に限定されるものではない。
上記構成に示すように、本願発明に係る車両用前照灯はプロジェクタ型の車両用前照灯として構成されているが、そのリフレクタの一部が、可動反射部として該リフレクタにおける他の一般反射部から分離して所定方向へ移動し得るように構成されており、また、この可動反射部の後方近傍には、該可動反射部が一般反射部から分離して所定方向へ移動したとき、該可動反射部と一般反射部との隙間を通して光源からの光を入射させ、この入射光を前方へ向けて光軸寄りに反射させる付加リフレクタが設けられているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、可動反射部が分離前の第1の位置にある状態では、該可動反射部および一般反射部からの反射光を、投影レンズを介して前方へ照射することにより、第1の配光パターンを形成することができ、可動反射部が第1の位置から所定量下方に移動した第2の位置に移動した状態では、一般反射部および付加リフレクタからの反射光を、投影レンズを介して前方へ照射することにより(その際、可動反射部の移動量によっては、さらに該可動反射部からの反射光が付加されることにより)、第2の配光パターンを形成することができる。このとき、付加リフレクタの反射面形状を適当な形状に設定しておくことにより、第2の配光パターンを第1の配光パターンとは異なった形状や光度分布を有するものとすることができる。さらに、これら第1の位置と第2の位置との間の中間位置にある状態では、第1の配光パターンと第2の配光パターンとの中間的な配光パターンを形成することができる。
その際、付加リフレクタは、光源からの光を直接反射させるようになっており、しかもこの反射光は投影レンズを透過して前方へ向けて照射されるようになっているので、その照射光制御を精度良く行うことができ、また、これにより形成される配光パターンを、リフレクタで反射して投影レンズを透過した光源からの光により形成される配光パターンと性質が同じものとすることができる。
したがって本願発明によれば、プロジェクタ型の車両用前照灯において、2種類のモードで配光パターンを形成し得る構成とした上で、その照射光制御を精度良く行うことができるとともに、モード切換えの際の違和感を最小限に抑えることができる。しかも、このような上記作用効果を、灯具をコンパクトに構成可能とした上で実現することができる。
さらに本願発明においては、光反射制御機能を有する可動反射部の移動によりモード切換えを行う構成となっているので、従来のようにシャッタの開閉によりモード切換えを行うようにした場合に比して、光源からの光を有効に利用することができる。
上記構成において、付加リフレクタが、投影レンズの後側焦点近傍への集光性が高い反射面形状を有する構成とすれば、この付加リフレクタからの反射光により形成される配光パターンを可動反射部からの反射光により形成される配光パターンに比して明るいスポット状の配光パターンとして形成することができる。そしてこれにより、第2の位置では第1の位置よりも遠方視認性を高めることができる。
ここで「後側焦点近傍への集光性が高い反射面形状」とは、付加リフレクタで反射した光源からの光の後側焦点近傍への集光性が、リフレクタの可動反射部で反射した光源からの光の後側焦点近傍への集光性に比して高い反射面形状を意味するものであって、その具体的な形状は特に限定されるものではなく、例えば、光源近傍の点を第1焦点とするとともに投影レンズの後側焦点近傍の点を第2焦点とする略回転楕円面形状等が採用可能である。
上記構成において、可動反射部の移動の態様が特に限定されないことは上述したとおりであるが、この移動が、光源近傍の点を回動中心とする回動運動によって行われる構成とすれば、第2の位置において、可動反射部からの反射光の一部を投影レンズに入射させて、これを前方へ照射することができるので、第1の位置と第2位置とのモード切換え時に配光パターンが大きく乱れてしまうのを未然に防止することができる。
上記構成において、光源を、光軸から下方に離れた位置において該光軸の側方からリフレクタに挿入固定された光源バルブの発光部で構成すれば、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、光軸の側方から光源バルブがリフレクタに挿入固定される構成とすることにより、灯具の前後長を短くしてそのコンパクト化を図ることができる。また、光軸から下方に離れた位置で光源バルブの挿入固定が行われる構成とすることにより、リフレクタの反射面における光軸側方領域を配光制御用として有効に利用することができる。すなわち、この光軸側方領域からの反射光により配光パターンの拡散領域を形成して、この拡散領域に十分な明るさを確保することができる。
その際、光源バルブの挿入固定位置の光軸からの下方変位量は特に限定されるものではない。その際、リフレクタの反射面における光軸近傍領域で反射した光源バルブからの光が該光源バルブによって遮蔽されてしまうのを未然に防止する観点からは、下方変位量を10mm以上の値に設定することが好ましく、15mm以上の値に設定することがより好ましい。一方、光源バルブからリフレクタの反射面への入射光束を十分に確保する観点からは、下方変位量を30mm以下の値に設定することが好ましい。
