JP4259445B2 - 半田ペーストおよび半田接合方法 - Google Patents

半田ペーストおよび半田接合方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子部品を基板に半田接合するために用いられる半田ペーストおよびこの半田ペーストを用いた半田接合方法に関するものである。
電子部品を基板に実装する方法として、半田接合による方法が広く用いられている。実装される電子部品がファインピッチ部品で半田接合部の半田量が小さい場合や、使用される半田接合材料自体の強度が低く十分な接合強度を確保することが難しい場合には、半田接合部を樹脂補強部によって補強する半田接合方法が採用される。
樹脂補強部としてはエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が使用される場合が多いが、この熱硬化性樹脂を硬化させるためのキュア工程を半田接合のためのリフロー工程と同一工程で行うことができれば工程簡略化を図ることができ好都合である。このため、電子部品の基板への実装において電子部品搭載に先立って樹脂補強部を形成する熱硬化性樹脂を含む接合材料を予め実装位置に塗布するいわゆる「樹脂先塗り」が採用される場合があり、このような工法において使用される半田接合材料として、熱硬化型フラックスや、熱硬化型フラックスに半田粉末を予め混入した半田ペーストが提案されている(例えば特許文献1参照)。このような半田ペーストを用いることにより、別途半田材料を供給することなく、同一工程で電極間の半田接合と樹脂補強部の形成が同時に行えるという優れた利点がある。
特開2001−219294号公報
ところでこのような熱硬化型フラックスに半田粉末を混入した半田ペーストには、良好な印刷性を確保するための粘度調整や、部品搭載後にリフロー工程までの間に部品を保持する粘着力を確保することなどを目的として、可塑剤が添加される場合が多い。しかしながら、熱硬化型フラックスにおいて可塑剤を添加した場合には、用途および可塑剤の特性によっては次にような不都合を生じる。
可塑剤としては、常温において固形で加熱することによって液状に変化する樹脂が用いられる。このような熱可塑樹脂は熱硬化樹脂と異なり、一旦固化した後であっても再加熱されるとまた液状に変化する。このため、両面実装基板において第1面に先に半田接合された電子部品が第2面実装時の半田接合において再加熱されると、表面実装部品の半田接合部が溶融するのみならず、この半田接合部を覆って形成された補強樹脂中の可塑剤が液状化し、樹脂補強部そのものが流動性を有するようになる。
このとき、先に実装された第1面は基板の下面側であることから、半田接合部が溶融し更に樹脂補強部が流動化すると、電子部品を基板に保持した状態を維持することができず、部品落下などの不具合を生じる。そしてこのような不具合は、両面実装基板における部品落下に限らず、製造工程において複数回のリフロー過程を経る電子部品一般について、部品の位置ずれなどの形で生じる可能性がある。
そこで本発明は、再リフロー時における部品落下や位置ずれなどの不具合を防止することができる半田ペーストおよびこの半田ペーストを用いた半田接合方法を提供することを目的とする。
本発明の半田ペーストは、電子部品を基板に半田接合により実装するために用いられる半田ペーストであって、半田の粒子を含む金属成分と、熱硬化性樹脂および常温において固体であり加熱により液状に変化する性質を有し前記半田の液相線温度よりも高い軟化温度を有する固形樹脂を含有し半田酸化膜を除去する活性作用を備えた熱硬化型フラックスとを含む。
本発明の半田接合方法は、電子部品の接続用電極を基板の回路電極に半田接合する半田接合方法であって、半田の粒子を含む金属成分と、熱硬化性樹脂および常温において固体であり加熱により液状に変化する性質を有し前記半田の液相線温度よりも高い軟化温度を有する固形樹脂を含有し半田酸化膜を除去する活性作用を備えた熱硬化型フラックスとを含む半田ペーストを前記回路電極と前記接続用電極との間に介在させる工程と、前記基板を加熱して前記固形樹脂が液状化しない状態で半田を溶融させる加熱工程と、前記基板を常温に戻すことにより前記半田を固化させる固化工程とを含む。
本発明によれば、半田の粒子を含む金属成分と、熱硬化性樹脂および常温において固体であり加熱により液状に変化する性質を有し前記半田の液相線温度以上の軟化温度を有する固形樹脂とを含有し、半田酸化膜を除去する活性作用を備えた熱硬化型フラックスとを含む構成の半田ペーストを採用することにより、再リフロー時において固形樹脂成分は固化した状態を保ち、既接合部品の半田接合部を覆う樹脂補強部が流動化することによる部品落下や位置ずれなどの不具合防止することができる。
