JP4260291B2 - 衣類整形供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、例えばクリーニング工場において、洗濯後(脱水後)の浴衣や寝巻などの衣類を整形した状態で後工程(例えばプレス工程)へ供給し得るようにした衣類整形供給装置に関し、特に衣類肩部の背中側の位置に裏当て材を取付けた衣類を整形・供給するのに適したものである。
【0002】
【従来の技術】
クリーニング工場において浴衣や寝巻などの衣類は、洗濯後(脱水後)にプレス機にかけて成形するが、プレス機側へは該衣類をきれいに整形した状態で送り込む必要がある。尚、洗濯後、乾燥済みの衣類では、プレス機にかけないで直接折畳み機側に送込むこともあるが、その場合でも、衣類はきれいに整形させておく必要がある。
【0003】
洗濯後の衣類をきれいに整形するための衣類整形供給装置として、従来から図7〜図9に示すようなものが知られている(特公平1−61079号公報)。この公知の衣類整形供給装置は、整形すべき衣類Aを着せ掛け得る人型2を、昇降装置(エアシリンダ)8により衣類着せ掛け位置となる下動位置と人型2に着せ掛けた衣類Aをプレス機側へ移送する移送装置11側に受け渡す上動位置との間で昇降せしめ得るようになっている。
【0004】
人型2は、衣類着せ掛け用の人型本体3に、該人型本体の上部寄り左右各側部からそれぞれ人型本体の内外に出没可能に設置された左右の各腕部材6,6と、該各腕部材6,6を出没操作する腕部材出し入れ装置7,7とを設けて構成されている。人型本体3の上部位置には、衣類Aの肩部Cを掛けるための肩掛材4が取付けられている。腕部材出し入れ装置7にはエアシリンダが使用されている。そして、該各エアシリンダ7,7の縮小状態では、図7に示すように各腕部材6,6が人型本体3内に没入して、人型2に衣類Aを着せ掛けるのに邪魔にならないようする一方、該各エアシリンダ7,7が伸長すると、図9に示すように各腕部材6,6が肩掛材4と同高さにおいて水平姿勢状態で人型本体3から突出するようになっている。尚、各腕部材6,6の出没時において、腕部材6の先端部62は、図9において符号Eで示す一点鎖線上を移動するようになる。
【0005】
人型昇降装置8にはエアシリンダが使用されているが、このエアシリンダ8は、伸長動作を2段階に分けて行うようになっている。即ち、該エアシリンダ8の最縮小状態では人型2が図7に示す最下動位置あり、該エアシリンダ8が第1段伸長すると人型2を図9に示す中間高さまで上昇させ、さらに該エアシリンダ8が第2段伸長すると人型2を図9の鎖線図示する最上動位置(符号2′の位置)まで上昇させるようになっている。
【0006】
又、この衣類整形供給装置の上方には、人型2に掛けられた衣類Aを整形状態で保持する衣類保持装置12が設置されている。この衣類保持装置12は、図8に示すように、送りベルト13の始端部13aに対して押えベルト14をエアシリンダ15で近接・離間方向に揺動させ得るようになっている。そして、エアシリンダ15が縮小状態では、図8に実線図示するように揺腕16に取付けられている押えベルト14が送りベルト13の始端部13aから離間していて、該押えベルト14と送りベルト始端部13aとの間の空所17に人型2′に着せ掛けている衣類A′の上部(符号C′)を差込み得るようになっており、又衣類Aの上部を空所17内に差込んだ状態でエアシリンダ15を伸長させると、揺腕16を介して押えベルト14が符号14′で示すように送りベルト始端部13aに近接し、両ベルト13a,14′で衣類A′の上端部C′を表裏両側から挟持するようになっている。又、送りベルト13と押えベルト14は、後述するタイミングでそれぞれ同時に間欠駆動するようになっている。
【0007】