この場合において、可動反射部を光源の略真後ろに配置するとともに、該可動反射部の上端縁と一般反射部の下端縁との分離位置を光軸と略同じ高さの位置に設定すれば、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、可動反射部を光源の略真後ろに配置することにより、一般反射部、可動反射部および付加リフレクタのいずれに関しても、光源からの光に対する十分な入射光束を確保することができる。また、可動反射部の上端縁と一般反射部の下端縁との分離位置を、光軸と略同じ高さの位置に設定することにより、光軸よりも上方の反射領域をすべて一般反射部として確保することができる。したがって、この一般反射部からの反射光により基本的な配光パターンを、その拡散領域が十分明るい配光パターンとして形成することができる。
上記構成において、光源を、光軸上においてリフレクタに後方側から挿入固定された光源バルブの発光部で構成するとともに、可動反射部を光軸の略真上に配置すれば、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、光源が光軸上において前後方向に延びる線分光源として構成されている場合には、リフレクタにおける光軸の略真上の反射領域で反射した光源からの光によって形成される該光源の反転投影像は、略縦長矩形状の反転投影像となり、配光パターンの中心領域から下端周縁領域まで延びるように形成されることとなり、これにより車両前方路面の近距離領域が明るく照射されることとなる。そこで、リフレクタの可動反射部を光軸の略真上に配置して、その移動により略縦長矩形状の反転投影像の位置および大きさを変化させ得る構成とすれば、配光パターンの下端周縁領域を暗くするとともに中心光度を高めることができる。そしてこれにより、車両前方路面の近距離領域を過剰に明るくしてしまうことなく、その遠距離領域を十分に明るくすることができるので、遠方視認性を十分に高めることができる。
上記構成において、投影レンズの後方側焦点近傍に、リフレクタからの反射光の一部を遮蔽するためのシェードを、その上端縁が光軸近傍に位置するように配置すれば、上端縁にカットオフラインを有するロービーム用配光パターンを形成することができる。しかもその際、付加リフレクタは、該付加リフレクタで反射した光源からの光を投影レンズに入射させるように構成されているので、該第1付加リフレクタからの反射光により形成される配光パターンについても、その上端縁に上記カットオフラインを有するものとすることができ、これにより対向車ドライバにグレアを与えてしまうことなく遠方視認性向上を図ることができる。
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の一実施形態に係る車両用前照灯を示す側断面図である。
同図に示すように、本実施形態に係る車両用前照灯10は、ランプボディ12とその前端開口部に取り付けられた素通し状の透光カバー14とで形成される灯室内に、車両前後方向に延びる光軸Axを有する灯具ユニット20が、エイミング機構50を介して上下方向および左右方向に傾動可能に収容されてなっている。
そして、このエイミング機構50によるエイミング調整が完了した段階では、灯具ユニット20の光軸Axは、車両前後方向に対して0.5〜0.6°程度下向きの方向に延びるようになっている。
図2および3は、灯具ユニット20を単品で示す側断面図であり、図4および5は、灯具ユニット20を単品で示す平断面図である。
これらの図にも示すように、灯具ユニット20は、プロジェクタ型の灯具ユニットであって、光源バルブ22と、リフレクタ24と、ホルダ26と、投影レンズ28と、シェード32と、付加リフレクタ34とを備えてなっている。
投影レンズ28は、前方側表面が凸面で後方側表面が平面の平凸レンズからなり、光軸Ax上に配置されている。そして、この投影レンズ28は、その後方側焦点Fを含む焦点面上の像を反転像として前方へ投影するようになっている。
光源バルブ22は、放電発光部を光源22aとするメタルハライドバルブ等の放電バルブであって、その光源22aはバルブ中心軸Ax1方向に延びる線分光源として構成されている。そして、この光源バルブ22は、投影レンズ28の後方側焦点Fよりも後方側でかつ光軸Axから下方に離れた位置(例えば光軸Axから20mm程度下方に離れた位置)において、光軸Axの右側方からリフレクタ24に挿入固定されている。この挿入固定は、バルブ中心軸Ax1を光軸Axと直交する鉛直面内において水平方向に延びるように設定した状態で、光源22aの発光中心を光軸Axの鉛直下方に位置決めするようにして行われている。
リフレクタ24は、光源22aの略真後ろに位置する可動反射部24Aと、これ以外の一般反射部24Bとからなり、光源22aからの光を前方へ向けて光軸Ax寄りに反射させるように構成されている。具体的には、可動反射部24Aの反射面24a1と一般反射部24Bの反射面24a2とは、連続的な表面形状で形成されている。その際、これら反射面24a1、24a2は、略楕円状の断面形状を有しており、その離心率は鉛直断面から水平断面へ向けて徐々に大きくなるように設定されている。そしてこれにより、図2および4に示すように、これら反射面24a1、24a2で反射した光源22aからの光を、鉛直断面内においては後方側焦点F近傍に略収束させるとともに、水平断面内においてはその収束位置をかなり前方へ移動させるようになっている。
