JP4260763B2 - 廃棄物処分場の構造 - Google Patents
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Description
この発明の請求項1記載の廃棄物処分場の構造では、トンネル2を利用した廃棄物処分場の構造であって、
前記トンネル内面3aに展着され固定される不織布よりなる外側緩衝層7と、
該外側緩衝層7の坑内3側の面を覆い、展着される第1の被覆層8と、
該第1の被覆層8を覆い、坑内面を構成する第2の被覆層9と、
を具備し、
前記第1の被覆層8は、前記外側緩衝層7に当接配置され該外側緩衝層7に被着する取付片19を有する遮水シート材よりなる第1の遮水層14と、該第1の遮水層14に積層形成される不織布よりなる第1の緩衝層15とを備え、
前記第2の被覆層9は、前記第1の緩衝層15に係着する面ファスナー27を有し、前記第1の被覆層8を覆う遮水シート材よりなる第2の遮水層22と、該第2の遮水層22に積層形成される不織布よりなり、前記坑内面となる第2の緩衝層23とを備え、
前記第1の緩衝層15を挟み、前記第1の遮水層14と第2の遮水層22とで二重遮水構造を構成し、前記第2の緩衝層23にて内面が形成される前記トンネル内空間に廃棄物が埋立てられることを特徴とする。
そして、例えば、従来出入口を封鎖するのみなどで有効的に利用されなくなった大きな空間であるトンネルとしての廃止トンネル2を利用することで、凹所などの新設の作業が必要なく、十分な量の廃棄物を収容可能な場所を用意でき、且つ、短い工事期間で廃棄作業を行うことが可能となる。
前記トンネル内面に展着され固定される不織布よりなる外側緩衝層7と、
該外側緩衝層7の坑内側の面を覆い、展着される第1の被覆層8と、
該第1の被覆層8を覆い、坑内面を構成する第2の被覆層9と、
を具備し、
前記第1の被覆層8は、前記外側緩衝層7に当接配置され該外側緩衝層7に係着する面ファスナー21を有する遮水シート材よりなる第1の遮水層14と、該第1の遮水層14に積層形成される不織布よりなる第1の緩衝層15とを備え、
前記第2の被覆層9は、前記第1の緩衝層15に係着する面ファスナー27を有し、前記第1の被覆層8を覆う遮水シート材よりなる第2の遮水層22と、該第2の遮水層22に積層形成される不織布よりなり前記坑内面となる第2の緩衝層23とを備え、
前記第1の緩衝層15を挟み、前記第1の遮水層14と第2の遮水層22とで二重遮水構造を構成し、前記第2の緩衝層23にて内面が形成される前記トンネル内空間に廃棄物が埋立てられることを特徴とする。
本発明の廃棄物処分場の構造は、例えば、利用されなくなったトンネルである廃止トンネル2を用い、この廃止トンネル2内の空間である坑内3に廃棄物5を搬入し、処分が行われるものである。
この廃棄物処分場の構造1は、外側緩衝層7と、第1の被覆層8と、第2の被覆層9とで大略構成される。
第1の遮水層14は、遮水性を備えたシート材、例えば軟質合成樹脂あるいはエラストマーなどを素材としてなる。本実施の形態では、厚さ約1.5mmの低密度のポリエチレンシート材よりなり、所定長さ、所定幅長の略帯状に形成される。
そして、この第1の緩衝シート18に、所定の固定手段を用い、例えば、接着や溶着などの手段にて、第1の遮水シート17に積層固定されるようになっている。
なお、第1の緩衝シート18と第1の遮水シート17となる、長繊維不織布と遮水シート材とは、全面を互いに接着固定するのではなく、点状、或いは線状などの複数箇所で互いを固定している。また、左右端縁部には、図4に示すように、互いが接着固定されない重ね代部分20を有している。
第2の遮水層22は、遮水性を備えたシート材、例えば軟質合成樹脂あるいはエラストマーなどを素材としてなる。本実施の形態では、厚さ約1.5mmの低密度のポリエチレンシート材よりなり所定長さ、所定幅長の略帯状に形成される。
この第2の遮水層22である第2の遮水シート25には、面ファスナー27が設けられている。面ファスナー27は複数で構成され、短幅な短冊帯状に形成されており、上記第1の被覆層8の第1の緩衝層15である不織布(第1の緩衝シート18)に係着可能な先端鉤状の係止片(図示せず)を多数備えた構造とされ、厚さ約2mmとされる。これら面ファスナー27は、第2の遮水シート25の一方の面に略等間隔となって配設され、例えば、図3に示すように、第2の遮水シート25の長さ方向に沿って取り付けられ、所定間隔ごととなって設けられる。なお、各面ファスナー27は、第2の遮水シート25に対して、接着剤、或いは超音波溶着、加熱溶着などの固定手段で固定される。