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の半田接合方法による電子部品実装方法の工程説明図、図2は本発明の一実施の形態の半田接合構造の断面図、図3は従来の半田ペーストを用いた半田接合方法における不具合例の説明図である。
まず図1を参照して電子部品実装方法について説明する。この電子部品実装方法は、電子部品の接続用電極を基板に形成された回路電極に半田接合することにより、電子部品を基板に実装するものである。
図1(a)において、基板1の上面1a(第1面)および下面1b(第2面)には、それぞれ回路電極2a、2b(以下、単に「電極2a」、「電極2b」と略記する)が形成されている。電極2a、2bは、それぞれリード型の電子部品およびチップ型の電子部品を実装するために設けられた回路電極であり、これらの電子部品の接続用電極がそれぞれ半田接合により接続される。実装作業においては、まず上面1aを対象とした部品実装が行われる。図1(b)に示すように、電極2aの上面には半田ペースト3が塗布される。半田ペースト3の塗布には、スクリーン印刷やディスペンサによって塗布する方法などが用いられる。
ここで電子部品を基板に半田接合により実装するために用いられる半田ペースト3について説明する。半田ペースト3は、半田の粒子を含む金属成分と、熱硬化性樹脂および常温において固体であり加熱により液状に変化する性質を有する固形樹脂を含有し半田酸化膜を除去する活性作用を備えた熱硬化型フラックスとを含む組成になっている。ここで半田としては、鉛成分を含まないいわゆる鉛フリー半田が採用されており、実装対象の基板や電子部品の特性に応じて、2種類の半田を使い分けるようにしている。
すなわち、比較的高温域までの加熱が許容されるような対象には、Sn(錫)−Ag(
銀)−Cu(銅)系の半田(液相線温度220℃)が選定され、また極力加熱温度を低く設定することが望まれるような対象には、Sn(錫)−Bi(ビスマス)系の半田(液相線温度139℃)が選定される。Sn−Bi系の半田については、Ag(銀)を1wt%〜3wt%の配合比で加えることにより、半田強度を向上させることができる。そしてこれらの半田は、粒子状のものが半田ペースト中に70wt%〜92wt%の範囲の配合比で含有される。
なお、金属成分として、半田の粒子以外に、Ag(銀)、パラジウム(Pd)、Au(金)などの金属を、箔状にした金属粉を0.5wt%〜10wt%の配合比で混入することにより、半田接合性を向上させることができる。すなわち上述の金属は、使用される半田の融点よりも高温の融点を有し、大気中で酸化膜を生成せず、且つ半田の粒子が溶融した流動状態の半田が表面に沿って濡れやすい材質であることから、リフローによる半田接合過程において、これらの金属粉が核となって溶融半田を凝集させて半田の濡れ性を向上させるという効果を有している。
また固形樹脂としては、使用される半田との関係において軟化温度が半田の液相線温度よりも高くなるような組み合わせが選定される。このような組み合わせを選定することにより、後述するように、第1面に実装された部品の再リフロー時における部品落下や位置ずれなどの不具合を防止することができるという利点がある。
次いで基板1にはリード型の電子部品4が搭載される。すなわち、図1(c)に示すように、電子部品4の両端部に設けられた接続用電極であるリード4aを電極2に位置合わせして半田ペースト3にリード4aを着地させる。これにより、電子部品4は半田ペースト3の粘着力によって仮止め固定される。この後、電子部品4が搭載された基板1はリフロー装置に送られ、ここで半田ペースト3中の半田の液相線温度以上に加熱される。この加熱により、図1(d)に示すように、半田ペースト3中の半田を溶融させるとともに、半田ペースト3中の熱硬化性樹脂の硬化反応を促進する。
そしてこの後、基板1をリフロー装置から取り出して基板1を常温に戻すことにより、溶融した半田を固化させる。これにより、電子部品4では溶融した半田が固化して電極2aとリード4aとを連結した半田接合部5aが形成される。これにより、半田ペースト3を用い、電子部品4の接続用電極であるリード4aと基板1の電極2aを半田接合して成る半田接合構造5が形成される。
この半田接合過程が完了した後には、熱硬化型フラックスは熱硬化性樹脂が熱硬化を完了することによる硬化とともに、硬化した熱硬化性樹脂中に固溶状態で存在する固形樹脂によって完全な固体状態となり、電極2a上面の半田接合部5aを覆って補強する樹脂補強部5bとして機能する。