可動反射部24Aの反射面24a1は、灯具ユニット正面視において横長矩形状の外形形状を有しており、この可動反射部24Aを上方および左右両側から囲むようにして一般反射部24Bの反射面24a2が形成されている。その際、可動反射部24Aの反射面24a1は、光軸Axの左右両側に各々20mm程度の範囲で、かつ光軸Axの高さからその下方25mm程度までの範囲にわたって形成されている。
一般反射部24Bの下部右側領域には、バルブ挿入固定部24bがその反射面24a2から突出するようにして形成されており、このバルブ挿入固定部24bの左側面部にはバルブ挿入孔24cが形成されている。そして、このリフレクタ24は、その3箇所に形成されたエイミングブラケット24dにおいて、エイミング機構50を介してランプボディ12に支持されている。
可動反射部24Aは、一般反射部24Bから分離して下方へ移動し得るように構成されている。すなわち、この可動反射部24Aの下端部には、光源22aの前方近傍(例えばバルブ中心軸Ax1に対して10mm程度前方)まで延びるブラケット24eが一体的に形成されており、このブラケット24eの前端部には、車幅方向に延びる回動軸部材36が圧入固定されている。そして、可動反射部24Aは、この回動軸部材36と共にその軸線回りに、図1において実線で示す第1の位置(すなわち可動反射部24Aが一般反射部24Bから分離していない位置)から、同図において2点鎖線で示す第2の位置(すなわち可動反射部24Aが一般反射部24Bから分離して下方へ最も移動した位置)まで回動し得るようになっている。この回動運動は、一般反射部24Bの底面壁に固定されたステッピングモータ40の駆動により、無段階で(あるいは段階的に)行われるようになっている。
図2および4は、可動反射部24Aが第1の位置にある状態での光源22aからの光の光路を示しており、図3および5は、可動反射部24Aが第2の位置にある状態での光源22aからの光の光路を示している。また、図6は、可動反射部24Aが第1の位置と第2の位置との中間の第3の位置にある状態での光源22aからの光の光路を示している。
付加リフレクタ34は、リフレクタ24の可動反射部24Aの後方近傍に設けられており、該リフレクタ24の一般反射部24Bと一体的に形成されている。この付加リフレクタ34の反射面34aは、灯具ユニット正面視において横長矩形状の外形形状を有しており、光軸Axの左右両側に各々20mm程度の範囲で、光軸Axの高さからその下方20mm程度までの範囲にわたって形成されている。そして、この付加リフレクタ34は、リフレクタ24の可動反射部24Aがその一般反射部24Bから分離して下方へ移動したとき、両反射部24A、24Bの隙間を通して光源22aからの光を入射させ、この入射光を前方へ向けて光軸Ax寄りに反射させるようになっている。
その際、この付加リフレクタ34の反射面34aは、投影レンズ28の後側焦点F近傍への集光性が高い表面形状を有している。具体的には、この反射面34aの表面形状は、光源22aの発光中心を第1焦点とするとともに投影レンズ28の後方側焦点Fを第2焦点とする回転楕円面形状に設定されている。
ホルダ26は、リフレクタ24の前端開口部から前方へ向けて略筒状に延びるように形成されており、その後端部においてリフレクタ24に固定支持されるとともに、その前端部において投影レンズ28を固定支持している。
シェード32は、ホルダ26の内部空間における略下半部に位置するようにして、該ホルダ26と一体で形成されている。このシェード32は、その上端縁32aが投影レンズ28の後方側焦点Fを通るように形成されており、これによりリフレクタ24の反射面24a1、24a2あるいは付加リフレクタ34の反射面34aからの反射光の一部を遮蔽して、投影レンズ28から前方へ出射する上向き光の大半を除去するようになっている。
このシェード32の後面には、後方へ突出する左右1対のブラケット32bが形成されており、これら両ブラケット32bの後端部において回動軸部材36の両端部を支持するようになっている。この回動軸部材36の右端部には、セクタギヤ38が固定されており、このセクタギヤ38は、ステッピングモータ40の出力軸に固定されたピニオン42と噛み合うように配置されている。そして、このセクタギヤ38は、ステッピングモータ40の駆動により、回動軸部材36と共に回動し、これにより可動反射部24Aを回動させるようになっている。
このステッピングモータ40の駆動は、車両走行状態に応じて図示しないコントロールユニットからの制御信号に基づいて行われるようになっている。具体的には、可動反射部24Aの回動位置を、例えば、40km/h以下の低車速領域では第1の位置に固定するとともに、80km/h以上の高車速領域では第2の位置に固定し、さらに、40〜80km/hの中車速領域では、その車速の増大に応じて第1の位置寄りの位置から第2の位置寄りの位置まで徐々に変化させるようになっている。
