JP4259856B2 - 光線遮蔽効果を有するシートまたはフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、工場、住宅等の建築物の屋根や外壁、コンテナ、冷凍車等の運搬車輌の屋根や外壁、さらには船舶、プラント、物置、畜舎等の屋根や外壁等に適用することにより、日光の照射による内部温度の上昇を防ぐとともに、デザインや美観をも向上させることができる光線遮蔽効果を有する遮熱性シートまたはフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
建築物や建造物の屋根や外壁は、風雨や日光に曝されており、劣化しやすいことから、かかる劣化を防止し、また外観的な美観を向上させるために、通常は塗料による塗装保護が行われている。また近年は、作業性の向上のために、予め用途に応じたカラーフィルムまたはシートを作成しておき、これを屋根や外壁に配設することによって、塗料による塗装と同様の効果を簡便に得る手法が行われるようになってきた。特に、住宅などの建造物は常に日光に曝されていることからみれば、夏場には居住性向上のために家屋内部の温度の向上を抑える作用があるフィルムまたはシートを家屋の屋根や外壁に配設し、温度調整のために使用するエアコン等の電力消費量を節減することは、地球環境の面からも好ましく、冷房費用の節減にもつながるものである。
【0003】
また、近年では流通革新に伴い、商品を低温状態で輸送するためのコンテナ、冷凍車が汎用されてきているが、コンテナ、車輌の冷凍・保冷効果を有効に高めるためには、遮熱性の高いフィルムまたはシートを配設することが要望されるようになってきている。さらに、施設または園芸等の被覆に用いられる野外展張用のフィルムまたはシートの分野においても、透明性と共に遮熱性を兼ね備えた製品の要望がなされている状態にある。最近では、このような遮熱性が要求されると共に、建造物、車輌、施設等に対して種々の色彩を付与することによる美観の向上が要求されてきている。
【0004】
ところで、遮熱性を有するフィルムまたはシートを提供する技術は、古くから行われており、例えば、プラスチック樹脂に対してアルミニウム化合物またはジイモニウム系化合物を特定量含有させることにより遮熱性をもたせたシート(特許文献1)、熱可塑性樹脂フィルムの片面に金属がドープされた無機酸化物微粒子を含有する層を設け、さらに親水性無機コロイド粒子を含有する層を設けることにより遮熱性を高めた屋外展張用フィルム(特許文献2)、また熱可塑性樹脂フィルムに遮熱特性をもたせた塗料を2種以上混合して成形される遮熱性カラーフィルム(特許文献3)などが知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−81567号公報
【特許文献2】
特開平10−250002号公報
【特許文献3】
特開2002−12679号公報
【0006】
この場合に使用される樹脂成分としては、塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂を使用したものが多い。塩化ビニル系樹脂を使用したフィルムまたはシートは、可塑剤を添加し所望の可撓性を付与しているが、添加される可塑剤によっては環境ホルモンへの影響の問題がある。また、可塑剤等の添加剤や低分子量成分からなるフィルムでは、長期使用にあたってこれらの成分がブリードアウトしてしまい、耐候性等に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0007】
一方、熱可塑性樹脂を使用したフィルムまたはシートにあっては、使用している環境が軟化点または融点付近の温度になった場合には、フィルムの形態を保持することができなくなる可能性が高く、外観だけでなく、遮熱効果も低下する可能性がある。
【0008】
また、熱可塑性樹脂の成形は、通常、カレンダーロールで圧延したり、押出機により成形したりするが、ガラスビーズ等を添加した場合には、ガラスビーズ等が破損し、遮熱効果を低下させたり、成形機のロール等に傷が付くなどの問題がある。
【0009】
またさらに、遮熱効果を有する塗料を塗布する方法では、遮熱等の機能を付加させた塗料自体が、一般的な塗料に比較して高価なものであり、経済性の面で好ましいものとはいえず、更に安価な手段が望まれていた。さらに、遮熱効果を有する塗料を塗布する場合には、塗料を厚く塗るために何度も重ね塗りが行われており、非常に手間がかかる作業である。
【0010】
また、カレンダーや押出成形によるフィルムまたはシートの成形方法にあっては、フィルムやシートに機械方向への配向性がでてしまい、使用時の熱などによりフィルムまたはシートにカール等が現れる傾向があり、遮熱効果を確保することが困難となる傾向がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の現状に鑑み、これまで提案されている遮熱性フィルムの種々の問題点を解決したものであって、優れた遮熱性を有するとともに、これまで問題視されていた各欠点を解決した遮熱性のフィルムまたはシートを提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
したがって、その基本的な一つの態様としての請求項1に記載の本発明は、(A)成分として、25℃のもとで流動性を有し、官能基を有するアクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂またはゴム系樹脂成分からなり、
