JP4043346B2 - 布類展張機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、シーツのような大面積の布類(布団カバーも含む)を展張させるための布類展張機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ランドリー工場においては、洗濯・乾燥後の布類をプレス機でプレスしたり、折畳み機で折畳む作業が行われるが、その次工程装置(以下、プレス機で説明する)に布類を供給する際には、予め布類をきれいに展張させておく必要がある。
【0003】
ところで、シーツのような大面積の布類を展張させるための布類展張機として、従来から図6及び図7に示すようなものがある(例えば、特許文献1の図1、図2)。
【0004】
この図6及び図7に示す従来の布類展張機は、大面積の布類Sの一辺の両端角部Sa,Saを保持して所定高位置まで移送する投入装置1と、投入装置1によって高位置まで移送された布類S1の両端角部Sa,Saを受取って左右方向に展張させる左右展張装置2と、左右展張装置2のほぼ直下方に設置されていて左右展張装置2で展張された布類S2の下方部を吸引して展張させる吸引装置3と、左右展張装置2及び吸引装置3で展張された布類S4を受渡す受渡し装置4と、受渡し装置4から布類S5を受取ってプレス機側に搬送する搬送装置6とを備えている。
【0005】
この従来の布類展張機では、図7に示すように投入装置1を左右に2基設置している。尚、この投入装置1は1基だけのもの、あるいは4基程度を左右方向に並設したものもある。この各投入装置1は、人の肩幅程度の間隔をもって左右一対のチャック11,11を有している。尚、この各チャック11は、以下の説明において投入側チャックという。この各投入側チャック11,11は、布類Sの一辺の両端角部Sa,Saをそれぞれ保持する。そして、該各投入側チャック11は、布類の両端角部Sa,Saを保持した状態で、昇降装置(ロッドレスシリンダ)12により上方に移動せしめられる。
【0006】
左右展張装置2は、各投入側チャック11,11で保持されている布類両端角部Sa,Saを受取る左右一対のチャック21,21を有している。尚、この左右展張装置2側のチャック21は、以下の説明において受取側チャックという。この各受取側チャック21,21は、布類の両端角部Sa,Saを保持した状態で、それぞれ左右動装置(サーボモータ)22,22により相互に離間・近接方向に作動せしめられる。そして、各チャック21,21を図7に符号21′,21′で示す位置(布類S2の上辺部Sbが緊張する位置)まで離間させることにより、該布類上辺部Sbを布類展張機の中央部においてきれいに展張させ得るようになっている。
【0007】
吸引装置3は、縦向きの吸引ボックス31内の空気を吸引機(バキュームファン)33で下方に吸引するようになっている。吸引ボックス31の吸気口32の近傍には、モータ38,38(図7)よって回転せしめられる送込みローラ37,37が設けられている。この送込みローラ37,37は、同高さの定位置において左右2本使用されている。
【0008】
搬送装置6は、左右展張装置2から受渡し装置4を介して展張状態の布類S4を受取る前側コンベア(バキュームコンベア)61と、それに連続する後側コンベア(排出コンベア)62を有している。尚、後側コンベア62は、プレス機側に連続している。
【0009】