図2および4に示すように、可動反射部24Aが第1の位置にある状態では、可動反射部24Aの反射面24a1および一般反射部24Bの反射面24a2からの反射光のみが前方へ照射されることとなる。
一方、図3および5に示すように、可動反射部24Aが第2の位置にある状態では、可動反射部24Aと一般反射部24Bとの隙間を通して光源22aからの光が付加リフレクタ34の反射面34aに入射するので、可動反射部24Aの反射面24a1および一般反射部24Bの反射面24a2からの反射光に加えて付加リフレクタ34の反射面34aからの反射光が前方へ照射されることとなる。ただし、可動反射部24Aは下方へ移動しているので、その反射面34aの上部領域への入射光のみが該反射面34aからの反射光として投影レンズ28に入射することとなる。
その際、可動反射部24Aの移動は、光源22aの前方近傍において車幅方向に延びる回動軸部材36を回動中心とする回動運動によって行われるようになっているので、可動反射部24Aからの反射光の向きは第1の位置と第2の位置とで略同じ向きとなる。すなわち、可動反射部24Aが第2の位置にある状態でのその上部領域からの反射光の向きは、可動反射部24Aが第1の位置にある状態でのその下部領域からの反射光の向きと略同じ向きとなる。
また、付加リフレクタ34は、その反射面34aが、光源22aの発光中心を第1焦点とするとともに投影レンズ28の後方側焦点Fを第2焦点とする回転楕円面形状に設定されているので、該反射面34aからの反射光は後方側焦点Fに収束する。
図6に示すように、可動反射部24Aが第3の位置にある状態でも、可動反射部24Aと一般反射部24Bとの隙間を通して光源22aからの光が付加リフレクタ34の反射面34aに入射するので、可動反射部24Aの反射面24a1および一般反射部24Bの反射面24a2からの反射光に加えて付加リフレクタ34の反射面34aからの反射光が前方へ照射されることとなる。その際、可動反射部24Aが第2の位置にある状態に比してその下方移動量は少ないので、付加リフレクタ34の反射面34aからの反射光は比較的少なく、可動反射部24Aの反射面24a1からの反射光は比較的多くなる。
図7〜9は、車両用前照灯10から前方へ照射される光により灯具前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンを透視的に示す図である。
図7は、可動反射部24Aが第1の位置にある状態で形成される第1のロービーム用配光パターンPL1を示しており、図8は、可動反射部24Aが第2の位置にある状態で形成される第2のロービーム用配光パターンPL2を示しており、図9は、可動反射部24Aが第3の位置にある状態で形成される第3のロービーム用配光パターンPL3を示している。
これら第1、第2および第3のロービーム用配光パターンPL1、PL2、PL3は、いずれも左配光のロービーム用配光パターンであって、その上端縁に水平カットオフラインCL1とこの水平カットオフラインCL1から所定角度(例えば15°程度)で立ち上がる斜めカットオフラインCL2とを有しており、両カットオフラインCL1、CL2の交点であるエルボ点Eの位置は、灯具正面方向の消点であるH−Vの0.5〜0.6°程度下方の位置に設定されている。そして、これら各ロービーム用配光パターンPL1、PL2、PL3においては、エルボ点Eをやや左寄りに囲むようにして高光度領域であるホットゾーンHZが形成されている。なお、これら各ロービーム用配光パターンPL1、PL2、PL3において、その輪郭を示す曲線と略同心状に形成された複数の曲線は等照度曲線であって、配光パターンがその外周縁からホットゾーンHZへ向けて徐々に明るくなることを示している。
その際、図7に示すように、第1のロービーム用配光パターンPL1は、可動反射部24Aの反射面24a1および一般反射部24Bの反射面24a2からの反射光によって形成される基本配光パターンP01と一致する。
一方、図8に示すように、第2のロービーム用配光パターンPL2は、可動反射部24Aの反射面24a1および一般反射部24Bの反射面24a2からの反射光によって形成される基本配光パターンP02と、付加リフレクタ34の反射面34aからの反射光によって形成される付加配光パターンPA2との合成配光パターンとして形成される。その際、可動反射部24Aが第2の位置にある状態では、該可動反射部24Aが第1の位置にある状態での、その反射面24a1の上部領域からの反射光が得られなくなるので、基本配光パターンP02は、可動反射部24Aが第1の位置にあるときに形成される基本配光パターンP01(図8においてその等照度曲線を2点鎖線で示す)に比して、その手前側領域が暗いものとなっている。また、付加リフレクタ34の反射面34aからの反射光は、後方側焦点Fに収束するようになっているので、付加配光パターンPA2は、エルボ点Eを囲む横長のスポット状の集光用配光パターンとして形成され、これによりホットゾーンHZを一層明るいものとするようになっている。