(B)成分として、上記の(A)成分の官能基と反応する官能基を分子中に2個以上有する架橋剤成分からなり、
(A)成分と(B)成分からなる組成物を、離型性を有する紙または離型性を有するフィルムにコーティングし、硬化させることにより形成されるフィルムまたはシートの厚みが0.1〜2mmであって、フィルムまたはシートの光学濃度が0.3〜2.0であり、かつ、明度が40〜100であることを特徴とする光線遮蔽効果を有するシートまたはフィルムである。
【0013】
また、別の基本的態様としての請求項2に記載の本発明は、(A)成分として、25℃のもとで流動性を有し、官能基を有するアクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂またはゴム系樹脂成分からなり、
(B)成分として、上記の(A)成分の官能基と反応する官能基を分子中に2個以上有する架橋剤成分からなり、
(C)成分として、顔料および/またはガラスビーズ、中空ガラスバルーンおよびマイクロカプセルから選ばれる1種以上のものであり、
(A)成分、(B)成分および(C)成分からなる組成物を、離型性を有する紙または離型性を有するフィルムにコーティングし、硬化させることにより形成されるフィルムまたはシートの厚みが0.1〜2mmであって、フィルムまたはシートの光学濃度が0.3〜2.0であり、かつ、明度が20〜100であることを特徴とする光線遮蔽効果を有するシートまたはフィルムである。
【0014】
すなわち、本発明は、(A)成分として特定の官能基を有する樹脂を使用し、かかる(A)成分と反応する官能基を分子中に2個以上有する架橋剤を(B)成分として使用して、(A)成分と(B)成分を反応させることにより硬化させ、その光学濃度が0.3〜2.0の範囲内にあり、かつ明度を20〜100であるフィルムやシートに成形し、日光照射・太陽光線の通過を抑制させることにより、遮熱性をもたせようとする点に一つの特徴を有するものである。
【0015】
更に本発明にあっては、上記の(A)成分および(B)成分に加え、さらに(C)成分として顔料および/またはガラスビーズ、中空ガラスバルーン、マイクロカプセル等の充填材を添加することにより、フィルムまたはシートを通過する太陽光線等を、フィルムまたはシートおいて乱反射させることにより、遮熱効果を確保する点にまた一つの特徴を有するものである。
【0016】
より具体的な請求項3に記載の本発明は、請求項1または2に記載の発明において、(A)成分として使用する樹脂が、アクリル樹脂である光線遮蔽効果を有するシートまたはフィルムである。
【0017】
また請求項4に記載の本発明は、請求項1ないし3に記載の発明において、(A)成分の樹脂が有する官能基が、水酸基、カルボキシル基、グリシジル基またはアミノ基である樹脂を使用する光線遮蔽効果を有するシートまたはフィルムである。
【0018】
さらに、請求項5に記載の本発明は、請求項1ないし3に記載の発明において、(A)成分の樹脂と反応する(B)成分の架橋剤が、イソシアネート化合物または酸無水物化合物である光線遮蔽効果を有するシートまたはフィルムである。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明は、上記したように光線遮蔽効果により遮熱性を有する硬化樹脂フィルムまたはシートである。かかるフィルムまたはシートは基本的に、(A)成分として、25℃のもとで流動性を有し、官能基を含有するアクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂またはゴム系樹脂成分からなり、
(B)成分として、上記のA成分の官能基と反応する官能基を分子中に2個以上有する架橋剤からなり、さらにこれに加えて、
(C)成分として、顔料および/またはガラスビーズ、中空ガラスバルーン、マイクロカプセル等の充填材を含有する樹脂組成物を離形紙または基材にコーティングし、硬化させることにより成形されたシートまたはフィルムである。
【0020】
この場合の(A)成分としては、25℃のもとで流動性を有する樹脂であり、樹脂としては液状の樹脂成分であることを必須とする。かかる官能基を含有するアクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂またはゴム系樹脂としては、例えば以下のものを挙げることができる。
【0021】
アクリル系樹脂は、アクリル系単量体を重合したり、アクリル系単量体と共重合可能な単量体をアクリル系単量体と共重合したりすることによって得られる。特にアクリル酸エステルを主成分としたアクリル系樹脂が好ましい。このようなアクリル系樹脂を合成するために使用するアクリル系単量体としては、次のようなものが挙げられる。アクリル酸、メタアクリル酸等のアクリル酸;(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等が挙げられる。
【0022】