そして、図6及び図7の布類展張機は、次のように機能する。まず、洗濯・乾燥済みの大面積布類Sから、その一辺の両端角部Sa,Saを捜し出してそれぞれ投入装置1の各投入側チャック11,11に保持させる。そして、スタートボタンを押すと、各投入側チャック11,11が布類両端角部Sa,Saを保持したまま上動して、その布類両端角部を左右展張装置2の各受取側チャック21,21に受渡し(S1の状態)、次に該各受取側チャック21,21が左右外側に移動して、布類S1の上辺部Sbを展張させる(S2の状態)。続いて、送込みローラ37が送込み方向に高速回転(右回転)するとともに、切換ダンパ35が鎖線図示側に切換えられて吸引ボックス31内の空気が吸引され、布類の下端側がS3の状態を経てS4のように吸引ボックス31内に吸い込まれる。このとき、この布類S4には、バキュームファン33の吸引作用により下方へのテンションがかけられて、該布類が方形状に展張される(S4の状態)。その後、切換ダンパ35が実線図示側に切換えられ、各受取側チャック21,21で保持されていた布類S4の上辺部Sbが吸着ボックス41の先端側上面に吸着・保持され、該吸着ボックス41が鎖線図示するように後退し、そのとき布類上辺部Sbが前側コンベア(バキュームコンベア)61上に移乗され(符号S5の状態)、布類が展張状態のままで前側コンベア61及び後側コンベア62を経てプレス機側に供給される。このように、図6及び図7の布類展張機では、展張すべき布類の一辺の両端角部Sa,Saを捜し出して、それを各投入側チャック11,11に保持させるだけで、後は自動で方形状に展張させることができる。
【0010】
ところで、図6及び図7に示す従来の布類展張機は、例えばダブルベッド用シーツのような大面積(例えば250cm×300cm程度の面積)の布類を展張させるのに用いられる。そして、各受取側チャック21,21は、図7に示すように床面からかなりの高さ位置H0(例えばH0=約300cm)で上辺部展張布類S2を吊下げ得るようにしている。又、送込みローラ37,37は、受取側チャック21の設置高さH0の約1/2(受取側チャック21から距離H1、床面から距離H2)の高さの定位置に設置されている。従って、図7に示すように両受取側チャック21,21で展張布類S4を横長姿勢で吊下げた状態で、吸引ボックス31内に吸引すると、該布類の下端部Scが送込みローラ37の上面からかなりの深さL1(この例の場合は、L1=100cm程度になる)だけ吸引ボックス31内に侵入するようになり、該展張布類S4に対して十分な展張作用を付与できる(布類下部側を十分にはためかすことができる)。
【0011】
【特許文献】
特開2001−159067号公報(図1、図2)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ランドリー工場においては、例えばシーツであってもサイズの異なるもの(例えば、ダブルベッド用シーツ、シングルベッド用シーツ等)や布団カバーのようなものも、単一の布類展張機で展張処理するが、上記(図6及び図7)の布類展張機では、送込みローラ37,37が所定高さ位置において上下不動状態で取付けられている。従って、シングルベッド用シーツのような幅の狭い(例えば幅が180cm程度)の布類を横長姿勢で吊下げたときには、図8に示すように、その吊下げ布類S2の下端部Scが吸引ボックス31内に比較的浅い深さL2(L2=約30cm程度)しか侵入しなくなる。このように、吊下げ布類S2の下端部Scの吸引ボックス31内への侵入深さL2が浅いと、吊下げ布類S2(又はS4)に対して吸引装置3による展張作用が十分に働かず、吊下げ布類をきれいに展張できないことがある。特に、吊下げ布類S2の下端角部付近に頑強な皺がある場合には、該皺がうまく展張しないことが多々ある。そして、きれいに展張されないままで(例えば皺が残ったままで)布類S4が後送されると、プレス工程で皺が残ったままプレスされるようになり、品質の悪い仕上がりとなる、という問題がある。
【0013】
尚、各送込みローラ37,37の設置高さを図6〜図8の場合より予め高位置に設置しておくと、受取側チャック21,21からの吊下げ長さが短い布類(例えば図8のもの)には好適であるが、ダブルベッド用シーツのように吊下げ長さが長くなる布類(例えば図7のもの)では、送込みローラ37からの垂れ下がり長さが異常に長くなって該送込みローラ37,37による布類下部側の送込みが失敗することがある。