また、図9に示すように、第3のロービーム用配光パターンPL3は、可動反射部24Aの反射面24a1および一般反射部24Bの反射面24a2からの反射光によって形成される基本配光パターンP03と、付加リフレクタ34の反射面34aからの反射光によって形成される付加配光パターンPA3との合成配光パターンとして形成される。その際、可動反射部24Aが第3の位置にある状態では、第2の位置にあるときよりもその反射面24a1の上部領域からの反射光が多くなるので、基本配光パターンP03はその手前側領域が基本配光パターンP02の場合に比して明るいものとなるが、付加配光パターンPA3は付加配光パターンPA2よりもある程度暗いものとなる。
以上詳述したように、本実施形態に係る車両用前照灯10は、ロービーム用配光パターンPLを形成するための光照射を行うプロジェクタ型の車両用前照灯として構成されているが、その光源バルブ22は車両前後方向に延びる光軸Axの側方からリフレクタ24に挿入固定されているので、灯具の前後長を短くしてそのコンパクト化を図ることができる。
その際、光源バルブ22の挿入固定は、光軸Axから下方に離れた位置で行われているので、リフレクタ24の反射面24a、24a2における光軸側方領域を配光制御用として有効に利用することができる。そして、この光軸側方領域からの反射光によりロービーム用配光パターンPL1、PL2、PL3の拡散領域を形成して、この拡散領域に十分な明るさを確保することができる。
また、リフレクタ24において光源22aの略真後ろに位置する可動反射部24Aは、該リフレクタ24の一般反射部24Bから分離して下方へ移動し得るように構成されており、この可動反射部24Aの後方近傍には、該可動反射部24Aが一般反射部24Bから分離して下方へ移動したとき、両反射部24A、24Bの隙間を通して光源22aからの光を入射させ、この入射光を前方へ向けて光軸Ax寄りに反射させる付加リフレクタ34が設けられているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、可動反射部24Aが分離前の第1の位置にある状態では、該可動反射部24Aおよび一般反射部24Bからの反射光により、第1のロービーム用配光パターンPL1を形成することができ、可動反射部24Aが第1の位置から所定量下方に移動した第2の位置に移動した状態では、一般反射部24Bおよび付加リフレクタ34からの反射光ならびに可動反射部24Aからの反射光により、第2のロービーム用配光パターンPL2を形成することができる。さらに、これら第1の位置と第2の位置との間の第3の位置にある状態では、第1のロービーム用配光パターンPL1と第2のロービーム用配光パターンPL2との中間的な第3のロービーム用配光パターンPL3を形成することができる。
このように本実施形態においては、プロジェクタ型の車両用前照灯において、側方挿入型の灯具構成を採用した場合であっても、ロービーム用配光パターンPL1、PL2、PL3の拡散領域の明るさを十分に確保することができ、かつ車両走行状況に応じたロービーム用配光パターンPL1、PL2、PL3を形成するように光照射を行うことができる。
しかも本実施形態においては、可動反射部24Aの移動が、光源22aの前方近傍において車幅方向に延びる回動軸部材36を回動中心とする回動運動によって行われるようになっているので、可動反射部24Aからの反射光の向きが第1の位置と第2の位置とで略同じ向きになるように設定することができ、これによりロービーム用配光パターンPL1、PL2、PL3が大きく乱れてしまうのを未然に防止することができる。
また本実施形態においては、付加リフレクタ34の反射面形状が、光源22aの発光中心を第1焦点とするとともに後方側焦点F1を第2焦点とする回転楕円面形状に設定されているので、付加リフレクタ34からの反射光により形成される付加配光パターンPA2、PA3をスポット状の集光用配光パターンとして形成することができる。しかも、付加配光パターンPA2、PA3は、ロービーム用配光パターンPL1、PL2、PL3のエルボ点E近傍に形成されるようになっているので、これにより遠方視認性を高めることができる。
特に本実施形態においては、光源22aがバルブ中心軸Ax1方向に延びる線分光源として構成されているので、バルブ中心軸Ax1と直交する方向へ向かう最も光度が高い光線束を、該光源22aの略真後ろに位置する付加リフレクタ34に入射させることができ、これにより付加配光パターンPA2、PA3を一層明るいものとすることができる。
しかも本実施形態においては、光源22aがバルブ中心軸Ax1方向に延びる線分光源として構成されているので、付加配光パターンPA2、PA3を横長の集光用配光パターンとして形成することができる。そしてこれにより、車両前方路面の近距離領域を過剰に明るくしてしまうことなく、その遠距離領域を十分に明るくすることができるので、遠方視認性を一層高めることができる。
さらに本実施形態においては、高車速領域で形成されるロービーム用配光パターンPL2は、低車速領域で形成されるロービーム用配光パターンPL1に比して、付加配光パターンPA2が付加される反面、その基本配光パターンP02に関しては基本配光パターンP01に比して手前側領域が暗いものとなるので、遠方視認性を効果的に高めることができる。また、中車速領域で形成されるロービーム用配光パターンPL3は、低車速領域で形成されるロービーム用配光パターンPL1に比して、付加配光パターンPA2よりも暗い付加配光パターンPA3が付加される反面、その基本配光パターンP03に関してはその手前側領域が基本配光パターンP01、P02の中間的な明るさとなるので、遠方視認性をある程度高めることができる。そしてこれにより、車速の増大に応じて徐々に遠方視認性を高めることができる。