この半田接合構造5は、図1(e)に示すように、半田ペースト3を電極2とリード4aとの間に介在させた状態で基板1を加熱して半田を溶融させ次いで冷却することにより電極2aとリード4aとの間に形成された半田接合部5aと、半田接合部5aの表面を覆って形成され加熱によって硬化した熱硬化性樹脂と固形樹脂より成る樹脂補強部5bとを備えた構成となっている。
そして上述の半田接合方法は、上述成分組成の半田ペースト3を電極2aとリード4aとの間に介在させる工程と、基板1を加熱して固形樹脂が液状化しない状態で半田を溶融させる加熱工程と、基板1を常温に戻すことにより半田を固化させる固化工程とを含む形態となっている。
次に、下面1bを対象とした部品実装が行われる。まず図2(a)に示すように、基板1を上下反転して第2面1bを上面にした状態で、電極2bには半田ペースト3が供給される。このとき、電子部品4は半田接合構造5によって両端を第1面1aに下向きで保持されている。
次いで基板1にはチップ型の電子部品6が搭載される。すなわち、図2(b)に示すように、電子部品6の両端部に設けられた接続用電極である端子6aを電極2bに位置合わせして半田ペースト3に端子6aを着地させる。これにより、電子部品6は半田ペースト3の粘着力によって仮止め固定される。この後、電子部品6が搭載された基板1は再びリフロー装置に送られ、ここで半田ペースト3中の半田の液相線温度以上であって固形樹脂の軟化温度よりも低い温度に加熱される。
この加熱により、図2(c)に示すように、半田ペースト3中の固形樹脂が液状化しない状態で半田が溶融させる。この再リフロー時には、上面1aを対象とした部品実装において形成された半田接合構造5の半田接合部5aも溶融するが、後述するように電子部品4は半田接合構造5の樹脂補強部5bによって保持され、落下や位置ずれが生じることなく、第1面1aに保持された状態を保つ。
そしてこの後、基板1をリフロー装置から取り出して基板1を常温に戻すことにより、溶融した半田を固化させる。これにより、電子部品4における半田接合構造5と同様の半田接合構造7が形成される。すなわち図2(d)に示すように、溶融した半田が電極2bと端子6aとを半田フィレットによって連結した半田接合部7aが形成され、半田接合部7aを覆う樹脂補強部7bが形成される。
上述のように両面実装基板に本実施の形態に示す半田接合方法を適用することにより、従来の半田ペーストを用いて電子部品を半田接合した場合に発生しやすい接合不良を防止することができる。例えば図3は、両面実装基板において第1面に先に半田接合された電子部品4が、第2面実装時において基板1の下面側に半田接合構造5によって保持された状態を示している。
この第2面実装時の半田接合において再加熱されると、半田接合構造5の半田接合部5aのみならず、この半田接合部5aを覆って形成された補強樹脂部5b中に可塑剤として含まれる固形樹脂も加熱される。このとき、固形樹脂が再加熱によって軟化するような温度特性を有するものである場合には、再加熱によって補強樹脂部5bが液状化して流動性を有するようになる。そしてこの再加熱によって半田接合部5aが溶融し更に補強樹脂部5bが流動化すると、もはや半田接合構造5は電子部品4を基板1に保持した状態を維持することができず、部品落下などの不具合を生じる。
このような半田接合例を対象とする場合にあっても、本発明に示すように、半田の液層線温度よりも高い軟化温度を有する固形樹脂を含む半田ペーストを用いることにより、再リフロー時に半田接合部5aが溶融した状態にあっても、補強樹脂部5bは液状化に至らない。したがって、半田接合構造5全体としては、なお電子部品4を基板1の下面側に保持する保持力を失わず、部品落下などの不具合を防止することが可能となっている。
ここで、半田ペースト3の成分組成の詳細例について説明する。半田ペースト3は前述のように半田の粒子を熱硬化型フラックスに混入した構成となっている。本実施の形態において熱硬化型フラックスは、基本組成として、エポキシを成分とする主剤、この主剤を熱硬化させる硬化剤および硬化促進剤、半田の酸化膜を除去する活性剤、熱可塑性の固形樹脂より成る可塑剤および溶剤を含んだ構成となっている。