【0014】
本願発明は、上記した従来の事情に鑑み、受取側チャックから吊下げられた布類の吊下げ長さに応じて、送込みローラの高さを調節し得るようにすることにより、サイズ(吊下げ長さ)の異なる布類であっても、送込みローラによる送込み動作と吸引装置による展張作用をそれぞれ良好に行わせえるようにした布類展張機を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。
【0016】
本願請求項1の発明
本願請求項1の発明は、洗濯・乾燥後のシーツのような大面積布類をきれいに展張させるための布類展張機を対象にしている。
【0017】
この請求項1の布類展張機は、大面積布類の一辺の両端角部を保持して所定高位置まで吊上げ、その吊上げ布類の両端角部をそれぞれチャックで保持して左右に離間・展張させ、その上辺部展張布類の下部側を送込みローラにより吸引装置の吸引ボックス内に送込み、該吸引ボックス内を下方に吸引して布類をきれいに展張させ得るものである。尚、この請求項1の布類展張機における基本的構成は、図6及び図7の従来例のものを採用できる。
【0018】
そして、本願請求項1の布類展張機では、送込みローラを吸引ボックスの前壁の上端部において上下動可能に設置しているとともに、該送込みローラを上下動させる上下動装置を備えている。
【0019】
送込みローラは、横長の取付台上に回転自在に取付けることができる。又、この送込みローラは、モータによって所定時期に高速回転せしめられる。尚、この送込みローラは、長尺の1本ものでもよいが、分割した2本を同軸状に並設したものでもよい。
【0020】
上下動装置としては、例えば伸縮シリンダを採用できる。この上下動装置は、作業位置においてスイッチ操作で作動させることができる。又、この上下動装置は、所定ストローク範囲を段階的に作動させるものでもよく、あるいは該ストローク範囲で無段階に作動させるものでもよい。尚、この上下動装置は、送込みローラをその回転用モータごと上下動させ得る。
【0021】
ところで、ランドリー工場においては、例えばシーツであってもサイズの異なるもの(例えば、ダブルベッド用シーツ、シングルベッド用シーツ等)や布団カバーのようなものも、単一の布類展張機で展張処理するが、処理すべき布類のサイズによって、吊下げた上辺部展張布類の吊下げ長さ(上辺部展張布類の下端部の高さ)が異なる。
【0022】
そこで、本願請求項1の布類展張機では、上辺部展張布類の吊下げ長さが長いとき(布類下端部が低位置になる)には、上下動装置により送込みローラを所定の低位置まで下動させた状態で運転し、逆に上辺部展張布類の吊下げ長さが短いとき(布類下端部が高位置になる)には、上下動装置により送込みローラを所定の高位置まで上動させた状態で運転する。このように、上辺部展張布類の吊下げ長さに応じて、送込みローラを高さを調整すると、上辺部展張布類の吊下げ長さが異なっても、それぞれ布類下部側の送込み動作を確実に行え、且つ吸引ボックス内での吸引作用(展張作用)も十分に付与できる。尚、この送込みローラの高さ調整は、同一サイズの布類ばかりを処理する場合には、送込みローラの高さ調整を予め最初に行っておけばよいが、処理すべき布類群の中にサイズの異なるものが混在している場合には、チャックから吊下げて上辺部を展張させた時点で、その吊下げ長さを目視し、その吊下げ長さに応じて、作業位置から上下動装置をスイッチ操作することで、吊下げ布類ごとに送込みローラの高さを調整することができる。
【0023】
本願請求項2の発明
本願請求項2の発明は、上記請求項1の布類展張機において、送込みローラを上動させたときに生じる該送込みローラと吸引ボックス前壁の上端部との間の隙間を遮蔽する遮蔽部材を有している。
【0024】