また本実施形態においては、可動反射部24Aの上端縁と一般反射部24Bとの分離位置が、光軸Axと略同じ高さの位置に設定されているので、光軸Axよりも上方の反射領域を一般反射部24Bとして確保することができ、この一般反射部24Bからの反射光により基本配光パターンP01、P02、P03を、その拡散領域が十分明るい配光パターンとして容易に形成することができる。一方、可動反射部24Aあるいは付加リフレクタ34への入射光束も十分に確保することができる。
本実施形態においては、投影レンズ28の後方側焦点F近傍に、リフレクタからの反射光の一部を遮蔽するためのシェード32が、その上端縁を光軸Ax近傍に位置させるようにして配置されているので、上端縁に水平および斜めカットオフラインCL1、CL2を有するロービーム用配光パターンPL1、PL2、PL3を形成することができ、しかもその際、付加リフレクタ34からの反射光により水平および斜めカットオフラインCL1、CL2の近傍に付加配光パターンPA2、PA3を形成することができる。
また本実施形態においては、付加リフレクタ34が光源22aからの光を直接反射させるようになっており、しかもこの反射光は投影レンズ28を透過して前方へ向けて照射されるようになっているので、その照射光制御を精度良く行うことができ、また、これにより形成される配光パターンを、リフレクタ24で反射して投影レンズ28を透過した光源22aからの光により形成される配光パターンと性質が同じものとすることができる。そしてこれにより、本実施形態に係る車両用前照灯10を複数種類のモードで配光パターンを形成し得る構成とした上で、その照射光制御を精度良く行うようにすることができるとともに、モード切換えの際の違和感を最小限に抑えることができる。
さらに本実施形態においては、光反射制御機能を有する可動反射部24Aの移動によりモード切換えを行う構成となっているので、従来のようにシャッタの開閉によりモード切換えを行うようにした場合に比して、光源22aからの光を有効に利用することができる。
ところで、上記実施形態においては、付加リフレクタ34からの反射光により形成される付加配光パターンPA2、PA3がスポット状の集光用配光パターンであるものとして説明したが、付加リフレクタ34の反射面34aの表面形状を適宜変更することにより、これ以外の配光パターン(例えば左右方向に大きく拡散する広拡散用配光パターン等)を形成するようにすることも可能である。
また、上記実施形態においては、付加リフレクタ34が、リフレクタ24の一般反射部24Bと一体的に形成されているものとして説明したが、これと別体で形成されたものとしてもよい。
さらに、上記実施形態においては、光源バルブ22がリフレクタ24に対して真横の方向から挿入されているものとして説明したが、この真横の方向に対して多少挿入角度がずれていても、その上下方向あるいは前後方向のズレが30°程度以下であれば、上記実施形態と略同様の作用効果を得ることができる。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
図10は、本変形例に係る灯具ユニット120を示す側断面図である。
同図に示すように、この灯具ユニット120は、光源バルブ22の配置ならびにリフレクタ124および付加リフレクタ134の構成が、上記実施形態の灯具ユニット20と異なっており、これに伴い、ホルダ126の形状も一部異なっているが、それ以外の構成については上記実施形態の灯具ユニット20と同様である。
この灯具ユニット120においては、光源バルブ22が、そのバルブ中心軸を光軸Axと一致させるようにして、リフレクタ124の後頂部に形成された開口部124bに後方側から挿入固定されている。
また、リフレクタ124は、光軸Axの略真上の光源22aよりもやや後方に位置する可動反射部124Aと、これ以外の一般反射部124Bとからなり、光源22aからの光を前方へ向けて光軸Ax寄りに反射させるように構成されている。
その際、一般反射部124Bにおける光軸Axの略真上の光源22aよりもやや後方に位置する部分には、略横長矩形状の開口部124cが形成されている。そして、可動反射部124Aは、この開口部124cと略同一の外形形状を有しており、この開口部124cに臨むようにして、一般反射部124Bの背面側に近接配置されている。
これら可動反射部124Aおよび一般反射部124Bの反射面124a1、124a2は、略楕円状の断面形状を有しており、その離心率は鉛直断面から水平断面へ向けて徐々に大きくなるように設定されている。そしてこれにより、これら反射面124a1、124a2で反射した光源22aからの光を、鉛直断面内においては後方側焦点F近傍に略収束させるとともに、水平断面内においてはその収束位置をかなり前方へ移動させるようになっている。