本発明で使用するアクリル系単量体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの1種類の単量体でも良いが、2種以上の単量体を組み合わせても良い。更に、(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外の単量体を組み合わせても良く、例えば以下に示す単量体を挙げることができる。(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩などの塩;(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジルのような(メタ)アクリル酸アリールエステル;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシプロピルのような(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル;エチレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル、ジエチレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル、トリエチレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル、プロピレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル、ジプロピレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル、トリプロピレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステルのような(ポリ)アルキレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリロニトリル;酢酸ビニル;塩化ビニル;塩化ビニリデン;(メタ)アクリル酸−2−クロロエチルのようなハロゲン化ビニル化合物;(メタ)アクリル酸シクロヘキシルのような脂環式アルコールの(メタ)アクリル酸エステル;2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンのようなオキサゾリン基含有重合性化合物;(メタ)アクリロイルアジリジン、(メタ)アクリル酸−2−アジリジニルエチルのようなアジリジン基含有重合性化合物;アリルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸グリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸−2−エチルグリシジルエーテルのようなエポキシ基含有ビニル単量体;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールまたはポリエチレングリコールとのモノエステル、ラクトン類と(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチルとの付加物のようなヒドロキシル基含有ビニル化合物;フッ素置換(メタ)アクリル酸アルキルエステル等の含フッ素ビニル単量体;(メタ)アクリル酸を除く、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸のような不飽和カルボン酸、これらの塩並びにこれらの(部分)エステル化合物および酸無水物;2−クロルエチルビニルエーテル、モノクロロ酢酸ビニルのような反応性ハロゲン含有ビニル単量体;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドのようなアミド基含有ビニル単量体;ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルプロピルアリルアミン、2−メトキシエトキシトリメトキシシランのような有機ケイ素基含有ビニル化合物単量体;並びに、エチルデンノルボルネン、ピペリジン、イソプレン、ペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、クロロプレン、ブタジエン、メチルブタジエン、シクロブタジエン、メチルブタジエンのようなジエン化合物;が挙げられる。
【0023】
さらに、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリル酸エステルのような多価(メタ)アクリル酸エステル、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン等のような分子内に重合性不飽和基を2個以上有する単量体を組み合わせて、多分岐構造の重合体としても良い。
【0024】
飽和ポリエステルとしては、グリコールと二塩基酸からなるものやラクトンの開環重合によるものが挙げられる。
グリコール単位としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジクロヘキサンジメタノール、2,4,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール等に代表されるアルキレングリコール類;ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等に代表されるポリアルキレングリコール類;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA等に代表される2価フェノールとエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドに代表されるアルキレンオキサイドとの付加反応生成物などがある。