次に上記基本組成における各成分の種類および配合比を説明する。まず主剤としては、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(30wt%〜40wt%)、硬化剤として、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(30wt%〜40wt%)、硬化促進剤として、2−フェニル4−メチル5−ヒドロキシメチルイミダゾール(1wt%〜2wt%)、活性剤として、m−ヒドロキシ安息香酸(3wt%〜10wt%)、可塑剤として、使用する半田の種類に応じて芳香族ポリイミド樹脂(3wt%〜20wt%)または高重合ロジン(3wt%〜20wt%)のいずれか、そして溶剤として、ブチルカルビトール(0wt%〜5wt%)をそれぞれ含有している。
ここで、使用する半田が、Sn−Ag−Cu系の半田(液相線温度220℃)である場合には、軟化温度が250℃である芳香族ポリイミド樹脂が用いられ、またSn−Bi系の半田(液相線温度139℃)が使用される場合には、軟化温度が140℃である高重合ロジンが用いられる。したがって、上述の成分組成例においては、Sn−Ag−Cu系およびSn−Bi系のいずれの半田を使用する場合においても、可塑剤である固形樹脂の軟化温度が半田の液相線温度よりも高くなるような組み合わせとなっている。
なお上述の各成分として、以下の物質が代替物質として選択可能である。まず、主剤として、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂に替えて、3,4エポキシシクロヘキセニルメチル−3,’4’エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、ビスフェノールF型エポキシ樹脂またはビスフェノールA型エポキシ樹脂が選択可能である。また硬化剤として、メチルテトラヒドロ無水フタル酸に替えて、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸が選定できる。
そして活性剤として、m−ヒドロキシ安息香酸に替えて、メサコン酸が、そして溶剤として、ブチルカルビトールに替えてメチルカルビトールを選択することが可能である。上述各成分の配合比は、前述の基本配合例に示す数値と同じである。また硬化剤として用いられる酸無水物は、それ自体で酸化膜を除去する活性作用を有していることから、活性剤の配合を省略してもよい。
なお、熱硬化性樹脂としては、主剤としてエポキシ系以外にも、アクリル系、ウレタン系、フェノール系、尿素系、メラミン系、不飽和ポリエステル系、アミン系、ケイ素系のいずれか1つを含む材質を選定することができる。そして可塑剤として用いられる固形樹脂としては、テルペン樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ユリア樹脂、メラニン樹脂、非結晶性ロジン、イミド樹脂、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、アミド樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン、ポリイミド、脂肪酸誘導体から選ばれた少なくとも1つが熱硬化性樹脂中に混入される。
これらの固形樹脂を選定する際に、主剤の成分との関連で主剤に対して相溶性を有する固形樹脂を選定することにより、固形樹脂を主剤中に混入させる際に、気化性のガス分を含む溶剤を使用することなく流動性を備えた液状の樹脂を実現することが可能となる。これにより、溶剤から気化するガスによるリフロー装置内へのガス成分の付着や工場内の作業環境の汚染など、溶剤使用による環境負荷を低減することが可能となっている。
更に低融点型の鉛フリー半田であるSn−Bi系の半田を用いることにより、以下に詳述するような優れた効果を得る。近年環境保護の要請から、電子機器製造業界においては鉛フリー半田の使用が主流になっているが、一般に用いられているSn−Ag−Cu系の半田は液相線温度220℃であり、従来主に用いられていたSnPb共晶半田の液相線温度と比較して高温であるため、対象とする基板や部品によっては適用が困難であった。
これに対し、Sn−Bi系の半田は液相線温度139℃であることから、耐熱温度が低
い性質を有する部品(例えばCCD素子やアルミ電解コンデンサなど)への適用が望まれている。ところがSn−Bi系の半田は機械的に脆い強度特性を有しており、接合信頼性に難点があるため、従来は適用可能範囲が限られていた。
本実施の形態においては、このような特性を有するSn−Bi系の半田を、可塑剤を含む熱硬化型フラックス中に混入した半田ペーストとして用いることにより、適用可能範囲を大幅に拡大することが可能となっている。すなわちこのような半田ペースト3を採用することにより、リフロー過程において形成された半田接合部は、硬化した熱硬化性樹脂および固形の可塑剤よりなる樹脂補強部によって覆われて補強されることから、Sn−Bi系の半田の強度特性に由来する強度不足を樹脂補強部によって補うことができ、接合信頼性が向上する。