可動反射部124Aは、同図において実線で示す第1の位置と、その前方斜め上方の2点鎖線で示す第2の位置との間で移動し得るように構成されている。この移動は、光源22aの前方近傍において左右方向に延びる軸線を中心とする回動運動として行われるようになっている。そして、この回動運動は、図示しないアクチュエータの駆動により、無段階で(あるいは段階的に)行われるようになっている。
付加リフレクタ134は、リフレクタ124の可動反射部124Aの後方近傍に設けられており、該リフレクタ124の一般反射部124Bと一体的に形成されている。この付加リフレクタ134の反射面134aは、一般反射部124Bの開口部124cと略同一の外形形状を有している。そして、この付加リフレクタ134は、リフレクタ124の可動反射部124Aがその一般反射部124Bから分離して前方斜め上方へ移動したとき、同図において2点鎖線で示すように、両反射部124A、124Bの隙間を通して光源22aからの光を入射させ、この入射光を前方へ向けて光軸Ax寄りに反射させるようになっている。
その際、この付加リフレクタ134の反射面134aは、投影レンズ28の後側焦点F近傍への集光性が高い表面形状を有している。具体的には、この反射面134aの表面形状は、光源22aの発光中心を第1焦点とするとともに投影レンズ28の後方側焦点F近傍の点を第2焦点とする回転楕円面形状に設定されている。
図11は、リフレクタ124の可動反射部124Aの反射面124a1および付加リフレクタ134の反射面134aで反射した光源22aからの光の光路を示すとともに、これら反射光によって形成される2つの反転投影像を示す図である。
同図において実線で示すように、可動反射部124Aの反射面124a1で反射した光は、シェード32の上端縁32aの上方近傍を通るようにして投影レンズ28に入射し、これによりエルボ点Eの近傍に位置する反転投影像Iaを形成する。
この反転投影像Iaは、光源22aが光軸Ax上において前後方向に延びる線分光源として構成されていることから、略縦長矩形状の像となる。その際、可動反射部124Aの反射面124a1からの反射光は、その一部がシェード32によって遮蔽されるので、この反転投影像Iaは、略縦長矩形状の像の上部がシェード32の上端縁32aの形状に沿って欠けたものとなり、これによりロービーム用配光パターンPL4の水平および斜めカットオフラインCL1、CL2におけるエルボ点E近傍部分を形成するようになっている。
一方、同図において2点鎖線で示すように、付加リフレクタ134の反射面134aで反射した光も、シェード32の上端縁32aの上方近傍を通るようにして投影レンズ28に入射し、これによりエルボ点Eの近傍に位置する反転投影像Ibを形成する。
この反転投影像Ibも、反転投影像Iaと同様、略縦長矩形状の像となり、その上部がシェード32の上端縁32aの形状に沿って欠けたものとなるが、この反転投影像Ibは、反転投影像Iaよりも小さくて明るい像となっており、また、反転投影像Iaよりも全体的に上方側に変位している。
このように反転投影像Ibが反転投影像Iaよりも小さて明るい像となるのは、付加リフレクタ134の反射面134aが、可動反射部124Aの反射面124a1よりも光源22aから離れた位置にあり、その反射面134a上の点に対する光源22aからの見込み角が、可動反射部124Aの反射面124a1上の点に対する光源22aからの見込み角よりも小さくなることによるものである。また、反転投影像Ibが反転投影像Iaよりも全体的に上方側に変位するのは、付加リフレクタ134の反射面134aが、投影レンズ28の後側焦点F近傍への集光性が高い表面形状を有していることによるものである。
本変形例の構成を採用した場合においても、上記実施形態と略同様の作用効果を得ることができる。
しかも、本変形例に係る灯具ユニット120のように、光源22aが光軸Ax上において前後方向に延びる線分光源として構成されている場合には、その光照射によって形成されるロービーム用配光パターンPL4は、そのエルボ点Eの下方に位置する部分が略縦長矩形状の反転投影像の重ね合わせにより形成されるので、本変形例のように、可動反射部124Aの移動により、略縦長矩形状の反転投影像の位置および大きさを変化させ得る構成とすることが極めて効果的である。
すなわち、可動反射部124Aが第2の位置にあるときに形成される反転投影像Ibは、反転投影像Iaよりも小さくて明るい像となっており、また反転投影像Iaよりも全体的に上方側に変位しているので、ロービーム用配光パターンPL4の下端周縁領域を暗くすることができる一方、エルボ点Eの近傍領域を明るくすることができる。そしてこれにより、車両前方路面の近距離領域を過剰に明るくしてしまうことなく、その遠距離領域を十分に明るくすることができるので、遠方視認性を十分に高めることができる。
なお、本変形例においては、可動反射部124Aが光軸Axの略真上に配置されているものとして説明したが、これ以外の位置に配置された構成とすることも可能である。例えば、本変形例の可動反射部124Aと同様の可動反射部が光軸Axの側方に配置された構成とし、その移動によりロービーム用配光パターンPL4の左右拡散角を変化させるようにすることが可能である。