【0025】
また飽和二塩基酸としては、例えば、オルトフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、テトラクロロフタル酸、テトラブロモフタル酸、ニトロフタル酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、1,12−ドデカン2酸、ハイミック酸、ヘット酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸およびこれらの酸無水物等が挙げられる。
【0026】
ラクトンとしては、β−ラクトン、γ−ラクトン、δ−ラクトン、ε−ラクトン等が挙げられる。
【0027】
エポキシ樹脂としては、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0028】
シリコン樹脂としては、1液性のシリコン、ビニル基を有するオルガノシロキサンとH−Si基を2個以上有するオルガノシロキサンとの2液性シリコンが挙げられる。オレガノシロキサンとしては、例えば、3員環以上の各種環状体が挙げられる。具体的には、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロへキサシロキサン、トリメチルトリフェニルシクロトリシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン、オクタフェニルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。
【0029】
これらの樹脂成分は、25℃のもとで流動性を有するものである。すなわち、本発明が提供するシートまたはフィルムはその製造がコーティングで行われることより、離形紙上あるいは基材上にコーティングされる条件として、25℃のもとで流動性を有する樹脂である。
【0030】
本発明にあっては、上記した樹脂成分のなかでも、特に官能基として水酸基、カルボキシル基、グシリジル基またはアミノ基を有するアクリル系樹脂を用いることにより、効果的に光線遮蔽効果により遮熱性が得られることが判明した。
【0031】
一方、上記した(A)成分である樹脂成分中の官能基と反応を行い、架橋構造を形成する架橋剤成分としてのB成分は、例えば、イソシアネート化合物、あるいは酸無水物化合物を挙げることができる。
【0032】
これらのイソシアネート化合物または酸無水物化合物は、(A)成分と架橋反応する、樹脂業界で一般的に使用されているイソシアネート化合物、あるいは酸無水物化合物を例示することができる。
【0033】
本発明が提供するフィルムまたはシートを構成する組成物にあっては、上記した(A)成分としての樹脂成分、ならびに架橋剤としての(B)成分に加え、光線を透過させない機能を有する顔料を添加させることもできる。かかる顔料の光線を透過させない機能は、顔料の隠蔽力として当業者間に周知されており、かかる隠蔽力は、光学濃度して把握することができる。本発明にあっては、組成物中に添加する顔料の隠蔽力を利用して、効果的に光線遮蔽効果を発揮し、より優れた遮熱性が得られることが判明した。そのような顔料としては、具体的には、鉛白、黄鉛、群青、酸化チタン等が挙げられ、なかでも酸化チタンを添加させることにより、効果的に光線遮蔽効果により遮熱性が得られる。かかる顔料としての酸化チタンの粒子は、好ましくは0.5μm〜100μm程度のものが使用される。
なお、成分(A)100重量部に対する顔料の添加量としては、3〜15重量部程度含有させるのがよい。3重量部未満では遮熱効果が弱い場合があり、また15重量部を超えて添加してもそれほどの遮熱効果の増大が認められず、かえってシートまたはフィルムへの成形性に問題が生じる傾向がある。
【0034】
なお本発明が提供するフィルムまたはシートにあっては、耐候性を上げるために、光安定化剤を添加しても良い。そのような光安定化剤としては、ヒンダートアミン系光安定化剤、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾチアゾール系化合物等の紫外線吸収剤を挙げることができる。
【0035】
本発明が提供する上記の(A)および(B)成分を必須とする組成物を硬化させて得たフィルムまたはシートにあっては、そのままでも充分に光線遮蔽効果を発揮し、優れた遮熱性を有するものであるが、より効果的な遮熱性を確保するために、上記成分に加えて、(C)成分としてガラスビーズ、中空ガラスバルーン、マイクロカプセル等の充填材を組成物中に含有させることができる。
【0036】
かかる充填剤は、光を反射させ、遮熱効果をより高めるものであり、そのなかでもガラスビーズ、中空ガラスバルーンを使用するのが好ましく、充填材としての粒子は、1μm〜150μm程度、好ましくは5μm〜100μm、より好ましくは8μm〜80μm程度のものが使用される。
粒径が150μmを超えると組成物の調製時あるいはフィルムへの成型時の作業性が悪化し、また1μm未満のものを使用しても、充填剤の添加による所望の遮熱効果を得ることが困難となる。
その添加量としては、好ましくは5〜20重量部程度であり、好ましくは10〜15重量部程度である。5重量部未満であると充分な遮熱効果を得ることができず、また20重量部を超える場合には、フィルムまたはシートへの成形が困難となる傾向がある。