この遮蔽部材は、例えば送込みローラ側に設けた垂下板を吸引ボックス前壁に対して近接重合状態で上下にスライドし得るようにしたもの、又は伸縮自在な蛇腹状のもの、あるいは可撓性のあるシート状のもの等が採用できる。
【0025】
この請求項2のように、送込みローラと吸引ボックス前壁の上端部との間に遮蔽部材を設けると、吸引装置による吸引時に該送込みローラと吸引ボックス前壁の上端部との間に生じる隙間を遮蔽でき、従ってその隙間からの吸気を極力防止できる(吸引ボックスの吸気口からの吸引力を低下させないで済む)。
【0026】
【発明の効果】
本願請求項1の発明の布類展張機によれば、上辺部展張布類の吊下げ長さに応じて、上下動装置により送込みローラの高さを調節できるので、送込みローラの高さ位置から下方に垂れ下がる布類長さを、送込み及び吸引(展張)に良好な長さ(例えば50cm〜100cm程度の範囲)にでき、吊下げ長さの異なる布類であっても、その下部側を送込みローラにより確実に吸引ボックス内に送込むことができるという効果がある。
【0027】
本願請求項2の発明の布類展張機によれば、上記請求項1の効果に加えて次の効果がある。即ち、送込みローラと吸引ボックス前壁の上端部との間の隙間を遮蔽する遮蔽部材を有しているので、送込みローラが上動して該送込みローラと吸引ボックス前壁の上端部との間に隙間が生じても、その隙間を遮蔽部材で遮蔽できるので、吸引ボックスの吸気口からの吸引力がほとんど低下することがない。従って、吊下げ長さの異なる布類を処理する場合でも、それぞれ上辺部展張布類に対する吸引装置による展張作用を十分に付与させることができるという効果がある。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図5を参照して本願実施形態の布類展張機を説明する。尚、この実施形態の布類展張機は、シーツのような大面積の布類S(図5に示す布団カバーS′も含む)をきれいに展張させてプレス機や折畳み機のような次工程装置側に搬送するものである。
【0029】
図1〜図4に示す実施形態の布類展張機では、従来例(図6〜図8)の布類展張機と同構造の、投入装置1と、左右展張装置2と、吸引装置3と、受渡し装置4と、送込みローラ37,37を備えている。又、搬送装置6は、前側コンベア61と後側コンベア62とを有するのは上記の従来例と同じであるが、後側コンベア62の一部62aを前部側に延出させて、例えば枕カバーやバスタオルのような小面積布類を後側コンベア62の前部62a上に直接載せ掛け得るようにしている。尚、その場合、投入装置1は図示しない揺動装置(伸縮シリンダ)で上方に跳ね上げておく。
【0030】
又、本願実施形態の布類展張機(図1〜図5)において、従来例のもの(図6及び図7)と同符号を付しているものは、相互に同機能をするものであり、これらの装置類の構造、機能等の説明は、従来技術の項の説明を援用する。尚、受渡し装置4の吸着ボックス41内の空気は、吸引機42で吸引されて吸着ボックス41の前半部上面(多数の小孔が形成されている)に布類上辺部Sbを吸着させ得るようになっている。又、吸着ボックス41は、左右一対の伸縮シリンダ43,43で図1の実線図示位置と鎖線図示位置との間で進退せしめられる。
【0031】
吸引装置3の吸引ボックス31内は、吸引機33によって下方に吸引される。この吸引ボックス31の前壁36の高さ(上端部36aまでの高さ)は、この実施形態では約130cm程度である。
【0032】
吸引ボックス前壁36の前面には、該吸引ボックス前壁36に対して近接状態で上下スライド可能な遮蔽部材7が設けられている。尚、この遮蔽部材7の機能については後述する。この遮蔽部材7は、横長で適宜高さ幅(例えば60cm程度)を有する横長の板部を有している。又、この遮蔽部材7の左右各端部には、板部下面より下方に垂下する垂下部71,71が設けられている。
【0033】