そして、この第2の緩衝シート26に、所定の固定手段を用い、例えば、接着や溶着などの手段にて、第2の遮水シート25に積層固定されるようになっている。
なお、第2の緩衝シート26と第2の遮水シート25となる、長繊維不織布と遮水シート材とは、上記第1の被覆シート16と同様に、全面を互いに接着固定するのではなく、点状、或いは線状などの複数箇所で互いを固定している。また、左右端縁部には、図4に示すように、互いが接着固定されない重ね代部分28を有している。
すなわち、上記したシート状緩衝材11、第1の被覆シート16、第2の被覆シート24は、それぞれシート展張装置を用いることで、廃止トンネル1の坑内壁面3aに順次取り付けていくことが可能となる。
例えば、図5に示すように、各シート材等を展設し、各層7,8,9を構成した後に、坑内の底面3dと側面3bとの境に設けられる上記した固定枠32に、基端を固定し、坑内の周方向に支持枠34をアーチ状に組み立て、被覆層を支える。この支持枠34は、例えばパイプ状部材より形成され、トンネル長さ方向に、略等間隔、例えば1000mm毎に配置され構成される。また、図示はしないが、坑内略中央付近に、この支持枠34を底面3dから略垂直に支持する杆状部材を立設し配置することとしてもよい。
このような構成とすることで、第1の被覆シート16を展張させる作業が、外側緩衝層7を構成するシート状緩衝材11に圧接させるだけで、展設が可能となり、その作業性が向上することとなる。
3…坑内
7…外側緩衝層
8…第1の被覆層
9…第2の被覆層
14…第1の遮水層
15…第1の緩衝層
21,27…面ファスナー
22…第2の遮水層
23…第2の緩衝層
31…路面
34…支持枠
Claims (5)
- 廃止トンネルを利用した廃棄物処分場の構造であって、
前記廃止トンネル内面に展着され固定される不織布よりなる外側緩衝層と、
該外側緩衝層の坑内側の面を覆い、展着される第1の被覆層と、
該第1の被覆層を覆い、坑内面を構成する第2の被覆層と、
を具備し、
前記第1の被覆層は、前記外側緩衝層に当接配置され該外側緩衝層に被着する取付片を有する遮水シート材よりなる第1の遮水層と、該第1の遮水層に積層形成される不織布よりなる第1の緩衝層とを備え、
前記第2の被覆層は、前記第1の緩衝層に係着する面ファスナーを有し、前記第1の被覆層を覆う遮水シート材よりなる第2の遮水層と、該第2の遮水層に積層形成される不織布よりなり、前記坑内面となる第2の緩衝層とを備え、
前記第1の緩衝層を挟み、前記第1の遮水層と第2の遮水層とで二重遮水構造を構成し、前記第2の緩衝層にて内面が形成される前記廃止トンネル内空間に廃棄物が埋立てられることを特徴とする廃棄物処分場の構造。 - 廃止トンネルを利用した廃棄物処分場の構造であって、
前記廃止トンネル内面に展着され固定される不織布よりなる外側緩衝層と、
該外側緩衝層の坑内側の面を覆い、展着される第1の被覆層と、
該第1の被覆層を覆い、坑内面を構成する第2の被覆層と、
を具備し、
前記第1の被覆層は、前記外側緩衝層に当接配置され該外側緩衝層に係着する面ファスナーを有する遮水シート材よりなる第1の遮水層と、該第1の遮水層に積層形成される不織布よりなる第1の緩衝層とを備え、
前記第2の被覆層は、前記第1の緩衝層に係着する面ファスナーを有し、前記第1の被覆層を覆う遮水シート材よりなる第2の遮水層と、該第2の遮水層に積層形成される不織布よりなり、前記坑内面となる第2の緩衝層とを備え、
前記第1の緩衝層を挟み、前記第1の遮水層と第2の遮水層とで二重遮水構造を構成し、前記第2の緩衝層にて内面が形成される前記廃止トンネル内空間に廃棄物が埋立てられることを特徴とする廃棄物処分場の構造。 - 少なくとも坑内における天井部分に位置する前記第2の被覆層に当接して、前記外側緩衝層及び第1の被覆層とともに、各層を支持する支持枠が前記坑内に設けられることを特徴とする請求項1または2記載の廃棄物処分場の構造。
- 前記第1の被覆層及び又は第2の被覆層は、所定長さで所定幅長とされる帯状に形成される遮水シートと不織布とで構成されており、各層における遮水シートの端縁部分を隣接する遮水シートの端縁部分と互いに接合することで、各層を形成し、前記廃止トンネル内面を覆うことを特徴とする請求項1又は2又は3記載の廃棄物処分場の構造。
- 前記第2の被覆層にて覆われる前記坑内における底面には、コンクリート及び又は砂が敷きつめられ、路面が構成されることを特徴とする請求項1,2,3,4のいずれか1つに記載の廃棄物処分場の構造。
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