【0037】
本発明のフィルムまたはシートには、粘着剤層を設けてもよい。粘着剤層の成形方法は、一般に行われる方法が使用できる。
【0038】
そのなかでも、本発明が提供する光線遮蔽材料としての好ましい態様は、(A)成分として、25℃のもとで流動性を有し、官能基として水酸基、カルボキシル基、グリシジル基、アミノ基から選ばれる少なくとも1種以上を有するアクリル系樹脂成分からなり、
(B)成分として、上記のA成分の官能基と反応する官能基を分子中に2個以上有するイソシアネート化合物または酸無水物化合物からなり、
(C)成分として、ガラスビーズ、中空ガラスバルーン、マイクロカプセルから選ばれる1種以上のものであり、
(A)成分、(B)成分、(C)成分にさらに顔料を加えた組成物を離形紙または基材にコーティングし、硬化させることによりフィルム状やシート状、層状に形成され、
該フィルムやシート、層の光学濃度が0.3〜2.0であり、かつ、明度が40〜100であることを特徴とする光線遮蔽材料である。
【0039】
本発明にあっては、以上の(A)、(B)および(C)成分、さらには所望により顔料成分、および触媒等からなる組成物を混合し、硬化させることによりフィルムまたはシート状に成形される。かかる硬化条件としては、温度による硬化、紫外線の作用による硬化、加硫剤による硬化等で行うことができる。
【0040】
具体的には、コーティング法により離型性を有する紙またはフィルム上に組成物をコーティングし、その後、例えば加熱硬化させることにより、目的とする本発明のフィルムまたはシートを得ることができる。
なお、本発明のフィルムまたはシートにあっては、それぞれ目的に応じその厚みは一概に限定できないが、0.1〜2mm厚、通常0.5〜1.0mm厚に成形される。
【0041】
【実施例】
以下に本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0042】
実施例1〜26/比較例1〜3:
下記表1および表2に示した組成(重量部)により、それぞれ実施例および比較例の遮熱性シートを作成した。
なお、各実施例1〜26の遮熱性シートはナイフコーティング法により層厚1mmのシートとして成形し、比較例1〜3のシートは、カレンダーロール法により層厚1mmに成形した。
【0043】
なお、表中のアスタリスクは以下の成分である。
*1:アクリル系樹脂:UH−2032(東亜合成社製)
*2:不飽和ポリエステル系樹脂:1,12-ドデカン二酸とポリカーボネートジオール(PLACCEL(ダイセル化学工業社製)とのポリエステル
*3:エポキシ系樹脂:エピコート827(ジャパンエポキシレジン社製)
*4:シリコン系樹脂:CY52−283(東レダウコーニング社製)
*5:ゴム系樹脂:エチレンプロピレンゴム
*6:イソシアネート化合物:コロネート1040(日本ポリウレタン工業社製)
*7:酸無水物:無水コハク酸
*8:エポキシ化合物:デコナールEX−212(ナガセ化成工業社製)
【0044】
得られた各実施例および比較例のシートの光学濃度および明度を合せて表中に示した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
なお、各製造されたシート層断面を電子顕微鏡(×50)により観察したところ、実施例1〜26の遮熱性シートは、シート層内に充填剤の中空ガラスバルーン、ガラスビーズまたはマイクロカプセルが破損することなく均一に分散されているものであったが、比較例1〜3のシートにあっては、シート層内で部分的に中空ガラスバルーンまたはガラスビーズが破損されていることが観察された。
【0048】
1.遮熱性能試験A:
上記各実施例および比較例で製造した遮熱性シートを用いて、実際の遮熱性能試験(白熱灯照射試験)を行った。
高さ150mm、巾220mm、長さ310mm、厚み30mmの発泡スチロール箱の上面に、各実施例および比較例で得た遮熱性シートを貼付した鋼板を設置し、サンプル(遮熱シート)上方300mmの高さから200Wの白熱灯を40分間照射した後の、サンプル裏面および箱内部の温度を観察した。
その結果を合せて表中に示した。
なお、比較としてセラミック反射テープを貼付した例、遮熱塗料(ホワイト)を塗付した例および鋼板のみの例を、同一の条件下で検討した。それらの裏面温度および箱内温度は以下の表3に示すとおりであった。
【0049】
【表3】
【0050】
本発明の遮熱性シートは、その光線遮蔽効果による遮熱性がかなり優れたものであって、遮熱塗料と同程度の遮熱性能を示し、また、比較として実施したセラミック熱反射テープより優れたものであった。特に遮熱性シートの裏面温度は、鋼板のみの裏面温度に比べ約20℃低いものであり、かなりの熱を反射しているものであった。
【0051】
2.分光反射率試験
自記分光光度計U−4000(日立製作所社製)を用いて、アルミナ白色基板を反射率100%とし、350〜2100nmの範囲で、上記実施例9で得た遮熱性シートの分光反射率を測定し、JIS A 5759付表3を用いて日射反射率を計算した。比較として、遮熱(熱反射)塗料(ホワイト)を塗布したシートについても測定した。
その結果、本発明の遮熱性シートの日射反射率は87.7%であり、遮熱(熱反射)塗料(ホワイト)を塗布したシートの日射反射率は87.8%と、同等の日射反射率を示した。
【0052】