図7〜図9に示す公知の衣類整形供給装置は、次のようにして使用される。尚、この衣類整形供給装置は、足踏みスイッチで順次以下の動作を作動させる。まず、図7に示すように人型2を最下動位置に降ろした状態で該人型2に衣類Aを着せ掛け、次に人型昇降装置(エアシリンダ)8を第1段伸長させるとともに各腕部材出し入れ装置(エアシリンダ)7,7を伸長させて各腕部材6,6を水平姿勢状態で外方に張り出させる(図9の実線図示状態)。すると、該各腕部材6,6によって衣類Aの各袖B,Bが展張状態で支持される。そして、この中間高さ位置において手作業により衣類Aの形をきれいに整える。続いて、人型昇降装置(エアシリンダ)8を第2段伸長させると、人型2が符号2′で示す最上動位置まで上昇し、図8に示すように該人型2′に着せ掛けている衣類A′の上端部C′が空所17内に差込まれる。尚、このとき、送りベルト13及び押えベルト14の駆動は停止している。その後、衣類保持装置12のエアシリンダ15を伸長させて押えベルト14′と送りベルト13の始端部13a間で衣類上端部C′を挟持し→該両ベルト13,14を若干量(例えば30〜50mm程度)だけ駆動させて衣類A′を人型2′から浮かせた後に該両ベルト13,14を停止させ→各腕部材出し入れ装置(エアシリンダ)7,7を縮小させて各腕部材6,6を人型本体3内に没入させ→人型昇降装置(エアシリンダ)8を縮小させて人型2を降下させ→衣類移送装置11(送りベルト13と押えベルト14)を駆動させて衣類A′をきれいに整形したままの状態でプレス機側に移送させる。
【0008】
このように、この衣類整形供給装置を使用すれば、浴衣のような衣類Aを簡単に且つきれいに整形した状態でプレス機側に供給できる。
【0009】
ところで、浴衣のような衣類Aの中には、図10及び図11に示すように衣類肩部Cの背中側の位置に裏当て材Dを取付けたものがある。この裏当て材Dは、左右長さが600mm程度で高さが100mm程度の大きさを有している。又、この裏当て材Dは、下辺部Daを開放した状態で、左右の各側辺部Db,Dbと上辺部Dcの一部の範囲をそれぞれミシン縫いしている。従って、この裏当て材Dと衣類Aの背中側の生地との間には、下辺部Daが開放した空所De(図11)が形成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような裏当て材Dつきの衣類Aを図7〜図9に示す公知の衣類整形供給装置で整形しようとすると、次のような問題が発生する。即ち、該衣類Aを人型2に着せ掛けした状態で両腕部材6,6を外方に突出させると、該各腕部材6の先端部62がそれぞれ符号E,Eで示すように移動するが、このとき図10に示すように腕部材先端部62が裏当て材Dの下辺側開放部分から空所De(図11)内に侵入し、該腕部材先端部62で衣類Aの生地を突き破るというトラブルが発生する。このように、公知の衣類整形供給装置では、図10及び図11に示すような裏当て材Dつきの衣類Aを処理することができない。従って、従来では、裏当て材つき衣類Aは手作業によって直接移送コンベアの始端部上で整形させているのが現状であり、その整形作業がしにくいとともに作業能率が悪いという問題があった。
【0011】
又、この種の衣類を大量に処理するクリーニング工場では、裏当て材のない衣類A中に裏当て材Dつき衣類Aが混入している場合があり、その裏当て材Dつきであることに気づかずに公知の衣類整形供給装置で処理すると、該衣類Aを破損してしまうという問題が発生する。
【0012】
本願発明は、上記問題点に鑑み、上記した裏当て材つき衣類であっても支障なく整形でき且つその整形状態で後工程側(例えばプレス工程)側に供給し得るようにした衣類整形供給装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願発明は、浴衣や寝巻のような衣類をきれいに整形した状態で例えばプレス機(又は折畳み機)側に供給する際に使用するものであり、さらに図10及び図11に示すような裏当て材つき衣類でも支障なく処理し得るようにしたものである。
【0014】
本願発明の衣類整形供給装置は、整形すべき衣類を着せ掛けるための人型と、該人型を衣類着せ掛け位置となる下動位置と衣類移送装置側への衣類受け渡し位置となる上動位置との間で昇降せしめる人型昇降装置を備えている。
【0015】
人型昇降装置は、人型を下動位置と上動位置の2位置のみで停止させるようにしたものでもよいが、該下動位置と上動位置の中間位置でも停止させるようにしたものが好ましい。尚、この中間位置は、人型に着せ掛けた衣類をきれいに整形するための整形作業位置となる。