この遮蔽部材7は、左右一対の上下動装置5,5により、吸引ボックス前壁36の前面近接位置において上下動せしめ得るようになっている。各上下動装置5,5としては、それぞれ伸縮シリンダ51,51が採用されている。この遮蔽部材7の上下動範囲(伸縮シリンダ51のストローク)は、図2に示すように遮蔽部材7の板部上端7aが吸引ボックス前壁36の上端部36aとほぼ同高さ位置から、図4に示すように遮蔽部材7の板部下端7bが吸引ボックス前壁36の上端部36aとほぼ同高さ(又は僅かに低位置)となる範囲に設定している。尚、図示例では、遮蔽部材7の上下動範囲は、例えば約60cm程度である。又、この上下動装置5,5は、遮蔽部材7を上下動範囲内で段階的に上下動させても、あるいは無段階的に上下動させてもよいが、少なくとも遮蔽部材7を最下動状態(図2)と最上動状態(図4)とで停止させる必要がある。
【0034】
送込みローラ37は、左右2本に分割したものを使用している。そして、この各送込みローラ37,37は、遮蔽部材7の上部においてそれぞれ横長の取付台39,39を介して設置されている。この各送込みローラ37,37は、それぞれモータ38,38で回転せしめられる。又、各側の送込みローラ37,37と各側の取付台39,39と各側のモータ38,38とは、それぞれ一体的に結合されている。
【0035】
各取付台39,39は、その各突き合わせ側端部をそれぞれ遮蔽部材7の上面中央位置において軸34で枢着しているとともに、各取付台39,39の各外端側を傾動装置8,8(伸縮シリンダ81,81)で支持している。傾動装置8,8となる各伸縮シリンダ81,81は、遮蔽部材7の垂下部71の下端部と取付台39の外端部との間に介設されている。尚、送込みローラ37を取付けた取付台39が遮蔽部材7の上面に設置され、且つ遮蔽部材7は最下動状態で吸引ボックス前壁36の上端部36aとほぼ同高さに位置しているので、送込みローラ37は吸引ボックス前壁36の上端部36aより上方において上下動し得る。
【0036】
各取付台39,39の前面には、それぞれ下方に所定長さだけ垂下させたカバー40,40が取付けられている。このカバー40は、図5に示すように、送込みローラ37,37をそれぞれ傾動させたときに(取付台39が遮蔽部材7の上面から離間する)、取付台39と遮蔽部材7の上端部7aとの間にできる隙間を遮蔽するものである。
【0037】
この実施形態では、上下動装置5,5の各伸縮シリンダ51,51が最縮小状態では、図1及び図2に示すように、遮蔽部材7、各取付台39,39、及び各送込みローラ37,37、及び傾動装置8,8がそれぞれ下動位置にある。そして、上下動装置5,5の各伸縮シリンダ51,51が最伸長すると、図3及び図4に示すように、遮蔽部材7、各取付台39,39、各送込みローラ37,37、及び各傾動装置8,8が連結された状態で所定位置まで上動するようになっている。又、伸縮シリンダ(上下動装置)51,5がの最縮小状態では、図2に示すように送込みローラ37の上面が受取側チャック21による布類吊持ち高さからH1(約150cm)だけ下がった位置にある。尚、図2の送込みローラ37の位置は、従来例(図7)の送込みローラ37と同高さである。又、この送込みローラ37が下動位置(図2)にあるときには、該各送込みローラ37,37と吸引ボックス前壁36の上端部36aとの間が各取付台39,39で閉塞されている。逆に、伸縮シリンダ(上下動装置)51,51が最伸長すると、図4に示すように送込みローラ37が受取側チャック21による布類吊持ち高さからH3(約90cm)だけ下がった位置まで上動する。このように、送込みローラ37が上動すると、該送込みローラ37(この実施形態では取付台39)と吸引ボックス前壁36の上端部36aとの間に隙間ができるが、この隙間は遮蔽部材7によって遮蔽される。
【0038】