このように低融点型の鉛フリー半田であるSn−Bi系の半田の実用化を可能とする接合工法を確保することにより、前述のように低耐熱温度の基板や部品への適用を拡大するとともに、加熱温度を低く設定できることによる副次的効果、すなわち予熱ステージ数の減少によるリフロー装置の小型化や消費電力量の削減が可能となる。
また加熱上限温度の制約から、従来より低温での半田接合が必須とされる場合に採用された高コストの接合工法、例えば銀粉を樹脂接着剤中に含有させたAgペーストを用いる方法や、基板全体を加熱することなくレーザ、ソフトビームなどで局所加熱して半田接合を行う個別接合工法を採用する必要がなくなり、高価な資材・装置の使用を不要として、製造コスト低減を図ることができる。
更に、液相線温度が従来のSnPb共晶半田の液相線温度(183℃)と比較して大幅に低いことから、従来は採用が不可能とされた低耐熱性の材質、例えば紙フェノールなどの安価な材質を基板に使用することができ、BTレジンなどの高価な基板材料の使用を不要として、材料コスト低減を図ることができる。
上記説明したように、本実施の形態に示す半田接合方法では、補強樹脂を形成する熱硬化性樹脂を含む接合材料を予め実装位置に塗布するいわゆる「樹脂先塗り」を採用する接合工法において、半田の粒子を含む金属成分と、前述組成の熱硬化型フラックスとを含み、固形樹脂の軟化温度を半田の液相線温度よりも高くした構成の半田ペーストを採用している。
これにより、再リフロー時において半田ペースト中の半田とともに固形樹脂が液状化することによって生じる不具合、すなわち両面実装基板において基板の下面側にある電子部品が落下する不具合や、製造工程において複数回のリフロー過程を経る電子部品一般について生じる可能性のある部品の位置ずれなどの不具合を防止することができる。
本発明の半田ペーストおよび半田接合方法は、再リフロー時における部品落下や位置ずれなどの不具合を防止することができるという効果を有し、電子部品を基板に半田接合により実装する用途に利用可能である。
本発明の一実施の形態の半田接合方法による電子部品実装方法の工程説明図 本発明の一実施の形態の半田接合構造の断面図 従来の半田ペーストを用いた半田接合方法における不具合例の説明図
符号の説明
1 基板
2a、2b 電極
3 半田ペースト
4 電子部品
5 半田接合構造
5a 半田接合部
5b 樹脂補強部

Claims (5)

  1. 電子部品を基板に半田接合により実装するために用いられる半田ペーストであって、半田の粒子を含む金属成分と、熱硬化性樹脂および常温において固体であり加熱により液状に変化する性質を有し前記半田の液相線温度よりも高い軟化温度を有する固形樹脂を含有し半田酸化膜を除去する活性作用を備えた熱硬化型フラックスとを含むことを特徴とする半田ペースト。
  2. 前記半田は、錫およびビスマスを含むことを特徴とする請求項1記載の半田ペースト。
  3. 前記熱硬化性樹脂は、エポキシ系、アクリル系、ウレタン系、フェノール系、尿素系、メラミン系、不飽和ポリエステル系、アミン系、ケイ素系のいずれか1つを含む主剤と、この主剤を熱硬化させる硬化剤とを含み、前記固形樹脂が、テルペン樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ユリア樹脂、メラニン樹脂、非結晶性ロジン、イミド樹脂、オレフィン樹脂、アクリル樹脂、アミド樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン、ポリイミド、脂肪酸誘導体から選ばれた少なくとも1つであることを特徴とする請求項1記載の半田ペースト。
  4. 前記主剤に対して相溶性を有する固形樹脂が選ばれることを特徴とする請求項2記載の半田ペースト。
  5. 電子部品の接続用電極を基板の回路電極に半田接合する半田接合方法であって、半田の粒子を含む金属成分と、熱硬化性樹脂および常温において固体であり加熱により液状に変化する性質を有し前記半田の液相線温度よりも高い軟化温度を有する固形樹脂を含有し半田酸化膜を除去する活性作用を備えた熱硬化型フラックスとを含む半田ペーストを前記回路電極と前記接続用電極との間に介在させる工程と、前記基板を加熱して前記固形樹脂が液状化しない状態で半田を溶融させる加熱工程と、前記基板を常温に戻すことにより前記半田を固化させる固化工程とを含むことを特徴とする半田接合方法。
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