【0016】
人型は、衣類着せ掛け用の人型本体に、該人型本体の上部位置にあって上下動可能に設置され且つ整形すべき衣類の肩部を掛けるための肩掛材と、該肩掛材を所定高さ範囲で昇降せしめる肩掛材昇降装置と、人型本体の上部寄り左右各側部からそれぞれ人型本体の内外に出没可能に設置され且つ外方突出時に人型本体に着せ掛けた衣類の各袖を水平に広げた状態で支持できる左右の腕部材と、該各腕部材を人型本体の内外に出没させる腕部材出し入れ装置とをそれぞれ設けて構成している。
【0017】
肩掛材昇降装置としては、例えばエアシリンダが使用可能である。又、この肩掛材昇降装置による肩掛材の昇降範囲は、下動位置では肩掛材の上面が外方に突出した各腕部材の上面と同高さになり、上動位置では人型に着せ掛けた衣類の裏当て材下辺部が、各腕部材が人型本体内から外方に突出作動する際の腕部材先端部の移動軌跡に衝合しない程度の高位置になり得るように設定している。そして、この肩掛材昇降装置は、腕部材出し入れ装置による各腕部材の外方突出前に肩掛材をその現在高さから所定高さだけ上動させることができ且つ各腕部材の外方突出後に肩掛材をその上動前の高さまで下動させるように作動する。
【0018】
人型の設置位置の直上方位置には、図7〜図9に示す公知例と同様に、人型が上動位置まで上昇せしめられたときに該人型に整形された状態で着せ掛けられている衣類を整形された姿勢のままで保持する衣類保持装置が設置されている。尚、この衣類保持装置は、衣類を後工程(例えばプレス工程)側へ移送するための衣類移送装置の一部となるもので、衣類保持装置で受取った衣類を衣類移送装置により整形姿勢のままで後送し得るようになっている。
【0019】
尚、本願発明の衣類整形供給装置を要約すれば、図7〜図9に示す公知の衣類整形供給装置において、肩掛材を人型本体に対して上下動可能に設けるとともに、該肩掛材を肩掛材昇降装置により所定高さ範囲で昇降せしめ得るようにしたものであり、その他の基本構成は、上記した公知(図7〜図9)のものとほぼ同様に構成されている。
【0020】
本願の衣類整形供給装置は、次のように作動する。尚、処理すべき衣類としては、裏当て材のないものも使用できるが、本願の衣類整形供給装置における肩掛材昇降機能は裏当て材つき衣類において有効に機能するものである。まず、人型を最下動させた状態で、該人型に整形すべき衣類を着せ掛ける。この状態では、衣類の袖は垂れ下がっている。次に、肩掛材昇降装置を作動させて肩掛材を上動させるが、そのとき肩掛材とともに着せ掛けている衣類も持ち上げられる。このとき衣類の裏当て材下辺部は、次に作動する腕部材の外方突出時に該腕部材先端部が移動する軌跡より高位置まで持ち上げられている。次に、腕部材出し入れ装置によって各腕部材を外方に突出させると、該各腕部材の先端部が衣類の各袖内に侵入していき、該各袖を左右に広げる。このとき、各腕部材先端部は、裏当て材の側辺部の下方位置を移動し、従って該各腕部材62が裏当て材に干渉することがない。その後、肩掛材昇降装置により肩掛材を下動させると、該肩掛材の上面と各腕部材の上面が同高さに位置するようになる。そして、人型が上下2位置のみで停止するものでは、この人型下動位置において手作業で衣類の整形を行い、又人型を中間位置で停止させ得るものでは該人型を中間位置まで上昇させてそこで衣類の整形を行う。次に、人型に着せ掛けた衣類をきれいに整形させた後、人型昇降装置により人型を最上動させると、衣類の肩部上縁及び各袖の上縁が衣類保持装置側に差し込まれて保持される。その後、各腕部材を人型本体内に格納させ、衣類保持装置を作動させて衣類を整形させたまま取り込むとともに、人型を元の位置まで下動させると、1つの衣類の処理が完了する。尚、各動作は、順次足踏みスイッチによって作動させるようにするとよい。又、この衣類整形供給装置では、裏当て材の付いていない衣類でも処理でき、従って裏当て材つき衣類と裏当て材のない衣類とが混入している場合でも支障なく処理できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図6を参照して本願実施形態の衣類整形供給装置を説明すると、この実施形態の衣類整形供給装置は、例えばクリーニング工場において洗濯済の多数枚の衣類(例えば浴衣、寝巻など)を順次整形した状態で次の工程(例えばプレス工程)へ供給するためのものである。又、この実施形態の衣類整形供給装置は、図10及び図11に示すような裏当て材Dつきの衣類Aを整形状態で衣類移送装置11側に供給するのに適したものである。