又、左右の傾動装置8,8の伸縮シリンダ81,81が縮小状態にあるときには、図2又は図4に示すように、各送込みローラ37,37を水平姿勢に維持させる。従って、この状態では両送込みローラ37,37が水平な直線状に並んでいる。他方、各傾動装置8,8の伸縮シリンダ81,81が伸長すると、図5に示すように各取付台39,39の外端側が軸34を支点としてそれぞれ上方に傾動せしめられて、各送込みローラ37,37が緩やかなV形に変形する。この各送込みローラ37,37のV形傾動状態は、図5に示すように布団カバー(中央部に丸ぐり部を有する包布)を展張させる際に、該布団カバーの一部(下部側)が裏返し状態で吊下げられたものについて、該裏返し部分を自動で正常に戻すためのものである。尚、この種の送込みローラ傾動機構は、従来から公知であるので、詳しい説明は省略する。
【0039】
そして、この実施形態の布類展張機でも、図1及び図2に示すように、大面積の布類Sの一辺の両端角部Sa,Saを捜して、その両端角部Sa,Saを一対の投入側チャック11,11でそれぞれ保持させた後、スタートボタンを押すと、各投入側チャック11,11が布類両端角部Sa,Saを保持したまま上動し→各両端角部Sa,Saを左右展張装置2の各受取側チャック21,21に受け渡し(図2のS1の状態)→各受取側チャック21,21を左右に離間させて、布類の上辺部Sbを展張させる(上辺部展張布類S2となる)。続いて、送込みローラ37が送込み方向に高速回転(右回転)するとともに、切換ダンパ35が鎖線図示側に切換えられて吸引ボックス31内の空気が吸引されて、布類の下端側がS3の状態を経てS4のように吸引ボックス31内に吸い込まれる。このとき、この布類S4には、バキュームファン33の吸引作用により、下方へのテンションがかけられて、該布類が方形状に展張される。その後、送込みローラ37が停止し、切換ダンパ35が実線図示側に切換えられ、各受取側チャック21′,21′で保持されていた布類S4の上辺部Sbが吸着ボックス41の先端側上面に吸着・保持され、該吸着ボックス41が鎖線図示するように後退し、そのとき布類上辺部Sbが前側コンベア(バキュームコンベア)61上に移乗されて(符号S5の状態)、展張状態のままで前側コンベア61及び後側コンベア62を経てプレス機側に供給される。
【0040】
ところで、各受取側チャック21,21の設置高さは、図2に寸法H0で示すように床面から約300cmの位置にある。他方、この布類展張機で処理される布類は、ダブルベッド用シーツ(図1及び図2)のような幅及び長さがそれぞれ長い布類(例えば、250cm×300cm程度の面積)と、シングルベッド用シーツ(図3及び図4)のような幅が比較的短い布類(例えば、図4において上下長さが180cm程度)とでは、それぞれ受取側チャック21,21から横長姿勢で吊下げたときの吊下げ長さが異なる。そして、送込みローラ37,37が図1及び図2に示すように比較的低位置にあると(図6〜図8の従来例と同じ)、幅の狭い布類(図3及び図4)を横長姿勢で吊下げたときには、送込みローラ37,37による十分な送込み作用や吸引装置3による十分な展張作用が行われないという問題がある。
【0041】
そこで、この実施形態の布類展張機では、各受取側チャック21,21で上辺部展張布類S2を吊下げたときに、図2のように布類下端部Scまでの吊下げ長さが長いものでは、上下動装置5,5により各送込みローラ37,37を下動位置まで下げた状態で運転し、逆に図4のように上辺部展張布類S2の吊下げ長さが短いとき(布類下端部Scが高位置になる)には、上下動装置5,5により各送込みローラ37,37を上動位置まで上動させた状態で運転する。尚、この送込みローラ37,37の高さ調整は、同一サイズの布類ばかりを処理する場合には、送込みローラ37,37の高さ調整を予め最初に行っておけばよいが、処理すべき布類群の中にサイズの異なるものが混在している場合には、受取側チャック21,21から吊下げて上辺部Sbを展張させた時点で、その吊下げ長さを目視し、その吊下げ長さに応じて、作業位置からのスイッチ操作で送込みローラ37,37の高さを随時調整することができる。