本願発明の一実施形態に係る車両用前照灯を示す側断面図 上記車両用前照灯の灯具ユニットを単品で示す側断面図であって、リフレクタの可動反射部が第1の位置にある状態での光路を示す図 上記灯具ユニットを単品で示す側断面図であって、上記可動反射部が第2の位置にある状態での光路を示す図 上記灯具ユニットを単品で示す平断面図であって、上記可動反射部が第1の位置にある状態での光路を示す図 上記灯具ユニットを単品で示す平断面図であって、上記可動反射部が第2の位置にある状態での光路を示す図 上記灯具ユニットを単品で示す側断面図であって、上記可動反射部が第3の位置にある状態での光路を示す図 上記可動反射部が第1の位置にある状態で、上記車両用前照灯から前方へ照射される光により灯具前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンを透視的に示す図 上記可動反射部が第2の位置にある状態で、上記車両用前照灯から前方へ照射される光により上記仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンを透視的に示す図 上記可動反射部が第3の位置にある状態で、上記車両用前照灯から前方へ照射される光により上記仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンを透視的に示す図 上記実施形態の変形例に係る灯具ユニットを示す側断面図 上記変形例に係る灯具ユニットにおける光路および反転投影像を示す図
符号の説明
10 車両用前照灯
12 ランプボディ
14 透光カバー
20、120 灯具ユニット
22 光源バルブ
22a 光源
24、124 リフレクタ
24A、124A 可動反射部
24B、124B 一般反射部
24a1、24a2、34a、124a1、124a2、134a 反射面
24b バルブ挿入固定部
24c バルブ挿入孔
24d エイミングブラケット
24e ブラケット
26、126 ホルダ
28 投影レンズ
32 シェード
32a 上端縁
32b ブラケット
34、134 付加リフレクタ
36 回動軸部材
38 セクタギヤ
40 ステッピングモータ
42 ピニオン
50 エイミング機構
124b、124c 開口部
Ax 光軸
Ax1 バルブ中心軸
CL1 水平カットオフライン
CL2 斜めカットオフライン
E エルボ点
F 後方側焦点
HZ ホットゾーン
Ia、Ib 反転投影像
PA2、PA3 付加配光パターン
PL1、PL2、PL3、PL4 ロービーム用配光パターン
P01、P02、P03 基本配光パターン

Claims (7)

  1. 車両前後方向に延びる光軸上に配置された投影レンズと、この投影レンズの後側焦点よりも後方側に配置された光源と、この光源からの光を前方へ向けて上記光軸寄りに反射させるリフレクタと、を備えてなる車両用前照灯において、
    上記リフレクタの一部が、可動反射部として該リフレクタにおける他の一般反射部から分離して所定方向へ移動し得るように構成されており、
    上記可動反射部の後方近傍に、該可動反射部が上記一般反射部から分離して上記所定方向へ移動したとき、該可動反射部と上記一般反射部との隙間を通して上記光源からの光を入射させ、この入射光を前方へ向けて上記光軸寄りに反射させる付加リフレクタが設けられており、
    上記付加リフレクタが、該付加リフレクタで反射した光源からの光を上記投影レンズに入射させるように構成されている、ことを特徴とする車両用前照灯。
  2. 上記付加リフレクタが、上記後側焦点近傍への集光性が高い反射面形状を有している、ことを特徴とする請求項1記載の車両用前照灯。
  3. 上記可動反射部の移動が、上記光源近傍の点を回動中心とする回動運動によって行われるように構成されている、ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用前照灯。
  4. 上記光源が、上記光軸から下方に離れた位置において該光軸の側方から上記リフレクタに挿入固定された光源バルブの発光部により構成されている、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の車両用前照灯。
  5. 上記可動反射部が、上記光源の略真後ろに配置されており、
    上記可動反射部の上端縁と上記一般反射部の下端縁との分離位置が、上記光軸と略同じ高さの位置に設定されている、ことを特徴とする請求項4記載の車両用前照灯。
  6. 上記光源が、上記光軸上において上記リフレクタに後方側から挿入固定された光源バルブの発光部により構成されており、
    上記可動反射部が、上記光軸の略真上に配置されている、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の車両用前照灯。
  7. 上記後側焦点近傍に、上記リフレクタからの反射光の一部を遮蔽するためのシェードが、該シェードの上端縁を上記光軸近傍に位置させるようにして配置されている、ことを特徴とする請求項1〜6いずれか記載の車両用前照灯。
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