【0022】
この実施形態の衣類整形供給装置は、図1に示すように、基台1上に人型2を人型昇降装置8により昇降させ得るようになっている。
【0023】
人型2は、衣類着せ掛け用の人型本体3に、該人型本体の上部位置にあって整形すべき衣類Aの肩部Cを掛ける肩掛材4と、該肩掛材4を所定高さ範囲で昇降せしめる肩掛材昇降装置5と、人型本体3の上部寄り左右各側部からそれぞれ人型本体の内外に出没可能に設置され且つ外方突出時に人型本体3に着せ掛けた衣類Aの各袖B,Bを水平に広げた状態で支持できる左右の各腕部材6,6と、該各腕部材6,6を人型本体の内外に出没させる腕部材出し入れ装置7とをそれぞれ設けている。
【0024】
人型本体3は、内部が中空で人の肩部から腰の位置までの範囲の高さを有する腕なしの胸像の形状に形成されている。又、人型本体3には、その下端からさらにかなりの長さ(例えば60〜70cm程度)だけ下方に突出する支柱31が一体に取付けられている。
【0025】
肩掛材4は、人の肩幅程度の左右長さで高さが70mm程度で厚さが2〜3mm程度の薄板状の部材で形成されている。この肩掛材4には、衣類Aの肩部Cを支持する肩掛部41と、該肩掛部41の下方に連続する脚部42とを有している。そして、この肩掛材4は、人型本体3に対して、肩掛部41が人型本体3の上部に突出する状態で脚部42をガイド部材35で上下動可能にガイドして設置している。
【0026】
肩掛材昇降装置5には、エアシリンダが使用されている。この肩掛材昇降装置用のエアシリンダ5は、上記支柱31の上部に取付けられている。尚、この肩掛材昇降装置用のエアシリンダ5は70〜100mm程度の伸縮ストロークを有している。
【0027】
左右の各腕部材6,6は、細幅(20〜30mm程度)で適宜長さ(例えば600〜700mm程度)を有しさらに上記肩掛材4の肩掛部41とほぼ同厚さ(2〜3mm程度)を有する棒状のものが採用されている。
【0028】
前記人型本体3の内部には、左右の各腕部材6,6をそれぞれ出没自在にガイドするためのガイド板32,32が設けられている。又この各ガイド板32,32にはそれぞれ縦向き円弧状のガイド溝33,33が設けられている。この各ガイド溝33,33は、各腕部材6,6の基端部61に取付けた一対のローラ63,63をそれぞれガイドしている。そして、各腕部材6,6の基端部61,61がそれぞれガイド溝33,33の最下端部に位置する状態では、該各腕部材6,6を人型本体3内に没入させ(衣類着せ掛け作業の邪魔にならない位置)、他方、該各腕部材6,6の基端部61,61がそれぞれガイド溝33,33の最上端部に位置する状態では、図4及び図5に示すように腕部材基端側の一部を残してその大部分が人型本体3の側部から水平方向外方に突出するようになっている。又各腕部材6,6の外方突出状態では、図5に示すように下動位置にある肩掛材4の肩掛部41の高さと同高さに位置するようになっている。尚、この各腕部材6,6は、人型本体3の上部寄り左右側面に形成した開口から出没し得るようになっている。
【0029】
各腕部材出し入れ装置7,7には、それぞれエアシリンダが採用されている。この各腕部材出し入れ装置(エアシリンダ)7,7は、そのチューブ側を前記支柱31の下端部に連結し他方ロッド側を前記腕部材6の基端部61に連結して取付けられている。そして、この各腕部材出し入れ装置(エアシリンダ)7,7を最縮小させた状態では、図1〜図3に示すように各腕部材6,6を人型本体3内に没入させ且つ該各エアシリンダ7,7を最伸長させた状態では図4〜図6に示すように各腕部材6,6を人型本体3の側部から外方に突出させるようになっている。
【0030】