【0042】
そして、図2のように、上辺部展張布類S2の吊下げ長さが長く、且つ送込みローラ37,37を下動位置に下げた状態では、送込みローラ37から布類下端部Scまでの長さL1が、該送込みローラ37を回転させて布類下部側を吸引ボックス31内に送込むときの送込み動作を良好に行える程度になる(例えばL1=約100cm)。又、吸引ボックス31内に送込まれたときの布類下部側の侵入深さがL1(約100cm)が、吸引装置3による吸引作用が良好に付与される程度になるので、布類S4の展張作用も良好に行われる。
【0043】
他方、図4のように、上辺部展張布類S2の吊下げ長さが比較的短く、且つ送込みローラ37,37を上動位置に上げた状態では、送込みローラ37から布類下端部Scまでの長さL3が、該送込みローラ37を回転させて布類下部側を吸引ボックス31内に送込むときの送込み動作を良好に行える程度になる(例えばL3=約90cm)。又、吸引ボックス31内に送込まれたときの布類下部側の侵入深さがL3(約90cm)が、吸引装置3による吸引作用が良好に付与される程度になるので、この場合も布類S4の展張作用が良好に行われる。尚、図3及び図4に示すように、送込みローラ37(取付台39)を上動させたときには取付台39と吸引ボックス前壁36の上端部36aとの間に隙間ができるが、その隙間は遮蔽部材7で遮蔽されているので、吸引ボックス31の吸気口32からの吸引力はほとんど低下しない。
【0044】
このように、この実施形態の布類展張機では、上辺部展張布類S2の吊下げ長さに応じて、送込みローラ37,37を高さを調整すると、上辺部展張布類の吊下げ長さが異なっても、それぞれ布類下部側の送込み動作を確実に行え、且つ吸引ボックス31内での吸引作用もそれぞれ十分に付与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願実施形態の布類展張機の縦断面図(図2の中央縦断面図)である。
【図2】図1の布類展張機の左側面図である。
【図3】図1からの状態変化図である。
【図4】図3からの状態変化図である。
【図5】布類展張機の他の使用例を示す図2からの状態変化図である。
【図6】従来の布類展張機の縦断面図(図7の中央縦断面図)である。
【図7】図6の左側面図である。
【図8】図7の布類展張機の問題点を示す説明図である。
【符号の説明】
1は投入装置、2は左右展張装置、3は吸引装置、4は受渡し装置、5は上下動装置、6は搬送装置、7は遮蔽部材、11は投入側チャック、21は受取側チャック、22は左右動装置、31は吸引ボックス、36は吸引ボックス前壁、36aは前壁上端部、37は送込みローラ、51は伸縮シリンダ、Sは布類、Saは布類角部、Sbは布類上辺部、Scは布類下端部である。
Claims (2)
- シーツのような大面積の布類(S)の一辺の両端角部(Sa,Sa)を保持して所定高位置まで吊上げ、その吊上げ布類(S1)の両端角部(Sa,Sa)をそれぞれチャック(21,21)で保持して左右に離間・展張させ、その上辺部展張布類(S2)の下部側を送込みローラ(37)により吸引装置(3)の吸引ボックス(31)内に送込み、該吸引ボックス(31)内を下方に吸引して布類をきれいに展張させるようにした布類展張機であって、
前記送込みローラ(37)は、吸引ボックス(31)の前壁(36)の上端部(36)において上下動可能に設置しているとともに、
前記送込みローラ(37)を上下動させる上下動装置(5)を備えた、
ことを特徴とする布類展張機。 - 請求項1において、
送込みローラ(37)を上動させたときに生じる送込みローラ(37)と吸引ボックス前壁(36)の上端部(36a)との間の隙間を遮蔽する遮蔽部材(7)を有している、
ことを特徴とする布類展張機。
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