なお、分光反射率のチャートからは、本発明の遮熱性シートと遮熱(熱反射)塗料(ホワイト)を塗布したシートの両者とも近赤外光領域(850〜1100nm)での日射反射率はほぼ同等のチャートを示したが、1100nm以上の波長領域では両者にばらつきのチャートが観察され、1600nm以上の波長領域では本発明の遮熱性シートの反射率は低下していた。なお、1600nm以上の波長領域での反射率の低下は熱エネルギーとしての波長領域ではないことから、この低下は遮熱性に影響を及ぼさない部分であった。
【0053】
3.実地試験
市販の犬小屋を用いて、その屋根、外板部分に実施例9で得た遮熱性シートを両面接着テープにて隈なく配設し、遮熱シートを配設しない犬小屋とともに、直射日光があたる状態で野外に10日間両者を放置し、快晴日における両者の屋根裏面温度と外気温との差を測定した。
その結果、遮熱性シートを配設した屋根裏面温度は、遮熱性シートを配設しない屋根裏面温度に比較して低いものであり、両者に最大17℃程度の温度差が認められた。
以上の結果から判断すると、本発明の遮熱性シートは、その光線遮蔽効果による遮熱性がかなり優れたものであることが確認された。
【0054】
4.遮熱性能試験B:
上記の各試験の結果、本発明の各実施例で製造された遮熱性シートの光線遮蔽効果による遮熱性が優れたものであったことより、実施例1と同様の樹脂組成によりシート層厚、顔料(酸化チタン)の添加量、充填剤(中空ガラスバルーン)の添加量を変化させた遮熱性シートを製造し、前記遮熱性能試験Aの白熱灯照射試験と同様の試験を行い、各遮熱性シート裏面の温度と、そのときの箱内の温度を測定した。
その結果を、次表4にまとめて示した。また、そのときの光学濃度を合せて示した。
【0055】
【表4】
【0056】
上記の表中の結果からも判明するように、本発明の遮熱性シートは、充填剤(中空ガラスバルーン)および顔料(酸化チタン)の両者を含有させた場合、シート層厚を0.3〜1.5mmと変化させたものであっても、ほぼ同様の遮熱性能が得られていることが理解される。
また、シート層厚を1.0mmとし顔料(酸化チタン)の添加量を変化させた場合、顔料の添加量が樹脂100重量部に対して3重量部以上添加させことで所望の遮熱性能が得られていることが理解される。
【0057】
【発明の効果】
以上記載のように、本発明は上記した(A)成分、(B)成分および(C)成分を含有する組成物をコーティングし硬化させて成形したシートまたはフィルムであるが、それらの成分を配合することにより、光線遮蔽効果による遮熱性が達成される。
特に本発明が提供するシートまたはフィルムの遮熱性効果は、これまで提案されている遮熱塗料と同程度のものであり、したがってより簡便な方法により、工場、住宅等の建築物の屋根や外板、あるいはコンテナ、冷凍車等の運搬車輌の屋根や外壁、さらには船舶、プラント、物置、畜舎等の屋根や外壁等に適用することができる利点を有している。
また、得られたシートまたはフィルムを適当な形状により裁断し、デザインや美観をも向上させることができる利点を有し、その産業上の利用性は多大なものである。
Claims (5)
- (A)成分として、25℃のもとで流動性を有し、官能基を有するアクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂またはゴム系樹脂成分からなり、
(B)成分として、上記の(A)成分の官能基と反応する官能基を分子中に2個以上有する架橋剤成分からなり、
(A)成分と(B)成分からなる組成物を、離型性を有する紙または離型性を有するフィルムにコーティングし、硬化させることにより形成されるフィルムまたはシートの厚みが0.1〜2mmであって、フィルムまたはシートの光学濃度が0.3〜2.0であり、かつ、明度が40〜100であることを特徴とする光線遮蔽効果を有するシートまたはフィルム。 - (A)成分として、25℃のもとで流動性を有し、官能基を有するアクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂またはゴム系樹脂成分からなり、
(B)成分として、上記の(A)成分の官能基と反応する官能基を分子中に2個以上有する架橋剤成分からなり、
(C)成分として、顔料および/またはガラスビーズ、中空ガラスバルーンおよびマイクロカプセルから選ばれる1種以上のものであり、
(A)成分、(B)成分および(C)成分からなる組成物を、離型性を有する紙または離型性を有するフィルムにコーティングし、硬化させることにより形成されるフィルムまたはシートの厚みが0.1〜2mmであって、フィルムまたはシートの光学濃度が0.3〜2.0であり、かつ、明度が20〜100であることを特徴とする光線遮蔽効果を有するシートまたはフィルム。 - (A)成分の樹脂がアクリル樹脂である請求項1または2に記載の光線遮蔽効果を有するシートまたはフィルム。
- (A)成分の樹脂が有する官能基が、水酸基、カルボキシル基、グリシジル基およびアミノ基から選ばれる少なくとも1種以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の光線遮蔽効果を有するシートまたはフィルム。
- (B)成分が、イソシアネート化合物または酸無水物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の光線遮蔽効果を有するシートまたはフィルム。
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