人型2は、人型本体3に固定した支柱31部分が基台2上に設けられた箱状の保護ケース9にガイドされて、水平面内で回動不能状態で上下動可能なる如く支持されている。
【0031】
人型昇降装置8は、この実施形態では2段階伸縮可能なエアシリンダが採用されている。該人型昇降装置(エアシリンダ)8の最縮小状態では人型2を図1〜図4に示すように下動位置に位置せしめ、該エアシリンダ8の中間伸長状態では人型2を図5に示すように上下中間位置に位置せしめ、さらに該エアシリンダ8の最伸長状態では人型2を図6に示すように最上動位置に位置せしめるようになっている。人型2が下動位置(図1〜図4)にあるときには、人型2の肩掛材4の上面高さが作業員の背の高さよりかなり低位置(地面からまでの高さが例えば1250mm程度)となり、又、人型2が上下中間位置(図5)にあるときには、該肩掛材4の上面高さが作業員のほぼ目の高さ位置(地面から肩掛材4上面までの高さが例えば1550mm程度)となり、さらに人型2が上動位置(図6)にあるときには、該肩掛材4の上面高さが作業員の背の高さよりかなり上方位置(地面から肩掛材4上面までの高さが例えば1850mm程度)となるようにそれぞれ設定されている。
【0032】
人型2の設置位置の直上方位置には、該人型2が上動位置まで上昇せしめられたときに、図6に示すように人型2に着せ掛けられている衣類Aの上端部Cを表裏両側から挟み込んで該衣類Aを整形されたままの姿勢で保持することのできる衣類保持装置12が設けられている。又、この衣類保持装置12て保持された衣類Aは、そのまま衣類移送装置によって後工程(例えばプレス工程)を移送されるようになっている。尚、この衣類保持装置12及び衣類移送装置は、図7〜図9に示す公知例のものと同様に構成されており、詳しい説明は上記従来技術の項の説明を援用する。
【0033】
次に、この実施形態の衣類整形供給装置は、順次足踏みスイッチを操作することによって次のように作動する。尚、処理すべき衣類Aとしては、図10及び図11に示す裏当て材Dつきの衣類Aを採用する。
【0034】
まず、図2に示すように、人型2を最下動させた状態で、該人型2に整形すべき衣類Aを着せ掛ける。この場合、人型2の後ろ側から衣類Aの肩部Cを肩掛材4の肩掛部41上に載せ掛ける。尚、この状態では、衣類Aの袖B,Bは垂れ下がっている。次に、図3に示すように、肩掛材昇降装置5を作動させて肩掛材4を上動させるが、そのとき肩掛材4とともに着せ掛けている衣類Aも持ち上げられる。このとき衣類の裏当て材Dは、次に作動する各腕部材6,6の外方突出時に該各腕部材先端部62,62が移動する軌跡E,Eより高位置まで持ち上げられている。次に、図4に示すように、腕部材出し入れ装置7,7によって各腕部材6,6を外方に突出させると、各腕部材先端部62,62は、裏当て材Dの各側辺部Db,Dbの下方位置を移動しながら衣類の各袖内に侵入していき、該各袖B,Bを左右に広げる。そのとき、各腕部材先端部62,62は、裏当て材Dに干渉しないので、裏当て材Dがあっても衣類Aの生地を突き破ることがない。次に、図5に示すように、肩掛材昇降装置5により肩掛材4を下動させるとともに、人型昇降装置8を第1段伸長させる。この状態(図5)では、肩掛材4の肩掛部41上面と各腕部材6,6の上面が同高さに位置するようになる。又、この中間高さ位置で手作業により衣類Aの整形を行う。次に、人型2に着せ掛けた衣類Aをきれいに整形させた後、図6に示すように人型昇降装置8により人型2を最上動させる。この状態(図6)では、衣類A′の上縁C′(肩部上縁及び各袖の上縁)が衣類保持装置12側に差し込まれて保持される。その後、衣類保持装置12を少しだけ作動させて衣類A′を人型2から少し浮かせ、その状態で各腕部材6,6を人型本体3内に格納させた後、衣類保持装置12を作動させて衣類A′を整形させたまま衣類移送装置側に取り込むとともに、人型2を元の位置まで下動させると、1つの衣類の処理が完了する。尚、順次同様にして次の衣類Aの整形・供給作業を行う。
【0035】
又、この衣類整形供給装置では、裏当て材Dの付いていない衣類でも処理でき、従って裏当て材つき衣類と裏当て材のない衣類とが混入している場合でも支障なく処理できる。尚、裏当て材のない衣類ばかりを処理する場合には、肩掛材昇降装置5を作動させずに、肩掛材4を下動位置に維持させた状態で行うことができる。
【0036】
【発明の効果】
本願発明の衣類整形供給装置の効果を説明すると、この衣類整形供給装置は、衣類着せ掛け用の人型本体3に、該人型本体の上部位置にあって整形すべき衣類Aの肩部Cを掛ける肩掛材4と、人型本体3の上部寄り左右各側部からそれぞれ人型本体の内外に出没可能に設置され且つ外方突出時に人型本体3に着せ掛けた衣類Aの各袖B,Bを水平に広げた状態で支持できる左右の各腕部材6,6と、該各腕部材6,6を人型本体の内外に出没させる腕部材出し入れ装置7とをそれぞれ設けて人型2を構成し、該人型2を衣類着せ掛け位置となる下動位置と衣類移送装置11側への衣類受け渡し位置となる上動位置との間で昇降せしめる人型昇降装置8を備えたものにおいて、肩掛材4を人型本体3に対して上下動可能に設けるとともに、肩掛材4を肩掛材昇降装置5により所定高さ範囲で昇降せしめ得るようにしている。尚、肩掛材4の昇降高さは、該肩掛材4に着せ掛けられる衣類Aの裏当て材Dを、各腕部材6,6の先端部62,62が外方に突出するときの移動軌跡Eより高位置まで持ち上げ得る範囲に設定されている。
【0037】
従って、本願発明の衣類整形供給装置を使用すると、裏当て材Dつきの衣類Aであっても、各腕部材6,6を該裏当て材Dに干渉することく作動させることができ、該腕部材先端部62,62で衣類を突き破るというトラブルを未然に解消できるという効果がある。又、この衣類整形供給装置を使用すると、裏当て材Dのある衣類Aと裏当て材のない衣類とが混入している場合でも、人型2に着せ掛ける際に、裏当て材Dのあるものとないものとを注意して選別する必要がなく、その選別のための注意力が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願実施形態の衣類整形供給装置の断面図である。
【図2】図1の衣類整形供給装置の使用初期状態の正面図である。
【図3】図2からの状態変化図である。
【図4】図3からの状態変化図である。
【図5】図4からの状態変化図である。
【図6】図5からの状態変化図である。
【図7】公知の衣類整形供給装置の使用初期状態の正面図である。
【図8】図7の側面図である。
【図9】図7からの状態変化図である。
【図10】本願の衣類整形供給装置で処理すべき裏当て材つき衣類の説明図である。
【図11】図10のXI−XI断面図である。
【符号の説明】
1は基台、2は人型、3は人型本体、4は肩掛材、5は肩掛材昇降装置(エアシリンダ)、6は腕部材、7は腕部材出し入れ装置(エアシリンダ)、8は人型昇降装置(エアシリンダ)、12は衣類保持装置、41は肩掛部、62は腕部材先端部、Aは衣類、Dは裏当て材である。
Claims (1)
- 衣類着せ掛け用の人型本体(3)に、該人型本体の上部位置にあって整形すべき衣類(A)の肩部(C)を掛ける肩掛材(4)と、人型本体(3)の上部寄り左右各側部からそれぞれ人型本体の内外に出没可能に設置され且つ外方突出時に人型本体(3)に着せ掛けた衣類(A)の各袖(B,B)を水平に広げた状態で支持できる左右の各腕部材(6,6)と、該各腕部材(6,6)を人型本体の内外に出没させる腕部材出し入れ装置(7)とをそれぞれ設けて人型(2)を構成し、該人型(2)を衣類着せ掛け位置となる下動位置と衣類移送装置(11)側への衣類受け渡し位置となる上動位置との間で昇降せしめる人型昇降装置(8)を備えた衣類整形供給装置であって、
前記肩掛材(4)は肩掛材昇降装置(5)により前記人型本体(3)に対して所定高さ範囲内で上下動可能とされているとともに、
前記肩掛材昇降装置(5)は前記腕部材出し入れ装置(7)による前記各腕部材(6,6)の外方突出前に前記肩掛材(4)をその現在高さから所定高さだけ上動させることができ且つ前記各腕部材(6,6)の外方突出後に前記肩掛材(4)をその上動前の高さまで下動させるように構成されている、
ことを特徴とする衣類整形供給装置。
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